JP2011168852A - 高炉羽口ブロック形状 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高炉内に高温空気を供給する羽口5を構成する羽口金物3を収容保持する高炉羽口ブロック1であり、この高炉羽口ブロック1は金物3を全周囲にわたって囲む構造でかつ一体成型されている。また、この高炉羽口ブロック1を用いて側面の溝にキーレンガを配置する高炉羽口ブロック形状である。
【選択図】図1
Description
図15に示すように、高炉羽口ブロック100は、羽口108が金属製の略円筒形状の羽口金物109により構成されており、羽口金物109の周りを、耐火物である複数の羽口ブロック101,102,103,104,105,106で保持する構成となっている。この高炉羽口ブロック100は、従来においては、図示のように複数の耐火物を組み合わせて形成されている。
したがって、上下前後のずれが発生した場合、羽口金物108と各羽口ブロック101,102,103,104,105,106とが干渉して羽口ブロック内の羽口金物108を損傷させる恐れがあるほか、羽口ブロック同士が損傷することもあった。
また、例えば羽口ブロック内に上下方向に貫通した縦目地があると、羽口下部ライニングの熱膨脹や変質による異常膨張が発生し、部分的な迫上がり及び高低差が生じ構造的に不安定になる恐れがあった。
(1)本発明にかかる高炉羽口ブロック形状は、高炉内に高温空気を供給する羽口を構成する羽口金物を収容保持する高炉羽口ブロック形状であって、前記高炉羽口ブロックは前記金物を全周囲にわたって囲む構造でかつ一体成型されていることを特徴とする。(請求項1)
このように、前記溝の長さは羽口ブロックの目地幅の全体にわたっていなくても溝が目地に露出するように構成されていることで、この溝にキー部材を設置するときに、羽口ブロック同士を並べた後でも目地のところに溝が開口しているので挿入することができ、ブロック間の結合力及びブロック施工性に優れている。
このように、前記溝の長さは羽口ブロック間の目地の全体幅にわたっていると、溝が目地の表裏に露出するように構成されているので、この溝にキー部材を設置するときに、羽口ブロック同士を並べた後でも、ブロック表裏のいずれの方向からも挿入することができ、ブロック間の結合力及びブロック施工性に優れている。
このように、前記溝の長さは羽口ブロック間の目地の全体幅にわたっておらず且つ溝が目地に露出しないように構成されていると、この溝内に設置するキー部材が炉内側に露出しないため目地の損傷を抑えることができ、また、キー部材がブロック間の上下方向並びに前後方向の移動を防止でき、羽口ブロックの迫り出しに対する抵抗性も高くできる。また、このような構造にすれば、耐用性、構造的安定性が高まる。
溝が複数設けられることにより、キー部材を複数設けることが出来、羽口ブロック間の結合を強固にすることができる。
なお、図1〜図3は第1実施形態の説明図であり、図1は高炉羽口ブロックの斜視図、図2は図1に示す高炉羽口ブロックの構造物を製作するときの並べた状態を示す斜視図、図3は図1のA−A線に沿った部分の断面図である。
図4〜図6は第2実施形態の説明図であり、図4は高炉羽口ブロックの斜視図、図4に示す高炉羽口ブロックの構造物を製作するときの並べた状態を示す斜視図、図6は図4のB−B線に沿った部分の断面図である。
図7及び図8は第3実施形態の説明図であり、図7は高炉羽口ブロックの斜視図、図8は図7に示す高炉羽口ブロックの構造物を製作するときの並べた状態を示す斜視図である。
図9〜図11は第4実施形態の説明図であり、図9は高炉羽口ブロックの斜視図、図10は図9に示す高炉羽口ブロックの構造物を製作するときの並べた状態図を示す斜視図、図11は図10のC−C線に沿った部分の断面図である。
図12〜図14は本発明にかかる高炉羽口ブロックにおいて形成される溝に設置するキーレンガの変形例を示す斜視図である。
第1実施形態おいては、図1に示すように、高炉羽口ブロック1は、高炉内に高温空気を供給する羽口5が貫通するように構成されている。また、この羽口5は羽口金物3により構成され、この羽口金物3をしっかりと収容保持するような円筒状の空洞を有する耐火物により形成されている。
したがって、高炉の稼動が長期にわたることで、羽口金物3と高炉羽口ブロック1の耐火物部分とが干渉して羽口金物3が損傷することが防止できるだけでなく、高炉羽口ブロック1の耐火物部分が損傷することも防止できる。
このように、目地8を構成する側面壁6,6に溝7,7が形成されていると、高炉羽口ブロック1を複数並べて該高炉羽口ブロック1,1同士を組み合わせるときに、この溝7,7内に、図2に示すように、キー部材であるキーレンガ90を設置することができる。
キーレンガ90の設置位置が、そのキーレンガ90の中心を高炉羽口ブロック1の下方1/2以下になるようにすることにより、キーレンガ90部分において、高炉の長期間の過酷な使用状態によるキー部材の損傷時期を遅らせることができ、キーレンガ90の機能を長く維持することができる。
本実施形態にかかる高炉羽口ブロック20は、目地28を構成する両方のブロック側面壁26,26に溝27(左側は図示せず)が形成されている。この溝27は、第1実施形態のようにブロック前後方向に伸びる細長い溝であるが、その長さがブロック全幅の半分程度に構成され、かつ前後方向の略中央領域に位置している。
このように、溝27が目地28に露出しないように構成されていることで、この溝27内に設置するキーレンガ92が炉内側に露出することが避けられる。このことにより、目地28の損傷を抑えることができる。
したがって、高炉羽口ブロック20,20の上下のズレや前後方向の迫り出しに対する抵抗性を高くすることができる。また、このような構造によれば、高炉羽口ブロック20,20の構造物の耐用性、構造的安定性を高くすることができる。
本実施形態にかかる高炉羽口ブロック30は、溝37が目地を構成するブロック側面壁36,36にブロック前後方向にそって二個ずつ4個設けられている。
溝37が複数設けられることにより、キーレンガ93を複数設けることが出来、高炉羽口ブロック30,30間の組み合わせ構造をさらに強固にすることができる。
本実施形態にいても、溝37がブロック側面壁36の前後方向全長にわたって形成されているので、前掲の第1実施形態と同様な効果を得ることが出来る。
本実施形態にかかる高炉羽口ブロック40は、溝47が目地48を構成するブロック側面壁46,46にブロック上下方向に沿って二個ずつ4個設けられている。
この溝47は、上下方向に沿って複数設けられることにより、キーレンガ94を複数設けることが出来、高炉羽口ブロック40,40間の組み合わせ構造を強固にすることができ、ブロックの迫り出し等のずれ防止に役立つ。
上記の各実施形態に適応したキーレンガ90,92,93,94は、直方体の形状を採用したが、本発明においては上記実施形態に限定するものではなく、例えば図12、図13及び図14に示すような形状を採用することもできる。
図12には、円柱形状のキーレンガ95を示す。
このキーレンガ95を受容する溝は、図示しないが、半円筒形の溝となる。
図13には、横断面が菱形形状のキーレンガ96を示す。
このキーレンガ96を受容する溝は、図示しないが、横断面が三角形状の溝となる。
図14には、球状のキーレンガ97を示す。
このキーレンガ97を受容する溝は、図示しないが、半球状形状の溝となる。
また、キーレンガの形状は楕円柱状や多角柱状なども高炉羽口ブロックの形状やサイズに合わせて適宜選択することができる。
まず、高炉を製作する一つの構成として、高炉内に高温空気を供給する羽口の構造体を作成する。このとき、例えば、多数の羽口を円形状に並べてこの構造体を製作する。
また更に、キーレンガ90の設置位置を、キーレンガ90の中心が高炉羽口ブロック1全高のブロック下側壁39bから羽口ブロック全高の15%〜35%の位置がより恒久的にキーレンガ90が有効に機能するためより好ましい。
2,22,32,42 ブロック前面壁
3 羽口金物
5 羽口
6,26,36,46 ブロック側面壁
7,27,37,47 溝
8,28,38,48 目地
9a,29a,39a,49a ブロック上面壁
9b,29b,39b,49b ブロック底面壁
90,92,93,94,95,96,97 キーレンガ(キー部材)
Claims (8)
- 高炉内に高温空気を供給する羽口を構成する羽口金物を収容保持する高炉羽口ブロック形状であって、
前記高炉羽口ブロックは前記金物を全周囲にわたって囲む構造でかつ一体成型されていることを特徴とする高炉羽口ブロック形状。 - 前記高炉羽口ブロックを複数並べるときの目地を構成する側面壁に溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口ブロック形状。
- 前記溝は前記羽口の中心軸線とほぼ平行に形成されており且つその形成位置が、少なくともひとつの溝中心が前記高炉羽口ブロックの全高の下方1/2以下になるように構成されたことを特徴とする請求項2記載の高炉羽口ブロック形状。
- 前記溝は目地表面に露出するように形成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の高炉羽口ブロック形状。
- 前記溝は目地の全長にわたって形成されたことを特徴とする請求項4記載の高炉羽口ブロック形状。
- 前記溝は目地表面に露出しないように形成されたことを特徴とする請求項2または3に記載の高炉羽口ブロック形状。
- 前記溝が目地を構成するブロック側面壁に複数設けられたことを特徴とする請求項2から6の何れかに記載の高炉羽口ブロック形状。
- 高炉内に高温空気を供給する羽口を構成する羽口金物を収容保持する一体成型された高炉羽口ブロックを複数並べた構造体を製作するときに、前記羽口ブロック間の目地を構成する側面壁に設けられた溝同士を対面するようにするとともに、前記溝間を埋めるキー部材を設置することを特徴とする高炉羽口ブロック形状。
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