JP2846104B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2846104B2 JP2306268A JP30626890A JP2846104B2 JP 2846104 B2 JP2846104 B2 JP 2846104B2 JP 2306268 A JP2306268 A JP 2306268A JP 30626890 A JP30626890 A JP 30626890A JP 2846104 B2 JP2846104 B2 JP 2846104B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表示装置およびその製造方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
第6図は従来の透過型表示装置の一例を示す図であ
る。この装置では、バックライト102によって白色光を
供給し、TN型あるいはSTN型液晶101の両側に偏光板103
を配する構造を光シャッターとして用い、出てきた白色
光をカラーフィルター104によって着色して、表示動作
を行なう。
第7図は従来の反射型表示装置の一例である。この装
置では、TN型あるいはSTN型液晶201の両側に偏光板203
を配する構造を光シャッターとして用い、出てきた白色
光をカラーフィルター204によって着色することは、第
5図の場合と同様であるが、バックライトの代わりに反
射板202を配して反射光のみを利用して表示動作を行な
う。
第8図は高分子分散型液晶を用いた従来の反射型カラ
ー表示装置の一例を示す。この装置では、分散質である
液晶301と分散媒である高分子302の混合物である高分子
分散型液晶にさらに染料303を加え、その後方にカラー
膜304を例えばモザイク状に配し、カラー膜304の後方に
反射板305を配している。
この従来の高分子分散型液晶を用いた反射型表示装置
においては、第8図(a)に示す散乱モード(電圧をか
けない状態)では、液晶301と高分子302との屈折率の差
により散乱した光が高分子302内あるいは液晶301内に含
有させた染料303に吸収されるから、黒色が表示され、
また第8図(b)に示す透過モード(電圧をかけた状
態)においては、後方にあるカラー膜304の色が発現さ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、第6図に示した透過型表示装置では、バック
ライト102の体積が大きく、かつこの部分の消費電力が
大きいため、軽薄化、携帯化を行なうことが困難であっ
た。
また、第7図に示した反射型表示装置では、反射光の
みを利用するから、光量が少ないため、透過型表示装置
の場合に比べて光シャッターの光利用効率を大きく上げ
る必要があるが、TN型あるいはSTN型液晶201を単純に用
いただけでは、本質的に必要な偏光板203の存在により
反射光の利用効率が少なくとも半分以下に下がり、高輝
度化が困難であった。
さらに、第8図(a)に示した高分子分散型液晶を用
いた反射型カラー表示装置では、透過モードにおいて
も、染料303により光が吸収されるため、輝度が下がる
欠点があった。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもの
で、軽薄化、携帯化を図ることが容易で、かつ高輝度化
が容易な表示装置およびその製造方法を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明においては、屈折率
の異なる複数の膜を積層した多層膜であって、かつその
中の少なくとも一つの膜が散乱モードと透過モードとに
切り替え可能な膜である干渉フィルターを用いた表示素
子を設け、上記散乱モードと透過モードとに切り替え可
能な膜として高分子分散型液晶を用いる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を設け、上記散乱モードと透過モード
とに切り替え可能な膜として、液晶および上記液晶の常
光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に凹凸を有する透
明膜とを含む複合膜を用いる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要素と
して複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルターの反
射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散乱モード
と透過モードとに切り替え可能な膜として高分子分散型
液晶を用いる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要素と
して複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルターの反
射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散乱モード
と透過モードとに切り替え可能な膜として、液晶および
上記液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に凹
凸を有する透明膜とを含む複合膜を用いる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要素と
して複数積層して設置し、上記各表示装置の干渉フィル
ターの反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散
乱モードと透過モードとに切り替え可能な膜として高分
子分散型液晶を用いる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要素と
して複数積層して設置し、上記各表示装置の干渉フィル
ターの反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散
乱モードと透過モードとに切り替え可能な膜として、液
晶および上記液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ
表面に凹凸を有する透明膜とを含む複合膜を用いる。
〔作用〕
この表示装置においては、バックライトを用いない。
また、散乱モードと透過モードとに切り替え可能な膜す
なわち高分子分散型液晶または液晶および上記液晶の常
光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に凹凸を有する透
明膜とを含む複合膜を透過モードにした場合には、干渉
フィルターの原理に従い、特定の波長帯域の光を反射
し、かつそれ以外の光を透過し、また散乱モードと透過
モードとに切り替え可能な膜を散乱モードにした場合に
は、光の方向が揃わず、干渉フィルターの原理を満足で
きず、可視光の大部分の波長の光を透過するから、特定
の波長帯域の光の反射、透過を制御でき、偏光板を必要
とせず、光の利用効率が高いため、高輝度な表示装置が
実現できる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードに切り替え可能な膜である干渉フィルターを
用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜状に構成要素とし
て複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルターの反射
率が高い色を赤色、緑色、青色とし、または屈折率の異
なる複数の膜を積層した多層膜であって、かつその中の
少なくとも一つの膜が散乱モードと透過モードとに切り
替え可能な膜である干渉フィルターを用いた表示素子を
黒あるいは灰色の膜上に構成要素として複数積層して設
置し、上記各表示装置の干渉フィルターの反射率が高い
色を赤色、緑色、青色としたときには、種々の色が加法
混色の原理に従い実現できる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
(動作原理) 第1図、第2図はそれぞれ本発明による反射型カラー
表示装置の表示素子の動作原理を示す概略図である。本
表示素子は、導電膜401上に第1の高屈折率膜402を配
し、第1の高屈折率膜402上に高分子分散型液晶からな
る低屈折率膜403(第1図の場合)、あるいは液晶およ
びこの液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に
凹凸を有する透明膜とを含む複合膜よりなる低屈折率膜
406(第2図の場合)を配し、低屈折率膜403、406上に
第2の高屈折率膜404を配し、第2の高屈折率膜404上に
透明導電膜405を配している。
これらの表示素子においては、第1図(a)に示すよ
うに、導電膜401と透明導電膜405との間に電圧を加えた
場合には、低屈折率膜403である高分子分散型液晶の中
で、高分子内にランダムに分散している液晶は電界に沿
って整列するから、高分子の屈折率とほぼ等しい屈折率
を有するようにできるので、高分子分散型液晶からなる
低屈折率膜403は、光をほとんど散乱せずに透過する。
また、第2図(a)に示すように、導電膜401と透明導
電膜405との間に電圧を加えた場合には、低屈折率膜406
である液晶およびこの液晶の常光屈折率と同じ屈折率を
有しかつ表面に凹凸を有する透明膜とを含む複合膜の中
では、液晶とこの透明膜の屈折率が同じであるから、や
はり光をほとんど散乱せずに透過する。このため、第1
図(a)および第2図(a)の場合には、本表示素子は
屈折率の異なる透明な膜の積層膜となり、よく知られた
干渉フィルターの原理〔例えば、光学薄膜(藤原史郎
編、共立出版、1986年)を参照〕に従い、特定の波長帯
域の光を反射し、それ以外の光を透過する。ここで、反
射する波長領域は、第1の高屈折率膜402、低屈折率膜4
03および第2の高屈折率膜404の膜厚により特定でき
る。また、第1図(b)に示すように、導電膜401と透
明導電膜405との間に電圧を加えていない場合には、低
屈折率膜403である高分子分散型液晶の中では、高分子
内にランダムに分散している液晶はランダムな配列とな
り、このため高分子の屈折率と異なる屈折率を有するよ
うになるから、高分子分散型液晶よりなる低屈折率膜40
3内では光は分散される。また、第2図(b)に示すよ
うに、導電膜401と透明導電膜405との間に電圧を加えて
いない場合には、低屈折率膜406である液晶およびこの
液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に凹凸を
有する透明膜とを含む複合膜の中では、液晶とこの透明
膜の屈折率に差がでるためその界面で光は散乱される。
このように、第1図(b)および第2図(b)の場合に
は、低屈折率膜403、406内で光は散乱され、この散乱は
低屈折率膜403、406中でランダムに行われるため、光の
方向が揃わなくなり、複数膜は干渉フィルターの原理を
満足できず、可視光の大部分の波長の光を透過するよう
になる。
さらに、本発明によれば、導電膜401と透明導電膜405
との間に加える電圧の大きさにより、高分子分散型液
晶、あるいは液晶およびこの液晶の常光屈折率と同じ屈
折率を有しかつ表面に凹凸を有する透明膜とを含む複合
膜における光の散乱の度合を連続的に制御できるため、
表示素子の特定の波長帯域における反射率を連続的に制
御できる。
このように本発明によれば、透明導電膜405方向から
見たとき、導電膜401と透明導電膜405との間に印加する
電圧により、干渉反射色の発現の有無を制御できるた
め、以下の実施例1〜3で説明するように表示装置に用
いることにより、偏光板が不要なだけでなく、光の損失
が少ないため、高輝度な表示装置を実現できる。なお、
以下の実施例では、低屈折率膜として高分子分散型液晶
を用いた場合を例として示すが、低屈折率膜として、液
晶およびこの液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ
表面に凹凸を有する透明膜例えばシリコン酸化膜あるい
は透明高分子膜とを含む複合膜を用いた場合でも同様な
表示装置が可能なことは第1図、第2図に示した動作原
理からも明らかである。
(実施例1) 第3図は本発明による反射型カラー表示装置の一実施
例を示す概略図である。本表示装置は、絶縁基板519上
に第1の表示素子506、第2の表示素子512および第3の
表示素子518を例えばモザイク状に配してある。第1の
表示素子506は、黒色の導電膜501(例えばITO膜の裏面
に黒色の顔料や染料を形成した膜、表面を荒した金属膜
あるいは炭素膜)上に第1の高屈折率膜502(例えばCeO
2膜)を配し、第1の高屈折率膜502上に高分子分散型液
晶よりなる低分子屈折率膜503を配し、低屈折率膜503上
に第2の高屈折率膜504(例えばCeO2膜)を配し、第2
の高屈折率膜504上に透明導電膜505(例えばITO膜)を
配している。この第1の表示素子506における第1、第
2の高屈折率膜502、504、低屈折率膜503の膜厚は、散
乱がなければ赤色を反射するような干渉フィルターの条
件に応じて定められている〔参照:光学薄膜(藤原史郎
編、共立出版、1986年)〕。第2の表示素子512は、黒
色の導電膜507(例えばITO膜の裏面に黒色の顔料や染料
を形成した膜、表面を荒した金属膜あるいは炭素膜)上
に第3の高屈折率膜508(例えばCeO2膜)を配し、第3
の高屈折率膜508上に高分子分散型液晶よりなる低屈折
率膜509を配し、低屈折率膜509上に第4の高屈折率膜51
0(例えばCeO2膜)を配し、第4の高屈折率膜510上に透
明導電膜511(例えばITO膜)を配している。この第2の
表示素子512における第3、第4の高屈折率膜508、51
0、低屈折率膜509の膜厚は、散乱がなければ緑色を反射
するような干渉フィルターの条件に応じて定められてい
る〔参照:光学薄膜(藤原史郎編、共立出版、1986
年)〕。第3の表示素子518は、黒色の導電膜513(例え
ばITO膜の裏面に黒色の顔料や染料を形成した膜あるい
は表面を荒した金属膜あるいは炭素膜)上に第5の高屈
折率膜514(例えばCeO2膜)を配し、第5の高屈折率膜5
14上に高分子分散型液晶よりなる低屈折率膜515を配
し、低屈折率膜515上に第6の高屈折率膜516(例えばCe
O2膜)を配し、第6の高屈折率膜516上に透明導電膜517
(例えばITO膜)を配している。この第3の表示素子518
における第5、第6の高屈折率膜514、516、低屈折率膜
515の膜厚は、散乱がなければ青色を反射するような干
渉フィルターの条件に応じて定められている〔参照:光
学薄膜(藤原史郎編、共立出版、1986年)〕。
この表示装置においては、第3図(a)に示すよう
に、黒色の導電膜501、507、513と透明導電膜505、51
1、517との間に各々電圧を加えた場合には、低屈折率膜
503、509、515中では、光はそのまま透過するから、よ
く知られた干渉フィルターの原理に従い、第1の表示素
子506では赤色、第2の表示素子512では緑色、第3の表
示素子518では青色の光が反射され、透明導電膜505、51
1、517側から見るとそれぞれの色に見える。また、第3
図(b)に示すように、導電膜501、507、513と透明導
電膜505、511、517との間の電圧を加えていない場合に
は、低屈折率膜503、509、515中では光は散乱される。
このため、第1〜第3の表示素子506、512、518は干渉
フィルターの原理を満足できず、可視光の波長領域の大
部分の光を透過し、透過した光は全て黒色の導電膜50
1、507、513に吸収される。このため、透明導電膜505、
511、517側から見ると黒色に見える。
したがって、本実施例により、導電膜501と透明導電
膜505との間、導電膜507と透明導電膜511との間および
導電膜513と透明導電膜517との間に加えるそれぞれの電
圧を各画素毎に連続的に制御することにより、種々の色
が加法混色の原理〔例えば応用光学ハンドブック(吉永
弘編、朝倉書店)〕に従い実現できることは明らかであ
る。
(実施例2) 第4図は本発明による反射型カラー表示装置の一実施
例を示す概略図である。本表示装置は、黒色の膜619
(例えばITO膜の裏面に黒色の顔料や染料を形成した
膜、表面を荒した金属膜あるいは炭素膜)上に第3の表
示素子618を配し、第3の表示素子618の上に第2の表示
素子612を配し、第2の表示素子612の上に第1の表示素
子606を配してある。第1の表示素子606は、第1の透明
導電膜601(例えばITO膜)上に第1の高屈折率膜602
(例えばCeO2膜)を配し、第1の高屈折率膜602上に高
分子分散型液晶よりなる低屈折率膜603を配し、低屈折
率膜603上に第2の高屈折率膜604(例えばCeO2膜)を配
し、第2の高屈折率膜604上に第2の透明導電膜605(例
えばITO膜)を配している。この第1の表示素子606にお
ける第1、第2の高屈折率膜602、604、低屈折率膜603
の膜厚は、散乱がなければ赤色を反射するような干渉フ
ィルターの条件に応じて定められている〔参照:光学薄
膜(藤原史郎編、共立出版、1986年)〕。第2の表示素
子612は、第3の透明導電膜607(例えばITO膜)上に第
3の高屈折率膜608(例えばCeO2膜)を配し、第3の高
屈折率膜608上に高分子分散型液晶よりなる低屈折率膜6
09を配し、低屈折率膜609上に第4の高屈折率膜610(例
えばCeO2膜)を配し、第4の高屈折率膜610上に第4の
透明導電膜611(例えばITO膜)を配している。この第2
の表示素子612における第3、第4の高屈折率膜608、61
0、低屈折率膜609の膜厚は、散乱がなければ緑色を反射
するような干渉フィルターの条件に応じて定められてい
る〔参照:光学薄膜(藤原史郎編、共立出版、1986
年)〕。第3の表示素子618は、第5の透明導電膜613
(例えばITO膜)上に第5の高屈折率膜614(例えばCeO2
膜)を配し、第5の高屈折率膜614上に高分子分散型液
晶よりなる低屈折率膜615を配し、低屈折率膜615上に第
6の高屈折率膜616(例えばCeO2膜)を配し、第6の高
屈折率膜616上に第6の透明導電膜617(例えばITO膜)
を配している。この第3の表示素子618における第5、
第6の高屈折率膜614、616、低屈折率膜615の膜厚は、
散乱がなければ青色を反射するような干渉フィルターの
条件に応じて定められている〔参照:光学薄膜(藤原史
郎編、共立出版、1986年)〕。
この表示装置においては、第4図(a)に示すよう
に、第1、第3、第5の透明導電膜601、607、613と第
2、第4、第6の透明導電膜605、611、617との間に各
々電圧を加えたときには、低屈折率膜603、609、615中
では、光はそのまま透過する。このため、各表示素子は
よく知られた干渉フィルターの原理に従い、第1の表示
素子606では赤色、第2の表示素子612では緑色、第3の
表示素子618では青色の光が反射するため、第2の透明
導電膜605側から見ると加法混色の原理に従い、白色に
見える。また、第4図(b)に示すように、第2の表示
素子612における第3の透明導電膜607と第4の透明導電
膜611との間に電圧を加え、第1、第3の表示素子606、
618における第1、第5の透明導電膜601、613と第2、
第6の透明導電膜605、617との間の電圧を加えていない
場合であり、第2の表示素子612における低屈折率膜609
中では光はそのまま透過し、第1、第3の表示素子60
6、618における低屈折率膜603、615中では、光は散乱さ
れる。このため、第2の表示素子612でよく知られた干
渉フィルターの原理に従い緑色の光を反射し、第1の表
示素子606および第3の表示素子618では干渉フィルター
の原理を満足できず大部分の光は透過するため、第2の
透明導電膜605側から見ると緑色に見える。ここで、第
1の表示素子606における第1の透明導電膜601と第2の
透明導電膜605との間に電圧を加え、第2、第3の表示
素子612、618における第3、第5の透明導電膜607、613
と第4、第6の透明導電膜611、617との間に電圧を加え
ていない場合、あるいは第3の表示素子618における第
5の透明導電膜613と第6の透明導電膜617との間に電圧
を加え、第1、第2の表示素子606、612における第1、
第3の透明導電膜601、607と第2、第4の透明導電膜60
5、611との間に電圧を加えていない場合においても、第
4図(b)と同様な動作をし、それぞれ赤色あるいは青
色が発現することは明らかである。さらに、第4図
(c)に示すように、第1、第2、第3の透明導電膜60
1、607、613と第2、第4、第6の透明導電膜605、61
1、617との間に電圧を加えていない場合には、低屈折率
膜603、609、615の中では、光は散乱される。このた
め、第1〜第3表示素子606、612、618は、干渉フィル
ターの原理を満足できず、可視光の波長領域の大部分の
光を透過し、透過した光は全て黒色の膜619に吸収され
る。このため、第2の透明導電膜605側から見ると黒色
に見える。
したがって、本実施例により、第1の導電膜601と第
2の透明導電膜605との間、第3の導電膜607と第4の透
明導電膜611との間および第5の導電膜613と第6の透明
導電膜617との間に加えるそれぞれの電圧を各画素毎に
連続的に制御することにより、種々の色が加法混色の原
理〔例えば応用光学ハンドブック(吉永弘編、朝倉書
店)〕に従い実現できることは明らかである。
さらに、本実施例では、三原色を表示する装置を縦に
積層するため、一画素を一つのドットで表現でき、実施
例1に比べて、光の利用効率が三倍となるため、高輝度
化が達成できる。
(実施例3) 第4図に示した実施例2において、その動作を損なわ
ずに第1の透明導電膜601と第4の透明導電膜611とを一
つの膜で共用させること、あるいは第3の透明導電膜60
7と第6の透明導電膜617とを一つの膜で共用させること
ができることは明らかである。第5図にその一例として
透明導電膜701の膜で共用させた場合を示す。本表示装
置は、黒色の膜719(例えばITO膜の裏面に黒色の顔料や
染料を形成した膜、表面を荒した金属膜あるいは炭素
膜)上に第3の表示素子718を配し、第3の表示素子718
の上に第2の表示素子712を配し、第2の表示素子712の
上に第1の表示素子706を配してある。第1の表示素子7
06は、第1の透明導電膜701(例えばITO膜)上に第1の
高屈折率膜702(例えばCeO2膜)を配し、第1の高屈折
率膜702上に高分子分散型液晶よりなる低屈折率膜703を
配し、低屈折率膜703上の第2の高屈折率膜704(例えば
CeO2膜)を配し、第2の高屈折率膜704上に第2の透明
導電膜705(例えばITO膜)を配している。この第1の表
示素子706における第1、第2の高屈折率膜702、704、
低屈折率膜703の膜厚は、散乱がなければ赤色を反射す
るような干渉フィルターの条件に応じて定められている
〔参照:光学薄膜(藤原史郎編、共立出版、1986
年)〕。第2の表示素子712は、第3の透明導電膜707
(例えばITO膜)上に第3の高屈折率膜708(例えばCeO2
膜)を配し、第3の透明な膜708上に高分子分散型液晶
よりなる低屈折率膜709を配し、低屈折率膜709上に第4
の高屈折率膜710(例えばCeO2膜)を配している。この
第2の表示素子712における第3、第4の高屈折率膜70
8、710、低屈折率膜709の膜厚は、散乱がなけれ緑色を
反射するような干渉フィルターの条件に応じて定められ
ている〔参照:光学薄膜(藤原史郎編、共立出版、1986
年)〕。第3の表示素子718は、第5の透明導電膜713
(例えばITO膜)上に第5の高屈折率膜714(例えばCeO2
膜)を配し、第5の高屈折率膜714上に高分子分散型液
晶よりなる低屈折率膜715を配し、低屈折率膜715上に第
6の高屈折率膜716(例えばCeO2膜)を配し、第6の高
屈折率膜716上に第6の透明導電膜717(例えばITO膜)
を配している。この第3の表示素子718における第5、
第6の高屈折率膜714、716、低屈折率膜715の膜厚は、
散乱がなければ青色を反射するような干渉フィルターの
条件に応じて定められている〔参照:光学薄膜(藤原史
郎編、共立出版、1986年)〕。この実施例に示した表示
装置の動作が第4図に一例を示した表示装置の動作と同
様であることは、明らかである。
なお、実施例1〜3では、干渉フィルターとして(高
屈折率膜)/(低屈折率膜)/(高屈折率膜)の三層膜
を例として本発明による表示装置を説明したが、波長選
択性および反射波長帯域幅等を表示装置に適合したもの
にするために、さらに多層構造にしたり、高屈折率膜と
低屈折率膜との順序を入れ換えても良いことは明らかで
ある。
さらに、第3図〜第5図に実施例を示した反射型カラ
ー表示装置において、これらの導電膜501等、601等、70
1等を画素電極とし、かつ例えば薄膜トランジスタをア
クティブ素子とするアクティブマトリックスを配して各
画素を駆動することにより、各画素を独立に制御できる
ため、同装置のコントラスト比が高くでき、かつクロス
トークなどを阻止できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明に係る表示装置において
は、バックライトを用いながら、軽薄化、携帯化が容易
であり、また偏光板を必要とせず、光の利用効率が高い
から、高輝度な表示装置が実現できる。
また、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であ
って、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モードと
透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィルター
を用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要素と
して複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルターの反
射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、または屈折率の
異なる複数の膜を積層した多層膜であって、かつその中
の少なくとも一つの膜が散乱モードと透過モードとに切
り替え可能な膜である干渉フィルターを用いた表示素子
を黒あるいは灰色の膜上に構成要素として複数積層して
設置し、上記各表示装置の干渉フィルターの反射率が高
い色を赤色、緑色、青色としたときには、種々の色が加
法混色の原理に従い実現できるから、高輝度な反射型カ
ラー表示装置を実現できる。
このように、この発明の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図はそれぞれ本発明による反射型カラー表
示装置の表示素子の動作原理に示す概略図、第3図〜第
5図は第1図、第2図に示した表示素子を用いた反射型
カラー表示装置の実施例を示す概略図、第6図は従来の
透過型表示装置の一例を示す図、第7図は従来の反射型
表示装置の一例を示す図、第8図は高分子分散型液晶を
用いた従来の反射型表示装置の一例を示す図である。 401……導電膜 401……第1の高屈折率膜 403……低屈折率膜 404……第2の高屈折率膜 405……透明導電膜 501……導電膜 502……第1の高屈折率膜 503……低屈折率膜 504……第2の高屈折率膜 505……透明導電膜 506……第1の表示素子 507……導電膜 508……第3の高屈折率膜 509……低屈折率膜 510……第4の高屈折率膜 511……透明導電膜 512……第2の表示素子 513……導電膜 514……第5の高屈折率膜 515……低屈折率膜 516……第6の高屈折率膜 517……透明導電膜 518……第3の表示素子 519……絶縁基板 601……第1の透明導電膜 602……第1の高屈折率膜 603……低屈折率膜 604……第2の高屈折率膜 605……第2の透明導電膜 606……第1の表示素子 607……第3の透明導電膜 608……第3の高屈折率膜 609……低屈折率膜 610……第4の高屈折率膜 611……第4の透明導電膜 612……第2の表示素子 613……第5の透明導電膜 614……第5の高屈折率膜 615……低屈折率膜 616……第6の高屈折率膜 617……第6の透明導電膜 618……第3の表示素子 619……黒色の膜 701……第1の透明導電膜 702……第1の高屈折率膜 703……低屈折率膜 704……第2の高屈折率膜 705……第2の透明導電膜 706……第1の表示素子 707……第3の透明導電膜 708……第3の高屈折率膜 709……低屈折率膜 710……第4の高屈折率膜 712……第2の表示素子 713……第5の透明導電膜 714……第5の高屈折率膜 715……低屈折率膜 716……第6の高屈折率膜 717……第6の透明導電膜 718……第3の表示素子 719……黒色の膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 謹矢 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−72598(JP,A) 特開 昭51−48995(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/1335 G02F 1/21

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を具備し、上記散乱モードと透過
    モードとに切り替え可能な膜として高分子分散型液晶を
    用いたことを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を具備し、上記散乱モードと透過
    モードとに切り替え可能な膜として、液晶および上記液
    晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面に凹凸を有
    する透明膜とを含む複合膜を用いたことを特徴とする表
    示装置。
  3. 【請求項3】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要
    素として複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルター
    の反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散乱モ
    ードと透過モードとに切り替え可能な膜として高分子分
    散型液晶を用いたことを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要
    素として複数設置し、上記各表示素子の干渉フィルター
    の反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上記散乱モ
    ードと透過モードとに切り替え可能な膜として、液晶お
    よび上記液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有しかつ表面
    に凹凸を有する透明膜とを含む複合膜を用いたことを特
    徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要
    素として複数積層して設置し、上記各表示装置の干渉フ
    ィルターの反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上
    記散乱モードと透過モードとに切り替え可能な膜として
    高分子分散型液晶を用いたことを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜
    であって、かつその中の少なくとも一つの膜が散乱モー
    ドと透過モードとに切り替え可能な膜である干渉フィル
    ターを用いた表示素子を黒あるいは灰色の膜上に構成要
    素として複数積層して設置し、上記各表示装置の干渉フ
    ィルターの反射率が高い色を赤色、緑色、青色とし、上
    記散乱モードと透過モードとに切り替え可能な膜とし
    て、液晶および上記液晶の常光屈折率と同じ屈折率を有
    しかつ表面に凹凸を有する透明膜とを含む複合膜を用い
    たことを特徴とする表示装置。
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