JP2835776B2 - ガスソース分子線結晶成長法および成長用ガス噴出セル - Google Patents

ガスソース分子線結晶成長法および成長用ガス噴出セル

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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 高純度の成長層を形成するためのガスソース分子線結
晶成長法およびその成長に用いるガス噴出セルに関し、 成長原料ガス中に含まれる不純物を取り除くことによ
り、複数のガスソースで幅広い成長条件のもとで、高純
度の成長層を形成する方法およびその成長に用いるガス
噴出セルを提供することを目的とし、 成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素が含ま
れている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱分解される
温度に設定された第1領域に供給し、ここで熱分解する
ことによって、前記不純物元素が含まれている成長元素
の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含まれている成
長元素の蒸気を、第1領域の温度よりも低いが、成長元
素は蒸気の状態を保ち、不純物元素は凝固して堆積する
温度に設定された第2領域に導いて、不純物元素をこの
第2領域内に凝固堆積させ、成長元素の蒸気だけを成長
基板表面に導くように構成した。
また、成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素
と、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不純物元素が含
まれている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱分解され
る温度に保たれた第1領域に供給し、ここで熱分解する
ことによって、前記不純物元素が含まれている成長元素
の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含まれている成
長元素の蒸気を、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不
純物元素は蒸気の状態を保ち、成長元素と成長元素より
も低い蒸気圧を有する不純物元素は凝固して堆積する温
度に設定された第2領域に導いて、成長元素よりも高い
蒸気圧を有する不純物元素を蒸気のまま放出し、成長元
素と成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素をこ
の第2領域内に凝固堆積させる第1の過程と、引き続い
て、第2領域を、成長元素は蒸発するが、成長元素より
も低い蒸気圧を有する不純物元素は蒸発しない温度に加
熱して、成長元素の蒸気だけを成長基板表面に導く第2
の過程を有するように構成した。
また、成長原料ガスを加熱して熱分解するための第1
領域と、分解した成長原料ガスの温度を調整するための
第2領域と、ガス噴出口をこの順に配設し、第1領域内
に第1加熱装置と第1温度検出器を設け、第2領域内に
第2加熱装置と冷却装置と第2温度検出装置を設け、第
2領域の温度が第1領域の温度の影響を受けないで所望
の温度に調整できるようにその間を熱的に遮蔽して構成
した。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、高純度の成長層を形成するためのガスソー
ス分子線結晶成長法およびその成長に用いるガス噴出セ
ルに関する。
ガスソース分子線結晶成長法は、従来の分子線結晶成
長法が、分子線源として、成長層を組成する元素(これ
を「成長元素」と称する。)の固体あるいは液体を使用
していたのと異なり、成長元素を含む化合物ガスを使用
するものである。
ガスソース分子線結晶成長法によると、従来の金属ソ
ース分子線結晶成長法と同様に、成長層の原子層単位で
の膜圧制御が可能であり、化合物半導体を用いた半導体
装置の製造に適している。
しかしながら、このガスソース分子線結晶成長法をHE
MT等のように高純度の結晶成長層が要求される半導体装
置の製造に用いる場合には、ガスソース中に含まれる不
純物元素が成長層に混入するのを阻止する必要がある。
〔従来の技術〕
ガスソース分子線結晶成長法においては、成長原料ガ
スをガス噴出セル内で加熱して、原料ガスを熱分解する
か、あるいは熱分解はしないが原料ガスがセル内で凝固
するのを防いで、噴出口から噴出させるようになってい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
したがって、前期の従来の成長法によると、成長原料
ガス中に不純物元素が含まれていると、この不純物元素
が、成長元素とともに成長基板表面に照射されることに
なる。
そのため、不純物元素が成長層内に取り込まれ、金属
ソース分子線結晶成長法によって形成された成長層に比
べて純度を低下させていた。
これを防ぐ手段として、従来のガスソース分子線結晶
成長法では、基板温度、成長原料ガスの供給割合(V/II
I比等)等の成長条件の最適化によって、成長層に取り
込まれる不純物元素の量を抑制していた。
この方法は化合物半導体の成長において、たとえば、
GaAsの成長におけるTEG(トリエチルガリウム)とAs、A
lGaAsの成長におけるAsH3とGaとAlのように、1種類の
ガスソースと金属ソースの組合せでは充分に低い不純物
濃度が得られているが、使用するガスソースの種類によ
っては充分に低い不純物濃度が得られない場合であり、
また、得られても、成長条件の僅かな変動で容易に不純
物濃度の増加を招くことがあり得る。
さらに、2種類以上のガスソースを使用した場合で
は、それぞれの原料ガスについての不純物の取込みが最
小になる条件が必ずしも一致せず、高純度の成長層が得
られないといった問題も生じていた。
本発明は、成長原料ガス中に含まれる不純物を取り除
くことにより、複数のガスソースで幅広い成長条件のも
とで、高純度の成長層を成長する方法およびその成長に
用いるガス噴出セルを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明にかかるガスソース分子線結晶成長法において
は、成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素が含
まれている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱分解され
る温度に設定された第1領域に供給し、ここで熱分解す
ることによって、前記不純物元素が含まれている成長元
素の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含まれている
成長元素の蒸気を、第1領域の温度よりも低いが、成長
元素は蒸気の状態を保ち、不純物元素は凝固して堆積す
る温度に設定された第2領域に導いて、不純物元素をこ
の第2領域内に凝固堆積させ、成長元素の蒸気だけを成
長基板表面に導く方法を採用した。
また、成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素
と、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不純物元素が含
まれている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱分解され
る温度に保たれた第1領域に供給し、ここで熱分解する
ことによって、前記不純物元素が含まれている成長元素
の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含まれている成
長元素の蒸気を、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不
純物元素は蒸気の状態を保ち、成長元素と成長元素より
も低い蒸気圧を有する不純物元素は凝固して堆積する温
度に設定された第2領域に導いて、成長元素よりも高い
蒸気圧を有する不純物元素を蒸気のまま放出し、成長元
素と成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素をこ
の第2領域内に凝固堆積させる第1の過程と、引き続い
て、第2領域を、成長元素は蒸発するが、成長元素より
も低い蒸気圧を有する不純物元素は蒸発しない温度に加
熱して、成長元素の蒸気だけを成長基板表面に導く第2
の過程を採用した。
そして、本発明にかかるガスソース分子線結晶成長用
ガス噴出セルにおいては、成長原料ガスを加熱して熱分
解するための第1領域と、分解した成長原料ガスの温度
を調整するための第2領域と、ガス噴出口をこの順に配
設し、第1領域内には第1加熱装置と第1温度検出器を
設け、第2領域内には第2加熱装置と冷却装置と第2温
度検出装置を設け、第2領域の温度が第1領域の温度の
影響を受けないで所望の温度に調整できるようにその間
を熱的に遮蔽した構成を採用した。
〔作用〕
まず、本発明に係るガスソース分子線結晶成長法の原
理を説明する。
第1図は、本発明に係るガスソース分子線結晶成長法
の原理説明図である。
この図において、1は第1領域、2は第2領域、3は
成長基板、Aは成長元素、B、Cは不純物元素である。
I.成長原料ガス中に成長元素よりも低い蒸気圧を有する
不純物元素が含まれている場合 成長原料ガス中に成長元素Aよりも低い蒸気圧を有す
る不純物元素Bが含まれている場合は、第1図(a)に
示すように、ガス噴出セルの第1領域1の温度を、成長
原料ガスが熱分解される温度T1に設定し、第2領域の温
度を、この温度T1よりも低く、成長元素Aは蒸気の状態
を保つが、不純物元素Bは凝固して堆積する温度T2に設
定する。
この状態で、第1領域から第2領域に向かう方向に成
長原料ガスを供給すると、成長原料ガスは第1領域中で
熱分解されて成長層を組成する元素Aの蒸気を生じる
が、これと同時に、成長原料ガス中に含まれていた不純
物元素Bの蒸気も生じることになる。
なお、このほかにもH2等の分子も生じる場合がある
が、成長層の純度に影響を与えないものについては、こ
こでは触れない。
つぎに、この成長元素Aと不純物元素Bの蒸気は、上
記の温度T2に設定された第2領域に導入されることにな
るが、不純物元素Bの蒸気は凝固して第2領域内に堆積
し、成長元素Aの蒸気だけが成長基板表面に到達して高
純度の成長層を形成する。
II.成長原料ガス中に成長元素よりも低い蒸気圧を有す
る不純物元素と、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不
純物元素が含まれている場合 成長原料ガスの中に成長元素Aよりも低い蒸気圧を有
する不純物元素Bと、成長元素よりも高い蒸気圧を有す
る不純物元素Cが含まれている場合には、まず、第1図
(b)(i)に示すように、ガス噴出セルの第1領域1
の温度を、成長原料ガスが熱分解される温度T1に設定
し、第2領域の温度を、この温度T1よりも低く、不純物
元素Cは蒸気の状態を保つが、成長元素Aと不純物元素
Bは凝固して堆積する温度T3に設定して、第1領域から
第2領域に向かう方向に成長原料ガスを供給する。
上記の温度T1の第1領域内において、成長原料ガスは
熱分解されて成長元素Aの蒸気が生じるが、同時に、成
長原料ガス中に含まれていた不純物元素Bと不純物元素
Cの蒸気も生じる。
次いで、この成長元素Aと不純物元素Bと不純物元素
Cの蒸気は、蒸気の温度T3に設定された第2領域に導入
されることになるが、ここで、成長元素Aと不純物元素
Bの蒸気は凝固して第2領域内に堆積し、不純物元素C
の蒸気だけが通過することになる。
なお、この不純物元素Cの蒸気は成長基板表面に達し
ないようにするか、成長基板表面に成長しない条件を与
えておく。
つぎに、第1領域への成長原料ガスの供給を停止した
状態で、第1図(b)(ii)に示すように、噴出セルの
第2領域の温度を、成長原子Aを蒸発させ、その分子線
強度を制御するが、不純物元素Bは蒸発させない温度T4
に設定する。
この温度T4の第2領域内において、成長元素Aだけが
蒸発して、不純物元素Bと不純物元素Cを含まない分子
線が得られ、これが成長基板表面に到達して高純度の成
長層が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(1)第1実施例(ガス噴出セル) 第2図は、本発明のガスソース分子線結晶成長用ガス
噴出セルの断面図である。
この図において、4は第1領域、5は充填物、6は第
1加熱装置、7は第1温度検出装置、8は第2領域、9
は充填物、10は第2加熱装置、11は冷却装置、12は第2
温度検出装置、13はガス噴出口、14は熱遮蔽板、15は超
高真空フランジ、16は成長原料ガス送入口である。
このガス噴出セルは、超高真空フランジ15によって、
ガスソース分子線結晶成長装置の壁に取りつけられるよ
うになっており、成長原料ガス送入口16を通して送入さ
れた成長原料ガスは、第1加熱装置6と第1温度検出装
置7によって、その分解温度に設定された第1領域4内
の充填物5に接触して分解されて蒸気の状態になる。
この蒸気は、第2加熱装置10と水冷パイプ等の冷却装
置11および第2温度検出装置12によって、所定の温度に
設定された第2領域8内の充填物9に接触し、噴出口13
から成長基板上に照射されるようになっている。
そして、第1領域と第2領域の間は、その経路が縮径
され、冷却装置が配置されており、それぞれ独立に温度
制御できるようになっている。
なお、充填物5、9は粒状のPBN(Pyrolytic Boron
Nitride)であり、成長原料ガスと熱分解セルの接触
面積を増大し、熱分解効率を促進する機能を有する。
この材料は成長原料ガスと化学反応を起こさず、また
自身も高温で分解せず、放出ガス量も少ないことが要求
され、ウール状のタンタル等も使用できる。
また、第1領域4、第2領域8、第1加熱装置6、第
2加熱装置10、冷却装置11、第1温度検出装置7、第2
温度検出装置12を取り囲むTa等の熱遮蔽板14によって、
外部から熱遮蔽している。
(2)第2実施例(結晶成長法) 第3図は、第2図の本発明のガス噴出セルを装備した
ガスソース分子線結晶成長装置の概略構成図である。
この図において、17、21はボンベ、18、22はガス流量
制御装置、19、23はガス噴出セル、20、24、26はシャッ
タ、25は金属ソース用セル、27は超高真空容器、28は液
体窒素シュラウド、29は成長基板加熱装置、30は成長基
板ホルダ、31は成長基板、32は真空ポンプ、33は除害装
置である。
第3図に示された成長装置と第2図に示されたガス噴
出セルを参照して、AsH3と金属Gaを用いて、GaAsを成長
する本発明の成長方法の実施例を説明する。
AsH3はボンベ17に充填されており、ガス流制御システ
ム18により流量を10sccmに一定してガス噴出セル19に供
給される。
この際、ガス噴出セル19の第1領域4は、第1加熱装
置6によって1000℃に加熱されていて、AsH3を熱分解す
る。
そして、水冷パイプ11には25℃の冷却水を毎分1流
し、第1加熱装置6からの輻射熱により第2領域が加熱
されるのを防いでいる。
第2領域8は、第2加熱装置10と冷却装置11によって
500℃に調節されており、第1領域で生成されたAs蒸気
は容易にこの第2領域を通過し成長基板31の表面に照射
される。
Gaの分子線は、金属ソース用セル25内に充填されたGa
を、約1000℃に加熱して基板に照射する。
成長基板31は、成長基板ホルダ30によって支持されて
おり、成長基板加熱装置29によって適正な成長温度680
℃に加熱され、均一な成長層を得るために、成長中毎分
20回転の回転速度で回転される。
なお、ガス噴出セル19および金属ソース用セル25が容
器壁の法線と作る角度はそれぞれ30度である。
また、この成長中は、シャッタ20と26は開かれてお
り、ガス噴射セル23は使用されず、シャッタ24は閉じら
れている。
また、液体窒素シュラウド28は、その表面に入射した
成長室内の残留ガスの再蒸発を抑制し、成長室内を超高
真空状態に保つため、真空ポンプ32は、超高真空容器27
を排気するため、除害装置33は、人体に有害な成長原料
元素を固定して外界に放出しないようにするために、そ
れぞれ設けられている。
ここに説明した実施例において、AsH3中にAsよりも蒸
気中の低い不純物元素例えばSiが含まれていたとして
も、第2領域8内に堆積し、成長基板31には照射されな
い。
以上の方法によって、成長速度1μm/hで成長した場
合、成長層の厚さが均一で、残留不純物濃度が1×1014
cm-3以下の高純度GaAs結晶が得られた。
(2)第3実施例(結晶成長法) 第2実施例と同様に、第2図と第3図を参照して、As
H3と金属Gaを用いて、GaAsの成長を行う方法を説明す
る。
まず、成長基板31上に成長元素の成長を行う前に、ガ
ス噴出セル19の第1領域4を1000℃、第2領域8を200
℃に加熱し、ボンベ17に充填されたAsH3をガス流量制御
装置18で50sccmに一定に制御してガス噴出セル19に供給
する。
このAsH3はガス噴出セルの第1領域4で熱分解されて
As蒸気を生成するが、200℃の低温に調整された第2領
域8に導入されると、その領域内に堆積する。
堆積するAsの量は、AsH3が50sccmでは1時間あたり約
10gであるが、第2領域内に堆積したAsが、成長基板上
に結晶成長を行うのに充分な量に達した後、AsH3の供給
を止める。
なお、結晶成長時には、Asを1時間あたり約1g消費す
るが、上記のAsH3の流量と1時間あたりのAsの堆積量の
関係から、結晶成長に必要なAsを第2領域内に堆積する
ための時間を算出することができる。
その後、噴出セル19の第2領域8の温度を約300℃に
上げて、第2領域内に堆積していたAsを蒸発させ、成長
基板31におけるAsの分子線強度を1×10-5Torrになるよ
うにガス噴出口から噴出させる。
Gaの分子線については、第1実施例と同じく、金属ソ
ース用セル25に充填させた金属Gaを1000℃に加熱して分
子線として成長基板に照射する。
この成長法によると、成長原料ガスであるAsH3中から
生じたAsより蒸気圧の高いP(燐)、S(硫黄)等の不
純物元素は、Asを噴出セルの第2領域内に堆積している
段階でセル外へ放出されてしまい、また、Asより蒸気圧
の低いSi等の不純物元素は、成長中の噴出セルの第2領
域8の温度では蒸発しないため、成長基板31には不純物
元素は照射されない。
成長中成長基板31を毎分約20回転の回転速度で自転さ
せることは、第1実施例の場合と同じである。
この成長法によって、成長速度1μm/hで成長させた
場合、高均一で、残留不純物濃度が1×1014cm-3以下と
高純度のGaAs結晶層が得られる。
(3)その他の実施例(結晶成長法) 前述の第2実施例、第3実施例では、Ga源として金属
Gaの使用したが、有機金属ガスによるGa源、例えばトリ
エチルガリウムを使用することもできる。
また、As源として、AsH3でなく、有機金属砒素(例え
ばトリエチルアルシン)を使用することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によるガスソース分子線
結晶成長法によれば、一種類のガスソースと金属ソース
を組合せて化合物層を成長する場合においては、高純度
の成長層を得る成長条件が緩むことにより、容易に成長
層内の不純物濃度を低下することができる。
そして、複数のガスソースを使用する場合、高純度の
成長層が得られる成長条件が異なったガスソースの組合
せでも、各別に成長条件を設定できるから、容易に高純
度の成長層が得られる。
また、本発明によるガスソース分子線結晶成長用ガス
噴出セルによると、ガス噴出セルを、第1領域と第2領
域の2つの領域に分割し、独立に温度を調整することが
できるようにしたため、分解後の分子線から不純物元素
を容易に分離除去することができる。
以上のことから、本発明は高純度の材料層、特に、高
純度の半導体装置を製造するための成長層が得られ、化
合物半導体材料を用いた半導体装置の性能向上に寄与す
るところが大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るガスソース分子線結晶成長法の
原理説明図、第2図は、本発明のガスソース分子線結晶
成長用ガス噴出セルの断面図、第3図は、第2図の本発
明のガス噴出セルを装備したガスソース分子線結晶成長
装置の概略構成図である。 1……第1領域、2……第2領域、3……成長基板、4
……第1領域、5……充填物、6……第1加熱装置、7
……第1温度検出装置、8……第2領域、9……充填
物、10……第2加熱装置、11……冷却装置、12……第2
温度検出装置、13……ガス噴出口、14……熱遮蔽板、15
……超高真空フランジ、16……成長原料ガス送入口、1
7、21……ボンベ、18、22……ガス流量制御装置、19、2
3……ガス噴出セル、20、24、26……シャッタ、25……
金属ソース用セル、27……超高真空容器、28……液体窒
素シュラウド、29……成長基板加熱装置、30……成長基
板ホルダ、31……成長基板、32……真空ポンプ、33……
除害装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−182296(JP,A) 特開 昭64−72990(JP,A) 特開 平3−242395(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/203 - 21/205

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物
    元素が含まれている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱
    分解される温度に設定された第1領域に供給し、ここで
    熱分解することによって、前記不純物元素が含まれてい
    る成長元素の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含ま
    れている成長元素の蒸気を、第1領域の温度よりも低い
    が、成長元素は蒸気の状態を保ち、不純物元素は凝固し
    て堆積する温度に設定された第2領域に導いて、不純物
    元素をこの第2領域内に凝固堆積させ、成長元素の蒸気
    だけを成長基板表面に導くことを特徴とするガスソース
    分子線結晶成長法。
  2. 【請求項2】成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物
    元素と、成長元素よりも高い蒸気圧を有する不純物元素
    が含まれている成長原料ガスを、成長原料ガスが熱分解
    される温度に保たれた第1領域に供給し、ここで熱分解
    することによって、前記不純物元素が含まれている成長
    元素の蒸気を得、次いで、この不純物元素が含まれてい
    る成長元素の蒸気を、成長元素よりも高い蒸気圧を有す
    る不純物元素は蒸気の状態を保ち、成長元素と成長元素
    よりも低い蒸気圧を有する不純物元素は凝固して堆積す
    る温度に設定された第2領域に導いて、成長元素よりも
    高い蒸気圧を有する不純物元素を蒸気のまま放出し、成
    長元素と成長元素よりも低い蒸気圧を有する不純物元素
    をこの第2領域内に凝固堆積させる第1の過程と、引き
    続いて、第2領域を、成長元素は蒸発するが、成長元素
    よりも低い蒸気圧を有する不純物元素は蒸発しない温度
    に加熱して、成長元素の蒸気だけを成長基板表面に導く
    第2の過程を有することを特徴とするガスソース分子線
    結晶成長法。
  3. 【請求項3】成長原料ガスを加熱して熱分解するための
    第1領域と、分解した成長原料ガスの温度を調整するた
    めの第2領域とガス噴出口がこの順に配設され、第1領
    域内には第1加熱装置と第1温度検出器が設けられ、第
    2領域内には第2加熱装置と冷却装置と第2温度検出装
    置が設けられ、第2領域の温度が第1領域の温度の影響
    を受けないで所望の温度に調整できるようにその間を熱
    的に遮蔽されていることを特徴とするガスソース分子線
    結晶成長用ガス噴出セル。
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JPH04119989A (ja) 1992-04-21

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