JP2836260B2 - シート状極板の製造方法と非水電解液電池 - Google Patents
シート状極板の製造方法と非水電解液電池Info
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- JP2836260B2 JP2836260B2 JP3003215A JP321591A JP2836260B2 JP 2836260 B2 JP2836260 B2 JP 2836260B2 JP 3003215 A JP3003215 A JP 3003215A JP 321591 A JP321591 A JP 321591A JP 2836260 B2 JP2836260 B2 JP 2836260B2
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- Japan
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- paste
- electrode plate
- sheet
- roll
- core material
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄く、集電効果が均一
に得られるシート状極板の製造方法ならびにその極板を
用いた非水電解液電池に関するものである。
に得られるシート状極板の製造方法ならびにその極板を
用いた非水電解液電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、情報・通信機器などの目覚しいポ
ータブル化,コードレス化に伴い、その駆動用電源とし
て、小形,軽量であり、しかも高エネルギー密度の非水
電解液電池が注目されている。しかし、この電池にはま
だいくつかの課題が残されており、そのひとつとして、
レート特性の向上が挙げられる。
ータブル化,コードレス化に伴い、その駆動用電源とし
て、小形,軽量であり、しかも高エネルギー密度の非水
電解液電池が注目されている。しかし、この電池にはま
だいくつかの課題が残されており、そのひとつとして、
レート特性の向上が挙げられる。
【0003】非水電解液電池は、用いる非水電解液の電
気伝導度が低く、そのため円筒形電池の場合は、正負極
をシート状極板として、セパレータを相互間に介在させ
全体を渦巻状に巻回したスパイラル構造といわれる極板
群構成が用いられる。このとき、シート状極板の形状が
大きく影響し、特に集電効果が均一に得られるか否か
が、レート特性に大きな影響を与える。
気伝導度が低く、そのため円筒形電池の場合は、正負極
をシート状極板として、セパレータを相互間に介在させ
全体を渦巻状に巻回したスパイラル構造といわれる極板
群構成が用いられる。このとき、シート状極板の形状が
大きく影響し、特に集電効果が均一に得られるか否か
が、レート特性に大きな影響を与える。
【0004】従来、シート状極板の製造方法としては、
ロール圧入充填方式が用いられている。すなわち、活物
質に導電剤を混合し、これにさらに結着剤を練合しゴム
化した合剤を、ロール圧延しながら芯材、例えばエキス
パンド加工した金属板に圧入充填する。この方式で作製
したシート状極板の断面図を図4(a)に示す。
ロール圧入充填方式が用いられている。すなわち、活物
質に導電剤を混合し、これにさらに結着剤を練合しゴム
化した合剤を、ロール圧延しながら芯材、例えばエキス
パンド加工した金属板に圧入充填する。この方式で作製
したシート状極板の断面図を図4(a)に示す。
【0005】この方式の場合、極板の芯材3が圧入され
ていない部分Aは、圧入されている部分Bよりも合剤5
の充填密度が低く、しかも集電効果が低いことから活物
質の利用率が著しく低下する。さらに極板は芯材3の厚
み以下に薄くすることもできないなどの課題がある。
ていない部分Aは、圧入されている部分Bよりも合剤5
の充填密度が低く、しかも集電効果が低いことから活物
質の利用率が著しく低下する。さらに極板は芯材3の厚
み以下に薄くすることもできないなどの課題がある。
【0006】そこで、特開昭62−256365号およ
び特開昭63−114058号などに開示される引き上
げ方式や、特開平1−267953号および特開平1−
194265号などに開示される引き下げ方式によるシ
ート状極板の製造方法が提案された。すなわち、活物質
に導電剤を混合し、さらに増粘剤および結着剤を加えて
練合しペースト化した合剤を、パンチング加工した金属
板を芯材に用い、その両面にあらかじめ過剰にペースト
を供給し、スリットを通過させながら引き上げるかまた
は引き下げる。この方式で作製したシート状極板の断面
図を図4(b)に示す。
び特開昭63−114058号などに開示される引き上
げ方式や、特開平1−267953号および特開平1−
194265号などに開示される引き下げ方式によるシ
ート状極板の製造方法が提案された。すなわち、活物質
に導電剤を混合し、さらに増粘剤および結着剤を加えて
練合しペースト化した合剤を、パンチング加工した金属
板を芯材に用い、その両面にあらかじめ過剰にペースト
を供給し、スリットを通過させながら引き上げるかまた
は引き下げる。この方式で作製したシート状極板の断面
図を図4(b)に示す。
【0007】これらの方式の場合、芯材の両面に一度に
ペーストを塗着できる効果がある反面、芯材3を厚みの
中央部に保持するのが困難であり、表裏で合剤5の充填
量のバラツキが大きい。これは、ペーストが粉末状ある
いは繊維状の活物質,導電剤および結着剤に増粘剤を添
加したサスペンジョンなので、付着性,流動性が不安定
となるためである。
ペーストを塗着できる効果がある反面、芯材3を厚みの
中央部に保持するのが困難であり、表裏で合剤5の充填
量のバラツキが大きい。これは、ペーストが粉末状ある
いは繊維状の活物質,導電剤および結着剤に増粘剤を添
加したサスペンジョンなので、付着性,流動性が不安定
となるためである。
【0008】また、特開平1−184069号などに開
示されるドクターブレード方式によるシート状極板の製
造方法も提案された。すなわち、活物質に導電剤を混合
し、さらに増粘剤および結着剤を加えて練合しペースト
化した合剤を、金属箔を芯材に用い、その片面をあらか
じめマスクしてペーストを供給し、ドクターブレードで
スリットし、ペースト塗着厚を制御する。
示されるドクターブレード方式によるシート状極板の製
造方法も提案された。すなわち、活物質に導電剤を混合
し、さらに増粘剤および結着剤を加えて練合しペースト
化した合剤を、金属箔を芯材に用い、その片面をあらか
じめマスクしてペーストを供給し、ドクターブレードで
スリットし、ペースト塗着厚を制御する。
【0009】この方式の場合も、引き上げまたは引き下
げ方式の場合と同様に、ペーストの物性、特に粘性,流
動性の影響を受けやすい。
げ方式の場合と同様に、ペーストの物性、特に粘性,流
動性の影響を受けやすい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、複数のロール
を組み合せて、そのロール間のギャップをペーストが通
過することにより芯材上に片面ずつペーストを塗着する
ロールコータ方式によるシート状極板の製造方法が提案
されている。これらには組み合せ方法により、トップフ
ィードリバース方式,ボトムフィードリバース方式,キ
ス方式およびダイレクトグラビア方式などがある。
を組み合せて、そのロール間のギャップをペーストが通
過することにより芯材上に片面ずつペーストを塗着する
ロールコータ方式によるシート状極板の製造方法が提案
されている。これらには組み合せ方法により、トップフ
ィードリバース方式,ボトムフィードリバース方式,キ
ス方式およびダイレクトグラビア方式などがある。
【0011】しかし、これらの方式のペースト塗着の場
合、通称“うね”や“はね”あるいは“むら”と呼ばれ
るパターンが見られる。図5にこれらパターンの模式図
を示す。ペーストの物性、特に粘性,粘着性および流動
性、さらにロールコータの条件、特に速度,ギャップな
どにより、これらパターンが見られ、芯材に塗着したペ
ーストの表面を平滑にすることは非常に困難である。
合、通称“うね”や“はね”あるいは“むら”と呼ばれ
るパターンが見られる。図5にこれらパターンの模式図
を示す。ペーストの物性、特に粘性,粘着性および流動
性、さらにロールコータの条件、特に速度,ギャップな
どにより、これらパターンが見られ、芯材に塗着したペ
ーストの表面を平滑にすることは非常に困難である。
【0012】本発明は、このような課題を解決するもの
であり、薄く、集電効果が均一に得られるシート状極板
の製造方法、ならびにこの極板を用いた非水電解液電池
のレート特性,安全性の向上を目的とするものである。
であり、薄く、集電効果が均一に得られるシート状極板
の製造方法、ならびにこの極板を用いた非水電解液電池
のレート特性,安全性の向上を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために本発明は、実質的に穴のないシートを芯材に用
い、この芯材を駆動ロール上に密着させて前方へ送り出
すとともに、ペースト状の電極材料を用意し、円弧状の
ペースト導入部を前部に、エッジ状のペースト離脱部を
後部にそれぞれ形成したブレードを前記の駆動ロールと
対向させ、このブレードとロールのギャップをペースト
が通過することにより、ロールで送り出される芯材の上
に連続的にペーストを塗着するものである。
ために本発明は、実質的に穴のないシートを芯材に用
い、この芯材を駆動ロール上に密着させて前方へ送り出
すとともに、ペースト状の電極材料を用意し、円弧状の
ペースト導入部を前部に、エッジ状のペースト離脱部を
後部にそれぞれ形成したブレードを前記の駆動ロールと
対向させ、このブレードとロールのギャップをペースト
が通過することにより、ロールで送り出される芯材の上
に連続的にペーストを塗着するものである。
【0014】
【作用】本発明により、薄く、集電効果が均一に得られ
るシート状極板を作製することができ、この極板を非水
電解液電池に適用することにより、レート特性,安全性
を向上することができる。
るシート状極板を作製することができ、この極板を非水
電解液電池に適用することにより、レート特性,安全性
を向上することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
説明する。円筒形非水電解液電池の構成断面図を図3に
示す。
説明する。円筒形非水電解液電池の構成断面図を図3に
示す。
【0016】正極板11は、空気中において400℃で
熱処理した二酸化マンガンを活物質とし、以下の製造方
法でシート状極板として、これに正極リード板14をス
ポット溶接する。負極板2は金属リチウムからなり、負
極リード板15を圧着する。セパレータ13はポリプロ
ピレンからなる多孔性フィルムを正,負極板よりも幅広
く裁断したものである。正,負極板の間にセパレータを
介在させて全体を渦巻き状に巻回し、極板群を構成す
る。
熱処理した二酸化マンガンを活物質とし、以下の製造方
法でシート状極板として、これに正極リード板14をス
ポット溶接する。負極板2は金属リチウムからなり、負
極リード板15を圧着する。セパレータ13はポリプロ
ピレンからなる多孔性フィルムを正,負極板よりも幅広
く裁断したものである。正,負極板の間にセパレータを
介在させて全体を渦巻き状に巻回し、極板群を構成す
る。
【0017】次に、上記極板群の上下部を温風で加熱
し、セパレータ13を熱収縮させる。下部絶縁リング1
6を装着し、ケース17に収容して負極リード板15を
ケース17にスポット溶接する。また極板群の上側には
上部絶縁リング18を装着し、ケース17の上部に溝入
れした後、非水電解液を注入する。非水電解液は、プロ
ピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタンを体積
比1:1に混合し、過塩素酸リチウムを1モル/l溶解
させた。あらかじめガスケットが組み込まれた組立封口
板19と正極リード板14をスポット溶接した後、組立
封口板19をケース17に装着しカシメ封口する。
し、セパレータ13を熱収縮させる。下部絶縁リング1
6を装着し、ケース17に収容して負極リード板15を
ケース17にスポット溶接する。また極板群の上側には
上部絶縁リング18を装着し、ケース17の上部に溝入
れした後、非水電解液を注入する。非水電解液は、プロ
ピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタンを体積
比1:1に混合し、過塩素酸リチウムを1モル/l溶解
させた。あらかじめガスケットが組み込まれた組立封口
板19と正極リード板14をスポット溶接した後、組立
封口板19をケース17に装着しカシメ封口する。
【0018】正負極の充填容量のバランスは、負極が正
極の少なくとも1.5倍以上とした。表1に前述の従来
例および実施例の極板寸法、群構成の緊縛率および正極
板の充填容量をまとめて示した。
極の少なくとも1.5倍以上とした。表1に前述の従来
例および実施例の極板寸法、群構成の緊縛率および正極
板の充填容量をまとめて示した。
【0019】
【表1】
【0020】レート特性は100mA〜600mAの定電流
放電で比較した。なお、下限電圧は2.OVとし、レー
トに伴う内部短絡発生率の変化を求めた。
放電で比較した。なお、下限電圧は2.OVとし、レー
トに伴う内部短絡発生率の変化を求めた。
【0021】従来例 正極板はロール圧入充填方式で作製した。すなわち、活
物質に導電剤としてアセチレンブラックを3重量%、グ
ラファイトを4重量%混合した。結着剤として4フッ化
エチレン樹脂の水性ディスパージョンを7重量%練合し
て合剤をゴム化した。エキスパンド加工した金属板を芯
材に用い、ロール圧延しながらこれに圧入充填した。極
板寸法は幅40mm、長さ155mm、厚さ0.41mmであ
った。
物質に導電剤としてアセチレンブラックを3重量%、グ
ラファイトを4重量%混合した。結着剤として4フッ化
エチレン樹脂の水性ディスパージョンを7重量%練合し
て合剤をゴム化した。エキスパンド加工した金属板を芯
材に用い、ロール圧延しながらこれに圧入充填した。極
板寸法は幅40mm、長さ155mm、厚さ0.41mmであ
った。
【0022】実施例 正極板は塗着方式で作製した。すなわち、活物質に導電
剤としてアセチレンブラックを3重量%、グラファイト
を4重量%混合した。増粘剤としてカルボキシメチルセ
ルロースの1%水溶液を添加し、結着剤としてフッ素樹
脂の水性ディスパージョンを7重量%練合して合剤をペ
ースト化した。ペースト中の固形分含有率は約50重量
%であり、見かけの粘度は約7Pasであった。
剤としてアセチレンブラックを3重量%、グラファイト
を4重量%混合した。増粘剤としてカルボキシメチルセ
ルロースの1%水溶液を添加し、結着剤としてフッ素樹
脂の水性ディスパージョンを7重量%練合して合剤をペ
ースト化した。ペースト中の固形分含有率は約50重量
%であり、見かけの粘度は約7Pasであった。
【0023】図1に塗着機の要部の拡大図を示す。芯材
3に厚さ30μmのアルミニウム箔を用い、これを駆動
ロール2上に密着させて前方へ送り出す。ホッパーには
ペースト4を供給するとともに、円弧状のペースト導入
部1aを前部に、エッジ状のペースト離脱部1bを後部
にそれぞれ形成したブレード1を駆動ロール2と対向さ
せ、このロール2とブレード1のギャップGをペースト
4が通過することによりロール2で送り出される芯材3
の上にペーストを連続的に塗着する。
3に厚さ30μmのアルミニウム箔を用い、これを駆動
ロール2上に密着させて前方へ送り出す。ホッパーには
ペースト4を供給するとともに、円弧状のペースト導入
部1aを前部に、エッジ状のペースト離脱部1bを後部
にそれぞれ形成したブレード1を駆動ロール2と対向さ
せ、このロール2とブレード1のギャップGをペースト
4が通過することによりロール2で送り出される芯材3
の上にペーストを連続的に塗着する。
【0024】次に、図2に塗着機の全体概略図を示す。
巻き出しロール6から送り出されたフープ状の芯材3
は、テンションロール7によりしわが取り除かれた後、
表面用塗着機8aにより表面側にペーストが塗着され、
乾燥機9を通過した後反転されて裏面用塗着機8bによ
り裏面側にペーストが塗着される。ついで再び乾燥機9
を通過した後、巻き取りロール10に巻き取られる。
巻き出しロール6から送り出されたフープ状の芯材3
は、テンションロール7によりしわが取り除かれた後、
表面用塗着機8aにより表面側にペーストが塗着され、
乾燥機9を通過した後反転されて裏面用塗着機8bによ
り裏面側にペーストが塗着される。ついで再び乾燥機9
を通過した後、巻き取りロール10に巻き取られる。
【0025】この方式で作製したシート状極板の断面図
を図4(c)に示す。この方式の場合、芯材3はペース
トの中央に保持されており、しかも金属箔であるため集
電効果が均一に得られる。また、表裏における合剤5の
充填量のバラツキが小さく、極板のペースト表面は平滑
である。なお、極板寸法は幅40mm、長さ290mm、厚
さ0.20mmであった。
を図4(c)に示す。この方式の場合、芯材3はペース
トの中央に保持されており、しかも金属箔であるため集
電効果が均一に得られる。また、表裏における合剤5の
充填量のバラツキが小さく、極板のペースト表面は平滑
である。なお、極板寸法は幅40mm、長さ290mm、厚
さ0.20mmであった。
【0026】比較例 正極板は引き上げ方式で作製した。すなわち、活物質に
導電剤としてアセチレンブラックを3重量%、グラファ
イトを4重量%混合した。さらに増粘剤としてカルボキ
シメチルセロースの1%水溶液を添加し、結着剤として
フッ素樹脂の水性ディスパージョンを7重量%練合して
合剤をペースト化した。このペースト中の固形分含有率
は約50重量%であり、見かけの粘度は約7Pasであっ
た。厚さ30μmのアルミニウム箔を芯材に用い、その
両面にあらかじめ過剰にペーストを供給し、スリットを
通過させながら引き上げて極板とした。極板寸法は幅4
0mm、長さ290mm、厚さ0.20mmであった。
導電剤としてアセチレンブラックを3重量%、グラファ
イトを4重量%混合した。さらに増粘剤としてカルボキ
シメチルセロースの1%水溶液を添加し、結着剤として
フッ素樹脂の水性ディスパージョンを7重量%練合して
合剤をペースト化した。このペースト中の固形分含有率
は約50重量%であり、見かけの粘度は約7Pasであっ
た。厚さ30μmのアルミニウム箔を芯材に用い、その
両面にあらかじめ過剰にペーストを供給し、スリットを
通過させながら引き上げて極板とした。極板寸法は幅4
0mm、長さ290mm、厚さ0.20mmであった。
【0027】図6にこれら3種の正極板を用いた電池の
レート特性を示した。従来のロール圧入充填方式の場合
はレートに伴う容量低下が大きい。また、比較の引き上
げ方式の場合はレートに伴う容量バラツキが大きい。こ
れに対し本発明の塗着方式の場合は、レートに伴う容量
低下およびバラツキがほとんどなかった。
レート特性を示した。従来のロール圧入充填方式の場合
はレートに伴う容量低下が大きい。また、比較の引き上
げ方式の場合はレートに伴う容量バラツキが大きい。こ
れに対し本発明の塗着方式の場合は、レートに伴う容量
低下およびバラツキがほとんどなかった。
【0028】これは、本発明の場合、薄いシート状極板
としたので正負極が対向する部分の電流密度を低減でき
ると同時に、芯材に金属箔を用いたため集電効果が均一
に得られ、これらが活物質の利用率を向上させたと考え
られる。
としたので正負極が対向する部分の電流密度を低減でき
ると同時に、芯材に金属箔を用いたため集電効果が均一
に得られ、これらが活物質の利用率を向上させたと考え
られる。
【0029】図7にレートに伴う内部短絡発生率の変化
を示した。従来例の場合、レートに伴い内部短絡が多く
発生するのに対して、本実施例の場合内部短絡は発生し
なかった。これは、従来例では極板表面に凸凹、芯材の
バリなどが見られるが、本発明の場合は表面が平滑にな
り、芯材のバリもないので、これらが内部短絡の発生を
抑制させたと考えられる。
を示した。従来例の場合、レートに伴い内部短絡が多く
発生するのに対して、本実施例の場合内部短絡は発生し
なかった。これは、従来例では極板表面に凸凹、芯材の
バリなどが見られるが、本発明の場合は表面が平滑にな
り、芯材のバリもないので、これらが内部短絡の発生を
抑制させたと考えられる。
【0030】なお、表面に微小な凸凹を付けた金属箔を
芯材に用いた場合、芯材と合剤との接触がより一層良好
となることがわかった。
芯材に用いた場合、芯材と合剤との接触がより一層良好
となることがわかった。
【0031】また、本発明の実施例では、正極板を塗着
方式により作製し、負極板は金属リチウムとしたが、あ
らかじめリチウムを含有した遷移金属酸化物を正極、 炭
素材を負極とした非水電解液電池においても、正,負極
板を前述した塗着方式で作製することにより、レート特
性,安全性を向上させることができた。
方式により作製し、負極板は金属リチウムとしたが、あ
らかじめリチウムを含有した遷移金属酸化物を正極、 炭
素材を負極とした非水電解液電池においても、正,負極
板を前述した塗着方式で作製することにより、レート特
性,安全性を向上させることができた。
【0032】なお、ブレードは前記実施例では断面がお
よそナイフ状のものとしたが、円柱状金属部材の一部を
その軸線方向に切り欠いてエッジを形成したものでも利
用可能である。
よそナイフ状のものとしたが、円柱状金属部材の一部を
その軸線方向に切り欠いてエッジを形成したものでも利
用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、薄く、集
電効果が均一に得られるシート状極板を作製することが
でき、これを非水電解液電池に適用することにより、放
電レートに伴う容量低下がほとんどなく、しかも内部短
絡が発生せず、レート特性,安全性を向上させることが
できる。
電効果が均一に得られるシート状極板を作製することが
でき、これを非水電解液電池に適用することにより、放
電レートに伴う容量低下がほとんどなく、しかも内部短
絡が発生せず、レート特性,安全性を向上させることが
できる。
【図1】本発明に用いた塗着機の要部拡大図
【図2】本発明に用いた塗着機の全体概略図
【図3】円筒形非水電解液電池の構成断面図
【図4】(a)ロール圧入充填方式による極板の断面図 (b)引き上げ/引き下げ方式による極板の断面図 (c)塗着方式による極板の断面図
【図5】ペースト塗着パターンの模式図
【図6】放電レート特性を示す図
【図7】放電レートに伴う内部短絡発生率の変化を示す
図
図
1 ブレード 1a ペースト導入部 1b ペースト離脱部 2 駆動ロール 3 芯材 4 ペースト 5 合剤 6 巻き出しロール 7 テンションロール 8a 塗着機(表面側) 8b 塗着機(裏面側) 9 乾燥機 10 巻き取りロール 11 正極板 12 負極板 13 セパレータ 14 正極リード板 15 負極リード板 16 下部絶縁リング 17 ケース 18 上部絶縁リング 19 組立封口板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 善一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 守田 彰克 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/04
Claims (2)
- 【請求項1】実質的に穴のない金属箔またはシートを芯
材3とし、これを駆動ロール2上に密着させて前方へ送
り出すとともに、ペースト状電極材料を用意し、円弧状
のペースト導入部1aを前部に、エッジ状のペースト離
脱部1bを後部にそれぞれ形成したブレード1を前記駆
動ロール2と対向させ、このロールとブレードとのギャ
ップをペースト4が通過することにより、ロール2で送
り出される芯材3の上に連続的にペーストを塗着するシ
ート状極板の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載した方式により製造したシ
ート状極板を用いたことを特徴とする非水電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3003215A JP2836260B2 (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | シート状極板の製造方法と非水電解液電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3003215A JP2836260B2 (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | シート状極板の製造方法と非水電解液電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04242071A JPH04242071A (ja) | 1992-08-28 |
JP2836260B2 true JP2836260B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=11551222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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