JPH0351652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主としてフリント着火式の使い捨てガ
スライターに用いる安全装置に関する。

（従来の技術） 従来、フリント着火式使い捨てガスライター
は、ライター本体の頂部にヤスリ車を外部に露出
させて備え、このヤスリ車の下側に発火石を押し
当て、ヤスリ車の前方側にガス噴出ノズルを突出
させるとともにヤスリ車の後方側に前記ノズルを
引き出し方向に動作させて弁を開くための弁操作
レバーの操作片部を突出させ、指頭をヤスリ車の
外面に押し当てて弁操作レバーの操作片部上に引
き下すことにより、ヤスリ車が指頭によつて回転
されて発火石をこすり、ノズル側に向けて火花を
発するとともに操作片部が同じ指頭で押し下げら
れ、これによつて弁が開きノズルがらガスが噴出
し、前記火花によつて着火されるようにしたもの
が一般的である。

また、ライター本体の頂部にヤスリ車を露出さ
せて備え、該ヤスリ車の発火操作方向側に隣り合
わせてガス噴出ノズルの弁を開き方向に動作させ
る弁操作レバーの操作片部を位置させると共に、
該弁操作レバーの操作片部外面に該操作片部の操
作方向に対向させた段部を備え、該段部の対向位
置に係合自在に設けられたストツパー片を介して
前記着火操作子の押し込み操作を阻止させるガス
ライターの安全装置等があつた（実開昭54−
44176号公報、実開昭56−76227号公報参照）。

（考案が解決しようとする問題点） このような従来の使い捨てガスライターのう
ち、ストツパー片を備えていないガスライターに
あつては、構造が簡単で兼価で提供でき、使い易
いものではあるが、着火操作が一本の指の一方向
の連続動作によつて行われるため、場合によつて
は幼児や小児にも操作することができ、誤つて着
火し、火傷や火災等の原因となることが考えられ
る。

一方、ストツパー片を介して前記着火操作子の
押し込み操作を阻止させるガスライターの安全装
置（実開昭54−44176号公報）にあつては、スト
ツパー片（ロツク部材）の一端が、操作片部（圧
下部）を越えて外方に突出しているため、意に反
してロツク状態が解除されてしまうといつた問題
がある。

例えば、ポケツト等に斯かるライターを入れて
置いた場合、ポケツト等内に手を入れた時などに
指先が斯かる突出部に触れて安易に解除方向へ回
動してしまうといつた欠点を有していた。

まして、斯かるストツパー片（ロツク部材）
は、リング状に形成されて操作片部（圧下部）下
に垂下させた軸に単に挿着させて回動自在に組み
付けてあることから、ストツパー片をロツク状態
位置にずらしておいても解除方向へ加わる極僅か
な力で移動してしまうものであつた。

更に、該ロツク機構は、斯かる安易な移動を阻
止し、かつストツパー片が前記軸からずれ落ちな
いように該ストツパー片をスプリングで上方向に
付勢させておかなければならないといつた欠点が
あり、また、その分、部品点数も増えることか
ら、低廉で部品点数を最低限に抑えた使い捨てガ
スライター（所謂百円ライター）のニーズには答
えることがてきないものであつた。

本考案はこのような従来の問題点及び要望に鑑
みてなされたもので、部品点数がかからない簡単
な手段で、換言すれば、余分な部品を排除したス
トツパー片だけ（最低限の部品増加）で、ロツク
状態が簡単かつ確実に保持され、意に反したスト
ツパー片の安易なロツク解除を阻止したガスライ
ターの安全装置を提供することを目的としたもの
である。

（問題点を解決するための手段） 上掲の問題点に鑑み、初期の目的を達成するた
め本考案の特徴とする構成は、ライター本体の頂
部にヤスリ車を露出させて備え、該ヤスリ車の発
火操作方向側に隣り合わせてガス噴出ノズルの弁
を開き方向に動作させる可撓性を有した弁操作レ
バーの操作片部を位置させると共に、該弁操作レ
バーの操作片部外面に該操作片部の操作方向に対
向させた段部を備え、該段部の対向位置に係合自
在に設けられたストツパー片を介して前記着火操
作子の押し込み操作を阻止させるガスライターの
安全装置において、前記ストツパー片は、前記段
部の対向位置でかつ前記ライター本体の表面に突
出しない位置に到復自在に装着される共に、該ス
トツパー片を直立状態にしたとき、その先端が前
記弁操作レバーの弁開き方向に抗して前記操作片
部を押し上げ該弁操作レバーの可撓力を介して前
記ストツパー片が前記段部下に圧入状態で係止さ
れることを特徴とするガスライターの安全装置に
存する。

（作用） このように構成される本考案は、ストツパー片
が、前記段部の対向位置でかつ前記ライター本体
の表面に突出しない位置に到復自在に装着されて
いることから、ロツク、非ロツク状態の何れの場
合であつてもストツパー片が安易に指等に触れる
ことがなく、直立、横臥自在となり、また、該ス
トツパー片を直立状態にしたとき、その先端が前
記弁操作レバーの弁開き方向に抗して前記操作片
部を押し上げ、該弁操作レバーの可撓力を介して
前記ストツパー片が前記段部下に圧入状態で係止
されることから、ロツク状態にしたストツパー片
が簡単かつ確実に保持されることとなる。

従つて、斯かるロツク状態にしたストツパー片
によつて、操作片部に押し下げ方向の力が加わつ
てもライターの着火動作が阻止されると共に、前
記段部下にストツパー片が簡単かつ確実に保持さ
れるため、少々の力がストツパー片の解除方向に
加わつても安易に外れることがなく、また、斯か
るストツパー片は、ライター本体の表面には突設
されていないので、指等に触れて安易に外れるこ
ともない。

（実施例） 次に本考案の実施の一例を図面について説明す
る。

図中１はライター本体である。ライター本体１
の頂部には、その略中央位置にヤスリ車２が回転
自在に軸承されている。このヤスリ車２はヤスリ
輪２ａとその両端面に固着した操作用の補助輪２
ｂ，２ｂとからなつている。

ヤスリ輪２の下面には発火石３が押し当てられ
ている。この発火石３はライター本体１に形成し
た発火石支持穴４内に収容され、押し出しスプリ
ング５によつてヤスリ輪２ａに押し当てられてい
る。

ヤスリ輪２の前方側にはガス噴出ノズル６が突
出されており、このノズル６を弁操作レバー７に
よつて引き出し方向に動作させることにより、ガ
スタンクに通じる弁８が開かれ、ノズル６の先端
からガスが噴出されるようにしている。

弁操作レバー７は中央部分両側面に支軸９，９
が突設され、この両支軸９，９がライター本体１
の側壁に軸承されている。この弁操作レバー７は
その先端のスリツト１０内にノズル６の首部を係
合させているとともにヤスリ輪２の後方側下部に
隣接して後端の操作片部１１を配置させており、
ヤスリ車２の外周に押し当ててこれを回動させた
指で操作片部１１の上面を押し、弁操作レバー７
がノズル引上げ方向に回動されるようにしてい
る。

而してこのガスライターは指頭によつてヤスリ
車２の上面を後方下側に回転させることによつて
発火石３がヤスリ輪２ａによつてこすられてノズ
ル６側に火花が発生し、同じ指頭によつてヤスリ
車２の後部下側の操作片部１１が押し下げられる
ことによつて、支軸９，９を中心にして弁操作レ
バー７が回動され、ノズル６が引き上げられてガ
スが噴出し、前記火花によつてこのガスに着火さ
れるようにしている。

一方弁操作レバー７の操作片部１１にはフラン
ジ部１１ａが形成され、その下面周縁が下向きの
段部１２となつており、この段部１２の対向位置
に後述するストツパー片１３が備えられている。

ストツパー片１３は、前記段部１２の対向位置
でかつ前記ライター本体１の上縁部に形成した凹
部１ａを介してライター本体１の表面に突出しな
いように装着されており、ピン１４をもつて到復
自在に取り付けられている。

また、このストツパー片１３は、第１図に示す
ように、直立状態にしたとき、その先端が前記弁
操作レバー７の弁開き方向に抗して前記操作片部
１１を押し上げ、該弁操作レバー７の可撓力を介
して前記ストツパー片１３が前記段部１２下に圧
入状態で係止されるように組み付けてある。

従つて、斯かるロツク状態にしたストツパー片
１３によつて、操作片部１１に押し下げ方向の力
が加わつてもライターの着火動作が阻止されると
共に、前記段部１２下にストツパー片１３が簡単
かつ確実に保持されるため、少々の力がストツパ
ー片１３の解除方向に加わつても安易に外れるこ
とがなく、また、斯かるストツパー片１３は、ラ
イター本体１の表面には突設されていないので、
指等に触れて安易に外れることもない。

（考案の効果） 本考案によるガスライターの安全装置は、スト
ツパー片が、前記段部の対向位置でかつ前記ライ
ター本体の表面に突出しない位置に到復自在に装
着されていることから、ロツク、非ロツク状態の
何れの場合であつてもストツパー片が安易に指等
に触れることがなく、直立、横臥自在となり、ま
た、該ストツパー片を直立状態にしたとき、その
先端が前記弁操作レバーの弁開き方向に抗して前
記操作片部を押し上げ、該弁操作レバーの可撓力
を介して前記ストツパー片が前記段部下に圧入状
態で係止されることから、ロツク状態にしたスト
ツパー片が指等に触れて安易に外れてしまうとい
つた従来の欠点を解消することができ、安全性が
より高くなつたものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので第１図
は要部の斜視図、第２図は縦断面図、第３図は第
２図中の−線断面図、第４図は第２図中の
−線断面図である。 １……ライター本体、２……ヤスリ車、３……
発火石、６……ガス噴出ノズル、７……弁操作レ
バー、９……支軸、１１……操作片部、１２……
段部、１３……ストツパー片、１５ｂ……操作
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ライター本体の頂部にヤスリ車を露出させて備
   え、該ヤスリ車の発火操作方向側に隣り合わせて
   ガス噴出ノズルの弁を開き方向に動作させる可撓
   性を有した弁操作レバーの操作片部を位置させる
   と共に、該弁操作レバーの操作片部外面に該操作
   片部の操作方向に対向させた段部を備え、該段部
   の対向位置に係合自在に設けられたストツパー片
   を介して前記着火操作子の押し込み操作を阻止さ
   せるガスライターの安全装置において、前記スト
   ツパー片は、前記段部の対向位置でかつ前記ライ
   ター本体の表面に突出しない位置に到復自在に装
   着される共に、該ストツパー片を直立状態にした
   とき、その先端が前記弁操作レバーの弁開き方向
   に抗して前記操作片部を押し上げ該弁操作レバー
   の可撓力を介して前記ストツパー片が前記段部下
   に圧入状態で係止されることを特徴とするガスラ
   イターの安全装置。