JP2839692B2 - 電子顕微鏡等における磁界形レンズ - Google Patents

電子顕微鏡等における磁界形レンズ

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子顕微鏡に使用される磁界形レンズに関す
る。
[従来の技術] 従来、電子顕微鏡等の集束レンズや対物レンズとして
使用される磁界形レンズは、表面が絶縁被膜によって被
覆された線状の導体を環状に旋回したコイルを環状のヨ
ーク内に嵌合したり、あるいは前記環状ヨークの中ヨー
ク(内筒)に線材を直接旋回することにより形成されて
いる。
ところで、前述したような電子顕微鏡等のレンズに使
用されるコイルは、通常多量の熱を発生するためレンズ
を長時間安定に使用するためにはコイルを冷却し放熱さ
せる必要がある。
第4図に電子顕微鏡に使用される集束レンズの構造を
示す。第4図において1は環状に形成されたヨーク、2
は断面が円形の導線を環状に旋回して形成されたコイ
ル、3a,3bは冷却水を循環させる管4が埋設された環状
の金属製の冷却ブロックである。この第1図に示すよう
な構成のレンズでは、コイル2の上面と下面を冷却ブロ
ック3a,3bを介してヨーク1と接触させて冷却を行なう
と共に、コイル2の側面を直接ヨーク1と接触させて放
熱を図るようにしている。また、第5図に示すような走
査電子顕微鏡等に使用される対物レンズにおいては、レ
ンズ(ヨーク)の形状が小くヨーク1と該ヨーク内に嵌
合されるコイル2との間に冷却ブロックを設けることが
難しいため、ヨーク1とコイル2を直接接触させてお
き、ヨーク外側に冷却ブロック3を設けて該ヨーク1を
冷却することによってコイル2の放熱を図っている。
[発明が解決しようとする課題] さて、コイルにおいて発生される熱は、コイルの内部
より外周部へ熱伝達されるが、第4図及び第5図に示し
たような断面が円形の導線5を使用した場合、該隣接す
る線材同士の接触面が少なくなるため熱伝達は悪くな
る。また、該線材5と冷却ブロック3が接触する部分や
線材5とヨーク1が直接接触する部分においても同様に
熱伝達が悪くなる。
このように熱伝達の良否はコイルの断面積に対する該
断面積内の線材(導体)の総断面積の比によって決まる
スペースファクタによって評価されるので、線材の形状
や巻き方や線材の絶縁被膜の厚さ等の改良により、より
効率の良いレンズを得ることが可能である。
そのため、第6図に示すような断面形状が四角形の導
線6を環状に旋回して形成したコイルを使用することに
より、線材間の接触状態や線材と冷却ブロック及び線材
とヨークの接触状態が良くなるため、熱伝達の状態は良
くなる。
しかしながら、第4図乃至第6図に示したレンズに使
用される環状コイルは、いずれも環の内側、例えば図中
A点から線材の旋回を開始し、環の中心から遠い外周部
分B点で巻き終わるように形成されるため、該コイルに
電流を供給するためのコイルの巻き始め端部は第4図及
び第5図に示すようにヨーク下面と冷却ブロックとの間
に設けた数mmの隙間Cを介してヨークの外側へ取り出さ
なければならない。この線を取り出すための間隙部分
(空間)は上述したスペースファクタよりも熱伝達の状
態を悪くする要因となるため、磁界形レンズの性能を低
下させる問題とされている。
またさらに、第5図に示すような鋭角な角部を有する
ヨーク形状の場合には角部で線材とヨークとが接触し難
くなり空間が発生し同様に熱伝達が悪くなる。
本発明は、上述した問題点を考慮し、コイルの放熱ま
たは冷却を効率良く行なうことにより、その光学的性能
を十分に発揮することのできる電子顕微鏡等における磁
界形レンズを提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明による電子顕微鏡等における磁界形レンズは、
環状の励磁コイルでの一端がコイル外周部から取り出さ
れると共にその他端がコイルの内周部から取り出された
第1のコイルと、前記第1のコイルとコイルの旋回方向
が逆で一端が外周部から取り出されると共にその他端が
前記環状の励磁コイルの内周部から取り出された第2の
コイルを積層して配置し、前記第1及び第2コイルの内
周部から取り出された端部同士を接続すると共に外周部
から取り出された端部を入出力端とする一連のコイルを
形成し、該コイルを環状ヨーク内に嵌合したことを特徴
としている。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例を説明するための装置構成
図である。第1図に示す実施例において、第4図と同一
の構成要素には同一番号を付すと共に説明を省略する。
第1図に示す実施例が従来例と異なるのは、環状の励磁
コイルを形成する線材(断面形状は四角形)の一端oが
コイル外周部から取り出されると共にその他端pがコイ
ルの内周部から取り出された第1のコイル2aと、前記コ
イル2aとは線材の旋回方向が逆で一端qが外周部から取
り出されると共にその他端rが前記環状の励磁コイルの
内周部から取り出された第2のコイル2bを設け、前記コ
イル2a及び2bの内周部から取り出された端部p,q同士を
接続して一連のコイルを形成するようにし、前記コイル
2a及び2b外周部から取り出された端部o,rを入出力端と
している点である。
このように逆方向に旋回された2つのコイルの巻き始
めp,q同士を環状コイルの内側で接続して一連のコイル
を形成することにより、コイルの両端部o,r(入出力
端)をコイルの外周部からヨーク外部へ取り出すことが
できる。従って、従来のようにコイル巻き始め端部をコ
イル下面と冷却ブロックとの間に隙間を設けて取り出す
必要がなくなるために、コイル下面と冷却ブロック(ま
たは単にコイル下面とヨーク)とを密着させることがで
きるようになる。そのため、コイルの放電または冷却の
効率が良くなり、レンズの性能を十分に発揮させること
ができるようになる。なお、このとき接続された2つの
コイル2aと2bの旋回方向は逆向きとされているため、夫
々コイルで発生される磁界の向きは一致することにな
る。従って、前記入出力端より励磁電流を供給すること
によりヨークの間隙に生じるレンズ磁界には何等影響を
与えない。
次に、第2図に基づいて本発明の第2の実施例を説明
する。第2図に示す第2の実施例が第1図に示す実施例
と異なるのは、各環状の励磁コイルを形成する導体が絶
縁膜によって覆われた薄い帯状の導体7によって形成さ
れており、逆方向に旋回された2つのコイル2a,2b及び2
c,2dの巻き始めp,q及びp′,q′同士を環状コイルの内
側で接続した一連のコイルを2段に積層して、さらに隣
接するコイル2b,2cの外周部から取り出される端部rと
o′とを接続すると共に積層されたコイルの両端に位置
するコイル2a及び2dの外周部から取り出されたコイル端
部oとr′を入出力端としている点である。このような
構成と成すことにより、従来の断面が円形または四角形
に形成された線材同士を旋回して形成したコイルよりも
線材同士の接触状態が良くなる、即ちスペースファクタ
が増すと共に、コイル側面とヨークとが密着されるた
め、コイルの放熱または冷却の効率がさらに向上して、
レンズの性能が向上する。
また、第3図に示す第3の実施例においては、前記帯
状導体7の巻位置を帯体の幅方向にずらしながら環状に
旋回して、コーン状に形成されたヨーク8に嵌合するよ
うな形状のコイル2a及び2bを形成するようにしたもので
ある。これらのコイル2a及び2bの旋回方向及び接続方法
は上述した実施例と同じなのでここでは説明を省略す
る。
このように帯状導体の巻位置を帯体の幅方向にずらし
ながら環状に旋回した場合、第6図に示すように、容易
にコイルの断面形状をヨーク内空間の形状に合致する形
状とすることができるので、コイル端面とヨーク内面と
を密着させることができる。従って、ヨーク外側に冷却
ブロック3を設けて該ヨーク8を冷却することによって
コイルの放熱を図っている走査電子顕微鏡の対物レンズ
などにおいても、コイルの放熱または冷却の効率を向上
させることができるので、レンズの性能を向上させるこ
とができる。
尚、上述した第1の実施例においてはコイルの線材の
断面形状が四角形の場合について述べたが、該線材の断
面形状は円形のものであっても良い。
また、第2の実施例においては全てのコイルを帯状の
導体によって形成されるコイルとした場合について述べ
たが、該コイルは冷却ブロックと接触するコイルのみを
帯状の導体によって形成して熱伝達を良くするようにし
ても良い。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように本発明によれば、環状
の励磁コイルでの一端がコイル外周部から取り出される
と共にその他端がコイルの内周部から取り出された第1
のコイルと、前記第1のコイルとコイルの旋回方向が逆
で一端が外周部から取り出されると共にその他端が前記
環状の励磁コイルの内周部から取り出された第2のコイ
ルを積層して配置し、前記第1及び第2コイルの内周部
から取り出された端部同士を接続しすると共に外周部か
ら取り出された端部を入出力端とする一連のコイルを形
成し、該コイルを環状ヨーク内に嵌合したことにより、
コイルの両端部(入出力端)をコイルの外周部からヨー
ク外へ取り出すことができるようになる。そのため、コ
イルをヨークに嵌合した際にコイル下面と冷却ブロック
(または単にコイル下面とヨーク)とを密着させること
ができるようになるので、コイルの放熱または冷却の効
率が良くなり、レンズを安定に動作させることができる
ようになる。
また、前記コイルを帯状の導体を旋回して形成するこ
とによりスペースファクタを大きくすることができると
共に、コイルをヨークに嵌合した際にコイル端部と冷却
ブロックまたはヨークとを密着させることができるよう
になるので、コイルの放熱または冷却を効率がさらに向
上するため、レンズを安定に動作させることができる。
また、冷却効率が良くなることにより、従来よりもレン
ズ電流を増加させることができるためレンズの性能を向
上させることができる。
さらに、帯状導体の巻位置を帯体の幅方向にずらしな
がら環状に旋回してコイルを形成することにより、容易
にコイルの断面形状をヨーク内空間に合致した形状に形
成することができるので、コイル端面とヨーク内面とを
密着させることができる。従って、ヨーク外側に冷却ブ
ロックを設けて該ヨークを冷却することによってコイル
の放熱を図っている走査電子顕微鏡の対物レンズなどに
おいても、コイルの放熱または冷却の効率を向上させる
ことができるので、従来よりもレンズの性能を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁界形レンズの一実施例を説明す
るための装置構成図、第2図は本発明の第2の実施例を
説明するための図、第3図は本発明の第3の実施例を説
明するための図、第4図乃至第6図は従来の磁界形レン
ズの構成を説明するための図である。 1:ヨーク 2a,2b:コイル 3:冷却ブロック 4:管 7:帯状導体

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状の励磁コイルでの一端がコイル外周部
    から取り出されると共にその他端がコイルの内周部から
    取り出された第1のコイルと、前記第1のコイルとコイ
    ルの旋回方向が逆で一端が外周部から取り出されると共
    にその他端が前記環状の励磁コイルの内周部から取り出
    された第2のコイルを積層して配置し、前記第1及び第
    2コイルの内周部から取り出された端部同士を接続する
    と共に外周部から取り出された端部を入出力端とする一
    連のコイルを形成し、該コイルを環状ヨーク内に嵌合し
    たことを特徴とする電子顕微鏡等における磁界形レン
    ズ。
  2. 【請求項2】前記コイルの1つ以上が帯状体を旋回して
    形成されたコイルであることを特徴とする請求項1記載
    の電子顕微鏡等における磁界形レンズ。
  3. 【請求項3】前記帯状体の巻位置を帯体の幅方向にずら
    しながら環状に旋回してコイルを形成し、該コイルをコ
    ーン状に形成されたヨーク内に嵌合するようにしたこと
    を特徴とする請求項2に記載の電子顕微鏡等における磁
    界形レンズ。
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