JP2841088B2 - シリコーンゲル製緩衝防振材とその製造方法 - Google Patents

シリコーンゲル製緩衝防振材とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
《発明の目的》
【産業上の利用分野】
本発明は、緩衝、防振、梱包用等の素材として用いら
れるようになってきたシリコーゲルの性状改善するシリ
コーンゲル製緩衝防振材の製造方法と、性状改善された
シリコーンゲル製緩衝防振材に関するものである。
【発明の背景】
近時、シリコーンゲルの優れた緩衝、防振特性が見直
され、特に付加反応型のシリコーンコポリマーであるシ
リコーンゲルは、靴底や各種運動用具に緩衝パッドとし
て採用され、また、各種回転装置やOA機器等のインシュ
レータ、精密測定機器を始めとする高精度、高付加価値
商品の特殊梱包材としての利用も期待されている。特
に、JIS(K−2207−1980 50g荷重)により測定された
針入度が5〜250程度のシリコーンゲルは、緩衝、防振
特性において優れており、好ましいのであるが、高価な
点と、比重が1近くと比較的重い点に難があった。勿
論、微小中空球体等を混入することで、コスト及び比重
を下げ、同時に緩衝、防振性も向上させることができる
のであるが、これら複合されたシリコーンゲルであって
も通気性がなく、このため、座席シート材やヘルメット
内装材等の人体と直接接触する部位の素材とするには不
向きな面もあった。 しかし、現状、発泡させたシリコーンゲルを得るのは
難しく、かと言って、従来材質の発泡体では、シリコー
ンゲルの特性には及ぶべくもないものであった。 例えば、特開昭49−18162号公報には、塩化ナトリウ
ムやナフタリン、尿素、無水フタル酸をシリコーン材料
の原料中に添加し硬化させ、その後溶出や昇華により除
去した発泡体(スポンジ)を得る旨言及されているが、
部分的に発泡してなる連続気泡を有するシリコーンゲル
緩衝材など、所望の緩衝材を得るには未だ十分なものは
なかった。
【開発を試みた技術的事項】
したがって、本発明は、このような現状に鑑みてなさ
れたものであって、シリコーンゲルとしての特性を失う
ことなく、シリコーンゲルに連続気泡状の空孔を形成し
て通気性を確保し、更には、このことによって、緩衝、
防振特性をも改善したシリコーンゲル製緩衝防振材を得
ようと試みたものである。 《発明の構成》
【目的達成の手段】
即ち、本出願に係わる第1の発明たるシリコーンゲル
製緩衝防振材の製造方法は、針入度5〜250程度に硬化
するシリコーンゲルの硬化前原液に、シリコーンゲル原
液に対して重量比で1.5〜4の塩化ナトリウムの粒体を
混入して沈殿せしめる工程と、該粒体が混入された前記
原液を硬化せしめる工程と、その後、該粒体を湯水にて
溶出せしめて、シリコーンゲル体中の前記塩化ナトリウ
ムの粒体が存在していた部位に除去痕跡たる空孔を形成
する工程とを有することを特徴とする。 また、本出願に係わる第2の発明たるシリコーンゲル
製緩衝防振材の製造方法は、これに加え、塩化ナトリウ
ムの粒体を湯水に溶出せしめるにあたり、硬化状態にお
けるシリコーンゲルの少なくとも表皮層の一部を切除し
てから行うことを特徴とする。 さらに、本出願に係わる第3の発明たるシリコーンゲ
ル製緩衝防振材は、ジメチルシロキサン成分単位からな
り、次式[I]で使用されるジオルガノポリシロキサン
(A成分): RR1 2SiO−(R2 2SiO)nSiR1 2R…[I][ただし、Rはア
ルケニル基であり、R1は脂肪族不飽和結合を有しない一
価の炭化水素基であり、R2は一価の脂肪族炭化水素基
(R2のうち少なくとも50モル%はメチル基であり、アル
ケニル基を有する場合にはその含有率は10モル%以下で
ある)であり、nはこの成分の25℃における粘度が100
〜100,000cStになるような数である]と、25℃における
粘度が5000cSt以下であり、1分子中に少なくとも3個
のSi原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン(B成分)とからなり、かつ
ジオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B成分)中
のSi原子に直接結合している水素原子の合計量に対する
ジオルガノポリシロキサン(A成分)中に含まれるアル
ケニル基の合計量の比(モル比)が0.1〜2.0になるよう
に調整された混合物を、白金系触媒下で硬化させてなる
付加反応型シリコーンコポリマーであって、前記混合状
態中において混入混入され堆積したシリコーンゲル原液
に対して重量比で1.5〜4の塩化ナトリウムの粒体が、
該混合物全体が硬化せしめられた後に、湯水に溶出さ
れ、シリコーンゲル体中の前記粒体の存在していた部位
にその除去痕跡たる連続気泡状の空孔が形成されている
ことを特徴とする。
【発明の作用】
本発明は、硬化前原液時に塩化ナトリウムを混入させ
たのち、一旦ゲル状に硬化させた状態から、沈降して堆
積した塩化ナトリウムの粒体を取り除くから、該塩化ナ
トリウムの粒体の存在した部位に除去痕跡たる連続気泡
状の空孔が形成される。塩化ナトリウムの粒体を除くに
あっては、塩化ナトリウムは水溶性であるから、硬化し
たシリコーンゲル毎湯水中に浸漬して塩化ナトリウムを
溶出せしめればよい。 そして、塩化ナトリウムは、混合する分量でゲル原液
中において沈降して堆積する量が決まるので、緩衝材の
発泡具合を調整できるので、例えば塩化ナトリウムの混
合量を減らせば部分的に発泡した緩衝材を得ることがで
きる。 塩化ナトリウムは安価に得られ、また、シリコーンゲ
ルの原液とも反応性がなく、白金系触媒の触媒作用も阻
害しない、さらに、シリコーンゲルは水とは相溶性がな
いため、塩化ナトリウムの溶出工程によっても悪影響を
受けない。
【実施例】
そこで、本発明の実施例として、塩化ナトリウムの粒
体として市販の食塩を用いた例について、以下説明す
る。 ここで、シリコーンゲルは、ジメチルシロキサン成分
単位からなるもので、次式[I]で使用されるジオルガ
ノポリシロキサン(A成分): RR1 2SiO−(R2 2SiO)nSiR1 2R…[I][ただし、Rはア
ルケニル基であり、R1は脂肪族不飽和結合を有しない一
価の炭化水素基であり、R2は一価の脂肪族炭化水素基
(R2のうち少なくとも50モル%はメチル基であり、アル
ケニル基を有する場合にはその含有率は10モル%以下で
ある)であり、nはこの成分の25℃における粘度が100
〜100,000cStになるような数である]と、25℃における
粘度が5000cSt以下であり、1分子中に少なくとも3個
のSi原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン(B成分)とからなり、 かつジオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B成
分)中のSi原子に直接結合している水素原子の合計量に
対するジオルガノポリシロキサン(A成分)中に含まれ
るアルケニル基の合計量の比(モル比)が0.1〜2.0にな
るように調整された混合物を硬化させることにより得ら
れる付加反応型シリコーンコポリマーである。 このシリコーンゲルについてさらに詳しく説明する
と、上記A成分であるジオルガノポリシロキサンは、直
鎖状の分子構造を有し、分子の両末端にあるアルケニル
基Rが、B成分中のSi原子に直接結合した水素原子と付
加して架橋構造を形成することができる化合物である。
この分子末端に存在するアルケニル基は、低級アルケニ
ル基であることが好ましく、反応性を考慮するとビニル
基が特に好ましい。 また、分子末端に存在するR1は、脂肪族不飽和結合を
有しない一価の炭化水素基であり、このような基の具体
的な例としては、メチル基、プロピル基およびヘキシル
基等のようなアルキル基、フェニル基並びにフロロアル
キル基を挙げることができる。 上記式[I]において、R2は、一価の脂肪族炭化水素
基であり、このような基の具体的な例としては、メチル
基、プロピル基およびヘキシル基のようなアルキル基並
びにビニル基のような低級アルケニル基を挙げることが
できる。ただし、R2のうちの少なくとも50モル%はメチ
ル基であり、R2がアルケニル基である場合には、アルケ
ニル基は10モル%以下の量であることが好ましい。アル
ケニル基の量が10モル%を越えると架橋密度が高くなり
過ぎて高粘度になりやすい。また、nは、このA成分の
25℃における粘度が通常は100〜100,000cSt、好ましく
は200〜20,000cStの範囲内になるように設定される。 上記のB成分であるオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンは、A成分の架橋剤であり、Si原子に直接結合し
た水素原子がA成分中のアルケニル基と付加してA成分
を硬化させる。 B成分は、上記のような作用を有していればよく、B
成分としては、直鎖状、分岐した鎖状、環状、あるいは
網目状などの種々の分子構造のものが使用できる。ま
た、B成分中のSi原子には、水素原子の外、有機基が結
合しており、この有機基は、通常はメチル基のような低
級アルキル基である。さらに、B成分の25℃における粘
度は、通常は5000cSt以下、好ましくは、500cSt以下で
ある。 このようなB成分の例としては、分子両末端がトリオ
ルガノシロキサン基で封鎖されたオルガノハイドロジェ
ンシロキサン、ジオルガノシロキサンとオルガノハイド
ロジェンシロキサンとの共重合体、テトラオルガノテト
ラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、HR1 2SiO1/2
単位とSiO4/2単位とからなる共重合シロキサン、およ
び、HR1 2SiO1/2単位とR1 3SiO1/2単位とSiO4/2単位とか
らなる共重合シロキサンを挙げることができる。ただ
し、上記式においてR1は前記と同じ意味である。 そして、上記のB成分中のSiに直接結合している水素
原子の合計モル量に対するA分中のアルケニル基の合計
モル量との比率が通常は0.1〜2.0、好ましくは0.1〜1.0
の範囲内になるようにA成分とB成分とを混合して硬化
させることにより製造される。この場合の硬化反応は、
通常は触媒を用いて行われる。ここで使用される触媒と
しては、白金系触媒が好適であり、このような白金系触
媒の例としては、微粉砕元素状白金、塩化白金酸、酸化
白金、白金とオレフィンとの錯塩、白金アルコラートお
び塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯塩を挙げること
ができる。このような触媒は、A成分とB成分との合計
重量に対して通常は0.1ppm(白金換算量、以下同様)以
上、好ましくは0.5ppm以上の量で使用される。このよう
な触媒の量の上限については特に制限はないが、例えば
触媒が液状である場合、あるいは溶液として使用するこ
とができる場合には、200ppm以下の量で充分である。 上記のようなA成分、B成分および触媒を混合し、室
温に放置するか、あるいは加熱することにより硬化し、
本発明で使用されるシリコーンゲルが生成する。加熱し
て硬化させる場合、加熱温度は、通常は50〜160℃であ
る。 このようにして得られたシリコーンゲルは、JIS(K
−2207−198050g荷重)で測定した針入度が通常5〜250
度を有する。 このようなシリコーンゲルの硬度は、上記A成分の量
を、B成分中のSiに直接結合している水素原子と架橋構
造を形成することができる量よりも過剰に用いることに
より調整することができる。また、他の方法として、両
末端がメチル基であるシリコーンオイルを、得られるシ
リコーンゲルに対して5〜75重量%の範囲内の量で予め
添加することにより調整することもできる。 このようなシリコーンゲルは、上記のようにして調整
することもできるし、また市販されているものを使用す
ることもできる。本発明で使用することができる市販品
の例としては、CF5027、TOUGH−3、TOUGH−4、TOUGH
−5、TOUGH−6((株)トーレシリコーン製)やX32−
902/cat1300(信越化学工業(株)製)、F250−121(日
本ユニカ(株)製)等を挙げることができる。実施例で
は針入度を30に調整したものを用いた。 なお、上記のA成分、B成分および触媒の外に、顔
料、硬化遅延剤、難燃剤、充填剤等を、得られるシリコ
ーンゲルの特性を損なわない範囲内で配合することもで
き、また、微小中空球体を混入してなる複合シリコーン
ゲルを用いてもよく、このような材料に、日本フィライ
ト株式会社製造のフィライト(登録商標)、同社販売の
エクスパンセル(登録商標)、松本油脂製薬株式会社製
造販売のマツモト マイクロスフェアー等が例示でき
る。 そして、本発明では、このシリコーンゲルのA成分、
B成分および触媒の混合物に、塩化ナトリウムの粒体を
混入する訳であるが、これには、該粒体をA成分、B成
分各々に混入してから、再度、全体を混合するようにし
た方がよい。なお、混合の際取り込んでしまった空気を
取り除くため、硬化前に真空脱泡を行うのが望ましい。 実施例における、塩化ナトリウムの粒体たる食塩は、
特に説明するまでもないが、一般に市販されているもの
であって、ほぼ均一な0.4mm程度の立方体形状をしてお
り、実施例では、食塩の重量と前記シリコーンゲルの原
液の重量比が2:1となるよう、A成分、B成分に振り分
けて混入、さらにA成分、B成分を混合して、円筒状の
成形型に流し入れ、これを立てた状態にて硬化させるよ
うにした。ここで、食塩は比重が約2でシリコーンゲル
の原液が約1であるため、硬化させている間に、該食塩
は自然と沈降するがのごとく順次シリコーンゲルの原液
中の底から堆積し、その各食塩の周りをシリコーンゲル
の原液が満たすような状態となって、ゲル硬化するよう
になる。したがって、例えば、80℃1時間放置すれば、
A成分、B成分が反応して、食塩が分散された上で丸棒
状に硬化されたシリコーンゲルが成形型中に得られるこ
ととなる。 なお、食塩の重量とシリコーンゲルの原液の重量比が
2:1と異なり、シリコーンゲルの原液の方が多いと、表
層の一部にシリコーンゲルのみから成る層が形成され
る。実施例のように2:1ぐらいであれば、表層にシリコ
ーンゲルのみから成る層は形成されず、全体が食塩の分
散したシリコーンゲルの層となる。これとは、逆に、食
塩が多くなると、シリコーンゲルの原液との混合及び真
空脱泡操作が困難になる一方、空孔たる食塩占有部分が
増えるため、仕上がり状態において網組織が細くなった
ものが得られるようになる。実際上、食塩の重量とシリ
コーンゲルの原液の重量比は1.5:1〜4:1、望ましくは、
2:1程度とする。 次に、食塩を分散した状態で硬化したシリコーンゲル
を成形型から取り出し、実施例では、これを適当厚さ、
例えば、10mm毎にスライスし、それを沸騰している湯槽
に入れ、湯を幾度か交換しての沸騰を何回か繰り返した
後、湯水を切って、乾燥させたところ、シリコーンゲル
体中の食塩が存在していた部位には除去痕跡たる空孔が
形成され、連続気泡状に多孔質化されたシリコーンゲル
の円板状のシートが得られた。 ここで、一般に、成形型に接触して硬化した部位には
スキン槽が形成されていて食塩の溶出が阻害されるた
め、本実施例のように、成形型から取り出した後、スラ
イスした上で、食塩の溶出を行えば、内部食塩が露出
し、その分溶出が早く行える。また、スライスするまで
もなく、少なくとも硬化した表皮層の一部でも切除して
行なえば、そこから溶出が早く行えるようになる。 得られたシートにおける空孔は、隣接する空孔同士が
連続する状態となっており、あたかもシリコーンゲルの
シートが内部から連続発泡したかの状態に仕上がってお
り、通気性、緩衝性及び防振特性が良好であった。そし
て、これは、食塩と前記シリコーンゲルの原液の比重の
関係で、常に安定した連続気泡状の多孔質体が得られる
ものであるから、軽微負荷の緩衝防振素材として極めて
優れるものとなっていた。 なお、実施例では塩化ナトリウムの粒状として食塩に
ついて説明したが、これに限らず、例えば、岩塩を粉砕
したもの、結晶を肥大化したもの等適宜な大きさ、形状
のものを用いることができるものである。 また、塩化ナトリウムは水溶性の粒体で極めて安価に
得られ、また、シリコーンゲルの原液とも反応性がな
く、白金系触媒の触媒作用を阻害しない上、一方この塩
化ナトリウムを溶出させる溶媒たる水はシリコーンゲル
とは相溶性がないため、塩化ナトリウムの溶出工程によ
ってもシリコーンゲルに悪影響を与えることがない。 なお、シリコーンゲルのみの層が表層にできた場合に
は、人体に触れる側の部位にだけ空孔を存在させ、他方
は通常のシリコーンゲルの層とした複層構造のシリコー
ンゲル製緩衝防振材として使用することができる。 そして、このようなシリコーンゲル製緩衝防振材であ
れば、シリコーンゲルを素材としている為、物性が安定
しており、座席シート材、ヘルメット、ヘッドレスト、
さらには、その他内装材、靴底、マットレス等の素材と
して適する。 《発明の効果》 したがって、本発明によれば、従来困難とされていた
シリコーンゲルの発泡化が、一旦ゲル状に硬化させた状
態から、効果前原液時に前記割合を混入して沈殿せしめ
た塩化ナトリウムの粒体を取り除くことによって、該塩
化ナトリウムの粒体の存在していた部位に除去痕跡たる
連続気泡状の空孔を形成することで達成され、シリコー
ンゲルとしての体を失うことなく、通気性を確保し、更
には、このことによって、緩衝、防振特性をも改善した
シリコーンゲル製緩衝防振材が得られる。同時に、コス
ト及び比重も下げられ、座席シート材やヘルメット内装
材等の人体と直接接触する部位の素材としても適するよ
うになる。 特に、本法によれば、廉価に、そして、安全無公害
に、かつシリコーンゲル自体を何等阻害することなく、
多孔質化したものが得られ、緩衝、防振、梱包用素材と
してのさらなる用途展開ができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】針入度5〜250程度に硬化するシリコーン
    ゲルの硬化前原液に、シリコーンゲル原液に対して重量
    比で1.5〜4の塩化ナトリウムの粒体を混入して沈殿せ
    しめる工程と、該粒体が混入された前記原液を硬化せし
    める工程と、その後、該粒体を湯水にて溶出せしめて、
    シリコーンゲル体中の前記塩化ナトリウムの粒体が存在
    していた部位に除去痕跡たる空孔を形成する工程とを有
    することを特徴とするシリコーンゲル製緩衝防振材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】塩化ナトリウムの粒体を湯水に溶出せしめ
    るにあたり、硬化状態におけるシリコーンゲルの少なく
    とも表皮層の一部を切除してから行うことを特徴とする
    請求項(1)記載のシリコーンゲル製緩衝防振材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】ジメチルシロキサン成分単位からなり、次
    式[I]で使用されるジオルガノポリシロキサン(A成
    分): RR1 2SiO−(R2 2SiO)nSiR1 2R…[I][ただし、Rはア
    ルケニル基であり、R1は脂肪族不飽和結合を有しない一
    価の炭化水素基であり、R2は一価の脂肪族炭化水素基
    (R2のうち少なくとも50モル%はメチル基であり、アル
    ケニル基を有する場合にはその含有率は10モル%以下で
    ある)であり、nはこの成分の25℃における粘度が100
    〜100,000cStになるような数である]と、25℃における
    粘度が5000cSt以下であり、1分子中に少なくとも3個
    のSi原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイ
    ドロジェンポリシロキサン(B成分)とからなり、かつ
    ジオルガノハイドおロジェンポリシロキサン(B成分)
    中のSi原子に直接結合している水素原子の合計量に対す
    るジオルガノポリシロキサン(A成分)中に含まれるア
    ルケニル基の合計量の比(モル比)が0.1〜2.0になるよ
    うに調整された混合物を、白金系触媒下で硬化させてな
    る付加反応型シリコーンコポリマーであって、前記混合
    状態中において混入され堆積したシリコーンゲル原液に
    対して重量比で1.5〜4の塩化ナトリウムの粒体が、該
    混合物全体が硬化せしめられた後に、湯水に溶出され、
    シリコーンゲル体中の前記粒体の存在していた部位にそ
    の除去痕跡たる連続気泡状の空孔が形成されていること
    を特徴とするシリコーンゲル製緩衝防振材。
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