JP2844109B2 - 眼疾患治療剤 - Google Patents

眼疾患治療剤

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JP2844109B2
JP2844109B2 JP2154967A JP15496790A JP2844109B2 JP 2844109 B2 JP2844109 B2 JP 2844109B2 JP 2154967 A JP2154967 A JP 2154967A JP 15496790 A JP15496790 A JP 15496790A JP 2844109 B2 JP2844109 B2 JP 2844109B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、眼疾患の治療用、特に高眼圧症及び緑内障
の治療用に適した医薬組成物の調製のためのフェニルエ
タノールアミン誘導体及びその薬学的に許容できる塩の
使用に関する。
本発明はまた、これらの症状に適する医薬組成物にも
関する。
従来の技術及びその課題 緑内障は、眼内圧が徐々に又は急速に上昇する症状等
を主な特徴とする眼疾感であり、視神経繊維に損傷を与
え、視覚機能を喪失させることがある。
緑内障の最も一般的な治療法の一つは、眼内圧を低下
させることである。しかしながら、緑内障の治療に実際
に使われている薬品は、取扱いが難しいことが判明して
いる。例えば、ピロカルピン(pilocarpine)は、局所
的な副作用を有するものであり、一方、エピネフリン、
又はチモロール(timolol)等のベータ−アドレナリン
遮断薬等の他の有効成分は、心臓血管疾患の患者、又は
これらの薬剤の全身的な心臓血管への影響に耐えられな
い患者には、受け入れることができない。
EP−A−6,735、EP−A−7,204、EP−A−21,636,EP
−A−23,385、EP−A−25,331、EP−A−28,105、EP−
A−40,000、EP−A−40,915、EP−A−52,936、EP−A
−61,907、EP−A−63,004、EP−A−66,351、EP−A−
68,669、EP−A−70,133、EP−A−70,134、EP−A−8
9,154、EP−A−91,749、EP−A−95,827、EP−A−99,
707、EP−A−101,069、EP−A−140,359、EP−A−14
6,392、EP−A−164,700、EP−A−170,121、EP−A−1
70,135、EP−A−171,519、BE−A−900,983、UK−A−
2,133,986、AU−A−8431944、WO−A−8400956、及びU
S−A−4,391,826は、抗高血糖症及び/又は抗肥満症活
性を有するエーテル、エステル又は環状誘導体の形に変
性されることのあるフェニルエタノールアミン誘導体を
開示している。
EP−A−255,415は、これらの最近の特許に記載され
ているフェニルエタノールアミン誘導体及びそれらの塩
が、フェニルエタノールアミン部分のフェニル環上に水
酸基を有しない場合に、心臓又は呼吸器に対する副作用
を生じることなく平滑筋収縮に関係する疾患を治療する
ために適した、腸の平滑筋に対して有効な医薬組成物の
調製に使用できることを教えている。
EP−A−211,721、EP−A−303,545及びEP−A−303,
546は、抗肥満症剤及び腸運動用調整剤として有効なア
ミノ基に結合したテトラリン環の存在を特徴とするフェ
ニルエタノールアミン誘導体を記載している。
課題を解決するための手段 今回、前記引用した特許に記載されているフェニルエ
タノールアミン誘導体が、高眼圧症及び緑内障等の眼疾
感の治療に使用できることが見出された。
従って、本発明は、具体的態様の一つとして、眼疾患
の治療、主として、眼内圧のコントロール並びに高眼圧
症及び緑内障の治療に適する医薬組成物の調整のための
下記一般式(I)のフェニルエタノールアミン誘導体又
はその薬学的に許容できる塩の使用に関する。
[式中、Aは、ベンゾフラン−2−イル基又はフェニル
基を示し、両基は1個もしくは2個のハロゲン原子で又
は低級アルキル基もしくはトリフルオロメチル基で置換
されていてもよく; Xは、水素原子、低級アルキル基又は低級アルカノイ
ル基を示し、 Yは、水素原子を示すかまたは一般式 A′−CH(OH)−CH2−で表される基を示し、ここで
A′は、Aと同一であるがベンゾフラン−2−イル基と
は異なる基を示すか、 或いは X及びYは、互いに結合して、カルボ(低級アルコキ
シ)基で置換されていてもよいメチレンブリッジ;オキ
ソ置換されていてもよいエチレンブリッジ;又は1,3−
プロピレンブリッジを形成していてもよく; Tは、一般式(II) {式中、nは、1、2、又は3を示し; Zは、水素原子又は低級アルキル基を示し; Wは、直接結合又は酸素原子を示し; R′は、次の基、即ち、 ・水素原子、 ・低級アルキル基、 ・次の各基からなる群、即ち、 水酸基;低級アルコキシ基;低級アルケニルオキシ基;
低級アルキニルオキシ基;シクロアルキルオキシ基;シ
クロアルキル−(低級アルコキシ)基;ベンジルオキシ
基;フェノキシ基;メルカプト基;(低級アルキル)チ
オ基;(低級アルケニル)チオ基:(低級アルキニル)
チオ基;シクロアルキルチオ基;シクロアルキル−(低
級アルキル)チオ基;ベンジルチオ基;フェニルチオ
基;(低級アルキル)スルフィニル基;(低級アルケニ
ル)スルフィニル基;(低級アルキニル)スルフィニル
基;シクロアルキルスルフィニル基;シクロアルキル−
(低級アルキル)スルフィニル基;ベンジルスルフィニ
ル基;フェニルスルフィニル基;(低級アルキル)スル
フォニル基;(低級アルケニル)スルフォニル基;(低
級アルキニル)スルフォニル基;シクロアルキルスルフ
ォニル基;シクロアルキル−(低級アルキル)スルフォ
ニル基;ベンジルスルフォニル基;フェニルスルフォニ
ル基;シアノ基;ニトロ基;置換基として低級アルキル
基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、シクロアル
キル基、シクロアルキル−(低級アルキル)基、ベンジ
ル基及びフェニル基からなる群より独立して選ばれた1
個又は2個の基を有していてもよいアミノ基;カルボキ
シ基;(低級アルコキシ)カルボニル基;(低級アルケ
ニルオキシ)カルボニル基;(低級アルキニルオキシ)
カルボニル基;シクロアルキルオキシカルボニル基;シ
クロアルキル−(低級アルコキシ)カルボニル基;ベン
ジルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基;並
びに置換基として低級アルキル基、低級アルケニル基、
低級アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキル
−(低級アルキル)基、ベンジル基及びフェニル基から
なる群より独立して選ばれた1個又は2個の基をそのア
ミノ基上に有していてもよいカルバモイル基; からなる群より選ばれた官能基; ・次の各基からなる群、即ち、 官能基で置換された低級アルキル基;官能基で置換され
た低級アルケニル基;官能基で置換された低級アルキニ
ル基;置換基としてフェニル環上に低級アルキル基もし
くは官能基を有するフェニル−(低級アルキル)基;置
換基としてフェニル環上に低級アルキル基もしくは官能
基を有するフェニル−(低級アルケニル)基;置換基と
してフェニル環上に低級アルキル基もしくは官能基を有
するフェニル−(低級アルキニル)基;置換基としてフ
ェニル環上に低級アルキル基もしくは官能基を有するベ
ンジル基;及び置換基として低級アルキル基もしくは官
能基を有していてもよいフェニル基;(ここで官能基
は、上記した通りのものを指す) からなる群より選ばれた基R; ・式−OR、−SR、−SO−R、又は −SO2R(各式中、Rは上記に同じ)で表される基; ・式−NRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水素
原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又はR
とR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペリ
ジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成していて
もよい)で表される基; ・式−COOR又は−COSR(式中、Rは上記に同じ)で表さ
れる基; ・式−CONRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水
素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又は
RとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペ
リジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成してい
てもよい)で表される基;或いは ・式−SO2NRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、
水素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又
はRとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピ
ペリジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成して
いてもよい)で表される基; を示し; R″は、次の各基、即ち、 ・水素原子; ・ハロゲン原子; ・低級アルキル基; ・上記官能基; ・式−OR(式中、Rは、上記に同じ)で表される基; ・式−COOR(式中、Rは、上記に同じ)で表される基; ・式−CONRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水
素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又は
RとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペ
リジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成してい
てもよい)で表される基; を示す。} で表わされる基を示し; Aが置換基としてハロゲン原子、低級アルキル基及び
トリフルオロメチル基から選ばれた基を有していてもよ
いフェニル基を示し、X及びYが水素原子を示す場合、 Tは、一般式(III) (式中、Rは、水素原子;メチル基;置換基としてカ
ルボキシ基又はカルボ(低級アルコキシ)基を有するメ
チル基;又は置換基としてカルボキシ基又はカルボ(低
級アルコキシ)基を有する炭素数3〜5の直鎖又は分枝
のアルキル基を示す)で表される基であってもよい。] 本明細書において、「低級アルキル」、「低級アルケ
ニル」及び「低級アルキニル」は、炭素数4個以下の飽
和又は二重若しくは三重結合を有する脂肪族炭化水素に
由来する一価の基、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、tert−ブチル、アリル、クロチル及びプ
ロパルギル等を示す。
「シクロアルキル」は、炭素数3〜8個の一価の脂環
式炭化水素基、好ましくは、シクロプロピル、シクロペ
ンチル及びシクロヘキシル基を示す。
「低級アルコキシ」「低級アルケニルオキシ」「低級
アルキニルオキシ」「シクロアルキルオキシ」及びこれ
らに対応するチオ誘導体は、上記した低級アルキル、低
級ルケニル、低級アルキニル又はシクロアルキル基によ
ってエーテル化された水酸基、又は同様の基でエーテル
化されたメルカプト基をいう。
「カルボ(低級アルコキシ)」は、カルボキシ基の低
級アルキルエステル(アルキル基は上記したものであ
る)をいい、より具体的には、本明細書において、「カ
ルボアルコキシ」「カルボメトキシ」及び「カルボエト
キシ」は、それぞれ「アルコキシカルボニル」「メトキ
シカルボニル」及び「エトキシカルボニル」と同一の意
味である。
「低級アルカノイル」は、上記した低級アルキル基で
置換されたカルボニル基をいう。
「ハロゲン」は、通常の4種類のハロゲン、即ち、弗
素、塩素、臭素及びヨウ素を示し、弗素、及び特に塩素
が好ましい。
上記式(I)の化合物は、光学不活性形、又は対掌
体、ジアステレオマー及びこれらの混合物から選ばれた
光学活性形とすることができる。
これらの化合物およびその薬学的に許容できる塩は、
全て本発明において用いることができる。
式(I)の化合物の薬学的に許容できる塩、例えば、
塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸二
水素塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、シュウ酸
塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ナフタレン−2−スル
ホン酸塩等は、例えばイソプロパノール等のアルコール
に溶解した遊離の塩基を、同種の溶媒を用いた適当な酸
溶液で処理することによって得ることができる。
式(I)の化合物が、遊離のカルボキシ基を有する場
合には、両性となるので薬学的に許容できる酸又は薬学
的に許容できる塩基のいずれによっても塩を形成するこ
とができる。薬学的に許容できる塩基との塩は、好まし
くは、対応するナトリウム塩等のアルカリ金属塩である
が、トロメタモール(trometamol)等の誘起塩基との塩
も用いることができる。
本発明において、好ましい化合物は、式(I)におい
て、 Aが未置換のフェニル基であるか、又はハロゲン原
子、低級アルキル基及びトリフルオロメチル基から選ば
れた基で置換されたフェニルを示し; X及びYが水素原子を示し; Tが式(III)の基(Rは上記に同じ)を示す; 化合物である。
より好ましい化合物は、式(I)において、 Aが3−クロロフェニル基を示し; X及びYが水素原子を示し; Tが式(III)の基(Rは水素原子、カルボメトキ
シメチル、カルボエトキシメチル、カルボメトキシブチ
ル、カルボエトキシブチル、2−カルボメトキシ−2−
プロピル又は2−カルボエトキシ−2−プロピルであ
る)を示す; 化合物である。
上記一般式(I)の化合物は、下記の特許文献、即
ち、 EP−A−6,735、EP−A−7,204、EP−A−21,636,EP
−A−23,385、EP−A−25,331、EP−A−28,105、EP−
A−40,000、EP−A−40,915、EP−A−52,936、EP−A
−61,907、EP−A−63,004、EP−A−66,351、EP−A−
68,669、EP−A−70,133、EP−A−70,134、EP−A−8
9,154、EP−A−91,749、EP−A−95,827、EP−A−99,
707、EP−A−101,069、EP−A−140,359、EP−A−14
6,392、EP−A−164,700、EP−A−170,121、EP−A−1
70,135、EP−A−171,519、EP−A−211,721、EP−A−
255,415、EP−A−303,545、EP−A−303,546、BE−A
−900,983、UK−A−2,133,986、AU−A−8431944、WO
−A−8400956、及びUS−A−4,391,826に記載の方法で
製造することができる。
また、一般式(I)の化合物のうち、Tが、式(II
I)[式中、Rは、置換基としてカルボキシ基又はカ
ルボ(低級アルコキシ)基を有する直鎖又は分枝の炭素
数3〜5のアルキル基を示す。] で表される基を示す化合物は、対応する一般式(IV) [式中、Aは、置換基としてハロゲン原子、低級アルキ
ル基およびトリフルオロメチル基から選ばれた基を有し
ていてもよいフェニル基を示す。] で表されるスチレンオキサイド誘導体と対応する一般式
(V) [式中、Rは、置換基としてカルボキシ基又はカルボ
(低級アルコキシ)基を有する直鎖又は分枝の炭素数3
〜5のアルキル基を示す。] で表されるアミン誘導体とを反応させることにより、製
造される。
一般式(IV)の化合物と一般式(V)の化合物との反
応は、不活性な、好ましくは極性の、有機溶媒の存在下
又は不存在下で行い、必要に応じて、当モル量のN−ト
リメチルシリルアセトアミドの存在下に行い、エポキシ
ドの開環を制御する。この反応は、通常は数時間程度、
特に6〜24時間を要して、室温にて行われ、また、好ま
しくはより高い温度、特に50〜90℃程度の温度にて行な
うことによって、反応時間を短縮することもできる。
なお、一般式(V)の化合物は、2−ベンジルアミノ
−7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン
を、次の方法、即ち、 ・縮合剤の存在下で、直鎖状のα−,γ−、δ−もしく
はε−ハロ−または分枝状γ−もしくはδ−ハロ(C4
C6)アルカン酸又はエステルを用いて、カルボキシアル
キル化又はアルボアルコキシアルキル化反応に供する
か、又は ・水酸化アルカリ(Alkaline hydroxide)の存在下で、
1,1−ジアルキル−2,2,2−トリクロロ−エタノールを用
いて、カルボキシアルキル化又はカルボアルコキシアル
キル化反応に供し、次いで必要に応じて、得られた生成
物を適宜選択した低級アルカノール中でチオニルクロラ
イドと反応させるか、又は、 ・必要に応じて触媒量の第4級水酸化アンモニウムの存
在下で、α−もしくはβ−モノ−もしくはα,β−ジ−
アルキル置換アクリル酸を用いてカルボキシアルキル化
又はカルボアルコキシアルキル化反応に供し、 次いで、接触水素添加又は温和な酸加水分解によりベ
ンジルN−保護基を除去し、必要であれば、低級カルボ
アルコキシ基をカルボキシ基にケン化し、遊離塩基又は
その塩として一般式(V)の化合物を単離し、所望であ
れば該化合物を塩に変換する ことにより製造される。
特に好ましい活性化合物としては、以下のものを挙げ
ることができる。
・N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2
−ナフチル)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒド
ロキシエタンアミン(化合物A)及びその薬学的に許容
できる塩(EP−A−211,721); ・N−〔(2S)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン(化合物B)
及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−303,545); ・N−〔(2R)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン(化合物C)
及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−303,545); ・N−〔(2S)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン(化合物D)
及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−303,545); ・N−〔(2R)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン(化合物E)
及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−303,545); ・N−〔(2R)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
(化合物F)及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−
303,546); ・N−〔(2S)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
(化合物G)及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−
303,546); ・N−〔(2S)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−
(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
(化合物H)及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−
303,546); ・N−〔(2R)−7−メトキシカルボニルメトキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
(化合物I)及びその薬学的に許容できる塩(EP−A−
303,546); ・N−〔7−(エトキシカルボニルブタン−4−イルオ
キシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−2
−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミ
ン(化合物J)及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔7−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−
イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル〕−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエ
タンアミン(化合物K)及びその薬学的に許容できる
塩。
上記化合物JおよびKは、後記参考例の方法により製
造できる。
本発明において、他の好ましい化合物は、式(I)に
おいて、 Aがフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−クロ
ロフェニル基又は3−トリフルオロメチルフェニル基を
示し; Xが水素原子を示し; Yが水素原子又は基A′−CH(OH)−CH2−(A′はA
と同じであり、フェニル基、2−フルオロフェニル基、
3−クロロフェニル基又は3−トリフルオロメチルフェ
ニル基である)を示し; Tが式(II)の基〔nは1又は2であり、R′はヒドロ
キシ、カルボキシ、カルボ(低級アルコキシ)及びカル
バモイルから選ばれた官能基、又は基−OR(Rは低級ア
ルキル基又は低級アルケニル基であり、これら両基は置
換基としてカルボキシ及びカルボ(低級アルコキシ)か
ら選ばれた官能基を有する。)であり、R″は水素原子
であり、Wは直接結合であり、Zは低級アルキル基、好
ましくはメチル基である〕を示す; 化合物である。
本発明において、さらにより好ましい化合物は、式
(I)において、 Aがフェニル基、3−クロロフェニル基又は3−トリフ
ルオロメチルフェニル基を示し; Xが水素原子を示し; Yが水素原子又は基A′−CH(OH)−CH2−(A′はA
と同じで、フェニル基である)を示し; Tが式(II)の基〔nは1又は2であり、R′はヒドロ
キシ、カルボキシ基、カルボメトキシ基、カルボエトキ
シ基、カルバモイル基、カルボキシメトキシ基、カルボ
メトキシメトキシ及びカルボエトキシメトキシ基から選
ばれたものであり、R″は水素原子であり、Wは直接結
合であり、Zはメチル基である〕を示す; 化合物である。
これらの化合物中でも特に有用なものを下記に例示す
る。
*N−[2−(4−カルボメトキシフェニル)−1−メ
チルエチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルア
ミン(化合物L)およびその医薬として許容される塩
類。これは、EP−B−21,636の説明15((description
15)に記載されている様に製造されたより低融点のジア
ステレオマー混合物として、EP−B−6,735の実施例21
に記載されている。該塩としては、特に、中性フマル酸
塩が挙げられる。
*化合物Lのケン化により得られるN−[2−(4−カ
ルボキシフェニル)−1−メチルエチル]−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルエチルアミン(化合物M)およびそ
の医薬として許容される塩類。
*米国特許4,391,826号明細書の実施例10に記載されて
いる(R,S)−N−(2−フェニル−2−ヒドロキシエ
チル)−1−メチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)
プロピルアミン(化合物N)およびその医薬として許容
される塩類、特に塩酸塩。
*米国特許4,391,826号明細書の実施例15に記載されて
いる(R,S)−N−(2−フェニル−2−ヒドロキシエ
チル)−1−メチル−3−(4−アミノカルボニルフェ
ニル)プロピルアミン(化合物O)およびその医薬とし
て許容される塩類、特に塩酸塩。
*EP−A−101,069の実施例12に記載されているp−
[(R)−3−[ビス−[(R)−ベータ−ヒドロキシ
フェネチル]アミノ]ブチル]−ベンズアミド(化合物
P)およびその医薬として許容される塩類、特にマレイ
ン酸塩およびフマル酸塩。
*EP−A−101,069の実施例8に記載されているp−
[(S)−3−[ビス−[(R)−ベータ−ヒドロキシ
フェネチル]アミノ]ブチル]−ベンズアミド(化合物
Q)およびその医薬として許容される塩類。
*EP−B−40,915の実施例19に記載された(RR,SS)−
N−[2−(4−カルボメトキシフェニル)−1−メチ
ルエチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)エタンアミン(化合物R)およびその
医薬として許容される塩類。
*化合物Rのケン化により製造される(RR,SS)−N−
[2−(4−カルボキシフェニル)−1−メチルエチ
ル]−2−ヒドロキシ−2−(3−トリフルオロメチル
フェニル)エタンアミン(化合物S)およびその医薬と
して許容される塩類。
*EP−B−23,385の実施例6に記載されたN−[2−
(4−カルボメトキシメトキシフェニル)−1−メチル
エチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニ
ル)エタンアミン(化合物T)およびその医薬として許
容される塩類、特にその(RR,SS)形態の臭化水素塩酸
{EP−B−70,133の説明21(description 21)}。
*化合物Tのケン化により製造されるN−[2−(4−
カルボキシメトキシフェニル)−1−メチルエチル]−
2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)エタンア
ミン(化合物U)およびその医薬として許容される塩
類。
一般式(I)の化合物は、下記の特許公報類に記載さ
れた様にして製造される: EP−A−6,735、EP−A−7,204、EP−A−21,636,EP−
A−23,385、EP−A−25,331、EP−A−28,105、EP−A
−40,000、EP−A−40,915、EP−A−52,936、EP−A−
61,907、EP−A−63,004、EP−A−66,351、EP−A−6
8,669、EP−A−70,133、EP−A−70,134、EP−A−89,
154、EP−A−91,749、EP−A−95,827、EP−A−99,70
7、EP−A−101,069、EP−A−140,359、EP−A−146,3
92、EP−A−164,700、EP−A−170,121、EP−A−170,
135、EP−A−171,519、EP−A−211,721、EP−A−25
5、415、EP−A−303,545、EP−A−303,546、BE−A−
900,983、UK−A−2,133,986、AU−A−8431944、WO−
A−8400956、US−A−4,391,826および特願平2−3358
4。
一般式(I)およびその医薬として許容される塩は、
低毒性である。これらの急性毒性も、治療的活性量より
も著しく低い。眼に対する投与後にも、局所的な障害を
生じない。
特に、一般式(I)で示される化合物中の若干のもの
は、肥満の治療に有効な薬剤となり得ることが示されて
いる(ネイチャー、1984、309、163〜165)。また、そ
の一種は、臨床的にテストされている(Int.J.Obesit
y、1985、9,230;同書、1985、9,231)。
本発明は、さらに、ヒトを含む哺乳類の眼科上の障害
処置方法、特に眼内圧のコントロールおよび高眼圧なら
びに緑内障の治療方法に関する。この方法は、一般式
(I)で示される化合物またはその医薬として許容され
る塩の有効量を哺乳類に投与することにより、実施され
る。
本発明は、さらに、一般式(I)で示されるフェニル
エタノールアミンまたはその医薬として許容される塩と
緑内障の処置に適した他の活性成分との組合わせ使用に
も関する。本発明の化合物と併用される活性成分は、例
えば、抗炎症剤、特に緑内障の治療に使用されているス
テロイドまたはコルチコステロイド抗炎症剤であり、こ
れによる副作用は、眼内圧の上昇である。
本発明は、したがって、さらに、ステロイド抗炎症剤
による処置後における眼内圧の上昇をコントロールする
ための、一般式(I)で示されるフェニルエタノールア
ミンまたはその医薬として許容される塩を含有する医薬
組成物に関する。
本発明にしたがって使用されるフェニルエタノールア
ミン誘導体は、好ましくは、溶液、懸濁液、軟膏などと
して局所的に投与し得る様に、眼科用医薬組成物に製剤
化することが好ましい。
本発明による眼科用組成物は、本発明の化合物を0.00
001〜1重量%、より好ましくは0.0001〜0.2重量%含
む。各投与単位(滴剤)は、フェニルエタノールアミン
誘導体を10ng乃至1mg程度、より好ましくは100ng乃至0.
2mg程度含む。
この様な組成物は、目に対し、1〜2滴を1日1〜3
回投与して、活性成分の1日当たりの投与量が、10ng乃
至1mg程度、より好ましくは100ng乃至0.2mg程度となる
様にすることができる。
本明細書において、“高くなった眼内圧をコントロー
ルする”という表現は、緑内障の診断における最初の症
候である高い眼内圧(IOP)を正常化し、低下させ、緩
和することを意味する。この表現は、さらに、一般式
(I)で示されるフェニルエタノールアミンまたはその
医薬として許容される塩の使用によって本発明により達
成される眼内圧の低下が、十分に長い期間、例えば2回
の投与の間、継続することも意味する。
本発明の医薬組成物によるIOP低下効果は、ウサギを
代表例とする動物において評価することができる。該テ
ストでは、Arch,Ophthal.,1969,82,381〜384,又はJ.Ocu
l.Pharmacol.,1985,1(2),161〜168に記載されている
様に、大量の水を経口で与えるか、Boll.Ocul.,1979,58
(7〜8),359〜66に記載されている様に、グルコース
溶液の急速静脈注射を行なう。
適切な製剤を得るためには、医薬組成物は、局所的な
眼への投与または全身治療に適したキャリアーと混合さ
れる。眼への局所的な投与に適したキャリアーとして
は、水、水および水との相溶性を有する溶媒(例えば、
低級アルカノール類、植物油、鉱物油など)の混合物
が、挙げられる。これらは、ヒドロキシエチルセルロー
ス、エチルオレエート、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドンおよび他の水溶性ポリマー類を0.
5〜5重量%含んでいても良い。毒性がなく、且つ眼に
対する影響のない水溶性ポリマーとしては、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属
塩、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの
セルロース類;ポリアクリル酸塩、エチルポリアクリレ
ート、ポリアクリルアミドなどのアクリレート類;ゼラ
チン、アルギン酸塩、ペクチン、トラガカサン、カラヤ
ゴム、コンドルス(chondrus)、寒天、アカシアなど
の天然物;スターチ アセテート、ヒドロキシエチル
スターチ エーテル類、ヒドロキシプロピル スターチ
などの澱粉誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレン
オキサイド、中性カルボポル(neutral carbopol)、キ
サンタンなどの他の合成誘導体などが挙げられ、これら
の1種または2種以上が使用できる。医薬組成物は、さ
らに、無毒性の乳化剤、保存剤、湿潤剤、充填剤などの
助剤を含んでいても良い。この様な助剤としては、例え
ば、ポリエチレングリコール200,300,400,600:カーボワ
ックス1000,1500,4000,6000,10000;四級アンモニウム化
合物の様な抗菌剤;低温殺菌効果を有し且つ実用上無害
であることが知られているフェニル水銀塩、例えば、チ
メロサール、プロピルパラベン、ベンジルアルコール、
フェニルエタノール;アルカリ金属塩化物、硼酸塩、酢
酸塩、グルコン酸塩バッファーなどの緩衝剤;ピロ亜硫
酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル
化ヒドロキシトルエンなどの抗酸化剤;その他この分野
で一般的に使用されているソルビタン モノラウラー
ト、トリエタノールアミン オレエート、ポオキシエチ
レン ソルビタン モノオレエート、ジオクチル アル
カル金属 スルホサクシネート、モノチオグリセロー
ル、エチレンジアミン四酢酸などが例示される。
さらに、適当な眼薬用賦形剤、例えば、リン酸緩衝
液、等張硼酸溶液、等張アルカリ性塩素溶液、トロメタ
ミンなどを使用しても良い。
医薬製剤は、可溶性粒子が水溶性または不溶性のポリ
マーである懸濁液の形態であっても良い。この様な懸濁
液は、マイクロメートル単位の粒子(micro−particl
e)或いはナノメートル単位の粒子(nanoparticle)を
含んでいても良い。
本発明によるフェニルエタノールアミン誘導体は、腸
性または非経口投与用の医薬製剤として投与しても良
い。これらの組成物および投与量などは、EP−A−211,
721,EP−A−255,415などに記載されている。
本発明による組成物は、さらに他の有効成分を含んで
いても良い。従って、抗生物質、麻酔薬、或いは他のIO
P低下剤などが存在していても良い。
実 施 例 以下に実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。
本発明は、これらの実施例に限定されるものではないこ
とは、いうまでもない。
実施例1 点眼溶液: 化合物G(塩酸塩として) 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例2 点眼溶液: 化合物F(塩酸塩として) 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例3 点眼溶液: 化合物K(塩酸塩として) 1.0mg ベータメタゾン ソジウム フォスフエート 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例4 点眼溶液: 化合物L (中性のフマル酸塩として) 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例5 点眼溶液: 化合物U (臭化水素酸塩として) 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例6 点眼溶液: 化合物U 1.0mg ベータメタゾン ソジウム フォスフエート 1.0mg NaH2PO4 10.4mg Na2HPO4 2.4mg クロロブタノール 5.0mg ヒドロキシプロピル メチルセルロース 5.0mg NaOH 1N (pH7.4となる量) 蒸留水 (合計1mlとなる量) 上記各成分を点眼溶液の製造に採用されている常法に
従って混合した。
実施例7 薬理的評価 エル.ボノミ(L.Bonomi:1976)により開発された実
験用緑内障モデルを使用して、本発明で使用する一般式
(I)の化合物の眼内圧(IOP)に対する薬理的活性を
ラビットにより評価した。
このモデルにおいては、5%グルコース溶液15mg/kg
を急速静脈注射することにより、ラビットにIOPの急速
上昇を起こさせた。IOPは、5分でその最高値(29±1.6
mmHg)に達し、次いで40分でそのほぼ正常値(22±1.6m
mHg)にゆっくりと回復した。
この試験では、両眼の正常基礎IOP(19±0.6mmHg)の
雌性のフォーヴ ド ブルゴーニュ種の有色(pigmente
d)ラビット(3〜4kg)を使用した。これらのラビット
の一方の眼に点眼溶液50μl(生理食塩水溶液にテスト
される生成物を含むか或いはビヒクルのみからなる)を
滴下投与し、他方の眼を対照(未処置のまま)とした。
滴下10分後に第2回目のIOP測定を行ない、この測定直
後に5%グルコース溶液15mg/kgを耳の抹消血管に急速
注射した。次いで、注射後5分、10分、20分、30分およ
び40分に、IOP測定を行なった。IOP測定は、ニューモト
ノメーターにより行なった。未処理の眼を基準として、
ビヒクルのみの投与は、IOP上昇曲線に有意的な変化を
もたらさなかったのに対し、本発明による代表的な化合
物に関して得られた結果は、一般式(I)で表わされる
化合物が、この急性緑内障モデルに対して活性を発揮す
ることを示した。一例として、化合物G(塩酸塩とし
て)の点眼により、基準IOP値は、10分以内には低下し
ないが、5分以内に到達した最高IOP値は、21±2.3mmHg
よりも低く維持され、且つ正常IOP値に短時間内に回復
した。
参考例1 化合物Jの製造 (1)2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン臭化水素
酸塩 7−メトキシ−2−テトラロン(8g)、ベンジルアミ
ン(4.8g)、無水トルエン(150ml)およびp−トルエ
ンスルホン酸(100mg)の混合物を3時間還流し、その
後蒸着乾固させる。得られた油状残渣をメタノール(10
0ml)に取り、得られた溶液を0〜5℃に維持し、水素
化ホウ素ナトリウム(8.5g)を注意深く加える。この反
応混合物を室温で一晩撹拌し、その後水(50ml)を加
え、更に30分間撹拌する。溶媒を蒸発させて、残渣を水
(30ml)と能水酸化アンモニウム(10ml)との混合物中
に溶解する。反応混合物をエチルアセテート(200ml)
で抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、過
し、蒸発乾固させる。得られた黒っぽい油状物をプラッ
シュクロマトグラフィー(flash chromatography)によ
り、エチルアセテート/メタノール:95/5混合物で溶離
して精製する。得られた遊離塩基をイソプロパノール
(40ml)に溶解し、それに塩酸飽和イソプロパノールを
加え、該塩基を対応する塩酸塩に転換する。このように
して2−ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリン塩酸
塩(11.4g)を得る。融点265〜267℃(dec.)。
(2)2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン 上記ステップ(1)に記載の2−ベンジルアミノ−7
−メトキシテトラリン塩酸塩(25g)と33%臭化水素酸
とを酢酸(215ml)に含有させた混合物を48%臭化水素
酸(36ml)の存在下に撹拌しながら2時間還流する。そ
の後反応混合物を減圧下に濃縮乾固し、残渣を無水エタ
ノール(100ml)に取り、濃縮乾固する。無水エタノー
ルへの溶解及び濃縮乾固を更に2回繰り返して得られた
生成物を最終的にアセトン(150ml)を用いて摩砕し、
過して2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリ
ン臭化水素酸塩(25.3g)を収得する。融点198〜200
℃。
この生成物を熱水(1300ml)中に溶解し、冷却した
後、濃水酸化アンモニウムを加える。遊離塩基をエチル
アセテートで抽出し、有機溶液を乾燥し、溶媒を蒸発除
去し、得られた固体をトルエン(250ml)から結晶化さ
せ、2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン遊
離塩基(14g)を得る。融点161〜163℃。
(3)2−ベンジルアミノ−7−(エトキシカルボニル
ブタン−4−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 上記ステップ(2)で合成した2−ベンジルアミノ−
7−ヒドロキシテトラリン遊離塩基(10g)と80%水素
化ナトリウム(1.6g)を含有するジメチルスルホキシド
(140ml)の溶液を室温で窒素流下に30分間撹拌する。
ヨウ化カリウムの触媒量および5−ブロモ吉草酸エチル
エステル(10.45g)を反応混合物に加え、17時間室温で
の撹拌を続ける。その後氷/水(400ml)を加え、反応
混合物をエチルアセテートで抽出する。有機層を2N NaO
Hで洗浄し、その後水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾
燥し、真空下に濃縮乾固する。残渣をイソプロパノール
に溶解し、得られた溶液に塩化水素が飽和したイソプロ
パノールを添加して目的化合物を沈澱させ、イソプロパ
ノール(100ml)から結晶化させる。収量10.7g。融点15
4〜156℃。
(4)2−アミノ−7−(エトキシカルボニルブタン−
4−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 上記ステップ(3)で合成した2−ベンジルアミノ−
7−(エトキシカルボニルブタン−4−イルオキシ)テ
トラリン塩酸塩(10.7g)を95%エタノール(250ml)お
よび水(25ml)に含有させた溶液を水素添加触媒として
10%Pd/C(1.2g)を用い、60℃、大気圧で水素添加す
る。6時間後、触媒を去し、液を濃縮する。残渣を
無水エタノールに取り濃縮乾固し、これを数回くり返
す。その後、得られた生成物をエチルエーテルで摩砕
し、過する。残渣をイソプロパノールから結晶化させ
て上記に示した目的化合物8gを収得する。融点131〜133
℃。
(5)N−〔7−(エトキシカルボニルブタン−4−イ
ルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕
−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)エタン
アミン塩酸塩 2−アミノ−7−(エトキシカルボニルブタン−4−
イルオキシ)テトラリン遊離塩基(5g)(上記ステップ
(4)で合成した対応する塩酸塩を水に溶解し、水溶液
を濃水酸化アンモニウムの添加により塩基性にし、該遊
離塩基をエチルアセテートで抽出し、溶媒を蒸発除去し
て得られる)と3−クロロスチレンオキサイド(4.6g)
とを含有する無水ジメチルスルホシシド(15ml)の溶液
を窒素流下に撹拌しながら11時間80℃に加熱する。一晩
中室温で放置した後、反応混合物を氷/水混合物に注
ぎ、エチルアセテートで抽出する。有機層を水で洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固する。得られ
た残渣をエチルエーテルに溶解し、それに塩化水素が飽
和したイソプロパノールを加える。沈殿物を過により
回収し、乾燥し、イソプロパノール(40ml)から2度結
晶化して目的化合物3.9gを得る。融点127〜130℃。
参考例2 化合物Kの製造 (1)及び(2)前記参考例1の化合物Jの製造におけ
るステップ(1)及び(2)と同一の操作を行ない、2
−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリンの遊離塩
基を得る。
(3)2−ベンジルアミノ−7−(2−カルボキシ−プ
ロパン−2−イルオキシ)テトラリン および 2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカルボニル−
プロパン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 上記ステップ(2)で合成した2−ベンジルアミノ−
7−ヒドロキシテトラリン遊離塩基(19g)および1,1,1
−トリクロロ−2−メチル−2−プロパノール(26.6
g)をアセトン(500ml)に含有させた溶液を室温で15分
間撹拌する。その後、反応混合物を15℃まで冷却し、そ
れに水酸化カリウム(10.9g)を加え、この反応混合物
を室温で2時間撹拌する。次いで水酸化カリウム(10.9
g±10.9g)を2回追加して加え、得られた反応混合物を
一晩中室温で撹拌し、その後減圧下に濃縮乾固する。氷
/水(250ml)を加え、溶液をエチルエーテルで洗浄
し、活性炭で脱色し、HClを添加してpH5〜6まで酸性に
する。沈殿した2−ベンジルアミノ−7−(2−カルボ
キシ−プロパン−2−イルオキシ)テトラリン(14g)
を過により回収し、塩化チオニル(3.6ml)を含有す
る無水エタノール(100ml)溶液に加える。混合物を還
流温度に4時間加熱し、濃縮乾固する。これに氷/水の
混合物を加え、溶液を水酸化アンモニウムの添加により
塩基性にする。溶液をエチルアセテートで抽出し、有機
抽出物を乾燥し、濃縮乾固する。得られた遊離塩基をア
セトンに溶解し、それにシュウ酸を加える。沈殿物を
過により回収し、95%エタノール(180ml)から結晶化
させて、2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカル
ボニル−プロパン−2−イルオキシ)テトラリンオキサ
レート11.3gを収得する。融点174〜176℃。
(4)2−アミノ−7−(2−エトキシカルボニルプロ
パン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 上記ステップ(3)で合成した2−ベンジルアミノ−
7−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イルオ
キシ)テトラリン遊離塩基(9.1g)を含有する95%エタ
ノール(100ml)と塩酸(4ml)との溶液を60℃、大気圧
下に、水素添加触媒として10%Pd/C(1g)を用いて水素
添加する。4時間後、触媒を去し、液を濃縮する。
残渣を無水エタノールに取り濃縮乾固し、これを数回く
り返す。その後、得られた生成物を希水酸化アンモニウ
ムに溶解し、エチルエーテルで抽出する。有機層を乾燥
し、濃縮乾固し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー
に供し、塩化メチレン/エタノール:8/2混合物で溶離さ
せて精製する。所望の生成物を含有する分画を一緒にし
て、濃縮乾固する。残渣をアセトンに溶解し、シュウ酸
を加えて目的化合物を沈殿させ、その後、アセトン(10
ml)から結晶化させて、0.66gを収得する。融点140〜14
2℃。
(5)N[7−(2−エトキシカルボニル−プロパン−
2−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフ
チル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)
エタンアミン塩酸塩 無水のジメチルスルホキシド(10ml)中にステップ
(4)で調製した対応するシュウ酸塩の中和により得ら
れた2−アミノ−7−(2−エトキシカルボニル−プロ
パン−2−イルオキシ)テトラリン遊離塩基(3,2g)お
よびN−トリメチルシリルアセトアミド(2.5g)を含む
混合物を無条件下且つ窒素気流中室温で20分間撹拌す
る。次いで、これに3−クロロスチレンオキサイド(2.
8g)を加え、反応混合物を80℃で8時間加熱し、室温で
1晩放置し、次いで3−クロロスチレンオキサイド(1.
0g)を追加し、80℃でさらに5時間加熱し、氷/水(15
0ml)に注ぎ入れる。高濃度塩酸(数ml)および酢酸エ
チル(100ml)をこれに加え、得られた混合物を室温で
1時間撹拌する。分離した2層の一方である水層を酢酸
エチル(50mlで2回)で洗浄し、有機性のある洗浄物を
分離した他方の有機層と合わせ、水、希水酸化アンモニ
ウムおよび水で順次洗浄し、乾燥し、濃縮乾固して、油
状生成物(6.6g)を得る。これは、酢酸エチルを溶離剤
とするフラッシュ クロマトグラフィーにより精製され
る。この様にして精製された生成物は、これをイソプロ
ピルエーテルに溶解し、塩化水素で飽和したイソプロパ
ノールの添加により、得られた溶液を酸性化して、対応
する塩酸塩に転換される。溶液を放置することにより、
析出物が形成されるので、これを濾過し、イソプロピル
アルコールを使用して2回結晶化を行なうことにより、
所定の化合物1gを得る。融点=142〜144℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 A61K 31/535 31/55 31/55 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/135 A61K 31/165 A61K 31/24 A61K 31/34 A61K 31/42 A61K 31/535 A61K 31/55 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Aは、ベンゾフラン−2−イル基又はフェニル
    基を示し、これらベンゾフラン−2−イル基及びフェニ
    ル基は、1個もしくは2個のハロゲン原子で又は低級ア
    ルキル基もしくはトリフルオロメチル基で置換されてい
    てもよく; Xは、水素原子、低級アルキル基又は低級アルカノイル
    基を示し、 Yは、水素原子を示すかまたは一般式 A′−CH(OH)−CH2−で表される基を示し、ここで
    A′は、Aと同一であるがベンゾフラン−2−イル基と
    は異なる基を示すか、或いは X及びYは、互いに結合して、カルボ(低級アルコキ
    シ)基で置換されていてもよいメチレンブリッジ;オキ
    ソ置換されていてもよいエチレンブリッジ;又は1,3−
    プロピレンブリッジを形成していてもよく; Tは、一般式(II) {式中、nは、1、2、又は3を示し; Zは、水素原子又は低級アルキル基を示し; Wは、直接結合又は酸素原子を示し; R′は、次の基、即ち、 ・水素原子、 ・低級アルキル基、 ・次の各基からなる群、即ち、 水酸基;低級アルコキシ基;低級アルケニルオキシ基;
    低級アルキニルオキシ基;シクロアルキルオキシ基;シ
    クロアルキル−(低級アルコキシ)基;ベンジルオキシ
    基;フェノキシ基;メルカプト基;(低級アルキル)チ
    オ基;(低級アルケニル)チオ基:(低級アルキニル)
    チオ基;シクロアルキルチオ基;シクロアルキル−(低
    級アルキル)チオ基;ベンジルチオ基;フェニルチオ
    基;(低級アルキル)スルフィニル基;(低級アルケニ
    ル)スルフィニル基;(低級アルキニル)スルフィニル
    基;シクロアルキルスルフィニル基;シクロアルキル−
    (低級アルキル)スルフィニル基;ベンジルスルフィニ
    ル基;フェニルスルフィニル基;(低級アルキル)スル
    フォニル基;(低級アルケニル)スルフォニル基;(低
    級アルキニル)スルフォニル基;シクロアルキルスルフ
    ォニル基;シクロアルキル−(低級アルキル)スルフォ
    ニル基;ベンジルスルフォニル基;フェニルスルフォニ
    ル基;シアノ基;ニトロ基;置換基として低級アルキル
    基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、シクロアル
    キル基、シクロアルキル−(低級アルキル)基、ベンジ
    ル基及びフェニル基からなる群より独立して選ばれた1
    個又は2個の基を有していてもよいアミノ基;カルボキ
    シ基;(低級アルコキシ)カルボニル基;(低級アルケ
    ニルオキシ)カルボニル基;(低級アルキニルオキシ)
    カルボニル基;シクロアルキルオキシカルボニル基;シ
    クロアルキル−(低級アルコキシ)カルボニル基;ベン
    ジルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基;並
    びに置換基として低級アルキル基、低級アルケニル基、
    低級アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキル
    −(低級アルキル)基、ベンジル基及びフェニル基から
    なる群より独立して選ばれた1個又は2個の基をそのア
    ミノ基上に有していてもよいカルバモイル基; からなる群より選ばれた官能基; ・次の各基からなる群、即ち、 官能基で置換された低級アルキル基;官能基で置換され
    た低級アルケニル基;官能基で置換された低級アルキニ
    ル基;置換基としてフェニル環上に低級アルキル基もし
    くは官能基を有するフェニル−(低級アルキル)基;置
    換基としてフェニル環上に低級アルキル基もしくは官能
    基を有するフェニル−(低級アルケニル)基;置換基と
    してフェニル環上に低級アルキル基もしくは官能基を有
    するフェニル−(低級アルキニル)基;置換基としてフ
    ェニル環上に低級アルキル基もしくは官能基を有するベ
    ンジル基;及び置換基として低級アルキル基もしくは官
    能基を有していてもよいフェニル基;(ここで官能基
    は、上記した通りのものを指す) からなる群より選ばれた基R; ・式−OR、−SR、−SO−R、又は −SO2R(各式中、Rは上記に同じ)で表される基; ・式−NRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水素
    原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又はR
    とR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペリ
    ジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成していて
    もよい)で表される基; ・式−COOR又は−COSR(式中、Rは上記に同じ)で表さ
    れる基; ・式−CONRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水
    素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又は
    RとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペ
    リジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成してい
    てもよい)で表される基;或いは ・式−SO2NRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、
    水素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又
    はRとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピ
    ペリジノ基又はモルホリノ基を形成していてもよい)で
    表される基; を示し; R″は、次の各基、即ち、 ・水素原子; ・ハロゲン原子; ・低級アルキル基; ・上記官能基; ・式−OR(式中、Rは、上記に同じ)で表される基; ・式−COOR(式中、Rは、上記に同じ)で表される基; ・式−CONRR0(式中、Rは上記に同じであり、R0は、水
    素原子又は上記Rについて定義した各基を示すか、又は
    RとR0とは結合して窒素原子と共にピロリジノ基、ピペ
    リジノ基及びモルホリノ基から選ばれた基を形成してい
    てもよい)で表される基; を示す。} で表わされる基を示し; Aが置換基としてハロゲン原子、低級アルキル基及びト
    リフルオロメチル基から選ばれた基を有してもよいフェ
    ニル基を示し、X及びYが水素原子を示す場合、 Tは、一般式(III) {式中、Rは、水素原子;メチル基;置換基としてカ
    ルボキシ基又はカルボ(低級アルコキシ)基を有するメ
    チル基;又は置換基としてカルボキシ基又はカルボ(低
    級アルコキシ)基を有する炭素数3〜5の直鎖又は分枝
    のアルキル基を示す} で表される基であってもよい。] で表される活性フェニルエタノールアミン誘導体又はそ
    の薬学的に許容される塩の予防量及び/又は有効量を含
    有することを特徴とする哺乳類の眼疾患の予防及び/又
    は治療用医薬。
  2. 【請求項2】活性化合物が、一般式(I)において、 Aが、非置換フェニル基、又は置換基としてハロゲン原
    子、低級アルキル基及びトリフルオロメチル基から選ば
    れた基を有するフェニル基を示し; X及びYが水素原子を示し; Tが、一般式(III)(式中、Rは上記に同じ)で表
    される基を示す ことを特徴とするフェニルエタノールアミン誘導体であ
    る請求項1に記載の医薬。
  3. 【請求項3】活性化合物が、一般式(I)において、 Aが、3−クロロフェニル基を示し; X及びYが水素原子を示し; Tが、一般式(III)(式中、Rは、水素原子;カル
    ボメトキシメチル基;カルボエトキシメチル基;カルボ
    メトキシブチル基;カルボエトキシブチル基;2−カルボ
    メトキシ−2−プロピル基;または2−カルボエトキシ
    −2−プロピル基を示す)で表される基を示す ことを特徴とするフェニルエタノールアミン誘導体であ
    る請求項2に記載の医薬。
  4. 【請求項4】活性化合物が、次の各化合物、即ち、 ・N−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2
    −ナフチル)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒド
    ロキシエタンアミン及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔(2S)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロ
    フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン及びその薬学
    的に許容できる塩; ・N−〔(2R)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2R)−2−(3−クロロ
    フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン及びその薬学
    的に許容できる塩; ・N−〔(2S)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロロ
    フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン及びその薬学
    的に許容できる塩; ・N−〔(2R)−(7−ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラ
    ヒドロ−2−ナフチル)〕−(2S)−2−(3−クロロ
    フェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン及びその薬学
    的に許容できる塩; ・N−〔(2R)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
    (3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
    及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔(2S)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
    (3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
    及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔(2S)−7−エトキシカルボニルメトキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2S)−2−
    (3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
    及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔(2R)−7−メトキシカルボニルメトキシ−1,
    2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−(2R)−2−
    (3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミン
    及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔7−(エトキシカルボニルブタン−4−イルオ
    キシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−2
    −(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエタンアミ
    ン及びその薬学的に許容できる塩; ・N−〔7−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−
    イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチ
    ル〕−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエ
    タンアミン及びその薬学的に許容できる塩 からなる群より選ばれた化合物である請求項3に記載の
    医薬。
  5. 【請求項5】活性化合物が、一般式(I)において、 Aがフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−クロロ
    フェニル基又は3−トリフルオロメチルフェニル基を示
    し; Xが水素原子を示し; Yが水素原子又は基 A′−CH(OH)−CH2−(A′はAと同じで、フェニル
    基、2−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基又
    は3−トリフルオロメチルフェニル基である)を示し; Tが式(II)の基〔nは1又は2であり、R′はヒドロ
    キシ、カルボキシ、カルボ(低級アルコキシ)及びカル
    バモイルから選ばれた官能基、又は基−OR(Rは低級ア
    ルキル基又は低級アルケニル基であり、これら低級アル
    キル基又は低級アルケニル基は、置換基としてカルボキ
    シ及びカルボ(低級アルコキシ)から選ばれた官能基を
    有する。)であり、R″は水素原子であり、Wは直接結
    合であり、Zは低級アルキル基である〕を示す ことを特徴とするフェニルエタノールアミン誘導体であ
    る請求項1に記載の医薬。
  6. 【請求項6】活性化合物が、一般式(I)において、 Aがフェニル基、3−クロロフェニル基又は3−トリフ
    ルオロメチルフェニル基を示し; Xが水素原子を示し; Yが水素原子又は基 A′−CH(OH)−CH2−(A′はAと同じで、フェニル
    基である)を示し; Tが式(II)の基〔nは1又は2であり、R′はヒドロ
    キシ、カルボキシ、カルボメトキシ、カルボエトキシ、
    カルバモイル、カルボキシメトキシ、カルボメトキシメ
    トキシおよびカルボエトキシメトキシから選ばれた基で
    あり、R″は水素原子であり、Wは直接結合であり、Z
    はメチル基である〕を示す ことを特徴とするフェニルエタノールアミン誘導体てあ
    る請求項5に記載の医薬。
  7. 【請求項7】活性フェニルエタノールアミン誘導体が、
    次の化合物、即ち、 *N−[2−(4−カルボメトキシフェニル)−1−メ
    チルエチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルア
    ミンおよびその医薬として許容される塩、 *N−[2−(4−カルボキシフェニル)−1−メチル
    エチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルアミン
    およびその医薬として許容される塩、 *(R,S)−N−(2−フェニル−2−ヒドロキシエチ
    ル)−1−メチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)プ
    ロピルアミンおよびその医薬として許容される塩、 *(R,S)−N−(2−フェニル−2−ヒドロキシエチ
    ル)−1−メチル−3−(4−アミノカルボニルフェニ
    ル)プロピルアミンおよびその医薬として許容される
    塩、 *p−[(R)−3−[ビス−[(R)−ベータ−ヒド
    ロキシフェネチル]アミノ]ブチル]−ベンズアミドお
    よびその医薬として許容される塩、 *p−[(S)−3−[ビス−[(R)−ベータ−ヒド
    ロキシフェネチル]アミノ]ブチル]−ベンズアミド及
    びその医薬として許容される塩、 *(RR,SS)−N−[2−(4−カルボメトキシフェニ
    ル)−1−メチルエチル]−2−ヒドロキシ−2−(3
    −トリフルオロメチルフェニル)エタンアミンおよびそ
    の医薬として許容される塩、 *(RR,SS)−N−[2−(4−カルボキシフェニル)
    −1−メチルエチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−ト
    リフルオロメチルフェニル)エタンアミンおよびその医
    薬として許容される塩、 *N−[2−(4−カルボメトキシメトキシフェニル−
    1−メチルエチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロ
    ロフェニル)エタンアミン及びその医薬として許容され
    る塩、及び *N−[2−(4−カルボキシメトキシフェニル)−1
    −メチルエチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロ
    フェニル)エタンアミン及びその医薬として許容される
    塩 からなる群より選ばれたものである請求項6に記載の医
    薬。
  8. 【請求項8】フェニルエタノールアミン誘導体が、N−
    [2−(4−カルボメトキシフェニル)−1−メチルエ
    チル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルアミン中
    性フマレートの低融点ジアステレオマー混合物である請
    求項7に記載の医薬。
  9. 【請求項9】フェニルエタノールアミン誘導体が、(R
    R,SS)−N−[2−(4−カルボメトキシメトキシフェ
    ニル)−1−メチルエチル]−2−ヒドロキシ−2−
    (3−クロロフェニル)エタンアミン又はその臭化水素
    酸塩である請求項7に記載の医薬。
  10. 【請求項10】高眼圧症及び緑内障の予防及び/又は治
    療用の請求項1乃至9のいずれかに記載の医薬。
  11. 【請求項11】薬学的に許容される賦形剤と共に 0.00001〜1%の活性成分を含有する点眼製剤の形態に
    あることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載
    の医薬。
  12. 【請求項12】局所投与用に許容される点眼賦形剤中
    に、 0.0001〜0.2%の活性成分を含有することを特徴とする
    請求項11に記載の医薬。
  13. 【請求項13】点眼液の形態にある請求項11又は12に記
    載の医薬。
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