JP2846354B2 - 内燃機関のバランサ装置 - Google Patents

内燃機関のバランサ装置

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JP2846354B2
JP2846354B2 JP1211164A JP21116489A JP2846354B2 JP 2846354 B2 JP2846354 B2 JP 2846354B2 JP 1211164 A JP1211164 A JP 1211164A JP 21116489 A JP21116489 A JP 21116489A JP 2846354 B2 JP2846354 B2 JP 2846354B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃機関のバランサ装置に関する。
(従来の技術) 自動二輪車のエンジン等の内燃機関のバランサ装置
は、内燃機関の作動時の振動を低減するために、一次の
バランサウェイト(以下、一次のバランサという)をク
ランク軸と等速で逆方向に回動させることによって一次
の振動を低減し、さらに必要に応じて二次のバランサウ
ェイト(以下、二次のバランサという)をクランク軸の
二倍の速度で回動させることによって二次の振動を低減
するようにしたものである。
この種のバランサ装置としては、例えば一例の一次バ
ランサを備えたものとして実開昭55−142733号公報に開
示されているものが知られており、また、一対の二次バ
ランサを備えたものとして実開昭58−20750号公報に開
示されているものが知られているが、これらは各一次バ
ランサや各二次バランサを、クランク軸と平行に併設し
た専用のバランサ軸に支承してその軸心回りにクランク
軸に連動させて回動するようにしている。
このように、従来のバランサ装置では、通常、各バラ
ンサはそれぞれ専用のバランサ軸に支承される。
しかしながら、このように各バランサ毎にこれを支承
するバランサ軸を設けるために、バランサ装置の部品点
数が増大して内燃機関の軽量化及び小型化の妨げとなる
と共に、各バランサをクランク軸に連動させて回動させ
る手段も複雑化し、これもバランサ装置の部品点数を増
大させる要因となっていた。
(解決しようとする課題) 本発明はかかる不都合を解消し、一対の一次のバラン
サ及び一対の二次のバランサを備えた内燃機関のバラン
サ装置において、その部品点数を削減して内燃機関の小
型化及び軽量化を図ることができるバランサ装置を提供
することを目的とする。
(課題を解決する手段) 本発明の内燃機関のバランサ装置は、かかる目的を達
成するために、クランクケースに回動自在に支承したク
ランク軸に平行に併設されてこれに連動する動力伝達用
の主軸と、該主軸に平行に併設されてこれに変速ギヤ列
を介して連動する動力伝達用の副軸とを有し、該クラン
クケースと一体に設けられた動力伝達用の変速装置と、
クランク軸と等速で逆方向に該クランク軸に平行な軸心
回りに回動される一対の一次の第1及び第2バランサ
と、クランク軸の二倍の速度で互いに逆方向に該クラン
ク軸に平行な軸心回りに回動される一対の二次の第1及
び第2バランサとを有するバランサ装置とを備えた内燃
機関において、前記一次の第1バランサが前記主軸の回
りに回動自在に支承され、二次の第1バランサウェイト
が前記副軸の回りに回動自在に支承され、前記一次の第
2バランサウェイトが、前記クランク軸に平行に併設さ
れたバランサ軸にその軸心回りに回動自在に支承され、
前記二次の第2バランサウェイトが該バランサ軸にその
回りに回動自在に支承され、前記一次の第1及び第2バ
ランサウェイトが、それぞれ前記クランク軸の略中央部
を通り該クランク軸に直交する面を挟んで互いに反対側
で、且つ前記主軸及びバランサ軸の軸方向で外側寄りの
位置に設けられ、前記二次の第1及び第2バランサウェ
イトが、それぞれ前記副軸及びバランサ軸の軸方向で一
次の第1及び第2バランサウェイトよりも内側の位置に
設けられていることを特徴とする。
そして、前記一次の第1バランサと前記二次の第1バ
ランサとが、該一次の第1バランサに連動させて該二次
の第1バランサをクランク軸の二倍の速度で回動させる
連動手段を介して接続されていることを特徴とする。
さらに、前記連動手段が、前記一次の第1バランサと
一体に前記主軸の回りに回動自在に設けた駆動ギヤと、
該駆動ギヤに噛合させて前記二次の第1バランサと一体
に前記副軸の回りに回動自在に設けた被動ギヤとから成
り、該一次の第バランサが、該被動ギヤ及び二次の第1
バランサ間で回動自在に設けられていることを特徴とす
る。
さらに、前記内燃機関が単気筒エンジンであり、前記
クランク軸が、前記クランクケース内に収納される一対
のクランクウェブの一方と該両ウェブを結合するクラン
クピンとを備えた第1クランク半体と、該両ウェブの他
方を備えた第2クランク半体とから成り、該第1クラン
ク半体のクランクウェブのクランクピンを一体に設けた
部分の外側面が薄肉に形成されてクランクケースとの間
に空隙が形成され、前記駆動ギヤがクランク軸の回動時
に該空隙の位置で前記主軸の回りに回動自在に設けられ
ていることを特徴とする。
また、前記二次の第1及び第2バランサウェイトが、
前記クランクケース内のクランク軸の略中央部を通り該
クランク軸に直交する面に近接して設けられていること
を特徴とする。
(作用) かかる手段によれば、前記一次の第1バランサを前記
主軸に支承し、前記二次の第1バランサウェイトを前記
副軸に支承したので、該一次の第1バランサ及び該第2
バランサを支承するための専用のバランサ軸を設ける必
要がなくなる。
また、前記二次の第2バランサウェイトを、前記一次
の第2バランサウェイトを支承するバランサ軸に支承し
たのでには、該バランサ軸が該両バランサに対して共用
され、各別にバランサ軸を設ける必要がなくなる。
さらに、前記一次の第1及び第2バランサウェイト
を、それぞれ前記クランク軸の略中央部を通り該クラン
ク軸に直交する面を挟んで互いに反対側で、且つ前記主
軸及びバランサ軸の軸方向で外側寄りの位置に設け、前
記二次の第1及び第2バランサウェイトを、それぞれ前
記副軸及びバランサ軸の軸方向で一次の第1及び第2バ
ランサウェイトよりも内側の位置に設けたので、互いに
同方向に回動される一次の両バランサウェイトをクラン
ク軸の中央部からの軸方向での距離が略等距離となる位
置に配置してこれらの回動による生じる偶力を互いに打
ち消すと共に、互いに逆方向に回動される該二次の両バ
ランサウェイトをクランク軸の略中央部を通りこれに直
交する略同一の面上に配置してこれらの回動により偶力
が生じないようにすることが可能となる。
そして、該一次の第1バランサと二次の第1バランサ
とを前記連動手段を介して接続したときには、該一次の
第1バランサの回動によりこれに連動して二次の第2バ
ランサが回動されるので、該二次の第2バランサを独立
にクランク軸に連動させて回動させる手段を設ける必要
がなくなる。
さらに、該連動手段が前記駆動ギヤ及び被動ギヤから
成り、該一次の第1バランサを該被動ギヤ及び二次の第
1バランサ間で回動自在に設けたときには、該一次の第
1バランサ及び二次の第1バランサをそれぞれ前記副軸
及び主軸に近接させて設けることが可能となると共に、
該両第1バランサ及び連動手段を該主軸及び副軸の軸方
向で近接させることにより、これらを支承する主軸及び
副軸の長さを短縮化することが可能となる。
さらに、前記内燃機関が単気筒エンジンであり、前記
クランク軸が前記第1及び第2クランク半体から成り、
該第1クランク半体のクランクウェブのクランクピンを
一体に設けた部分の外側面を薄肉に形成して前記クラン
クケースとの間に空隙を形成し、前記駆動ギヤをクラン
ク軸の回動時に該空隙の位置で前記主軸の回りに回動自
在に設けたときには、前記一次の第1バランサと該駆動
ギヤとをクランク軸のクランクウェブに近接させて設け
ることが可能となる。
また、前記二次の第1及び第2バランサウェイトを、
前記クランクケース内のクランク軸の略中央部を通り該
クランク軸に直交する面に近接して設けたときには、該
二次の第1及び第2バランサウェイトが互いに逆方向に
回動することによりクランク軸等に生じる偶力が低減さ
れる。
(実施例) 本発明の内燃機関のバランサ装置の一例を備えた自動
二輪車の単気筒4サイクルエンジンを第1図乃至第3図
に従って説明する。第1図乃至第3図はそれぞれエンジ
ンの正面視、平面視及び側面視の要部の説明的断面図で
ある。
第1図乃至第3図で、1はクランクケース2に回動自
在に支承されたクランク軸、3はクランク軸1に平行に
併設された主軸4と、該主軸4に平行に併設されて変速
ギヤ列5を介して接続された副軸6とを有する変速装
置、7は一次の第1バランサ8及び第2バランサ9と、
二次の第1バランサ10及び第2バランサ11とを有するバ
ランサ装置である。
クランク軸1は、第1図示のようにその一対のクラン
クウェブ12,13がクランクケース2内に収納され、該ク
ランクウェブ12,13の両側位置でクランクケース2にベ
アリング14,15を介して回動自在に支承されている。
このクランク軸1はクランクウェブ13を有する第1ク
ランク半体16とクランクウェブ12を有する第2クランク
半体17とから成り、これらはクランクウェブ13に一体に
形成されたクランクウェブ12に圧入されたクランクピン
18を介して結合されている。そして、クランクピン18
は、クランクケース2上に装着したシリンダ19内を摺動
自在なピストン20にコネクティングロッド21を介して連
結され、ピストン20の往復動によりクランク軸1をその
軸心回りに回動するようにしている。
また、クランクウェブ13のクランクピン18を設けた部
分の外側面は斜面状に切削されて薄肉とされ、これによ
ってクランクケース2との間に空隙を形成している。
変速装置3の主軸4は、第1図示のようにベアリング
22,23を介してクランクケース2に回動自在に支承さ
れ、そのクランクケース2内から前記クランクウェブ13
側に突出された端部にクラッチ装置24のクラッチインナ
25が同心で一体に回動自在に装着されている。
このクラッチインナ25は、第2図示のように、クラッ
チ装置24の接続状態において該クラッチインナ25とリフ
タープレート26との間で重合圧着される複数のクラッチ
板27を介してクラッチアウタ28に主軸5と同心で一体に
回動自在に接続されている。そして、該クラッチアウタ
28は、そのクランクケース2側の端面に主軸4と同心で
固着されたプライマリ被動ギヤ29と、クランク軸1のク
ランクケース2内からクランクウェブ13側に突出した端
部に一体に回動自在に装着されて該プライマリ被動ギヤ
29に1対1のギヤ比で噛合されたプライマリ駆動ギヤ30
とを順に介してクランク軸1に接続され、これらの接続
によって、クランク軸1の回動を、プライマリ駆動ギヤ
30、プライマリ被動ギヤ29及びクラッチ装置24を順に介
して主軸4に伝達し、該主軸4をクランク軸1に連動さ
せて回動するようにしている。
変速装置3の副軸6は、第1図示のようにクランクケ
ース2にベアリング31,32を介して回動自在に支承さ
れ、クランクケース2内において該副軸6及び主軸4に
沿ってこれらの前記クランクウェブ12側の端部寄りの位
置に配設された変速ギヤ列5を介して主軸4に接続さ
れ、変速ギヤ列5の噛合の組合せに応じて数段階の速度
で該副軸6を主軸4に連動させて回動するようしてい
る。そして、副軸6は、そのクランクケース2内からク
ランクウェブ12側に突出された端部に一体に回動自在に
装着された駆動スプロケット33からチェーン34を介して
図示しない自動二輪車の車輪に連結され、これによっ
て、クランク軸1から主軸4を介して伝達される副軸6
の回動を車輪に出力するようにしている。
バランサ装置7の一次の第1バランサ8は、第2図示
のように主軸4及び前記ベアリング23間に介在させて該
主軸4にニードルベアリング35を介して回動自在に外挿
した中空軸36のクランクケース2内の端部に一体に設け
られ、該中空軸36を介して主軸4にその回りに回動自在
に支承されている。そして、該中空軸36のクランクケー
ス2内から突出された端部の外周面には、スプライン結
合により前記プライマリ被動ギヤ29が一体に回動自在に
嵌合され、これによってクランク軸1の回動を前記プラ
イマリ駆動ギヤ30及びプライマリ被動ギヤ29を介して中
空軸36に伝達し、該中空軸36と共に一次の第1バランサ
8を、第3図示のようにクランク軸1に連動させてこれ
と等速で逆方向に主軸4の回りに回動するようにしてい
る。
バランサ装置7の二次の第1バランサ10は、第2図示
のようにクランクケース2内で中空軸36と対向する位置
で副軸6にニードルベアリング37を介して回動自在に外
挿した中空軸38の一端部に一体に設けられ、該中空軸38
を介して副軸6にその回りに回動自在に支承されてい
る。そして、該中空軸38の他端部は、これを前記中空軸
36に連動させる連動手段39を介して接続されている。
この連動手段39は、一次の第1バランサ8及びクラン
クケース2間で前記中空軸36に一体に設けた駆動ギヤ40
と、中空軸38の他端部に一体に設けた被動ギヤ41とから
成り、これらのギヤ40,41の2対1のギヤ比での噛合に
より、クランク軸1に連動する中空軸36及び一次の第1
バランサ8の回動を中空軸38に倍速で伝達し、第3図示
のように二次の第1バランサ10を中空軸38と共に、クラ
ンク軸1に連動させてその二倍の速度で同方向に回動す
るようにしている。
また、これらの両第1バランサ8,10及び連動手段39
は、第2図示のようにクランクケース2内で主軸4及び
副軸6に沿ってその前記クランクウェブ13側の端部寄り
の位置から前記変速ギヤ列5側に向かって連動手段39、
一次の第1バランサ8及び二次の第1バランサ10の順で
互いに近接して配設され、該一次の第1バランサ8が第
2図仮想線示のように二次の第1バランサ10及び連動手
段39間で回動自在に設けられていると共に、二次の第1
バランサ10は、第1図及び第2図示のように一次の第1
バランサ8に対してクランクケース2の内部寄りの位置
で、クランク軸1の軸心とピストン20の軸心との交点で
あるクランク軸1の中心点Oを通り、且つ該クランク軸
1に直交する中心面Xに近接して設けられている。
さらに、第2図において、連動手段39の駆動ギヤ40
は、クランク軸1の回動時に、前記したクランクウェブ
13とクランクケース2との間の空隙に位置し、クランク
ウェブ13と駆動ギヤ40とが互いに干渉することのないよ
うに一次の第1バランサ8と併せてクランクウェブ13に
近接して設けられている。
バランサ装置7の一次の第2バランサ9は、第2図及
び第3図示のようにその重量の大部分を担うメインバラ
ンサ9aと、残りの重量を担うサブバランサ9bとから成
り、メインバランサ9aは、第2図示のようにクランク軸
1を挟んで主軸5と対向する位置にこれらと平行に併設
してクランクケース2にベアリング42,43を介して回動
自在に支承したバランサ軸44の前記クランクウェブ12側
のクランクケース2内の端部に一体に設けられ、前記中
心面Xを挟んで前記一次の第1バランサ8と反対側に設
けられている。
一方、サブバランサ9bは、第2図示のようにバランサ
軸44のクランクケース2内から前記クランクウェブ13側
に突出された端部に一体に回動自在に装着された被動ギ
ヤ45に一体に設けられ、該被動ギヤ45を介してバランサ
軸44にその軸心回りにメインバランサ9aと共に回動自在
に支承されている。
そして、被動ギヤ45は、第2図示のように前記プライ
マリ駆動ギヤ30に1対1のギヤ比で噛合され、これによ
ってクランク軸1の回動をプライマリ駆動ギヤ30及び被
動ギヤ45を介してバランサ軸44に伝達し、該バランサ軸
44と共に、メインバランサ9a及びサブバランサ9bから成
る一次の第2バランサ9を、第3図示のようにクランク
軸1に連動させてこれと等速で逆方向に回動するように
している。
尚、第2図及び第3図において、一次の第2バランサ
9の大部分の重量を担うメインバランサ9aは、その回動
中心と一次の第1バランサ8の回動中心とを結ぶ線がク
ランク軸1の前記中心点Oの近傍を通り、且つ各回動中
心と該中心点Oとの距離が略同一となる位置に設けら
れ、これらの各バランサ8,9aの回動時にクランク軸1と
直交する方向に生じる遠心力による該中心点O回りのモ
ーメントを互いに打ち消すようにしている。
バランサ装置7の二次の第2バランサ11は、第2図示
のようにバランサ軸44の中間部にニードルベアリング46
を介して回動自在に外挿された中空軸47の一端部に一体
に設けられ、該中空軸47を介してバランサ軸44にその回
りに回動自在に支承されている。
この中空軸47は、第2図示のようにその他端部に一体
に設けた被動ギヤ48と、前記クランクウェブ12の外周面
に形成されて該被動ギヤ48に1対2のギヤ比で噛合され
た駆動ギヤ12aとを順に介してクランク軸1に接続さ
れ、これによってクランク軸1の回動を駆動ギヤ12a及
び被動ギヤ48を介して中空軸47に伝達し、該中空軸47と
共に二次の第2バランサ11を第3図示のようにクランク
軸1に連動させてその二倍の速度で逆方向にバランサ軸
44の回りに回動するようにしている。そして、この二次
の第2バランサ11は、第1図及び第2図示のように、一
次の第2バランサ9に対してクランクケース2の内部寄
りの位置で前記中心面Xに近接して設けられていると共
に、第3図示のように、その回動中心P2と前記二次の第
2バランサ10の回動中心P1を結ぶ線Lがクランク軸1の
前記中心点Oに近接した位置を通るように設けられてい
る。
尚、第1図で、49はクランク軸1に連動するカム軸50
を介して駆動される吸排気装置、51はクランク軸1のク
ランクウェブ12側の端部に装着された発電機、第1図及
び第3図で、52は図示しない変速ペダルに連結される変
速用スピンドル53からこれに連動する変速ドラム54及び
シフトフォーク55を介して前記変速ギヤ列5の噛合の組
合せを変更する変速駆動装置、第3図で、56はキックス
タータ装置である。
次に、かかるエンジンにおいて、特に本発明の要部で
あるバランサ装置7の作動及び上記の構成について第2
図及び第3図に従って説明する。
このバランサ装置7では、第3図において前記したよ
うに一次の第1バランサ8と、前記メインバランサ9a及
びサブバランサ9bから成る一次の第2バランサ9がクラ
ンク軸1に連動してこれと等速で逆方向に回動すること
によってエンジンの一次の振動が低減され、さらに、二
次の第1バランサ10及び第2バランサ11がクランク軸1
の二倍の速度で互いに逆方向に回動することによってエ
ンジンの二次の振動が低減される。
この時、第2図において、二次の両バランサ10,11
は、前記したように前記中心面Xに近接して設けられて
両者の軸方向の距離が小さくされていると共に、第3図
示のようにこれらの回動中心P1,P2を結ぶ線Lがクラン
ク軸1の前記中心点Oに近接した位置を通るように設け
られているので、二次の両バランサ10,11が互いに逆方
向に回動することによる偶力の発生が抑えられている。
そして、このような二次の両バランサ10,11の配置は、
これらがそれぞれ一次の両バランサ8,9に対してクラン
クケース2の内部寄りに設けたことによって可能となっ
ている。
また、第2図において、バランサ装置7では、前記し
たように一次の第1バランサ8及び二次の第1バランサ
10をそれぞれ変速装置3の主軸4及び副軸6をバランサ
軸としてこれらに支承し、さらに、一次の第2バランサ
9及び二次の第2バランサ11を一本のバランサ軸44に支
承することによって、これらのバランサ8〜11を支承す
るバランサ軸の本数を可能な限り少なくしてバランサ装
置7の部品点数を削減し、エンジンの小型化及び軽量化
を図っている。
そして、特に、二次の第1バランサ10をクランク軸1
に連動させる手段を独立に設けずに、クランク軸1に連
動する一次の第1バランサ8に、前記連動手段39を介し
て連動させることによって、該連動手段39を前記駆動ギ
ヤ40及び被動ギヤ41から成る簡略な構成とされ、バラン
サ装置7の部品点数の増加を抑制している。
さらに、バランサ装置7では、前記したように一次の
第1バランサ8を二次の第1バランサ11及び連動手段39
間で回動自在に設けてこれらを互いに近接させて設ける
ことによって、これらの構成の小型化及び軽量化を図っ
ていると共に、連動手段39の駆動ギヤ40を前記クランク
ウェブ13及びクランクケース2間の空隙に位置させて該
駆動ギヤ40及び一次の第1バランサ8をクランクウェブ
13に近接させて設けることによって、これらとクランク
軸1の距離を短くしてエンジンの小型化を図っている。
尚、クランクウェブ13及びクランクケース2間に上記
の空隙を形成するために、クランクウェブ13の外側面を
薄肉に形成したが、その薄肉に形成した部分はクランク
ピン18を一体に設けた部分であるので、これによってク
ランク軸1の強度が損なわれることはない。
また、本実施例では、一次の第2バランサ9をメイン
バランサ9a及びサブバランサ9bから成る構成としたが、
該サブバランサ9bを前記被動ギヤ45に設けずにメインバ
ランサ9aに一体化して第2バランサ9を構成しても、上
記の効果を奏することはもちろんである。
(効果) 上記の説明から明らかなように、本発明の内燃機関の
バランサ装置によれば、一次の第1バランサを動力伝達
用の変速装置の主軸に支承し、二次の第1バランサウェ
イトを動力伝達用の変速装置の副軸に支承したことによ
って、バランサ装置の部品点数を削減することができ、
内燃機関の小型化及び軽量化を図ることができる。
また、二次の第2バランサを、一次の第2バランサを
支承するバランサ軸に支承することによって、両第2バ
ランサのバランサ軸を共用することができ、バランサ装
置の部品点数をさらに削減することができる。
さらに、一次の両バランサウェイトを、それぞれクラ
ンク軸の略中央部を通り該クランク軸に直交する面を挟
んで互いに反対側で、且つ前記主軸及びバランサ軸の軸
方向で外側寄りの位置に設け、二次の両バランサウェイ
トを、それぞれ前記副軸及びバランサ軸の軸方向で一次
の両バランサウェイトよりも内側の位置に設けることに
よって、互いに同方向に回動される一次の両バランサウ
ェイトをクランク軸の中央部からの軸方向での距離が略
等距離となる位置に配置すると共に、互いに逆方向に回
動される該二次の両バランサウェイトをクランク軸の略
中央部を通りこれに直交する略同一の面上に配置するこ
とができ、これらの配置によって一次の両バランサウェ
イト及び二次の両バランサウェイトの回動による偶力の
発生を押さえることができる。
そして、該一次の第1バランサ及び二次の第1バラン
サを連動手段を介して接続して該二次の第1バランサを
一次の第1バランサに連動させることによって、該二次
の第1バランサをクランク軸に連動させる手段を簡略な
構成としてバランサ装置の部品点数の削減を図ることが
できる。
さらに、該連動手段を駆動ギヤ及び被動ギヤにより構
成し、一次の第1バランサを該被動ギヤ及び二次の第1
バランサ間で回動自在に設けることによって、該両第1
バランサ及び連動手段を互いに近接させてこれらの構成
の小型化を図ることができる。
さらに、単気筒エンジンにおいて、クランク軸を第1
及び第2クランク半体により構成すると共に第1クラン
ク半体のクランクピンを一体に設けたクランクウェブを
薄肉に形成して該クランクウェブとクランクケースとの
間に空隙を形成し、前記連動手段の駆動ギヤをクランク
軸の回動時に該空隙に位置するように設けたことによっ
て、一次の第1バランサ及び駆動ギヤを該クランクウェ
ブに近接させて該エンジンの小型化を図ることができ
る。
また、二次の両バランサをクランクケース内のクラン
ク軸の略中央部を通り該クランク軸と直交する面に近接
させて設けることによって、該二次のる両バランサが互
いに逆方向に回動することにより生じる偶力を低減する
ことができる。
また、二次の第2バランサを、一次の第2バランサを
支承するバランサ軸に支承することによって、両第2バ
ランサのバランサ軸を共用することができ、バランサ装
置の部品点数をさらに削減することができる。
さらに、一次の両バランサウェイトを、それぞれクラ
ンク軸の略中央部を通り該クランク軸に直交する面を挟
んで互いに反対側で、且つ前記主軸及びバランサ軸の軸
方向で外側寄りの位置に設け、二次の両バランサウェイ
トを、それぞれ前記副軸及びバランサ軸の軸方向で一次
の両バランサウェイトよりも内側の位置に設けることに
よって、互いに同方向に回動される一次の両バランサウ
ェイトをクランク軸の中央部からの軸方向での距離が略
等距離となる位置に配置すると共に、互いに逆方向に回
動される該二次の両バランサウェイトをクランク軸の略
中央部を通りこれに直交する略同一の面上に配置するこ
とができ、これらの配置によって一次の両バランサウェ
イト及び二次の両バランサウェイトの回動による偶力の
発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はそれぞれ本発明のバランサ装置の一
例を備えた自動二輪車の単気筒エンジンの正面視、平面
視及び側面視の要部の説明的断面図である。 1……クランク軸、2……クランクケース 3……変速装置、4……主軸 5……変速ギヤ列、6……副軸 7……バランサ装置 8……一次の第1バランサウェイト 9……一次の第2バランサウェイト 10……二次の第1バランサウェイト 11……二次の第2バランサウェイト 12,13……クランクウェブ 16……第1クランク半体、17……第2クランク半体 18……クランクピン、39……連動手段 40……駆動ギヤ、41……被動ギヤ 44……バランサ軸

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケースに回動自在に支承したクラ
    ンク軸に平行に併設されてこれに連動する動力伝達用の
    主軸と、該主軸に平行に併設されてこれに変速ギヤ列を
    介して連動する動力伝達用の副軸とを有し、該クランク
    ケースと一体に設けられた動力伝達用の変速装置と、ク
    ランク軸と等速で逆方向に該クランク軸に平行な軸心回
    りに回動される一対の一次の第1及び第2バランサウェ
    イトと、クランク軸の二倍の速度で互いに逆方向に該ク
    ランク軸に平行な軸心回りに回動される一対の二次の第
    1及び第2バランサウェイトとを有するバランサ装置と
    を備えた内燃機関において、 前記一次の第1バランサウェイトが前記主軸の回りの回
    動自在に支承され、二次の第1バランサウェイトが前記
    副軸の回りに回動自在に支承され、 前記一次の第2バランサウェイトが、前記クランク軸に
    平行に併設されたバランサ軸にその軸心回りに回動自在
    に支承され、前記二次の第2バランサウェイトが該バラ
    ンサ軸にその回りに回動自在に支承され、 前記一次の第1及び第2バランサウェイトが、それぞれ
    前記クランク軸の略中央部を通り該クランク軸に直交す
    る面を挟んで互いに反対側で、且つ前記主軸及びバラン
    サ軸の軸方向で外側寄りの位置に設けられ、前記二次の
    第1及び第2バランサウェイトが、それぞれ前記副軸及
    びバランサ軸の軸方向で一次の第1及び第2バランサウ
    ェイトよりも内側の位置に設けられていることを特徴と
    する内燃機関のバランサ装置。
  2. 【請求項2】前記一次の第1バランサウェイトと前記二
    次の第1バランサウェイトとが、該一次の第1バランサ
    ウェイトに連動させて該二次の第1バランサウェイトを
    クランク軸の二倍の速度で回動させる連動手段を介して
    接続されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機
    関のバランサ装置。
  3. 【請求項3】前記連動手段が、前記一次の第1バランサ
    ウェイトと一体に前記主軸の回りに回動自在に設けた駆
    動ギヤと、該駆動ギヤに噛合させて前記二次の第1バラ
    ンサウェイトと一体に前記副軸の回りに回動自在に設け
    た被動ギヤとから成り、該一次の第1バランサウェイト
    が、該被動ギヤ及び二次の第1バランサウェイト間で回
    動自在に設けられていることを特徴とする請求項2記載
    の内燃機関のバランサ装置。
  4. 【請求項4】前記内燃機関が単気筒エンジンであり、前
    記クランク軸が、前記クランクケース内に収納される一
    対のクランクウェブの一方と該両ウェブを結合するクラ
    ンクピンとを備えた第1クランク半体と、該両ウェブの
    他方を備えた第2クランク半体とから成り、該第1クラ
    ンク半体のクランクウェブのクランクピンを一体に設け
    た部分の外側面が薄肉に形成されてクランクケースとの
    間に空隙が形成され、前記駆動ギヤがクランク軸の回動
    時に該空隙の位置で前記主軸の回りに回動自在に設けら
    れていることを特徴とする請求項3記載の内燃機関のバ
    ランサ装置。
  5. 【請求項5】前記二次の第1及び第2バランサウェイト
    が、前記クランクケース内のクランク軸の略中央部を通
    り該クランク軸に直交する面に近接して設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のバランサ装
    置。
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