JP2836718B2 - 光起電力素子及び発電システム - Google Patents

光起電力素子及び発電システム

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JP2836718B2
JP2836718B2 JP4332064A JP33206492A JP2836718B2 JP 2836718 B2 JP2836718 B2 JP 2836718B2 JP 4332064 A JP4332064 A JP 4332064A JP 33206492 A JP33206492 A JP 33206492A JP 2836718 B2 JP2836718 B2 JP 2836718B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶シリコン系半導
体材料からなるpin型の光起電力素子及び発電システ
ムに係わる。特にドーピング層及びi型層がマイクロ波
プラズマCVD法(MWPCVD法)で形成された光起
電力素子に関するものである。また非単結晶シリコン系
半導体材料からなる半導体層(単に半導体層と略記す
る)にフッ素を含有する光起電力素子に関するものであ
る。加えて該光起電力素子を利用した発電システムに関
するものである。また優れた生産性を有する光起電力素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年より堆積速度が速く、且つ原料ガス
利用効率が優れているMWPCVD法を用いて光起電力
素子の検討が勢力的に行われている。例えば、i型層を
MWPCVD法で形成した例としては、「マイクロ波プ
ラズマCVD法によるa−Si太陽電池」、東 和文、
渡辺猛志、嶋田寿一、第50回応用物理学会学術講演会
予稿集 pp.566等が挙げられる。
【0003】この光起電力素子ではi型層をMWPCV
D法で形成することによって良質、且つ堆積速度の速い
i型層を得ている。
【0004】またドーピング層をMWPCVD法で形成
した例としては、例えば“High Efficien
cy Amorphous Solar Cell E
mploying ECR−CVD Produced
p−TypeMicrocrystalline S
iC Film”,Y.Hattori,D.Krua
ngam,T.Toyama,H.Okamoto a
nd Y.Hamakawa,Proceedings
of the International PVS
EC−3 Tokyo Japan 1987 pp.
171.“HIGH−CONDUCTIVE WIDE
BAND GAP P−TYPE a−SiC:H
PREPARED BY ECR CVD ANDIT
S APPLICATION TO HIGH EFF
ICIENCYa−Si BASIS SOLAR C
ELLS”,Y.Hattori,D.Kruanga
m,K.Katou,Y.Nitta,H.Okamo
to and Y.Hamakawa,Proceed
ings of 19th IEEE Photovo
ltaic Specialists Confere
nce 1987 pp.689等が挙げられる。これ
らの光起電力素子はp型層にMWPCVD法を用いるこ
とによって良質なp型層を得ている。
【0005】しかしこれらの例では、i型層、およびp
型層の形成の両方にMWPCVD法が利用されてはいな
い。現状ではMWPCVD法で形成したi型層とMWP
CVD法で形成したドーピング層を積層すると、界面に
欠陥準位が多く発生し、それゆえ良好な特性を有する光
起電力素子が得られないためと考えられる。
【0006】またフッ素含を有する非単結晶シリコン系
半導体層やこれを用いた光起電力素子の検討も進められ
ている。例えば、「アモルファス太陽電池の実用化研究
アモルファス太陽電池高信頼性素子製造技術研究」、
サンシャイン計画研究開発の概況、太陽エネルギー1.
光利用技術VOL.1985 pp.I.231−I.
243 1986.“The chemical an
d configurational basis o
f high efficiency amorpho
us photovoltaic cells”,Ov
shinsky.S.R,Proceedings o
f 17th IEEE Photovltaic S
pecialists Conference 198
5 pp.1365.“Preparation an
d properties of sputtered
a−Si:H:F films”,Beyer.W.
Chevallier.J,Reichelt.K,S
olar Energy Material vol.
9,No2,pp.229−245 1983.”De
velopment of the scientif
ic and technical basis fo
r integrated amorphous si
licon modules.Reserch on
a−Si:F:H(B) alloys and mo
dule testing atIET−CIEMA
T.”,Gutierrez M T,P Delga
doL、Photovolt.Power Gene
r.,pp.70−75 1988.”The eff
ect of fluorine on the ph
otovoltaic properties of
amorphos silicon”,Konagai
M,Nishihata K,Takahashi
K,Komoro K,Proceedings of
15th IEEEPhotovoltaic Sp
ecialists Conference1981
pp.906.等が挙げられる。しかし、これらの例に
おいても光劣化現象、熱的安定性については言及されて
いるが、フッ素の層厚方向変化と光電変換効率の関係、
あるいは水素の層厚方向変化との関係、あるいは振動劣
化との関係については述べられていない。また、これら
の例では良質なドーピング層が得られているが、高い光
電変換効率を有する光起電力素子を得るには至っていな
い。
【0007】上記の従来の光起電力素子では、i型層の
形成およびドーピング層の形成の両方にMWPCVD法
が使用する場合、p/i界面、n/i界面近傍での光励
起キャリアーの再結合、開放電圧、及び正孔のキャリア
ーレンジの向上が望まれている。
【0008】またドーピング層、及びi型層をMWPC
VD法で形成した光起電力素子は、光起電力素子に光を
照射した場合に光電変換効率が低下(光劣化)するとい
う問題点があった。
【0009】さらにドーピング層、及びi型層をMWP
CVD法で形成した光起電力素子はドーピング層とi型
層の界面近傍に歪があり長期間、振動がある環境に置く
と光電変換効率が低下(振動劣化)するという問題点が
あった。
【0010】さらに上記の光起電力素子では長期間、高
温度環境に置いた場合の光劣化、振動劣化が顕著であっ
た。
【0011】またさらに上記の光起電力素子では長期
間、高湿度環境に置いた場合の光劣化、振動劣化が顕著
であった。
【0012】またフッ素を含有する非単結晶シリコン系
半導体層はフッ素を含まないものに比べて極めて硬く、
剥離しやすいという問題点があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解決する光起電力素子を提供することを目的とし
ている。即ち、本発明は堆積速度を向上させた従来の光
起電力素子において、光電変換効率を向上させた光起電
力素子を提供することを目的としている。
【0014】また、本発明は、光劣化、振動劣化を抑制
した光起電力素子を提供することを目的としている。
【0015】さらに本発明は、光起電力素子を高温度環
境に置いた場合、光起電力素子の光劣化、振動劣化を抑
制することを目的としている。
【0016】さらに本発明は、光起電力素子を上記のよ
うな環境に置いた場合でも、半導体層が剥離しない光起
電力素子を提供することを目的としている。
【0017】またさらに、本発明は上記目的を達成した
光起電力素子を利用したシステムを提供することを目的
としている。
【0018】またさらに、本発明は優れた生産性を有す
る光起電力素子を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は従来の問題点を
解決し、前記目的を達成するために鋭意検討した結果、
見いだされたものであって、本発明の光起電力素子は、
水素を含有する非単結晶シリコン系半導体材料からなる
p型層、i型層、n型層を積層して構成され、該i型層
がフッ素を含有し、マイクロ波プラズマCVD法で形成
されてなる光起電力素子において、該p型層及びn型層
のうち少なくともひとつの層はマイクロ波プラズマCV
D法で形成された層(MWドーピング層)とRFプラズ
マCVD法で形成された層(RFドーピング層)との積
層構造によって構成され、且つ該RFドーピング層は該
MWドーピング層と該i型層に挟まれるように配置さ
れ、さらに該i型層のフッ素含有量及び水素含有量が層
厚方向になめらかに変化していることを特徴とする。
【0020】また本発明の光起電力素子は、水素を含有
する非単結晶シリコン系半導体材料からなるp型層、i
型層、n型層を積層して構成され、該i型層がフッ素を
含有し、マイクロ波プラズマCVD法で形成されてなる
光起電力素子において、該p型層及びn型層のうち少な
くともひとつの層はマイクロ波プラズマCVD法で形成
された層(MWドーピング層)とRFプラズマCVD法
で形成された層(RFドーピング層)との積層構造によ
って構成され、且つ該RFドーピング層は該MWドーピ
ング層と該i型層に挟まれるように配置され、さらに該
i型層にドナーとなる価電子制御剤とアクセプターとな
る価電子制御剤が共に含有されていることを特徴とす
る。
【0021】本発明の望ましい形態としては、前記i型
層のドナーとなる価電子制御剤及びアクセプターとなる
価電子制御剤の含有量は、層厚方向になめらかに変化
し、該i型層の2つの界面の内少なくとも一方の界面近
傍において最大になっている光起電力素子である。
【0022】また本発明の望ましい形態としては、前記
RFドーピング層または/及びMWドーピング層はフッ
素を含有し、且つフッ素含有量が層厚方向になめらかに
変化している光起電力素子である。
【0023】また本発明の望ましい形態としては、前記
i型層、RFドーピング層、MWドーピング層の少なく
ともひとつの層は該層の少なくとも一方の界面近傍で、
フッ素含有量が最小となっている光起電力素子である。
【0024】また本発明の望ましい形態としては、前記
i型層、RFドーピング層、MWドーピング層の少なく
ともひとつの層は該層の少なくとも一方の界面近傍で、
水素含有量が最大となっている光起電力素子である。
【0025】また本発明の望ましい形態としては、前記
i型層と前記RFドーピング層との間にRFプラズマC
VD法で形成されたi型の層(RF−i層)を有する光
起電力素子である。
【0026】また本発明の望ましい形態としては、前記
RF−i層にドナーとなる価電子制御剤とアクセプター
となる価電子制御剤がともに含有されている光起電力素
子である。
【0027】また本発明の望ましい形態としては、前記
RF−i層の2つの界面のうち少なくとも一方の界面近
傍で、該層の水素含有量が最大となっている光起電力素
子である。
【0028】また本発明の望ましい形態としては、前記
RF−i層はフッ素を含有し、該層の2つの界面のうち
少なくとも一方の界面近傍で、フッ素含有量が最小とな
っている光起電力素子である。
【0029】また本発明の望ましい形態としては、前記
i型層または/及びRF−i層にスズ原子を含有させ、
該層が非晶質シリコン・スズ(a−SiSn)からなる
光起電力素子である。
【0030】また本発明の望ましい形態としては、前記
i型層、RF−i層、MWドーピング層、RFドーピン
グ層の少なくともひとつの層に酸素または/及び窒素原
子が含有されている光起電力素子である。
【0031】また本発明の発電システムは上記の光起電
力素子と、該光起電力素子の電圧及び/または電流をモ
ニターし蓄電池及び/または外部負荷への前記光起電力
素子からの電力の供給を制御する制御システムと、前記
光起電力素子からの電力の蓄積及び/または外部負荷へ
の電力の供給を行う蓄電池と、から構成されていること
を特徴としている。以下図面を参照しながら本発明の詳
細に説明する。
【0032】図1(a)は本発明の光起電力素子の模式
的説明図である。図1(a)において、本発明の光起電
力素子は基板101、MWPCVD法で形成され、n型
の伝導型を有するMWn型層102、RFPCVD法で
形成され、n型の伝導型を有するRFn型層103、M
WPCVD法で形成されたi型層104、RFPCVD
法で形成され、p型の伝導型を有するRFp型層10
5、MWPCVD法で形成され、p型の伝導型を有する
MWp型層106、透明電極107、及び集電電極10
8等から構成される。
【0033】図1(b)は本発明の光起電力素子の模式
的説明図の他の例である。図1(b)において、本発明
の光起電力素子は基板111、n型層の伝導型を有する
n型層112、i型層114、RFp型層115、MW
p型層116、透明電極117、及び集電電極118等
から構成される。
【0034】図1(c)は本発明の光起電力素子の模式
的説明図の他の例である。図1(c)において、本発明
の光起電力素子は基板121、MWn型層122、RF
n型層123、i型層124、p型の伝導型を有するp
型層125、透明電極127、及び集電電極128等か
ら構成される。
【0035】図1(a)〜図1(c)においてn型層、
p型層はRFPCVD法またはMWPCVD法で形成さ
れるが、RFPCVD法で形成するのが望ましい。
【0036】さらに図1(a)〜図1(c)のようなp
in型構造の光起電力素子の他に、n型層とp型層の積
層順序を逆にしたnip型構造の光起電力素子であって
もよい。
【0037】さらに図1(a)〜図1(c)のようなp
in型構造の光起電力素子において、積層構造を有する
ドーピング層とi型層の間にRFPCVD法で形成され
たi型層(RF−i層)を有する図2(a)〜図2
(c)のような光起電力素子であってもよい。
【0038】またさらに本発明の積層構造を有するドー
ピング層はRFp型層/MWp型層/RFp型層/i型
層、i型層/RFn型層/MWn型層/RFn型層等の
ような(RF/MW)n /RF型の3つ以上の層からな
る積層構造であってもよいし、あるいはMWp型層/R
Fp型層/MWp型層/RFp型層/i型層等のような
(MW/RF)n 型の積層構造であってもよい。
【0039】また本発明の光起電力素子はpinpin
構造やpinpinpin構造等のpin構造を積層し
たものであってもよい。
【0040】また本発明の光起電力素子はnipnip
構造やnipnipnip構造等のnip構造を積層し
たものであってもよい。
【0041】本発明の光起電力素子ではMWドーピング
層、及びi型層を形成する際、MWPCVD法を用いて
いるため、スループットを向上させることができ、さら
には原料ガスの利用効率を向上させることができ、優れ
た生産性を有するものである。
【0042】また本発明の光起電力素子ではドーピング
層をMWPCVD法で形成しているために、光起電力素
子として良好な特性を有するドーピング層が得られる。
すなわち、該ドーピング層は光の透過性がよく、電気伝
導度が高く、活性化エネルギーが小さいためドーピング
層として優れており、特に光入射側のドーピング層とし
て有効である。さらにMWPCVD法で形成しているた
めに良質な微結晶シリコン系半導体材料、またはバンド
ギャップの広い良質な非晶質シリコン系半導体材料を比
較的容易に形成することができ、光入射側のドーピング
層として有効である。
【0043】さらに本発明の光起電力素子ではドーピン
グ層をMWPCVD法で形成しているために光起電力素
子の光劣化、とりわけ開放電圧の劣化を抑制することが
できる。
【0044】その詳細なメカニズムは不明であるが、以
下のように考えられる。一般的には光照射によって生成
した未結合手がキャリアーの再結合中心になり光起電力
素子の特性が劣化するものと考えられている。MWPC
VD法で形成されたドーピング層(MWドーピング層)
は堆積速度2nm/sec以上の速度で形成されるため
に、導入される価電子制御剤が100%活性化されず、
未結合手が発生してもそれを不活性な価電子制御剤がタ
ーミネートするため、光起電力素子の特性、特に開放電
圧の低下を抑制することができると考えられる。
【0045】また上記MWPCVD法で形成されたi型
層とMWドーピング層の間にRFPCVD法で形成され
たドーピング層(RFドーピング層)があるために、界
面準位を減少させることができ、光電変換効率を向上で
きるものである。その詳細なメカニズムは不明である
が、以下のように考えられる。
【0046】RFドーピング層は、気相反応が起こりに
くい低パワーで形成し、堆積速度を1nm/sec以下
にすることが望ましい。その結果、パッキング・デンシ
ティーは高くなり、且つ該層をi型層と積層した場合
に、各層の界面準位が少なくなるものである。特にi型
層の堆積速度が5nm/sec以上の場合において、マ
イクロ波によってグロー放電を励起した直後、あるいは
停止した直後ではi型層の表面近傍は充分に緩和してい
ないために表面準位が多くなっているものである。
【0047】堆積速度の遅いRFドーピング層上にi型
層を形成することによって、グロー放電を生起した直後
におけるi型層の初期膜は下地の影響を受け、パッキン
グ・デンシティーが高くなり、ダングリングボンドが少
ない層になっており、表面準位が減少しているものと考
えられる。
【0048】またさらにi型層の表面に堆積速度の遅い
RFドーピング層を形成することによって、i型層の表
面準位を、RFドーピング層の形成と同時に起こる水素
原子の拡散によるアニーリングによって減少させること
ができているものと考えられる。
【0049】加えて本発明の光起電力素子は、振動劣化
しにくいものである。この詳細なメカニズムは不明であ
るが、構成元素比が非常に異なるMWドーピング層とi
型層の間にRFドーピング層を設けることによって局所
的な柔軟性が増し、MWドーピング層とi型層との間の
局所的な歪を緩和することができ、歪による欠陥準位の
発生を防止することができ、長期間の振動下に置いても
光起電力素子の光電変換効率の低下を抑制することがで
きるものと考えられる。このことはRFドーピング層の
両界面で水素含有量が多くなっている場合、特に効果が
ある。
【0050】加えて本発明の光起電力素子は、光劣化し
にくいものである。そのメカニズムの詳細は不明である
が、一般的にはドーピング層の界面近傍には多くのウィ
ークボンドが存在し、光によってウィークボンドが切れ
るために光起電力素子の特性が劣化すると考えられてい
る。本発明の場合、RFドーピング層または/及びMW
ドーピング層の界面近傍に多くの価電子制御剤を導入す
ることで、光照射によって未結合手が生成したとして
も、それらが活性化していない価電子制御剤と反応して
未結合手を補償するものと考えられる。
【0051】層厚方向に対する価電子制御剤含有量の変
化パターンとしては以下の例が好適な例として挙げられ
る。図8において(B含有量)はアクセプターとなる価
電子制御剤の含有量を示し、(P含有量)はドナーとな
る価電子制御剤の含有量を示す。
【0052】図8(a)はドーピング層の両界面で含有
量が極大となり、光入射側の界面で含有量の急激な勾配
があるようにした例である。バンドギャップの小さいi
型層を有する光起電力素子に対して特に効果がある。
【0053】図8(b)はドーピング層の光入射側の界
面で含有量が最大、反対の界面で最小となるようにし、
光入射側で含有量の急激な勾配があるようにした例であ
る。バンドギャップの小さいi型層を有する光起電力素
子に対して特に効果がある。
【0054】図8(c)はドーピング層の両界面で含有
量が極大となるようにし、両界面側で含有量の急激な勾
配があるようにした例である。特にp型層側から光を入
射させた場合、効果がある。バンドギャップの大きな材
料からなるi型層を有する光起電力素子に対して特に効
果がある。
【0055】加えて本発明の光起電力素子はi型層の水
素含有量が層厚方向になめらかに変化しているものであ
る。そうすることによって光電変換効率が向上する。す
なわち、例えば、図3(a)のようにi型層のp型層
側、n型層側で水素含有量を多くし、且つ水素含有量が
最小となるところをバルク内部のp型層側にすることに
よって図4(a)に見られるようにi型層のバンドギャ
ップはp型層側、n型層側で極大となり、最小値はバル
ク内部のp型層側となる。このためi型層のp型層側で
は伝導帯の電界が大きいことによって電子と正孔の分離
が効率よく行われ、p型層とi型層の界面近傍での電子
と正孔の再結合を減少させることができる。また電子が
p型層に逆拡散することを抑制することができる。さら
にi型層からn型層に向かって価電子帯の電界が大きく
なっていることによってi型層のn型層側で励起された
電子と正孔の再結合を減少させることができる。
【0056】またドーピング層とi型層の界面近傍にお
いて水素含有量を多くすることによって欠陥準位が水素
で補償されることによって欠陥準位を介したホッピング
伝導による暗電流(逆バイアス時)が減少し、光起電力
素子の開放電圧及びフィルファクターを向上させること
ができる。
【0057】またバルク内部よりも界面近傍に水素を多
く含有させることによって、界面近傍特有の構成元素が
急激に変化することによる歪等の内部応力を減少させる
ことができる。その結果、長時間振動下に置いても光電
変換効率が低下することを抑制することができる。
【0058】また特にi型層とドーピング層の間がヘテ
ロ接合(Si/SiGe、Si/SiCなど)からなる
場合において特に効果がある。一般的にはヘテロ接合の
界面には多くの界面準位、内部応力が存在すると考えら
れる。本発明の光起電力素子ではヘテロ接合の界面近傍
に多くの水素を含有させることによって、界面準位を減
少させ、さらには内部応力を緩和することができる。
【0059】一般的に非晶質シリコン系半導体材料から
なるi型層中の水素含有量を多くするとバンドギャップ
が大きくなることが知られている。
【0060】以下、図面を参照にしながら、バンドギャ
ップの層厚方向の変化から考えた、本発明の光起電力素
子におけるi型層の水素含有量の望ましい変化パターン
の例を説明する。
【0061】図3(a)では前述したようにp型層側で
水素含有量を急激に変化させ、含有量の最小値がバルク
内部のp型層側にある例である。この場合、バンドギャ
ップは図4(a)のようになり、p型層側から光を入射
させると、前記p型層とi型層の界面近傍の高電界及び
n型層とi型層の界面近傍の高電界をさらに有効に利用
することができ、i型層中で光励起された電子と正孔の
収集効率を向上させることができる。
【0062】またnip型の光起電力素子でn型層側か
ら光を入射させる場合には変化パターンを層厚方向に対
して逆にすればよい。またi型層のバンドギャップが小
さい場合、特に効果がある。またp/i界面がヘテロ接
合からなる場合、特に効果がある。
【0063】図3(b)ではp型層側からn型層側にゆ
っくりと変化させ、含有量の最小値がp型層との界面に
ある例である。この場合、バンドギャップは図4(b)
のようになり、i型層の全領域にわたって価電子帯の電
界を大きくすることができ、特に正孔に対するキャリア
レンジを向上させることができ、フィルファクターを改
善することができる。またnip型の光起電力素子でn
型層側から光を入射する場合、変化パターンを層厚方向
に対して逆にすればよい。またi型層のバンドギャップ
が小さい場合、特に効果がある。
【0064】図3(c)ではi型層のp型層側およびn
型層側で水素含有量が急激に変化している例である。こ
の場合、バンドギャップは図4(c)のようになり、i
型層のp型層側で伝導帯の電界を大きくすることがで
き、特に電子のp型層への逆拡散を抑制することができ
る。またi型層とn型層側で価電子帯の電界を強くする
ことができ、特に正孔のn型層への逆拡散を抑制するこ
とができる。またこのような水素含有量、およびバンド
ギャップの変化パターンはバンドギャップの大きなi型
層を有する光起電力素子に対して特に効果がある。すな
わち図4(c)においてp型層側から光を入射した場
合、バンドギャップの大きなi型層では光を充分吸収し
きれず、i型層とn型層の界面近傍での光励起キャリア
ーは再結合することなく、この界面近傍での強い電界に
よって分離され、収集効率を上げることができる。また
さらに光反射層を有する光起電力素子に対して効果があ
る。すなわち光反射層を有する光起電力素子において
は、両方の層から光が入射されるために同様に収集効率
を上げることができる。上記のようにキャリアレンジを
向上させることができ、フィルファクターを向上させる
ことができる。さらに、振動の大きい環境で光起電力素
子を使用する場合、特に効果がある。p/i界面、n/
i界面がヘテロ接合からなる場合、特に効果がある。
【0065】以上、i型層についての効果を説明した
が、層厚方向に対して水素含有量を変化させることはR
Fドーピング層、MWドーピング層、後述するRF−i
層にも適用できるものである。
【0066】また本発明においは、i型層にドナーとな
る価電子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤をと
もに含有させることによって光劣化を抑制することがで
きる。そのメカニズムの詳細は不明であるが、本発明の
場合、i型層内の価電子制御剤は100%活性化してい
ない。その結果光照射によってウィークボンドが切れて
未結合手が生成したとしても、それらが活性化していな
い価電子制御剤と反応して未結合手を補償するものと考
えられる。
【0067】また特にi型層界面近傍にはウィークボン
ドが数多く存在すると考えられ、本発明の場合、ドーピ
ング層との界面近傍には価電子制御剤が多く分布され、
未結合手を補償するものと考えられる。
【0068】また光起電力素子に照射される光強度が弱
い場合にも、欠陥準位が価電子制御剤によって補償され
ているため光励起された電子と正孔がトラップさせる確
率が減少する、また前記したように逆バイアス時の暗電
流が少ないために十分な起電力を生じることができる。
その結果光起電力素子への照射光強度が弱い場合におい
ても優れた光電変換効率を示すものである。
【0069】加えて本発明の光起電力素子は、長期間振
動下置いても光電変換効率が低下しにくいものである。
一般的にはi型層とドーピング層との界面では構成元素
が非常に異なるために界面には内部応力が存在し、振動
によって未結合手が形成され、光電変換効率が低下する
と考えられている。しかしi型層内部にドナーとなる価
電子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤がともに
含有されていることによって、未結合手が生成したとし
ても、それらが活性化していない価電子制御剤と反応し
て未結合手を補償するものと考えられる。さらにともに
含有されるドナーとなる価電子制御剤とアクセプターと
なる価電子制御剤の含有量が層厚方向になめらかに変化
し、且つ界面近傍で価電子制御剤が多くなっている場
合、特に効果がある。またi型層とドーピング層の間が
ヘテロ接合(Si/SiGe,Si/SiCなど)から
なる場合において特に効果がある。一般的にはへテロ接
合の界面には多くの界面準位、内部応力が存在すると考
えられる。本発明の光起電力素子ではへテロ接合の界面
近傍に多くの不活性の価電子制御剤を含有させることに
よって、界面準位を減少させることができる。
【0070】価電子制御剤の含有量の層厚方向に対する
変化のパターンとしては図8に示した以下の例が挙げら
れる。図8において(B含有量)はアクセプターとなる
価電子制御剤の含有量を示し、P含有量はドナーとなる
価電子制御剤の含有量を示す。 図8(a)はl型層の
p型層側、n型層側で含有量が極大となり、i型層のバ
ルク内部のp型層側で最小となるようにし、p型層側で
含有量の急激な勾配があるようにした例である。特にp
型層側から光を入射させた場合、効果がある。nip型
の光起電力素子でn型層側から光を入射する場合には、
パターンを層厚方向に対して逆にすればよい。さらにバ
ンドギャップの小さいi型層を有する光起電力素子に対
して特に効果がある。
【0071】図8(b)は、i型層のp型層側で含有量
が最大、n型層側で最小となるようにし、p型層側で含
有量の急激な勾配があるようにした例である。特にp型
層側から光を入射させた場合に効果がある。nip型の
光起電力素子でn型層側から光を入射する場合には、パ
タ−ンを層厚方向に対して逆にすれば良い。さらにバン
ドギャップの小さいi型層を有する光起電力素子に対し
て特に効果がある。
【0072】図8(c)はi型層のp型層側、n型層側
で含有量が極大となるようにし、p型層側、n型層側で
含育量の急激な勾配があるようにした例である。特にp
型層側から光を入射させた場合、効果がある。nip型
の光起電力素子でn型層側から光を入射する場合には、
パターンを層厚方向に対して逆にすればよい。図8
(c)のような変化パターンはバンドギャップの大きな
材料からなるi型層を有する光起電力素子に対して特に
効果がある。すなわち図8(c)においてp型層側から
光を入射した場合、n型層側でもキャリアーが励起され
るためこの領域でも価電子制御剤の含有量を多くするの
が望ましい。
【0073】i型層の場合においてはドナーとなる価電
子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤は互いに補
償するように含有されるのが好ましい。
【0074】このような価電子制御剤の分布は各半導体
層にも適用できるものである。
【0075】本発明の光起電力素子はi型層、MWドー
ピング層、RFドーピング層、RF−i層にフッ素を含
有させることによって、光起電力素子を長期間、高温度
の環境に置いた場合の光劣化、振動劣化を抑制できるも
のである。
【0076】さらに加えて、光起電力素子を長期間、高
湿度の環境に置いた場合の光劣化、振動劣化を抑制でき
るものである。
【0077】さらに加えて、光起電力素子を長期間、高
温度、高湿度の環境に置いた場合の光劣化、振動劣化を
抑制できるものである。
【0078】そのメカニズムの詳細は不明であるが、フ
ッ素原子の電気陰制度が非常に大きく、フッ素原子とシ
リコン原子の結合エネルギーが大きいものである。それ
ゆえ、熱的、機械的に安定で、且つ化学的にも安定な半
導体層が得られるものと考えられる。
【0079】またフッ素は水素と同様、半導体層の未結
合手をターミネートすることができるため、欠陥準位を
減少させることができる。さらには原子半径が水素と同
様に非常に小さいため、半導体層の中に含有させた場合
にも、構造的な歪を誘起することがない。
【0080】本発明においては、フッ素は半導体層の界
面近傍において少なく含有させるのがよい。後述する
が、本発明の光起電力素子では半導体層の界面近傍に
は、水素を多く含有させ構造的な歪を緩和させる。半導
体層のパッキング・デンシティーを高く保つため、水素
含有量を多くした界面近傍では逆にフッ素含有量は少な
くすることが望ましいと考えられる。そうすることによ
って半導体中において水素とフッ素の結合、あるいは相
互間距離が狭まることによって誘起される準位を減少さ
せることができる。
【0081】またドーピング層にフッ素を含有させるこ
とによってドーピング効率を向上することができ、さら
に光の透過性も向上することができるため、従って光電
変換効率を向上させることができる。またドーピング層
にフッ素を含有させることによって比較的低電力で微結
晶シリコン系半導体材料を得ることができるため、下地
層に悪影響を及ぼすことなく、微結晶シリコン系半導体
材料からなるドーピング層を形成することができ、界面
準位を低減することができるものである。従って光電変
換効率を向上させることができる。
【0082】本発明の光起電力素子ではMWドーピング
層をMWPCVD法で形成するため、特に良質なドーピ
ング層が得られる。
【0083】また本発明の光起電力素子ではフッ素を含
有するドーピング層を積層構造にしているため、フッ素
を含有させたことによる効果(高温度、高湿度環境での
光劣化、振動劣化の抑制)をよりいっそう発揮させるこ
とができる。またさらには光起電力素子を上記のような
環境に置いた場合にも半導体層が剥離しないものであ
る。
【0084】以下、図面を参照にしながら、本発明の光
起電力素子におけるi型層のフッ素含有量の望ましい変
化パターンの例を説明する。
【0085】図5(a)ではp型層側でフッ素含有量を
急激に変化させ、含有量の最大値がバルク内部のp型層
側にある例である。この場合、層厚方向に対する水素含
有量の変化パターンは図3(a)のものが望ましい。ま
たnip型の光起電力素子でn型層側から光を入射させ
る場合には変化パターンを層厚方向に対して逆にすれば
よい。またp/i界面がヘテロ接合からなる場合、特に
効果がある。
【0086】図5(b)ではp型層側からn型層側にゆ
っくりと変化させ、フッ素含有量の最大値がp型層との
界面にある例である。この場合、層厚方向に対する水素
含有量の変化パターンは図3(b)のものが望ましい。
またnip型の光起電力素子でn型層側から光を入射す
る場合、変化パターン層厚方向に対して逆にすればよ
い。
【0087】図5(c)ではi型層のp型層側およびn
型層側でフッ素含有量が急激に変化している例である。
この場合、層厚方向に対する水素含有量の変化パターン
は図3(c)のものが望ましい。p/i界面、n/i界
面がヘテロ接合からなる場合、特に効果がある。
【0088】以上、i型層についての効果を説明した
が、層厚方向に対してフッ素含有量を変化させることは
RFドーピング層、MWドーピング層、後述するRF−
i層にも適用できるものである。
【0089】また本発明の光起電力素子において、i型
層の価電子帯のテイルステイトの傾きは、光起電力素子
の特性を左右する重要な因子であってバンドギャップの
最小のところのテイルステイトの傾きからバンドギャッ
プ最大のところのテイルステイトの傾きまでなめらかに
連続していることが好ましいものである。
【0090】本発明の光起電力素子においてはRFドー
ピング層とi型層の間に、RFPCVD法形成されたi
型層(RF−i層)を設けることによって、さらに光電
変換効率を向上できるものである。また、価電子制御剤
をi型層の内部よりも多く含有させることによって、光
起電力素子の開放電圧及びフィルファクターを向上させ
ることができる。
【0091】例えば、図2(a)においては図1(a)
のRFp型層とi型層の間にRF−i層を設けたもので
ある。また、図2(b)においては図1(a)のRFn
型層とi型層の間にRF−i層を設けたものである。ま
た、図2(c)においては図1(a)のRFn型層とi
型層の間、及びRFp型層とi型層の間にRF−i層を
設けたものである。
【0092】RF−i層は気相反応が起こりにくい低パ
ワーで形成し、堆積速度を1nm/sec以下とするの
がよい。その結果RF−i層のパッキング・デンシティ
ーが高くなり、且つ該RF−i層をi型層と積層した場
合に、i型層の界面準位、ドーピング層の界面準位が少
なくなるものである。特にMWPCVD法によるi型層
の堆積速度が5nm/sec以上の堆積速度で堆積した
場合において、マイクロ波によってグロー放電を開始し
た直後、あるいは停止した直後に、i型層の表面近傍は
充分に緩和していないために界面準位が非常に多くなっ
ている。
【0093】RF−i層の上にi型層を形成することに
よって、放電開始励起直後のi型層は下地の影響を受
け、パッキング・デンシティーが高くなり、ダングリン
グボンドが少ない層になっており、表面準位が減少して
いるものと考えられる。
【0094】i型層の表面にRF−i層を形成すること
によってi型層の表面準位を、RF−i層の形成と同時
に起こる水素の拡散によるアニーリングによって減少さ
せることができているものと考えられる。
【0095】またRF−i層内部にドナーとなる価電子
制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤をともに含有
させることによって光劣化を抑制することができる。そ
のメカニズムの詳細は不明であるが、そして本発明の場
合、RF−i層内にドナーとなる価電子制御剤とアクセ
プターとなる価電子制御剤の両方が含有され、それらは
100%活性化していない。その結果光照射によって未
結合手が生成したとしても、それらが活性化していない
価電子制御剤と反応して未結合手を補償するものと考え
られる。
【0096】加えて本発明の光起電力素子は、長期間振
動下に置いても光電変換効率が低下しにくいものであ
る。この詳細なメカニズムは不明であるが、構成元素比
が非常に異なる界面近傍において、水素を含有させるこ
とによって界面近傍に多く存在する内部応力を緩和で
き、欠陥準位の発生を防止することができるものと考え
られる。さらに該界面近傍に多く含有されるドナーとな
る価電子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤は1
00%活性化しておらず、振動によって結合が切れたと
しても活性化していない価電子制御剤によって未結合手
を補償するものである。
【0097】価電子制御剤の変化パターンとしては、上
述した図8(a)、図8(b)、図8(c)の例が好適
な例として挙げられる。
【0098】また、i型層または/及びRF−i層にス
ズ(Sn)を含有させて、該層を非晶質シリコン・スズ
(a−SiSn)で構成してもよい。Sn原子はシリコ
ン(Si)原子と共有結合し、バンドギャップの小さい
非晶質シリコン系半導体材料を得ることができ、非晶質
シリコン・ゲルマニウム(a−SiGe)のGe原子含
有量と比較して少ないSn含有量で同じバンドギャップ
を得ることができる。従ってa−SiSnの方がa−S
iGeと比較して構造の乱れを少なくしてバンドギャッ
プの狭い半導体を形成することができるものと考えられ
る。また更にSn原子はGe原子と比較して共有結合半
径は大きいものの、より金属的性質であるためSi原子
と合金を形成した場合に構造的な歪を減少させることが
できるものと考えられる。
【0099】本発明に適したa−SiSnのバンドギャ
ップは1.30〜1.65eVであり、Sn含有量とし
ては0.1〜30%が好ましいものである。また水素含
有量は0.1〜30%が好ましい範囲であり、Snに結
合している水素の割合は1〜40%が好ましいものであ
る。
【0100】また本発明に適したa−SiSnの構造
は、マイクロボイドを含有し、該マイクロボイドの半径
とマイクロボイドの数との関係がフラクタル的な関係に
なるように分布しているものである。マイクロボイドの
体積での割合は0.5〜3%が好ましいものである。こ
のようにマイクロボイドが分布していることによって、
まだ理由ははっきりわからないが、a−SiGeに比較
して光劣化を抑制することができるものである。
【0101】また、i型層、RF−i層、MWドーピン
グ層、RFドーピング層のうち少なくともひとつの層に
酸素または/及び窒素原子を含有させてもよい。酸素ま
たは/及び窒素原子をi型層、RF−i層に微量(1%
以下)に含有させることによって光起電力素子の振動劣
化を抑制することができる。その詳細なメカニズムは不
明であるが、微量に含有させることによってi型層、R
F−i層の内部応力を緩和できるものと考えられる。さ
らにはRF−i層に含有させることによって、電子また
は正孔の逆拡散を防止することができ、光起電力素子の
光電変換効率を向上することができる。またMWドーピ
ング層、RFドーピング層に微量(1%以下)に含有さ
せることによって層内部の応力を緩和でき、振動劣化を
抑制することができる。また多量(1%以上)に含有さ
せることによって光起電力素子の開放電圧を向上するこ
とができる。好ましくは、酸素または/及び窒素原子の
含有量が層厚方向に変化しているものである。好ましい
変化形態としては一方の界面近傍で含有量が多くなって
いるものである。
【0102】以上pin構造の光起電力素子について説
明したが、pinpin構造やpinpinpin構造
等のpin構造を積層した光起電力素子、あるいはni
pnip構造やnipnipnip構造等のnip構造
を積層した光起電力素子についても適用できるものであ
る。
【0103】このような積層型光起電力素子の場合、n
p接合部(pn接合部)でMWPCVD法で形成した層
が連続しないように、RFn型層/MWn型層/RFp
型層/MWp型層/RFp型層、あるいはRFn型層/
MWn型層/RFn型層/RFp型層/MWp型層/R
Fp型層、といった構造の接合を形成することが望まし
い。
【0104】図6は本発明の光起電力素子の非単結晶シ
リコン系半導体材料からなる半導体層を形成するのに適
した製造装置の模式的説明図である。該製造装置は、堆
積装置400と原料ガス供給装置2000よりなり、堆
積装置400は堆積室401、真空計402、RF電源
403、基板404、ヒーター405、導波管406、
コンダクタンスバルブ407、補助バルブ408、リー
クバルブ409、RF電極410、ガス導入管411、
アプリケーター412、誘電体窓413、シャッター4
15などから構成され、原料ガス供給装置2000はマ
スフローコントローラー2010〜2019、バルブ2
020〜2029、2030〜2039、圧力調整器2
040〜2049、原料ガスガスボンベ2050〜20
59などから構成される。
【0105】本発明の光起電力素子の作製は以下のよう
に行われるものである。
【0106】まず図6の堆積室401内に設置されたヒ
ーター405に基板404を密着させ、堆積室内を10
-4Torr以下に充分に排気する。この排気にはターボ
分子ポンプ、あるいはオイル拡散ポンプが適している。
堆積室内の排気を充分に行った後、H2 、He、Ar等
のガスを、半導体層形成用の原料ガスを流したときとほ
ぼ同等の堆積室圧力になるように堆積室内に導入し、ヒ
ーター405のスイッチを入れ基板を100〜500℃
に加熱する。基板の温度が所定の温度で安定したら半導
体層形成用の原料ガスをガスボンベからマスフローコン
トローラーを介して所定の量を堆積室に導入する。堆積
室内へ導入される半導体層形成用の原料ガスの供給量
は、堆積室の堆積および所望の堆積速度によって適宜決
定されるものである。
【0107】半導体層をMWPCVD法で形成する場
合、半導体層形成中の圧力は、非常に重要な因子であ
り、最適な堆積室内の圧力は、0.5〜50mtorr
が好適である。
【0108】また堆積室内に導入されるMW電力は、重
要な因子である。該MW電力は堆積室内に導入される原
料ガスの流量によって適宜決定されるものであるが、好
ましい範囲としては、0.005〜1W/cm3 であ
る。MW電力の好ましい周波数の範囲としては0.5〜
10GHzが挙げられる。特に2.45GHz付近の周
波数が適している。また再現性のある半導体層を形成す
るため及び数時間から数十時間にわたって安定なグロー
放電を維持するためにはMW電力の周波数の安定性が非
常に重要である。周波数の変動が±2%以内の範囲であ
ることが好ましいものである。さらにマイクロ波のリッ
プルも±2%以下が好ましい範囲である。このような不
図示のマイクロ波電源から発生したMW電力を導波管4
06で伝送させ、アプリケーター412から誘電体窓4
13を介して堆積室に導入する。このような状態で所望
の時間原料ガスを分解し、前記基板上に所望の層厚の半
導体層を形成する。その後MW電力の導入を止め、堆積
室内を排気し、H2 、He、Ar等のガスで充分パージ
した後、基板を堆積室から取り出す。また前記誘電体窓
はアルミナセラミクス、石英、窒化ホウ素などのマイク
ロ波をよく透過する材料から構成される。
【0109】本発明の光起電力素子のi型層を形成する
際、MW電力とともにRF電力を堆積室内に導入しても
よい。この場合、導入するMW電力は堆積室に導入する
原料ガスを100%分解するのに必要なMW電力よりも
小さいことが望ましく、さらに同時に導入されるRF電
力は、前記MW電力よりも大きいことが望ましい。同時
に導入されるRF電力の好ましい範囲としては、0.0
1〜2W/cm3 である。RF電力の好ましい周波数の
範囲としては1〜100MHzが挙げられる。特に1
3.56MHzが最適である。またRFの周波数の変動
は±2%以内で波形はなめらかな波形が好ましいもので
ある。RF電力供給用のRF電極の面積とアースの面積
との面積比によって適宜選択されるものではあるが、特
にRF電力供給用のRF電極の面積がアースの面積より
も狭い場合、RF電力供給用の電源側のセルフバイアス
(DC成分)をアースした方が良いものである。さらに
RF電力供給用の電源側のセルフバイアス(DC成分)
をアースしない場合は、RF電力供給用のRF電極の面
積をプラズマが接するアースの面積よりも大きくするの
が好ましいものである。
【0110】またRF電力に加えて、前記RF電極41
0にDC電圧を印加しても良い。DC電圧の極性として
は前記RF電極がプラスになるように電圧を印加するの
が好ましい方向である。そしてDC電圧の好ましい範囲
としては、10から300V程度である。
【0111】上に述べたi型層の好ましい堆積方法の堆
積メカニズムの詳細は不明であるが、次のように考えら
れる。
【0112】原料ガスを100%分解するに必要なMW
電力より低いMW電力を前記原料ガスに作用させ、高い
RF電力をMW電力と同時に前記原料ガスに作用させる
ことによって、半導体層を形成するのに適した活性種を
選択できるものと考えられる。さらに原料ガスを分解す
るときの堆積室内の圧力が50mTorr以下の状態で
は良質な半導体層を形成するのに適した活性種の平均自
由工程が充分に長いために気相反応が極力抑えられると
考えられる。そしてまた堆積室内の圧力が50mTor
r以下の状態ではRF電力は、原料ガスの分解にほとん
ど影響を与えず、堆積室内のプラズマと基板の間の電位
を制御しているものと考えられる。即ちMWPCVD法
の場合、プラズマと基板の間の電位差は小さいが、RF
電力をMW電力と同時に導入することによってプラズマ
と基板の間の電位差(プラズマ側が+で、基板側が−)
を大きくすることができる。このようにプラズマ電位が
基板に対してプラスで高いことによって、MW電力で分
解した活性種が基板上に堆積し、同時にプラズマ電位で
加速された+イオンが基板上に衝突し基板表面での緩和
反応が促進され良質な半導体層が得られるものと考えら
れる。そして堆積速度が5nm/sec以上のときに特
に効果がある。
【0113】さらにRFはDCと違って周波数が高いた
め電離したイオンと電子の分布によってプラズマの電位
と基板の電位の差が決まってくる。すなわちイオンと電
子のシナジティクによって基板とプラズマの電位差が決
まってくるものである。従って堆積室内でスパークが起
こりにくいという効果がある。その結果安定したグロー
放電を10時間以上に及ぶ長時間維持することができる
ものである。
【0114】通常のRFPCVD法ではフッ素を含有す
る原料ガス(例えばSiF4 ガス、GeF4 ガス、CF
4 ガス等)の分解エネルギーは水素を含有する原料ガス
(例えばSiH4 ガス、GeH4 ガス、CH4 ガス等)
の分解エネルギーの約10程度必要である。
【0115】従って、多大なるエネルギーをグロー放電
に印加するため、下地の半導体層に悪影響を及ぼす可能
性があるが、MWPCVD法ではもともと印加する電磁
波の周波数が高いために低電力でフッ素を含有する原料
ガスを分解することができ、フッ素を含有する半導体層
の形成手段として有効である。さらにはフッ素を含有す
る原料ガスのラジカルは比較的寿命が長いため、MWP
CVD法ではさらに平均自由工程を長くすることができ
るため、堆積速度を減少させることなく、放電空間と基
板表面を容易に分離することができる。さらにはMWP
CVD法でフッ素を含有する原料ガスを用いると放電の
安定性が向上し、グロー放電を20時間以上に及ぶ長時
間維持することができるものである。
【0116】半導体層に含有される水素含有量を層厚方
向に変化させる方法としては、水素金属含有量を多くし
たいところでMW電力を大きくし、水素含有量を少なく
したいところでMW電力を小さくすれば良い。詳細なメ
カニズムに関しては依然、不明であるが、MW電力を増
やすことによって、活性な水素原子を含むラジカルが増
加し、より多くの水素が含有されるものと考えられる。
【0117】半導体層に含有される水素含有量を層厚方
向に変化させる別方法としては、水素金属含有量を多く
したいところでRF電極に印加するRF電力を大きく
し、水素含有量を少なくしたいところでRF電極に印加
するRF電力を小さくすれば良い。詳細なメカニズムに
関しては依然、不明であるが、RF電極に印加するRF
電力を増やすと、プラズマ電位が上昇し、水素イオンが
基板に向かって、より加速されるために半導体層により
多くの水素が含有されるものと考えられる。
【0118】更に、RF電力と同時にDC電力を印加す
る場合においては、水素の含有量を多くしたいところで
RF電極に印加するDC電圧を+極性で大きな電圧を印
加すれば良く、水素含有量を少なくしたいときには、R
F電極に印加するDC電圧を+極性で小さな電圧を印加
すれば良い。詳細なメカニズムに関しては依然、不明で
あるが、RF電極に印加するDC電力を増やすと、プラ
ズマ電位が上昇し、水素イオンが基板に向かって、より
加速されるためにi型層中ににより多くの水素が含有さ
れるものと考えられる。
【0119】また更に、半導体層に含有される水素含有
量を層厚方向に変化させるさらに別な方法としては、本
発明の半導体層形成方法において、堆積室内にハロゲン
ランプ、あるいはキセノンランプを設け、半導体層形成
中にこれらのランプをフラッシュさせ、基板温度を一時
的に上昇させるのである。その際、水素含有量を少なく
したいところでは、単位時間当たりのフラッシュ回数を
増し、基板温度を一時的に上昇させ、水素含有量を多く
したいところでは、単位時間当たりのフラッシュ回数を
少なくすることによって、基板温度を一時的に下げれば
良い。基板温度を一時的に上げることによって、半導体
層表面からの水素の脱離反応が活性化されるものと考え
られる。
【0120】半導体層に含有される水素含有量を層厚方
向に変化させる別の方法としては、半導体層形成時にフ
ッ素を含有する原料ガスと水素を含有する原料ガスを導
入し、それぞれの原料ガスを時間変化させればよい。水
素を多く含有させたいところではフッ素を含有する原料
ガスを少なく流し、水素を少なく含有させたいところで
はフッ素を含有する原料ガスを多く流せばよい。
【0121】半導体層に含有されるフッ素含有量を層厚
方向に変化させる方法としては、半導体層形成時にフッ
素を含有するガスを時間変化させればよい。フッ素を多
く含有させたいところではフッ素を含有するガスを多く
流し、フッ素を少なく含有させたいところではフッ素を
含有するガスを少なく流せばよい。
【0122】またフッ素含有量を層厚方向に変化させる
別の方法としては、半導体層形成時に水素を含有するガ
スを時間変化させればよい。フッ素を多く含有させたい
ところでは水素を含有するガスを少なく流し、フッ素を
少なく含有させたいところでは水素を含有するガスを多
く流せばよい。これは半導体層表面に結合しているフッ
素と水素を含有するラジカルが反応し、半導体層からフ
ッ素を引き抜き、半導体層中に取り込まれるフッ素が相
対的に減少することによるものと考えられる。
【0123】半導体層に含有される価電子制御剤を層厚
方向に変化させる方法としては、価電子制御剤を含有さ
せるための原料ガスを時間変化させれば良い。
【0124】半導体層をRFPCVD法で堆積する場
合、容量結合型のRFPCVD法が適している。
【0125】該RFPCVD法でドーピング層、RF−
i層を形成する場合、堆積室内の基板温度は100〜5
00℃、圧力は0.1〜10torr、RF電力は0.
01〜5.0W/cm2 、堆積速度は0.1〜2nm/
secが最適条件として挙げられる。長時間におよぶR
Fグロー放電を維持するためにはRF電源の周波数変
動、およびリップルはそれぞれ2%以内のものが望まし
い。
【0126】また米国特許4,400,409号特許明
細書にはロール・ツー・ロール(Roll to Ro
ll)方式を採用した、半導体層を連続的に形成するプ
ラズマCVD装置が開示されている。本発明の光起電力
素子はこのような装置を用いて連続的に製造することが
望ましい。この装置によれば、複数の堆積室を設け、長
尺、且つ可とう性の基板を該基板が堆積室を順次通過す
る経路に沿って配置し、前記堆積室にて所望の伝導型を
有する半導体層を形成しつつ、前記基板をその長手方向
に連続的に搬送することによって、pin接合を有する
光起電力素子を連続的に製造することができるとされて
いる。なお、該明細書においては、半導体層に各価電子
制御剤を含有させるための原料ガスが他の堆積室に拡散
し、他の半導体層中に混入することを防止するために、
ガスゲートが用いられている。具体的には前記堆積室の
間をスリット状の分離通路によって相互に分離し、さら
に各分離通路にAr、H2 、He等の掃気用ガスを流入
させ、各原料ガスの相互拡散を防止している。
【0127】以上のような半導体層形成方法において、
原料ガスとしては以下のガスまたはガス化し得る化合物
が適している。
【0128】半導体層中にシリコン原子を含有させるた
めの原料ガスとしてはSiH4 (Hは重水素Dを含
む)、SiX4 (X:ハロゲン原子)、SiXn 4-n
(nは整数)、Si2 n 6-n 等が挙げられる。総称
して「原料ガス(Si)」とする。特にSiH4 、Si
4 、Si2 6 、SiF4 、Si2 6 が適してい
る。
【0129】半導体層中にフッ素原子を含有させるため
の原料ガスとしてはF2 、SiF4、Si2 6 、Ge
4 、CF4 、C2 6 、C2 ClF5 、CCl
2 2 、ClF3 、CHF3 、C3 8 、NF3 、PF
5 、BF3 、SF4 等が挙げられる。総称して「原料ガ
ス(F)」とする。特にSiF4 、GeF4 、CF4
PF 5 、BF3 が適している。
【0130】半導体層中に炭素原子を含有させるための
原料ガスとしてはCH4 (Hは重水素Dを含む)、Cn
2n+2(nは整数)、Cn 2n、CX4 (Xはハロゲン
原子)、Cn 2n+2、Cn 2n、C2 2 、C6 6
が挙げられる。総称して「原料ガス(C)」とする。特
にCH4 、CD4 、C2 2 、CF4 が適している。
【0131】半導体層中にゲルマニウム原子を含有させ
るための原料ガスとしてはGeH4(Hは重水素Dを含
む)、Gen 2n+2、GeX4 (Xはハロゲン原子)等
が挙げられる。総称して「原料ガス(Ge)」とする。
特にGeH4 、GeD4 、GeF4 が適している。
【0132】半導体層中にスズ原子を含有させるための
原料ガスとしてはSnH4 (Hは重水素Dを含む)、S
n 2n+2、SnX4 (Xはハロゲン原子)、SnR4
(R:アルキル基)、SnXn 4-n 等が挙げられる。
総称して「原料ガス(Sn)」とする。特にSnH4
SnD4 、Sn(CH3 4 が適している。
【0133】半導体層の伝導型をp型にするために導入
される価電子制御剤としては周期律表第III族原子
(B,Al,Ga,In,Tl)が挙げられ、伝導型を
n型にするために導入される価電子制御剤としては周期
律表第V族原子(P,As,Sb,Bi)、第VI族原
子(S,Se,Te)が挙げられる。
【0134】半導体層中に周期律表第III族原子を導
入するための原料ガスとしては、B 2 6 、B4 10
5 9 、BF3 、BCl3 、B(CH3 3 、B(C
2 5 3 、AlCl3 、Al(CH3 3 、GaCl
3 、InCl3 、TlCl3等を挙げることができる。
総称して「原料ガス(III)」とする。特にB
2 6 、B(CH3 3 、B(C2 5 3 、Al(C
3 3 、BF3 が適している。
【0135】半導体層中に周期律表第V族原子を導入す
るための原料ガスとしては、PH3、P2 4 、PH4
I、PF3 、PF5 、PCl3 、PCl5 、PBr3
PBr5 、PI3 、AsH3 、AsF3 、AsCl3
AsBr3 、AsF5 、SbH3 、SbF3 、Sb
5 、SbCl3 、SbCl5 、BiH3 、BiC
3 、BiBr3 等を挙げることができる。総称して
「原料ガス(V)」とする。特にPH3 、AsH3 、P
5 が適している。
【0136】半導体層中に周期律表第VI族原子を導入
するための原料ガスとしては、H2S、SF4 、S
6 、CS2 、H2 Se、SeF6 、TeH2 、TeF
6 、(CH3 2 Te、(C2 5 2 Te等が挙げら
れる。総称して「原料ガス(VI)」とする。特にH2
S、H2 Seが適している。
【0137】半導体層中に酸素原子を含有させるための
原料ガスとしてはO2 、CO2 、CO、NO、NO2
2 O、H2 O、CH3 CH2 OH、CH3 OH等が挙
げられる。総称して「原料ガス(O)」とする。特にO
2 、NOが適している。
【0138】半導体層中に窒素原子を含有させるための
原料ガスとしてはN2 、NO、NO 2 、N2 O、NH3
等が挙げられる。総称して「原料ガス(N)」とする。
特にN2 、NH3 が適している。
【0139】またこれらの原料ガスをH2 、D2 、H
e、Ar等のガスで適宜希釈して堆積室に導入しても良
い。
【0140】以下に本発明の光起電力素子の構成を詳細
に説明する。基板 基板は、導電性材料単体で構成されたものでもよく、絶
縁性材料または導電性材料で構成された支持体上に導電
層を形成したものであっても良い。導電性材料として
は、例えば、NiCr、ステンレス、Al、Cr、M
o、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb、Sn等
の金属または、これらの合金が挙げられる。これらの材
料を支持体として使用するにはシート状、あるいは長尺
状のシートを円筒体に巻き付けたロール状であることが
望ましい。
【0141】絶縁性材料としては、ポリエステル、ポリ
エチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂、またはガ
ラス、セラミックス、紙などが挙げられる。これらの材
料を支持体として使用するにはシート状、あるいは長尺
状のシートを円筒体に巻き付けたロール状であることが
望ましい。これらの絶縁性支持体は、少なくともその一
方の表面に導電層を形成し、該導電層を形成した表面上
に本発明の半導体層を形成する。
【0142】例えばガラスであれば表面上に、NiC
r、Al、Ag、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、
Ti、Pt、Pb、In2 3 、ITO(In2 3
SnO 2 )、ZnO等の材料またはその合金からなる導
電層を形成し、ポリエステルフィルム等の合成樹脂シー
トであれば表面上にNiCr、Al、Ag、Pb、Z
n、Ni、Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、
Tl、Pt等の材料またはその合金からなる導電層を形
成し、ステンレスであればNiCr、Al、Ag、C
r、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb、
In2 3 、ITO(In2 3 +SnO2 )、ZnO
等の材料またはその合金からなる導電層を形成する。形
成方法としては真空蒸着法、スパッタリング法、スクリ
ーン印刷法等で形成する。支持体の表面形状は平滑ある
いは山の高さが最大300〜1000nmの凹凸である
ことが望ましい。
【0143】基板の厚さは所望通りの光起電力素子を形
成し得るように適宜決定されるが、光起電力素子として
の柔軟性が要求される場合には、支持体としての機能が
十分発揮される範囲で可能な限り薄くすることができ
る。しかしながら、支持体の製造上および取扱い上、機
械的強度等の点から、通常は10μm以上とされる。
【0144】本発明の光起電力素子における望ましい基
板形態としては、上記支持体上にAg、Al、Cu、A
lSi等の可視光から近赤外で反射率の高い金属からな
る導電層(光反射層)を形成することである。光反射層
は真空蒸着法、スパッタリング法等で形成するのが適し
ている。光反射層としてのこれらの金属の層厚としては
10nmから5000nmが適した層厚として挙げられ
る。光反射層の表面をテクスチャー化するためには形成
時の基板温度を200℃以上とすれば良い。
【0145】本発明の光起電力素子におけるさらに望ま
しい基板形態としては、光反射層上にZnO、Sn
2 、In2 3 、ITO、TiO2 、CdO、Cd2
SnO4、Bi2 3 、MoO3 、Nax WO3 等から
なる導電層(反射増加層)を形成することである。該反
射増加層の堆積方法としては真空蒸着法、スパッタリン
グ法、CVD法、プレー法、スピンオン法、ディッピン
グ法等が適した方法として挙げられる。また反射増加層
の層厚としては、前記反射増加層の材料の屈折率により
最適な層厚は異なるが、好ましい層厚の範囲としては5
0nm〜10μmが挙げられる。さらに反射増加層をテ
クスチャー化するためには、該反射増加層を形成する際
の基板温度を200℃以上に上げるのが好ましいもので
ある。MWドーピング層(MWp型層、MWn型層) この層は光起電力素子の特性を左右する重要な層であ
る。
【0146】MWドーピング層は非晶質シリコン系半導
体材料、または微結晶シリコン系半導体材料、または多
結晶シリコン系半導体材料から構成される。非晶質(a
−と略記する)シリコン系半導体材料としてはa−S
i、a−SiC、a−SiGe、a−SiGeC、a−
SiO、a−SiN、a−SiON、a−SiCON等
が挙げられる。微結晶(μc−と略記する)シリコン系
半導体材料としてはμc−Si、μc−SiC、μc−
SiGe、μc−SiO、μc−SiGeC、μc−S
iN、μc−SiON、μc−SiOCN等が挙げられ
る。多結晶(poly−と略記する)シリコン系半導体
材料としては、poly−Si、poly−SiC、p
oly−SiGe等が挙げられる。
【0147】特に光入射側のMWドーピング層には、光
吸収の少ない結晶性の半導体材料かバンドギャップの広
い非晶質半導体層が適している。具体的にはa−Si
C、a−SiO、a−SiN、a−SiON、a−Si
CON、μc−Si、μc−SiC、μc−SiO、μ
c−SiN、μc−SiON、μc−SiOCN、po
ly−Si、poly−SiCが適している。
【0148】伝導型をp型またはn型にするために導入
される価電子制御剤の導入量は、1000ppm〜10
%が好ましい範囲として挙げられる。
【0149】また含有される水素(H,D)及びフッ素
は未結合手を補償する働きをし、ドーピング効率を向上
させるものである。水素及びフッ素含有量は0.1〜3
0at%が最適量として挙げられる。特にMWドーピン
グ層が結晶性の場合、0.01〜10at%が最適量と
して挙げられる。さらに界面側で水素含有量が多くなっ
ているものが好ましい分布形態として挙げられ、該界面
近傍での水素含有量はバルク内の含有量の1.1〜3倍
の範囲が好ましい範囲として挙げられる。また、界面側
でフッ素含有量が少なくなっているものが好ましい分布
形態として挙げられ、バルク内の0.3〜0.9倍の範
囲が好ましい範囲として挙げられる。
【0150】酸素、窒素原子の導入量は0.1ppm〜
20%、微量に含有させる場合には0.1ppm〜1%
が好適な範囲である。
【0151】電気特性としては活性化エネルギーが0.
2eV以下のものが好ましく、0.1eV以下のものが
最適である。また比抵抗としては100Ωcm以下が好
ましく、1Ωcm以下が最適である。さらに層厚は1〜
50nmが好ましく、3〜30nmが最適である。
【0152】また原料ガスをH2 、D2 、He、Ar等
のガスで適宜希釈して堆積室に導入しても良い。特に前
述した光吸収の少ない結晶性の半導体材料かバンドギャ
ップの広い非晶質半導体層を形成する場合はH2
2 、He等のガスで2〜100倍に原料ガスを希釈
し、比較的高いMW電力を導入するのが好ましい。RFドーピング層(RFp型層、RFn型層) この層は光起電力素子の特性を左右する重要な層であ
る。
【0153】RFドーピング層は非晶質シリコン系半導
体材料、または微結晶シリコン系半導体材料、または多
結晶シリコン系半導体材料から構成される。非晶質(a
−と略記する)シリコン系半導体材料としてはa−S
i、a−SiC、a−SiGe、a−SiGeC、a−
SiO、a−SiN、a−SiON、a−SiCON等
が挙げられる。微結晶(μc−と略記する)シリコン系
半導体材料としてはμc−Si、μc−SiC、μc−
SiGe、μc−SiO、μc−SiGeC、μc−S
iN、μc−SiON、μc−SiOCN等が挙げられ
る。多結晶(poly−と略記する)シリコン系半導体
材料としてはpoly−Si、poly−SiC、po
ly−SiGe等が挙げられる。
【0154】特に光入射側のRFドーピング層には、光
吸収の少ない結晶性の半導体材料かバンドギャップの広
い非晶質半導体層が適している。具体的にはa−Si
C、a−SiO、a−SiN、a−SiON、a−Si
CON、μc−Si、μc−SiC、μc−SiO、μ
c−SiN、μc−SiON、μc−SiOCN、po
ly−Si、poly−SiCが適している。
【0155】伝導型のp型またはn型にするために導入
される価電子制御剤の導入量は、80ppm〜8%が好
ましい範囲として挙げられ、MWドーピング層の導入量
よりも少ないことが望ましい。
【0156】また含有される水素(H,D)及びフッ素
は未結合手を補償する働きをし、ドーピング効率を向上
させるものである。水素及びフッ素含有量は0.1〜2
5at%が最適量として挙げられる。特にRFドーピン
グ層が結晶性の場合、0.01〜10at%が最適量と
して挙げられる。さらに界面側で水素含有量が多くなっ
ているものが好ましい分布形態として挙げられ、該界面
近傍での水素含有量はバルク内の含有量の1.1〜3倍
の範囲が好ましい範囲として挙げられる。また、界面側
でフッ素含有量が少なくなっているものが好ましい分布
形態として挙げられ、バルク内の含有量の0.3〜9倍
の範囲が好ましい範囲として挙げられる。
【0157】酸素、窒素原子の導入量は0.1ppm〜
20%、微量に含有させる場合には0.1ppm〜1%
が好適な範囲である。
【0158】電気特性としては活性化エネルギーが0.
2eV以下のものが好ましく、0.1eV以下のものが
最適である。また比抵抗としては100Ωcm以下が好
ましく、1Ωcm以下が最適である。さらに層厚は1〜
50nmが好ましく、5〜20nmが最適である。
【0159】特に前述した光吸収の少ない結晶性の半導
体材料かバンドギャップの広い非晶質半導体層を形成す
る場合はH2 、D2 、He等のガスで2〜100倍に原
料ガスを希釈し、比較的高いRF電力を導入するのが好
ましい。i型層 本発明の光起電力素子において、i型層は光励起キャリ
アを発生輸送する最も重要な層である。
【0160】i型層としては僅かにp型、僅かにn型の
層も使用でき、水素を含有する非晶質シリコン系半導体
材料から構成され、例えばa−Si、a−SiC、a−
SiGe、a−SiGeC、a−SiSn、a−SiS
nC、a−SiSnGe、a−SiSnGeC等が挙げ
られる。
【0161】本発明の光起電力素子のi型層としては、
シリコンと水素とフッ素を含有し、且つ水素含有量及び
フッ素含有量が層厚方向に対してなめらかに変化するも
のである。
【0162】i型層に含有される水素(H,D)及びフ
ッ素は、i型層の未結合手を補償する働きをし、i型層
でのキャリアーの移動度と寿命の積を向上させるもので
ある。また界面の界面準位を補償する働きをし、光起電
力素子の光起電力、光電流そして光応答性を向上させる
効果のあるものである。i型層の水素及びフッ素含有量
は1〜30at%が最適な含有量として挙げられる。特
に、界面側で水素含有量が多くなっているものが好まし
い分布形態として挙げられ、バルク内の1.1〜3倍の
範囲が好ましい範囲として挙げられる。また、界面側で
フッ素含有量が少なくなっているものが好ましい分布形
態として挙げられ、バルク内の0.3〜0.9倍の範囲
が好ましい範囲として挙げられる。
【0163】また本発明の光起電力素子のi型層として
は、シリコンと水素とフッ素を含有し、且つドナーとな
る価電子制御剤(周期律表第V族原子または第VI族原
子)とアクセプターとなる価電子制御剤(周期律表第I
II族原子)をともに含有するものである。望ましい変
化形態としては、上記の価電子制御剤がp型層側とn型
層側で多くなっているものである。i型層に導入される
周期律表第III族原子及び第V族原子及び第VI族原
子の導入量はそれぞれ500ppm以下が好ましい範囲
として挙げられる。
【0164】またp型の価電子制御剤とn型の価電子制
御剤を互いに補償するように含有させるのが好ましいも
のである。
【0165】酸素、窒素原子の導入量は0.1ppm〜
1%が好適な範囲である。
【0166】i型層の層厚は、光起電力素子の構造(例
えばシングルセル、タンデムセル、トリプルセル)及び
i型層のバンドギャップに大きく依存するが0.05〜
1.0μmが最適な層厚として挙げられる。
【0167】本発明のi型層は、堆積速度を2.5nm
/sec以上に上げても価電子帯側のテイルステイトが
少ないものであって、テイルステイトの傾きは60me
V以下であり、且つ電子スピン共鳴(ESR)による未
結合手の密度は1017/cm 3 以下である。
【0168】i型層の形成にはMWPCVD法を用い、
望ましくは前述したようにMWPCVD法においてRF
電力を同時に導入し、さらに望ましくは前述したように
MWPCVD法においてRF電力とDC電力を同時に導
入する。
【0169】バンドギャップの広いa−SiCを形成す
る場合はH2 、D2 、He等のガスで2〜100倍に原
料ガスを希釈し、比較的高いMW電力を導入するのが好
ましい。RF−i層 本発明の光起電力素子において、RF−i層は光励起キ
ャリアを輸送する重要な層である。
【0170】RF−i層としては僅かにp型、僅かにn
型の層も使用でき、非晶質シリコン系半導体材料、ある
いは微結晶シリコン系半導体材料から構成される。非晶
質シリコン系半導体材料としては、例えばa−Si、a
−SiC、a−SiO、a−SiN、a−SiGe、a
−SiGeC、a−SiSn、a−SiSnC等が挙げ
られる。微結晶シリコン系半導体材料としては、例えば
μc−Si、μc−SiC、μc−SiGe、μc−S
iSn、μc−SiO、μc−SiN、μc−SiO
N、μc−SiOCN等が挙げられる。
【0171】図2(a)のように光入射側のRF−i層
としてはa−Si、a−SiC、a−SiO、a−Si
N等の半導体材料を用いることによって光起電力素子の
開放電圧を向上できる。
【0172】図2(b)のように光入射側とは反対側の
RF−i層としてはa−Si、a−SiGe、a−Si
Sn、a−SiGeC、a−SiSnC等の半導体材料
を用いることによって光起電力素子の短絡電流を向上で
きる。
【0173】RF−i層に含有される水素(H,D)及
びフッ素は、RF−i層の未結合手を補償する働きを
し、RF−i層でのキャリアーの移動度と寿命の積を向
上させるものである。また界面の界面準位を補償する働
きをし、光起電力素子の光起電力、光電流そして光応答
性を向上させる効果がある。RF−i層の水素及びフッ
素含有量は1〜30at%が最適な含有量として挙げら
れる。特に、界面側で水素含有量が多くなっているもの
が好ましい分布形態として挙げられ、バルク内の含有量
の1.1〜3倍の範囲が好ましい範囲として挙げられ
る。また、界面側でフッ素含有量が少なくなっているも
のが好ましい分布形態として挙げられ、バルク内の含有
量の0.3〜0.9倍の範囲が好ましい範囲として挙げ
られる。
【0174】別の望ましい形態としてはドナーとなる価
電子制御剤(周期律表第V族原子または/及び第VI族
原子)とアクセプターとなる価電子制御剤(周期律表第
III族原子)がともに含有させたものである。またド
ナーとなる価電子制御剤とアクセプターとなる価電子制
御剤を互いに補償するように含有させるのが好ましいも
のである。
【0175】RF−i層に導入させる周期律表第III
族原子及び第V族原子及び第VI族原子の導入量はそれ
ぞれ600ppm以下が好ましい範囲として挙げられ
る。
【0176】酸素、窒素原子の導入量は0.1ppm〜
20%、微量に含有させる場合には0.1ppm〜1%
が好適な範囲である。
【0177】RF−i層の層厚は0.5〜30nm以下
が最適な層厚として挙げられ、価電子帯側のテイルステ
イトが少ないものであって、テイルステイトの傾きは5
5meV以下であり、且つ電子スピン共鳴(ESR)に
よる未結合手の密度は1016/cm3 以下である。透明電極 透明電極はインジウム酸化物(In2 3 )、スズ酸化
物(SnO2 )、ITO(In2 3 −SnO2 )が適
した材料である。
【0178】透明電極の堆積にはスパッタリング法と真
空蒸着法が最適な堆積方法である。
【0179】スパッタリング法で堆積する場合、金属タ
ーゲット、あるいは酸化物ターゲット等のターゲットを
適宜組み合わせて用いられる。
【0180】スパッタリング法で堆積する場合、基板温
度は重要な因子であって、20℃〜600℃が好ましい
範囲として挙げられる。また透明電極をスパッタリング
法で堆積する場合の、スパッタリング用のガスとして、
Arガス等の不活性ガスが挙げられる。また前記不活性
ガスに酸素ガス(O2 )を必要に応じて添加することが
好ましいものである。特に金属をターゲットにしている
場合、酸素ガス(O2)は必須のものである。さらに前
記不活性ガス等によってターゲットをスパッタリングす
る場合、放電空間の圧力は効果的にスパッタリングを行
うために、0.1〜50mtorrが好ましい範囲とし
て挙げられる。透明電極の堆積速度は、放電空間内の圧
力や放電電力に依存し、最適な堆積速度としては、0.
01〜10nm/secの範囲である。
【0181】真空蒸着法において透明電極を堆積するに
適した蒸着源としては、金属スズ、金属インジウム、イ
ンジウム−スズ合金が挙げられる。また透明電極を堆積
するときの基板温度としては25℃〜600℃の範囲が
適した範囲である。さらに、酸素ガス(O2 )を導入
し、圧力が5×10-5torr〜9×10-4torrの
範囲で堆積することが必要である。この範囲で酸素を導
入することによって蒸着源から気化した前記金属が気相
中の酸素と反応して良好な透明電極が堆積される。上記
条件による透明電極の好ましい堆積速度の範囲としては
0.01〜10nm/secである。堆積速度が0.0
1nm/sec未満であると生産性が低下し10nm/
secより大きくなると粗な膜となり透過率、導伝率や
密着性が低下する。
【0182】透明電極の層厚は、反射防止膜の条件を満
たすような条件に堆積するのが好ましいものである。具
体的な該透明電極の層厚としては50〜500nmが好
ましい範囲として挙げられる。集電電極 光起電力層であるi型層により多くの光を入射させ、発
生したキャリアを効率よく電極に集めるためには、集電
電極の形(光の入射方向から見た形)、及び材質は重要
である。通常、集電電極の形は櫛型が使用され、その線
幅、線数などは、光起電力素子の光入射方向から見た
形、及び大きさ、集電電極の材質などによって決定され
る。線幅は通常、0.1mm〜5mm程度である。集電
電極の材質としてはFe、Cr、Ni、Au、Ti、P
d、Ag、Al、Cu、AlSi、C(グラファイト)
等が用いられ、通常比抵抗の小さいAg、Cu、Al、
Cr、Cなどの金属、あるいはこれらの合金が適してい
る。
【0183】集電電極の層構造としては単一の層からな
るものであってもよいし、さらには複数の層からなるも
のであってもよい。
【0184】これらの金属は、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、メッキ法、印刷法等で形成するのが望ましい。
【0185】真空蒸着法で形成する場合、集電電極形状
をなしたマスクを透明電極上に密着させ、真空中で所望
の金属蒸着源を電子ビームまたは抵抗加熱で蒸発させ、
透明電極上に所望の形状をした集電電極を形成する。
【0186】スパッタリング法で形成する場合、集電電
極形状をなしたマスクを透明電極上に密着させ、真空中
にArガスを導入し、所望の金属スパッタターゲットに
DCを印加し、グロー放電を発生させることによって、
金属をスパッタさせ、透明電極上に所望の形状をした集
電電極を形成する。
【0187】印刷法で形成する場合には、Agペース
ト、Alペースト、あるいはカーボンペーストをスクリ
ーン印刷機で印刷する。
【0188】これらの金属の層厚としては10nm〜
0.5mmが適した層厚として挙げられる。
【0189】次に本発明の発電システムを説明する。
【0190】本発明の発電システムは、本発明の光起電
力素子と、該光起電力素子の電圧及び/または電流をモ
ニターし蓄電池及び/または外部負荷への前記光起電力
素子からの電極の供給を制御する制御システムと、前記
光起電力素子からの電力の蓄積及び/または外部負荷へ
の電力の供給を行う蓄電池とから構成されている。
【0191】図13は本発明の電力供給システムの1例
であって光起電力素子を利用した充電、および電力供給
用基本回路である。該回路は本発明の光起電力素子を太
陽電池モジュールとし、逆流防止用ダイオード(D
C)、電圧をモニターし電圧を制御する電圧制御回路
(定電圧回路)、蓄電池、負荷等から構成されている。
【0192】モジュール化するには平板上に接着材シー
ト、ナイロンシートを乗せ、さらにその上に作製した本
発明の光起電力素子を配列し、直列化および並列化を行
い、さらにその上に接着剤シート、フッ素樹脂シートを
乗せて、真空ラミネートするとよい。
【0193】逆流防止用ダイオードとしてはシリコンダ
イオードやショットキダイオード等が適している。蓄電
池としては、ニッケルカドミニウム電池、充電式酸化銀
電池、鉛蓄電池、フライホイールエネルギー貯蔵ユニッ
ト等が挙げられる。
【0194】電圧制御回路は、電池が満充電になるまで
は太陽電池の出力とほぼ等しいが、満充電になると、充
電制御ICにより充電電流はストップされる。
【0195】このような光起電力素子を利用した太陽電
池システムは、自動車用のバッテリー充電システム、船
用バッテリー充電システム、街灯点灯システム、排気シ
ステム等の電源として使用可能である。
【0196】以上のように本発明の光起電力素子を太陽
電池として使用した電源システムは、長期間安定して使
用でき、且つ太陽電池に照射される照射光が変動する場
合においても光起電力素子として充分に機能することか
ら、優れた安定性を示すものである。
【0197】
【実施例】以下、非単結晶シリコン系半導体材料からな
る太陽電池およびフォトダイオードの作製によって本発
明の光起電力素子を詳細に説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0198】[請求項1に係わる実施例] (実施例1)図6に示す製造装置を用いて図1(b)の
構成をした太陽電池を作製した。n型層はRFPCVD
法で形成した。まず、基板の作製を行った。厚さ0.5
mm、50×50mm2 のステンレス基板をアセトンと
イソプロパノールで超音波洗浄し、温風乾燥させた。ス
パッタリング法を用いて室温でステンレス基板表面上に
層厚0.3μmのAgの光反射層とその上に350℃で
層厚1.0μmのZnOの反射増加層を形成し、基板の
作製を終えた。
【0199】次に、原料ガス供給装置2000と堆積装
置400からなるMWPCVD法とRFPCVD法の両
方を行える図6の製造装置により、反射増加層上に半導
体層を形成した。
【0200】図中の2050〜2059のガスボンベに
は、本発明の光起電力素子を作製するための原料ガスが
密封されており、2050はSiH4 ガスボンベ、20
51はSiF4 ガスボンベ、2052はCH4 ガスボン
ベ、2053はGeH4 ガスボンベ、2054はGeF
4 ガスボンベ、2055はH2 ガスで100ppmに希
釈されたPH3 ガス(以下「PH3 /H2 」と略記す
る)ボンベ、2056はH2 ガスで100ppmに希釈
されたPF5 ガス(以下「PF5 /H2 」と略記する)
ボンベ、2057はH2 ガスで100ppmに希釈され
たB2 6 ガス(以下「B2 6 /H2 」と略記する)
ボンベ、2058はH2 ガスで100ppmに希釈され
たBF3 ガス(以下「BF3 /H2 」と略記する)ボン
ベ、2059はH2 ガスボンベで、いずれも超高純度に
精製されたものである。予め、ガスボンベ2050〜2
059を取り付ける際に、各々のガスを、バルブ203
0〜2039までのガス配管内に導入し、圧力調整器2
040〜2049により各ガス圧力を2kg/cm2
調整した。
【0201】次に、反射層と反射増加層が形成されてい
る基板404の裏面をヒーター405に密着させ、堆積
室401のリークバルブ409を閉じ、コンダクタンス
バルブ407を全開にして、不図示の真空排気ポンプに
より堆積室401内を真空排気し、堆積室の圧力が約1
×10-5Torrになったところで、バルブ2020〜
2029、補助バルブ408を開けて、ガス配管内部を
真空排気し、圧力が約1×10-5Torrになった時点
でバルブ2020〜2029を閉じ、2030〜203
9を徐々に開けて、各々のガスをマスフローコントロー
ラー2010〜2019内に導入した。
【0202】以上のようにして成膜の準備の完了した
後、基板404上に、μc−SiからなるRFn型層、
a−Siからなるi型層、a−SiCからなるRFp型
層、a−SiCかならるMWp型層を順次形成した。
【0203】μc−SiからなるRFn型層を形成する
には、バルブ2029を徐々に開けて、H2 ガスを堆積
室401内に導入し、流量が300sccmになるよう
にマスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力
が1.0Torrになるようにコンダクタンスバルブで
調整した。基板404の温度が350℃になるようにヒ
ーター405を設定し、基板温度が安定したところで、
さらにバルブ2020,2025を徐々に開いて、Si
4 ガス、PH3 /H2 ガスを堆積室401内に流入さ
せた。この時、SiH4 ガス流量が2sccm、H2
ス流量が100sccm、PH3 /H2 ガス流量が20
0sccm、堆積室内の圧力は1.0Torrとなるよ
うに調整した。RF電源の電力を0.02W/cm3
設定し、RF電極410にRF電力を導入し、グロー放
電を生起させ、シャッターを開け、基板上にRFn型層
の形成を開始し、層厚20nmのRFn型層を形成した
ところでシャッターを閉じ、RF電源を切って、グロー
放電を止め、RFn型層の形成を終えた。バルブ202
0,2025を閉じて、堆積室内へのSiH4 ガス、P
3 /H2 の流入を止め、5分間、堆積室内へH2 ガス
を流し続けたのち、流出バルブ2029を閉じ、堆積室
内およびガス配管内を真空排気した。
【0204】次に、a−Siからなるi型層を形成する
には、バルブ2029を徐々に開けて、H2 ガスを30
0sccm導入し、圧力が0.01Torr、基板40
4の温度が350℃になるようにヒーター405を設定
した。基板温度が安定したところでさらにバルブ202
0,2021を徐々に開いて、SiH4 ガス、SiF 4
ガスを堆積室に流入させた。この時SiH4 ガス流量が
140sccm、SiF4 ガス流量が10sccm、H
2 ガス流量が300sccm、堆積室401内の圧力が
0.01Torrとなるように調整した。次に、RF電
源の電力を0.32W/cm3 に設定し、RF電極に印
加した。その後、不図示のMW電源の電力を0.20W
/cm3 に設定し、誘電体窓413を通して堆積室内に
MW電力を導入し、グロー放電を生起させ、シャッター
を開け、RFn型層上にi型層の形成を開始した。マス
フローコントローラーに接続されたコンピューターを用
い、図7(a)に示した変化パターンに従ってSiH4
ガス流量、SiF4 ガス流量を変化させ、層厚300n
mのi型層を形成したところで、シャッターを閉じ、M
W電源、RF電源を切ってグロー放電を止め、i型層の
形成を終えた。バルブ2020,2021を閉じて、S
iH4 ガス、SiF4 ガスの流量を止め、5分間、H2
ガスを流し続けたのち、バルブ2029を閉じ、堆積室
内およびガス配管内を真空排気した。
【0205】a−SiCからなるRFp型層を形成する
には、バルブ2029を徐々に開けて、H2 ガスを30
0sccm導入し、圧力が1.0Torr、基板温度が
200℃になるようにヒーターを設定した。基板温度が
安定したところで、さらにバルブ2020,2022,
2027を徐々に開いて、SiH4 ガス、CH4 ガス、
2 6 /H2 ガスを堆積室401内に流入させた。こ
の時、SiH4 ガス流量が5sccm、CH4 ガス流量
が1sccm、H2 ガス流量が100sccm、B2
6 /H2 ガス流量が200sccm、圧力が1.0To
rrとなるように調整した。RF電源の電力を0.06
W/cm3 に設定し、RF電極にRF電力を導入し、グ
ロー放電を生起させ、シャッターを開け、i型層上にR
Fp型層の形成を開始し、層厚10nmのRFp型層を
形成したところでシャッターを閉じ、RF電源を切っ
て、グロー放電を止め、RFp型層の形成を終えた。バ
ルブ2020,2022,2027を閉じて、堆積室4
01内へのSiH4 ガス、CH4 ガス、B2 6 /H2
ガスの流入を止め、5分間、H2 ガスを流し続けたの
ち、流出バルブ2029を閉じ、堆積室内およびガス配
管内を真空排気した。
【0206】a−SiCからなるMWp型層を形成する
には、バルブ2029を徐々に開けて、H2 ガスを50
0sccm導入し、堆積室内の圧力が0.02Tor
r、基板温度が200℃になるように設定した。基板温
度が安定したところでさらにバルブ2020,202
2,2027を徐々に開いて、SiH4 ガス、CH4
ス、B2 6 /H2 ガスを流入させた。この時、SiH
4 ガス流量が10sccm、CH4 ガス流量が2scc
m、H2 ガス流量が100sccm、B2 6 /H 2
ス流量が500sccm、圧力が0.02Torrとな
るように調整した。その後、不図示のMW電源の電力を
0.40W/cm3 に設定し、誘電体窓を通してMW電
力を導入し、グロー放電を生起させ、シャッターを開
け、RFp型層上にMWp型層の形成を開始した。
【0207】層厚10nmのWMp型層を形成したとこ
ろで、シャッターを閉じ、MW電源を切ってグロー放電
を止め、MWp型層の形成を終えた。バルブ2020,
2022,2027を閉じて、SiH4 ガス、CH4
ス、B2 6 /H2 ガスの流入を止め、5分間、H2
スを流し続けたのち、バルブ2029を閉じ、堆積室内
およびガス配管内を真空排気し、補助バルブ408を閉
じ、リークバルブ409を開けて、堆積室をリークし
た。
【0208】次に、MWp型層上に、透明電極として、
層厚70nmのITOを真空蒸着法で真空蒸着した。
【0209】次に透明電極上に櫛型の穴が開いたマスク
を乗せ、Cr(40nm)/Ag(1000nm)/C
r(40nm)からなる櫛型の集電電極を真空蒸着法で
真空蒸着した。
【0210】以上で太陽電池の作製を終えた。この太陽
電池を(SC実1)と呼ぶことにし、RFn型層、i型
層、RFp型層、MWp型層の形成条件を表1に示す。
【0211】(比較例1−1)i型層を形成する際に、
SiH4 ガス流量を130sccm、SiF4 ガス流量
を20sccmで時間的に一定とする以外は、実施1と
同じ条件で太陽電池(SC比1−1)を作製した。
【0212】(比較例1−2)RFp型層は形成せず、
MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例1と同
じ条件で太陽電池(SC比1−2)を作製した。
【0213】太陽電池(SC実1)及び(SC比1−
1)、(SC比1−2)はそれぞれ6個づつ作製し、初
期光電変換効率(光起電力/入射光電力)、振動劣化、
高温度環境における振動劣化、高湿度環境における振動
劣化、光劣化、高温度環境における光劣化、高湿度環境
における光劣化の測定を行った。
【0214】初期光電変換効率の測定は、作製した太陽
電池を、AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下
に設置して、V−I特性を測定することにより得られ
る。測定の結果、(SC実1)に対して、(SC比1−
1)、(SC比1−2)の初期光電変換効率は以下のよ
うになった。
【0215】(SC比1−1) 0.94倍 (SC比1−2) 0.92倍 振動劣化の測定は、予め初期光電変換効率を測定してお
いた太陽電池を湿度50%、温度25℃の暗所に設置
し、振動周波数60Hzで振幅0.1mmの振動を50
0時間加えた後の、AM1.5(100mW/cm2
照射下での光電変換効率の低下率(振動劣化試験後の光
電変換効率/初期光電変換効率)により行った。
【0216】光劣化の測定は、予め初期光電変換効率を
測定しておいた太陽電池を、湿度50%、温度25℃の
環境に設置し、AM−1.5(100mW/cm2 )光
を500時間照射後の、AM−1.5(100mW/c
2 )照射下での光電変換効率の低下率(光劣化試験後
の光電変換効率/初期光電変換効率)により行った。測
定の結果、(SC実1)に対して(SC比1−1)、
(SC比1−2)の光劣化後の光電変換効率の低下率、
及び振動劣化後の光電変換効率の低下率は以下のように
なった。
【0217】 振動劣化 光劣化 (SC比1−1) 0.93倍 0.92倍 (SC比1−2) 0.95倍 0.93倍 高温度環境における振動劣化の測定、及び光劣化の測定
を行なった。予め初期光電変換効率を測定しておいた太
陽電池を湿度50%、温度80℃の暗所に設置し、振動
劣化の測定を行った。さらに予め初期光電変換効率を測
定しておいた太陽電池を、湿度50%、温度80℃の環
境に設置し、光劣化の測定を行った。測定の結果、(S
C実1)に対して、(SC比1−1)、(SC比1−
2)の振動劣化後の光電変換効率の低下率、及び光劣化
後の光電変換効率の低下率は以下のようになった。
【0218】 振動劣化 光劣化 (SC比1−1) 0.95倍 0.94倍 (SC比1−2) 0.95倍 0.93倍 また(SC実1)、(SC比1−1)では層剥離は見ら
れず、(SC比1−2)では一部層剥離していることが
分かった。
【0219】高湿度環境における振動劣化の測定、及び
光劣化の測定を行った。予め初期光電変換効率を測定し
ておいた太陽電池を湿度90%、温度25℃の暗所に設
置し、振動劣化の測定を行った。さらに予め初期光電変
換効率を測定しておいた太陽電池を、湿度90%、温度
25℃の環境に設置し、光劣化の測定を行った。測定の
結果、(SC実1)に対して、(SC比1−1)、(S
C比1−2)の振動劣化後の光電変換効率の低下率、及
び光劣化後の光電変換効率の低下率は以下のようになっ
た。
【0220】 振動劣化 光劣化 (SC比1−1) 0.94倍 0.94倍 (SC比1−2) 0.94倍 0.93倍 また(SC実1)、(SC比1−1)では層剥離は見ら
れず、(SC比1−2)では一部層剥離していることが
分かった。
【0221】高温度、高湿度環境における振動劣化の測
定、及び光劣化の測定を行った。予め初期光電変換効率
を測定しておいた太陽電池を湿度90%、温度70℃の
暗所に設置し、振動劣化の測定を行った。さらに予め初
期光電変換効率を測定しておいた太陽電池を、湿度90
%、温度70℃の環境に設置し、光劣化の測定を行っ
た。
【0222】測定の結果、(SC実1)に対して、(S
C比1−1)、(SC比1−2)の振動劣化後の光電変
換効率の低下率、及び光劣化後の光電変換効率の低下率
は以下のようになった。
【0223】 振動劣化 光劣化 (SC比1−1) 0.93倍 0.94倍 (SC比1−2) 0.93倍 0.93倍 また(SC実1)、(SC比1−1)では層剥離は見ら
れず、(SC比1−2)では一部層剥離していることが
分かった。
【0224】次にガラス基板とシリコンウェハを用い、
SiH4 ガス流量、SiF4 ガス流量が時間的に一定に
し、層厚を1μmとする以外は実施例1と同じ条件でi
型層のサンプルを作製した。さらにSiH4 ガスとSi
4 ガスとのトータル流量は同じにして、SiH4 ガス
流量、SiF4 ガス流量をいろいろと変えたサンプルを
いくつか作製した。分光光度計を用いて作製したガラス
基板サンプルのバンドギャップ(Eg)を求め、さらに
2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いてシリコン
ウェハサンプルの水素含有量を測定した。測定の結果、
i型層中のバンドギャップは水素含有量に依存すること
が分かった。
【0225】またSIMSを用いて、作製した(SC実
1)の層厚方向に対する水素含有量の変化、及びフッ素
含有量の変化を求めたところ、図7(b)のようになっ
た。さらに水素含有量とバンドギャップの関係を用いて
これらの層厚方向に対するバンドギャップの変化を求め
たところ図7(c)のようになった。
【0226】同様に(SC比1−1)の水素含有量を求
めたところ、層厚方向に対する水素含有量の変化はな
く、一定で、バンドギャップは1.73(eV)である
ことが分かった。同様に(SC比1−2)の水素含有量
を求めたところ、層厚方向に対する水素含有量の変化は
図7(b)と同様な結果となり、バンドギャップの変化
も図7(c)と同様な結果となった。
【0227】このように層厚方向に対する水素含有量、
およびバンドギャップの変化は、導入されるSiH4
ス流量とSiF4 ガス流量に依存することが分かった。
【0228】以上のように本実施例の太陽電池(SC実
1)が、従来の太陽電池(SC比1−1)、(SC比1
−2)よりもさらに優れた特性を有することが分かっ
た。
【0229】(実施例2)実施例1においてSiH4
ス流量とSiF4 ガス流量の変化パターン変えて、水素
含有量が図3(b)のように変化し、フッ素含有量が図
5(b)のように変化している太陽電池(SC実2)を
作製した。そこで実施例1と同様な測定を行ったとこ
ろ、(SC実2)の太陽電池は実施例1と同様、従来の
太陽電池(SC比1−1)、(SC比1−2)よりもさ
らに優れた特性を有することが分かった。
【0230】(実施例3)図1(c)の層構成を有する
フォトダイオードを作製した。
【0231】まず、基板の作製を行った。厚さ0.5m
m、20×20mm2 のガラス基板をアセトンとイソプ
ロパノールで超音波洗浄し、温風乾燥させ、真空蒸着法
で室温にてガラス基板表面上に層厚0.1μmのAlの
光反射層を形成し、基板の作製を終えた。
【0232】実施例1と同様な方法で基板上にMWn型
層(a−SiC)、RFn型層(a−SiC)、i型層
(a−Si)、RFp型層(a−SiC)を順次形成し
た。またi型層を形成する際、SiH4 ガス流量、Si
4 ガス流量を時間的に変化させて、水素含有量が図3
(c)のように変化し、フッ素含有量が図5(c)のよ
うに変化しているフォトダイオード(PD実3)を作製
した。半導体層の層形成条件を表2に示す。
【0233】次に、RFp型層上に実施例1と同様に透
明電極と集電電極を形成した。
【0234】(比較例3−1)i型層を形成する際、比
較例1−1と同様にSiH4 ガス流量、SiF4 ガス流
量を時間的に変化させない以外は、実施例3と同じ条件
でフォトダイオード(PD比3−1)を作製した。
【0235】(比較例3−2)RFn型層は形成せず、
MWn型層の層厚は40nmとする以外は実施例3と同
じ条件でフォトダイオードを(PD比3−2)作製し
た。
【0236】作製したフォトダイオードのオンオフ比
(AM1.5光を照射したときの光電流/暗電流 測定
周波数10kHz)を測定した。これを初期オンオフ比
と呼ぶことにする。次に実施例1と同様な測定をオンオ
フ比について行った。その結果、本実施例のフォトダイ
オード(PD実3)は従来のフォトダイオード(PD比
3−1)、(PD比3−2)よりもさらに優れた特性を
有することが分かった。
【0237】(実施例4)n型層とp型層の積層順序を
逆にした、nip型構造を有する図1(b)の太陽電池
を作製した。まず、H2 ガスボンベをHeガスボンベに
交換し、実施例1と同様に基板上にRFp型層(μc−
Si)、i型層(a−Si)、RFn型層(a−Si
C)、MWn型層(a−SiC)を形成した。i型層を
形成する際、SiH4 ガス流量、SiF4 ガス流量を時
間的に変化させて、水素含有量が図3(c)のように変
化し、フッ素含有量が図5(c)のように変化している
太陽電池(SC実4)を作製した。半導体層の形成条件
は表3に示す。半導体層以外の層および基板は実施例1
と同じ条件で作製した。
【0238】(比較例4−1)i型層を形成する際に、
比較例1−1と同様にSiH4 ガス流量、SiF4 ガス
流量を時間的に変化させない以外は、実施例4を同じ条
件で太陽電池(SC比4−1)を作製した。
【0239】(比較例4−2)RFn型層は形成せず、
MWn型層の層厚は20nmとする以外は実施例4と同
じ条件で太陽電池(SC比4−2)を作製した。
【0240】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実4)は従来の太陽電池(SC
比4−1)、(SC比4−2)よりもさらに優れた特性
を有することが分かった。
【0241】(実施例5)MWp型層、RFp型層にフ
ッ素を含有し、界面近傍でフッ素含有量が最小となって
いる太陽電池を作製した。実施例1においてBF3 /H
2 ガスを新たに導入し、BF3 /H2 ガス流量を時間的
に変化させて、図5(a)のようなフッ素含有量の変化
パターンを得た。これ以外は実施例1と同じ条件で作製
した。実施例1と同様な測定を行ったところ、太陽電池
(SC実5)は(SC実1)よりもさらに優れた特性を
有する分かった。
【0242】(実施例6)MWp型層の界面近傍、及び
RFp型層の界面近傍で水素含有量が最大となっている
太陽電池を作製した。MWp層を形成する際、MW電力
を時間変化させて、図3(c)のような水素含有量の変
化パターンを得た。また、RFp層を形成する際、RF
電力を時間変化させて、図3(b)のような水素含有量
の変化パターンを得た。これ以外は実施例1と同じ条件
で作製した。実施例1と同様な測定を行ったところ、太
陽電池(SC実6)は(SC実1)よりもさらに優れた
特性を有することが分かった。
【0243】(実施例7)MWp型層、RFp型層の界
面近傍で価電子制御剤の含有量が最大となっている太陽
電池を作製した。導入する価電子制御剤の原料ガスを時
間変化させて、図8(b)のような価電子制御剤の変化
パターンを得た。(この測定には2次イオン質量分析装
置を用いた。)これ以外は実施例6と同じ条件で作製し
た。実施例1と同様な測定を行ったところ、太陽電池
(SC実7)は(SC実6)よりもさらに優れた特性を
有することが分かった。
【0244】(実施例8)図1(a)の構造を有する太
陽電池を作製した。実施例1と同様に基板上にMWn型
層(μc−Si)、RFn型層(a−Si)、i型層
(a−Si)、RFp型層(a−SiC)、MWp型層
(μc−SiC)を順次積層した。半導体層以外は実施
例1と同じものを用いた。実施例1と同様な測定を行っ
たところ、太陽電池(SC実8)は(SC実1)よりも
さらに優れた特性を有することが分かった。
【0245】(実施例9)i型層にa−SiCを用いた
太陽電池を作製した。i型層を形成する際、新たにCH
4 ガスを用い、CH4 ガス流量を20sccmとする以
外は実施例1と同じ条件で太陽電池(SC実9)を作製
した。
【0246】(比較例9−1)i型層を形成する際、比
較例1−1と同様にSiH4 ガス流量、SiF4 ガス流
量を時間的に変化させない以外は、実施例9と同じ条件
で太陽電池(SC比9−1)を作製した。
【0247】(比較例9−2)RFp型層は形成せず、
MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例9と同
じ条件で太陽電池を(SC比9−2)作製した。
【0248】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実9)は、従来の太陽電池(S
C比9−1)、(SC比9−2)よりもさらに優れた特
性を有することが分かった。
【0249】(実施例10)i型層にa−SiGeを用
いた太陽電池を作製した。i型層を形成する際、新たに
GeF4 ガスを用い、GeF4 ガス流量を30sccm
導入し、層厚を250nmにする以外は実施例1と同じ
条件で太陽電池(SC実10)を作製した。
【0250】(比較例10−1)i型層を形成する際、
比較例1−1と同様にSiH4 ガス量とSiF4 ガス流
量を時間的に一定とする以外は、実施例10と同じ条件
で太陽電池(SC比10−1)を作製した。 (比較例10−2)RFp型層は形成せず、MWp型層
の層厚は20nmとする以外は実施例10と同じ条件で
太陽電池を(SC比10−2)作製した。
【0251】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実10)は、従来の太陽電池
(SC比10−1)、(SC比10−2)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0252】(実施例11)i型層にa−SiSnを用
いた太陽電池を作製した。GeF4 ガンボンベをSnH
4 に交換した。i型層を形成する際、新たにSnH4
スを導入し、SnH 4 ガス流量を20sccmとする以
外は実施例1と同じ条件で太陽電池(SC実11)を作
製した。
【0253】(比較例11−1)i型層を形成する際
に、比較例1−1と同様にSiH4 ガス流量とSiF4
ガス流量時間的に一定とする以外は、実施例11と同じ
条件で太陽電池(SC比11−1)を作製した。
【0254】(比較例11−2)RFp型層は形成せ
ず、MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例1
1と同じ条件で太陽電池(SC比11−2)を作製し
た。
【0255】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実11)は、従来の太陽電池
(SC比11−1)、(SC比11−2)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0256】(実施例12)RFp型層とi型層の間、
及びRFn型層とi型層の間にRF−i層を有する図2
(c)の太陽電池を作製した。その他の層は実施例8と
同様な方法で太陽電池を作製した。2つのRF−i層は
a−Siからなり、SiH4 ガス流量が2sccm、H
2 ガス流量が50sccm、堆積室内の圧力が1.0T
orr、導入するRF電力が0.01W/cm3 、基板
温度が270℃、層厚が20nmの条件で形成した。実
施例1と同様な測定を行ったところ、太陽電池(SC実
12)は(SC実8)よりもさらに優れた特性を有する
ことが分かった。
【0257】(実施例13)MWPCVD法を用いた図
6の製造装置を使用して、図9に示すトリプル型太陽電
池を作製した。
【0258】まず、基板の作製を行った。実施例1と同
様に50×50mm2 のステンレス基板をアセトンとイ
ソプロパノールで超音波洗浄し、乾燥させた。スパッタ
リング法を用いて、ステンレス基板表面上に層厚0.3
μmのAgの光反射層を形成した。この際、基板温度を
350℃に設定し、基板表面を凹凸(テクスチャー化)
にした。その上に基板温度350℃で層厚2.0μmの
ZnOの反射増加層を形成した。
【0259】次に実施例1と同様な方法で成膜の準備を
終えた。実施例1と同様な方法で基板上に第1のMWn
型層(μc−Si)を形成し、さらに第1のRFn型層
(a−Si)、第1のi型層(a−SiGe)、第1の
RFp型層(a−Si 層厚10nm)、第1のMWp
型層(μc−Si 層厚10nm)、第2のRFn型層
(μc−Si)、第2のi型層(a−Si)、第2のR
Fp型層(a−SiC層厚10nm)、第2のMWp型
層(μc−SiC 層厚10nm)、第3のRFn型層
(a−SiC)、第3のi型層(a−SiC)、第3の
RFp型層(a−SiC 層厚10nm)、第3のMW
p型層(μc−SiC 層厚10nm)を順次形成し
た。第1のi型層、第2のi型層、第3のi型層を形成
する際、実施例1と同様にSiH4 ガス流量とSiF4
ガス流量を時間的に変化させて、各層の水素含有量の層
厚方向変化が図3(c)のように、さらにフッ素含有の
層厚方向変化を図5(c)のようにした。さらに他の層
においては、MWPCVD法で形成する層では形成する
際、MW電力を時間変化させ、RFPCVD法で形成す
る層では形成する際、RF電力を時間変化させて、各層
の水素含有量の層厚方向変化を図3(c)のようにし
た。次に第3のMWp型層上に実施例1と同様な透明電
極を形成した。次に透明電極上に実施例1と同様な集電
電極を真空蒸着法で形成した。以上でトリプル型太陽電
池(SC実13)の作製を終えた。
【0260】(比較例13−1)第1のi型層、および
第2のi型層、および第3のi型層を形成する際に、S
iH4 ガス流量とSiF4 ガス流量を時間的に一定とす
る以外は、実施例13と同じ条件で太陽電池(SC比1
3−1)を作製した。
【0261】(比較例13−2)第1のRFp型層、お
よび第2のRFp型層、および第3のRFp型層は形成
せず、第1のMWp型層、および第2のMWp型層、お
よび第3のMWp型層の層厚は20nmとする以外は実
施例13と同じ条件で太陽電池(SC比13−2)を作
製した。
【0262】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実13)は、従来の太陽電池
(SC比13−1)、(SC比13−2)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0263】(実施例14)図11のロール・ツー・ロ
ール法を用いた製造装置を使用して、図10のタンデム
型太陽電池を作製した。
【0264】まず基板は長さ300m、幅30cm、厚
さ0.1mmの両面を鏡面研磨した長尺状ステンレスシ
ートを用いた。ロール・ツー・ロール法を用いたスパッ
タリング装置でこのステンレス基板表面上に基板温度3
50℃で層厚0.3μmのAgからなる光反射層を連続
形成し、さらに基板温度350℃で層厚2.0μmのZ
nOからなる反射増加層を連続形成した。基板表面は実
施例13と同様にテクスチャー化されていることが分か
った。
【0265】図11はロール・ツー・ロール法を用いた
半導体層の連続形成装置の概略図である。この装置は基
板送り出し室910と、複数の堆積室901〜909
と、基板巻き取り室911を順次配置し、それらの間を
分離通路912で接続してなり、長尺状の基板913が
これらの中を通って、基板送り出し室から基板巻き取り
室に絶え間無く移動することができ、かつ基板の移動と
同時に各堆積室でそれぞれの半導体層を同時に形成する
ことができる。それぞれの堆積室には原料ガスの入口9
14と原料ガスの排気口915があり、RF電極916
あるいはマイクロ波アプリケーター917が必要に応じ
て取り付けられ、さらに基板を加熱するハロゲンランプ
ヒーター918が内部に設置されている。また原料ガス
の入口914にはそれぞれ図6の原料ガス供給装置20
00と同様なものが接続されており、それぞれの原料ガ
スの排気口には油拡散ポンプ、メカニカルブースターポ
ンプなどの真空排気ポンプが接続されている。それぞれ
のRF電極にはRF電源が接続され、マイクロ波アプリ
ケーターにはMW電源が接続されている。堆積室に接続
された分離通路には掃気ガスを流入させる入口919が
ある。
【0266】基板送り出し室には送り出しロール920
と基板に適度の張力を与え、常に水平に保つためのガイ
ドロール921があり、基板巻き取り室には巻き取りロ
ール922とガイドロール923がある。
【0267】まず、前記の光反射層と反射増加層を形成
した基板を送り出しロールに巻き付け、基板送り出し室
にセットし、各堆積室内を通過させた後に基板の端を基
板巻き取りロールに巻き付ける。装置全体を不図示の真
空排気ポンプで真空排気し、各堆積室のランプヒーター
を点灯させ、各堆積室内の基板温度が所定の温度になる
ように設定する。装置全体の圧力が1mTorr以下に
なったら掃気ガスの入口919からH2 ガスを流入さ
せ、基板を図の矢印の方向に移動させながら、巻き取り
ロールで巻き取っていく。実施例1と同様にして各堆積
室にそれぞれの原料ガスを流入させる。この際、各堆積
室に流入させる原料ガスが他の堆積室に拡散しないよう
に各分離通路に流入させるH2 ガスの流量、あるいは各
堆積室の圧力を調整する。
【0268】次にRF電力、またはMW電力を導入して
グロー放電を生起し、それぞれの半導体層を形成してい
く。
【0269】基板上に堆積室901で第1のMWn型層
(μc−Si 層厚20nm)を形成し、さらに堆積室
902で第1のRFn型層(a−Si 層厚10n
m)、堆積室903で第1のi型層(a−SiGe 層
厚180nm)、堆積室904で第1のRFp型層(a
−Si 層厚10nm)、堆積室905で第1のMWp
型層(μc−Si 層厚10nm)、堆積室906で第
2のRFn型層(μc−Si 層厚20nm)、堆積室
907で第2のi型層(a−Si 層厚250nm)、
堆積室908で第2のRFp型層(a−SiC 層厚1
0nm)、堆積室909で第2のMWp型層(μc−S
iC 層厚10nm)を順次形成した。
【0270】第1のi型層、第2のi型層を形成する堆
積室903,907は、図12(a)に示すように、原
料ガス入口が複数に分かれており、それぞれ入口から原
料ガスを流入させた。第1のi型層及び第2のi型層を
形成する際、SiF4 ガス流量の基板の搬送方向に対す
る変化パターンが図12(a)の矢印940のようにし
て、i型層の水素含有量の層厚方向変化を図3(c)の
ようにし、フッ素含有量の層厚方向の変化を図5(c)
のようにした。基板の搬送が終ったところで、MW電
源、RF電源を切り、グロー放電を止め、原料ガス、掃
気ガスの流入を止めた。装置全体をリークし、巻き取ら
れた基板を取りだした。
【0271】次にロール・ツー・ロール法を用いたスパ
ッタリング装置で第2のMWp型層上に170℃で層厚
70nmのITOからなる透明電極を連続形成した。
【0272】次にこの基板の一部を50mm×50mm
の大きさに切断し、スクリーン印刷法で層厚5μm、線
幅0.5mmのカーボンペーストを印刷し、その上に層
厚10μm、線幅0.5mmの銀ペーストを印刷し、集
電電極を形成した。
【0273】以上でロール・ツー・ロール法を用いたタ
ンデム型太陽電池(SC実14)の作製を終えた。
【0274】(比較例14−1)第1のi型層、および
第2のi型層を形成する際に、SiF4 ガス流量が均一
になるようにして、第1のi型層、第2のi型層の水素
含有量、及びフッ素含有量を層厚方向に対して一定とす
る以外は、実施例14と同じ条件で太陽電池(SC比1
4−1)を作製した。
【0275】(比較例14−2)第1のRFp型層、お
よび第2のRFp型層は形成せず、第1のMWp型層、
および第2のMWp型層の層厚は20nmとする以外は
実施例14と同じ条件で太陽電池(SC比14−2)を
作製した。
【0276】実施例1と同様な測定を行ったところ、本
実施例の太陽電池(SC実14)は、従来の太陽電池
(SC比14−1)、(SC比14−2)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0277】(実施例15)図11の製造装置を使用し
て作製したタンデム型太陽電池をモジュール化し、発電
システムに応用し、フィールドテストを行った。
【0278】実施例14で作製した光未照射の50mm
×50mmのタンデム型太陽電池(SC実14)を65
個用意した。厚さ5.0mmのアルミニウム板上にEV
A(エチレンビニルアセテート)からなる接着材シート
を乗せ、その上にナイロンシートを乗せ、その上に65
個の太陽電池を配列し、直列化および並列化を行った。
その上にEVAの接着材シートを乗せ、その上にフッ素
樹脂シートを乗せて、真空ラミネートし、モジュール化
した。作製したモジュールの初期光電変換効率を実施例
1と同様な方法で測定しておいた。図13の発電システ
ムを示す回路に接続し、負荷には夜間点灯する街灯を使
用した。システム全体は蓄電池、及びモジュールの電力
によって稼動する。この発電システムを(SBS実1
5)と呼ぶことにする。
【0279】(比較例15)光未照射の従来のタンデム
型太陽電池(SC比14−1)、(SC比14−2)を
65個用いて実施例15と同様にモジュール化し、初期
光電変換効率を測定しておいた。このモジュールを実施
例15と同様な発電システムに接続した。これらの発電
システムを(SBS比15−1)、(SBS比15−
2)と呼ぶことにする。
【0280】それぞれのモジュールは最も太陽光を集光
できる角度に設置した。フィールドテストの測定は1年
経過後の光電変換効率を測定し、劣化率(1年後の光電
変換効率/初期光電変換効率)を求めることによって行
った。
【0281】その結果、本発明の太陽電池を用いた発電
システム(SBS実15)は従来の発電システム(SB
S比15−1)、(SBS比15−2)よりもさらに優
れた初期光電変換効率およびフィールド耐久性を有して
いることが分かった。
【0282】(実施例16)半導体層に酸素または/及
び窒素原子を含有する光起電力素子を作製した。まず、
BF3 /H2 ガスボンベをHeで500ppmに希釈し
たO2 ガス(「O2/Heガス」と略記する)ボンベに
交換し、さらにPH3 /H2 ガスボンベをHeで10p
pmに希釈したN2 ガス(「N2 /Heガス」と略記す
る)ボンベに交換した。
【0283】(実施例16−1)i型層を形成する際、
2 /Heガスを100sccm導入する以外は実施例
1と同じ条件で太陽電池(SC実16−1)を作製し
た。
【0284】(実施例16−2)i層を形成する際、N
2 /Heガスを20sccm導入する以外は実施例1と
同じ条件で太陽電池(SC実16−2)を作製した。
【0285】(実施例16−3)i型層を形成する際、
2 /Heガスを100sccm、N2 /Heガスを2
0sccm導入する以外は実施例1と同じ条件で太陽電
池(SC実16−3)を作製した。
【0286】(実施例16−4)RF−i層を形成する
際、O2 /Heガスを2sccm、N2 /Heガスを1
sccm導入する以外は実施例1と同じ条件で太陽電池
(SC実16−4)を作製した。
【0287】(実施例16−5)MWp型層を形成する
際、O2 /Heガスを100sccm、N2 /Heガス
を20sccm導入する以外は実施例1と同じ条件で太
陽電池(SC実16−5)を作製した。
【0288】(実施例16−6)RFp型層を形成する
際、O2 /Heガスを2sccm、N2 /Heガスを1
sccm導入する以外は実施例1と同じ条件で太陽電池
(SC実16−6)を作製した。
【0289】実施例1と同様な測定を行ったところ、太
陽電池(SC実16−1)〜(SC実16−6)は、太
陽電池(SC実1)よりもさらに優れた特性を有するこ
とが分かった。
【0290】作製したこれらの太陽電池の酸素原子及び
窒素原子の濃度をSIMSを用いて調べたところ、ほぼ
導入した原料ガス(O)、原料ガス(N)の原料ガス
(Si)に対する濃度程度に含有されていることが分か
った。
【0291】[請求項4に係わる実施例] (実施例17)図6に示す製造装置を用いて、i型層の
形成以外は実施例1と同様にしてi型層にP,B原子を
含有する図1(b)構造の太陽電池を作製した。
【0292】a−Siからなるi型層は次のようにして
形成した。バルブ2029を徐々に開けて、H2 ガスを
300sccm導入し、圧力が0.01Torr、基板
404の温度が350℃になるようにヒーター405を
設定した。基板温度が安定したところでさらにバルブ2
020,2021、2025、2027を徐々に開い
て、SiH4 ガス、SiF4 ガス、PH3/H2ガス,B
26/H2ガスを堆積室に流入させた。この時SiH4
ガス流量が140sccm、SiF4 ガス流量が10s
ccm、H2 ガス流量が300sccm、PH3/H2
ス流量が2sccm,B26/H2ガス流量が2scc
m、堆積室401内の圧力が0.01Torrとなるよ
うに調整した。次に、RF電源の電力を0.32W/c
3 に設定し、RF電極に印加した。その後、不図示の
MW電源の電力を0.20W/cm 3 に設定し、誘電体
窓413を通して堆積室内にMW電力を導入し、グロー
放電を生起させ、シャッターを開け、RFn型層上にi
型層の形成を開始した。層厚300nmのi型層を形成
したところで、シャッターを閉じ、MW電源、RF電源
を切ってグロー放電を止め、i型層の形成を終えた。
【0293】この太陽電池を(SC実17)とし、RF
n型層、i型層、RFp型層、MWp型層の形成条件を
表4に示す。
【0294】(比較例17−1)i型層を形成する際
に、PH3/H2ガスを流入しない以外は、実施17と同
じ条件で太陽電池(SC比17−1)を作製した。
【0295】(比較例17−2)i型層を形成する際
に、B26/H2ガスを流入しない以外は、実施17と
同じ条件で太陽電池(SC比17−2)を作製した。
【0296】(比較例17−3)RFp型層は形成せ
ず、MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例1
7と同じ条件で太陽電池(SC比17−3)を作製し
た。
【0297】太陽電池(SC実17)及び(SC比17
−1)〜(SC比17−3)はそれぞれ6個づつ作製
し、初期光電変換効率(光起電力/入射光電力)、振動
劣化、高温度環境における振動劣化、高湿度環境におけ
る振動劣化、光劣化、高温度環境における光劣化、高湿
度環境における光劣化の測定を行った。
【0298】初期光電変換効率の測定は、作製した太陽
電池を、AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下
に設置して、V−I特性を測定することにより得られ
る。測定の結果、(SC実17)に対して、(SC比1
7−1)〜(SC比17−3)の初期光電変換効率は以
下のようになった。
【0299】(SC比17−1) 0.91倍 (SC比17−2) 0.90倍 (SC比17−3) 0.90倍 振動劣化の測定は、予め初期光電変換効率を測定してお
いた太陽電池を湿度50%、温度25℃の暗所に設置
し、振動周波数60Hzで振幅0.1mmの振動を50
0時間加えた後の、AM1.5(100mW/cm2
照射下での光電変換効率の低下率(振動劣化試験後の光
電変換効率/初期光電変換効率)により行った。
【0300】光劣化の測定は、予め初期光電変換効率を
測定しておいた太陽電池を、湿度50%、温度25℃の
環境に設置し、AM−1.5(100mW/cm2 )光
を500時間照射後の、AM−1.5(100mW/c
2 )照射下での光電変換効率の低下率(光劣化試験後
の光電変換効率/初期光電変換効率)により行った。測
定の結果、(SC実17)に対して(SC比17−1)
〜(SC比17−3)の光劣化後の光電変換効率の低下
率、及び振動劣化後の光電変換効率の低下率は以下のよ
うになった。
【0301】 振動劣化 光劣化 (SC比17−1) 0.91倍 0.92倍 (SC比17−2) 0.89倍 0.91倍 (SC比17−3) 0.90倍 0.90倍 高温度環境における振動劣化の測定、及び光劣化の測定
を行なった。予め初期光電変換効率を測定しておいた太
陽電池を湿度50%、温度80℃の暗所に設置し、振動
劣化の測定を行った。さらに予め初期光電変換効率を測
定しておいた太陽電池を、湿度50%、温度80℃の環
境に設置し、光劣化の測定を行った。測定の結果、(S
C実17)に対して、(SC比17−1)〜(SC比1
7−3)の振動劣化後の光電変換効率の低下率、及び光
劣化後の光電変換効率の低下率は以下のようになった。
【0302】 振動劣化 光劣化 (SC比17−1) 0.91倍 0.92倍 (SC比17−2) 0.91倍 0.91倍 (SC比17−3) 0.90倍 0.89倍 また(SC実17)、(SC比17−1)、(SC比1
7−2)では層剥離は見られず、(SC比17−3)で
は一部層剥離していることが分かった。
【0303】高湿度環境における振動劣化の測定、及び
光劣化の測定を行った。予め初期光電変換効率を測定し
ておいた太陽電池を湿度90%、温度25℃の暗所に設
置し、振動劣化の測定を行った。さらに予め初期光電変
換効率を測定しておいた太陽電池を、湿度90%、温度
25℃の環境に設置し、光劣化の測定を行った。測定の
結果、(SC実17)に対して、(SC比17−1)〜
(SC比17−3)の振動劣化後の光電変換効率の低下
率、及び光劣化後の光電変換効率の低下率は以下のよう
になった。
【0304】 振動劣化 光劣化 (SC比17−1) 0.92倍 0.90倍 (SC比17−2) 0.91倍 0.89倍 (SC比17−3) 0.92倍 0.90倍 また(SC実17)、(SC比17−1)、(SC比1
7−2)では層剥離は見られず、(SC比17−3)で
は一部層剥離していることが分かった。
【0305】高温度、高湿度環境における振動劣化の測
定、及び光劣化の測定を行った。予め初期光電変換効率
を測定しておいた太陽電池を湿度90%、温度70℃の
暗所に設置し、振動劣化の測定を行った。さらに予め初
期光電変換効率を測定しておいた太陽電池を、湿度90
%、温度70℃の環境に設置し、光劣化の測定を行っ
た。
【0306】測定の結果、(SC実17)に対して、
(SC比17−1)〜(SC比17−3)の振動劣化後
の光電変換効率の低下率、及び光劣化後の光電変換効率
の低下率は以下のようになった。
【0307】 振動劣化 光劣化 (SC比17−1) 0.91倍 0.92倍 (SC比17−2) 0.89倍 0.90倍 (SC比17−3) 0.91倍 0.91倍 また(SC実17)、(SC比17−1)、(SC比1
7−2)では層剥離は見られず、(SC比17−2)で
は一部層剥離していることが分かった。
【0308】次に2次イオン質量分析装置(SIMS)
を用いて、作製した(SC実17)、(SC比17−
1)〜(SC比17−3)のP(リン)及びB(ほう
素)の含有量を求めたところ以下のようになった。
【0309】 ─────────────────────────────── P含有量 B含有量 ─────────────────────────────── (SC実17) 5ppm 10ppm (SC比17−1) N.D. 10ppm (SC比17−2) 5ppm N.D. (SC比17−3) 5ppm 10ppm ─────────────────────────────── N.D. 検出限界以下 以上のように本実施例の太陽電池(SC実17)が、従
来の太陽電池(SC比17−1)〜(SC比17−3)
より優れた特性を示すことがわかった。
【0310】(実施例18)i型層内の価電子制御剤の
含有量が層厚方向になめらかに変化し、且つp型層側で
含有量が多い太陽電池(SC実18)を作製した。PH
3/H2ガス流量,B 26/H2ガス流量を図14のよう
に時間的に変化させた以外は実施例17と同条件で太陽
電池(SC実18)を作製した。また実施例17と同様
にP,Bの含有量を求めたところ、図8(a)のように
なっていることが分かった。
【0311】次に、初期光電変換効率、振動劣化、光劣
化の測定を実施例17と同様な方法で求めところ、(S
C実18)の太陽電池は(SC実17)よりもさらに優
れた特性を有することが分かった。
【0312】(実施例19)図1(c)の層構成を有す
るフォトダイオード(PD実19)を作製した。
【0313】まず、基板の作製を行った。厚さ0.5m
m、20×20mm2のガラス基板をアセトンとイソプ
ロパノールで超音波洗浄し、温風乾燥させ、真空蒸着法
で室温にてガラス基板表面上に層厚0.1μmのAlの
光反射層を形成し、基板の作製を終えた。
【0314】実施例17と同様な方法で基板上にMWn
型層(a−SiC)、RFn型層(a−SiC)、i型
層(a−Si)、RFp型層(μc−Si)を順次形成
した。半導体層の層形成条件を表5に示す。
【0315】次に、RFp型層上に実施例17と同様な
透明電極と集電電極を形成した。
【0316】(比較例19−1)i型層を形成する際
に、PH3/H2ガスを流入しない以外は、実施例19と
同じ条件で太陽電池(PD比19−1)を作製した。
【0317】(比較例19−2)i型層を形成する際
に、B26/H2ガスを流入しない以外は、実施例19
と同じ条件で太陽電池(PD比19−2)を作製した。
【0318】(比較例19−2)RFn型層は形成せ
ず、MWn型層の層厚は40nmとする以外は実施例1
9と同じ条件でフォトダイオードを(PD比19−3)
作製した。
【0319】作製したフォトダイオ−ドのオンオフ比を
測定した。次に実施例17と同様な測定を行った。その
結果、本実施例のフォトダイオード(PD実19)は従
来のフォトダイオード(PD比19−1)〜(PD比1
9−3)よりもさらに優れた特性を有することが分かっ
た。
【0320】(実施例20)n型層とp型層の積層順序
を逆にした、nip型構造を有する図1(b)の太陽電
池を作製した。H2ガスをHeガスに交換し、実施例1
7と同様に基板上にRFp型層(μc−Si)、i型層
(a−Si)、RFn型層(a−SiC)、MWn型層
(a−SiC)を形成した。
【0321】i型層を形成する際、RF電力を時間変化
させて、水素含有量が層厚方向に変化するようにした。
半導体層の形成条件は表6に示す。半導体層以外の層お
よび基板は実施例17と同じ条件で太陽電池(SC実2
0)を作製した。
【0322】(比較例20−1)i型層を形成する際
に、PH3/H2ガスを流入しない以外は、実施例20と
同じ条件で太陽電池(SC比20−1)を作製した。
【0323】(比較例20−2)i型層を形成する際
に、B26/H2ガスを流入しない以外は、実施例20
と同じ条件で太陽電池(SC比20−2)を作製した。
【0324】(比較例20−3)RFn型層は形成せ
ず、MWn型層の層厚は20nmとする以外は実施例2
0と同じ条件で太陽電池を作製した。この太陽電池を
(SC比20−3)と呼ぶことにする。
【0325】(実施例20−1)i型層を形成する際。
RF電力を時間的に一定とする以外は実施例20と同じ
条件で太陽電池(SC実20−1)を作製した。
【0326】次に、実施例1と同様に、ガラス基板とシ
リコンウェハを用い、一定のRF電力を印加し、実施例
17と同じ条件でi型層を1μm形成し、バンドギャッ
プ測定用、および赤外吸収スペクトル測定用サンプルと
した。さらにRF電力をいろいろと変えたサンプルをい
くつか作製した。分光光度計を用いて作製したガラス基
板サンプルのバンドギャップ(Eg)を求め、さらにシ
リコンウェハサンプルの赤外吸収スペクトルを測定し、
水素含有量を測定した。両者の結果を用いてi型層中の
水素含有量とバンドギャップの関係を求めたところ、
P,Bを含まない場合と同様な結果が得られた。
【0327】また2次イオン質量分析装置(SIMS)
を用いて作製した(SC実20)の層厚方向に対する水
素含有量を求めたところ、図3(a)と同様な結果とな
った。さらに水素含有量とバンドギャップの関係を用い
てこれらの層厚方向に対するバンドギャップの変化を求
めたところ図4(a)と同様な結果となった。
【0328】同様に(SC実20−1)の水素含有量を
求めたところ、層厚方向に対する水素含有量の変化はな
く、一定で、バンドギャップは1.73(eV)である
ことが分かった。同様に(SC比20−1)〜(SC比
20−3)の水素含有量を求めたところ、層厚方向に対
する水素含有量の変化は図3(a)と同様な結果とな
り、バンドギャップの変化も図4(a)と同様な結果と
なった。
【0329】以上のように、層厚方向に対する水素含有
量、およびバンドギャップの変化は、導入されるRF電
力に依存することが確認された。
【0330】実施例17と同様な測定を行ったところ、
本実施例の太陽電池(SC実20)は従来の太陽電池
(SC比20−1)〜(SC比20−3)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。また、(SC実2
0)は(SC実20−1)よりさらに優れた特性を示す
ことがわかった。
【0331】(実施例21)i型層のフッ素含有量が層
厚方向になめらかに変化し、RFn型層との界面近傍で
含有量が最小となっている太陽電池を作製した。i型層
を形成する際,SiF4ガス流量を1sccmから20
sccmまで単調に増加させて、図5(b)のようなフ
ッ素含有量の変化パターンを得た。これ以外は実施例1
7と同じ条件で作製した。
【0332】実施例17と同様な測定を行ったところ、
(SC実21)は(SC実17)より更に優れた特性を
有することが分かった。
【0333】(実施例22)MWp型層、RFp型層の
界面近傍で水素含有量が最大となっている太陽電池を作
製した。RFp型層を形成する際、RF電力を時間変化
させて、図3(b)のような水素含有量の変化パターン
を得た。MWp型層を形成する際、MW電力を時間変化
させて、図3(c)のような水素含有量の変化パターン
を得た。
【0334】これ以外は実施例17と同じ条件で作製し
た。作製した太陽電池(SC実22)は(SC実17)
よりもさらに優れた特性を有することが分かった。
【0335】(実施例23)MWp型層、RFp型層の
界面近傍で価電子制御剤の含有量が最大となっている太
陽電池を作製した。MWp型層、RFp型層を形成する
際、導入する価電子制御剤の原料ガスを時間変化させ
て、図8(c)のようなB原子の含有量の変化パターン
を得た。これ以外は実施例17と同じ条件で作製した。
実施例17と同様な測定を行ったところ、作製した太陽
電池(SC実23)は(SC実17)よりもさらに優れ
た特性を有することが分かった。
【0336】(実施例24)MWp型層、RFp型層に
フッ素を含有し、界面近傍でフッ素含有量が最小となっ
ている太陽電池を作製した。MWp型層、RFp型層を
形成する際,新たにBF3/H2を導入し、流量を時間変
化させて、図5(a)のようなフッ素含有量の変化パタ
ーンを得た。これ以外は実施例17と同じ条件で作製し
た。
【0337】実施例17と同様な測定を行ったところ、
(SC実24)は(SC実17)より更に優れた特性を
有することが分かった。
【0338】(実施例25)図1(a)の構造を有する
太陽電池を作製した。実施例17と同様に基板上にMW
n型層(μc−Si)、RFn型層(a−Si)、i型
層(a−Si)、RFp型層(a−SiC)、MWp型
層(μc−SiC)を順次積層した。i型層を形成する
際、B26/H2ガス流量、PH3/H2ガス流量を時間
変化させ、層厚方向に対するB,P含有量の変化を図8
(c)となるようにした。半導体層以外は実施例17と
同じものを用いた。作製した太陽電池(SC実25)は
(SC実17)よりもさらに優れた特性を有することが
分かった。
【0339】(実施例26)i型層にa−SiGeを用
いた太陽電池を作製した。i型層を形成する際、SiH
4ガス流量を100sccm、SiF4ガス流量を20s
ccm、GeH4ガス流量を30sccm、PH3/H2
ガス流量を1sccm、B26/H2ガス流量を2sc
cm、H2ガス流量を300sccm、層厚を250n
mにする以外は実施例17と同じ条件で太陽電池(SC
実26)を作製した。
【0340】(比較例26−1)i型層を作製する際
に、PH3/H2ガスを流入しない以外は実施例26と同
じ条件で太陽電池(SC比26−1)を作製した。
【0341】(比較例26−2)i型層を形成する際
に、B26/H2ガスを流入しない以外は、実施例26
と同じ条件で太陽電池(SC比26−2)を作製した。
【0342】(比較例26−3)RFp型層は形成せ
ず、MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例2
6と同じ条件で太陽電池(SC比26−3)を作製し
た。
【0343】実施例17と同様な測定を行ったところ、
本実施例の太陽電池(SC実26)は、従来の太陽電池
(SC比26−1)〜(SC比26−3)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0344】(実施例27)i型層にa−SiSnを用
いた太陽電池を作製した。図6の原料ガス供給装置に、
Al(CH33(トリメチルアルミニウムTMA)液体
ボンベを接続しHeガスでTMAをバブリングすること
によりHeで希釈されたTMAガス(10ppmTMA
/Heガス)を堆積室に導入できるようにした。
【0345】i型層を形成する際、SiH4ガス流量を
110sccm、SiF4ガス流量を20sccm、S
nH4ガス流量を20sccm、PH3/H2ガス流量を
1sccm、TMA/Heガス流量を10sccmにす
る以外は実施例17と同じ条件で太陽電池(SC実2
7)を作製した。
【0346】(比較例27−1)i型層を形成する際
に、PH3/H2ガスを流入しない以外は、実施例27と
同じ条件で太陽電池(SC比27−1)を作製した。
【0347】(比較例27−2)i型層を形成する際
に、TMA/Heガスを流入しない以外は、実施例27
と同じ条件で太陽電池(SC比27−2)を作製した。
【0348】(比較例27−3)RFp型層は形成せ
ず、MWp型層の層厚は20nmとする以外は実施例2
7と同じ条件で太陽電池(SC比27−3)を作製し
た。
【0349】実施例17と同様な測定を行ったところ、
本実施例の太陽電池(SC実27)は、従来の太陽電池
(SC比27−1)〜(SC比27−3)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0350】(実施例28)RFp型層とi型層の間、
RFn型層とi型層の間にRF−i層を有する図2
(c)の太陽電池を作製した。その他の層は、実施例2
5と同様な方法で太陽電池を作製した。2つのRF−i
層はa−Siからなり、SiH4ガス流量が2scc
m、H2ガス流量が50sccm、PH3/H2ガス流量
が0.2sccm、B26/H2ガス流量が0.5sc
cm、堆積室内の圧力が1.0Torr、導入するRF
電力が0.01W/cm3、基板温度が270℃、層厚
が20nmの条件で形成した。作製した太陽電池(SC
実28)は(SC実25)よりもさらに優れた特性を有
することが分かった。
【0351】(実施例29)MWPCVD法を用いた図
6の製造装置を使用して、図9に示すトリプル型太陽電
池を作製した。
【0352】まず、基板の作製を行った。実施例17と
同様に50×50mm2のステンレス基板をアセトンと
イソプロパノールで超音波洗浄し、乾燥させた。スパッ
タリング法を用いて、ステンレス基板表面上に層厚0.
3μmのAgの光反射層を形成した。この際、基板温度
を350℃に設定し、基板表面を凹凸(テクスチャー
化)にした。その上に基板温度350℃で層厚2.0μ
mのZnOの反射増加層を形成した。
【0353】次に実施例17と同様な方法で成膜の準備
を終えた。実施例17と同様な方法で基板上に第1のM
Wn型層(μc−Si)を形成し、さらに第1のRFn
型層(a−Si)、第1のi型層(a−SiGe)、第
1のRFp型層(a−Si層厚10nm)、第1のMW
p型層(μc−Si層厚10nm)、第2のRFn型層
(μc−Si)、第2のi型層(a−Si)、第2のR
Fp型層(a−SiC層厚10nm)、第2のMWp型
層(μc−SiC層厚10nm)、第3のRFn型層
(a−SiC)、第3のi型層(a−SiC)、第3の
RFp型層(a−SiC層厚10nm)、第3のMWp
型層(μc−SiC層厚10nm)を順次形成した。
【0354】第1のi型層、第2のi型層、第3のi型
層を形成する際、PH3/H2及びB 26/H2ガス流量
を時間変化させてP,B原子が図8(a)となるように
した。さらにその他の層においては、MWPCVD法で
形成する層では形成する際、MW電力を時間変化させ、
RFPCVD法で形成する層では形成する際、RF電力
を時間変化させて、各層の水素含有量の分布が図3
(c)のようになるようにした。
【0355】次に第3のMWp型層上に実施例17と同
様にして透明電極、集電電極を真空蒸着法で形成した。
以上でトリプル型太陽電池(SC実29)の作製を終え
た。
【0356】(比較例29−1)第1のi型層、および
第2のi型層、および第3のi型層を形成する際に、P
3/H2ガスを流入しない以外は、実施例29と同じ条
件で太陽電池(SC比29−1)を作製した。
【0357】(比較例29−2)第1のi型層、および
第2のi型層、および第3のi型層を形成する際に、B
26/H2ガスを流入しない以外は、実施例29と同じ
条件で太陽電池(SC比29−2)を作製した。
【0358】(比較例29−3)第1のRFp型層、お
よび第2のRFp型層、および第3のRFp型層は形成
せず、第1のMWp型層、および第2のMWp型層、お
よび第3のMWp型層の層厚は20nmとする以外は実
施例29と同じ条件で太陽電池(SC比29−3)を作
製した。
【0359】実施例17と同様な測定を行ったところ、
本実施例の太陽電池(SC実29)は、太陽電池(SC
比29−1)〜(SC比29―3)よりもさらに優れた
特性を有することが分かった。
【0360】(実施例30)図11のロール・ツー・ロ
ール法を用いた製造装置を使用して、図10のタンデム
型でi型層にP,B原子を含む太陽電池を作製した。i
型層形成用の堆積室903、907は図12(b)に示
すように、PH3/H2ガス、B26/H2ガスを別々に
導入できる構造とした。
【0361】基板上に堆積室901で第1のMWn型層
(μc−Si層厚20nm)を形成し、さらに堆積室9
02で第1のRFn型層(a−Si層厚10nm)、堆
積室903で第1のi型層(a−SiGe層厚180n
m)、堆積室904で第1のRFp型層(a−Si層厚
10nm)、堆積室905で第1のMWp型層(μc−
Si層厚10nm)、堆積室906で第2のRFn型層
(μc−Si層厚20nm)、堆積室907で第2のi
型層(a−Si層厚250nm)、堆積室908で第2
のRFp型層(a−SiC層厚10nm)、堆積室90
9で第2のMWp型層(μc−SiC層厚10nm)を
順次形成した。
【0362】第1のi型層、第2のi型層を形成する
際、PH3/H2,B26/H2ガスは別途入口934、
935から流入させi型層の界面近傍で多くの価電子制
御剤が流入できるようにした。また、分離通路から多量
のH2ガスが第1のi型層の堆積室903、第2のi型
層の堆積室907に供給されるため、界面近傍ではフッ
素が少なくなっており、フッ素含有量の層厚方向の変化
は図5(c)のようになっている。
【0363】次にこの基板の一部を50mm×50mm
の大きさに切断し、実施例17と同様な集電電極を形成
した。
【0364】以上でロール・ツー・ロール法を用いたタ
ンデム型太陽電池(SC実30)の作製を終えた。
【0365】(比較例30−1)第1のi型層、および
第2のi型層を形成する際に、PH3/H2ガスを流入し
ない以外は、実施例30と同じ条件で太陽電池(SC比
30−1)を作製した。
【0366】(比較例30−2)第1のi型層、および
第2のi型層を形成する際に、B26/H2ガスを流入
しない以外は、実施例30と同じ条件で太陽電池(SC
比30−2)を作製した。
【0367】(比較例30−3)第1のRFp型層、お
よび第2のRFp型層は形成せず、第1のMWp型層、
および第2のMWp型層の層厚は20nmとする以外は
実施例30と同じ条件で太陽電池(SC比30−3)を
作製した。
【0368】実施例17と同様な測定を行ったところ、
本実施例の太陽電池(SC実30)は、太陽電池(SC
比30−1)〜(SC比30−3)よりもさらに優れた
特性を有することが分かった。
【0369】(実施例31)図11の製造装置を使用し
て作製したタンデム型太陽電池をモジュール化し、発電
システムに応用し、フィールドテストを行った。
【0370】実施例30で作製した光未照射の50mm
×50mmのタンデム型太陽電池(SC実30)を65
個を用意した。厚さ5.0mmのアルミニウム板上にE
VA(エチレンビニルアセテート)からなる接着材シー
トを乗せ、その上にナイロンシートを乗せ、その上に6
5個の太陽電池を配列し、直列化および並列化を行っ
た。その上にEVAの接着材シートを乗せ、その上にフ
ッ素樹脂シートを乗せて、真空ラミネートし、モジュー
ル化した。作製したモジュールの初期光電変換効率を実
施例17と同様な方法で測定しておいた。図13の発電
システムを示す回路に接続し、負荷には夜間点灯する外
灯を使用した。システム全体は蓄電池、及びモジュール
の電力によって稼働する。この発電システムを(SBS
実31)と呼ぶことにする。
【0371】(比較例31)光未照射の従来のタンデム
型太陽電池(SC比30−1)〜(SC比30−3)を
65個用いて実施例31と同様にモジュール化し、初期
光電変化効率を測定しておいた。このモジュールを実施
例31と同様な発電システムに接続した。これらの発電
システムを(SBS比31−1)〜(SBS比31−
3)と呼ぶことにする。
【0372】それぞれのモジュールは最も太陽光を集光
できる角度に設置した。フィールドテストの測定は1年
経過後の光電変換効率を測定し、劣化率(1年後の光電
変換効率/初期光電変換効率)を求めることによって行
った。
【0373】その結果、本発明の太陽電池を用いた発電
システム(SBS実31)は従来の発電システム(SB
S比31−1)〜(SBS比31−3)よりもさらに優
れた初期光電変換効率およびフィールド耐久性を有して
いることが分かった。
【0374】(実施例32)半導体層に酸素または/及
び窒素原子を含有する光起電力素子を作製した。まず、
PF5/H2ガスボンベをO2/Heガスボンベに交換
し、さらにBF3/H2ガスボンベをN2/Heガスボン
ベに交換した。
【0375】(実施例32−1)i型層を形成する際、
2/Heガスを100sccm導入する以外は実施例
17と同じ条件で太陽電池(SC実32−1)を作製し
た。
【0376】(実施例32−2)i型層を形成する際、
2/Heガスを20sccm導入する以外は実施例1
7と同じ条件で太陽電池(SC実32−2)を作製し
た。
【0377】(実施例32−3)i型層を形成する際、
2/Heガスを100sccm、N2/Heガスを20
sccm導入する以外は実施例17と同じ条件で太陽電
池(SC実32−3)を作製した 。
【0378】(実施例32−4)RF−i層を形成する
際、O2/Heガスを2sccm、N2/Heガスを1s
ccm導入する以外は実施例17と同じ条件で太陽電池
(SC実32−4)を作製した。
【0379】(実施例32−5)MWp型層を形成する
際、O2/Heガスを100sccm、N2/Heガスを
20sccm導入する以外は実施例17と同じ条件で太
陽電池(SC実32−5)を作製した。
【0380】(実施例32−6)RFp型層を形成する
際、O2/Heガスを2sccm、N2/Heガスを1s
ccm導入する以外は実施例17と同じ条件で太陽電池
(SC実32−6)を作製した。
【0381】作製した太陽電池(SC実32−1)〜
(SC実32−6)の初期光電変換効率、振動劣化、光
劣化を実施例17と同様な方法で測定したところ、これ
らの太陽電池は、太陽電池(SC実17)よりもさらに
優れた特性を有することが分かった。
【0382】作製したこれらの太陽電池の酸素原子及び
窒素原子の濃度をSIMSを用いて調べたところ、ほぼ
導入した原料ガス(O)、原料ガス(N)の原料ガス
(Si)に対する濃度程度に含有されていることが分か
った。
【0383】以上のように、本発明の光起電力素子の効
果は、素子構成、素子材料、素子の作製条件に無関係に
発揮されることが実証された。
【0384】
【表1】
【0385】
【表2】
【0386】
【表3】
【0387】
【表4】
【0388】
【表5】
【0389】
【表6】
【0390】
【発明の効果】本発明により、光励起キャリアーの再結
合を防止し、開放電圧及び正孔のキャリアーレンジを向
上し、光電変換効率が向上した光起電力素子を提供する
ことが可能となった。
【0391】また本発明の光起電力素子は光劣化、振動
劣化を抑制できる。また、高温度、高湿度環境でも膜剥
離せず極めて安定であり、光劣化、振動劣化を著しく抑
制する事が可能となる。
【0392】更に本発明の光起電力素子は、光起電力素
子の堆積速度を上げることができ、また原料ガス利用効
率が高いため、生産性を飛躍的に向上させることができ
る。また本発明の発電システムは高いフィールド耐久性
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力素子の層構成を示す概略図で
ある。
【図2】本発明の光起電力素子の層構成を示す概略図で
ある。
【図3】水素含有量の層厚方向変化を示すグラフであ
る。
【図4】バンドギャップの層厚方向変化を示すグラフで
ある。
【図5】フッ素含有量の層厚方向変化を示すグラフであ
る。
【図6】光起電力素子の製造装置の一例を示す概略図で
ある。
【図7】SiH4,SiF4ガス流量の時間変化、層厚方
向の水素含有量及びバンドギャップの変化を示すグラフ
である。
【図8】価電子制御剤の含有量の層厚方向変化を示すグ
ラフである。
【図9】トリプル型太陽電池の層構成を示す概略図であ
る。
【図10】タンデム型太陽電池の層構成を示す概略図で
ある。
【図11】ロール・ツー・ロール法の製造装置の一例を
示す概略図である。
【図12】堆積室の構造を示す概略図である。
【図13】発電システムの構成例を示すブロック図であ
る。
【図14】B26/H2、ガス流量、PH3/H2ガス流
量の時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
101、111、121 基板 102、122 MWn型層 103、123 RFn型層 104、114、124 i型層 105、115 RFp型層 106、116 MWp型層 107、117、127 透明電極 108、118、128 集電電極 112 n型層 125 p型層 130〜132 RF−i型層 400 堆積装置 401 堆積室 402 真空計 403 RF電源 404 基板 405 ヒーター 406 導波管 407 コンダクタンスバルブ 408 補助バルブ 409 リークバルブ 410 RF電極 411 ガス導入管 412 アプリケーター 413 誘電体窓 415 シャッター 910 基板送り出し室 901〜909 堆積室 911 基板巻き取り室 912 分離通路 913 長尺状の基板 914 原料ガスの導入口 915 原料ガスの排気口 916 RF電極 917 アプリケーター 918 ハロゲンランプヒーター 919 掃気ガスの導入口 920 送り出しロール 921、923 ガイドロール 922 巻き取りロール 2000 原料ガス供給装置 2010〜2019 マスフローコントローラー 2020〜2039 バルブ 2040〜2049 圧力調整器 2050〜2059 原料ガスボンベ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素を含有する非単結晶シリコン系半導
    体材料からなるp型層、i型層、n型層を積層して構成
    され、該i型層がフッ素を含有し、マイクロ波プラズマ
    CVD法で形成されてなる光起電力素子において、該p
    型層及びn型層のうち少なくともひとつの層はマイクロ
    波プラズマCVD法で形成された層(MWドーピング
    層)とRFプラズマCVD法で形成された層(RFドー
    ピング層)との積層構造によって構成され、且つ該RF
    ドーピング層は該MWドーピング層と該i型層に挟まれ
    るように配置され、さらに該i型層のフッ素含有量及び
    水素含有量が層厚方向になめらかに変化していることを
    特徴とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記フッ素含有量は、前記i型層の2つ
    の界面の内少なくとも一方の界面近傍で、最小となって
    いることを特徴とする請求項1記載の光起電力素子。
  3. 【請求項3】 前記水素含有量は、前記i型層の2つの
    界面の内少なくとも一方の界面近傍で、最大となってい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の光起電力
    素子。
  4. 【請求項4】 水素を含有する非単結晶シリコン系半導
    体材料からなるp型層、i型層、n型層を積層して構成
    され、該i型層がフッ素を含有し、マイクロ波プラズマ
    CVD法で形成されてなる光起電力素子において、該p
    型層及びn型層のうち少なくともひとつの層はマイクロ
    波プラズマCVD法で形成された層(MWドーピング
    層)とRFプラズマCVD法で形成された層(RFドー
    ピング層)との積層構造によって構成され、且つ該RF
    ドーピング層は該MWドーピング層と該i型層に挟まれ
    るように配置され、さらに該i型層にドナーとなる価電
    子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤が共に含有
    されていることを特徴とする光起電力素子。
  5. 【請求項5】 前記i型層のドナーとなる価電子制御剤
    及びアクセプターとなる価電子制御剤の含有量は、層厚
    方向になめらかに変化し、該i型層の2つの界面の内少
    なくとも一方の界面近傍において最大になっていること
    を特徴とする請求項4に記載の光起電力素子。
  6. 【請求項6】 前記i型層のフッ素含有量は、層厚方向
    になめらかに変化していることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の光起電力素子。
  7. 【請求項7】 前記i型層の水素含有量は、層厚方向に
    なめらかに変化し、該i型層の2つの界面の内少なくと
    も一方の界面近傍で、最大となっていることを特徴とす
    る請求項4〜6のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  8. 【請求項8】 前記RFドーピング層はフッ素を含有
    し、フッ素含有量が層厚方向になめらかに変化している
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に光起電
    力素子。
  9. 【請求項9】 前記フッ素含有量は、2つの界面の内少
    なくとも一方の界面近傍で、最小となっていることを特
    徴とする請求項8に記載の光起電力素子。
  10. 【請求項10】 前記MWドーピング層はフッ素を含有
    し、フッ素含有量が層厚方向になめらかに変化している
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に光起電
    力素子。
  11. 【請求項11】 前記フッ素含有量は、2つの界面の内
    少なくとも一方の界面近傍で、最小となっていることを
    特徴とする請求項10に記載の光起電力素子。
  12. 【請求項12】 前記RFドーピング層または/及びM
    Wドーピング層において、2つの界面の内少なくとも一
    方の界面近傍で、水素含有量が最大となっていることを
    特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光起
    電力素子。
  13. 【請求項13】 前記RFドーピング層または/及びM
    Wドーピング層において、価電子制御剤の含有量は、層
    厚方向になめらかに変化し、2つの界面の内少なくとも
    一方の界面近傍において最大になっていることを特徴と
    する請求項1〜12のいずれか1項に記載の光起電力素
    子。
  14. 【請求項14】 前記i型層は、スズ原子を含有した非
    晶質シリコン・スズ(a−SiSn)からなることを特
    徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光起電
    力素子。
  15. 【請求項15】 前記i型層、MWドーピング層、RF
    ドーピング層の内少なくともひとつの層は、酸素または
    /及び窒素原子を含有することを特徴とする請求項1〜
    14のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  16. 【請求項16】 前記i型層と前記RFドーピング層と
    の間にRFプラズマCVD法で形成されたi型の層(R
    F−i層)を有することを特徴とする請求項1〜15の
    いずれか1項に記載の光起電力素子。
  17. 【請求項17】 前記RF−i層は、ドナーとなる価電
    子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤をともに含
    有したことを特徴とする請求項16に記載の光起電力素
    子。
  18. 【請求項18】 前記ドナーとなる価電子制御剤とアク
    セプターとなる価電子制御剤の含有量は、2つの界面の
    内少なくとも一方の界面近傍で最大となっていることを
    特徴とする請求項17に記載の光起電力素子。
  19. 【請求項19】 前記RF−i層の2つの界面のうち少
    なくとも一方の界面近傍で、該層の水素含有量が最大と
    なっていることを特徴とする請求項16〜18のいずれ
    か1項に記載の光起電力素子。
  20. 【請求項20】 前記RF−i層はフッ素を含有し、フ
    ッ素含有量が2つの界面のうち少なくとも一方の界面近
    傍で、最小となっていることを特徴とする請求項16〜
    19のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  21. 【請求項21】 前記RF−i層は、スズ原子を含有し
    た非晶質シリコン・スズ(a−SiSn)からなること
    を特徴とする請求項16〜20のいずれか1項に記載の
    光起電力素子。
  22. 【請求項22】 前記RF−i層は、酸素または/及び
    窒素原子を含有することを特徴とする請求項16〜21
    のいずれか1項に記載の光起電力素子。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のいずれか1項に記載
    の光起電力素子と、該光起電力素子の電圧及び/または
    電流をモニターし蓄電池及び/または外部負荷への前記
    光起電力素子からの電力の供給を制御する制御システム
    と、前記光起電力素子からの電力の蓄積及び/または外
    部負荷への電力の供給を行う蓄電池と、から構成されて
    いることを特徴とする発電システム。
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