JP2833860B2 - 子供用防止装置つきガスライター - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、内部に液相のガスを収容するタンクを設け
られている本体に、減圧装置を通ってタンクと連通する
バーナ弁のほかに、バーナ弁を開く操作手段及び火花発
生手段を有する点火機構をもった頭部を有する子供用防
止装置つきガスライターに関する。

（従来の技術） この種の公知のライターでは、操作指かけ部の各操作
後に中間接続片が、作動位置に、すなわち組み合わされ
た作動装置と結ぶように自動的に戻される。

この結果、何の困難もなしに点火を操作できる子供の
手の届くところにこの種のライターを置くことが非常に
危険であるということにつながる。

この重大な欠点を改めるために、子供用防止装置つき
ライター、すなわち点火機構に、点火機構の作動を阻止
する無効化の有効位置と、この作動を可能にする解除位
置との間を動くことのできる点火機構の無効化手段を組
み合わせたライターが考えられ、この手段は、無効化の
有効位置から解除位置へ使用者によって手で動かすこと
ができる。

この種のライターは、特にドイツ国実用新案88 02,58
2.9号によって知られている。しかしながらこれらすべ
てのライターでは、無効化手段は、点火機構の作動後に
無効化の有効位置に自動的に戻されるように配置されて
いない。

したがってこの有効位置への復帰は、使用者による反
対方向への操作によってしか得ることができない。この
最後の復帰を単に忘れたことが、無効化手段の存在につ
ながる利点を完全に帳消しにすることは容易に理解され
る。

国際公開90/00239及びヨーロッパ特許公開0357 347の
二つの文献によって、バーナ弁を開く操作手段が、バー
ナ弁の軸と直交する軸に連接された傾動レバーによって
構成され、弾性環又はフォークの形状をしたバーナ弁を
軸の一方の端部が、バーナ弁のフランジの下に係合さ
れ、他方の端部又は作動端部が、戻しばねの力に抗して
ライター本体の方へ押されながら使用者によって作動化
され、火花発生手段が、それ自身バーナ弁を開く操作レ
バーと別個に又は組み合わせられており、一方、点火機
構の無効化手段が、通常は無効化位置に保持され、さら
に点火機構の作動の終りには、自動的に無効化位置に戻
されるライターは公知である。

このようなライターを点火するには、したがって阻止
手段を解除するために行う操作を知ることが必要であ
り、このことは明らかに子供の手の届かないものであ
る。さらに使用後、使用者は、有効位置への復帰が自動
的なので、無効化手段を反対方向に操作することはな
い。

（発明が解決しようとする課題） 本発明の目的は、上記二つの文献によって公知である
ライターでは、子供用防火装置の実施手段が複雑であ
り、したがってその実施手段の構成部品が複雑で原価が
高いというような欠点を改良することである。

（課題を解決するための手段） そのため、本発明が関連し、バーナ弁を開く操作手段
が、点火機構の無効化手段と組み合わされる傾動レバー
によって構成される種類のライターにおいて、前記無効
化手段が、傾動レバーの作動端部に対して突出している
有効位置と、傾動レバーの他端の方へ押し戻される解除
位置との間を、傾動レバーの長手方向軸と平行に移動で
きるように傾動レバーの作動端部の下に配置された一つ
の押しボタンによって構成されており、ライター本体に
対して案内手段を備えた前記押しボタンが蹄鉄の形状を
呈し、弾性材料製の押しボタンの各枝部が、バーナ弁を
開く方向への傾動を防止するやり方で、傾動レバーの作
動端部の限界を定めるスカートの下に通常は位置する突
起部を支えており、補合的な収束傾斜部が、傾動レバー
の作動端部のスカートの軌道を完全に解放するやり方
で、押しボタン解除位置の移動するときに突起部の間隙
を減少させるように、ライター本体の側壁の内面及び押
しボタンの枝部の外面に設けられ、一方では押しボタン
の横向き枝部及び傾動レバーの作動端部のスカートの後
方外面が、傾動レバーの作動端部を深く押し込んだとき
に、無効化の有効位置にまで押しボタンを反対方向に移
動させるように協働するのに適した同一斜度の補合傾斜
部を有している。

例えば、ライター本体における押しボタンの案内手段
は、ライター本体によって支えられた駒に設けられた肩
部に係合された、肩部と同じ巾の長手方向の開口を備え
た中央枝部によって構成される。

前記駒は、傾動レバーの戻しばねの中心決めに役立つ
もので、前記肩部の直径は、ストッパーの役をするよう
にこのばねの中ぐりの直径より大きい。したがってばね
は、操作を妨げることができない押しボタンの中央枝部
に当接しない。

いずれにせよ、本発明は、このライターの一実施態様
を示す添付の図面を参照して以下になされる記載によっ
てよく理解されるであろう。

（実施例） 図に図示されたライターでは、図示されないバーナ弁
を開く操作手段は、バーナ弁の軸と直交する固定軸16に
二つのピン17によって連接された傾動レバー15によって
構成され、軸はレバーの中間部分を横向きに支持し、ラ
イター本体21と一体である袖部19をもつカバーに設けら
れたボス18に係合される。

公知のやり方では、レバーの作動端部又は後端部15b
に、矢印22の方向にかけられた押す力と対応する方向の
レバー15の傾動は、バーナ弁を開く結果をもたらす。ら
せんばね23は、レバー15の作動端部15bに矢印22と反対
方向にかけられる作用の結果、レバー15をバーナ弁の閉
の位置に絶えず保持しようとする。傾動レバー15の作動
端部15bと対向するばね23の端部は、案内及び中心決め
の駒26に係合される。

このライターでは、点火機構の無効化手段は、矢印22
の方向の傾動レバー15の作動と抗するように配置され
る。これらの無効化手段は、矢印37によって図示された
二つの方向、すなわちバーナ弁の方向とその反対の方向
に、二つの端部位置間を動くこのできる押しボタン36で
構成され、第２図から第４図に示された二つの位置の一
つは、点火機構の無効化の有効位置、すなわち傾動レバ
ー15の全操作に抗する位置であり、一方第５図から第７
図に示された他方の端部位置は、傾動レバー15の操作が
可能になる解除位置に対応する。

押しボタン36は、傾動レバー15の作動端部15bの下に
配置される。この押しボタン36はほぼ蹄鉄形状を有し、
弾性材料製の横側枝部36aは、通常は第２図に示された
離れた位置を占め、その位置で枝部の自由端部は、ライ
ター本体21の側壁上端部の内面に当接される。

押しボタン36の各横側枝部36aは、その上面に傾動レ
バー15の作動端部15bの方へ向けられた突起部36bを支持
し、第２図から第４図に図示された通常の位置では、駒
26は、傾動レバー15の作動端部15bの下面に沿ったスカ
ート15′ｂのすぐ下にある。この押しボタン36の位置で
は、矢印22の方向の傾動レバー15の全操作は、したがっ
て不可能である。さらに押しボタン36の横向き枝部36c
は、ライター本体の後部の方へ向けられ、第２図及び第
３図に図示されたように、通常は傾動レバー15の作動端
部15bの下に突き出している突出部36dを支えている。押
しボタン36のこの同じ横向き枝部36cはさらに、突出部3
6dと反対方向に向けられた中央枝部36eも支えており、
中央枝部36eは、特に第３図に見られるように、ばね23
の案内駒26の下にそれと係合されるようになっている長
手方向の開口36fを有している。ばね23の圧力が矢印37
の方向への押しボタン36の移動を妨げることを避けるた
めに、駒26はその基部に肩部26aを有し、少なくともそ
の巾は、押しボタン36の中央枝部36eの開口36fの巾と対
応するが、ばね23の中ぐりよりは小さいという点は注目
できる。もちろん肩部26aの高さは、少なくとも押しボ
タン36の中央枝部36eの厚さと等しい。第２図，第５図
及び第８図に特に詳しく示すように、押しボタン36の横
側枝部36aの自由端部は、収束傾斜部36′ａを有するよ
うに斜めに切られ、一方ライター本体21の側壁の上端部
と向い合った内面は、押しボタン36の横側枝部36aの傾
斜部36′ａが通常は第２図に示したように当接している
補合傾斜部21aを有する。

押しボタン36の後部突出部36dへの矢印38の方向の操
作は、これらの横側枝部36aの傾斜部36′ａをライター
本体21の壁の傾斜部21aに沿って滑動させ、したがって
これらの枝部36aを、第５図に図示された収縮位置、す
なわち押しボタン36の横側枝部36aの自由端部が、ライ
ター本体の傾斜部21aを通過するまで収縮させられる効
果を有することは、容易に理解される。第７図が特に詳
しく示すように、この押しボタン36の位置では、横側枝
部36aに支えられた突起部36bは、傾動レバー15の作動端
部15b下方スカート15′ｂの対応部分の軌道上にもはや
ないような距離に互に接近させられる。したがってこの
傾動レバー15は、第９図に図示されたように、ライター
の点火を操作するために矢印22の方向に動かすことがで
きる。しかしながらこの図にさらに詳しく示すように、
この傾動レバー15の傾動が、点火機構の無効化位置、す
なわち傾動レバー15の阻止位置へ押しボタン36を自動的
に復帰させるための組合せが設けられている。図に示さ
れた例では、この組合せは、一方では下から上に、かつ
後方に向けた押しボタン36の横向き枝部36c上の傾斜部3
6g、及びレバー15の作動端部15bの下面に沿ったスカー
ト15′の後部下縁に設けられた補合傾斜部15″ｂを有す
る。実際には、押しボタン36の傾斜部36gは、押しボタ
ン36の操作突出部36dの前縁に設けられる。

第９図がさらに詳しく示すように、傾動レバー15の作
動端部が下方に、すなわち矢印22の方向に動かされると
き、押しボタン６の傾斜部36gに作用することによって
傾斜部15″ｂは、矢印39の方向、すなわち矢印38と反対
の方向に傾斜部36gを移動させることは明らかである。
この移動は、矢印22の方向への傾動レバー15の傾動の終
りにしか起らない。この瞬間、押しボタン36の横側枝部
36aの突起部36bが、傾動レバー15の作動端部15bのスカ
ート15′ｂの内面に対して滑動するので、押しボタン36
の矢印39の方向への移動を妨げるものは何もないことも
また注目すべきである。

押しボタン36の傾斜部36gへのスカート15′ｂの傾斜
部15″ｂの作用の結果、押しボタン36の矢印39の方向へ
の移動は、第２図に図示された無効化の有効位置にまで
押しボタン36を動かすには必ずしも十分でないことも注
目すべきである。実際、この移動は、これらの横側枝部
36の自由端部に設けられた傾斜部36′ａをライター本体
21の壁の傾斜部21aに、これらの傾斜部36′ａ及び21aの
相互運動が確実に押しボタン36の矢印39の方向の行程で
終るように係合できることで十分である。

本発明のライターは、前に述べた文献によって公知で
あるライターに対して、子供向けのこの安全装置を備え
ていないライターと比べてたった一つの部品を追加する
だけという大きな利点を有している。さらにこのライタ
ーが備えている無効化解除手段が、炎の調節、作動の調
節及び消炎の調節のような製造時からのライターの自動
調節の操作を妨げないという利点を有する点に注目する
ことは重要である。

図面の簡単な説明 第１図は、本発明によるライターの頭部の切欠き斜視
部分図、 第２図は、引き込められた傾動レバーと無効化の有効
位置にある押しボタンをもった第１図の品物の上からの
平面図、 第３図は、第２図のIII−IIIによる断面図、 第４図は、第２図のIV−IVによる断面図、 第５図は、押しボタンが解除位置にある、第２図と類
似の上からの平面図、 第６図は、第５図のVI−VIによる、第３図と類似の断
面図、 第７図は、第５図のVII−VIIによる断面図、 第８図は、炎の点火位置、すなわち解除位置にある押
しボタンをもった、第２図及び第５図と類似の上からの
平面図、 第９図は、第８図のIX−IXによる、第３図及び第６図
と類似の断面図、 第10図は、第８図のＸ−Ｘによる断面図である。

（符号の説明） 15は傾動レバー、15bはレバー15の作動端部、15′ｂ
は同スカート、15″ｂは同傾斜部、16は固定軸、17はピ
ン、18はボス、19は袖部、21はライター本体、21aは本
体21の傾斜部、23はらせんばね、26は案内・中心決め
駒、26aは駒26の肩部、36は押しボタン、36aは押しボタ
ン36の横側枝部、36′ａは同傾斜部、36bは同突起部、3
6cは同横向き枝部、36dは同突出部、36eは同中央枝部、
36fは同長手方向の開口、36gは横向き枝部36c上の傾斜
部。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液相のガスを収容するタンクを設けられて
   いる本体（21）に、減圧装置を通ってタンクと連通する
   バーナ弁のほかに、バーナ弁の軸と直交する固定軸（1
   6）に連接された傾動レバー（15）によって構成された
   バーナ弁を開く操作手段（15）を有する点火機構を含む
   頭部を有する種類の子供用防止装置、すなわち点火機構
   阻止装置つきガスライターであって、弾性環又はフォー
   クの形状をしたバーナ弁の軸の一方の端部が、バーナ弁
   のフランジの下に係合され、他方の端部又は作動端部
   （15b）が、戻しばね（23）の力に抗してライター抗し
   てライター本体（21）の方向（22）へ押されながら使用
   者によって作動化され、火花発生手段が、それ自身バー
   ナ弁を開く操作レバー（15）と別個に又は組み合わせら
   れ、点火機構には、点火機構の無効化手段が、点火機構
   の作動を防止する無効化の有効位置と、前記作動を可能
   にする解除位置との間を移動できるように組み合わせら
   れ、通常は無効化の有効位置に保持される無効化手段
   が、使用者の手で有効位置から解除位置に移動可能で、
   さらに点火機構の作動の終りには、無効化の有効位置に
   自動的に戻されるように配置され、点火機構の無効化手
   段が、傾動レバー（15）の作動端部（15b）に対して突
   出している有効位置と、傾動レバーの他端の方へ押し戻
   される解除位置との間を、傾動レバーの長手方向軸と平
   行に移動できるように傾動レバー（15）の作動端部の下
   に配置された一つの押しボタン（36）によって構成され
   ており、ライター本体（21）に対して案内手段を備えた
   前記押しボタン（36）が蹄鉄の形状を呈し、弾性材料製
   の押しボタンの各枝部が、バーナ弁を開く方向（22）へ
   の傾動を防止するやり方で、傾動レバー（15）の作動端
   部（15b）の限界を定めるスカート（15′ｂ）の下に通
   常は位置する突起部を支えており、補合的な収束傾斜部
   （21a,36′ａ）が、傾動レバー（15）の作動端部（15
   b）のスカート（15′ｂ）の軌道を完全に解放するやり
   方で、押しボタン（36）を解除位置に移動するときに突
   起部（36b）の間隙を減少させるように、ライター本体
   （21）の側壁の内面及び押しボタン（36）の枝部（36
   a）の外面に設けられ、一方では押しボタン（36）の横
   向き枝部（36c）及び傾動レバー（15）の作動端部（15
   b）のスカート（15′ｂ）の後方外面が、傾動レバーの
   作動端部を深く押し込んだときに、無効化の有効位置に
   まで押しボタン（36）を反対方向に移動させるように協
   働するのに適した同一斜度の補合的傾斜部（36g,15″
   ｂ）を有する子供用防止装置つきガスライター。
2. 【請求項２】ライター本体（21）における押しボタン
   （36）の案内手段が、ライター本体（21）によって支え
   られた駒（26）に設けられた肩部（26a）に係合され、
   肩部と同じ巾の長手方向の開口（36f）を備えた中央枝
   部（36e）によって構成されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載のガスライター。
3. 【請求項３】押しボタンの案内駒が、傾動レバー（15）
   の戻しばね（23）の中心決めに役立つものであり、肩部
   （26a）の直径が、ストッパーの役をするように前記ば
   ね（23）の中ぐりの直径よりも大きいことを特徴とする
   特許請求の範囲第２項に記載のガスライター。