JP2837736B2 - 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法 - Google Patents

双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法

Info

Publication number
JP2837736B2
JP2837736B2 JP10157690A JP10157690A JP2837736B2 JP 2837736 B2 JP2837736 B2 JP 2837736B2 JP 10157690 A JP10157690 A JP 10157690A JP 10157690 A JP10157690 A JP 10157690A JP 2837736 B2 JP2837736 B2 JP 2837736B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
twin
roll
molten metal
slab
limiting plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10157690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH044955A (ja
Inventor
利明 溝口
憲一 宮沢
克己 天田
良之 上島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP10157690A priority Critical patent/JP2837736B2/ja
Publication of JPH044955A publication Critical patent/JPH044955A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2837736B2 publication Critical patent/JP2837736B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、溶湯から金属薄板を直接に製造する、双ロ
ール式薄板連続鋳造機とその操業方法に関する。
[従来の技術] 第4図は双ロール式薄板連続鋳造法の説明図である。
1および1′は双ロール(回転ロール)で、上部に湯溜
り部2を形成して矢印5,5′方向に回転する。溶湯は回
転ロールと接触して凝固シェル3,3′を形成するが、凝
固シェル3と3′とは、回転ロール1と1′の最小間隙
部4で圧着して鋳片6となり矢印7方向に取り出され
る。図中8および8′は側堰である。この方法によると
溶湯10から鋳片(金属薄板)6を直接に製造することが
できる。しかし例えば熱歪でワレ易い材質の鋳片や広巾
の鋳片をこの方法で製造すると、回転ロール1,1′が湯
溜り部2の溶湯や凝固シェル3,3′を強冷却するため、
熱歪等によって凝固シェル3,3′や鋳片7にワレ疵が発
生するという問題点がある。
特開平1−83340号公報、特開平1−83343号公報は、
双ロール1および1′の表面に多数の凹部を形成した双
ロール式薄板連続鋳造機に関する。第5図は、この凹部
11の拡大図で、凹部11は例えは直径が0.1〜1.2mmの円形
あるいは長円状の開口部を有し、5〜100μmの深さで
ある。この回転ロールを用いると、緩冷却によって、凝
固シェル3,3′や鋳片6にワレ疵が発生する事を防止す
ることが可能である。
しかしこの双ロールで、溶湯を鋳造すると、溶湯が回
転ロールの凹部に入り込んで、鋳片の表面には回転ロー
ルの凹部に対応する凸の模様が転写されるという問題点
がある。即ち例えばステンレス鋼板は美麗な表面が望ま
れるが、回転ロールの凹部によって鋳片の表面に転写さ
れた凸部の模様は、鋳片の表面の平滑さを損ないまた鋳
片を圧延して製造したステンレス鋼薄板の表面に光沢む
らを形成してその表面の美麗さを損なうという問題点が
ある。
[発明が解決しようとする課題] 双ロール式薄板連続鋳造法では、材質の異なる各種の
鋳片を製造することが可能である。すでに述べた如く表
面に多数の微細な凹部を配した双ロールは、熱歪でワレ
疵の発生を防止するため好ましいが、例えばステンレス
鋼の製造に用いるとステンレス鋼の表面の美麗さを損な
うために好ましない。このため双ロール式連続鋳造法で
多種金属薄板を製造する場合、鋳片表面の性状を制御す
るために、表面が平滑な双ロールや表面に凹部を配した
双ロール等のロール表面の性状が異なる多数の双ロール
を保有することが必要である。しかし、ロール表面の性
状が異なる多数のロールを保有する異は操業のコストア
ップとなるしまた双ロールの交換は作業上も煩瑣であ
る。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
で、表面に多数の微細な凹部を配した双ロールを用い
て、鋳片に形成される転写模様の形状を制御する事がで
きる、双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法の提供
を課題としている。
更に具体的には、一対の双ロールを用いて、双ロール
の交換を行わないで例えば熱歪でワレ易い鋳片をワレ疵
の発生を防止して製造し、あるいは表面が平滑なステン
レス鋼鋳片を製造することが可能な、双ロール式薄板連
続鋳造機とその鋳造方法を開示するものである。
[課題を解決するための手段] 第1図は本発明の双ロール式薄板連続鋳造機の例の説
明図で、(A)は側面図、(B)は双ロールの表面を拡
大し展開した説明図である。
本発明で、第1図(A)の双ロール1および1′の表
面には、第1図(B)の微細な凹部11が一様に多数配さ
れている。双ロール1および1′は、内部が冷却された
金属製の円筒状で水平に対向して配され、その表面に凝
固シェル3,3′が形成される。凹部11の形状は例えば直
径が0.1〜1.5mmの円形あるいは長円形で、深さは例えば
10〜100μmである。この凹部11は例えば機械加工によ
りあるいはショットブラスト等により、双ロールの表面
に形成する。
本発明で湯溜り部2は、双ロール1,1′と左右の側堰
8,8′で囲まれた、双ロール1,1′の上部のスペースに溶
湯10を注入する事によって形成される。
本発明では湯溜り部2に制限板12,12′を配する。制
限板12,12′は耐火物で形成され、双ロール1,1′の表面
に密着して、双ロール1,1′の軸方向に延在して設けら
れている。従ってこの制限板12,12′によって湯溜り部
2の溶湯の表面9を、双ロール1,1′と非接触に保つ。
本発明で制限板12,12′は、双ロール1,1′の表面に沿
って矢印15,15′の方向に摺動させて、所望の位置に設
定する事ができる。この摺動は図示しない摺動機構によ
って制限板12,12′を双ロール1,1′の表面に密着させた
まゝで行う。摺動機構としては、通常の機械、電気、液
圧等を用いた装置が使用できるが、手動で移動させて、
所望の位置に例えばねじ等で設定する摺動機構であって
もよい。
本発明では、この双ロール式薄板連続鋳造機を用い
て、双ロールの表面に沿って制限板12,12′を摺動して
所定の位置に調整して設定して、鋳造を行う。
後で詳述するが、本発明では、熱歪でワレ疵が発生し
易い鋳片を製造する際や鋳片のワレ疵を防止する際は、
制限板12,12′を第1図の点線矢印15,15′方向に摺動さ
せて設定する。また表面が平滑な鋳片を製造する際は制
限板12,12′を第1図の実線矢印15,15′方向に摺動させ
て設定する。
[作用および実施例] 表面に凹部を配した双ロールに用いるものではないた
めに本発明とは異なるが、また本発明とは異なり鋳片表
面に発生するロール表面の転写模様を制御するために位
置を調節し設定するものではないが、特開昭58−148045
6号には、制限板を用いた双ロール型鋳造圧延機が記載
されている。
本発明者等は、表面に凹部を配した双ロールに制限板
を用いる研究を行った結果、制限板の位置を調節して設
定することによって、鋳片の表面に形成する双ロールの
凹部の転写模様の形状が制御できるという新たな知見を
得て、本発明をなすに至った。
本発明者等は、直径300mm、胴長100mmの内部を水冷し
たNiメッキ銅ロールの表面にフォトエッチにより、直径
0.5mmで深さが、0.030mmの凹部を、凹部の合計の面積が
ロールの表面積の15%となるように一様に配して、双ロ
ールとした。この双ロールを第1図の矢印5,5′方向
に、周速度:1m/秒で回転させ、湯溜り部2の溶湯面をAr
ガスで掩って、JIS SUS 304溶湯を鋳造した。この際、
本発明者等はアルミナ質の制限板12,12′を、矢印15,1
5′方向に移動させて、湯溜り部の溶湯表面9と制限板1
2′の下端13,13′との距離hを変えて、鋳片6の表面に
形成された双ロールの凹部に対応する転写模様の形状を
測定した。第2図の△はその結果を示す。本発明者等は
また、凹部の合計の面積がロールの表面積の30%となる
ように、前記と同様の凹部を双ロールに形成し、他は前
記と同じ条件で双ロールの凹部の転写模様の形状を測定
した。第2図の○はその結果を示す。
第2図にみられる如く、制限板を湯溜り部の溶湯中に
深く差し込んで、例えばh=25mmの位置に制限板を設定
すると、鋳片の表面には、双ロールに設けた凹部の深さ
(30μm)に近い、高さ約27μmの凸の転写模様が形成
される。また例えばhが約3mmの場合は転写模様の高さ
は0で鋳片の表面には双ロールに形成した凹部は転写さ
れない。
本発明者等は、双ロールの表面に形成した凹部の形状
が異なる場合や、成分が異なる溶湯を鋳造した場合や、
双ロールの周速度が異なる場合や、雰囲気ガスが異なる
場合についても試験したが、何れの場合にも、hが大き
くなると鋳片の表面に形成された転写模様の高さが大き
くなる第2図の傾向がみられた。
第3図は、制限板の設定位置の調節の作用の例を示す
模式図である。第3図(A)で制限板12は、下端が湯溜
り部の溶湯表面9に近い、溶湯表面下h1に設定されてい
る。d1〜d6は、回転ロール1の表面に設けた凹部であ
る。溶湯はd2に侵入するが、d2は溶湯の表面9に近く、
溶湯の静圧が小さいために、溶湯はd2にい十分に押し込
まれないで、凝固シェル3に形成される転写模様の高さ
は小さい。d2は回転ロール1の回転と共に、溶湯表面9
から更に深い位置に移動し溶湯の大きな静圧を受ける
が、この際のd2は既に厚さt1の凝固シェルで掩われてい
るため、d2に溶湯や凝固シェルが押し込まれる事が少な
く、転写模様の高さには格別な変化はない。
第3図(B)で制限板12は、下端が溶湯表面下の深い
位置h2に設定されている。この際は溶湯の表面9から浅
い位置にある凹部d2,d3は制限板12によって溶湯と非接
触に保たれている。このため溶湯はd4に侵入するが、d4
は溶湯の深い位置にあり溶湯の静圧が大きいために、溶
湯はd4に十分に押し込まれて、凝固シェル3に形成され
る転写模様の高さは大きい。
以上述べた如く、制限板12を双ロール(回転ロール)
の表面に沿って摺動させ、湯溜り部の溶湯表面9と制限
板の下端との距離hを調整すると、鋳片の表面に形成さ
れる転写模様の形状を制御することができる。
[発明の効果] 本発明によると、表面に同じ凹部を配した双ロールを
用いて、異なる転写模様を鋳片の表面に形成することが
できる。従って例えば熱歪によるワレ疵の防止あるいは
ワレ易い鋳片と表面が平滑なステンレス鋼鋳片を同じ双
ロールを用いて製造する事ができる。このため双ロール
式薄板連続鋳造工場における双ロールの常備本数が減っ
て操業コストが低減し、また双ロールの煩瑣な交換作業
が省略できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の双ロール式薄板連続鋳造機の例の説明
図、 第2図は鋳片に形成される転写模様を制御する実施例の
結果を示す図、 第3図は制限板の設定位置を調節する作用の説明図、 第4図は双ロール式薄板連続鋳造法の説明図、 第5図は双ロールの表面の凹部の形状の説明図、 である。 1(1′):双ロール、2:湯溜り部、3(3′):凝固
シェル、4:回転ロールの最小間隙部、5(5′):双ロ
ールの回転方向、6:鋳片、8(8′):側堰、9:溶湯の
表面、10:溶湯、11:双ロールの表面の凹部、12(1
2′):制限板、15(15′):制限板を摺動させる方
向。
フロントページの続き (72)発明者 上島 良之 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭64−83342(JP,A) 特開 昭58−148056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 330

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】双ロール式薄板連続鋳造機において、双ロ
    ールの表面に多数の微細な凹部を一様に配し、湯溜り部
    の溶湯の表面を双ロールと非接触に保つ制限板を湯溜り
    部に配し、かつ制限板を双ロールの表面に沿って摺動さ
    せる摺動機構を設けた事を特徴とする、双ロール式薄板
    連続鋳造機。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の双ロール式薄板連続
    鋳造機を用いて、双ロールの表面に沿って制限板を摺動
    して制限板の設定位置を調節して、鋳片の表面に形成さ
    れる双ロールの凹部の転写模様の形状を制御することを
    特徴とする、双ロール式薄板連続鋳造機の鋳造方法。
JP10157690A 1990-04-19 1990-04-19 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法 Expired - Fee Related JP2837736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10157690A JP2837736B2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10157690A JP2837736B2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH044955A JPH044955A (ja) 1992-01-09
JP2837736B2 true JP2837736B2 (ja) 1998-12-16

Family

ID=14304223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10157690A Expired - Fee Related JP2837736B2 (ja) 1990-04-19 1990-04-19 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2837736B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7056400B2 (ja) * 2018-06-18 2022-04-19 日本製鉄株式会社 冷却ロール、双ロール式連続鋳造装置、及び、薄肉鋳片の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH044955A (ja) 1992-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2323063C2 (ru) Способ непрерывного изготовления тонкой стальной полосы
JPH082481B2 (ja) 薄板連鋳機
JP2837736B2 (ja) 双ロール式薄板連続鋳造機とその鋳造方法
JPH0234253A (ja) 薄板連鋳機
US5035278A (en) Apparatus for continuous casting of metal strip
JPH0246951A (ja) 薄板連鋳装置およびその運転方法
JPH09327753A (ja) 薄肉鋳片連続鋳造装置の冷却ドラム
JPS5841656A (ja) 薄板連続鋳造装置
JPS6277152A (ja) 双ロ−ルを使用した薄板連続鋳造方法及び装置
JPS6083754A (ja) 双ロ−ル式連続鋳造機
JPH01166862A (ja) 双ロール式連鋳機のロール鋳型
JPH0270359A (ja) 薄板連鋳機
JPH0299244A (ja) 薄板連鋳装置
JPS61222611A (ja) 薄板連続鋳造装置
KR101119959B1 (ko) 양호한 주편을 생산하기 위한 쌍롤식 박판 주조롤
KR20060074635A (ko) 스트립캐스팅 공정의 주조롤
JPH0422659B2 (ja)
JPH01317657A (ja) 急冷金属薄帯の製造装置
JPH0234252A (ja) 薄板連鋳機
JPH0246949A (ja) 薄板連鋳機
JPH0324270Y2 (ja)
JP3370492B2 (ja) 薄板連続鋳造機のサイド堰潤滑構造
JPS6268661A (ja) 薄鋳片連続鋳造機
JPH0445258B2 (ja)
JPH06102255B2 (ja) ツインドラム方式の連続鋳造装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071009

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees