JP2837291B2 - 原稿画像読取装置 - Google Patents

原稿画像読取装置

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JP2837291B2
JP2837291B2 JP3161510A JP16151091A JP2837291B2 JP 2837291 B2 JP2837291 B2 JP 2837291B2 JP 3161510 A JP3161510 A JP 3161510A JP 16151091 A JP16151091 A JP 16151091A JP 2837291 B2 JP2837291 B2 JP 2837291B2
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紀博 熊
雅文 山之上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ装置など
に使用する原稿画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ファクシミリ装置などの原稿
画像読取装置においては、原稿から読取る画質を、選択
し得る機能が含まれている。原稿からの画像の読取り
は、複数個の光電変換素子が走査線方向に配置されてい
る電荷結合形(以下「CCD」と略称する)イメージセ
ンサなどによって行われる。原稿は、主走査方向と垂直
な副走査方向に、主走査線方向の読取りが行われるたび
毎に一定量だけ搬送される。原稿から画像を読取ったC
CDイメージセンサからは、各光電変換素子からのアナ
ログ信号が時系列的に導出される。
【0003】CCDイメージセンサなどからの出力は、
原稿面の明るさや、原稿面に記録されている情報の密度
などによって変動する。ファクシミリ装置などにおいて
は、イメージセンサなどから読取られた画像信号を、2
値化などの量子化処理を行い、各種デジタル信号処理の
対象とする。量子化処理の過程を、人間の視覚と一致す
るように補正するため、MTF補正係数、MTF上限
値、MTF下限値、像域分離レベル等の各種補正係数の
組合わせが用いられる。
【0004】原稿を読取る走査線の間隔は、原稿を読取
る副走査線方向の密度を定める。原稿から細かく画像を
読取るためには、読取りを行う走査線の間隔を狭める。
【0005】従来からの、原稿画像読取装置の動作を図
5によって説明する。ステップa1において原稿画像の
読取りが開始される。ステップa2においては、原稿画
像の読取り濃度を選択する。読取り濃度とは、いわゆる
中間調画像として読取るために、多階調方式や、疑似階
調方式などによって実現される濃度をいう。単純な、2
値化の場合も含まれることは勿論である。
【0006】ステップa3では、選択された濃度に対応
する各種パラメータが読込まれる。次にステップa4に
おいて、ステップa3で読込まれたパラメータや、画質
補正のための各種補正係数がイメージセンサからの信号
を処理する回路に設定され、ステップa5で処理を終了
する。
【0007】原稿を走査線方向に読取る毎に副走査線方
向に搬送する距離を小さくすると、画像の読取りがより
精細になり、画質が向上する。このため、従来からのフ
ァクシミリ装置などにおいては、CCDイメージセンサ
の光電変換素子の配列ピッチ程度の搬送を行うファイン
モード、2倍の距離で搬送を行うスタンダードモード、
および半分の距離で搬送を行うスーパーファインモード
を切換て、画質を選択することができるように構成する
ことが行われている。原稿からの画像を迅速に読取るた
めにはノーマルモードを選択し、細かい文字などを含む
原稿を読取るためにはファインモードを使用し、さらに
細かい画像を読取るためにスーパーファインモードを使
用する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来からの原稿画像読
取装置においては、画質モードに対応して読取手段から
の画像信号を処理するときのパラメータを変更すること
は行われていない。しかしながら、スーパーファインモ
ード時においては、光電変換素子の副走査線方向の長さ
よりも短い間隔で画像情報を読取るので、結果として重
ね読みとなり、副走査方向の解像度が劣化する。たとえ
ば、原稿上に横罫線のような細かい線が表示されていた
としても、そのような細かい線が抜けとなって表れたり
する。
【0009】また、原稿からの読取りをレンズを介して
行うように構成されているときには、副走査方向のレン
ズの解像度が主走査方向よりも劣るので、このような読
取レンズの性能(分解能)という潜在的な条件と、前述
のスーパーファインモード時の光電変換素子の寸法とい
う条件が重なって、スーパーファインモード時において
は、特に副走査方向の画質が劣化しやすい。
【0010】本発明の目的は、副走査方向の読取画質を
容易に改善することができる原稿画像読取装置を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の読取素
子を含む読取手段であって、各読取素子は予め定められ
る形状を有し、予め定められる間隔で主走査方向に直線
状に配置される、そのような読取手段と、読取手段から
の出力に応答し、各読取素子毎の読取出力をレベル弁別
して量子化処理するレベル弁別手段と、レベル弁別手段
に、レベル弁別用の各種パラメータを設定するパラメー
タ設定手段と、原稿を読取るための複数の予め定める画
質モードを選択するモード選択手段と、モード選択手段
からの出力に応答し、選択された画質モードに対応し
て、主走査方向と垂直な副走査方向に、読取素子の副走
査方向への長さ未満の予め定める変位量を含む、複数の
予め定める変位量から選択される1つの変位量で原稿を
順次的に搬送する副走査手段と、前記複数の画質モード
毎に、読取手段からの出力を、副走査方向の解像度を向
上してレベル弁別するための複数の補正係数が予め設定
されるモードテーブル手段と、原稿を読取るための複数
の予め定める濃度選択値を選択する濃度選択手段と、前
記複数の濃度選択値が予め設定される濃度テーブル手段
と、モード選択手段および濃度選択手段からの出力に応
答し、選択された画質モードに従ってモードテーブル手
段から前記複数の補正係数、濃度テーブル手段から前記
濃度選択値をそれぞれ読出してパラメータ設定手段に与
え、レベル弁別手段の量子化処理を制御する制御手段と
を含むことを特徴とする原稿画像読取装置である。
【0012】
【作用】本発明に従えば、読取手段には複数の読取素子
が含まれ、各読取素子は予め定められる形状を有し、予
め定められる間隔で主走査方向に直線状に配置される。
読取手段からの出力は、レベル弁別手段によって量子化
処理される。レベル弁別用の各種パラメータは、パラメ
ータ設定手段が設定する。モード選択手段は、原稿を読
取るための複数の予め定める画質モードから1つの画質
モードを選択する。副走査手段は、選択された画質モー
ドに対応する変位量で、原稿を主走査方向と垂直な副走
査方向に順次的に搬送する。モードテーブル手段には、
選択された画質モード毎に、読取手段からの出力を、副
走査方向の解像度が向上するようにレベル弁別するため
の複数の補正係数が予め設定される。濃度選択手段によ
って選択される複数の濃度選択値は、濃度テーブル手段
に予め設定される。制御手段は、選択された画質モード
に対応して、モードテーブル手段から補正係数を読出
し、濃度テーブル手段から濃度選択値を読出して、レベ
ル弁別手段に与えて量子化処理を制御する。副走査手段
が原稿を搬送する変位量には、読取素子の副走査方向へ
の長さ未満の予め定める変位量が含まれる。このような
変位量に対しては解像度が劣化しやすいけれども、補正
係数は、副走査方向の解像度が向上するように設定され
ているので、変位量に応じた適切な補正を行い、優れた
画質を得ることができる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の原稿画像読取装
置が含まれるファクシミリ装置1の電気的構成を示すブ
ロック図である。ファクシミリ装置1には、公衆電話回
線L1に接続される回線網制御回路2と、ハンドセット
3が設けられている電話手段4が接続される。電話手段
4には、フック状態検出回路5が設けられ、その出力は
マイクロコンピュータなど構成される制御回路6に与え
られる。制御回路6と回線網制御回路2との間には、モ
デム7が設けられる。モデム7は、電話回線L1を介し
てファクシミリ装置1が送信/受信する伝送信号の変調
/復調を行う。
【0014】制御回路6には、ダイヤルキーおよびスタ
ートキーなどを含む操作手段8が接続される。操作手段
8には、ファクシミリ装置1が読取る原稿画像の画質を
選択するモード選択スイッチ8aと、中間調を使用した
階調表示を指定する濃度選択スイッチ8bが含まれる。
ファクシミリ装置1に装填された原稿の画像は、読取手
段9によって光学的に読取られる。電話回線L1を介し
て受信された画像情報は、記録手段10によって記録さ
れる。マイクロスイッチなどで構成される原稿検出手段
11は、原稿が装填されていることを検出する。読取手
段9、記録手段10および原稿検出手段11も、制御回
路6に接続される。
【0015】読取手段9は、CCDイメージセンサなど
によって実現される。CCDの表面には、複数の読取素
子である光電変換素子が主走査線方向に配置され、走査
線毎の画像情報を読取る。読取手段9からの出力は、レ
ベル弁別回路12に与えられる。レベル弁別回路12
は、与えられた読取手段からの出力を、レベル弁別して
量子化処理を行う。レベル弁別の際の弁別レベルなどの
各種パラメータは、ポート12pに設定される。制御回
路6は、テーブル手段である読出し専用メモリ(以下
「ROM」と略称する)13に含まれる、定数テーブル
(A,B,C)13aおよび定数テーブル(1〜n)1
3bから複数の補正係数を読出し、パラメータ設定手段
であるポート12pに与える。
【0016】定数テーブル(A,B,C)13aに設定
されている補正値は、MTF補正係数、MTF上限値、
MTF下限値や像域分離レベル等の各種補正係数の値
が、2桁の16進数(01,2A等)の組合わせとして
設定されている。ここでMTFとはModulation Transfe
r Functionの略称であり、全空間周波数領域を論ずるた
めに導入された概念である。MTFは特に光学機器の客
観的評価の一例として一般化されつつある。ファクシミ
リでは、文字を画像情報として正確に伝送する必要があ
るために、比較的微細な画像を伝送する必要があり、解
像度特性が重要視される。
【0017】モード選択手段8aによって選択される画
質モードに対応して、原稿は副走査線方向に搬送され
る。この搬送を制御するため、制御回路6は、送信モー
タ制御回路14、モータドライバ回路15を介してパル
スモータ16を駆動する。
【0018】電話回線L1から受信したデータの記録
は、制御回路6が受信モータ制御回路17を介してモー
タ18を駆動し、記録紙を搬送しながら、記録手段10
によって、受信された画像情報の再生が行われる。
【0019】図2は、図1図示のファクシミリ装置1の
読取手段9に関連する部分を簡略して示す。原稿20
は、搬送装置21によって副走査方向である図2の左右
方向に搬送される。搬送装置21は、パルスモータ16
によって駆動される。原稿20の裏面にはランプ22が
設けられ、原稿20の表面で反射した光は、光学系23
を介して読取手段9に与えられる。光学系23には、3
つのミラー24,25,26とレンズ27が含まれる。
読取手段9は、光学系23を介する原稿20からの画像
情報を一走査線毎に読取る。読取手段9は、原稿の主走
査線方向の幅だけの画像情報を同時に読取るので、レン
ズ27には、主走査線方向の解像度が特に要求される。
【0020】CCDイメージセンサの光電変換素子の主
走査線方向のピッチは、たとえば光学系23を介して、
原稿1mm当たり7.7の割合となるように定められ
る。ファインモード時の副走査線方向の変位量は光電変
換素子のピッチに合わせて、1/7.7mmに設定され
る。したがって、スーパーファインモードでは、1/1
5.4mmの変位量となり、ノーマルモードでは1/
3.85mmの変位量となる。
【0021】図3は、読取手段9の電気的構成を示すブ
ロック図である。読取手段9には、主走査線方向3Hに
配列される光電変換素子31,32,…,3n−1,3
nが含まれる。各光電変換素子31,32,…,3n−
1,3nは、主走査線方向3Hおよび副走査線方向3V
方向の長さが等しい正方形形状を有する。光電変換素子
31,32,…,3n−1,3nは、受光した光に応じ
て電気信号を発生する。発生した電気信号は、ゲート回
路41,42に与えられる。ゲート回路41,42は、
入力端子43から与えられるトランスファゲート信号c
0に応答して、光電変換素子31,32,…,3n−
1,3nからの信号を1つおきに取出す。ゲート回路4
1,42からの出力は、シフト回路44,45にそれぞ
れ与えられる。シフト回路44,45は、入力端子4
6,47;48,49にそれぞれ与えられる第1および
第2クロック信号に応答して、ゲート回路41,42か
ら与えられた信号を転送する。シフト回路44,45か
らの出力は、出力回路50に与えられ、出力端子51か
ら映像出力信号sとして導出される。
【0022】図4によって、制御回路6による画質モー
ドに対応する制御動作を説明する。ステップb1におい
て処理が開始され、ステップb2において選択されてい
る画質モードが与えられる。次にステップb3におい
て、選択されたモード毎に、モードテーブル手段である
定数テーブル(A,B,C)13aから、補正係数の設
定値が読込まれる。たとえば、Aはノーマルモード、B
はファインモード、Cはスーパーファインモードに対応
する。
【0023】次にステップb4において、濃度選択手段
としての制御回路6によって、濃度選択値が与えられ
る。ステップb5においては、選択された濃度に対応し
て濃度テーブル手段である定数テーブル(1〜n)13
bから設定値が読出される。次にステップb6におい
て、設定値に基づくポート12pへのパラメータ設定が
行われ、ステップb7で処理を終了する。なお、濃度の
選択自体は、従来と同様に行われる。
【0024】また、副走査方向に光電変換素子31,3
2,…,3n−1,3nの長さ未満の変位量で原稿を順
次的に搬送する画質モードであるスーパーファインモー
ドで、副走査方向の解像度が向上するようにレベル弁別
するための複数の補正係数がテーブル手段13に設定さ
れるので、読取手段9にレンズ27などを用いるときに
は、レンズ27の解像度を副走査線方向に対して低下さ
せる代わりに主走査線方向に対して向上させるようにし
ても、ある程度の範囲で補正することができる。このた
め、コストの安いレンズ27を採用しても高品質の画像
を得ることができる。
【0025】以上の実施例においては、ファクシミリ装
置1において原稿画像読取装置を用いているけれども、
イメージスキャナなどで用いるようにしてもよいことは
勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モードテ
ーブル手段には複数の画質モード毎に、読取手段からの
出力を副走査方向の解像度が向上するようにレベル弁別
するための複数の補正係数が予め設定されるので、画質
モード毎に読取られる画質を向上することができる。さ
らに、原稿を副走査方向に搬送するとき、読取素子の副
走査方向の長さ未満の変位量を選択することができ、そ
のような画質モードに対応して、副走査方向の解像度が
向上するような複数の補正係数が予め設定されるので、
精細な画像を優れた画質で読取ることができる。また、
濃度テーブル手段に複数の濃度選択値が予め設定され、
濃度を選択することによって、より適切な画質での読取
りを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図である。
【図2】図1図示の読取手段9に関連する概略的な構成
を示す側面図である。
【図3】読取手段9の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図4】制御回路6の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】従来からの原稿画像読取装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置 6 制御回路 7,8 操作手段 8a モード選択スイッチ 9 読取手段 12 レベル弁別回路 13 テーブル手段 13a 定数テーブル(A,B,C) 14 送信モータ制御回路 16 パルスモータ 27 レンズ 31,32,…,3n−1,3n 光電変換素子
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/04 - 1/207

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の読取素子を含む読取手段であっ
    て、 各読取素子は予め定められる形状を有し、 予め定められる間隔で主走査方向に直線状に配置され
    る、 そのような読取手段と、 読取手段からの出力に応答し、各読取素子毎の読取出力
    をレベル弁別して量子化処理するレベル弁別手段と、 レベル弁別手段に、レベル弁別用の各種パラメータを設
    定するパラメータ設定手段と、 原稿を読取るための複数の予め定める画質モードを選択
    するモード選択手段と、 モード選択手段からの出力に応答し、選択された画質モ
    ードに対応して、主走査方向と垂直な副走査方向に、読
    取素子の副走査方向への長さ未満の予め定める変位量を
    含む、複数の予め定める変位量から選択される1つの変
    位量で原稿を順次的に搬送する副走査手段と、 前記複数の画質モード毎に、読取手段からの出力を、副
    走査方向の解像度を向上してレベル弁別するための複数
    の補正係数が予め設定されるモードテーブル手段と、 原稿を読取るための複数の予め定める濃度選択値を選択
    する濃度選択手段と、 前記複数の濃度選択値が予め設定される濃度テーブル手
    段と、 モード選択手段および濃度選択手段からの出力に応答
    し、選択された画質モードに従ってモードテーブル手段
    から前記複数の補正係数、濃度テーブル手段から前記濃
    度選択値をそれぞれ読出してパラメータ設定手段に与
    え、レベル弁別手段の量子化処理を制御する制御手段と
    を含むことを特徴とする原稿画像読取装置。
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