JP2836006B2 - 高炉羽口の耐火物構造 - Google Patents

高炉羽口の耐火物構造

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JP2836006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高炉内に高温空気を吹き
込む羽口の周囲に築造される耐火物構造に係り、特に羽
口の突き上げ現象を防止すべく改良された高炉羽口の耐
火物構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉には、熱風炉で高温に熱した空気を
炉内に吹き込むための送風口として羽口が設けられてい
る。この羽口は、高温で熔銑熔滓の存在する雰囲気に直
接さらされるため、熱伝導率の高い銅製で裁頭円錐筒体
状に成形されており、その内部には送風支管を介して熱
風環状管に接続されたブローパイプが挿入されている。
【0003】また、羽口は炉体鉄皮に固定されており、
その周囲には耐火物が築造されている。従来、高炉羽口
の耐火物構造は、例えば、図6に示すように構成されて
いる。図示されているように、羽口41の周囲には、鉛
直方向に2分割するように縦目地42を形成すると共
に、羽口中心から放射線状にそれぞれ3分割するように
横目地43を形成した羽口ブロック44が築造されてい
る。これら羽口ブロック44は、一般にプレス機により
成形されたシャモット煉瓦やシリマナイト煉瓦等が採用
されている。
【0004】この種の羽口には、耐火物損傷例の一つと
して羽口の突き上げ現象が生じることがある。耐火物技
術協会編の「発展する耐火物工学,その歩みと展望」
(昭和62年8月20日発行)の12頁には、羽口の突
き上げ現象の推定原因として、羽口下部ライニングの熱
膨張、羽口煉瓦変質による異常膨張、羽口上部煉瓦の損
耗による押さえ力減少、付着物の膨張収縮が挙げられて
いる。
【0005】また、同文献には広畑No.1BF(19
66年4月〜1970年6月まで稼働)の内張り損傷例
が紹介されているが、羽口の周囲に築造された羽口ブロ
ックは炉側壁の厚さ方向及び高さ方向に2〜4層に分割
して形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の高炉
羽口の耐火物構造には、次のような課題があった。即
ち、図6に示した耐火物構造にあっては、羽口ブロック
44が鉛直方向に2分割されると共に羽口中心から放射
線状にそれぞれ3分割して形成されているので、炉内温
度の変動により円周方向の移動があり、左右の中部ブロ
ック44bが羽口中心方向へと移動し易い。従って、移
動した中部ブロック44bが左右上部ブロック44aを
押し上げ、更に羽口中心方向へと移動を繰り返して、銅
製羽口41の羽口を変形させるという問題があった。
【0007】また、耐火物技術協会編の文献に記載され
た耐火物構造にあっては、羽口ブロックは炉側壁の厚さ
方向及び高さ方向に2〜4層に分割して形成されていた
ので、ブロックの単体重量が30〜100kgと比較的
軽量であった。従って、炉内温度の変動に伴ってブロッ
クが容易に移動し、コークス粉、鉱石粉、石灰粉及びそ
れらに含有されている成分が析出してブロック間の目地
に侵入し、羽口の突き上げ現象は依然として解決されて
いないという問題があった。
【0008】本発明の目的は、上記課題に鑑み、羽口ブ
ロックの移動を抑制することにより、羽口の突き上げ現
象を防止することができる高炉羽口の耐火物構造を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく第
1の発明に係る高炉羽口の耐火物構造は、高温空気を炉
内へ吹き込むべく高炉側壁に設けられた羽口の周囲に築
造される高炉羽口の耐火物構造において、上記羽口の周
囲に、鉛直方向に2分割するように縦目地を形成した羽
口ブロックを設けたものである。
【0010】また、第2の発明に係る高炉羽口の耐火物
構造は、高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁に設け
られた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物構造に
おいて、上記羽口の周囲に、羽口中心線から同一回転方
向に所定距離ずらして鉛直方向及び水平方向にそれぞれ
2分割するように縦目地及び横目地を形成した羽口ブロ
ックを設けたものである。
【0011】さらに、第3の発明に係る高炉羽口の耐火
物構造は、高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁に設
けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物構造
において、上記羽口の周囲に、鉛直方向に2分割するよ
うに縦目地を形成すると共に、羽口中心線から同一回転
方向に所定距離ずらして水平方向に2分割するように横
目地を形成した羽口ブロックを設けたものである。
【0012】そして、第4の発明に係る高炉羽口の耐火
物構造は、高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁に設
けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物構造
において、上記羽口の周囲に、羽口中心線から所定距離
ずらして水平方向に2分割するように横目地を形成した
羽口ブロックを設けると共に、相隣接する羽口ブロック
同士を横目地を互い違いに位置するように設けたもので
ある。
【0013】上記第2乃至第4の発明の構成において、
好ましくは、上記所定距離が50〜150mmに設定さ
れているものである。
【0014】
【作用】上記第1の発明の構成によれば、上記羽口の周
囲に設けられる耐火物としての羽口ブロックには、その
鉛直方向に2分割するように縦目地が形成されている。
従って、この羽口ブロックには横目地が存在しないの
で、各分割ブロックが円周方向に移動することがない。
【0015】且つ、各ブロックの単体重量を最大限に取
れると共に、ブロック間の目地が少なく目地弛みを最小
に抑えるので、羽口ブロックの移動がなく、羽口の突き
上げ現象が防止されるものである。
【0016】また、上記第2の発明の構成によれば、こ
の羽口ブロックには、羽口中心線から同一回転方向に所
定距離ずらして鉛直方向及び水平方向にそれぞれ2分割
するように縦目地及び横目地が形成されている。従っ
て、縦目地及び横目地を同一回転方向に所定距離だけず
らすことで、横目地が貫通しないので、羽口ブロックが
横移動せず、羽口の突き上げ現象が防止されるものであ
る。
【0017】特に、第2の発明では、縦目地と横目地と
を羽口中心線から同一回転方向に所定距離ずらして形成
しているので、各ブロックが同一形状となり、一種類の
型で全てのブロックが成形されるものである。
【0018】さらに、上記第3の発明の構成によれば、
第2の発明と同様に、上記羽口ブロックは4分割されて
いる。上記羽口ブロックには、その鉛直方向に2分割す
るように縦目地が形成されると共に、羽口中心線から同
一回転方向に所定距離ずらして水平方向に2分割するよ
うに横目地が形成されている。従って、第2の発明と同
様に、その横目地を同一回転方向に所定距離だけずらす
ことで、横目地が貫通しないので、羽口ブロックが横移
動せず、羽口の突き上げ現象が防止されるものである。
【0019】そして、上記第4の発明の構成によれば、
上記羽口の周囲に設けられる耐火物としての羽口ブロッ
クには、羽口中心線から所定距離ずらして水平方向に2
分割するように横目地が形成されている。従って、一箇
所の羽口における羽口ブロックの横目地は貫通している
が、この横目地が羽口中心線から所定距離ずれているの
で、相隣接する羽口ブロック同士が互い違いに設けられ
ると横目地は羽口ブロック同士で貫通しない。これによ
り、羽口ブロックが横移動せず、羽口の突き上げ現象が
防止されるものである。
【0020】上記第2乃至第4の発明の構成において、
上記所定距離を50〜150mmに設定すれば、目地同
士の貫通が防止される。50〜150mmに設定したの
は、50mm未満では目地同士の貫通を防止する効果が
見られず、150mmを超えると貫通防止効果が変化せ
ず、或いは150mmを大きく超えると羽口の外径との
関係から所望のブロック形状が得られなくなるからであ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る高炉羽口の耐火物構造の
好適実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。上述
したように、羽口は熱伝導率の高い銅製で裁頭円錐筒体
状に成形され、熱風炉で高温に熱した空気を高炉内に吹
き込むべく炉体鉄皮に固定されている。その周囲には耐
火物が築造されるが、本発明はその耐火物構造の改良と
して羽口ブロックの形状を種々創案したものである。
【0022】図1は、本発明に係る高炉羽口の耐火物構
造の第1の実施例を示す斜視図である。図示されている
ように、第1の実施例の羽口ブロック1は全体として直
方体状を呈している。この羽口ブロック1の中央部に
は、図1及び図2に示すように、その厚さ方向に沿って
羽口の外形に相当する裁頭円錐体状の貫通孔2が形成さ
れている。この羽口ブロック1は、図2に示すように、
炉体鉄皮3の炉内側にその正面部を当接させるように築
造される。
【0023】上記羽口ブロック1には、その鉛直方向に
2分割するように縦目地4が形成されている。即ち、羽
口正面において、羽口の周囲に鉛直方向に2分割された
左分割ブロック5及び右分割ブロック6が設けられてい
る。本実施例にあっては、上記縦目地4は羽口縦中心線
Yと一致するように形成されている。従って、左分割ブ
ロック5と右分割ブロック6とは同一形状を呈してお
り、これらを同一の型内で成形することができる。
【0024】また、本実施例にあっては、各ブロック
5,6は、例えば、粉末を薄い金属またはセラミック製
の容器に充填し、加熱脱気・封入後、高圧容器中で加熱
しながら気体を媒体として圧縮固化させる熱間均圧成形
法(HIP;Hot Isostatic Pressing)を使用して成形
する。
【0025】具体的には、左分割ブロック5の幅をW
1、右分割ブロック6の幅をW2、これらブロック5,
6の厚さをT、炉体鉄皮3に形成された羽口開孔部7の
内径をDとした場合、D>(T2 +W12 1/2 とD>
(T2 +W22 1/2 との関係式が同時に成り立つよう
に、上記W1,W2を設定することが好ましい。
【0026】また、これらブロック5,6の高さHは、
製造可能な寸法内で任意に設定することができるが、上
端部又は下端部から貫通孔2までの厚さtvは高さHの
1/10〜1/4倍に設定することが好ましい。さら
に、左端部又は右端部から貫通孔2までの厚さthも
(W1+W2)の1/10〜1/4倍に設定することが
好ましい。
【0027】次に、第1の実施例における作用を述べ
る。上述したように、第1の実施例の羽口ブロック1に
は、その鉛直方向に2分割するように縦目地4が形成さ
れているが、横目地は存在しない。従って、炉内温度が
変動しても、横目地が存在しないので、各分割ブロック
5,6は円周方向に移動しない。
【0028】従来は、羽口ブロックをプレス成形により
成形していたが、本実施例にあってはHIP法により各
ブロック5,6を成形するので、縦目地4だけの大型の
ブロック5,6の成形が可能である。従って、各ブロッ
ク5,6の単体重量を最大限に取ることができると共
に、ブロック5,6間の目地が縦目地4だけで少なく、
目地弛みを最小に抑えることができるので、羽口ブロッ
ク1が移動せず、羽口の突き上げ現象を防止することが
できるものである。
【0029】また、図3は、本発明に係る高炉羽口の耐
火物構造の第2の実施例を示す斜視図である。図示され
ているように、第2の実施例の羽口ブロック11は、上
記第1の実施例の分割ブロック5,6のうち、何れか一
方でもD<(T2 +W12 1/2 、D<(T2 +W
2 1/2 の関係になった場合に採用する。
【0030】第2の実施例の羽口ブロック11には、羽
口中心線X,Yから同一回転方向に所定距離Lだけずら
して鉛直方向及び水平方向にそれぞれ2分割するように
縦目地12及び横目地13が形成されている。即ち、羽
口ブロック11は4分割して形成され、下部左分割ブロ
ック14、下部右分割ブロック15、上部左分割ブロッ
ク16及び上部右分割ブロック17から成っている。
【0031】また、下部左分割ブロック14と上部右分
割ブロック17との境界、或いは下部右分割ブロック1
5と上部左分割ブロック16との境界は、羽口中心線
X,Yを基準として直角であり、ブロック幅W3,W4
は、左端部又は右端部から貫通孔2までの厚さth以上
で貫通孔2の内径dを加えた値(th+d)未満である
ことが好ましい。
【0032】さらに、下部左分割ブロック14と上部左
分割ブロック16との境界、或いは下部右分割ブロック
15と上部右分割ブロック17との境界は、羽口横中心
線Xから羽口縦中心線Yに沿って所定距離Lだけ平行移
動させ、所定距離Lは50〜150mmに設定すること
が好ましい。
【0033】そして、成形型の種類を少なくするには、
所定距離Lは各ブロック14,15,16,17につい
て羽口中心線X,Yの交点を中心に同一回転方向、例え
ば、反時計回り方向に設定することが好ましい。この場
合のブロック幅は、W3=W4−Lの関係になる。
【0034】尚、その他のブロック高さH、上端部又は
下端部から貫通孔2までの厚さtv等についての条件
は、第1の実施例と同様に設定するものである。
【0035】次に、第2の実施例における作用を述べ
る。上述したように、第2実施例の羽口ブロック11に
は、羽口中心線X,Yから反時計回り方向に50〜15
0mmずらして鉛直方向及び水平方向に4分割するよう
に縦目地12及び横目地13が形成されている。従っ
て、縦目地12及び横目地13を羽口中心線X,Yから
反時計回り方向に50〜150mmだけずらすことで、
横目地13が貫通することがない。所定距離Lを50〜
150mmに設定したのは、50mm未満では目地同士
の貫通を防止する効果が見られず、150mmを超える
と貫通防止効果が変化せず、或いは150mmを大きく
超えると貫通孔2の内径dとの関係から所望のブロック
形状が得られなくなるからである。
【0036】このように横目地13が貫通しないので、
炉内温度が変動しても、各ブロック14,15,16,
17が円周方向に横移動せず、羽口の突き上げ現象を防
止することができる。特に、第2の実施例では、縦目地
12及び横目地13の双方を羽口中心線X,Yから同一
回転方向に所定距離Lだけずらして形成しているので、
各ブロック14,15,16,17が同一形状となり、
一種類の成形型で全てのブロック14,15,16,1
7を成形することができる。尚、本実施例にあっては、
縦目地12及び横目地13を羽口中心線X,Yから同一
回転方向に所定距離Lだけずらして形成したが、同一回
転方向にずらさなくとも横目地13が貫通しなければ同
様の作用効果を奏する。しかし、この場合は成形型の種
類が多くなるので、製造コストが増大し好ましくない。
【0037】上記第1の実施例の分割ブロック5,6の
うち、何れか一方でもD<(T2 +W12 1/2 、D<
(T2 +W22 1/2 の関係になった場合に、第2の実
施例を採用するのは、第1の実施例において、分割ブロ
ック5,6の幅W1、W2と厚さTの関係式D>(T2
+Wn2 1/2 が成り立てば、各ブロック5,6を炉体
鉄皮3の羽口開孔部7から取り込むことができるからで
ある。従って、炉体鉄皮3の羽口開孔部7から取り込む
ことができない場合に、第2の実施例のように羽口ブロ
ック11を4分割して取り込みを可能として築造作業を
容易にするものである。即ち、第1の実施例の各ブロッ
ク5,6、第2の実施例の各ブロック14,15,1
6,17は羽口開孔部7から取り込むことができるの
で、築造作業に際して上方の炉体鉄皮3を開口すること
が不要である。
【0038】さらに、図4は、本発明に係る高炉羽口の
耐火物構造の第3の実施例を示す斜視図である。図示さ
れているように、第3の実施例の羽口ブロック21は、
第2の実施例と同様に、上記第1の実施例の分割ブロッ
ク5,6のうち、何れか一方でもD<(T2 +W12
1/2 、D<(T2 +W22 1/2 の関係になった場合に
採用する。
【0039】第3の実施例の羽口ブロック21には、鉛
直方向に2分割するように縦目地22が形成され、羽口
横中心線Xから同一回転方向に所定距離Lだけずらして
水平方向に2分割するように横目地23が形成されてい
る。従って、羽口ブロック21は4分割して形成され、
下部左分割ブロック24、下部右分割ブロック25、上
部左分割ブロック26及び上部右分割ブロック27から
成っている。そして、縦目地22は羽口縦中心線Yと一
致するように形成されているが、横目地23は羽口横中
心線Xから、例えば、反時計回り方向に50〜150m
mずらして形成されている。
【0040】即ち、第3の実施例は、上記第1の実施例
と第2の実施例とを組み合わせて構成したものであり、
ブロック厚さT等の各設定条件は第1及び第2の実施例
に準じる。
【0041】次に、第3の実施例における作用を述べ
る。第3の実施例の羽口ブロック21は、第2の実施例
と同様に、4分割されており、その横目地23は反時計
回り方向に50〜150mmずらして形成され、横目地
23が貫通しないので、第3の実施例は基本的には第2
の実施例と同様の作用効果を奏する。しかし、第3の実
施例にあっては、下部左分割ブロック24と上部右分割
ブロック27、下部右分割ブロック25と上部左分割ブ
ロック26とがそれぞれ同一形状を呈することになる。
従って、第2の実施例と異なり、各ブロック24,2
5,26,27を成形するには、二種類の成形型を必要
とするものである。
【0042】そして、図5は、本発明に係る高炉羽口の
耐火物構造の第4の実施例を示す斜視図である。図示さ
れているように、第4の実施例の羽口ブロック31に
は、羽口横中心線Xから所定距離Lだけずらして水平方
向に2分割するように横目地32が形成されている。例
えば、下部分割ブロック33の高さh1が、上部分割ブ
ロック34の高さh2よりも大きくなるように、羽口横
中心線Xから50〜150mmずらして横目地32が形
成されている。そして、相隣接する羽口ブロック31
a,31b同士は、その横目地32a,32bが互い違
いに位置するように設けられる。
【0043】即ち、第4の実施例は、上記第1の実施例
の縦目地4を横目地32として構成し、羽口横中心線X
から所定距離Lだけずらして改良したものであり、ブロ
ック厚さT等の各設定条件は第1及び第2の実施例に準
じる。
【0044】次に、第4の実施例における作用を述べ
る。第4の実施例は、一箇所の羽口における羽口ブロッ
ク31ついて見れば、横目地32は貫通している。しか
し、この横目地32は羽口横中心線Xから50〜150
mmずれているので、相隣接する羽口ブロック31a,
31b同士を互い違いに設けると、その横目地32a,
32bは羽口ブロック31a,31b同士で貫通しな
い。且つ、各ブロック33,34の単体重量を最大限に
取ることができると共に、ブロック33,34間の目地
が横目地32だけで少なく、目地弛みを最小に抑えるこ
とができるので、羽口ブロック31が円周方向に移動せ
ず、羽口の突き上げ現象を防止することができるもので
ある。
【0045】この場合、相隣接する下部分割ブロック3
3aと上部分割ブロック34b、相隣接する上部分割ブ
ロック34aと下部分割ブロック33bとがそれぞれ同
一形状を呈することになる。従って、第3の実施例と同
様に、各ブロック33,34を成形するには、二種類の
成形型を必要とするものである。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る高炉羽
口の耐火物構造によれば、羽口ブロックの円周方向の移
動を抑制することにより、羽口の突き上げ現象を防止す
ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高炉羽口の耐火物構造の第1の実
施例を示す斜視図である。
【図2】第1の実施例の高炉羽口の耐火物構造を示す概
略縦断面図である。
【図3】本発明に係る高炉羽口の耐火物構造の第2の実
施例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る高炉羽口の耐火物構造の第3の実
施例を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る高炉羽口の耐火物構造の第4の実
施例を示す斜視図である。
【図6】従来の高炉羽口の耐火物構造の一例を示す正面
図である。
【符号の説明】
1 羽口ブロック 2 貫通孔 3 炉体鉄皮 4 縦目地 5 左分割ブロック 6 右分割ブロック 7 羽口開孔部 W1 左分割ブロック幅 W2 右分割ブロック幅 T ブロック厚さ D 羽口開孔部の内径 H ブロック高さ tv 貫通孔までの厚さ th 貫通孔までの厚さ 11 羽口ブロック 12 縦目地 13 横目地 14 下部左分割ブロック 15 下部右分割ブロック 16 上部左分割ブロック 17 上部右分割ブロック X 羽口横中心線 Y 羽口縦中心線 L 所定距離 W3 ブロック幅 W4 ブロック幅 d 貫通孔の内径 21 羽口ブロック 22 縦目地 23 横目地 24 下部左分割ブロック 25 下部右分割ブロック 26 上部左分割ブロック 27 上部右分割ブロック 31,31a,31b 羽口ブロック 32,32a,32b 横目地 33,33a,33b 下部分割ブロック h1 下部分割ブロックの高さ 34,34a,34b 上部分割ブロック h2 上部分割ブロックの高さ 41 羽口 42 縦目地 43 横目地 44 羽口ブロック 44a 上部ブロック 44b 中部ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−200506(JP,A) 実開 昭52−167404(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21B 7/16 F27D 1/00 F27D 1/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁
    に設けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物
    構造において、 上記羽口の周囲に、鉛直方向に2分割するように縦目地
    を形成した羽口ブロックを設けたことを特徴とする高炉
    羽口の耐火物構造。
  2. 【請求項2】 高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁
    に設けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物
    構造において、 上記羽口の周囲に、羽口中心線から同一回転方向に所定
    距離ずらして鉛直方向及び水平方向にそれぞれ2分割す
    るように縦目地及び横目地を形成した羽口ブロックを設
    けたことを特徴とする高炉羽口の耐火物構造。
  3. 【請求項3】 高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁
    に設けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物
    構造において、 上記羽口の周囲に、鉛直方向に2分割するように縦目地
    を形成すると共に、羽口中心線から同一回転方向に所定
    距離ずらして水平方向に2分割するように横目地を形成
    した羽口ブロックを設けたことを特徴とする高炉羽口の
    耐火物構造。
  4. 【請求項4】 高温空気を炉内へ吹き込むべく高炉側壁
    に設けられた羽口の周囲に築造される高炉羽口の耐火物
    構造において、 上記羽口の周囲に、羽口中心線から所定距離ずらして水
    平方向に2分割するように横目地を形成した羽口ブロッ
    クを設けると共に、相隣接する羽口ブロック同士を横目
    地を互い違いに位置するように設けたことを特徴とする
    高炉羽口の耐火物構造。
  5. 【請求項5】 前記所定距離が、50〜150mmに設
    定される請求項2乃至4に記載の高炉羽口の耐火物構
    造。
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