JP2839044B2 - 分散配置型電源用逆圧検出回路 - Google Patents

分散配置型電源用逆圧検出回路

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JP2839044B2
JP2839044B2 JP3103117A JP10311791A JP2839044B2 JP 2839044 B2 JP2839044 B2 JP 2839044B2 JP 3103117 A JP3103117 A JP 3103117A JP 10311791 A JP10311791 A JP 10311791A JP 2839044 B2 JP2839044 B2 JP 2839044B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電力系統に接続された
1台もしくは複数台の分散配置型電源において、系統遮
断時に生じる逆圧の発生を検出するための逆圧検出回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、太陽光発電や燃料電池発電等
の分散配置される直流発電システムによる発電電力を、
インバータにより交流電力に変換して電力系統に連系さ
せる分散配置型電源が知られている。この分散配置型電
源を電源系統に対して連系運転している際に系統遮断が
起こった場合、通常は系統電圧の異常により電源が停止
する。ところが、負荷との整合がとれている場合、分散
配置型電源はそのまま電圧を維持運転し、負荷に電力を
供給し続ける。この場合、系統側に分散配置型電源から
の電圧が発生したままの状態となる。これを逆圧(逆充
電)と称しているが、このような状態が起こると機器の
保安保守に際して感電等の不測の事態を招く危険があ
る。これを避けるため、系統遮断を的確に検出して分散
配置型電源の運転を速やかに停止させる必要がある。こ
のための逆圧検出回路として、発明者は先に図8に示す
ものを提案した。
【0003】図8において、300は電力系統400に
交流電力を供給するインバータ、200はその制御装置
であり、これらによって分散配置型電源の主要部が構成
されている。一方、100′は逆圧検出回路であり、こ
の逆圧検出回路100′は、系統電圧検出器101と、
周波数/電圧変換器102と、ノッチフィルタ103
と、バンドパスフィルタ等の検出フィルタ104と、逆
圧検出時に判別信号(逆圧検出信号)を出力するコンパ
レータ105と、インバータ300に対する有効電力指
令P*から適当な周期の外乱指令±ΔP*を生成する外
乱発生器106と、前記P*及び±ΔP*を加算した外
乱付き有効電力指令P*±ΔP*をインバータ制御装置
200に出力する加算器107とから構成されている。
このように構成された分散配置型電源における系統遮断
ないし逆圧の検出は、加算器107により有効電力指令
P*に外乱指令Δ±P*を加算した信号をインバータ制
御装置200に与えてインバータ300を運転し、これ
に起因して系統遮断時に発生する電力の外乱周波数と同
一の周波数変動、すなわち電圧の周波数変動を前記周波
数/電圧変換器102、ノッチフィルタ103、検出フ
ィルタ104及びコンパレータ105の経路にて検知す
ることにより行なう方法をとっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の方法によって系
統遮断を検出する場合には、外乱付き有効電力指令P*
±ΔP*の変動周波数すなわち外乱周波数と、周波数変
動の抽出周波数すなわち検出フィルタ104の共振周波
数との2つの設定が必要である。この点、従来では、上
記外乱周波数と共振周波数との設定が各々個別に行なわ
れていたため、外乱周波数を設定する時に、検出フィル
タ104の共振周波数の設定も個別に行わなければなら
ず、分散電源配置後の系統条件変化による再設定作業が
困難であるという問題があった。また、この方法は他の
分散配置型電源との電力干渉により起こる周波数変動を
検出するものであるが、同一方法によって系統遮断を検
出する分散配置型電源を複数台運転した場合には、有効
電力の外乱発生を各電源単独で行なっていたために、外
乱周波数の位相差状態によっては系統遮断によって起こ
る周波数変動の検出が困難になる可能性があるという問
題があった。第1及び第2の発明は上記問題点を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、有
効電力の外乱周波数及び検出フィルタの共振周波数の設
定を同期させることにより設定作業を容易化し、しかも
複数台の分散配置型電源の連系運転時における外乱周波
数の位相ずれを各電源間の移相信号により補正して周波
数変動の検出レベルを最適に調整し、系統遮断を確実に
検出可能とした分散配置型電源用逆圧検出回路を提供す
ることにある。
【0005】また、第3の発明は、上記各発明におい
て、有効電力の外乱周波数はシミュレーション等により
決められる固定された最適値を発振器等を用いて設定し
ていることに鑑みてなされたものである。すなわち、第
1及び第2の発明では、分散配置型電源の設置後に系統
条件が変化すると上記最適値が変わるために周波数変動
量が減少する。また、このような有効電力外乱を発生す
るインバータが並列運転された場合に、外乱の位相がず
れると外乱分が互いに打ち消し合うモードが生じ、周波
数変動量が減少する。このため、上記各発明においても
系統遮断の検出が困難になるおそれがある。そこで第3
の発明は、有効電力外乱周波数の設定信号を低周波にて
スイープさせることにより、系統条件に左右されること
なく、また、複数台のインバータの並列運転時にも系統
遮断を一層確実に検出できるようにした分散配置型電源
用逆圧検出回路を提供することを目的としている。
【0006】更に、図8に示した従来技術では、系統電
圧検出器101、周波数/電圧変換器102、ノッチフ
ィルタ103及び検出フィルタ104の経路により、周
波数変動量があるレベルを越えたことから系統遮断すな
わち逆圧の発生を検出している。ところが、この検出回
路では、大容量の分散配置型電源が同系統にある場合、
系統遮断後の周波数変動量が小さくなり、連系中に発生
している変動量との差が小さくなってくるため、レベル
判別のみでは誤動作を招くなど的確な系統遮断検出が困
難となっていた。そこで第4の発明は、系統遮断後に発
生する周波数変動量の急変に着目し、系統遮断判別基準
として周波数変動量の変化率を付加することによって系
統遮断、逆圧発生の最適検出を可能にした分散配置型電
源用逆圧検出回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1の発明は、有効電力の外乱周波数設定と、系統
遮断時における逆圧検出のための周波数変動抽出用の検
出フィルタの共振周波数設定とに同期をかけ、2つの設
定の同時調整を行なえるようにしたものである。
【0008】第2の発明は上記第1の発明に加えて、外
乱周波数設定信号に位相差を持たせた信号を他の分散配
置型電源の外乱周波数設定信号とすることにより、外乱
指令に位相差を持つ複数台の分散配置型電源の連系運転
を行なえるようにしたものである。
【0009】第3の発明は、前記目的を達成するため
に、外乱周波数の設定信号を低周波にてスイープさせる
ことにより、系統遮断の最適検出を行うものである。
【0010】第4の発明は、系統周波数変動量のレベル
から逆圧を判別する手段に加えて、周波数変動量の変化
率に基づいて逆圧の発生を判別する手段を周波数変動検
出部に備えたものである。
【0011】
【作用】第1の発明によれば、有効電力の外乱周波数を
設定するだけで周波数変動抽出用の検出フィルタの共振
周波数も設定されるため、電源設置後に系統条件等が変
化しても再設定作業を容易化することができ、また、並
列接続される分散配置型電源の特性に対応した最適な外
乱周波数の設定が可能になる。
【0012】第2の発明によれば、複数台の電源間で同
相または位相の異なる外乱指令を発生させることで、系
統条件に起因する外乱周波数の位相ずれが補正される。
【0013】第3の発明によれば、系統条件により変化
する外乱周波数の最適設定値を周波数変動検出部に周期
的に与えると共に、並列運転される電源の有効電力外乱
の位相差がゼロになるモードを発生可能として外乱分の
打ち消しを未然に防止する。
【0014】第4の発明によれば、系統遮断に伴う周波
数変動量の急変を検出する変化率判別信号と、従前の周
波数変動量のレベル判別による変化量判別信号とに基づ
き、系統遮断ないし逆圧発生を的確に検出する。
【0015】
【実施例】以下、図に沿って各発明の実施例を説明す
る。まず、図1及び図2は第1及び第2の発明の実施例
を示すもので、この実施例は複数台の分散配置型電源を
並列運転する場合のものである。なお、図1はマスタと
なる分散配置型電源の逆圧検出回路図を、また、図2は
スレーブとなる分散配置型電源の逆圧検出回路図をそれ
ぞれ示している。これらのマスタ側逆圧検出回路100
Aとスレーブ側逆圧検出回路100Bとの相違は、後述
する発振器、分周器及び移相器の有無だけであるため、
以下ではマスタ側の逆圧検出回路100Aについてその
構成を説明する。
【0016】マスタ側の逆圧検出回路100Aは、図示
するように大きく3つのブロックに分けられる。すなわ
ち、100aは、系統遮断を検出するために必要となる
外乱付き有効電力指令P*±ΔP*を発生させる外乱付
き有効電力指令発生部である。この発生部100aにお
いて、まず、インバータ制御装置から受けた有効電力指
令P*は、サンプルホールド回路108においてモノス
テーブルIC109からの一定の適当な周期(外乱周
期)のパルスでサンプリングされ、ホールドされる。こ
こで出力された信号は減衰率Kの減衰器110により適
当な値に減衰され、この信号がΔP*となる。更に、上
記ΔP*はデューティが50%の外乱周波数設定信号に
より切換わるスイッチ111に入力され、一方の出力は
そのまま加算器112に、また他方の出力は反転器11
3により符号を反転させた後、前記加算器112に入力
される。この処理により、加算器112には有効電力の
外乱指令である+ΔP*,−ΔP*が外乱周期ごとに交
互に入力される。そして、更に加算器112において有
効電力指令P*を加えることにより、加算器112から
は外乱付き有効電力指令P*±ΔP*が出力されること
になる。
【0017】次に、図1における100bは、外乱付き
有効電力指令P*±ΔP*により系統遮断後に起こる系
統電圧の周波数変動を検出するための周波数変動検出部
である。この周波数変動検出部100bでは、従来と同
様に、まず系統電圧VCOMが周波数/電圧変換器(F/
Vコンバータ)102に入力される。ここで、系統遮断
前には系統周波数の変動がないため周波数/電圧変換器
102の出力は一定値となるが、系統遮断後には他の分
散配置型電源との電力のやり取りにより系統周波数に変
動が起こる。この変動周期は外乱周期と一致する。すな
わち、系統遮断後には周波数/電圧変換器102から外
乱周期で変動する信号が発生する。この信号から系統周
波数成分(直流成分)やその他の成分をノッチフィルタ
103により除去し、更に外乱周波数成分を共振点に持
つバンドパスフィルタ等の検出フィルタ104を用いて
外乱周波数成分を検出する。ここで検出フィルタ104
にはスイッチド・キャパシタ・フィルタが用いられ、そ
の共振周波数はディジタル設定される。そして、フィル
タ104の出力信号のレベル判定をコンパレータ105
を用いて行ない、系統遮断の判別を行なうように構成さ
れている。
【0018】更に、図1の100cは、前記外乱付き有
効電力指令発生部100aのスイッチ111に対する外
乱周波数設定信号と、周波数変動検出部100bの検出
フィルタ104に対する共振周波数設定信号とを発生さ
せると共に、この逆圧検出回路100Aとマスタ/スレ
ーブの関係を持つ他の(スレーブ側の)分散配置型電源
の逆圧検出回路(図2参照)への外乱周波数設定信号、
共振周波数設定信号を送出する設定信号送出部である。
この設定信号送出部100cにおいて、発振器114か
ら発生した基準クロックは分周率を調整可能な分周器1
15に送られ、前記検出フィルタ104の共振周波数設
定信号に変換される。また、この信号は分周率が固定さ
れた次段の分周器116により更に分周され、この信号
が外乱周波数設定信号aとなる。
【0019】このように発振器114による同一クロッ
クを用いた信号を外乱周波数及び共振周波数の各設定信
号として利用することで、外乱付き有効電力指令発生部
100a及び周波数変動検出部100b双方の同調が可
能となる。更に、外乱周波数設定信号aを移相器117
に通して位相差を持たせ、その出力信号をスレーブ側の
他の分散配置型電源における逆圧検出回路100B(図
2参照)の所定の部分aに入力することにより、分散配
置型電源間で同相もしくは位相のずれた外乱指令±ΔP
*を発生することが可能となる。
【0020】以上のように、この実施例によれば、外乱
付き有効電力指令P*±ΔP*の外乱周波数設定と検出
フィルタ104の共振周波数設定との同調により、分周
器115の分周率を適宜調節して外乱周波数の設定を行
なうだけで系統遮断ないし逆圧の検出が可能になり、並
列接続される複数台の分散配置型電源の特性に対応した
最適な外乱周波数設定を容易に行なうことができる。ま
た、分周器116の後段の移相器117から出力される
移相信号を他の分散配置型電源の逆圧検出回路100B
に渡すことにより、各電源では同一外乱周波数で同相も
しくは位相の違う外乱指令±ΔP*の発生が可能とな
り、系統条件によって発生する外乱周波数の位相ずれを
補正し、周波数変動の検出レベルを最適に調整すること
が可能となる。
【0021】次に、図3は第3の発明の実施例を示すも
のである。上述した第1及び第2の発明では、インバー
タ制御装置が発生する本来の有効電力指令P*を発振器
114及び分周器115,116により決まる一定周期
で変動させたものを有効電力の外乱指令±ΔP*として
上記有効電力指令P*に加算しているが、第3の発明で
は、有効電力の外乱周波数の設定値を適当な周期でスイ
ープさせるために、設定信号送出部の構成を変更したも
のである。
【0022】すなわち、図3はこの発明の実施例を示し
ており、図1及び図8と共通する構成要素には同一の符
号を付してある。なお、図3において、外乱付き有効電
力指令発生部100a内の118は外乱指令発生ユニッ
トであり、これは例えば図1におけるサンプルホールド
回路108、モノステーブルIC109、減衰器11
0、スイッチ111及び反転器113の機能を一括して
示したものである。また、100c′は設定信号送出部
であり、この設定信号送出部100c′は、スイープ周
期及びスイープレベルを設定するための三角波出力や正
弦波出力等を得る低周波発振器119と、この発振器1
19から出力されるスイープ信号のレベルを外乱周波数
設定クロックに変換する電圧/周波数変換器120と、
この設定パルスを整形するフリップフロップ121とか
らなっており、フリップフロップ121の出力パルスが
有効電力の外乱周波数設定信号として外乱指令発生ユニ
ット118及び検出フィルタ104に入力されている。
【0023】この実施例によれば、低周波発振器119
及び電圧/周波数変換器120によって外乱周波数設定
信号をスイープさせることにより、系統条件によって変
化する最適設定値を周波数変動検出部100bに周期的
に与えることができ、また、並列運転されるインバータ
の有効電力外乱の位相差がゼロになるモードを発生させ
ることも可能となる。これにより、系統条件の変化に起
因する周波数変動量の減少や、インバータ並列運転時の
有効電力外乱分の打ち消しを防止して確実に系統遮断な
いし逆圧の発生を検出することができる。
【0024】次に、図4は第4の発明の一実施例を示し
ている。前述した図8の従来技術をはじめとして、上記
第1ないし第3の発明では、系統電圧検出器101、周
波数/電圧変換器102、ノッチフィルタ103及び検
出フィルタ104の経路により、周波数変動量があるレ
ベルを越えたことから系統遮断すなわち逆圧の発生を検
出している。しかるに、これによると大容量の分散配置
型電源が同系統にある場合、系統遮断後の周波数変動量
が小さくなり、連系中に発生している変動量との差が小
さくなってくるため誤検出を招くおそれがある。そこで
第4の発明は、系統遮断後に発生する周波数変動量の急
変に着目し、系統遮断判別基準として周波数変動量の変
化率を上記レベル判別に付加することとした。
【0025】図4において、図1ないし図3と同一の構
成要素には同一の符号を付して詳述を省略し、以下、異
なる部分を中心に説明する。図4において、100
c′′は発振器からなる設定信号送出部であり、この設
定信号送出部100c′′からの基準クロックは外乱周
波数設定信号として外乱付き有効電力指令発生部100
a内の外乱指令発生ユニット118に、また、共振周波
数設定信号として周波数変動検出部100b′内の検出
フィルタ104にそれぞれ加えられている。この検出フ
ィルタ104の出力信号は周波数変動量(Δf)変化率
検出回路131に加えられる。また、Δf変化率検出回
路131には、後述するタイミング発生回路132から
複数のタイミング信号が入力されていると共に、Δf変
化率検出回路131の出力信号はΔfレベル判別回路1
33に加えられ、更に、変化率判別信号S1として系統
遮断判別信号処理回路134に加えられている。また、
Δfレベル判別回路133の出力信号は変動量判別信号
2として前記系統遮断判別信号処理回路134に加え
られている。ここで、系統遮断判別信号処理回路134
は変化率判別信号S1及び変動量判別信号S2から系統遮
断を的確に検出するためのものである。そして、系統遮
断判別信号処理回路134の出力信号が、インバータ3
00を停止させるための系統遮断(逆圧発生)判別信号
としてインバータ制御装置200に加えられる。
【0026】図5はΔf変化率検出回路131、タイミ
ング発生回路132及びΔfレベル判別回路133の構
成を示すものである。まず、Δf変化率検出回路131
は、周波数変動量(Δf)が入力され、Δfの1周期ご
とのピーク値を検出するピークホールド回路135と、
ピークホールド回路135の検出値を保持するサンプル
ホールド回路136と、あるサンプリングタイミング
(n)でのサンプルホールド回路136の出力と次のサ
ンプリングタイミング(n+1)でのサンプルホールド
回路136の出力をそれぞれ保持するサンプルホールド
回路137,138と、これらの出力の差をとる減算器
139と、その出力が加えられるコンパレータ140
と、このコンパレータ140の判別レベルを設定するボ
リューム141,142とからなっている。そして、コ
ンパレータ140の出力はΔfの変化率判別信号S1
して後述する系統遮断判別信号処理回路134に入力さ
れている。なお、ピークホールド回路135、サンプル
ホールド回路136,137,138の動作タイミング
はタイミング発生回路132により制御される。
【0027】タイミング発生回路132は、設定信号送
出部100c′′からの基準クロックが加えられるモノ
ステーブルIC143及びその後段のモノステーブルI
C144と、設定信号送出部100c′′の出力信号が
加えられる1/2分周器145と、その出力信号が加え
られる否定回路146と、1/2分周器145の出力信
号及びモノステーブルIC144の出力信号が加えられ
るアンド回路147と、否定回路146及びモノステー
ブルIC144の出力信号が加えられるアンド回路14
8とから構成されている。ここで、モノステーブルIC
144の出力信号はピークホールド回路135のタイミ
ング信号TP1として、モノステーブルIC143の出
力信号はサンプルホールド回路136のタイミング信号
TP2として、アンド回路147の出力信号はサンプル
ホールド回路137のタイミング信号TP3として、ア
ンド回路148の出力信号はサンプルホールド回路13
8のタイミング信号TP4としてそれぞれ用いられる。
なお、これらの信号TP1〜TP4のタイミングを図6に
示す。この図6において、ΔP*は外乱指令、fΔp*
2及びその反転信号はそれぞれ1/2分周器145及び
否定回路146の出力を示している。
【0028】再び図5において、Δfレベル判別回路1
33は、サンプルホールド回路137,138の出力信
号が加えられるコンパレータ149と、その出力側に接
続された否定回路150と、サンプルホールド回路13
7,138の出力側に接続され、かつ、コンパレータ1
49及び否定回路150の出力信号により開閉制御され
るスイッチ151と、このスイッチの出力側に接続され
たコンパレータ152と、その判別レベルを設定するボ
リューム153とから構成されている。そして、コンパ
レータ152の出力信号が変動量判別信号S2として系
統遮断判別信号処理回路134に入力されている。
【0029】図7は系統遮断判別信号処理回路134の
構成を示している。図示するように、この処理回路13
4は、変化率判別信号S1及び変動量判別信号S2が入力
されるアンド回路154と、変化率判別信号S1が入力
されるモノステーブルIC155と、その出力及び変化
率判別信号S1が入力されるアンド回路156と、変動
量判別信号S2が入力されるモノステーブルIC157
と、その出力及び変動量判別信号S2が入力されるアン
ド回路158と、各アンド回路154,156,158
の出力信号が入力されるオア回路159とからなってい
る。
【0030】次に、本実施例の動作を図4ないし図7を
参照しつつ説明する。まず、系統の周波数変動量(Δ
f)の検出は、前記同様に系統電圧検出器101、周波
数/電圧変換器102、ノッチフィルタ103及び検出
フィルタ104により行う。この検出信号Δfは、Δf
変化率検出回路131に入力される。Δf変化率検出回
路131では、タイミング信号TP1にて動作するピー
クホールド回路135により、Δfの1周期ごとのピー
ク値が検出される。このピーク値はタイミング信号TP
2にて動作するサンプルホールド回路136により、次
周期の間、保持され、隔周期ごとに更新されるサンプル
ホールド回路137,138に入力される。これらのサ
ンプルホールド回路137,138は、図6のタイミン
グ信号TP 3,TP4から明らかなように動作タイミング
が1周期ずれており、各ホールド値を1周期ごとに減算
器139にて減算することにより、Δfの変化率を検出
することができる。この変化率が一定値以上になったこ
とをコンパレータ140にて判別し、変化率判別信号S
1として系統遮断判別信号処理回路134に出力する。
なお、Δfのレベル判別は、Δfレベル判別回路133
内のコンパレータ149、スイッチ151等によりサン
プルホールド回路137,138の出力のうち大きい方
を選択し、この選択された出力がボリューム153によ
る判別レベルより大きくなったか否かをコンパレータ1
52により判別することで行う。
【0031】系統遮断判別信号処理回路134では、変
化率判別信号S1及び変動量判別信号S2の有無(“1”
または“0”)に基づき、次のように動作する。 ケース1(変動量判別信号あり,変化率判別信号あ
り)この場合は系統遮断(逆圧発生)と判断し、直ちに
系統遮断判別信号(インバータ停止信号)を発生する。 ケース2(変動量判別信号あり,変化率判別信号な
し)この場合は、系統内の周波数変動成分を検出した可
能性があるため、モノステーブルIC157に設定され
た待機時間Tをおき、この時間内に変動量判別信号を再
度検出した場合にアンド回路158及びオア回路159
を介して系統遮断判別信号を発生する。 ケース3(変動量判別信号なし,変化率判別信号あ
り)この場合も上記ケース2とほぼ同様に、モノステー
ブルIC155に設定された待機時間Tをおき、この時
間内に変化率判別信号を再度検出した場合にアンド回路
156及びオア回路159を介して系統遮断判別信号を
発生する。 ケース4(変動量判別信号なし,変化率判別信号な
し)この場合は、系統遮断判別信号を出力することなく
インバータ300の運転を継続する。以上の動作をまと
めると、次の表1のとおりである。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、設定
信号送出部において、分散配置型電源の特性に合うよう
に外乱付き有効電力指令P*±ΔP*の外乱周波数を適
宜設定することができ、しかもその設定動作のみで系統
遮断検出フィルタの共振周波数の設定,調整を行なうこ
とができる。このため設定作業の容易化及び系統遮断検
出の精度向上が可能となる。
【0034】第2の発明によれば、設定パルス送出部の
移相器を調整することにより、複数台の分散配置型電源
間における外乱指令の位相差調整が可能となり、周波数
変動の検出レベルを最適に調節可能として一層正確に系
統遮断を検出することができる。
【0035】第3の発明によれば、低周波発振器の出力
により有効電力外乱周波数の設定信号をスイープさせる
ことにより、系統条件の変化に対応した最適値を有効電
力外乱指令として周期的に設定することができ、電力系
統の条件に左右されることなくより確実に逆圧を検出す
ることができる。加えて、並列運転されるインバータの
有効電力外乱の位相差がゼロになるモードを発生させて
外乱分の打ち消しを防ぎ、最適な周波数変動量を検出す
ることが可能となる。
【0036】第4の発明によれば、周波数変動量のレベ
ル判別に加えて変化率が一定値を越えたか否かを判別し
て系統遮断を検出するため、系統遮断後に発生する周波
数変動量の急変を検出することにより、周波数変動量の
レベルが小さい場合でも系統遮断ないし逆圧発生を的確
に検出し、検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の発明の一実施例におけるマスタ
側の逆圧検出回路の構成図である。
【図2】第1及び第2の発明の一実施例におけるスレー
ブ側の逆圧検出回路の構成図である。
【図3】第3の発明の一実施例を示す構成図である。
【図4】第4の発明の一実施例を示す構成図である。
【図5】図4における主要部の構成図である。
【図6】タイミング信号等の説明図である。
【図7】系統遮断判別信号処理回路の構成図である。
【図8】従来の技術を示す構成図である。
【符号の説明】
100A マスタ側逆圧検出回路 100B スレーブ側逆圧検出回路 100a 外乱付き有効電力指令発生部 100b,100b′ 周波数変動検出部 100c,100c′ 設定信号送出部 102 周波数/電圧変換器 103 ノッチフィルタ 104 検出フィルタ 105 コンパレータ 108 サンプルホールド回路 109 モノステーブルIC 110 減衰器 111 スイッチ 112 加算器 113 反転器 114 発振器 115,116 分周器 117 移相器 118 外乱指令発生ユニット 119 低周波発振器 120 電圧/周波数変換器 121 フリップフロップ 131 Δf変化率検出回路 132 タイミング発生回路 133 Δfレベル判別回路 134 系統遮断判別信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松木 和成 川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電 機株式会社内 (72)発明者 藤本 久 川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電 機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−92129(JP,A) 特開 昭62−114435(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02J 3/00 - 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に接続されかつ分散配置された
    直流発電システムからなる分散配置型電源に接続され、
    前記電力系統の遮断時に前記分散配置型電源から負荷に
    電圧が供給される逆圧状態を検出するための逆圧検出回
    路であって、前記分散配置型電源に対する有効電力指令
    を所定の外乱周波数にて強制的に変動させる外乱付き有
    効電力指令発生部と、前記電力系統の遮断時に生じる電
    源電圧の前記外乱周波数と同一の周波数変動から逆圧の
    発生を検出する周波数変動検出部と、前記外乱周波数及
    び周波数変動検出部における周波数変動の抽出周波数を
    設定するための設定信号送出部とを備えた逆圧検出回路
    において、前記外乱周波数の設定信号及び抽出周波数の
    設定信号を同期させることを特徴とする分散配置型電源
    用逆圧検出回路。
  2. 【請求項2】 電力系統に接続されかつ分散配置された
    直流発電システムからなる分散配置型電源に接続され、
    前記電力系統の遮断時に前記分散配置型電源から負荷に
    電圧が供給される逆圧状態を検出するための逆圧検出回
    路であって、前記分散配置型電源にする有効電力指令を
    所定の外乱周波数にて強制的に変動させる外乱付き有効
    電力指令発生部と、前記電力系統の遮断時に生じる電源
    電圧の前記外乱周波数と同一の周波数変動から逆圧の発
    生を検出する周波数変動検出部と、前記外乱周波数及び
    周波数変動検出部における周波数変動の抽出周波数を設
    定するための設定信号送出部とを備えた逆圧検出回路に
    おいて、前記外乱周波数の設定信号及び抽出周波数の設
    定信号を同期させ、かつ、前記外乱周波数の設定信号を
    移相器を介して他の逆圧検出回路における前記外乱付き
    有効電力指令発生部に送出することを特徴とする分散配
    置型電源用逆圧検出回路。
  3. 【請求項3】 電力系統に接続されかつ分散配置された
    直流発電システムからなる分散配置型電源に接続され、
    前記電力系統の遮断時に前記分散配置型電源から負荷に
    電圧が供給される逆圧状態を検出するための逆圧検出回
    路であって、前記分散配置型電源に対する有効電力指令
    を所定の外乱周波数にて強制的に変動させる外乱付き有
    効電力指令発生部と、前記電力系統の遮断時に生じる電
    源電圧の前記外乱周波数と同一の周波数変動から逆圧の
    発生を検出する周波数変動検出部と、前記外乱周波数及
    び周波数変動検出部における周波数変動の抽出周波数を
    設定するための設定信号送出部とを備えた逆圧検出回路
    において、前記外乱周波数の設定信号を周期的にスイー
    プさせることを特徴とする分散配置型電源用逆圧検出回
    路。
  4. 【請求項4】 電力系統に接続されかつ分散配置された
    直流発電システムからなる分散配置型電源に接続され、
    前記電力系統の遮断時に前記分散配置型電源から負荷に
    電圧が供給される逆圧状態を検出するための逆圧検出回
    路であって、前記分散配置型電源に対する有効電力指令
    を所定の外乱周波数にて強制的に変動させる外乱付き有
    効電力指令発生部と、前記電力系統の遮断時に生じる電
    源電圧の前記外乱周波数と同一の周波数変動による周波
    数変動量のレベル判別によって逆圧の発生を検出する周
    波数変動検出部と、前記外乱周波数及び周波数変動検出
    部における周波数変動の抽出周波数を設定するための設
    定信号送出部とを備えた逆圧検出回路において、前記周
    波数変動検出部は、前記周波数変動量の変化率に基づい
    て逆圧の発生を判別する手段を備えたことを特徴とする
    分散配置型電源用逆圧検出回路。
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