JPH09324205A - 高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法 - Google Patents
高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法Info
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- JPH09324205A JPH09324205A JP14160396A JP14160396A JPH09324205A JP H09324205 A JPH09324205 A JP H09324205A JP 14160396 A JP14160396 A JP 14160396A JP 14160396 A JP14160396 A JP 14160396A JP H09324205 A JPH09324205 A JP H09324205A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高炉操業において、炉況の安定を維持しつ
つ、粉鉄鉱石吹込み量と微粉炭吹込み量の増加が可能な
粉鉄鉱石の吹込み方法を提供する。 【解決手段】 高炉下部に上段羽口３および下段羽口４
をそれぞれ複数個設け、上段羽口より高温空気とともに
粉鉄鉱石、フラックスおよび微粉炭を吹込み、下段羽口
より高温空気とともに微粉炭吹込みを行う高炉の２段羽
口による粉鉄鉱石の吹込み方法。
つ、粉鉄鉱石吹込み量と微粉炭吹込み量の増加が可能な
粉鉄鉱石の吹込み方法を提供する。 【解決手段】 高炉下部に上段羽口３および下段羽口４
をそれぞれ複数個設け、上段羽口より高温空気とともに
粉鉄鉱石、フラックスおよび微粉炭を吹込み、下段羽口
より高温空気とともに微粉炭吹込みを行う高炉の２段羽
口による粉鉄鉱石の吹込み方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉鉄鉱石、フラッ
クスおよび微粉炭を吹き込む高炉の２段羽口による粉鉄
鉱石の吹込み方法に関するものである。
クスおよび微粉炭を吹き込む高炉の２段羽口による粉鉄
鉱石の吹込み方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】竪型炉に上下２段の羽口を設けて、粉粒
状鉄鉱石を吹込み、溶融金属を製造する方法が、特開昭
５７−１９８２０５号公報（方法１）および特開昭６２
−２２７０１７号公報（方法２）に開示されている。
状鉄鉱石を吹込み、溶融金属を製造する方法が、特開昭
５７−１９８２０５号公報（方法１）および特開昭６２
−２２７０１７号公報（方法２）に開示されている。
【０００３】方法１は、炭素系固体還元剤の充填層が形
成され、下部に高温空気を吹き込む上下２段に設けられ
たそれぞれ複数の羽口を有する竪型炉から排出される還
元性ガスを用いて粉粒状鉱石を流動予備還元した予備還
元鉱を必要によりフラックスと共に、上下２段の羽口の
うち少なくとも上段の羽口から、高温空気と共に竪型炉
炉内に吹込み、粉粒状鉱石から溶融金属を製造するもの
である。
成され、下部に高温空気を吹き込む上下２段に設けられ
たそれぞれ複数の羽口を有する竪型炉から排出される還
元性ガスを用いて粉粒状鉱石を流動予備還元した予備還
元鉱を必要によりフラックスと共に、上下２段の羽口の
うち少なくとも上段の羽口から、高温空気と共に竪型炉
炉内に吹込み、粉粒状鉱石から溶融金属を製造するもの
である。
【０００４】方法２は、竪型還元炉内の下部に炭素系固
体還元剤の充填層を、上部に流動層を形成させ、流動層
および充填層の形成部位にそれぞれに上部羽口、下部羽
口を設けて、炭素系固体還元剤の流動層に上部羽口から
粉状鉱石を酸素とともに吹込み、充填層に下部羽口から
酸素含有気体を吹き込み、充填層に吹き込まれた気体の
ジェット深さと羽口取付け部の炉内径の比を一定範囲に
制御して粉状鉱石から溶融金属を製造するものである。
体還元剤の充填層を、上部に流動層を形成させ、流動層
および充填層の形成部位にそれぞれに上部羽口、下部羽
口を設けて、炭素系固体還元剤の流動層に上部羽口から
粉状鉱石を酸素とともに吹込み、充填層に下部羽口から
酸素含有気体を吹き込み、充填層に吹き込まれた気体の
ジェット深さと羽口取付け部の炉内径の比を一定範囲に
制御して粉状鉱石から溶融金属を製造するものである。
【０００５】また、高炉操業において粉鉱石と微粉炭を
同時に吹き込む方法としては、特開昭６４−３６７１１
号公報（方法３）が開示されている。これは、高炉下部
の円周方向に配置された複数個の羽口に対応する各出銑
口に応じて羽口を複数のブロックに分割し、出滓量と出
銑量の比が一定となるように、ブロック単位に羽口から
炉内に吹き込まれる粉鉱石および／または微粉炭の吹込
み量を調整するものである。
同時に吹き込む方法としては、特開昭６４−３６７１１
号公報（方法３）が開示されている。これは、高炉下部
の円周方向に配置された複数個の羽口に対応する各出銑
口に応じて羽口を複数のブロックに分割し、出滓量と出
銑量の比が一定となるように、ブロック単位に羽口から
炉内に吹き込まれる粉鉱石および／または微粉炭の吹込
み量を調整するものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】高炉操業では、炉熱制
御手段の一つとして、また、一般炭使用拡大、コークス
炉老朽化対策として羽口からの微粉炭吹込み（ＰＣＩと
略称；ｐｕｌｖｅｒｉｚｅｄ ｃｏｋｅ ｉｎｊｅｃｔ
ｉｏｎ）が実施されており、微粉炭吹込み量をさらに増
加することが指向されている。しかし、微粉炭吹込み量
の増加は、高炉上部帯における熱流比の低下、Ｏｒｅ／
Ｃｏｋｅ（装入鉱石量／装入コークス量）増大および未
燃コークス粉の増加による高炉内圧力損失の上昇を招
く。これを解決する手段として、一般的にＰＣＩととも
に粉鉄鉱石吹込み（ＯＩと略称；ｏｒｅ ｉｎｊｅｃｔ
ｉｏｎ）を併用することが考えられている。
御手段の一つとして、また、一般炭使用拡大、コークス
炉老朽化対策として羽口からの微粉炭吹込み（ＰＣＩと
略称；ｐｕｌｖｅｒｉｚｅｄ ｃｏｋｅ ｉｎｊｅｃｔ
ｉｏｎ）が実施されており、微粉炭吹込み量をさらに増
加することが指向されている。しかし、微粉炭吹込み量
の増加は、高炉上部帯における熱流比の低下、Ｏｒｅ／
Ｃｏｋｅ（装入鉱石量／装入コークス量）増大および未
燃コークス粉の増加による高炉内圧力損失の上昇を招
く。これを解決する手段として、一般的にＰＣＩととも
に粉鉄鉱石吹込み（ＯＩと略称；ｏｒｅ ｉｎｊｅｃｔ
ｉｏｎ）を併用することが考えられている。
【０００７】ＰＣＩとＯＩの併用は、Ｏｒｅ／Ｃｏｋｅ
低減による通気性の確保の他、事前処理鉱（焼結鉱）の
焼成エネルギーの低減、低品位鉱石や難処理原料（高結
晶水鉱石等）を積極的に利用した原料コストの低減の効
果も期待される。
低減による通気性の確保の他、事前処理鉱（焼結鉱）の
焼成エネルギーの低減、低品位鉱石や難処理原料（高結
晶水鉱石等）を積極的に利用した原料コストの低減の効
果も期待される。
【０００８】しかし、高炉操業における、ＰＣＩとＯＩ
の併用は、ＯＩ量の増加に伴いレースウェイ内での粉鉄
鉱石の溶融還元が不十分となり、１）レースウェイや炉
芯温度の低下。２）炉内通気、通液性の悪化。等の問題
が生じる。
の併用は、ＯＩ量の増加に伴いレースウェイ内での粉鉄
鉱石の溶融還元が不十分となり、１）レースウェイや炉
芯温度の低下。２）炉内通気、通液性の悪化。等の問題
が生じる。
【０００９】粉鉱石吹込み量の増加については、従来技
術で述べた上下２段の羽口を設けて行う方法１および方
法２があるが、方法１は、竪型炉に炭素系固体還元剤の
充填層を形成し、難溶融性の粉クロム鉱石を溶融還元す
るものであり、高炉内に鉄鉱石とコークスの交互充填層
を形成して溶銑を製造する方法とは異質の方法である。
また、方法２は、竪型炉内の上部に炭素系固体還元剤の
充填層を形成し、流動層の安定形成をなすものであり、
これもまた、高炉で溶銑を製造する方法とは異質のもの
である。そして、方法１および方法２ともに、ＰＣＩと
ＯＩ併用吹込みについての記載は無い。
術で述べた上下２段の羽口を設けて行う方法１および方
法２があるが、方法１は、竪型炉に炭素系固体還元剤の
充填層を形成し、難溶融性の粉クロム鉱石を溶融還元す
るものであり、高炉内に鉄鉱石とコークスの交互充填層
を形成して溶銑を製造する方法とは異質の方法である。
また、方法２は、竪型炉内の上部に炭素系固体還元剤の
充填層を形成し、流動層の安定形成をなすものであり、
これもまた、高炉で溶銑を製造する方法とは異質のもの
である。そして、方法１および方法２ともに、ＰＣＩと
ＯＩ併用吹込みについての記載は無い。
【００１０】また、従来技術で述べた方法３は、粉鉄鉱
石および微粉炭の吹込み量を制御して、複数の出銑口か
ら流出する溶銑およびスラグ比を一定にするもので、Ｐ
ＣＩとＯＩ量の増加を目的とするものではない。
石および微粉炭の吹込み量を制御して、複数の出銑口か
ら流出する溶銑およびスラグ比を一定にするもので、Ｐ
ＣＩとＯＩ量の増加を目的とするものではない。
【００１１】本発明は、高炉操業において、炉況の安定
を維持しつつ、ＯＩ量とＰＣＩ量の増加が可能な粉鉄鉱
石の吹込み方法を提供することを目的とする。
を維持しつつ、ＯＩ量とＰＣＩ量の増加が可能な粉鉄鉱
石の吹込み方法を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を、高
炉下部に上段羽口および下段羽口をそれぞれ複数個設
け、上段羽口より高温空気とともに粉鉄鉱石、フラック
スおよび微粉炭を吹込み、下段羽口より高温空気ととも
に微粉炭吹込みを行う高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の
吹込み方法により達成する。
炉下部に上段羽口および下段羽口をそれぞれ複数個設
け、上段羽口より高温空気とともに粉鉄鉱石、フラック
スおよび微粉炭を吹込み、下段羽口より高温空気ととも
に微粉炭吹込みを行う高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の
吹込み方法により達成する。
【００１３】「作用」従来の１段羽口の場合、羽口から
吹き込まれた粉鉄鉱石はレースウェイ内で一部が未還元
のまま湯溜まりに落下し、周りの溶銑熱を奪い溶融する
ので溶銑温度低下の原因となる。
吹き込まれた粉鉄鉱石はレースウェイ内で一部が未還元
のまま湯溜まりに落下し、周りの溶銑熱を奪い溶融する
ので溶銑温度低下の原因となる。
【００１４】しかし、本発明のように上下２段に羽口を
設けて、上段羽口から粉鉄鉱石とフラックスおよび微粉
炭を、下段羽口から微粉炭を吹き込むようにすれば、上
段羽口から吹き込まれた粉鉄鉱石の一部が未還元状態の
まま残っても、この未還元状態の粉鉄鉱石が、上段羽口
のレースウェイから周りのコークスの降下とともに下段
羽口のレースウェイ内またはその周辺に移動する。この
移動過程で上記未還元状態の粉鉄鉱石が、下段のレース
ウェイで発生する高温の還元ガスにより、溶融還元さ
れ、高温の融滴となり湯溜まりに流下するから、溶銑温
度を低下させることがない。また、微粉炭については、
ＯＩ量に関係無く吹き込まれた微粉炭の一部が未燃焼の
ままレースウェイ壁に蓄積しないように、従来通り吹き
込めばよく、従って、上下に羽口を設けることによる羽
口数の増加分だけ、従来の１段羽口の場合に比べてより
多くの量の微粉炭を吹き込むことが可能になる。
設けて、上段羽口から粉鉄鉱石とフラックスおよび微粉
炭を、下段羽口から微粉炭を吹き込むようにすれば、上
段羽口から吹き込まれた粉鉄鉱石の一部が未還元状態の
まま残っても、この未還元状態の粉鉄鉱石が、上段羽口
のレースウェイから周りのコークスの降下とともに下段
羽口のレースウェイ内またはその周辺に移動する。この
移動過程で上記未還元状態の粉鉄鉱石が、下段のレース
ウェイで発生する高温の還元ガスにより、溶融還元さ
れ、高温の融滴となり湯溜まりに流下するから、溶銑温
度を低下させることがない。また、微粉炭については、
ＯＩ量に関係無く吹き込まれた微粉炭の一部が未燃焼の
ままレースウェイ壁に蓄積しないように、従来通り吹き
込めばよく、従って、上下に羽口を設けることによる羽
口数の増加分だけ、従来の１段羽口の場合に比べてより
多くの量の微粉炭を吹き込むことが可能になる。
【００１５】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら以下に説明する。図１は、本発明方法の説明図
である。１は高炉本体、２は湯溜まり、５は出銑滓口、
である。高炉の上部より鉱石とコークスが交互装入さ
れ、炉内のシャフト部に鉱石層１１およびコークス層１
２からなる交互充填層が、また下方のシャフト部からボ
ッシュ部周辺に架けて軟化融着層１３が形成されてい
る。
しながら以下に説明する。図１は、本発明方法の説明図
である。１は高炉本体、２は湯溜まり、５は出銑滓口、
である。高炉の上部より鉱石とコークスが交互装入さ
れ、炉内のシャフト部に鉱石層１１およびコークス層１
２からなる交互充填層が、また下方のシャフト部からボ
ッシュ部周辺に架けて軟化融着層１３が形成されてい
る。
【００１６】本発明を実施するために、ボッシュ下部直
下付近に複数の上段羽口３を、上段羽口３より一定距離
下方に複数の下段羽口４を設けている。また、上段羽口
３に粉鉄鉱石およびフラックスを吹き込むための配管６
が、上段羽口３と下段羽口４に微粉炭を吹き込むための
配管７が設けられている。
下付近に複数の上段羽口３を、上段羽口３より一定距離
下方に複数の下段羽口４を設けている。また、上段羽口
３に粉鉄鉱石およびフラックスを吹き込むための配管６
が、上段羽口３と下段羽口４に微粉炭を吹き込むための
配管７が設けられている。
【００１７】そして、配管６、７を介して粉鉄鉱石、フ
ラックス、および微粉炭がキャリアガスとともに上段羽
口３から、配管７を介して微粉炭がキャリアガスととも
に下段羽口４から高炉炉内に吹き込まれる。また、上段
羽口３および下段羽口４に、図示しない環状管、ブロー
パイプを介して高温の空気または酸素富化空気が供給さ
れている。上段羽口３から粉鉄鉱石、フラックス、およ
び微粉炭が高温空気（または酸素富化空気）およびキャ
リアガスとともに炉内に吹き込まれ、羽口先にレースウ
ェイ３ａが形成される。レースウェイ３ａ内で微粉炭は
燃焼し高温の還元ガスとなり、粉鉄鉱石の全部または大
部分が還元溶融されまた、フラックスは全て溶融する。
また、下段羽口４から微粉炭が高温空気（または酸素付
加空気）およびキャリアガスとともに炉内に吹き込ま
れ、羽口先にレースウェイ４ａが形成される。レースウ
ェイ４ａ内で微粉炭は燃焼し高温の還元ガスとなる。
ラックス、および微粉炭がキャリアガスとともに上段羽
口３から、配管７を介して微粉炭がキャリアガスととも
に下段羽口４から高炉炉内に吹き込まれる。また、上段
羽口３および下段羽口４に、図示しない環状管、ブロー
パイプを介して高温の空気または酸素富化空気が供給さ
れている。上段羽口３から粉鉄鉱石、フラックス、およ
び微粉炭が高温空気（または酸素富化空気）およびキャ
リアガスとともに炉内に吹き込まれ、羽口先にレースウ
ェイ３ａが形成される。レースウェイ３ａ内で微粉炭は
燃焼し高温の還元ガスとなり、粉鉄鉱石の全部または大
部分が還元溶融されまた、フラックスは全て溶融する。
また、下段羽口４から微粉炭が高温空気（または酸素付
加空気）およびキャリアガスとともに炉内に吹き込ま
れ、羽口先にレースウェイ４ａが形成される。レースウ
ェイ４ａ内で微粉炭は燃焼し高温の還元ガスとなる。
【００１８】従って、上段羽口から吹き込まれた粉鉄鉱
石の一部が未還元状態のまま残っても、この未還元状態
の粉鉄鉱石が、上段羽口のレースウェイ３ａから周りの
コークスの降下とともに下段羽口のレースウェイ４ａ内
またはその周辺に移動する。この移動過程で上記未還元
状態の粉鉄鉱石が、下段のレースウェイ４ａで発生する
高温の還元ガスにより、溶融還元される。
石の一部が未還元状態のまま残っても、この未還元状態
の粉鉄鉱石が、上段羽口のレースウェイ３ａから周りの
コークスの降下とともに下段羽口のレースウェイ４ａ内
またはその周辺に移動する。この移動過程で上記未還元
状態の粉鉄鉱石が、下段のレースウェイ４ａで発生する
高温の還元ガスにより、溶融還元される。
【００１９】
【実施例】本発明方法の効果を確認するために、下記の
仕様の試験高炉を用いて、ＰＣＩとＯＩの併用吹込みを
実施した。
仕様の試験高炉を用いて、ＰＣＩとＯＩの併用吹込みを
実施した。
【００２０】「設備仕様」 炉内容積：１０ｍ3 炉高 ： ５ｍ 上段羽口：羽口内径４０ｍｍ×３本 下段羽口：羽口内径４０ｍｍ×３本 試験高炉の上部より鉱石とコークスを交互に装入し、上
段羽口と下段羽口より約１０００℃、３０Ｎｍ3 ／ｍｉ
ｎの空気を富化酸素とともに吹込み、上段羽口から、粉
鉄鉱石、フラックス、および微粉炭を、下段羽口から微
粉炭を吹き込んだ。また、比較のために下段羽口単独
で、粉鉄鉱石、フラックス、および微粉炭の吹込みを実
施した。
段羽口と下段羽口より約１０００℃、３０Ｎｍ3 ／ｍｉ
ｎの空気を富化酸素とともに吹込み、上段羽口から、粉
鉄鉱石、フラックス、および微粉炭を、下段羽口から微
粉炭を吹き込んだ。また、比較のために下段羽口単独
で、粉鉄鉱石、フラックス、および微粉炭の吹込みを実
施した。
【００２１】図２は、上、下段羽口からの微粉炭の合計
吹込み量を１００ｋｇ／ｐｉｇ−ｔと一定とし、下段羽
口単独で粉鉄鉱石を吹き込んだ場合と上、下段羽口を併
用した場合について、粉鉄鉱石吹込み量と溶銑温度との
関係を示したグラフである。この図から明らかなよう
に、上、下段羽口を併用した方が下段羽口単独の場合に
比べて、溶銑温度を操業上支障のない範囲に維持しつ
つ、より多量の粉鉄鉱石の吹込みが可能であることが分
かる。
吹込み量を１００ｋｇ／ｐｉｇ−ｔと一定とし、下段羽
口単独で粉鉄鉱石を吹き込んだ場合と上、下段羽口を併
用した場合について、粉鉄鉱石吹込み量と溶銑温度との
関係を示したグラフである。この図から明らかなよう
に、上、下段羽口を併用した方が下段羽口単独の場合に
比べて、溶銑温度を操業上支障のない範囲に維持しつ
つ、より多量の粉鉄鉱石の吹込みが可能であることが分
かる。
【００２２】また、図３は、上記と同様の条件で操業を
行って、粉鉄鉱石吹込み量とスラグ中ＦｅＯの関係を示
したグラフである。粉鉄鉱石吹込み量の増加に伴い、明
らかに下段単独吹込みの方が、上、下段羽口を併用した
場合より未還元鉄鉱石の割合が増加していることが分か
る。即ち、上、下段羽口を併用すると湯溜まりに到達す
る未還元鉄鉱石が少ない。
行って、粉鉄鉱石吹込み量とスラグ中ＦｅＯの関係を示
したグラフである。粉鉄鉱石吹込み量の増加に伴い、明
らかに下段単独吹込みの方が、上、下段羽口を併用した
場合より未還元鉄鉱石の割合が増加していることが分か
る。即ち、上、下段羽口を併用すると湯溜まりに到達す
る未還元鉄鉱石が少ない。
【００２３】また、図４は、粉鉄鉱石吹込み量（ＯＩ
量）を１００ｋｇ／ｐｉｇ−ｔと一定とし、微粉炭吹込
み量（ＰＣＩ量）と炉内通気性（送風圧Ｐb と炉頂圧Ｐ
c の差圧と送風量ＶB との比）の関係を示したものであ
るが、上、下段羽口併用の方が下段単独吹込みの場合に
比べて、ＰＣＩ量を増加しても炉内通気性が悪くならな
い。即ち、上、下段羽口併用の方が羽口数の増加した分
だけ、ＰＣＩ量を増すことができると言える。
量）を１００ｋｇ／ｐｉｇ−ｔと一定とし、微粉炭吹込
み量（ＰＣＩ量）と炉内通気性（送風圧Ｐb と炉頂圧Ｐ
c の差圧と送風量ＶB との比）の関係を示したものであ
るが、上、下段羽口併用の方が下段単独吹込みの場合に
比べて、ＰＣＩ量を増加しても炉内通気性が悪くならな
い。即ち、上、下段羽口併用の方が羽口数の増加した分
だけ、ＰＣＩ量を増すことができると言える。
【００２４】
【発明の効果】本発明によれば、高炉操業において、従
来の１段羽口吹込みの場合より、炉況の安定を維持しつ
つ、より多量の粉鉄鉱石吹込みおよび微粉炭吹込みが可
能となる。
来の１段羽口吹込みの場合より、炉況の安定を維持しつ
つ、より多量の粉鉄鉱石吹込みおよび微粉炭吹込みが可
能となる。
【図１】本発明方法の説明図である。
【図２】本発明方法による場合と従来方法による場合に
おける粉鉄鉱石吹込み量と溶銑温度の関係を示すグラフ
である。
おける粉鉄鉱石吹込み量と溶銑温度の関係を示すグラフ
である。
【図３】本発明方法による場合と従来方法による場合に
おける粉鉄鉱石吹込み量とスラグ中ＦｅＯの関係を示す
グラフである。
おける粉鉄鉱石吹込み量とスラグ中ＦｅＯの関係を示す
グラフである。
【図４】本発明方法による場合と従来方法による場合に
おける微粉炭吹込み量と炉内通気性の関係を示すグラフ
である。
おける微粉炭吹込み量と炉内通気性の関係を示すグラフ
である。
１ 高炉本体 ２ 湯溜まり ３ 上段羽口 ３ａ 上段レースウェイ ４ 下段羽口 ４ａ 下段レースウェイ ５ 出銑滓口 ６ 粉鉄鉱石、フラックス吹込み配管 ７ 微粉炭吹込み配管 １１ 鉱石層 １２ コークス層
Claims (1)
- 【請求項１】 高炉下部に上段羽口および下段羽口をそ
れぞれ複数個設け、上段羽口より高温空気とともに粉鉄
鉱石、フラックスおよび微粉炭を吹込み、下段羽口より
高温空気とともに微粉炭吹込みを行うことを特徴とする
高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14160396A JPH09324205A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14160396A JPH09324205A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09324205A true JPH09324205A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15295862
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14160396A Pending JPH09324205A (ja) | 1996-06-04 | 1996-06-04 | 高炉の２段羽口による粉鉄鉱石の吹込み方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09324205A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7422622B2 (en) * | 2001-10-09 | 2008-09-09 | Technologies Resources Pty Ltd. | Supplying solid feed materials for a direct smelting process |
| WO2020196769A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社神戸製鋼所 | 高炉の操業方法 |
| CN112593033A (zh) * | 2020-12-08 | 2021-04-02 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种高炉使用钒钛磁铁精矿的方法 |
-
1996
- 1996-06-04 JP JP14160396A patent/JPH09324205A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7422622B2 (en) * | 2001-10-09 | 2008-09-09 | Technologies Resources Pty Ltd. | Supplying solid feed materials for a direct smelting process |
| WO2020196769A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社神戸製鋼所 | 高炉の操業方法 |
| JP2020164886A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 株式会社神戸製鋼所 | 高炉の操業方法 |
| CN112593033A (zh) * | 2020-12-08 | 2021-04-02 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种高炉使用钒钛磁铁精矿的方法 |
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