JP2833562B2 - 蛍光表示パネル - Google Patents
蛍光表示パネルInfo
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Description
関し、特にフィラメントを支持するとともにこれに給電
を行うフィラメント支持体の構造に関するものである。
の、外囲器の一部を除去して示した斜視図である。同図
に示すように、陽極基板9、表示面ガラス板1およびガ
ラススペーサ2により真空外囲器が形成されており、こ
れらの部材はガラスフリットを用いて形成された溶着ガ
ラス6により接着されている。この真空外囲器内に電子
放出源であるフィラメント3、電流制御用のグリッド4
が設置されている。外部駆動回路に接続される給電用の
リード端子12とフィラメント支持体5は、陽極基板9
とガラススペーサ2の間に挟まれ溶着ガラス6により固
着されている。
蛍光体層7とが積層されて形成されており、陽極電極は
リード端子12に接続されている。また、フィラメント
支持体5には、フィラメントの熱膨張を吸収するバネ性
をもったアンカー部14を有するフィラメント支持体
と、バネ性を持たない固定部15を有するフィラメント
支持体の2種類があり、その2種類のフィラメント支持
体間にフィラメント3が架張されている。
ルの動作について説明する。フィラメント3の両端に電
圧を印加してフィラメントを加熱し、熱電子を放出可能
にする。このフィラメントの駆動方法には、直流電圧を
印加する直流駆動方式と交流電圧を印加する交流駆動方
式の2種類がある。フィラメントから放出される電子は
フィラメントより高い電圧を印加されたメッシュ状のグ
リッド4により加速され、グリッドを通り抜けた電子が
陽極基板上の蛍光体層7に衝突して蛍光体が発光する。
グリッドの駆動方法についても、直流を印加するスタテ
ィック駆動と時分割に駆動するダイナミック駆動方法の
2種類がある。
持体5は、両端が陽極基板9とガラススペーサ2で挟ま
れた状態で固定されているに過ぎないが、フィラメント
支持体の中央部をも固定したものも知られている。図5
(a)は、実開平3−60751号公報により提案され
た蛍光表示パネルの、表示面ガラス板を除去した状態を
示す斜視図であり、図5(b)はそのD−D′線の断面
図である。この従来例では、図5に示すように、フィラ
メント支持体5の中央部にスリット13を設けそのスリ
ットに溶着ガラス6を注入して、フィラメント支持体中
央部を固定している。
を固着することにより、蛍光表示パネル製造の後工程に
おける熱処理等でフィラメント支持体に歪みが生じるの
を抑えて、フィラメント3と陽極基板9間の距離を一定
に保てるようにしたものである。
光表示パネルでは、フィラメント支持体5は、両端が陽
極基板9とガラススペーサ2で挟まれた状態で固定され
ているに過ぎないため、陽極基板9とガラススペーサ2
で挟まれていないフィラメント支持体の中央部は振動を
起こし易い。特に、フィラメントを交流駆動した場合、
フィラメントに流れる電流により発生する磁界と電流と
の作用により、平行に張られたフィラメント同士に周期
的な力が働きフィラメントが振動することがあり、さら
に、グリッドをダイナミック駆動する場合、フィラメン
トとグリッド間に周期的な静電的力が働きフィラメント
が振動することがある。これらのフィラメントの振動が
フィラメント支持体に伝搬しフィラメント支持体も振動
する。また、金属板からなるフィラメント支持体はフィ
ラメント支持体を流れる電流によって磁界の変化が生
じ、磁歪による振動を起こす。
基板と表示面ガラスに伝搬され、外部に音が放射される
現象が起きる。この音は、約1kHz乃至10kHzあ
るいはそれ以上の可聴周波数帯域にあり、蛍光表示パネ
ルの駆動条件によっては音圧50dB以上の音が発生さ
れるため、この音を防止する方策が望まれていた。
た蛍光表示装置では、フィラメント支持体の中央部が固
定されているため、事態は幾分改善されているものの、
フィラメント支持体の中央部とガラススペーサ部で固定
されただけでは、フィラメント支持体の中央部以外の部
分で振動が起こり、かつこの振動によりフィラメント支
持体中央部の溶着ガラスが剥がれるためフィラメント支
持体5の振動を抑える構造としては不十分であり、音の
発生も十分抑制できなかった。したがって、本発明の解
決すべき課題は、フィラメント支持体の振動を抑制して
可聴音での発音を防止することである。
メント支持体の平坦部にフィラメントの架張方向に直交
する面を有する垂直立ち上がり部を複数個設けることに
よって解決することができる。
陽極基板と、該陽極基板上に形成された特定のパターン
を有する電極層および蛍光体層と、前記陽極基板上に配
置されたグリッドと、真空容器を形成するためにガラス
フリットにより前記陽極基板上に封着されるガラススペ
ーサと、前記陽極基板の周辺部にあって該陽極基板と前
記ガラススペーサとの間に挟み込まれガラスフリットに
より固着された複数のリード端子と、両端部が前記陽極
基板と前記ガラススペーサとの間に挟み込まれガラスフ
リットにより固着された一対のフィラメント支持体と、
前記一対のフィラメント支持体間に架張して支持された
フィラメントと、を有するものであって、前記フィラメ
ント支持体には前記フィラメントと直交する面を有する
垂直立ち上がり部が、立ち上がり面が対面して対となる
ように、若しくは、フィラメント支持体の長手方向に沿
って千鳥状に配置されて、複数個形成されていることを
特徴としている。
て詳細に説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施
例の分解斜視図であり、図1(b)はそのA−A′線で
の断面図である。同図に示されるように、表示面ガラス
板1とガラススペーサ2とガラス板でできた陽極基板9
とがガラスフリットを用いた溶着ガラス6により固着さ
れて真空外囲器を構成している。陽極基板9上には、厚
膜印刷法により、絶縁層8、配線層(図示なし、絶縁層
8の内部に形成されている)、グラファイトを主成分と
する陽極電極10および蛍光体層7が形成されている。
また、グリッド4の4つの端子は絶縁層8の凹部内に形
成されたグラファイトを主成分とする電極(図示なし)
に銀ペーストを用いて接続されている。
ステン線に熱電子放射物質であるバリウム、ストロンチ
ウム、カルシウムの3元炭酸塩をコーティングしたフィ
ラメント3を予め対となるフィラメント支持体5に溶接
して架張しておく。フィラメント支持体5は厚さ約0.
3mmの426合金板からなる。ガラススペーサの置か
れる陽極基板9の外縁部と、ガラススペーサ2の下部に
ガラスフリットを塗布し、フィラメントを支持したフィ
ラメント支持体5を陽極基板9上の所定の位置に配置す
るとともに、リード端子12を陽極基板に形成された電
極に接触させて配置する。そして、表示面ガラス板1を
有するガラススペーサ2を、陽極基板9上にフィラメン
ト支持体5およびリード端子12を挟み込むように配置
し加熱してガラスフリットを溶融させ溶着ガラス6によ
り封着する。しかる後、真空外囲器の内部を排気して蛍
光表示パネルを形成する。
メントの間に収まるように高さ1mm(Z方向)、幅2
mm(Y方向)の対となった切り起こし11が0.5m
m(Y方向)の間隔を置いて形成されている。この“切
り起こし”は、フィラメント支持体5に平行線がX方
向、中央線がY方向となるH字状の切れ目を複数個入
れ、フィラメント3に直交するように切り起こして形成
したものである。このように、切り起こしを複数個、互
いに対になるように配置することにより、フィラメント
支持体の長さ方向の曲げに対する剛性を向上させること
ができ、その振動を抑制して、蛍光表示パネルから発生
する可聴音を防止することができる。
いて用いられるフィラメント支持体の斜視図であり、図
2(b)はそのB−B′線の断面図である。第2の実施
例では、フィラメント支持体5には各々のフィラメント
の間に収まるように形成された高さ1mm(Z方向)、
幅2mm(Y方向)の対をなす切り起こし11を、フィ
ラメント3に直交するように、かつ、Y方向に0.5m
mの間隔を置きフィラメント3と平行する方向(X方
向)に2mm交互に位置をずらした千鳥状に、複数個配
置してある。蛍光表示パネルの外形サイズが大きくなっ
た場合、フィラメント支持体の長さや幅も大きくなり、
X方向の振動をも考慮した構造とすることが必要とな
る。本実施例は、切り起こしを千鳥状に配置したことに
よりX方向の振動も抑制が可能であるため、フィラメン
ト支持体の幅が広くなった場合に有効な構造となってい
る。
いられるフィラメント支持体の斜視図であり、図3
(b)はそのC−C′線の断面図である。この参考例で
は、高さ0.5mm(Z方向)、幅8mm(Y方向)の
切り起こし11が1個設けられている。本参考例は、蛍
光表示パネルの外形サイズが小さく、フィラメント支持
体の長さや幅が小さくなり、複数個の切り起こしが設け
られない場合に有効な構造である。このようにフィラメ
ント支持体の幅が狭く長さが短い場合、1個の切り起こ
しであっても十分にフィラメント支持体の振動抑え、可
聴音の発生を抑制することができる。
体に切り起こしを形成することによって振動を抑制して
いたが必ずしもそのようにする必要はなく、L字状に加
工された板体を溶接などの手段によりフィラメント支持
体に付設することによっても同様の効果を得ることがで
きる。
表示パネルは、フィラメント支持体にフィラメントと直
交する面を有する金属片立ち上がり部を形成したもので
あるので、フィラメント支持体の長さ方向の曲げに対す
る剛性は著しく高まる。したがって、本発明によれば、
フィラメント支持体の振動を抑制することができ、蛍光
表示パネルから発生する音を防止することができる。
−A′線での断面図。
ィラメント支持体の斜視図とそのB−B′線での断面
図。
ント支持体の斜視図とそのC−C′線での断面図。
いた斜視図。
光表示装置の斜視図とそのD−D′線での断面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 陽極基板と、該陽極基板上に形成された
特定のパターンを有する電極層および蛍光体層と、前記
陽極基板上に配置されたグリッドと、真空容器を形成す
るためにガラスフリットにより前記陽極基板上に封着さ
れるガラススペーサと、前記陽極基板の周辺部にあって
該陽極基板と前記ガラススペーサとの間に挟み込まれガ
ラスフリットにより固着された複数のリード端子と、両
端部が前記陽極基板と前記ガラススペーサとの間に挟み
込まれガラスフリットにより固着された一対のフィラメ
ント支持体と、前記一対のフィラメント支持体間に架張
されて支持されたフィラメントと、を有する蛍光表示パ
ネルにおいて、前記フィラメント支持体には前記フィラ
メントと直交する面を有する垂直立ち上がり部が、該垂
直立ち上がり部が対面して対となって1乃至複数対形成
されていることを特徴とする蛍光表示パネル。 - 【請求項2】 陽極基板と、該陽極基板上に形成された
特定のパターンを有する電極層および蛍光体層と、前記
陽極基板上に配置されたグリッドと、真空容器を形成す
るためにガラスフリットにより前記陽極基板上に封着さ
れるガラススペーサと、前記陽極基板の周辺部にあって
該陽極基板と前記ガラススペーサとの間に挟み込まれガ
ラスフリットにより固着された複数のリード端子と、両
端部が前記陽極基板と前記ガラススペーサとの間に挟み
込まれガラスフリットにより固着された一対のフィラメ
ント支持体と、前記一対のフィラメント支持体間に架張
されて支持されたフィラメントと、を有する蛍光表示パ
ネルにおいて、前記フィラメント支持体には前記フィラ
メントと直交する面を有する複数の垂直立ち上がり部が
前記フィラメント支持体の長手方向に沿って千鳥状に配
置されて形成されていることを特徴とする蛍光表示パネ
ル。 - 【請求項3】 前記垂直立ち上がり部が前記フィラメン
ト支持体の切り起こしによって形成されていることを特
徴とする請求項1または2記載の蛍光表示パネル。 - 【請求項4】 前記切り起こしを形成するための切り込
みが、中心線が前記フィラメントと平行で平行2線が前
記フィラメントと直交する“H”字状に入れられている
ことを特徴とする請求項3記載の蛍光表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP623696A JP2833562B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 蛍光表示パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP623696A JP2833562B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 蛍光表示パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09199067A JPH09199067A (ja) | 1997-07-31 |
JP2833562B2 true JP2833562B2 (ja) | 1998-12-09 |
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ID=11632890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2833562B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000038601A (ko) * | 1998-12-08 | 2000-07-05 | 김순택 | 형광표시관 |
JP6393197B2 (ja) * | 2015-01-20 | 2018-09-19 | ノリタケ伊勢電子株式会社 | 真空管 |
-
1996
- 1996-01-18 JP JP623696A patent/JP2833562B2/ja not_active Expired - Fee Related
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