JP2837742B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱可塑性エラストマー組成物に関するもので
あり、詳しくは、高機能の要求される自動車部品、工業
機械部品などに好適使用され、射出成形性、機械物性お
よびその低異方性、高温下の形状回復性(例えば、圧縮
永久歪)並びに耐油性をバランス良く改良した熱可塑性
エラストマー組成物に関する。
〔従来の技術〕 オレフィン系ゴムと結晶性オレフィン系樹脂からなる
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟性、
耐熱老化性および耐候性等の点で優れている。
しかし、従来のオレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物は、有機過酸化物を用いて部分加硫したものが大部
分であり、耐油性および高温下の形状回復性(例えば、
圧縮永久歪)等が不十分であるため、高機能材料として
の使用は困難である。更に、有機過酸化物による加硫
は、オレフィン系ゴムの加硫と同時に結晶性オレフィン
系樹脂の架橋や分子切断を惹起し、高度の加硫が難し
く、また、得られる組成物の機械的物性も劣るという欠
点を有している。
斯かる欠点を改良する方法として、特公昭58−46138
号や特開昭59−91142号公報に示されているように、加
硫剤として、反応型アルキルフェノール・ホルムアルデ
ヒド樹脂(以下、「フェノール系加硫剤」と略記する)
を用いる方法が知られている。
すなわち、上記方法は、加硫剤としてフェノール系加
硫剤を使用することにより、エチレン−α・オレフィン
−非共役ジエン共重合体ゴム中の二重結合のみを選択的
に反応させて加硫度を向上させるというものである。そ
して、この方法によれば、有機過酸化物を用いた加硫系
では達成し得ない高度な加硫が可能となり、得られる組
成物は、耐油性や高温下の形状回復性が著しく向上した
ものとなる。
このようなことにより、オレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物は、従来、機能性を要求される分野に用い
られていたクロロプレンゴム、クロルスホン化ポリエチ
レンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム等の合
成ゴムの代替を中心として、自動車部品および工業機械
部品等の高機能が要求される分野に用いることが可能と
なったのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、フェノール系加硫剤を用いたオレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物は、流動性が不十分なた
め、射出成形性が劣り、特に、薄肉成形品は充填不良現
象を惹起するという欠点がある。
また、上記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
から得られる射出成形品は、機械物性の異方性が良く、
それがために、成形品の形状によっては引張強度や破断
伸び等の特性が著しく劣る部分ができて実用上問題とな
る場合もある。
本発明は、これらの諸問題を解消し、優れた物性を有
するオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の提供を
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明の要旨は、以下に定義される第一成
分100重量部と第二成分2〜30重量部を含有することを
特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
第一成分: (a) エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
合体ゴムより成り、その100重量部に鉱物油系軟化剤を7
5重量部配合したもののムーニー粘度〔ML1+4(125
℃)〕が40以上の高分子量共重合体ゴム 100重量部 (b) メルトフローレイトが10〜50の範囲である結晶
性エチレン−プロピレンブロック共重合樹脂 10〜500重量部 (c) 鉱物油系軟化剤 3〜300重量部 からなる組成物を、0.5〜15重量部の反応型アルキルフ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂を加硫剤として使用
し、動的に加硫することにより、エチレン−α・オレフ
ィン−非共役ジエン共重合体ゴムを高度に加硫させてな
るオレフィン系熱可塑性エラストマー 第二成分: 数平均分子量が2000〜20000の範囲である低分子量プ
ロピレン単独重合樹脂に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、第一成
分として、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共
重合体ゴム、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合樹脂及び鉱物油系軟化剤を反応型アルキルフェノール
・ホルムアルデヒド樹脂を加硫剤として使用し、動的に
加硫することにより、エチレン−α・オレフィン−非共
役ジエン共重合体ゴムを高度に加硫させてなるオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーを用いる必要がある。
共重合体ゴムにおけるα・オレフィンは、炭素数3〜
15のものが適する。非共役ジエンとしては、ジシクロペ
ンタジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボル
ネン、メチリデンノルボルネン等が挙げられる。本発明
においては、入手の容易さ及び加硫速度の観点から、α
・オレフィンとしてはプロピレンが、また非共役ジエン
としてはエチリデンノルボルネンが適する。従って、共
重合体ゴムとしてはエチレン−プロピレン−エチリデン
ノルボルネン共重合体ゴムが好適である。
共重合体ゴム中のエチレン/α・オレフィンの重量比
は、50/50/〜90/10の範囲、好適には60/40〜80/20の範
囲である。また、共重合体ゴム中の非共役ジエン量は、
ヨウ素価にして、5〜30、特に、10〜20の範囲とするの
が望ましい。
また、前記の共重合体ゴムは、良好な機械物性を得る
ために、高分子量であることが必要である。具体的に
は、共重合体ゴム100重量部に鉱物油系軟化剤を75重量
部配合したもののムーニー粘度〔ML1+4(125℃)〕が
40以上の高分子量共重合体ゴムであることが必要であ
る。
結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合樹脂は、
メルトフローレイト(MFR)(JIS K7210,230℃,荷重2.
16kg)が10〜50の範囲である高流動のものを用いる必要
がある。このような特定の結晶性エチレン−プロピレン
ブロック共重合樹脂を用いることにより、高分子量共重
合体ゴムとの相溶性が大いに向上するため、流動性が著
しく異っても二種のポリマーの混和が達成される。
そして、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
樹脂のMFRが10よりも低い場合は、本発明の目的である
十分な流動性が得られない。逆に、50よりも高い場合
は、機械物性の低下が著しい。
本発明においては、結晶性エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体樹脂をエチレン−α・オレフィン−非共役
ジエン共重合体ゴム100重量部に対し、10〜500重量部、
好ましくは20〜400重量部の範囲で使用する。使用割合
が10重量部より少ない場合は、得られる熱可塑性エラス
トマー組成物の流動性が劣り、良好な成形品が得られな
い。500重量部より多い場合は、得られる熱可塑性エラ
ストマーの硬度が高すぎ、その特徴である柔軟性に欠け
る。
本発明では、第一成分のオレフィン系熱可塑性エラス
トマーに柔軟性を付与し、流動性を向上するために、鉱
物油系軟化剤を使用するが、該鉱物油軟化剤としては、
耐熱性および耐候性の観から、パラフィン系鉱物油が好
ましい。
鉱物油系軟化剤は、エチレン−α・オレフィン−非共
役ジエン共重合体ゴム100重量部に対し、3〜300重量部
の範囲で使用する。使用割合が300重量部より多い場合
は、得られる組成物の機械物性の低下や鉱物油の滲み出
しが起り実用上好ましくない。また、使用割合が3重量
部未満の場合は、十分な流動性向上効果が認められな
い。
鉱物油系軟化剤は、予め共重合体ゴム中に含有させて
おいてもよいし、動的加硫時あるいは動的加硫前後に添
加してもよく、また、それらの処法を組合わせてもよ
い。
本発明に使用するフェノール系加硫剤は下記一般式で
表される物質である。
ここで、nは0〜10の整数、Xは水酸基またはハロゲ
ン原子であり、Rは炭素数1〜15の飽和炭化水素基であ
る。
上記物質は、例えば、米国特許3287440および同37098
40号の各明細書に記載されているように、ゴム用加硫剤
として一般的に使用されている。そして、この加硫剤
は、アルカリ媒体中において、置換フェノールとアルデ
ヒドの縮重合により得られる。
加硫剤の使用量は、エチレン−α・オレフィン−非共
役ジエン共重合体ゴム100重量部に対し0.5〜15重量部の
範囲である。加硫剤の使用量が0.5重量部より少ない場
合は、動的加硫における加硫度が低く、得られる熱可塑
性エラストマーの耐油性、高温における形状回復性等が
十分ではなく、また、15重量部より多い場合は、得られ
る熱可塑性エラストマーの柔軟性が損われる。加硫剤の
好ましい使用量は、共重合体ゴム100重量部に対し1〜1
0重量部、より好ましくは3〜8重量部の範囲である。
加硫剤は単独でも使用できるが、加硫速度を調節する
ために、加硫促進剤と併用することもできる。加硫促進
剤としては、塩化第一スズ、塩化第二鉄等の金属ハロゲ
ン化物、塩素化ポリプロピレン、臭化ブチルゴム、クロ
ロプレンゴム等の有機ハロゲン化物を用いることができ
る。加硫促進剤を併用する場合は、酸化亜鉛のような金
属酸化物を一諸に用いるとより好ましい。
本発明において、動的加硫とは、各成分を混合し、混
練しながらエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共
重合体ゴムを加硫することを意味する。
この目的のために、特公昭55−46138号公報に記載さ
れている方法を用いることが望ましい。
すなわち、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合樹脂にエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
合体ゴムと必要に応じて鉱物油系軟化剤を加え、通常、
結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合樹脂が溶融
する温度以上の温度(通常、160〜250℃)で混合する。
その後、混練を続けながらアルキルフェノール系加硫剤
を加えて更に混練を続けて動的加硫を行なう。
混練装置としては、バンバリーミキサー、加熱ロール
或いは各種ニーダーのような回分式の混練装置、また
は、単軸押出機、二軸押出機のような連続式混練装置が
使用できる。
本発明においては、上記の動的加硫により、エチレン
−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムは高度に
加硫される。ここで、高度に加硫されるとは、得られた
熱可塑性エラストマー組成物に含まれるエチレン−α・
オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムから熱キシレン
によって抽出される未加硫エチレン−α・オレフィン−
非共役ジエン共重合体ゴムの量が5重量%未満であるこ
とを意味する。
上記のように、オレフィン系熱可塑性エラストマーの
エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム
の加硫された割合によって加硫度を判断するものである
から、この熱キシレンによって抽出される成分は、エチ
レン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムにつ
いてのみ注目し、エチレン−α・オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴム以外の添加物等の成分については考慮
する必要はない。
なお、熱キシレン抽出法の詳細は、後記の実施例で説
明する。
本発明においては、動的加硫以後に、更に、結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合樹脂および鉱物油系
軟化剤を本発明の範囲内で加えることができる。また、
動的加硫の前後に、または、上記のように、結晶性エチ
レン−プロレンブロック共重合樹脂などを追添加して均
一化する際に、充填剤,酸化防止剤,銅害防止剤,着色
剤,紫外線防止剤,滑剤等の加工助剤を加えてもよい。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、第二成
分として、数平均分子量が2000〜2000の範囲である低分
子量プロピレン単独重合樹脂を用いることが必要であ
る。これにより、より一層の流動性向上機械物性の異方
性解消効果が得られる。
そして、低分子量プロピレン単独重合樹脂の数平均分
子量が2000より小さい場合は、得られる熱可塑性エラス
トマー組成物に滲み出し現象が起り好ましくない。数平
均分子量が20000より大きい場合は、異方性解消効果が
十分でない。
本発明においては、低分子量プロピレン単独重合樹脂
を第一成分のオレフィン系熱可塑性エラストマー100重
量部に対し、2〜30重量部の範囲で使用する。使用割合
が2重量部より少ない場合は、低分子量プロピレン単独
重合樹脂の使用による流動性向上効果および異方性解消
効果が発揮されない。使用割合が5重量部より多い場合
は、機械物性が大幅に低下する。
オレフィン系熱可塑性エラストマーと低分子量プロピ
レン単独重合樹脂の混合は、両者の粘度が著しく異なる
ため、バンバリーミキサー、各種ニーダーあるいは二軸
押出機のような高剪断型の混練装置が好適に使用され
る。このような混練装置を用いて160℃〜240℃の温度条
件下で混練することにより所望の良流動性熱可塑性エラ
ストマー組成物を得ることができる。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、通常の
射出成形方法で所望の成形品に成形することができ、成
形品は表面外観が良好であり、各種物性がバランスよく
改良され、自動車部品、工業部品等の幅広い用途に好適
使用し得る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する
が、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
以下の例における外観評価用射出成形平板作成および
物性測定は下記の方法で行なった。
〈外観評価用射出成形平板作成〉 (1) 形状 長さ20cm、幅15cm、厚み2mm (2) 金型 フィルムゲート式(幅15mm、厚み5mm) (3) 成形機 住友重機工業(株)製、住友ネクタールネオマットSG
150(型締力120t) (4) 成形条件 シリンダー温度(後部) 180℃ シリンダー温度(中部) 190℃ シリンダー温度(前部) 200℃ ノズル温度 200℃ 金型温度 40℃ 射出圧 最大射出圧の90% 射出速度 最大射出速度の50% 〈物性測定〉 (1) 硬度 ASTM D−2240に準拠し、デュロメータAタイプを使用
した。
(2) 引張試験 JIS K6301に準拠し、射出成形板から、流動方向に対
して平行方向および垂直方向に3号ダンベルで打抜いて
使用した。
(3) 圧縮永久歪 JIS K6301に準拠し、条件は100℃×22時間、25%圧縮
とした。
(4) 耐油性 JIS K6301に準拠し、No.3試験油を使用し、50mm×25m
m×2mmの試験片で浸漬を行ない重量変化を測定した。浸
漬条件は70℃×22時間とした。
(5) メルトフローレイト JIS K7210に準拠し、結晶性エチレン−プロピレンブ
ロック共重合樹脂は、230℃、2.16kgの条件で測定し
た。オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、230
℃、5kgの条件で測定した。
(6) 低分子量プロピレン単独重合体の数平均分子量
は、GPCを用いて下記条件で測定した。分子量はポリエ
チレン換算した。
装置 Waters 150C カラム 東洋曹達 GMH−HT 溶媒 o−ジクロロベンゼン、(安定剤として0.
2% 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−トルエン
含有) カラム温度 140℃ 注入部 140℃ (7) 熱キシレン抽出量は、次の方法で測定した。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物をプレスを
用いて0.1mm以下のフィルムにする。
約1.5gのオレンフィン系熱可塑性エラストマー組成物
を精秤し(この重量をW1とする)、100mlの沸騰キシレ
ン中に入れて30分撹拌する。その液を室温まで冷却し、
0.3μのテフロン製メンブレンフィルターを用いてろ過
する。
ろ液が約5ccになるまでろ液中のキシレンを蒸発さ
せ、10mlのシクロヘキサンを用いて遠心分離管に移す。
アセトン10mlを加え、1000PPMで15分間遠心分離を行な
う。上澄み液を除去し、更にシクロヘキサン/アセトン
=1/1の溶媒にて洗浄する。
十分に溶媒を蒸発させた後の重量を測定する。(この
重量をW2とする) 上記と同様の操作を結晶性プロピレン系重合体につい
て行なう(W1,W2に対応する重量をそれぞれW3,W4とす
る)オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中のエチ
レン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムの重
量百分率をWE,結晶性プロピレン系重合体の重量百分率
をWPとする。
熱キシレン抽出量E(%)は、次の式により算出され
る。
ただし、油展エチレン−α・オレフィン−非共役ジエ
ン共重合体ゴム(予めパラフィン系鉱物油を含有してい
るエチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴ
ム)を用いた場合は、油展エチレン−α・オレフィン−
非共役ジエン共重合体ゴム中のパラフィン系鉱物油は除
外し、エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重合
体ゴムのみの重量百分率をWEとする。
以下の例では、下記の試料を使用した。
(1) エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
合体ゴム(以下EPDMと記す)は、α・オレフィンとして
プロピレンを、非共役ジエンとしてエチリデンノルボル
ネンを用いた共重合体ゴムを使用した。ヨウ素価は15、
ムーニー粘度〔ML1+4(125℃)〕(共重合体ゴム100
重量部に対しパラフィン系軟化剤を75重量部含有)は6
4、エチレン含有量は60(重量%)である。
(2) 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合樹
脂は次のものを使用した。MRFの単位は(g/100min)で
ある(以下、同じ)。
MFR20 「ブロックPP−1」 MFR5 「ブロックPP−2」 (3) 結晶性プロピレン単独重合樹脂は、次のものを
使用した。
MFR20 「ホモPP」 (4) 低分子量プロピレン単独重合樹脂は、次のもの
を使用した。
分子量2000 「低分子量PP−1」 分子量15000 「分子量PP−2」 分子量50000 「分子量PP−3」 (5) 鉱物油系軟化剤は、動粘度100(cSt、@40℃)
のパラフィン系軟化剤を使用した。
(6) フェノール系加硫剤は、ジメチロール−p−オ
クチル−フェノール−ホルムアルデヒド樹脂を使用し
た。
(7) 加硫促進剤は、塩化第一スズ(SnCl2・6H2O)
及び酸化亜鉛を使用した。
(8) 第一成分のオレフィン系熱可塑性エラストマー
は次の方法により得たものを使用した。
100重量部のEPDM、表1に示した割合のブロックPP又
はホモPP、2重量部の塩化第一スズ、2重量部の酸化亜
鉛および75重量部のパラフィン系軟化剤からなる混合物
を、120℃に温調した内容積3のバンバリーミキサー
にて、ローター回転数150RPMで混練した。
混練物の温度が自己発熱により170℃になった時点で
加硫剤を投入し、更に、3分間混練を続け、その後に、
75重量部のパラフィン系軟化剤を加えて1分間混練を続
け、オレフィン系熱可塑性エラストマーを得た。
得られたオレフィン系熱可塑性エラストマーの物性を
表1に示す。
実施例1〜4 表2に示した配合量により、オレフィン系熱可塑性エ
ラストマーと低分子量PPを動方向二軸押出機(スクリュ
ー径 4mm、L/D=32)を用いて樹脂温度170〜190℃、ス
クリュー回転数200rpm、で混練してオレンフィン系熱可
塑性エラストマー組成物を得た。
得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の
物性を表2に示す。
表2の結果から、射出成形品の外観は良好であり、機
械物性、形状回復性(圧縮永久歪)、耐油性が優れ、機
械物の性異方性が少ないことがわかる。また、MFRか
ら、得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
の流動性が良好であることがわかる。
比較例1〜5 表3に示した配合量により、実施例1と同様の方法で
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得た。
得られた各組成物の物性を表3に示す。
比較例1及び3では、射出成形品の外観は良好であ
り、機械物性、形状回復性(圧縮永久歪)、耐油性が優
れているものの、機械物性の異方性が大きく、流動性も
劣る。
比較例2では、機械写性が低く、成形品の表面が粗
く、実用価値のないものである。
比較例4多び5では、射出成形品の外観は良好であ
り、機械物性、形状回復性(圧縮永久歪)、耐油性が優
れているものの、機械物性の異方性が大きい。
〔発明の効果〕 本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、次のよ
うな特性を有し、産業上の利用価値は極めて大である。
(1)通常の熱可塑性樹脂成形法による成形が可能であ
り、外観良好な成形品が容易に得られる。
(2)射出成形時の機械物性異方性が少ないため種々の
形状の成形品に応用できる。
(3)機械物性、形状回復性、耐油性等の点で優れてお
り、これらの性能を要求される用途に好適に使用し得
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下に定義される第一成分100重量部と第
    二成分2〜30重量部を含有することを特徴とする熱可塑
    性エラストマー組成物。 第一成分: (a) エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
    合体ゴムより成り、その100重量部に鉱物油系軟化剤を7
    5重量部配合したもののムーニー粘度〔ML1+4(125
    ℃)〕が40以上の高分子量共重合体ゴム 100重量部 (b) メルトフローレイトが10〜50の範囲である結晶
    性エチレン−プロピレンブロック共重合樹脂 10〜500重量部 (c) 鉱物油系軟化剤 3〜300重量部 からなる組成物を、0.5〜15重量部の反応型アルキルフ
    ェノール・ホルムアルデヒド樹脂を加硫剤として使用
    し、動的に加硫することにより、エチレン−α・オレフ
    ィン−非共役ジエン共重合体ゴムを高度に加硫させてな
    るオレフィン系熱可塑性エラストマー 第二成分: 数平均分子量が2000〜20000の範囲である低分子量プロ
    ピレン単独重合樹脂
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