JP2843581B2 - 完全に抽出しきっていない焙炒粉砕コーヒーの加水分解 - Google Patents

完全に抽出しきっていない焙炒粉砕コーヒーの加水分解

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕し
たコーヒーを、可溶化する方法に関する。より詳細に
は、本発明は固定層反応器中または固定層反応器を連続
したものの中で、完全に抽出しかっていない、焙焼し粉
砕したコーヒーを、酸触媒を使用せずに加水分解する工
程を含むものである。加水分解されてできたものは、例
えばソルブルコーヒーの固形物量を多くするために焙炒
したコーヒーの水性抽出物と組み合わせるて使用すると
有用である。
(先行技術および発明が解決しようとする課題) ソルブルコーヒーの分野では、焙炒し粉砕したコーヒ
ーからいかに多くの水溶性固形物をとるかということに
大きな力点がおかれてきた。その方法としてもっとも顕
著なのは、パーコレーションの条件をいろいろと変える
方法である。インスタントコーヒーの開発初期の時代で
あった第二次世界大戦前は、沸騰水を用いて焙炒し粉砕
したコーヒーから可溶性固形物を取り出していたが、そ
の収量は25%以下であった。モルガンサラー(Morganth
aler)らの米国特許第2,324,526号では、160〜170℃(3
20〜347゜F)の温度条件を用いて27重量%の固形物を得
ている。シビッツ(Sivitz)およびデスロシャー(Desr
osier)らの「コーヒーテクノロジー」(アビ出版社、1
979年)の366頁には可溶性固形物の技術水準について記
載されている。そこには、焙炒し粉砕したコーヒーから
得られる可溶性コーヒーの全収量は約40〜50重量%であ
り、パーコレーション内でこれより高い収率を得るため
には粉砕物を圧縮するか流速をおとさねばならず、かか
る方法をとらなければ生産性および生産物の質がともに
悪くなると記載されている。しかし、ここに記載される
収量の上限における可溶性コーヒーであってもすでにタ
ールを発生したり好ましからざる匂いを発したりして質
は悪くなっている。このようにパーコレーション法の限
界が認識されていることから、可溶性コーヒーの収率を
高める別の方法が注目されている。可溶性固形物量を高
める一方法として、完全に抽出しきっていない、焙焼し
粉砕したコーヒーを酸触媒で加水分解する方法が検討さ
れている。例えば、クロウ(Clough)らの米国特許第2,
573,406号には、大気中で約20重量%のコーヒーを抽出
し、粉砕物を100℃の約1%硫酸サスペンジョン中で加
水分解し、加水分解物のpHを調節して濾過した後大気中
での抽出物とあわせて乾燥する工程からなる可溶性コー
ヒーの製造方法が開示されている。これと類似した方法
として、硫酸の代わりにリン酸を使用した方法がベナー
(Benner)らの米国特許第2,687,355号に開示されてい
る。デナルド(DiNardo)らの米国特許第3,224,879号に
は、少なくとも大気条件で抽出したコーヒーの粉砕物を
抽出装置にいれたまま直接酸またはアルカリで加水分解
する方法が開示されている。抽出装置内で直接加水分解
することによって従来の独立した加水分解工程が不要と
なり、酸またはアルカリを使用ずみのコーヒー粉砕物に
吸着させることができる。
より最近では、フルガー(Fulger)らの米国特許第4,
508,745号に、コーヒー抽出残査を加水分解してDPが1
〜8のマンナンオリゴマーをつくる方法が開示されてい
る。ここでは、濃度5〜60重量%の使用ずみコーヒー粉
砕物のスラリーをつくり、そのpHを約0.5〜4.0に調整し
て160〜260℃で6〜60秒間反応させる方法を使用してい
る。フルガーらは、この方法によれば、例えば商業上の
パーコレーション反応器内で大気条件で抽出し部分的に
熱加水分解した完全に抽出しきっていないコーヒー抽出
残査から得られる可溶性固形分量が30重量%台多くなる
と述べている。
しかし、可溶性固形物量を多くするために酸触媒を使
用するのが好ましくなかったり実際的でなかったりする
ことがある。本発明では、酸触媒を用いずに、焙炒し粉
砕したコーヒーを処理して固形物量を多くする方法を提
供することを目的としている。
また、本発明は受容し得る風味を有する可溶性固形物
を製造する効率的な方法を提供することも目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) 固定層反応器中または固定層反応器を連続したものの
中で完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕したコーヒ
ーを処理することによって、本発明の目的は達成される
ことが判明した。本発明では、焙炒し粉砕したコーヒー
に元来含まれているアラビノガラクタンをある程度、好
ましくは大部分が抽出によって除かれている、完全には
抽出されきっていない焙炒し粉砕したコーヒーを固定層
反応器に入れる。この完全に抽出されきっていない、焙
焼し粉砕したコーヒーは約176〜260℃(約350〜500゜
F)の水で抽出する。このときの水対粉砕コーヒーの重
量比は約6:1以上、好ましくは約8:1〜約12:1とする。本
発明によれば、焙炒し粉砕したコーヒーから得られる可
溶性固形物量は約55〜68重量%にもなる。
本発明について詳細に説明する前に、本発明に関連す
る用語について定義する必要かある。
本明細書で用いられている「マンナン」という用語
は、カルボニル基に最も近い水酸基が構造上反対側に存
在しているd−グルコースの異性体およびアルドヘキソ
ースであるすべてのポリサッカライドd−マンノースを
広く含む。コーヒーの抽出残査中に見いだされるマンナ
ンは、ポリサッカライドを有していてもよい。
「完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕したコー
ヒー」は、大気条件下で、完全ではないが抽出を経たコ
ーヒーをいう。一般的には、大気条件で抽出すればカラ
メルおよび褐変物質、焙炒し粉砕したコーヒーの天然風
味成分、カフェイン、トリゴネリン、クロロゲン酸、
灰、アラビノース、蛋白質およびコーヒー酸が除去され
る。「完全に抽出されきっていない、焙焼し粉砕したコ
ーヒー」は、元来あったアラビノガラクタンがある程
度、好ましくは大部分抽出されてしまっていてもよい。
さらに、「完全に抽出されきっていない焙炒し粉砕した
コーヒー」は、元来あったマンナンが、ガラクトース、
アラビノース、蛋白質およびその他の熱縮合物質ととも
にある程度加水分解する程、加水分解を経ているもので
あってもよい。元来あったマンナンの重量基準で約1/3
〜1/2が除去されている焙炒し粉砕したコーヒーも「完
全に抽出しきっていない焙焼し粉砕したコーヒー」の中
に含ませている。
本発明は、受容し得る質を有ししかも製造後も劣化し
にくいコーヒー固形物をつくるのに効果的な手法で、完
全に抽出されきっていない、焙焼し粉砕したコーヒーを
加水分解する方法に関する。とくにシビッツおよびデス
ロシャーを始めとする先行技術の示唆するところと異な
り、本発明によれば製造後の可溶性固形物のロスを最小
限にとどめながら固定層反応器中で、最初の焙炒し粉砕
したコーヒーを基準にして55重量%以上の可溶性固形物
を得ることができる。
本発明に係る研究によれば、熱分解によって製造した
可溶性コーヒー固形物は一連の劣化を受け易いことが判
明している。可溶性コーヒー固形物は劣化するとまずヒ
ドロキシメチルフルフラル等の中間物質ともいわれる可
溶性コーヒー固形物になる。その後、さらに劣化して揮
発性の酸および/または不溶性コーヒー固形物になる。
本発明は、可溶性コーヒーが中間物質となり、さらに不
溶性のコーヒー固形物になった後の劣化を最小限にとど
めるのに効果的であることがわかっている。中間物質た
る可溶性コーヒー固形物に劣化しても可溶性物質自体の
量は変化しないが、かかる中間物質ができるとコーヒー
の風味が落ちる。しかし、本発明の方法は、製造した可
溶性固形物が中間物質および不溶性コーヒー固形物に劣
化するのを最小限にとどめつつ55重量%以上の可溶性固
形物を得ることができる点で効果的である。
本発明の方法に使用する完全に抽出しきっていない、
焙焼し粉砕したコーヒーとしては、公知の従来法のいず
れによって得られたものであってもよい。例えば、焙炒
し粉砕したコーヒーからある程度、好ましくは大部分の
アラビノガラクタンが抽出されるような抽出バッテリー
中で抽出された可溶性固形物が適している。さらに、あ
る程度のマンナン、通常は元来あったマンナンの重量基
準で1/3〜1/2をを抽出するような抽出バッテリー中で可
溶性固形物を抽出するのが、完全に抽出しきっていな
い、焙焼し粉砕したコーヒーの製造には効果的である。
本発明で使用する完全に抽出しきっていない、焙焼し
粉砕したコーヒーは、これ以外の方法でできたものであ
ってもよい。例えば、焙炒し粉砕したコーヒーを、完全
に抽出しきっていない焙炒し粉砕したコーヒーができる
のに効果的な温度、圧力および時間で水とともにスラリ
ーにすることによって抽出してもよい。同様に、焙炒し
粉砕したコーヒーを反応器中に入れて、完全に抽出しき
っていない焙炒し粉砕したコーヒーができるのに効果的
な温度、圧力および時間で水を反応器に通してもよい。
本発明では、完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕
したコーヒーを固定層反応器または固定層反応器を連続
させたものの中に入れる。以下に示す温度および圧力条
件に耐えることができるものであれば、反応器の形に制
限はない。反応器の形は、分かっている技術法則を用い
ている通常の技術範囲内のものであればよいと考えられ
る。しかし、反応器の形を変えると、以下に述べるドロ
ーオフ値等の変数に影響がでる。商業上の抽出バッテリ
ーのパーコレーションカラムは本発明で使用するのに適
した固定層反応器のひとつである。2つか3つの固定層
反応器が連続しているのが好ましい。しかし、その数は
制限的なものではない。
完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕したコーヒー
が入った固定層反応器に対して、反応器の頂部または底
部から水を供給する。水は頂部から供給して下に流すの
が典型的である。複数の反応器を使用した場合は、コー
ヒー固形物を含有する水流(以下「抽出物」という)を
第一の反応器の底から第二の反応器の頂部に導き、同様
の方法で残りの反応器にも導く。第一のカラムに入る水
の温度は、本発明では限定されており、一般的には約19
3〜232℃(約380〜約450゜F)、典型的には202〜218℃
(約395〜425゜F)である。反応器中の圧力は容器中の
水が反応系の温度で急過しないような値に維持する。反
応器中の圧力を所望の値に保つために出口の流量を絞っ
て調節するのが典型的である。
反応器中におけるコーヒー粉砕物と抽出物の滞留時間
の関係には、本発明の目的を達成するために制限があ
る。可溶性固形物が中間物質たる可溶性固形物および/
または揮発性の酸および不溶性コーヒー固形物に劣化す
るのを防ぐために、抽出物の滞留時間はコーヒー粉砕物
の滞留時間に比べかなり短くしなくてはならないことが
判明している。従来のパーコレーション法では、コーヒ
ー粉砕物の滞留時間は典型的な6カラム系で約225〜275
分であった。かかる滞留時間の約80%は高温、熱加水分
解条件下にある。本発明によればコーヒー粉砕物の滞留
時間は約30〜約120分である。一方、抽出物の滞留時間
はほんの約7〜約45分、好ましくは約30〜約40分であ
る。抽出物の滞留時間をとくにコーヒー粉砕物の滞留時
間と比較して短く限定することは、所望の風味を有する
コーヒー固形物とともに所望量の可溶性固形物を有する
コーヒー抽出物を得る上で不可欠なものである。
水または抽出物対コーヒー粉砕物の比は、通常はドロ
ーオフ値といわれ、本発明にとってはまた限定的なもの
である。ドローオフ値は、所定量のコーヒーから得られ
たコーヒー抽出物の総重量をそのコーヒーの重量で割っ
て計算する。本発明によれば、本発明の目的を達成し、
とくに最初の焙炒し粉砕したコーヒーの重量を基準にし
て約55〜約70重量%の可溶性固形物を得るためには、ド
ローオフ値を約10にすることが必要である。可溶性固形
物の収量は、抽出しようとするコーヒーブレンドにある
程度依存する。従来から知られているように、たとえば
ロバスタコーヒーは、アラビカコーヒーよりも容易に抽
出される等の差異がみられる。
反応器中のコーヒー粉砕物を通して流れる水の表面速
度もまた、本発明の目的を達成するために限定される。
ここでいう表面速度とは、空のカラムを流れる水の速度
をいう。表面速度は反応器の形によって変わるものであ
る。しかし、抽出物とコーヒー粉砕物の滞留時間の関係
が、所望のものとなるような表面速度とするのが、本発
明では不可欠である。もし使用する反応器の形のりに表
面速度が遅かったとすれば、抽出物の滞留時間は長すぎ
て可溶性固形物の劣化が望ましくない程度にまで進んで
しまうであろう。逆に表面速度が速かったとすれば、抽
出物の滞留時間は短すぎるため固形物量を55重量%以上
にしようすれば8〜10という望ましい範囲をはずれたド
ローオフ値にしなくてはならなくなるであろう。さら
に、表面速度が速すぎると固定層が不安定になって圧縮
されることになるであろう。ドローオフ値を非常に高く
すれば、表面速度が大変速くても本発明の目的は達成さ
れるが、系に存在する抽出物の濃度が大変低いことから
有効な濃度にするためにかなり蒸発をおこなわなければ
ならないことを考えれば、かかる操作をすることは比較
的非効率的である。表面温度は反応器の形によって約0.
50〜1.50の範囲で変わる。反応器として適当なのは、長
さ対直系の比が2:1〜20:1である反応器である。
一連の反応器の最後の反応器から得られる抽出物は、
乾燥してコーヒー粉にしてもよいし、完全に抽出し切っ
ていない、焙焼し粉砕したコーヒーを得るときにできた
コーヒー抽出物等と混合してもよい。いかなる場合であ
っても、本発明に従ってできるコーヒー抽出物は、受容
し得る風味と芳香を備えた可溶性固形物を含有し、揮発
性の酸、中間物質たる固形物および不溶性コーヒー固形
物の含有量を受容し得る量にとどめている。
実施例1 焙炒し粉砕したロバスタコーヒーを、以下の方法に従
って抽出バッテリー中で不完全に抽出した。新しい焙炒
し粉砕したコーヒーを抽出カラムに充填して、そのカラ
ムが系上で最も新しいカラムとなるように抽出バッテリ
ーの最後に接続した。この抽出バッテリーは常に直列に
連結した5つのカラムからなっており、177℃(約350゜
F)の水は最も使用を重ねたカラムから順に流すように
なている。水は、最も使用を重ねたカラムから上に向け
て流し始めて、続いて二番目に使用を重ねたカラムに入
れ、最後に最も新しいカラムを通してコーヒー抽出物と
して流出させる。約50分経過後、最初に接続されている
最も使用を重ねたカラムを抽出バッテリーから取り外
し、新しいカラムを抽出バッテリーの一番うしろに接続
する。この操作は、抽出バッテリーから使用したカラム
をはずして新しいカラムを接続するように繰り返す。抽
出バッテリーからはずされた使用ずみのカラム中にある
焙炒し粉砕したコーヒーは、本明細書でいう完全に抽出
しきっていない焙炒し粉砕したコーヒーであることがわ
かった。アラビノガラクタンの大部分とマンナンの約40
重量%が焙炒し粉砕したコーヒーから除去されていた。
抽出バッテリーに抽出された可溶性固形物は、約53重量
%であった。
完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕したコーヒー
は長さ対直径の比が2:1の抽出カラムに充填した。その
カラムの頂部がら抽出用の204℃(約400゜F)の水を流
した。抽出水と最初の焙炒し粉砕したコーヒーとの比は
約10:1(ドローオフ値10)とした。抽出カラム中の完全
に抽出しきっていない焙炒し粉砕したコーヒーの滞留時
間は約60分であり、抽出水の滞留時間は約15分であっ
た。この抽出カラムからでてきた可溶性固形物の濃度は
約1重量%であった。
本発明の抽出カラムで加水分解した完全に抽出しきっ
ていない、焙焼し粉砕したコーヒー中のマンナンは実質
的に除去されていることがわかった。即ち、この加水分
解された焙炒し粉砕したコーヒーには、焙炒し粉砕した
コーヒーに元来含まれていたマンナンの約10重量%しか
含まれていなかった。本発明の抽出カラムによる可溶性
固形物の増加量は約10重量%であった。総可溶性固形物
は、最初の焙炒し粉砕したコーヒーを基準にして約63重
量%であった。水を蒸留することによって抽出物の濃度
を約25重量%とし、抽出バッテリーで得られたコーヒー
抽出物と混合した。この混合物は乾燥して可溶性コーヒ
ー製造物とした。これを熟練したパネラーに試験しても
らったところ、風味は質的に受容し得るものであること
がわかった。
実施例2 完全に抽出しきっていない、焙焼し粉砕したコーヒー
を、直径10インチ長さ16.5フィートの二つの抽出カラム
に充填した。210℃(約410゜F)の水を最初の使用を重
ねたカラムから流しはじめた。水は、完全に抽出しきっ
ていない、焙焼し粉砕したコーヒーのカラム中を上から
下に向けて流し、カラムの下からでてきた204℃(約400
゜F)の水を第二のカラムに導入した。二つのカラムを
あわせた滞留時間は約27分であった。約42分後に最も使
用を重ねたカラムを系からはずし、完全に抽出しきって
いない、焙焼し粉砕したコーヒーを充填した第三の抽出
カラムを系に加えた。このとき第二の抽出カラムは、最
も使用を重ねた第一のカラムの位置に接続した。カラム
の交換は42分ごとに繰り返した。完全に抽出しきってい
ない、焙焼し粉砕したコーヒーの総滞留時間は約84分で
あった。総ドローオフ値は約8とした。
上記の二カラム系で加水分解した完全に抽出しきって
いない、焙焼し粉砕したコーヒーのマンナンの量は、焙
炒し粉砕したコーヒーに元来存在していた量の10重量%
しかなくマンナンは実質的に除去されていることがわか
った。可溶性固形物の増加量は約31重量%であり、最初
の焙炒し粉砕したコーヒーから得られた総固形物量は62
重量%であった。上記の二カラム系により得られた抽出
物の風味は、質的に受容し得ることがわかった。この抽
出物から水を蒸留し濃度を約55重量%として、最初の抽
出物と混合した。混合物は濃縮し乾燥して可溶性コーヒ
ー製造物とした。これを熟練したパネラーに試験しても
らったところ、風味は質的に受容し得るものであること
がわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンソニー・ラッグ イギリス国オックスフォードシャー州バ ンバリー,ノース・ニューイントン,チ ャペル・コテージ(番地なし) (72)発明者 カーリナ・ダイアン・クオッゾ アメリカ合衆国ニュージャージー州 07010,クリフサイド・パーク,モーニ ングサイド・アベニュー 252 (72)発明者 マーシャル・マイルズ・ランコウィッツ アメリカ合衆国ニュージャージー州 07726,イングリッシュタウン,サンド パイパー・ドライブ 48 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23F 3/00 - 5/50

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕
    したコーヒーを、固定層反応器中で、温度が193.3〜23
    2.2℃(380〜450゜F)、反応器中における滞留時間がコ
    ーヒーについて30〜120分、水について7〜45分となる
    ように水と接触させ; 前記完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕したコー
    ヒーを加水分解し、そのマンナン成分を50重量%以上除
    去し、可溶性固形物の量を、焙炒し、粉砕したコーヒー
    を基準にして、55〜68重量%とし、そして劣化を最小限
    にとどめた可溶性コーヒー固形物を加水分解によって得
    る; 前記完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕したコー
    ヒーを可溶化する方法。
  2. 【請求項2】焙炒し、粉砕したコーヒーを抽出バッテリ
    ー中で抽出することによって、完全に抽出しきっていな
    い、焙炒し、粉砕したコーヒーを製造する請求項1の方
    法。
  3. 【請求項3】完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕
    したコーヒーが、大気条件で抽出したものであって、焙
    炒し、粉砕したコーヒーの天然風味成分、カフェイン、
    トリゴネリン、クロロゲン酸、灰、アラビノース、蛋白
    質、コーヒー酸とカラメルおよび褐変物質が抽出されて
    いる請求項1の方法。
  4. 【請求項4】完全に抽出しきっていない、焙炒し、粉砕
    したコーヒーから、焙炒し、粉砕したコーヒーに元来存
    在するマンナンの重量基準で1/3〜1/2が抽出されている
    請求項2の方法。
  5. 【請求項5】接触を204.4〜215.5℃(400〜420゜F)で
    行う請求項1の方法。
  6. 【請求項6】可溶性固形物量が、焙炒し、粉砕したコー
    ヒーを基準にして、58〜65重量%である請求項1の方
    法。
  7. 【請求項7】固定層反応器の代わりに、固定層反応器を
    連続させたものを用いる請求項1の方法。
  8. 【請求項8】固定層反応器を連続させたものが、二つの
    固定層反応器を連続させたものである請求項7の方法。
  9. 【請求項9】水が第二の固定層反応器に供給後、第一の
    固定層反応器に供給され、水の温度が、第二の反応器中
    では212.7〜218.3℃(415〜425゜F)であり、第一の反
    応器中では201.6〜207.2℃(395〜405゜F)である請求
    項8の方法。
  10. 【請求項10】抽出物対コーヒーの比であるドローオフ
    値が、6以上である請求項1の方法。
  11. 【請求項11】ドローオフ値が、8〜10である請求項1
    の方法。
  12. 【請求項12】加水分解中に、マンナン成分の75重量%
    以上を除去する請求項1の方法。
  13. 【請求項13】加水分解中に、マンナン成分の90重量%
    以上を除去する請求項1の方法。
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