JP2837110B2 - 急速起動用蒸気タービンロータ - Google Patents
急速起動用蒸気タービンロータInfo
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- JP2837110B2 JP2837110B2 JP9230095A JP9230095A JP2837110B2 JP 2837110 B2 JP2837110 B2 JP 2837110B2 JP 9230095 A JP9230095 A JP 9230095A JP 9230095 A JP9230095 A JP 9230095A JP 2837110 B2 JP2837110 B2 JP 2837110B2
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- Japan
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- rotor
- steam turbine
- bore
- turbine rotor
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は一軸Ｃ／Ｃ（コンバイン
ドサイクル）用単車室蒸気タービン用のロータで、ロー
タを分割し、溶接構造とした急速起動用蒸気タービンロ
ータに関する。
ドサイクル）用単車室蒸気タービン用のロータで、ロー
タを分割し、溶接構造とした急速起動用蒸気タービンロ
ータに関する。
【０００２】
【従来の技術】蒸気タービンのロータには同種材料ある
いは異種材から成るタービンロータを分割構造にして製
作し、該分割したタービンロータの部分を組合せ、溶接
構造に成形したタービンロータ或いは、大口径ボアの溶
接タービンロータがある。これらについては、特開昭５
７−１７６３０５号あるいは実開昭６１−１６２５０１
号に開示されたものがある。特開昭５７−１７６３０５
号の概要は、異種材料からなるタービンロータを分割構
造で製作し、溶接構造に成形した蒸気タービンロータに
関するものである。又、実開昭６１−１６２５０１号の
概要はロータの溶接部の腐食環境に接する表面を圧縮残
留応力にすることによって溶接部の残留応力を改善した
溶接型タービンロータに関するものである。
いは異種材から成るタービンロータを分割構造にして製
作し、該分割したタービンロータの部分を組合せ、溶接
構造に成形したタービンロータ或いは、大口径ボアの溶
接タービンロータがある。これらについては、特開昭５
７−１７６３０５号あるいは実開昭６１−１６２５０１
号に開示されたものがある。特開昭５７−１７６３０５
号の概要は、異種材料からなるタービンロータを分割構
造で製作し、溶接構造に成形した蒸気タービンロータに
関するものである。又、実開昭６１−１６２５０１号の
概要はロータの溶接部の腐食環境に接する表面を圧縮残
留応力にすることによって溶接部の残留応力を改善した
溶接型タービンロータに関するものである。
【０００３】上記に開示されている溶接タービンロータ
は、材質的特質を抽出するために採用された手段であり
或いは、軽量化を計るために採用された手段である。特
に、溶接加工については、冷却加熱等の手段で残留応力
を改善することに腐心されている。
は、材質的特質を抽出するために採用された手段であり
或いは、軽量化を計るために採用された手段である。特
に、溶接加工については、冷却加熱等の手段で残留応力
を改善することに腐心されている。
【０００４】また、これ等の溶接継手によるタービンロ
ータは、溶接裏波除去が行なわれていず、その溶接によ
る応力集中個所でロータが熱疲労を起こすことが懸念さ
れる。
ータは、溶接裏波除去が行なわれていず、その溶接によ
る応力集中個所でロータが熱疲労を起こすことが懸念さ
れる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】一軸Ｃ／Ｃ用単車室蒸
気タービン用ロータはロータの熱容量が大きくＤＳＳ対
応のユニットでは負荷上昇或いは初期蒸気温度に制限を
与え、ロータの熱応力を下げる必要があり、急速起動は
不可能であった。
気タービン用ロータはロータの熱容量が大きくＤＳＳ対
応のユニットでは負荷上昇或いは初期蒸気温度に制限を
与え、ロータの熱応力を下げる必要があり、急速起動は
不可能であった。
【０００６】また溶接裏波部において応力集中でロータ
が疲労を起こす懸念があった。
が疲労を起こす懸念があった。
【０００７】本発明はこの問題点を解消するために応用
集中個所に曲げ応力が作用しないような溶接構造とし、
急速起動時にも適用可能な蒸気タービンロータを提供す
ることを目的としたものである。
集中個所に曲げ応力が作用しないような溶接構造とし、
急速起動時にも適用可能な蒸気タービンロータを提供す
ることを目的としたものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、
（１）軸内部にボア部を有し、ジャーナル部で支持され
た一軸コンバインドサイクル用単車室蒸気タービン用の
ロータであって、前記ボア部は軸端から前記ジャーナル
部で支持される部分までのボア口径より、それ以降から
高圧段部までを大口径とすると共に前記軸は前記ジャー
ナル部近辺の大口径部において溶接継手構造としたこと
を特徴とする急速起動用蒸気タービンロータを提供す
る。
（１）軸内部にボア部を有し、ジャーナル部で支持され
た一軸コンバインドサイクル用単車室蒸気タービン用の
ロータであって、前記ボア部は軸端から前記ジャーナル
部で支持される部分までのボア口径より、それ以降から
高圧段部までを大口径とすると共に前記軸は前記ジャー
ナル部近辺の大口径部において溶接継手構造としたこと
を特徴とする急速起動用蒸気タービンロータを提供す
る。
【０００９】更に、（２）前記（１）において、前記溶
接継手部のボア径側の裏波個所には内側向きに所定の幅
で円周突起部を設けた溶接継手としたことを特徴とする
急速起動用蒸気タービンロータも提供する。
接継手部のボア径側の裏波個所には内側向きに所定の幅
で円周突起部を設けた溶接継手としたことを特徴とする
急速起動用蒸気タービンロータも提供する。
【００１０】
【作用】本発明の蒸気タービンロータはこのような手段
により、その（１）の発明においては、溶接継手を有す
るロータ構造としたことによりロータ軸の蒸気入口部の
ある高圧段部までのボア部を大口径にすることができ、
そのためロータが薄肉構造となり、起動時の熱応力を低
減するので急激な熱応力の変化による破損が防止され、
蒸気タービンの急速起動が可能となる。特に、コンバイ
ンドサイクル用蒸気タービンでは、この構造によってコ
ンバインドサイクルのロスが低減できる。また、溶接に
より異種材を継ぎ、ロータ設計強度に合わせて自由にロ
ータ各部の材料を選定できるようになる。
により、その（１）の発明においては、溶接継手を有す
るロータ構造としたことによりロータ軸の蒸気入口部の
ある高圧段部までのボア部を大口径にすることができ、
そのためロータが薄肉構造となり、起動時の熱応力を低
減するので急激な熱応力の変化による破損が防止され、
蒸気タービンの急速起動が可能となる。特に、コンバイ
ンドサイクル用蒸気タービンでは、この構造によってコ
ンバインドサイクルのロスが低減できる。また、溶接に
より異種材を継ぎ、ロータ設計強度に合わせて自由にロ
ータ各部の材料を選定できるようになる。
【００１１】更に、（２）の発明では、前述の（１）の
発明と同じ作用、効果を奏すると共に、加えて溶接継手
の裏側（裏波個所）に円周突起部を設けたことによって
ロータの曲げによって発生する応力集中個所（裏波個
所）に集中的な曲げ応力が作用しなくなり、信頼性が一
層向上するものである。
発明と同じ作用、効果を奏すると共に、加えて溶接継手
の裏側（裏波個所）に円周突起部を設けたことによって
ロータの曲げによって発生する応力集中個所（裏波個
所）に集中的な曲げ応力が作用しなくなり、信頼性が一
層向上するものである。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図１は本発明の一実施例に係る急速起動
用蒸気タービンロータの断面図である。図において、１
はロータ、２はジャーナル部、３は高圧段部、４は溶接
継手、５は継手部の円周突起部である。Ａは車室内の蒸
気入口部で、この近辺のボアが大口径Ｄに削減されてい
る。ｄはジャーナル部２から軸端部までの小口径のボア
ｄとなっている。
的に説明する。図１は本発明の一実施例に係る急速起動
用蒸気タービンロータの断面図である。図において、１
はロータ、２はジャーナル部、３は高圧段部、４は溶接
継手、５は継手部の円周突起部である。Ａは車室内の蒸
気入口部で、この近辺のボアが大口径Ｄに削減されてい
る。ｄはジャーナル部２から軸端部までの小口径のボア
ｄとなっている。
【００１３】このような一軸用の蒸気タービンロータ
は、蒸気入口部Ａの近辺のロータ１のジャーナル部２以
降から高圧段部３までに大口径のボアＤが削減されてい
るロータ部分１０と、ジャーナル部２から軸端部（図示
されていない）に小口径のボアｄが削成されているロー
タ部分２０とから構成されている。
は、蒸気入口部Ａの近辺のロータ１のジャーナル部２以
降から高圧段部３までに大口径のボアＤが削減されてい
るロータ部分１０と、ジャーナル部２から軸端部（図示
されていない）に小口径のボアｄが削成されているロー
タ部分２０とから構成されている。
【００１４】更に、これらロータ部分１０と２０とはジ
ャーナル部２以降の近辺で溶接継手４の構造により一軸
に成形されており、更に、溶接継手４のボア径側には、
ある幅を有する円周突起部５が削成されていて、この円
周突起部５によってロータ１の曲げにより発生する応力
は集中部（裏波個所）に作用しなくなる。
ャーナル部２以降の近辺で溶接継手４の構造により一軸
に成形されており、更に、溶接継手４のボア径側には、
ある幅を有する円周突起部５が削成されていて、この円
周突起部５によってロータ１の曲げにより発生する応力
は集中部（裏波個所）に作用しなくなる。
【００１５】図２，図３は図１における溶接継手４及び
ボア径側の円周突起部５の拡大図であり、図２はロータ
部分１０と２０との接合部が直線状断面６のもの、図３
は段状の接合断面７のものの例である。円周突起部の幅
Ｂは、溶接の際に裏波が発生する部分以上の幅があれば
良い。
ボア径側の円周突起部５の拡大図であり、図２はロータ
部分１０と２０との接合部が直線状断面６のもの、図３
は段状の接合断面７のものの例である。円周突起部の幅
Ｂは、溶接の際に裏波が発生する部分以上の幅があれば
良い。
【００１６】以上、説明の実施例においては要するに、
蒸気入口部のロータ１を薄肉構造とするために大口径ボ
アＤのロータ部１０をジャーナル部２以降から高圧段部
３までとし、ジャーナル部２以降近辺において溶接継手
４により溶接する構造とする。更に、この溶接継手部４
の裏波個所（ボア径側）にある幅Ｂを有する円周突起部
５を設けた溶接継手形状とすることにより、ロータ１が
薄肉構造となり、起動時の熱応力を低減するので蒸気タ
ービンの急速起動が可能となる。特にコンバインドサイ
クル用蒸気タービンでは、この構造によってコンバイン
ドサイクルのロスが低減できる。
蒸気入口部のロータ１を薄肉構造とするために大口径ボ
アＤのロータ部１０をジャーナル部２以降から高圧段部
３までとし、ジャーナル部２以降近辺において溶接継手
４により溶接する構造とする。更に、この溶接継手部４
の裏波個所（ボア径側）にある幅Ｂを有する円周突起部
５を設けた溶接継手形状とすることにより、ロータ１が
薄肉構造となり、起動時の熱応力を低減するので蒸気タ
ービンの急速起動が可能となる。特にコンバインドサイ
クル用蒸気タービンでは、この構造によってコンバイン
ドサイクルのロスが低減できる。
【００１７】また、溶接により異種材を継ぎ、ロータ設
計強度に合わせて自由にロータ各部の材料を選定できる
ようになる。
計強度に合わせて自由にロータ各部の材料を選定できる
ようになる。
【００１８】更に、溶接継手の裏側（裏波個所）に円周
突起部を設けたことによってロータの曲げによる応力集
中個所（裏波個所）に曲げ応力が作用しなくなる。
突起部を設けたことによってロータの曲げによる応力集
中個所（裏波個所）に曲げ応力が作用しなくなる。
【００１９】
【発明の効果】以上、具体的に説明したように、本発明
は蒸気タービンロータにおいて、大口径ボア部をジャー
ナル部以降から高圧段部までとしジャーナル部以降近辺
において溶接継手構造とし、更に、溶接継手部の裏波個
所（ボア径側）に所定の幅を有する円周突起部を設けた
構成としたので次のような効果を奏するものである。
は蒸気タービンロータにおいて、大口径ボア部をジャー
ナル部以降から高圧段部までとしジャーナル部以降近辺
において溶接継手構造とし、更に、溶接継手部の裏波個
所（ボア径側）に所定の幅を有する円周突起部を設けた
構成としたので次のような効果を奏するものである。
【００２０】（１）ロータの熱応力を低減できるため蒸
気タービンの急速起動が可能となる。従って本構造の採
用によりＤＳＳ運用下で起動時の負荷変化レート及びミ
スマッチングの運転制限を排除できる。
気タービンの急速起動が可能となる。従って本構造の採
用によりＤＳＳ運用下で起動時の負荷変化レート及びミ
スマッチングの運転制限を排除できる。
【００２１】（２）更に、溶接継手の応力集中個所（裏
波個所）に突起部を設けたことによって溶接後の応力集
中個所の裏波加工及び研磨作業が削減できる。
波個所）に突起部を設けたことによって溶接後の応力集
中個所の裏波加工及び研磨作業が削減できる。
【図１】本発明の一実施例に係る急速起動用蒸気タービ
ンロータの断面図である。
ンロータの断面図である。
【図２】図１における溶接継手部の拡大断面図である。
【図３】図１における溶接継手部の接合断面の他の実施
例の拡大断面図である。
例の拡大断面図である。
１ ロータ ２ ジャーナル部 ３ 高圧段部 ４ 溶接継手 ５ 円周突起部 １０，２０ ロータ部分
Claims (2)
- 【請求項１】 軸内部にボア部を有し、ジャーナル部で
支持された一軸コンバインドサイクル用単車室蒸気ター
ビン用のロータであって、前記ボア部は軸端から前記ジ
ャーナル部で支持される部分までのボア口径より、それ
以降から高圧段部までを大口径とすると共に前記軸は前
記ジャーナル部近辺の大口径部において溶接継手構造と
したことを特徴とする急速起動用蒸気タービンロータ。 - 【請求項２】 前記溶接継手部のボア径側の裏波個所に
は内側向きに所定の幅で円周突起部を設けた溶接継手と
したことを特徴とする請求項１記載の急速起動用蒸気タ
ービンロータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9230095A JP2837110B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 急速起動用蒸気タービンロータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9230095A JP2837110B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 急速起動用蒸気タービンロータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08284603A JPH08284603A (ja) | 1996-10-29 |
| JP2837110B2 true JP2837110B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=14050569
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9230095A Expired - Lifetime JP2837110B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 急速起動用蒸気タービンロータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2837110B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9657574B2 (en) | 2011-03-30 | 2017-05-23 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Rotor of rotary machine and rotary machine |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20060231531A1 (en) * | 2005-04-13 | 2006-10-19 | General Electric Company | Weld prep joint for electron beam or laser welding |
| JP4951488B2 (ja) * | 2007-12-17 | 2012-06-13 | 株式会社日立製作所 | 蒸気タービンロータ及びその製造方法 |
| JP2010031812A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-12 | Hitachi Ltd | タービンロータ |
| JP2011069307A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Hitachi Ltd | 蒸気タービンロータ、それを用いた蒸気タービン |
| JP5822496B2 (ja) * | 2011-03-23 | 2015-11-24 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | タービンロータ及びタービンロータの製造方法 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP9230095A patent/JP2837110B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9657574B2 (en) | 2011-03-30 | 2017-05-23 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Rotor of rotary machine and rotary machine |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08284603A (ja) | 1996-10-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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