JP2836778B2 - 除湿容器 - Google Patents

除湿容器

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JP2836778B2
JP2836778B2 JP7019586A JP1958695A JP2836778B2 JP 2836778 B2 JP2836778 B2 JP 2836778B2 JP 7019586 A JP7019586 A JP 7019586A JP 1958695 A JP1958695 A JP 1958695A JP 2836778 B2 JP2836778 B2 JP 2836778B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潮解性吸湿剤を用いて
室内及び収納庫などの除湿を行うときに使用する除湿容
器に関し、特に、吸湿性除湿剤を詰め換えて繰り返し使
用される除湿容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、押し入れ内部やタンス内部の
除湿を目的として、潮解性吸湿剤を除湿容器に詰めて使
用する除湿装置が多く用いられている。 このような除湿
容器は、例えば、透湿非透水性被膜で閉塞された通気部
を有する容器本体を、潮解液の滴下孔を複数穿設した一
つの受皿により上下2段の空間部に区分し、上段空間部
に粉状、顆粒状または粒状の塩化カルシウム・塩化マグ
ネシウムなどの潮解性吸湿剤を詰め、下段空間部に前記
潮解性吸湿剤が大気中の水分を含んだ空気を吸湿して潮
解して前記滴下孔を通じて滴下する潮解液を貯溜する構
造となっている。
【0003】近年において、資源の再利用の問題、ゴミ
処理の問題など環境保護の観点から除湿容器について
も、消費される潮解性吸湿剤を詰め換えて繰り返し何度
でも使用できるようにしたものが提案され実用化されて
いる。
【0004】例えば、実開平5−33826号公報に
は、容器本体の上段空間部の透湿非透水性被膜で閉塞さ
れた通気部と異なる位置に、詰め換え用の潮解性吸湿剤
を補充するための吸湿剤用開口を設け、下段空間部の潮
解液が貯溜される位置に潮解液を排出するための排出用
開口を設け、これらそれぞれの開口を蓋体で密閉する一
方、この蓋体を取り外すことによって潮解性吸湿剤の補
充及び貯溜された潮解液の排出が可能で、容器本体は何
度でも使用できるようにした除湿容器、あるいは、容器
本体の透湿非透水性被膜で閉塞された通気部と独立した
位置に、潮解液の排出口と兼用した潮解性吸湿剤の出入
口を設け、この出入口に取付け取外し可能な密閉キャッ
プを設け、潮解性吸湿剤の補充及び貯溜された潮解液の
排出が可能で、容器本体は何度でも使用できるようにし
た除湿器が示されている。
【0005】また、実開平6−19817号公報には、
潮解液を貯溜する容器本体内に潮解性吸湿剤を収容した
内部容器を内設し、潮解性吸湿剤が無くなった際、この
内部容器ごと新たなものに交換して容器本体その他の部
分は再利用するようにした吸湿剤容器が提案されてい
る。尚、この技術では、容器本体内に貯溜された潮解液
を排出する際には前記内部容部を取外した状態で行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
開平5−33826号公報に示された除湿器では、潮解
性吸湿剤を補充するための吸湿剤用開口と潮解液を排出
するための排出用開口とを設けているため、タンス内部
などに配置させて使用するため小型であることが望まれ
る除湿容器としては、小型化に限界を生じると共に、密
閉キャップなどの新たな部品が必要になり、部品点数が
増加すると共に、コストが上昇するという不具合が生じ
る。また、吸湿剤用開口と排出用開口とを兼用させた除
湿器でも、前記除湿器同様に、小型化に対する問題や部
品点数の増加といった問題が生ずるばかりでなく、潮解
液を排出する際、容器本体内に貯溜された潮解液が、再
び網棚などを介して潮解性吸湿剤が収容される上段空間
部を通って排出されるようになっているため、潮解液を
スムーズに排出することが難しいといった問題や、潮解
性吸湿剤を詰め換える際、容器本体の横方向から補充す
ることが煩わしいという問題があり、上方から詰め換え
をできるようにするためには除湿容器の構造が複雑にな
ってしまうといった不具合が生じる。
【0007】一方、前記実開平6−19817号公報に
示された吸湿剤容器では、潮解性吸湿剤が無くなった際
に、除湿剤を詰めてある内部容器を交換・廃棄しなけれ
ばならない。このため、容器の一部を廃棄することなく
潮解性吸湿剤を詰め換えるだけで繰り返し使用すること
のできる除湿容器が望まれている。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、構造が簡単で、部品点数低減からのコスト低減及
び製造工程からのコスト低減を図れ、且つ、潮解性吸湿
剤の補充が容易で、潮解液の排出も容易且つスムーズ
で、潮解性吸湿剤を補充するだけで繰り返し何度でも使
用可能な除湿容器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の除湿容器は、空
気取入口と潮解性吸湿剤の補充口とを兼ねる上部開口及
び潮解性吸湿剤の潮解液を滴下させる潮解液滴下孔を形
成した潮解性吸湿剤を充填する上段空間部をなす吸湿剤
収容部と、前記吸湿剤収容部の上部開口を閉塞自在な透
湿非透水性構造を有する吸湿剤収容蓋と、前記吸湿剤収
容部底部に取り付けられ、前記吸湿剤収容部に形成され
た潮解液滴下孔から滴下する潮解液を貯溜する下段空間
部をなす潮解液貯溜部とで構成され、前記吸湿剤収容部
の側面部で、且つ前記吸湿剤収容蓋で閉塞される位置
に、前記潮解液貯溜部に貯溜された潮解液を容器外部に
排出する潮解液排出口を設けている。
【0010】さらに、前記吸湿剤収容部内に、潮解性吸
湿剤を収容する吸湿剤収容空間部及び前記潮解液貯溜部
に貯溜された潮解液を潮解液排出口に導く潮解液案内部
を形成した収容部仕切り部を有している。
【0011】
【作用】この構成によれば、除湿容器にて除湿を行う
際、透湿非透水性構造を通して空気が吸湿剤収容部内に
侵入し、この吸湿剤収容部内に充填されている潮解性吸
湿剤に接触する。すると、空気中の水分を前記潮解性吸
湿剤が吸収して潮解液となる。この潮解液は、吸湿剤収
容部に形成した潮解液滴下孔から潮解液貯溜部に滴下し
て貯溜されていく。このように、空気中の水分の吸収を
行い続けると、前記吸湿剤収容部内の潮解性吸湿剤が無
くると共に、前記潮解液貯溜部に潮解液が貯溜される。
ここで、潮解液貯溜部の潮解液を排出すると共に、吸湿
剤収容部内に新たな潮解性吸湿剤の補充を行う。
【0012】まず、吸湿剤収容部の上部開口及び潮解液
排出口を閉塞している吸湿剤収容蓋の位置をずらして、
吸湿剤収容部の側面に形成されている潮解液排出口を介
して容器外部と容器内部とを連通させる。次に、潮解液
排出口を下に向ける。すると、空気中の水分を吸湿して
潮解した潮解液貯溜部に貯溜された潮解液が潮解液排出
口から排出される。このとき、吸湿剤収容部内に潮解液
案内部を形成した収容部仕切り部を有する構成とするこ
とにより、潮解液貯溜部の潮解液は、吸湿剤収容部内の
潮解液案内部を形成する収容部仕切り部を介して吸湿剤
収容部の側面に形成した潮解液排出口に導びかれて容器
外部に排出されていく。次いで、吸湿剤収容蓋を取り外
して吸湿剤収容部に新しい潮解性吸湿剤を詰めかえて除
湿容器を繰り返し使用する。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。◎図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図
1は除湿容器の構成を説明する一部断面図、図2は吸湿
剤収容部を示す図、図3は図2のB矢視図、図4は吸湿
剤収容蓋を示す図である。
【0014】図1に示すように除湿容器1は、上方に空
気取入口と潮解性吸湿剤2の補充口とを兼用する上部開
口を形成し、顆粒状の潮解性吸湿剤2が収容され、この
潮解性吸湿剤2の潮解液2aを滴下させる後述する細長
なスリット状の潮解液滴下孔18を形成した上段空間部
をなす吸湿剤収容部10と、この吸湿剤収容部10の下
面に一体的に溶着され、上方が開口して前記吸湿剤収容
部10から滴下する潮解液2aを貯溜する下段空間部を
なす潮解液貯溜部20とで容器本体3を構成し、この容
器本体3を構成する吸湿剤収容部10の上部開口を、透
湿非透水性膜4で覆った後述する通気孔を有する収容部
用蓋30で閉塞自在に密閉している。この収容部用蓋3
0で閉塞される前記吸湿剤収容部10の側面部には後述
する潮解液排出口11が形成してある。
【0015】容器本体3を構成する吸湿剤収容部10
は、図2(A)の上面図,図2(B)のA―A断面図及
び図3に示すように、前記吸湿剤収容部10の開口部1
2の近傍にフランジ部13を形成している。そして、こ
のフランジ部13の上方に位置して前記収容部用蓋30
で閉塞される側面部に雄ねじ部14を螺設すると共に、
前記容器本体3を構成する潮解液貯溜部20に貯溜され
た潮解液2aを外部に排出させるための潮解液排出口1
1を形成している。
【0016】図4(B)のC―C一部断面図に示すよう
に、前記収容部用蓋30の内側表面には前記吸湿剤収容
部10の側面部に螺設した雄ねじ部14に螺合する雌ね
じ部31が螺設されている。このため、前記収容部用蓋
30に螺設した雌ねじ部31を前記吸湿剤収容部10に
螺設した雄ねじ部14に螺合することにより、前記収容
部用蓋30で確実に前記吸湿剤収容部10に形成されて
いる潮解液排出口11及び開口部12を閉塞することが
できるようになっている。
【0017】なお、前記収容部用蓋30と吸湿剤収容部
10との閉塞は、螺合固定に限定されるものではなく、
収容部用蓋30と吸湿剤収容部10とに嵌合部及び被嵌
合部を形成し、収容部用蓋を回転スライドさせて嵌合位
置を位置ずれさせてから、引きあげて取り外しをするよ
うにしたものなどであってもよい。
【0018】また、前記図2に示した吸湿剤収容部10
の内孔には潮解性吸湿剤2を収容する中央に凸部17a
を突設させた吸湿剤収容空間部15及び前記潮解液貯溜
部20に貯溜された潮解液2aが前記吸湿剤収容空間部
内に侵入することなくスムーズに潮解液排出口11に導
くための潮解液潮流部側が幅広で収容部用蓋側にいくに
したがって徐々に幅が狭くなるように溝状の空間部を形
成した潮解液案内部16を有する収容部仕切部17が設
けてある。なお、前記収容部仕切部17の底面及び側面
には潮解液2aを潮解液貯溜部20に滴下させるため潮
解液滴下孔18が形成されている。
【0019】なお、この吸湿剤収容部10の略中央に、
潮解液滴下孔18を有する凸部17aを形成することに
よって水分を含んだ空気と潮解性吸湿剤2との接触面積
を広くすることができ、効果的に除湿することが可能と
なる。また、前記潮解液滴下孔18は、前記顆粒状の潮
解性吸湿剤2が、大気中の湿気を十分吸湿し、潮解して
小さくなってほぼ吸湿作用を果たすまで潮解液貯溜部2
0への落下を防止すると共に、前記潮解性吸湿剤2から
の潮解液2aを潮解液貯溜部20にスムーズに滴下させ
るようにスリット状に形成してある。さらに、前記潮解
性吸湿剤2としては、塩化カルシウム,塩化マグネシウ
ムあるいは塩化カルシウムと塩化マグネシウムの混合物
などが用いられる。
【0020】さらに、図4に示すように前記収容部用蓋
30にはこの収容部用蓋30で閉塞された前記吸湿剤収
容部内に空気を導く通気孔32が形成してある。そし
て、この通気孔32を覆うように収容部用蓋30の内面
には破線に示すように透湿非透水性膜4が溶着されるよ
うになっている。この透湿非透水性膜4は、湿気を含む
空気は透過するが液体(潮解液)は透過しない膜あるい
はフィルム素材で形成したものである。このため、この
収容部用蓋30で前記吸湿剤収容部10の開口部12を
閉塞した状態で、万一、除湿容器1が倒れて内部に貯溜
されていた潮解液2aが、前記透湿非透水性膜4に至る
ような場合が生じても、この潮解液2aが収容部用蓋3
0の通気孔32から外部へ流出することが防止できるよ
うになっている。
【0021】なお、前記除湿容器1を出荷する際には、
前記吸湿剤収容部10内に予め所定量の潮解性吸湿剤2
を収容した後、前記吸湿剤収容部10の開口部12にア
ルミシートなどの非通気性シート(図示せず)を貼付し
ている。
【0022】上述のように構成した除湿容器1の作用に
ついて説明する。◎まず、本実施例の除湿容器1にて室
内及びタンスなど収納庫の除湿を行う際、、吸湿剤収容
部10の開口部12を閉塞している収容部用蓋30の透
湿非透水性膜4で覆った通気孔32から大気中の湿気を
含んだ空気が前記吸湿剤収容部10内に侵入して収容さ
れている潮解性吸湿剤2に接触する。
【0023】すると、空気中の水分が前記潮解性吸湿剤
2に吸収され潮解液2aとなって、前記吸湿剤収容部1
0の収容部仕切部17に形成した潮解液滴下孔18から
潮解液貯溜部20に滴下して潮解液2aが貯溜されてい
く。
【0024】そして、この潮解性吸湿剤2が空気中の水
分を吸収し続けると、前記吸湿剤収容部内の潮解性吸湿
剤2が徐々に小さくなって無くなり、前記吸湿剤収容部
10内に新たな潮解性吸湿剤2の補充と、前記潮解液貯
溜部20に貯溜された潮解液2aの排出を行うことにな
る。
【0025】このとき、まず、前記吸湿剤収容部10の
開口部12を閉塞している収容部用蓋30を反時計方向
に回転させて前記吸湿剤収容部10の雄ねじ部14と前
記収容部用蓋30の雌ねじ部31との螺合を緩め、前記
収容部用蓋30の容器本体3に対する位置をずらして、
潮解液排出口11と外部とを連通させる。
【0026】そして、定められた場所で、この除湿容器
1の潮解液排出口11を下方にして傾けることによっ
て、潮解液貯溜部20に貯溜されていた潮解液2aは収
容部仕切り部17に形成した潮解液案内部16に導かれ
て吸湿剤収容空間部15に侵入することなくスムーズに
潮解液排出口11から外部に排出される。
【0027】前記潮解液2aの潮解液貯溜部20からの
排出を終了した後、前記収容部用蓋30を容器本体3か
ら取り外し、吸湿剤収容部10の開口部12からこの吸
湿剤収容部内に所定量の潮解性吸湿剤2を補充し、前記
収容部用蓋30の雌ねじ部31と前記吸湿剤収容部10
の雄ねじ部14とを再び螺合し、新たな潮解性吸湿剤2
を補充した除湿容器1を室内及びタンスなど収納庫に配
置して除湿を行う。
【0028】このように、本実施例の除湿容器によれ
ば、吸湿剤収容部の開口部及び潮解液排出口を閉塞して
いる収容部用蓋を取り外すことにより、潮解液貯溜部に
貯溜された潮解液を、吸湿剤収容空間部に侵入させるこ
となく潮解液案内部を介して潮解液排出口に導いて容
易、且つ、スムーズに排出することができると共に、潮
解性吸湿剤の補充を空気取入口と潮解性吸湿剤の補充口
とを兼ねる開口部から容易に行えるので、使用者は煩わ
しさを感じることなく潮解性吸湿剤の交換を行って、除
湿容器の再使用が図れる。
【0029】また、吸湿剤収容部,潮解液貯溜部及び収
容部用蓋を樹脂成型により形成することにより、除湿容
器の組み立て工程の低減と、部品点数の削減を図ること
ができ、大幅なコスト低減を図ることができる。
【0030】尚、本実施例の除湿容器1では、潮解液排
出口11を吸湿剤収容部10の側面部に1つだけ設けて
いるが、潮解液排出口11を図5に示すように複数設け
るようにしても良い。また、図6に示すように潮解液排
出口11の位置を使用者に容易に知らしめるため、吸湿
剤収容部10のフランジ部13の側面に潮解液排出口1
1の位置を示す目印13Aとなる凹部や印刷などの表示
をするようにしても良い。さらに、図6に示すように容
器本体を構成する吸湿剤収容部10に把持用凹部19を
形成することにより、使用者は容器本体3を握り易くな
るので、吸湿剤収容部10から収容部用蓋30を取り外
す作業を容易に行うことができる。この把持用凹部19
の位置は図の位置に限定されるものではない。また、吸
湿剤収容部に設ける代わりに、潮解液貯溜部に把持用凹
部を形成するようにしてもよい。また、潮解性吸湿剤と
しては、塩化カルシウム,塩化マグネシウムあるいは塩
化カルシウムと塩化マグネシウムの混合物など以外の薬
剤であっても、空気中の水分を吸収して液体として滴下
させることができるものであれば、本発明の除湿容器に
適応することが可能である。
【0031】さらに、収容部用蓋の通気孔の形状は、本
実施例に示した形状に限定されるものでは無く、空気の
透過性と透湿非透水性膜の保護ができれば、他のデザイ
ン(例えば、放射状や格子状等)のものであっても良
い。また、吸湿剤収容部の収容部仕切り部に形成した潮
解液滴下孔の形状も、本実施例に示した形状に限定され
るものではなく、例えば、放射状に形成したものや、孔
とスリットとを組み合わせて形成するようにしたもので
あっても良い。
【0032】又、収容部用蓋を多孔質材、あるいは、透
湿非透水性樹脂素材で形成してもよい。すなわち、除湿
容器の収容部用蓋を、通気性を有し液体(潮解液)を通
さない微小な孔を多数備えた多孔質材、あるいは通気性
を有し液体(潮解液)を通さない透湿非透水性樹脂素材
で形成することにより、強度が増大して繰り返しの使用
に充分耐えられるばかりでなく、収容部用蓋に透湿非透
水性膜を設ける必要がなくなり、部品点数の削減、容器
組み立て工程の簡素化をさらに図ることができる。前記
容器本体を、通気性を有し液体(潮解液)を通さない微
小な孔が多く設けられた多孔質材、あるいは、透湿非透
水性樹脂素材で形成するようにしても良い。
【0033】ところで、前記図2(B)で示した吸湿剤
収容部10の収容部仕切部17の吸湿剤収容空間部15
に収容する潮解性吸湿剤2と空気との接触面積をさらに
大きくするため、前記収容部仕切部底面に潮解液滴下孔
18を形成した凸部17aを設ける代わりに、図7に示
すように前記凸部17a同様に潮解液滴下孔18を有す
る多段状突起部17bとしてもよい。このことにより、
除湿する際、収容部用蓋30の通気孔32及び透湿非透
水性膜4を通過した水分を含んだ空気は、まず潮解性吸
湿剤2の上側表面部と接触し吸湿される。そして、水分
を含んだ空気は、さらに潮解性吸湿剤2中で除湿されな
がら、水分を含んだ空気の一部が、前記多段状突起部1
7bに形成してある潮解液滴下孔18を経て容器本体3
と吸湿剤収容部10との間に侵入し、下方から前記潮解
性吸湿剤2の下側の表面部に接触し吸湿される。
【0034】前記潮解性吸湿剤2は空気中の水分を吸湿
して潮解し、潮解液2aとなり前記多段状突起部17b
に形成されている潮解液滴下孔18及び前記吸湿剤収容
部10の潮解液滴下孔18から滴下して潮解液貯溜部2
0に貯溜される。すなわち、前記多段状突起部17bの
潮解液滴下孔18は、廃液口及び水分を含んだ空気の通
気口としての役割を果たすようになっている。
【0035】このように、吸湿剤収容部の略中央に、ス
リット状の潮解液滴下孔を有する多段状突起部を形成す
ることにより、水分を含んだ空気と潮解性吸湿剤との接
触面積を広くすることができ、効果的に除湿することが
可能となる。また、たとえ前記潮解性吸湿剤にブロッキ
ング現象が生じても、多段状突起部に形成した潮解液滴
下孔から容器本体の奥まで空気が侵入でき、前記潮解性
吸湿剤との接触可能であるので、前記潮解性吸湿剤と空
気との接触面積を常に大きく保つことが可能である。
【0036】次に、図8に示すように吸湿剤収容部10
に収容される潮解性吸湿剤2を、予め潮解液を透過可能
な薄膜2bに所定量づつ包んだ状態でセットするように
してもよい。
【0037】すなわち、図に示すようにろ紙、和紙、
布、不織布等の潮解液を透過可能な薄膜に、原形、顆粒
状な塩化カルシウム,塩化マグネシウムあるいは塩化カ
ルシウムと塩化マグネシウムの混合物などの潮解性吸湿
剤2を、予め所定量づつ包んで形成しておく。
【0038】このように、補充する潮解性吸湿剤を予め
潮解液を透過可能な薄膜に、所定量づつ包んだ状態でセ
ットすることによって、潮解性吸湿剤の補充作業を、手
を汚すことなくより手軽に行うことができる。
【0039】[付記] (1)空気取入口と潮解性吸湿剤の補充口とを兼ねる上
部開口及び潮解性吸湿剤の潮解液を滴下させる潮解液滴
下孔を形成した潮解性吸湿剤を充填する上段空間部をな
す吸湿剤収容部と、前記吸湿剤収容部の上部開口を閉塞
自在な透湿非透水性構造を有する吸湿剤収容蓋と、前記
吸湿剤収容部の底面に一体的に取り付けられ、前記吸湿
剤収容部に形成された潮解液滴下孔から滴下する潮解液
を貯溜する下段空間部をなす潮解液貯溜部とで構成さ
れ、前記吸湿剤収容部の側面部で、且つ前記吸湿剤収容
蓋で閉塞される位置に、前記潮解液貯溜部に貯溜された
潮解液を容器外部に排出する潮解液排出口を設けた除湿
容器。前記除湿容器では、前記吸湿剤収容部内に新たに
潮解性吸湿剤を補充する際、前記吸湿剤収容部の開口を
閉塞している収容部用蓋を取り外すことによって、前記
吸湿剤収容部に形成してある潮解液排出口から潮解液貯
溜部に貯溜されている潮解液を容器外へ排出して、吸湿
剤収容部内に所定量の潮解性吸湿剤を補充し前記吸湿剤
収容蓋を閉じることによって除湿容器が再使用される。
【0040】(2)前記吸湿剤収容部内に、潮解性吸湿
剤を収容する吸湿剤収容空間部及び前記潮解液貯溜部に
貯溜された潮解液が前記吸湿剤収容空間部内に侵入する
ことなく潮解液排出口に導く潮解液案内部を形成した収
容部仕切り部を有する付記1記載の除湿容器。前記除湿
容器は、吸湿剤収容部内に潮解液を潮解液排出口に導く
潮解液案内部を備えた収容部仕切り部を有しているの
で、潮解液を排出する際、潮解液貯溜部に貯溜された潮
解液が吸湿剤収容空間部に侵入することなくスムーズに
排出される。
【0041】(3)前記吸湿剤収容部,潮解液貯溜部及
び収容部用蓋を射出成型により形成した付記1記載の除
湿容器。
【0042】(4)前記吸湿剤収容蓋を通気孔を有する
蓋体とこの通気孔を覆う透湿防水性膜体とで形成した付
記1記載の除湿容器。この除湿容器では、例え、除湿容
器が転倒するようなことがあっても、潮解液の流出が透
湿防水性膜体によって防止できる。
【0043】(5)前記吸湿剤収容蓋を通気自在で非透
水性の微小な孔を複数設け形成した付記1記載の除湿容
器。この除湿容器では、前記付記4の効果に加え、部品
点数を削減することができる。
【0044】(6)前記吸湿剤収容蓋を透湿非透水性樹
脂で形成した付記1記載の除湿容器。この除湿容器で
も、前記付記5と同様の効果を得ることができる。
【0045】(7)前記吸湿剤収容部の底面に潮解液滴
下孔を有する突起部を形成した付記1記載の除湿容器。
この除湿容器では、除湿の際、水分を含んだ空気と潮解
性吸湿剤との接触面積を広くすることができ、効果的に
除湿することが可能となる。また、たとえ潮解性吸湿剤
にブロッキング現象が生じても、突起部の潮解液滴下孔
から容器本体の奥まで空気が侵入でき、潮解性吸湿剤と
接触可能であるので、潮解性吸湿剤と空気との接触面積
を常に大きく保つことが可能となる。
【0046】(8)前記吸湿剤収容部に収納する前記潮
解性吸湿剤を予め通気性で透水性を有する包袋に充填し
た付記1記載の除湿容器。この除湿容器では、潮解性吸
湿剤を補充する際、容易に行うことができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、構
造が簡単で、部品点数低減からのコスト低減及び製造工
程からのコスト低減を図れ、且つ、潮解性吸湿剤の補充
が容易で、潮解液の排出も容易且つスムーズで、潮解性
吸湿剤を補充するだけで繰り返し何度でも使用可能な除
湿容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図3は本発明の一実施例に係り、図
1は除湿容器の構成を説明する一部断面図
【図2】吸湿剤収容部を示す図
【図3】図2のB矢視図
【図4】吸湿剤収容蓋を示す図
【図5】潮解液排出口を複数形成した吸湿剤収容部を示
す図
【図6】吸湿剤収容部形成した目印及び把持用凹部を示
す図
【図7】吸湿剤収容部の収容部仕切り部の別の構成を示
す図
【図8】潮解性吸湿剤の充填方法を説明する図
【符号の説明】
1…除湿容器 11…潮解液排出口 2…潮解性吸湿剤 10…吸湿剤収容部 20…潮解液貯溜部 30…収容部用蓋

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気取入口と潮解性吸湿剤の補充口とを
    兼ねる上部開口及び潮解性吸湿剤の潮解液を滴下させる
    潮解液滴下孔を形成した潮解性吸湿剤を充填する上段空
    間部をなす吸湿剤収容部と、前記吸湿剤収容部の上部開
    口を閉塞自在な透湿非透水性構造を有する吸湿剤収容蓋
    と、前記吸湿剤収容部底部に取り付けられ、前記吸湿剤
    収容部に形成された潮解液滴下孔から滴下する潮解液を
    貯溜する下段空間部をなす潮解液貯溜部とで構成され、
    前記吸湿剤収容部の側面部で、且つ前記吸湿剤収容蓋で
    閉塞される位置に、前記潮解液貯溜部に貯溜された潮解
    液を容器外部に排出する潮解液排出口を設け、さらに前
    記吸湿剤収容部内に、潮解性吸湿剤を収容する吸湿剤収
    容空間部及び前記潮解液貯溜部に貯溜された潮解液を潮
    解液排出口に導く潮解液案内部を形成した収容部仕切り
    を有することを特徴とする除湿容器。
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