JP3666528B2 - 反射型液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は反射型液晶表示装置に係り、特に、反射光に起因する表示態様を改善することによって、その視認性を向上させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置としては、TN(Twisted Nematic)型液晶表示素子、STN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子、強誘電液晶表示素子等の種々の形式の装置がある。これらの中には、偏光板を用いることにより液晶の電界効果に基づく光の偏光状態の変化を利用して表示の切り替えを行うものと、偏光板を用いることなく、液晶の相変化、配向状態の変化その他の変化により光透過状態と光散乱状態とを切り替え可能にするものとがある。
【0003】
後者の液晶表示装置においては、偏光板を使用しないので、光の利用効率が高く、明るい表示を得ることができるという利点がある。この場合の表示特性は、光透過状態における透明度と、光散乱状態における散乱強度若しくは反射率とによってほぼ決定される。
【0004】
従来使用されている偏光板を使用しない液晶表示装置の例としては、図10に示す高分子分散型の液晶表示装置がある。この装置においては、基板1の内面上にITO(Indium Tin Oxide)等からなる電極3が形成され、また、基板2の内面上にはAl、Cr等からなる反射層を兼ねた金属電極4が形成されている。基板1及び透明電極3の表面上にはポリイミド、ポリビニルアルコール等からなる配向膜5が形成され、基板2及び金属電極4の表面上には同様の配向膜6が形成されている。これらの配向膜5,6には図中矢印で示すa方向にラビング処理が施されている。
【0005】
上記基板1及び基板2は、シール材やスペーサ等により所定間隔(例えば5〜10μm)を隔てて対向する状態に保持され、両基板の間に液晶高分子複合層7が封入されている。この液晶高分子複合層7は、液晶7Aの中に高分子7Bの粒子が分散したものであり、液晶7A及び高分子7Bは共に配向膜5と6に施されたラビングの方向に配向している。
【0006】
透明電極3と金属電極4との間に電圧を印加しない電界無印加状態においては、図10(a)に示すように配向方向の揃った液晶7A及び高分子7Bとがほぼ同様の屈折率を呈するため、液晶高分子複合層7は光透過状態となり、反射層である金属電極4により入射光はそのまま反射される。一方、透明電極3と金属電極4との間に所定の電圧を印加すると、図10(b)に示すように誘電異方性を備えた液晶7Aは電界方向bに配向するため、屈折率異方性を呈する液晶7Aと高分子7Bとの間に屈折率の差が生じ、液晶高分子複合層7は光散乱状態となり、入射光は散乱される。
【0007】
上述のような高分子分散型の液晶表示装置の種々の構造及び製法は、アメリカ特許公報第3600060号や特開平5−119302号公報等に詳細に記載されている。
【0008】
一方、液晶表示装置としてはカラー表示を可能とするためにカラーフィルタを形成したものがある。このようなカラー表示を可能とした液晶表示装置としては例えば図11に示す断面構造を備えたものがある。この液晶表示装置は反射型であり、一方の基板である透明基板11の内面上に透明電極13を被着し、その上に配向膜14を塗布して所定方向にラビング処理を施している。他方の基板である透明基板12の内面上にはCr、Al等の金属からなる金属電極15が形成され、この金属電極15の表面上に所定の配列方法で配列された着色層(赤色部)16a、(青色部)16b、(緑色部)16cを備えたカラーフィルタ16が形成されている。このカラーフィルタ16の表面上には上述と同様の配向膜17が被着される。
【0009】
これらの透明基板11と透明基板12とは、上記と同様に図示しないシール材を介して貼り合わせられ、シール材に囲まれた領域内に液晶を封入することにより液晶層18が形成される。
【0010】
このように形成された反射型液晶表示体においては、透明基板11の側から入射した光が液晶層18、カラーフィルタ16を順次透過して金属電極15にて反射され、再びカラーフィルタ16、液晶層18を介して透明基板11から放出されるように構成されているので、透明電極13と金属電極15との間に所定の電圧を印加することによって液晶層18が配向制御され、この液晶層18の光学的特性の変化により所望のカラー表示を行うことができる。
【0011】
なお、反射型液晶表示装置においては、上記のように透明基板の内側に金属によって形成された反射層を形成する以外に、透明基板の外側に反射層を形成する場合や、基板そのものを反射性の材料で構成する場合等がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、液晶を用いた種々の形式により表示を行う各種の液晶表示装置が開発され、実用に供されている。この場合、反射型の液晶表示装置においてはバックライト等の光源を必要とせず、消費電力を低減できることから、携帯用機器等に使用する場合に適している。その反面、反射型の場合には一般に表示が暗く、しかも表示のコントラストを十分に高めることが困難であるという問題点がある。
【0013】
このため、反射型の液晶表示装置においては、表示の明るさ及びコントラストの向上を図ることが技術的課題の最も重要なものとなっており、この技術的課題を解決するために種々の開発が行われている。上述の光散乱によって表示を行う形式の表示素子もその開発の成果のうちのひとつであり、明るい表示と良好なコントラストを示す表示素子が製造可能となっている。
【0014】
ところが、反射型の液晶表示装置において表示の明るさとコントラストの向上を図った場合、上記の金属電極によって反射される光が表示の視認性を損なわせるという問題がある。これは、表示の明るさとコントラストの向上を図るために金属電極等によって形成された反射層はほとんど鏡と同様に高い反射率を呈するように形成されているため、液晶層の光透過状態における透明度が高いと、表示画面に周囲の景色が映ってしまったり、照明から発せられた直射光が使用者の目に入って眩惑させたりすることがあるからである。
【0015】
このような反射型液晶表示装置の視認性は、ノングレア板その他のフィルタを取り付けることによって多少は改善されるが、これらのフィルタによって表示の明るさが減退したりコントラストが低下したりすることはあっても、背景の映り込み等の表示品位の基本的な特性を変えることはできず、視認性の大幅な改善は困難であった。
【0016】
また、上述の光散乱を利用した表示素子の場合には、光透過状態における透過率の向上によって表示の明るさを確保し、コントラストを向上させるという改善がなされているが、このような改善を行う程、背景の映り込みや直射光による幻惑はさらに顕著なものとなるという問題点がある。
【0017】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、反射型液晶表示素子における反射層の光反射に起因する視認性の低下を防止する新規の技術を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、対向する内面に電極を有する一対の基板間に液晶層を挟持してなり、前記一方の基板の前記液晶層に対向する側に反射層を備え、対向する前記電極によって複数の画素領域が構成され、前記液晶層には、前記画素領域毎に、反射率が高い反射区画と、反射率が低い反射区画とが形成され、前記反射率が高い反射区画は光学的鏡面であり、前記反射率が低い反射区画は凹凸が形成されてなることを特徴とする。
【0019】
この手段によれば、画素領域毎に反射率の異なる複数の反射区画が形成されているため、一方の基板から入射された光は、反射区画の反射率の相違によって各画素領域内においてそれぞれ変調されるので、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。
【0020】
ここで、前記液晶層に印加される電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態との間の光学特性を制御してなることを特徴とする。また、前記複数の反射区画は、前記液晶層に対して電位を印加するための裏面側電極として形成されたものであることが好ましい。この場合には、反射区画が裏面側電極で構成されているために、反射層を別途設ける必要がなく、電極形成工程で同時に作り込むことができる。
【0021】
前記反射率が高い反射区画と低い反射区画とは、相互に異なる種類の材料を含んで形成され、若しくは異なる膜厚で形成されても良い。
【0022】
金属その他の反射性材料の種類や組成または形成条件を変えることにより反射率の異なる反射区画を容易に形成することができる。
【0023】
次に、別の手段としては、対向する内面に電極を有する一対の基板間に液晶を挟持してなり、前記一方の基板に反射層を備え、該反射層に対して前記他方の基板側に形成された複数の色要素からなるカラーフィルターが配置されてなり、対向する前記電極によって複数の画素領域が構成され、前記液晶層に印加される電圧の印加状態により液晶層を制御してなり、前記カラーフィルターは前記画素領域内に対応して形成されてなり、前記カラーフィルタは、前記画素領域内において所定の平面パターンで選択的に形成されていることを特徴とする。
【0024】
この手段によれば、カラーフィルタが画素領域内において所定の平面パターンで選択的に形成されているため、一方の基板から入射された光は、カラーフィルタを透過する際に、各画素領域内においてそれぞれカラーフィルタの形成されている部分と形成されていない部分とによって色調的に変調されるので、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、しかも、表示の明るさを犠牲にすることなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。また、カラーフィルタの形成されていない部分も存在するため、電極の電界をカラーフィルタを介することなく直接に液晶に印加することができるため、駆動電圧の低減と駆動電圧のマージンの拡大を図ることも可能である。
【0025】
ここで、液晶層は液晶分子の中に高分子が分散した構成であり、電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態とを制御してなるものである。さらに、前記カラーフィルタが赤、青、緑の色要素、もしくはイエロー、マゼンダ、シアン、の色要素からなる。前記画素領域内における前記カラーフィルタの形成面積の割合が前記色要素のうち少なくとも2種について相互に異なることが好ましい。この手段によれば、カラーフィルタの形成面積の割合を色要素毎に異ならせることによって、形成面積の割合によって色調を相互に調整することができ、色要素自体の色調を変えることなくカラーフィルタの色調特性を調整することができるから、高品位のカラー表示を実現することができる。
【0026】
また、前記カラーフィルタの平面パターンは、前記画素領域内において単一の島状に形成されていることが好ましい。この場合には、カラーフィルタを単一の島状に形成することによって、例えばマスクパターンの大きさを変更するなどの軽微な変更のみで対応することができるため、従来の製造工程をほとんど変えることなく製造することができる。
【0027】
さらに、前記カラーフィルタの平面パターンは、前記画素領域内において分散配置された複数の分割パターン部で構成されていることが好ましい。この手段によれば、画素領域内に複数の分割パターン部を備えたカラーフィルタが形成されているため、入射光又は反射光を充分に変調することができ、表示品位を確実に向上させることができる。
【0028】
次に、さらに別の手段としては、対向する内面に電極を有する一対の基板間に液晶を挟持してなり、前記一方の基板に反射層を備え、該反射層に対して前記他方の基板側に形成された複数の色要素からなるカラーフィルターが配置されてなり、対向する前記電極によって複数の画素領域が構成され、前記液晶層に印加される電圧の印加状態により液晶層を制御してなり、前記カラーフィルターは前記画素領域に対応して形成されてなり、前記カラーフィルタは、前記画素領域内において所定の濃い領域と淡い領域とを有する濃淡パターンを備えていることを特徴とする。
【0029】
この手段によれば、カラーフィルタが画素領域内において濃淡パターンを備えているため、この濃淡パターンによって入射光又は反射光が変調されるので、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、しかも、表示の明るさを損なうことなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。
【0030】
ここで、前記液晶層は、液晶分子の中に高分子が分散した構成であり、電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態とを制御してなる。また、前記カラーフィルタが赤、青、緑の色要素、もしくはイエロー、マゼンダ、シアン、の色要素からなる。
【0031】
また、前記濃淡パターンは、前記カラーフィルタの厚さを部分的に変えたり、或いは前記カラーフィルタの色調を部分的に変えることにより形成される場合がある。
【0032】
さらに、前記画素領域内における前記カラーフィルタの濃淡パターンが前記色要素のうち少なくとも2種について相互に異なることが好ましい。この手段によれば、濃淡パターンにおける濃色部と淡色部の濃度差やパターン面積の割合等を変えることによって、カラーフィルタの平均厚さを変えることができるため、色要素の色調を相互に調整することができるから、高品位のカラー表示を実現することができる。
【0033】
上述の各手段は、例えば、前記液晶層が、液晶と高分子とを互いに相溶し、前記液晶及び前記高分子を相分離させて形成した液晶高分子複合層である、高分子分散型の液晶表示装置に適用することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る液晶表示装置の実施形態について説明する。
【0035】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の液晶表示装置の液晶セルの構造を示すものである。上述の図10の表示装置と同様に、透明基板1,2と、透明電極3と、金属電極4とを備えており、この透明基板1と2の間に、配向膜5,6によって所定方向に配向された液晶7A及び高分子7Bとから成る液晶高分子複合層7が封入されている。
【0036】
この液晶高分子複合層7は、従来例と同様に、液晶分子7Aと高分子7Bとの屈折率が入射光及び反射光に対してほぼ等しい状態では光透過状態となり透明になる。電界印加状態の変化によって誘電率異方性を備えた液晶分子7Aの配向状態が変わり、このことによって屈折率異方性を備えた液晶分子7Aと高分子7Bの実効的な屈折率に差が生ずる場合には光散乱状態となり白濁する。例えば、この液晶高分子複合層7を電界無印加状態では白濁させ、電界印加状態では透明にすること、或いは、電界無印加状態では透明とし、電界印加状態では白濁させることが可能である。上記液晶高分子複合層7の光透過状態と光散乱状態とは、液晶分子と高分子粒子との屈折率の相互関係を調整することによって適宜に実現される。
【0037】
金属電極4はCrを蒸着法又はスパッタリング法等により所定の画素領域に全面的に被着することによって形成されている。この金属電極4の表面反射率は、Cr層の膜厚や成膜条件等によって50〜70%程度の範囲に調整されている。金属電極4の表面上の半分の領域上には、Alを蒸着法又はスパッタリング法により所定の膜厚に堆積させた異種金属層8が形成されている。
【0038】
上記のように形成された液晶表示装置においては、透明電極3と金属電極4とによって規定される所定の画素領域Dの中に、入射光が金属電極4によって反射される第1反射区画Aと、入射光が異種金属層8によって反射される第2反射区画Bとが形成される。
【0039】
このように形成された液晶表示装置の各画素領域Dに対応する反射層の構造においては、図2(a)〜(c)に示すように、第1反射区画Aと第2反射区画Bとが縦又は横に並ぶように配置されている。第1反射区画Aと第2反射区画Bの配列方法は図2における(a)、(b)及び(c)に示すように、隣接する他の画素領域Dとの関係で種々考えられ、複数の画素領域に亘ってなるべく偏りのないような方法で決定される。図2に示す3種の配列方法はいずれも各画素領域Dを縦又は横に2分割した場合を示しているが、例えば縦に2分割した画素領域と、横に2分割した画素領域とを交互に或いは適宜分散させて配列してもよい。
【0040】
図3には、異なる態様の画素領域Dを有する液晶表示装置の構造を概念的に示す。図3(a)に示すものは、各画素領域Dの中心部に第1反射区画Aを配置し、第1反射区画Aの周囲に第2反射区画Bを配置したものである。また、図3(b)に示すものは、各画素領域D内を4分割し、第1反射区画Eと、第2反射区画Fとをそれぞれ2つずつ設けたものである。図3(c)は図3(b)と同様の第1反射区画Eと第2反射区画Fとを各画素領域Dに設けたものであるが、隣接する各画素領域Dにおける区画配置が相互に異なる場合を示したものである。
【0041】
上述のように、各画素領域D内の反射層に複数の反射区画を形成することによって、各画素領域が反射率の異なる複数の区画に分割されたこととなり、反射層の鏡面性を低減させることができるので、液晶高分子複合層7が光透過状態にある場合でも、背景が映し出されたり、直射光が目に入ったりすることが少なくなり、視認性が大幅に向上する。なお、視認性を向上させるには、複数種の反射区画をモザイク状に配列する等、パターン状に配列する場合には配列周期を細かく設定することが効果的であり、場合によってはランダムに配列してもよい。
【0042】
また、上述のようにCrとAlを用いて第1反射区画及び第2反射区画を形成した場合には、第1反射区画の反射率を50〜70%程度に、第2反射区画の反射率を90〜100%程度とすることができ、第1反射区画と第2反射区画との反射率の差を充分にとることによって、上記効果を高めることができる。その一方で、画素領域全体の反射率を両者の平均として70〜85%程度と高く維持することができるので、表示の明るさを犠牲にすることは殆どない。
【0043】
上記の実施形態では、高分子分散型の液晶表示装置の構造(図1)を例にして説明したが、同様のことは、他の光散乱や着色性を利用して、光透過状態と光散乱状態若しくは着色状態との間の状態遷移によって表示を行う液晶表示方法、例えば、コレステリック相とネマチック相との相転移を利用した相転移型表示方法、液晶の動的散乱モードを利用した方法、配向分散による表示方法等のように、偏光板を用いることのない種々の方法で表示を行う液晶表示素子及び装置に適用しても同様に効果的であり、或いはまた、その他の形式、例えば、STN液晶を用いた液晶表示装置、TN液晶を用いた液晶表示装置においても、表示品位を向上させるために適用することができる。さらに、アクティブ素子により画素電極を制御する液晶表示装置、単純マトリックス型の液晶表示装置、において本願のような構成を適用しても同様の効果を有する。
【0044】
上記の実施形態では、金属電極4の表面上に部分的に他の金属層を形成することにより反射率の異なる複数の反射区画を形成しているため、各反射区画の間の導通を容易にとることができ、また、その導通状態を安定させているが、このように重ねることなく、相互に異なる金属層を隣接して形成し、両者を直接に周縁部で導電接続し若しくは配線層を介して導電接続することによっても形成できる。なお、反射層自体は電極と兼ねる必要はなく、例えば透明電極と併設するなど、電極とは別個に設けてもよいことは明らかである。
【0045】
また、画素領域内に設ける反射区画の数や形状は任意であるが、視認性を高めるには、より多くの反射区画を複雑な形状及び配列で形成することが望ましい。さらに、反射区画を形成するための反射層の材質としては、上述のCr、Alの他に、Ag、Ni、Ta、その他の合金等の他の金属を適宜使い分けて反射率の差を設けても良く、或いは樹脂材料その他の金属以外の材料によって形成してもよい。
【0046】
なお、複数の反射区画において相互に反射率を異ならせる方法としては、反射層の材質を変える方法の他に、反射層の厚さを変える方法もある。例えば、一方の反射区画を他方の反射区画よりも厚くすることによって反射率を高めることができ、この場合、上記のように、全面に第1層を形成し、さらに一方の反射区画のみに再度第2層を形成する方法、或いは、これとは形成順を逆にした方法で、相互に異なる厚さを備えた反射区画を持つ反射層を形成することも可能である。
【0047】
さらに、反射区画における反射面の表面状態(表面粗さなど)を相互に変えることによっても、実質的な反射率を相互に変えることができる。例えば、一方の反射区画を光学的鏡面とすることによって実質的な反射率を高くし、他方の反射区画の表面を粗く形成したり、反射層表面に凹凸を形成して散乱光を増加させることによって実質的な反射率を低くすることも可能である。
【0048】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形態は、図4に示すように、透明ガラスからなる基板31と基板32との間に、液晶層38を封入してなる液晶表示体である。
【0049】
基板31の内面上にはITO(インジウムスズ酸化物)等からなる例えばストライプ状の複数の透明電極33が並列するように形成されている。この電極33及び透明基板31の表面上にはポリイミド樹脂等からなる配向膜34が塗布形成される。配向膜34には所定方向にラビング処理が施される。
【0050】
一方、透明基板32の内面上には反射層を兼ねる金属電極35がCrやAl等の金属をスパッタリング法等で被着することにより形成されている。この金属電極35は例えば画素領域毎に分割された形状に形成され、それぞれが図示しない配線層に接続されている。
【0051】
この金属電極35はMIM(金属−絶縁体−金属)素子やTFT(薄膜トランジスタ)等のアクティブ素子を介して配線層に接続される場合もある。金属電極35がMIM素子を介して配線層に接続される場合には、例えば、配線層をTa、MIM素子をTa(金属)、酸化タンタル(絶縁体)、Cr(金属)の積層構造とし、金属電極35をCrで形成する。
【0052】
金属電極35の表面上には、カラーフィルタ36が形成されている。このカラーフィルタ36は、例えば以下のように形成される。まず、感光性顔料分散樹脂をスピンコート法、ロールコート法、フレキソ印刷法等により塗布し、厚さ3000〜15000Å程度に成膜する。次に、温度50〜150℃、時間5〜60分の条件でプリベークを行い、複数の色要素、例えば3原色の赤、青、緑の各着色領域36a,36b,36cを画素領域に対応させて順次形成する。この着色層に対して所望の形状のマスクを使用して露光し、現像して所望の形状にパターニングを行う。その後、温度75〜200℃、時間10〜20分の条件でポストベークを行い、各着色層を完全に硬化させる。なお、カラーフィルタの表面には図示しない保護膜が形成される。
【0053】
複数の色要素からなる各カラーフィルタ(着色領域)36a,36b,36cは、赤、青、緑の色要素からなり、それぞれ上記製法により形成された所定の平面パターンに形成されている。すなわち、各画素領域内においては、上記パターニングにより残った着色パターン部36a−1,36b−1,36c−1と、着色パターンの存在しない欠如部36a−2,36b−2,36c−2とが存在している。
【0054】
図6は本実施形態におけるカラーフィルタ36の平面パターンを示す平面図である。この図に示すように、通常は各画素領域に対応した上記着色領域の全面に着色層が形成されているが、本実施形態では、各画素領域に対応した領域の中に形成された着色層は、複数の矩形の着色パターン部36a−1,36b−1,36c−1が多数分散配置された状態にパターニングされ、その周囲が着色部の形成されていない欠如部36a−2,36b−2,36c−2となっているのである。
【0055】
本実施形態では、各画素領域内において上記平面パターンで着色層36a,36b,36cが選択的に形成されているため、透明基板31から入射した入射光が金属電極35に直接反射されて再び一方の基板31から放出される場合に、各画素領域内に形成された着色パターン部により色パターンが形成されたり屈折されたりするなど、入射光及び反射光が変調される。このことによって、液晶表示体の表示面においては、背景の映り込みや照明光の直接反射を低減する効果が得られる。
【0056】
なお、本実施形態では、カラーフィルターの色要素を、赤、青、緑の3色の色要素により構成したが、イエロー、マゼンダ、シアン、からなる3色の色要素によってカラーフィルターを構成しても良い。イエロー、マゼンダ、シアン、からなるカラーフィルターを用いた場合、カラーフィルターの透過特性が高く、反射型液晶表示装置として用いた場合、明るい表示が得られる。
【0057】
さらに、これらの3色の色要素からなるカラーフィルターに白のフィルターを用いることによって鮮明な色を表示することも可能である。
【0058】
本実施形態では、MIM素子を用いた構成であるが、TFT素子を用いて画素電極に前述のような構成を適用しても、同様な効果が得られる。更には、単純マトリックス型液晶表示装置においても同様な効果を有するものである。
【0059】
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態におけるカラーフィルタの平面パターンを示す平面図である。この実施形態は、上記第2実施形態とほぼ同様に図4に示す縦断面構造に類似した構造を備えた液晶表示体であり、同様の部分の説明は省略し、同様の部分には同一符号を付す。
【0060】
この実施形態においては、カラーフィルタ36を構成する3色の着色領域36a,36b,36cの内部に単一の島形状に形成された着色パターン部36a−3,36b−3,36c−3が形成されている。また、これらの着色パターン部の周囲には、上記第2実施形態と同様の欠如部36a−4,36b−4,36c−4が存在する。
【0061】
本実施形態では、各着色パターン部が単一の島形状に形成されているので、パターニング工程におけるマスクパターンもそれ程微細な形状である必要がなく、精度良く、容易に形成することができる。また、マスクパターンの変更も、パターン形状はそのままで各着色領域のパターン寸法をやや小さくするだけで容易に行うことができる。
【0062】
上記第2実施形態及び第3実施形態において、各着色領域における着色パターンの寸法や形状は適宜変更することができる。この場合に、着色パターン部の着色領域全体に対する占有面積(形成面積)の割合は、望まれる着色パターンの色調によって適宜に調整することができる。また、図7に示すように、着色領域の色調の種類毎に、すなわち、上記の場合であれば、赤、青、緑の各色調毎に、表示画面上で得られる色調を最適化するためにそれぞれの面積割合を設定することができる。したがって、色調毎に上記占有面積の割合は異なることになる。このようにすると、それぞれの着色層を構成する材料自体の色調を材質や顔料濃度によって調整したり、或いは膜厚等によって調整する必要がなくなるため、色調調整が容易になり、カラーフィルタの製造工程の管理や品質管理が容易になる。
【0063】
さらに、着色領域内において着色パターンを全面的ではなく、選択的に形成していることによって、上記のように着色層のない欠如部が必ず存在し、この欠如部の存在によってカラーフィルタの下にある金属電極35から誘電体である着色層を介することなく直接に電界を液晶層38に印加することができるため、駆動電圧の低減を図ることができるとともに、駆動電圧のマージンを大きくとることも可能になる。
【0064】
本実施形態は、スイッチング素子(TFT、MIM)を使った液晶表示装置、または単純マトリックス型液晶表示装置においても適用することが可能である。
【0065】
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について説明する。図5に示すように、本実施形態では、各着色領域36a’,36b’,36c’には全面的に着色層を形成しているが、この着色層には、厚肉部36a−1’,36b−1’,36c−1’と、薄肉部36a−2’,36b−2’,36c−2’とが形成されていることが特徴となっている。図8は本実施形態のカラーフィルタの平面形状を示すものである。
【0066】
このような着色層は、例えば全面的に形成した着色層に対して部分的にエッチング処理等を施すことにより表面に凹凸形状を形成したり、全面的に形成した第1層の上に、第2層を部分的に形成したり、選択的に形成した第1層の上に、第2層を全面的に形成したり、さらには、厚肉部と薄肉部とを別々に形成する等の種々の方法によって形成することができる。
【0067】
この実施形態では、着色層において部分的に厚さを異ならせることによって各着色領域内において濃淡パターンを形成し、これによって透過する光を色調的に変調することができるため、上記第2及び第3実施形態と同様に、背景の映り込みや照明による幻惑を低減し、表示品位を向上させることができる。
【0068】
この場合、着色層自体の凹凸形状或いは厚肉部及び薄肉部の形状を調整することによって、着色層を構成する材料自体の色調を変えることなく、カラーフィルタの色調を容易に調整、変更することができる。ここで、着色層の形状を調整するとは、例えば凹凸の深さ(凹部底面と凸部頂面との高低差)若しくは厚肉部と薄肉部との厚さの差、及び/又は、凹部若しくは薄肉部と凸部若しくは厚肉部の形成面積の割合を調整することである。これらは、着色層自体の平均的な厚さを変える方法よりも容易に制御することができ、精度も確保できる。
【0069】
また、上記3色の着色層の相互の色調関係を最適化するために、相互に着色層の平均厚さを調整する必要があるが、この場合にも、単にそれぞれの着色層の平均厚さを変えるのではなく、相互に凹凸形状或いは厚肉部と薄肉部の形状を変えることによって結果的に平均厚さが変わるようにすると、容易に相互間の色調関係を調整することが可能になる。
【0070】
(第5実施形態)
次に、図9を参照して本発明に係る第5実施形態について説明する。この実施形態において、上記第4実施形態と同様の部分には同一符号を付し、その説明は省略する。カラーフィルタ46は透明電極33の表面上に形成されており、カラーフィルタ46の各着色領域46a,46b,46cには、表面に第4実施形態と同様の凹凸形状が形成された着色層が形成されている。
【0071】
この実施形態に示すように、カラーフィルタは、反射層よりも表面側の位置でさえあればいかなる位置に形成されていてもよい。本実施形態においては、カラーフィルタ46に導電性を有する材料を混合させ電極33の表面に着色層を構成し、透明電極33と一体となった着色層(着色電極)を構成することが可能であり、このようにすることによって、製造工程及び構造を簡略化することができる。
【0072】
なお、上記着色層による光の変調は、結果的にカラーフィルタの各画素領域に対応する部分の内部に濃淡パターンが形成されていればよく、例えば、平面的に色調の異なる濃色部と薄色部とを分けて形成することによって構成してもよい。
【0073】
また、着色層の濃淡パターンの形成と、上記第2実施形態のような選択的な着色パターン部の形成とを適宜組み合わせることによって、最適な表示品位を得られるカラーフィルタを構成することもできる。
【0074】
上記第4実施形態及び第5実施形態に記載した構造並びに部分的に色調を変える方法によって形成した濃淡パターンのパターン形状は任意であり、例えば、第1実施形態に示した反射層の区画形状のような平面パターンに形成してもよく、また、第2実施形態又は第3実施形態の着色パターン部を一方の(すなわち濃色部又は淡色部いずれかの)パターン形状として採用してもよい。
【0075】
なお、上記各実施形態においては、特に、液晶層を高分子と液晶とが相分離した状態で互いに分離したものとした高分子分散型の液晶表示装置として形成する場合に、画面表示の明るさを確保しながら背景の映り込みを顕著に低減できるものである。これは、この種の液晶表示体においては偏光板を用いる必要がないため、本発明を適用しない場合、液晶層が光透過状態にある場合には反射層の反射光がそのまま視認され、特に背景の映り込みや照明光の反射がはっきりと現れるからである。
【0076】
高分子分散型の液晶表示装置としては、特に、液晶セル内において相溶した液晶分子及び高分子のモノマーを所定の水平方向に配向させた状態とし、高分子のモノマーを重合硬化させる、例えば光重合させて硬化させることにより、液晶分子と高分子粒子とが相互に分散された状態とするものが好ましい。この場合には、例えば、電界無印加時に液晶分子と高分子粒子の配向方向が揃って液晶高分子複合層は透明状態となり、電界印加時に液晶分子のみが電界方向に指向することによって白濁状態となる。
【0077】
上記高分子分散型の液晶表示装置の他に、偏光板を用いる必要のない液晶表示装置としては、光散乱や着色性を利用して光透過状態と光散乱状態若しくは着色状態との間の状態遷移によって表示を行う液晶表示方法、例えば、コレステリック相とネマチック相との相転移を利用した相転移型、液晶の動的散乱モードを利用したもの、配向分散によるもの等のように、種々のものがあり、これらの場合にも同様に本発明を適用することにより顕著な効果を得ることができる。
【0078】
また、アクティブ素子(MIM、TFT)を用いた液晶表示装置、単純マトリックス液晶表示装置、においても同様の効果を有するものである。
【0079】
以上説明したように、画素領域毎に反射率の異なる複数の反射区画が形成されているため、一方の基板から入射された光は、反射区画の反射率の相違によって各画素領域内においてそれぞれ変調される。
【0080】
また、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。
【0081】
また、光透過状態と光散乱状態とを制御することができ、様々な状態で表示可能となる。
【0082】
また、反射区画が裏面側電極で構成されているために、反射層を別途設ける必要がなく、電極形成工程で同時に作り込むことができる。
【0083】
また、金属その他の反射性材料の種類や組成又は形成条件を変えることにより反射率の異なる反射区画を容易に形成することができる。
【0084】
また、反射膜の厚さを部分的に変えることによって反射率を変えることができ、或いは表面に露出した材質によって部分的に反射率を変えることができるなど、積層構造によって反射率を容易に変えることができる。特に、反射層を金属電極として形成する場合には、反射区画間の相互の導通を容易かつ確実にとることができるため、電極としての機能を損なうことなく、複雑な形状の反射区画を容易に形成でき、また多数の反射区画を設けることも可能になる。
【0085】
また、カラーフィルタが画素領域内において所定の平面パターンで選択的に形成されているため、一方の基板から入射された光は、カラーフィルタを透過する際に、各画素領域内においてそれぞれカラーフィルタの形成されている部分と形成されていない部分とによって色調的に変調されるので、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、しかも、表示の明るさを犠牲にすることなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。また、カラーフィルタの形成されていない部分も存在するため、電極の電界をカラーフィルタを介することなく直接に液晶に印加することができるため、駆動電圧の低減と駆動電圧のマージンの拡大を図ることも可能である。
【0086】
また、前記液晶層は、液晶分子の中に高分子が分散した構成であり、電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態とを制御するため、光透過状態と光散乱状態の間で反射率を任意に制御することができる。
【0087】
また、前記カラーフィルタが赤、青、緑の色要素からなるため、フルカラー表示を得ることができる。
【0088】
また、前記カラーフィルタがイエロー、マゼンダ、シアン、の色要素から構成されているため透過率が高く、反射型表示装置として明るい表示が得られる。
【0089】
また、カラーフィルタの形成面積の割合を色要素毎に異ならせることによって、形成面積の割合によって色調を相互に調整することができ、色要素自体の色調を変えることなくカラーフィルタの色調特性を調整することができるから、高品位のカラー表示を実現することができる。
【0090】
また、カラーフィルタを単一の島状に形成することによって、例えばマスクパターンの大きさを変更するなどの軽微な変更のみで対応することができるため、従来の製造工程をほとんど変えることなく製造することができる。
【0091】
また、画素領域内に複数の分割パターン部を備えたカラーフィルタが形成されているため、入射光又は反射光を充分に変調することができ、表示品位を確実に向上させることができる。
【0092】
また、カラーフィルタが画素領域内において濃淡パターンを備えているため、この濃淡パターンによって入射光又は反射光が変調されるので、液晶層が透明状態になっても、背景が映し込まれたり、直射光がそのままの状態で目に入ったりすることがなくなるから、画素領域によって形成される表示に影響を与えることなく、しかも、表示の明るさを損なうことなく、液晶表示装置の視認性を向上させることができる。
【0093】
また、前記液晶層は、液晶分子の中に高分子が分散した構成であり、電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態とを制御するため、光透過状態と光散乱状態の間で反射率を任意に制御することができる。
【0094】
また、前記カラーフィルタが赤、青、緑の色要素からなるため、フルカラー表示を得ることができる。
【0095】
また、前記カラーフィルタがイエロー、マゼンダ、シアン、の色要素から構成されているため透過率が高く、反射型表示装置として明るい表示が得られる。
【0096】
また、濃淡パターンにおける濃色部と淡色部の濃度差やパターン面積の割合等を変えることによって、カラーフィルタの平均厚さを変えることができるため、色要素の色調を相互に調整することができるから、高品位のカラー表示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の第1実施形態の構造を示す断面図である。
【図2】第1実施形態における各種の画素領域の配列構造例を示す概略説明図(a)〜(c)である。
【図3】第1実施形態における各種の画素領域の配列構造例を示す概略説明図(a)〜(c)である。
【図4】本発明に係る液晶表示装置の第2実施形態の構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る液晶表示装置の第4実施形態の構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る液晶表示装置の第2実施形態のカラーフィルタの平面構造を示す平面図である。
【図7】本発明に係る液晶表示装置の第3実施形態のカラーフィルタの平面構造を示す平面図である。
【図8】本発明に係る液晶表示装置の第4実施形態のカラーフィルタの平面構造を示す平面図である。
【図9】本発明に係る液晶表示装置の第5実施形態の構造を示す縦断面図である。
【図10】従来の高分子分散型の反射型液晶表示装置の構造を示す縦断面図である。
【図11】従来のカラーフィルタを備えた反射型液晶表示装置の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,2 透明基板
3 透明電極
4 金属電極
5,6 配向膜
7 液晶高分子複合層
7A 液晶
7B 高分子
A,E 第1反射区画
B,F 第2反射区画
D 画素領域
36,36’,46 カラーフィルタ
36a,36b,36c 着色領域
36a−1,36b−1,36c−1 着色パターン部
36a−1’,36b−1’,36c−1’ 厚肉部
36a−2’,36b−2’,36c−2’ 薄肉部
Claims (5)
- 対向する内面に電極を有する一対の基板間に液晶層を挟持してなり、前記一方の基板の前記液晶層に対向する側に反射層を備え、
対向する前記電極によって複数の画素領域が構成され、
前記液晶層には、前記画素領域毎に、反射率が高い反射区画と、反射率が低い反射区画とが形成され、
前記反射率が高い反射区画は光学的鏡面であり、前記反射率が低い反射区画は凹凸が形成されてなることを特徴とする反射型液晶表示装置。 - 請求項1において、前記液晶層に印加される電圧の印加状態により光透過状態と光散乱状態との間の光学的特性を制御してなることを特徴とする反射型液晶表示装置。
- 請求項1において、前記反射率が高い反射区画と低い反射区画とは、前記液晶層に対して電位を印加するための電極として形成されたものであることを特徴とする反射型液晶表示装置。
- 請求項1において、前記反射率が高い反射区画と低い反射区画とは、相互に異なる種類の材料を含んで形成されることを特徴とする反射型液晶表示装置。
- 請求項1において、前記反射率が高い反射区画と低い反射区画とは、相互に異なる膜厚で形成されていることを特徴とする反射型液晶表示装置。
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