JP2841692B2 - ゴム栓の押し込み方法及び、その押し込み装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インクジェットプリンター用のインクカー
トリッジに用いられる、インクパックの封入口に封印用
のゴム栓を押し込む方法及びその装置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来は、第３図に示すようなインクパックの封入口１
に封印用のゴム栓２を押し込むための自動機械がなく、
作業者が手作業によりゴム栓２を封入口１に押し込んで
いた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、前述の作業者による押し込みでは、作業者の
熟練が要求されるばかりか、作業時間がかかり、工程の
コストアップになるという問題点があった。

そこで、第４図に示すように市販のハンドプレスによ
る押し込み方法を試みたが、この方法では、第４図
（ａ）に示すゴム栓２が第４図（ｂ）のような弾性変形
してしまい、押し込み圧力Ｂをどんなに上げてもゴム栓
２を完全に奥まで押し込むことはできなかった。

本発明の目的は、このような問題点を解決し、インク
パックの封入口に封印用のゴム栓を完全に押し込むこと
のできる押し込み方法及び、押し込み装置を、提供する
ことにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために本発明の押し込み方法は、
インクカートリッジに用いられるインクパックの封入口
に封印用のゴム栓を押し込む方法であって、封入口にゴ
ム栓を載せた後、ゴム栓外周部に沿って押し込み治具を
移動させながら上下させ、ゴム栓を外周部から徐々に封
入口に押し込むことを特徴とする。

また本発明の押し込み装置は、ゴム栓が載せられたイ
ンクパックの封入口を保持する封入口保持手段と、この
封入口保持手段により保持された封入口のゴム栓の外周
部に向けて押し込み治具を上下動させる上下動駆動手段
と、前記ゴム栓の外周部と押し込み治具とをゴム栓の外
周に沿って相対的に回転移動させる回転駆動手段とを備
えたことを特徴とする。

ここで、回転駆動手段としては、押し込み治具をゴム
栓の外周部に沿って回転移動させる手段、あるいは、逆
にゴム栓側を回転させる手段を採用することができる。
また「ゴム栓」には、ゴム栓に類似した軟質対からなる
栓を含むものとする。

〔作 用〕

本発明によれば、ゴム栓が、その外周部から徐々に押
し込まれるので、インクパックの封入口の奥まで完全に
押し込まれる。

〔実 施 例〕

本発明の一実施例を図面にもとづいて、説明する。第
１図（ａ）（ｂ）は、本装置の概略の側面図と平面図で
ある。

本装置は、８分割のステーションS1〜S8を通過するイ
ンデックステーブル７と各ステーションでの作業を行う
機械ユニットＵで構成されている。本実施例では、１サ
イクル（テーブル７が一回転）で一つの完成体が獲られ
るようになっている。その加工工程は、封入口の給材工
程S1、ゴム栓の給材工程S2、ゴム栓の押し込み工程S4、
ゴム栓の再押し込み工程S5、封印シールの張り付け工程
S6、完成品の除材工程S7でおこなわれる。

本押し込み装置及び、押し込み方法は、この加工工程
のゴム栓押し込み及び、ゴム栓再押し込み工程に適用さ
れている。

本装置の封入口の給材ステーションS1で封入口１が封
入口保持手段である案内板４に給材される。そして、ゴ
ム栓が第２図（ａ）のように封入口１の上にゴム栓給材
ステーションS2で載せられる。案内板４とその上に載せ
られた封入口１及びゴム栓２とがインデックステーブル
７により押し込みステーションS4、S5に運ばれてくる
と、ゴム栓押し込み治具３は回転駆動手段をなす回転駆
動ブロック５によりゴム栓２のセンターを中心にゴム栓
２の外周部に沿って矢印Ａ方向に任意の設定角度ずつ間
欠的に回転する。そして回転が停止しているとき上下駆
動手段である上下駆動ブロック６により下降し、第２図
（ｂ）の様にゴム栓の外周部2aを押し込んでは上昇す
る。そして、ゴム栓２の外周部2aを１回転当り数回にわ
け、ゴム栓２を外周部2aから徐々に押し込む。この押し
込み動作を繰り返すことにより第３図に示した様な形状
のゴム栓２が第３図に示した様な形状の封入口１に、第
２図（ｃ）様に完全に押し込まれる。その後、シールス
テーションS6で封入口１にシールがなされて完成体とな
り、この完成体が除材ステーションS7においてテーブル
から取り出される。

上記実施例では、押し込み治具の方を回転させたが、
封入口１及びゴム栓２自体回転させ、ゴム栓押し込み治
具３で、外周を数回に分け、徐々に押し込んでいくよう
にしても、第２図（ｃ）の様に押し込むことができる。

〔発明の効果〕

本発明の方法でゴム栓を、その外周部から徐々に押し
込むことにより、インクパックの封入口の奥まで完全に
押し込むことができる。また、その方法を用いた押し込
み装置により、工程コスト及び工程時間の低減と品質安
定及び、品質向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）（ｂ）は、本発明装置の一実施例を示す概
略側面図と平面図。 第２図（ａ）（ｂ）（ｃ）は、ゴム栓を封入口に押し込
む動作の説明斜視図。 第３図は、封入口及びゴム栓の斜視図。 第４図（ａ）（ｂ）は、ハンドプレスによる押し込み状
態を示す斜視図。 １……封入口 ２……ゴム栓 ３……ゴム栓押し込み治具 ４……案内板 ５……回転駆動ブロック ６……上下駆動ブロック ７……インデックステーブル７

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】インクカートリッジに用いられるインクパ
   ックの封入口に封印用のゴム栓を押し込む方法であっ
   て、封入口にゴム栓を載せた後、ゴム栓外周部に沿って
   押し込み治具を移動させながら上下させ、ゴム栓を外周
   部から徐々に封入口に押し込むことを特徴とする、ゴム
   栓の押し込み方法。
2. 【請求項２】ゴム栓が載せられたインクパックの封入口
   を保持する封入口保持手段と、この封入口保持手段によ
   り保持された封入口上のゴム栓の外周部に向けて押し込
   み治具を上下動させる上下駆動手段と、前記ゴム栓の外
   周部と押し込み治具とをゴム栓の外周部に沿って相対的
   に回転移動させる回転駆動手段とを備えたことを特徴と
   するゴム栓の押し込み装置。