JP2837390B2 - 伸縮継手装置 - Google Patents

伸縮継手装置

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JP2837390B2 JP13390896A JP13390896A JP2837390B2 JP 2837390 B2 JP2837390 B2 JP 2837390B2 JP 13390896 A JP13390896 A JP 13390896A JP 13390896 A JP13390896 A JP 13390896A JP 2837390 B2 JP2837390 B2 JP 2837390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互に空隙をあけ
て隣接する2つの建物間にわたって設けられ、急激な地
震および地盤の不等沈下等による各建物の相対的な変位
を許容可能にして前記空隙を塞いで雨水の侵入を防止す
る伸縮継手装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、伸縮継手装置は、建物間の間隙
の側面を覆う外壁用伸縮継手装置とこの間隙の上面を覆
う屋根用伸縮継手装置等が存在する。屋根用伸縮継手装
置としては、たとえば、実公平1−28177号公報、
実開平4−113603号公報に開示されたものが存在
する。
【0003】実公平1−28177号公報に開示された
ものは、建物に跨って設けられた棟カバーと、この棟カ
バーの長手方向端部に設けられたエンドキャップを備
え、エンドキャップが棟カバーに摺動自在に装着されて
いる。また、エンドキャップと棟カバーとの間にはスプ
リングが介在され、このスプリングはエンドキャップを
棟カバー側に弾性的に付勢する。この伸縮継手装置で
は、隣接する建物が相対的に移動してエンドキャップに
衝突すると、エンドキャップが棟カバーに対して相対的
に移動し、これによってエンドキャップの破損、変形が
防止される。
【0004】また、実開平4−113603号公報に開
示されたものは、建物に跨って設けられた主体カバー部
と主体カバー部の端縁に設けられた小口カバー部とを備
え、小口カバー部は、主体カバー部に連成された上縁部
とこの上縁部の下縁に回動自在に装着された蓋体を有し
ている。また、主体カバー部と蓋体との間には、蓋体を
内側に閉位置に向けて偏倚するばね部材が介在され、さ
らに主体カバー部には蓋体の閉位置を越える旋回動を阻
止するための支持縁が設けられ、蓋体はその一部が支持
縁に当設することによって上記閉位置に保持される。こ
の伸縮継手装置においても、建物が相対的に大きく移動
したときには蓋体が旋回するので、蓋体の破損、変形が
防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
屋根用伸縮継手装置には、次のとおりの解決すべき問題
が存在する。すなわち、実公平1−28177号公報に
開示されたものでは、エンドキャップは棟カバーの端部
に摺動可能に重合されるので、エンドキャップが比較的
大きくなり、それを偏倚させるスプリングも比較的大き
いものが必要となり、これに起因して製造コストが高く
なり、またその構成自体も比較的複雑である。
【0006】また、実開平4−113603号公報に開
示されたものでは、伸縮継手装置自体の構成は実公平1
−28177号公報のものに比して幾分簡単化されてい
るが、蓋体を閉位置に保持するための支持縁等を必要と
するのでその構成が未だ複雑である。また、旋回自在な
蓋体が比較的大きいので、これを旋回自在に支持する蝶
番等は比較的大きくかつ強度の強いものを必要とし、こ
のことに起因して製造コストが高くなる。
【0007】本発明の目的は、構成が比較的簡単でかつ
製造コストが安価である伸縮継手装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、隣接する建物
間の間隙を上方から覆うカバー本体と、カバー本体の長
手方向両端部に設けられた端壁を備え、少なくとも一方
の端壁には、横方向中間部にて下縁から上方に延びる開
口が規定され、端壁の開口には蓋体が揺動自在に配設さ
れ、端壁の開口を規定する部位には、内方に延びる第1
の取付部が設けられ、蓋体の上端部には、内方に延びる
第2の取付部が設けられ、端壁の第1の取付部と蓋体の
第2の取付部は蝶番を介して旋回自在に連結され、蓋体
には、これを閉方向に弾性的に偏倚するばね手段が装着
され、蝶番による第1の取付部と第2の取付部との相対
的旋回動が阻止されることによって蓋体が閉位置に保持
されることを特徴とする伸縮継手装置である。本発明に
従えば、端壁の第1の取付部および蓋体の第2の取付部
が蝶番の所定位置を越える旋回動を規制するので、これ
によって蓋体の閉位置を越える旋回が阻止され、閉位置
に保持するための専用の部材を設けることなく蓋体を閉
位置に保持することができる。また、端壁の中間部に形
成された開口に蓋体が配設されるので、蓋体自体が比較
的小さく、これを旋回自在に支持する蝶番等は比較的小
さなものでも充分な強度が確保される。
【0009】また本発明は、蓋体の内面側にはパッキン
部材が設けられているとともに、蓋体の第2の取付部に
は、第1の取付部の内側にて上方に延びる突出片が設け
られ、突出片は、第1の取付部と第2の取付部との間隙
を内側から塞ぐことを特徴とする。本発明に従えば、蓋
体にパッキン部材が設けられているので、このパッキン
部材は建物との間のシール作用および緩衝作用を有す
る。また、第1の取付部と第2の取付部との間隙が突出
片によって塞がれるので、この間隙を通しての雨水の侵
入が防止される。
【0010】さらに本発明は、蓋体の両端部には蓋端壁
が設けられ、蓋端壁の少なくとも片方には端壁の内側に
配置される取付突部が設けられ、端壁と取付突部との間
にばね手段が介在されていることを特徴とする。本発明
に従えば、蓋体に蓋端壁が設けられているので、蓋体が
開方向に幾分旋回して蓋体の両端部と端壁との間に略三
角状の開口が生じてもこの三角状の開口は蓋端壁によっ
て塞がれるようになり、これによってこの開口を通して
の雨水の侵入が防止される。また端壁の内側にばね手段
を取付ける取付突部が配置されるので、蓋体が開方向に
大きく旋回するとこの取付突部が端壁に当接するように
なり、これによって蓋体が不必要に大きく旋回すること
が防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の屋
根用伸縮継手装置を示す鉛直断面図である。本実施形態
の伸縮継手装置1は、基本的に、間隙2を有する2つの
建造物の躯体である一対のパラペット3a,3bを上面
4a,4bにアンカーボルト5a,5bによってそれぞ
れ固定される一対の縁材6a,6bと、各縁材6a,6
bに支持されるカバー本体であるカバーパネル7と、各
縁材6a,6bよりも間隙2側で幅方向両端部が各パラ
ペット3a,3bにアンカーボルト8a,8bおよび取
付金具9a,9bによって連結される止水板10と、こ
の止水板10よりも間隙2内における内方(図1の下
方)で幅方向両端部が前記係止金具11a,11bに係
止される耐火帯12とを含む。
【0012】カバーパネル7は、偏平な金属製のカバー
プレート13(たとえば、ステンレススチール、アルミ
ニウムのプレート等)と、カバープレート13の間隙2
に臨む内面に沿って前記幅方向に直角な長手方向に等間
隔をあけて設けられる金属製のホルダ14と、各ホルダ
14の長手方向両端部に装着され、カバープレート13
の幅方向両端部で図1の下方にほぼ直角に屈曲して形成
される垂れ壁部15a,15bが固定される一対の補強
部材17a,17bとを有する。
【0013】前記各縁材6a,6bは、図1の紙面に垂
直に延びており、各複数のライナ18a,18bによっ
てそれぞれ支持され、ライナ18a,18bと各パラペ
ット3a,3bとの間には止水板19a,19bの幅方
向各一端部が挟持され、この止水板19a,19bの幅
方向他端部は、前記補強部材17a,17bに設けられ
る保持片20a,20bによって挟着されている。
【0014】各止水板10;19a,19bは、たとえ
ばEDT/ブチルゴムから成り、図1の紙面に直角方向
に延びるいわゆる長尺材である。また前記耐火帯12
は、セラミックファイバなどを含む耐火材料から成り、
図1の紙面に直角に延びるいわゆる長尺材である。
【0015】前記カバーパネル7は、その中央から両側
部寄りになるにつれて下方に傾斜する排水勾配を有し、
雨水を両側方に導いて、排水するように構成される。
【0016】図示の実施形態では、一対のパラペット3
a,3bが図1において紙面に垂直な方向に相対的に大
きく移動したときにも、伸縮継手装置1が破損しないよ
うに、さらに次のとおり構成されている。
【0017】図1とともに図2および図3を参照して、
カバー本体であるカバーパネル7の両端部には端壁60
(図2および図3において片方のみ示す)が設けられて
いる。端壁60は、カバーパネル7の端縁から下方に延
びており、その上端縁および両側縁はカバーパネル7に
固定されている。、端壁60の横方向(図1において左
右方向、図2において左下から右上の方向)中間部に
は、その下縁から上方に延びる矩形状の開口64が形成
され、この開口64に蓋体66が配設されている。実施
の形態では、端壁60の開口64を規定する下縁には、
内方(図3において右方)に突出する第1の取付部68
が設けられている。この第1の取付部68は、蓋体66
の長手方向実質上全長にわたって設けてもよく、また後
述する蝶番70の配設部位に対応して設けることもでき
る。蓋体66は、細長いプレート状であり、その上端部
(図2および図3において上側の側縁部)には内方に突
出する第2の取付部72が設けられ、この第2の取付部
72の先端部(内方に延びる内側端部)には、上方に突
出する突出片74が設けられている。また、蓋体66の
下端には内方に突出する下壁部76が設けられ、下壁部
76の先端にはさらに上方に突出する補助壁部78が設
けられ、この補助壁部78にパッキン部材80が装着さ
れている。第2の取付部72、突出片74、下壁部76
およびパッキン部材80は蓋体66の長手方向実質上全
長にわたって設けられている。パッキン部材80は、幾
分弾性変形可能な中空状部材から構成され、たとえば合
成ゴムまたは合成樹脂から形成することができる。
【0018】端壁60の第1の取付部68と蓋体66の
第2の取付部72との間には蝶番70が介在されてい
る。蝶番70は、ピン81を介して相互に旋回自在に連
結された第1部材82と第2部材84を備え、第1部材
82が第2の取付部72に固定され、第2部材84が第
1の取付部68に固定されている。したがって、蓋66
は、図2および図3に示す閉位置から矢印86で示す開
方向に旋回自在である。なお、蝶番70は、蓋体66の
長手方向に間隔をおいて複数個設けることができる。実
施形態では、端壁60の横方向中間部に矩形状の開口6
4を設け、この開口64に蓋体66を配設する構造でる
ので、蓋体66が比較的小さくなり、それ故に、蝶番7
0も比較的小さいもので充分な強度を確保することがで
きる。
【0019】蓋体66とカバーパネル7との間には、ば
ね手段が介在されている。ばね手段は、この実施形態で
は引張ばねから構成され、引張ばねとしてたとえばコイ
ルばね88を用いることができる。実施形態では、蓋体
66から延びる下壁部76の内面に略L字状の係止片9
0が固定され、この係止片90にコイルばね88の一端
部が係止されている。また、カバーパネル7の内面には
下方に突出する垂下突部92が設けられ、この垂下突部
92の下面にも係止片94が固定され、かかる係止片9
4にコイルばね88の他端部が係止されている。コイル
ばね88は蓋体66を矢印96で示す閉方向に弾性的に
偏倚し、蓋体66を上記閉位置に保持する。コイルばね
88は、蓋体66の長手方向に複数個設けることもでき
る。上記閉位置においては、図3に示すとおり、第1部
材82と第2部材84が蝶番70の旋回動を規制するの
で、この位置を越える蓋体66の更なる旋回動が阻止さ
れる。この閉位置では、蓋体66は端壁60と実質上同
一の平面を規定し、その下縁は端壁60の下縁と実質上
同一面を規定する。また、第1の取付部82から上方に
延びる突出片74は、蝶番70の内側にて第2の取付部
84を越えて上方に延び、第1の取付部82と第2の取
付部84の間隙を実質上塞ぐ。したがって、この間隙を
通しての雨水等の侵入が防止される。なお、上記間隙を
通しての雨水等の侵入が問題とならない場合には、突出
片74を省略することができる。
【0020】建物(パラペット3a,3bを含む)の外
壁は、外壁用伸縮継手装置100を介して連結される。
主として図2を参照して、隣接する建物には、両者を跨
って伸縮継手装置100が設けられ、建物が相対移動し
た場合には、相対移動に追従して伸縮継手装置100が
伸縮するように構成されている。この外壁用伸縮継手装
置100は、それ自体公知のものでよい。
【0021】外壁用伸縮継手装置100に関連して、次
のとおり構成される。蓋体66の幅(長手方向の長さ)
は、隣接する建物のパラペット3a,3bの間隔(パラ
ペット3a,3bの外側面間の距離)よりも幾分大きく
設定され、建物が揺れても、その揺れの範囲が蓋体66
の上記幅内になるように構成される。また、蓋体66の
上縁はパラペット3a,3bおよび外壁用伸縮継手装置
100の上端を越えて幾分上方に位置するように設定さ
れ、建物が上下方向に移動しても、パラペット3a,3
b等の上縁が蓋体66より上方に突出しないように構成
される。さらに、蓋体66が上記閉位置にあるときに
は、図3に示すとおり、蓋体66に設けられたパッキン
部材80が建造物の外壁の外面ならびに伸縮継手装置1
00の外面に弾性的に圧接されるように構成される。か
く構成することにより、蓋体66と建物の外壁および伸
縮継手装置100との間隙がパッキン部材80によって
塞がれ、この間隙を通しての雨水等の侵入が防止され
る。なお、この間隙を通しての雨水等の侵入が問題とな
らない場合には、パッキン部材80を省略することがで
きる。
【0022】実施形態では、図1および図2に示すとお
り、外壁用伸縮継手装置100が隣接する建物間の間隙
2の側面を覆い、また屋根用伸縮継手装置1が上記間隙
2の上面を覆い、この屋根用伸縮継手装置1の下端部
(カバーパネル7および端壁60の下端部)がパラペッ
ト3a,3bおよび外壁用伸縮継手装置100の上端部
を覆っており、これによって外部から上記間隙2への雨
水等の侵入が確実に防止される。
【0023】屋根用伸縮継手装置1を装着した状態にお
いて、隣接する建物、したがってパラペット3a,3b
が矢印106で示す方向に相対的に大きく揺れたときに
は、外壁用伸縮継手装置100の一部が端壁60に装着
された蓋体66に当接する(建物の外壁に外壁用伸縮継
手装置100が設けられているので、通常、この伸縮継
手装置100が蓋体66に作用するようになる)。かく
すると、蓋体66は、蝶番70のピン81を中心として
コイルばね88の弾性作用に抗して矢印86で示す開方
向に旋回し、建物の移動に応じてこれに追従した位置に
弾性的に保持される。したがって、建物が比較的大きく
揺動しても蓋体66が破損、変形することはない。
【0024】次に、図4〜図6を参照して、蓋体66の
取付構造の他の形態を示す。なお、理解を容易にするた
めに、図4〜図6において、図1〜図3の形態における
部材と同一の部材は、同一の参照番号を付して説明す
る。
【0025】図4〜図6において、この形態の端壁60
では、図1〜図3の形態と同様に、その上縁部および両
側端部がカバーパネル7に固定され、その横方向中間部
に規定された矩形状開口64に蓋体66が旋回自在に配
設されている。端壁60には、内方に延びる第1の取付
部68が設けられている。また、蓋体66の上端部には
内方に延びる第2の取付部72が設けられ、第2の取付
部72の先端部には第1の取付部68を越えて上方に突
出する突出片74が設けられている。また、蓋体66の
下端部には内方に延びる下壁部112が設けられ、この
下壁部112の先端部には上方に第2の取付部72に向
けて突出する補助壁壁114が設けられこの補助壁部1
14にパッキン部材80が装着されている。この補助壁
部114およびパッキン部材80は省略することもでき
る。端壁60と蓋体66とは、第1の取付部68および
第2の取付部72が上述したと同様にして蝶番70を介
して旋回自在に連結される。
【0026】この形態においては、蓋体66の両端に蓋
端壁116,118が設けられている。蓋端壁116,
118は、蓋体66、第2の取付部72、下壁部112
および補助壁部114によって規定される開口を塞ぎ、
蓋体66が矢印120で示す開方向に旋回したときに、
蓋体66の両端においてこの蓋体66と端壁60との間
に生成される開口を塞ぐ作用をする。また、蓋端壁11
6,118の上端部の内側部位には、端壁60と実質上
平行に延びる取付片(取付突部を構成する)122,1
24が一体的に設けられている。取付片122,124
は、蓋端壁116,118から折曲されて外方に突出
し、この取付片122,124の突出部と端壁60との
間に、この実施形態では圧縮ばね(ばね手段を構成す
る)が介在され、圧縮ばねとしてたとえば捩りコイルば
ね126,128または板ばね等を用いることができ
る。実施形態では、端壁60の内面には、一対の係止部
130,132が設けられ、一対の係止部130,13
2に捩りコイルばね126,128の一端部がそれぞれ
係止されている。また、取付片122,124の外面
(図6において下側の面)にはそれぞれ係止部134,
136が設けられ、かかる係止部134,136に捩り
コイルばね126,128の他端部が係止されている。
捩りコイルばね126,128は、その両端部が離隔す
る方向の力を蓋体66と端壁60の間に付与し、したが
って蓋体66を矢印140で示す閉方向に弾性的に偏倚
する。その他の構成については、図1〜図3に示すもの
と実質上同一である。
【0027】かかる形態においても、捩りコイルばね1
26,128が蓋体66を閉方向に弾性的に偏倚せしめ
るので、図1〜図3に示す形態と実質上同一の作用効果
が達成される。加えて、取付片122,124が設けら
れているので、蓋体66が開方向に大きく旋回すると取
付片122,124が端壁60の一部に当接するように
なり、したがって風等により蓋体66が不必要に大きく
旋回することが防止される。
【0028】上述の実施形態では、カバー本体としての
カバーパネル7の一端部に設けられた端壁60に蓋体6
6を設けたが、これに加えて、またはこれに代えてカバ
ーパネル7の他端部に設けた端壁に蓋体を設けることが
できる。
【0029】また、上述した実施形態では、建物の屋根
と屋根との間に生じる間隙を覆う形態の伸縮継手装置に
適用して説明したが、建物の壁と屋根との間に生じる間
隙を覆う形態のものにも同様に適用することができる。
【0030】以下、片方の建物の外壁と他方の建物の屋
根との間に生じる間隙を覆う形態のものに適用した例を
図7を参照して概説する。
【0031】この形態の伸縮継手装置201は、一方の
建物の躯体である外壁253と、他方の建物の屋根であ
るパラペット254との間に形成される間隙202を覆
うために設けられ、外壁253からパラペット254側
に下方に傾斜する勾配を有するカバー本体であるカバー
パネル255とを有する。このカバーパネル255は、
偏平なカバープレート256と、カバープレート256
の内面に長手方向に間隙をあけて設けられる複数のホル
ダ257と、ホルダ257の長手方向両端部にそれぞれ
抜け止めされた状態で装着される2つの補強部材258
a,258bとを有する。
【0032】一方の補強部材258aは、前記カバープ
レート256の立上り部259に嵌め込まれる逆U字状
の抜け止め用嵌合部260と、外壁253にアンカーボ
ルト261によって固定された一方の縁材262aに形
成されたヒンジ片263に角変位自在に嵌まり込むもう
一方のヒンジ片264とを有する。これらのヒンジ片2
63,264によってヒンジ265を形成する。
【0033】補強部材258aのヒンジ片263は、前
記縁材262aに形成される支持片266によって支持
され、縁材262aのヒンジ片263からの抜け落ちが
防止されている。このようにしてヒンジ265によって
カバーパネル255が外壁253に取付けられているの
で、このヒンジ265を回転中心にしてカバーパネル2
55を上方に持ち上げると、縁材262aからカバーパ
ネル255を取り外し、または取り付けることができ
る。
【0034】前記縁材262aにはまた、カバープレー
ト256の立ち上がり部259よりも傾斜方向下流側で
そのカバープレート256の表面に弾発的に当接する第
1パッキン267が設けられる。この第1パッキン26
7よりもさらに傾斜方向下流側には第2パッキン268
が設けられる。第2パッキン268は、金属製のカバー
体269(たとえば、ステンレスステールまたはアルミ
ニウムのプレート等から構成することができる)の端部
にバッフル板270とともにビス271によって固定さ
れる。前記第2パッキン268は、その長手方向に間隙
をあけて切込みが形成され、その背後側に雨水の侵入を
遮断するように前記バッフル板270が設けられてい
る。これによってカバー体269によって覆われた空間
273を常に大気圧とし、負圧による雨水の吸い込みを
防止している。第1および第2パッキン267,268
は、たとえばネオレンゴムから成る。第1パッキン26
7は、紙面に垂直な長手方向に延びるいわゆる長尺材で
ある。カバー体269もまた、紙面に垂直に延びる長尺
材であって、その一端部はアンカーボルト274によっ
て外壁253に固定され、このアンカーボルト274の
上部にはシール材275が打設される。
【0035】もう一方の縁材262bは、パラペット2
54に設けられ、カバーパネル255をその幅方向およ
び長手方向に変位自在に保持している。
【0036】以上のような構成を有する伸縮継手装置2
01もまた、外壁253およびパラペット254が相対
的に近接し、または離反しても、そのような幅方向の変
位を許容し得るとともに、外壁253およびパラペット
254が相対的に紙面に直角な長手方向にずれを生じて
も、そのような長手方向の変位を許容することができ
る。
【0037】このような形態の伸縮継手装置201にお
いても、カバーパネル255(カバー本体を構成する)
の両端部に端壁280(図7において片方のみ示す)が
設けられる。端壁280は、その上端縁および図7にお
いて右端部がカバーパネル255に固定され、その横方
向(図7において左右方向)中間部に下縁から上方に延
びる矩形状の開口に蓋体284が旋回自在に配設され
る。端壁280および蓋体284の構成は、図1〜図3
に示す形態でもよく、あるいは図4〜図6に示す形態で
もよい。かく構成した場合にも、上述したと同様の作用
効果が達成され、建物が相対的に大きく移動したときも
端壁の破損、変形が防止される。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、端壁の第1の取付部お
よび蓋体の第2の取付部が蝶番の所定位置を越える旋回
動を規制するので、これによって蓋体の閉位置を越える
旋回が阻止され、閉位置に保持するための専用の部材を
設けることなく蓋体を閉位置に保持することができる。
また、端壁の中間部に形成された開口に蓋体が配設され
るので、蓋体自体が比較的小さく、これを旋回自在に支
持する蝶番等は比較的小さなものでも充分な強度が確さ
れる。
【0039】また本発明によれば、蓋体の内面側にパッ
キン部材が設けられているので、このパッキン部材は建
物との間のシール作用および緩衝作用を有する。また、
第1の取付部と第2の取付部との間隙が突出片によって
塞がれるので、この間隙を通しての雨水の侵入が防止さ
れる。
【0040】さらに本発明によれば、蓋体に蓋端壁が設
けられているので、蓋体が開方向に幾分旋回して蓋体の
両端部と端壁との間に略三角状の開口が生じてもこの三
角状の開口は蓋端壁によって塞がれるようになり、これ
によってこの開口を通しての雨水の侵入が防止される。
また端壁の内側にばね手段を取付ける取付突部が配置さ
れるので、蓋体が開方向に大きく旋回するとこの取付突
部が端壁に当接するようになり、これによって蓋体が不
必要に大きく旋回することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の伸縮継手装置を示す鉛直
断面図である。
【図2】図1の伸縮継手装置の一端部を示す部分斜視図
である。
【図3】図1の伸縮継手装置の一端部を示す鉛直断面図
である。
【図4】伸縮継手装置における端壁の他の実施形態を示
す部分斜視図である。
【図5】図4の他の形態を示す鉛直断面図である。
【図6】図4の他の形態を示す水平断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態の伸縮継手装置を示す鉛
直断面図である。
【符号の説明】
1,201 伸縮継手装置 7,255 カバーパネル(カバー本体) 60,280 端壁 66,284 蓋体 68 第1の取付部 70 蝶番 72 第2の取付部 88 コイルばね 122,124 取付片(取付突部) 126,128 捩りコイルばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する建物間の間隙を上方から覆うカ
    バー本体と、該カバー本体の長手方向両端部に設けられ
    た端壁を備え、 少なくとも一方の前記端壁には、横方向中間部にて下縁
    から上方に延びる開口が規定され、 前記端壁の前記開口には蓋体が揺動自在に配設され、 前記端壁の前記開口を規定する部位には、内方に延びる
    第1の取付部が設けられ、 前記蓋体の上端部には、内方に延びる第2の取付部が設
    けられ、 前記端壁の前記第1の取付部と前記蓋体の前記第2の取
    付部は蝶番を介して旋回自在に連結され、 前記蓋体には、これを閉方向に弾性的に偏倚するばね手
    段が装着され、 前記蝶番による前記第1の取付部と前記第2の取付部と
    の相対的旋回動が阻止されることによって前記蓋体が前
    記閉位置に保持されることを特徴とする伸縮継手装置。
  2. 【請求項2】 前記蓋体の内面側にはパッキン部材が設
    けられているとともに、前記蓋体の前記第2の取付部に
    は、前記第1の取付部の内側にて上方に延びる突出片が
    設けられ、該突出片は、前記第1の取付部と前記第2の
    取付部との間隙を内側から塞ぐことを特徴とする請求項
    1記載の伸縮継手装置。
  3. 【請求項3】 前記蓋体の両端部には蓋端壁が設けら
    れ、該蓋端壁の少なくとも片方には前記端壁の内側に配
    置される取付突部が設けられ、前記端壁と前記取付突部
    との間に前記ばね手段が介在されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の伸縮継手装置。
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