JPH045891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、安全装置を備えたガスライターに関
するものである。

（従来技術） 一般にガスライターは、一連の押し下げ操作に
よつてガス噴出ノズルが操作されてガスの噴出が
始まり、且つ着火手段が操作されて火花が発生
し、ガス着火が行われるようになつている。

また、ガスライター本体の頂部に軸承された弁
操作レバーを弁開き方向に押圧操作することによ
りガス噴出ノズルからガスを噴出させるように構
成されると共に、前記弁操作レバーの操作片下部
に、前記弁操作レバーに対して摺動自在に支持さ
れ、或る位置では前記ライター本体の上縁部に当
接して前記弁操作レバーの下降を阻止し、他の位
置では前記ライター本体上縁部との当接が外れて
前記弁操作レバーの下降を許容する突起体を有す
るストツパーを設けてなるガスライターがあつた
（実開昭54−44176号公報、実開昭53−3171号公報
参照）。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来の使い捨てガスライターのう
ち、ストツパーを備えていないガスライターにあ
つては、幼児や児童にも操作することができ、誤
つて着火がなされ、火傷や火災等の事故の原因と
なる問題点があつた。

一方、ストツパーを摺動自在に介して前記弁操
作レバーの押し込み操作を阻止させるガスライタ
ー（実開昭54−44176号公報、実開昭53−3171号
公報）にあつては、ストツパー（ロツク部材若し
くはロツク体）の一端若しくは全体が、ライター
本体の表面に突出しているため、意に反してロツ
ク状態が解除されてしまうといつた問題がある。

例えば、ポケツト等に斯かるライターを入れて
置いた場合、ポケツト等内に手を入れた時などに
指先が斯かる突出部に触れて安易に解除方向へ移
動してしまうといつた欠点を有していた。

まして、（実開昭54−44176号のストツパー（ロ
ツク部材）は、リング状に形成されて操作片（圧
下部）に垂下させた軸に単に挿着させて回動自在
に組み付けてあることから、ストツパーをロツク
状態位置にずらしておいても解除方向へ加わる極
僅かな力で移動してしまうものであつた。

更に、該ロツク機構は、斯かる安易な移動を阻
止し、かつストツパーが前記軸からずれ落ちない
ように該ストツパーをスプリングで上方向に付勢
させておかなければならないといつた欠点があ
り、また、その分、部品点数も増えることから、
低廉で部品点数を最低限に抑えた使い捨てガスラ
イター（所謂百円ライター）のニーズには答える
ことができないものであつた。

しかも、ライター本体にストツパー止着用の嵌
入溝を設けなければならないことから手間を要
し、外観をも損ねる他、ストツパー（ロツク部
材）が前記軸に回動自在に挿着されているだけで
あることから、必要以上（180度以上）に回動し
てしまうといつた欠点をも有するものであつた。

本考案はこのような従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、部品点数がかからない簡単な手段
で、換言すれば、スプリング等の余分な部品を排
徐したスライダー片の組み付けだけ（最低限の部
品増加）で、ロツク状態が簡単かつ確実に保持さ
れると共に、指等に触れて安易に移動し外れてし
まうといつた、意に反したストツパーの安易なロ
ツク解除を阻止した安全なガスライターを提供す
ることを目的としたものである。

（問題点を解決するための手段） 上掲の問題点に鑑み、初期の目的を達成するた
め本考案の特徴とする構成は、ガスライター本体
の頂部に軸承された弁操作レバーを弁開き方向に
押圧操作することによりガス噴出ノズルからガス
を噴出させるように構成されると共に、前記弁操
作レバーの操作片下部に、前記弁操作レバーに対
して摺動自在に支持され、或る位置では前記ライ
ター本体の上縁部に当接して前記弁操作レバーの
下降を阻止し、他の位置では前記ライター本体上
縁部との当接が外れて前記弁操作レバーの下降を
許容する突起体を下面に有するストツパーを設け
てなるガスライターにおいて、前記ストツパー
は、風防側に向けて往復動作するように前記操作
片内に出入自在に格納されたスライダー片を備え
ると共に、該スライダー片の下面に前記突起体を
連設し、かつ、前記操作片に対応する前記ライタ
ー本体の上端部を閉塞してその所望位置に凹陥部
を形成し、前記スライダー片をロツク状態に摺動
させた時、前記突起体が前記凹陥部から外れて前
記閉塞部上に圧接される共に、前記スライダー片
の遊端が前記ガスライター本体の上縁部から外方
へ突出しないように前記操作片内に格納させてな
るガスライターに存する。

（作用） このように構成される本考案は、風防側に向け
て往復動作するように前記操作片内に摺動自在に
格納されたスライダー片を備えると共に、該スラ
イダー片の下面に前記突起体を連設し、かつ、前
記操作片に対応する前記ライター本体の上縁面を
閉塞してその所望位置に凹陥部を形成し、前記ス
ライダー片をロツク状態に摺動させた時、前記突
起体が前記凹陥部から外れて前記閉塞部上に圧接
される共に、前記スライダー片の遊端が前記ガス
ライター本体の上縁部から外方へ突出しないよう
に前記操作片内に格納させたことによつて、弁操
作レバー（詳しくは操作片）内でスライダー片が
摺動するといつたガスライターのストツパーとし
て新たな趣向性が付加されることとなる。

しかも、ロツク状態にスライダー片を摺動させ
た時、前記突起体が前記凹陥部から外れてライタ
ー本体の閉塞部上に圧接されるため、弁操作レバ
ーの着火動作が阻止されるのみならず、仮令、
少々の力がスライダー片の解除方向に加わつたと
しても安易に外れることがなく、また、斯かるス
ライダー片は、前記スライダー片の遊端が前記ガ
スライター本体の上縁部から外方へ突出しないよ
うに操作片内に格納されているため、ライター本
体の表面には突出せず、従来の如き指等に触れて
安易に外れることが解消されることとなる。

更に、本考案のストツパーは、前記操作片内に
摺動自在に格納されたスライダー片を介して前記
突起体を連設しているため、ロツク状態にあつて
は、前記突起体と前記閉塞部との圧接力すなわち
両者の摩擦力に抗してスライダー片を操作片内へ
押し入れない限り斯かるロツク状態が解除されな
いこととなる。また、ライター本体に嵌合溝を設
ける必要もなくなることとなり、外観が損なわれ
ることもない。

（実施例） 以下、本考案の実施例を第１図乃至第６図を参
照して詳細に説明する。図示のように本実施例の
ガスライターは、ガスタンク等を内蔵するガスラ
イター本体１を有し、このガスライター本体１の
上部にはヤスリ車２が回転自在に支持され、且つ
弁操作レバー３が軸承部（図示せず）を中心に揺
動自在に軸承されている。弁操作レバー３は、そ
の一端側が図示しないガス噴出ノズルを操作する
ノズル係止部（図示せず）となつており、他端側
は操作片３Ａとなつている。また、この操作片３
Ａにはストツパー４が摺動自在に設けられてい
る。

該ストツパー４は、風防側に向けて往復動作す
るように前記操作片３Ａ内へ摺動自在に格納され
たスライダー片４Ａと、該スライダー片４Ａの下
面に連設された突起体４Ｂとからなつており、第
２図及び第４図に示すように、スライダー片４Ａ
を風防側に向けて摺動した第１の状態と、第５図
及び第６図に示すようにスライダー片４Ａが風防
から遠ざける位置に摺動された第２の状態をとり
得るようにストツパー４は操作片３Ａ内に摺動自
在に収容されている。

他方、ライター本体１の上端面は、前記操作片
３Ａに対応する部分を閉塞させており、かつ、該
閉塞部の所望位置に、該スライダー片４Ａが風防
側の動作末端部にあるときにのみ突起体４Ｂが嵌
り合う凹陥部５が設けてある。

このようなガスライターにおいては、スライダ
ー片４Ａを風防側に摺動させた第１の状態のとき
には、第２図及び第４図に示すようにライター本
体の上面１Ａに設けた凹陥部５にスライダー片４
Ａの下面に突設した突起体４Ｂが嵌合され、操作
片３Ａが下降できる状態になつている。従つてヤ
スリ車２を回し、操作片３Ａを押下しての操作時
には、火花が発生し、ガスが噴出され、ガスに着
火が行われる。

次に、スライダー片４Ａを風防側から遠ざける
位置に摺動させた第２の状態のときには、第５図
及び第６図に示すように、操作片３Ａの下面とガ
スライター本体１の閉塞部との間に突起体４Ｂが
介在され、操作片３Ａが下降できない状態にロツ
クされると共に、前記突起体４Ｂが前記ガスライ
ター本体１の閉塞部上に圧接され、しかも、前記
スライダー片４Ａの遊端は前記ガスライター本体
１の上縁部１Ａから外方へ突出しないように前記
操作片３Ａ内に格納されるものである。

その際、前記突起体４Ｂがライター本体１の閉
塞部上に圧接されるため、弁操作レバー３の着火
動作を阻止されるのみならず、仮令、少々の力が
スライダー片４Ａの解除方向に加わつたとしても
安易に外れることがない。

また、斯かるロツク状態のスライダー片４Ａ
は、遊端が前記ガスライター本体１の上縁部１Ａ
から外方へ突出しないように操作片３Ａ内に格納
されているため、ライター本体１の表面には突出
せず、よつて、従来の如き指等に触れて安易に外
れることもない。

更に、本考案のストツパー４は、風防側に向け
て往復動作できるように前記操作片３Ａ内に摺動
自在に格納されたスライダー片４Ａを介して前記
突起体４Ｂを連設しているため、ロツク状態にあ
つては、前記突起体４Ｂと前記閉塞部上との圧接
力すなわち両者の摩擦力に抗してスライダー片４
Ａを操作片３Ａ内に押し入れない限り斯かるロツ
ク状態が解除されないこととなる。

（考案の効果） 以上、説明したように本考案に係るガスライタ
ーは、風防側に向けて往復動作するように前記操
作片内に摺動自在に格納されたスライダー片を備
えると共に、該スライダー片の下面に前記突起体
を連設し、かつ、前記操作片に対応する前記ライ
ター本体の上端面を閉塞してその所望位置に凹陥
部を形成し、前記スライダー片をロツク状態に摺
動させた時、前記突起体が前記凹陥部から外れて
前記閉塞部上に圧接される共に、前記スライダー
片の遊端が前記ガスライター本体の上縁部から外
方へ突出しないように前記操作片内に格納させた
ことによつて、弁操作レバー（詳しくは操作片）
内でスライター片を摺動するといつたガスライタ
ーのストツパーとして新たな趣向性が付加される
と共に、ロツク状態にスライダー片を摺動させた
時、前記突起体が前記凹陥部から外れてライター
本体の閉塞部上に圧接されるため、弁操作レバー
の着火動作が阻止されるのみならず、仮令、少々
の力がスライダー片の解除方向に加わつたとして
も安易に外れることがなく、また、斯かるスライ
ダー片は、前記スライダー片の遊端が前記ガスラ
イター本体の上縁部から外方へ突出しないように
操作片内に格納されているため、ライター本体の
表面には突出せず、従来の如き指等に触れて安易
に外れることもないといつた効果を奏するもので
ある。

しかも、本願考案のストツパーは、前記操作片
内に摺動自在に格納されたスライダー片を介して
前記突起体を連接しているため、ロツク状態にあ
つては、前記突起体と前記閉塞部との圧接力すな
わち両者の摩擦力に抗してスライダー片を操作片
内へ押し入れない限り斯かるロツク状態が解除さ
れず、また、ライター本体に嵌合溝を設けなけれ
ばならないといつた従来の手間を省け、外観が損
なわれるといつた欠点をも解消できるものであ
る。

このように、本考案は、ロツク状態にしたスト
ツパーが指等に触れて安易に移動し外れてしまう
といつた従来の問題点を解消することができて、
より安全性が高くなつたものであり、意に反した
ストツパーの安易なロツク解除を阻止した安全な
ガスライターを提供できることとなつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るガスライターの要部を示
す斜視図、第２図は本実施例のガスライターの非
ロツク状態を示す操作片の平面図、第３図は第２
図の−線端面図、第４図は同状態を示す要部
側面図、第５図は本実施例のガスライターのロツ
ク状態を示す操作片の平面図、第６図は同状態を
示す要部側面図である。 １……ガスライター本体、３……弁操作レバ
ー、３Ａ……操作片、４……ストツパー、４Ａ…
…スライダー片、４Ｂ……突起体、５……凹陥
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスライター本体の頂部に軸承された弁操作レ
   バーを弁開き方向に押圧操作することによりガス
   噴出ノズルからガスを噴出させるように構成され
   ると共に、前記弁操作レバーの操作片に、前記弁
   操作レバーに対して摺動自在に支持され、或る位
   置では前記ライター本体の上縁部に当接して前記
   弁操作レバーの下降を阻止し、他の位置では前記
   ライター本体上縁部との当接が外れて前記弁操作
   レバーの下降を許容する突起体を下面に有するス
   トツパーを設けてなるガスライターにおいて、前
   記ストツパーは、風防側に向けて往復動作するよ
   うに前記操作片内に摺動自在に格納されたスライ
   ダー片を備えると共に、該スライダー片の下面に
   前記突起体を連設し、かつ、前記操作片に対応す
   る前記ライター本体の上端面を閉塞してその所望
   位置に凹陥部を形成し、前記スライダー片をロツ
   ク状態に摺動させた時、前記突起体が前記凹陥部
   から外れて前記閉塞部上に圧接される共に、前記
   スライダー片の遊端が前記ガスライター本体の上
   縁部から外方へ突出しないように前記操作片内に
   格納させたことを特徴とするガスライター。