JP2833351B2 - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

沸騰水型原子炉

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JP2833351B2
JP2833351B2 JP4159134A JP15913492A JP2833351B2 JP 2833351 B2 JP2833351 B2 JP 2833351B2 JP 4159134 A JP4159134 A JP 4159134A JP 15913492 A JP15913492 A JP 15913492A JP 2833351 B2 JP2833351 B2 JP 2833351B2
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control rod
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reactor
fuel
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修 横溝
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、沸騰水型原子炉に関す
るものである。本発明の中には4辺を原子炉制御棒(以
下、単に制御棒という。)のブレードで囲われた原子炉
燃料集合体(以下、単に燃料集合体という。)の炉心に
適用するのに好適な炉心下部構造を含んでいる。
【0002】
【従来の技術】図3に現行の沸騰水型原子炉の概略を示
した。沸騰水型原子炉では、図3の様に、原子炉圧力容
器1の内のシュラウド2で囲われ、多数の燃料集合体3
が設置され、上部格子4と下部格子5に挟まれた領域を
炉心6と呼ぶ。下部格子5より下の部分を下部プレナム
7と呼び、そこには原子炉圧力容器1の底板を貫通した
制御棒駆動機構ハウジング8とその制御棒駆動機構ハウ
ジング8に取り付く制御棒案内管9が設置してある。原
子炉圧力容器1の内壁面とシュラウド2の間の環状流路
10の冷却材はインターナルポンプ11によって下部プ
レナム7へ圧送され、そこから各燃料集合体3内に送ら
れる。
【0003】下部プレナム7に設置してある構造物を図
4によって説明する。原子炉圧力容器1の底板に溶接さ
れた制御棒駆動機構ハウジング8の上に制御棒案内管9
が嵌め込まれて直立する。さらに、制御棒案内管9の頂
部に燃料集合体3を4体乗せることのできる燃料支持金
具12を嵌めこむ。つまり、燃料集合体3の重量は燃料
支持金具12,制御棒案内管9及び制御棒駆動機構ハウ
ジング8を介して原子炉圧力容器1の底板で支持する。
下部格子5は制御棒案内管9の頂部の横振れを防止す
る。
【0004】インターナルポンプ11から下部プレナム
7内に吐き出された冷却材は制御棒案内管9の外側を上
昇し、制御棒案内管9の上端近くの側壁に設けた穴から
燃料支持金具12に入り、燃料集合体3内に導かれる。
【0005】制御棒案内管9の中にある制御棒13(図
4では制御棒13が引き抜き状態にある。)は発熱量が
少ないので制御棒案内管9の中には冷却材を積極的には
流さない。つまり、制御棒案内管9は冷却材の流路を限
定する役割をもつ。また、燃料支持金具12の入り口に
は燃料集合体3毎の冷却材分配量を安定化するための入
り口オリフィス18が設けてある。
【0006】このように、冷却材の流れは、制御棒案内
管9の外側を上昇し、90度流れ方向を変えて燃料支持
金具12に入り、このときに入り口オリフィス18で絞
られ、燃料支持金具12内で上昇流に変わる。その上昇
流は片側に偏って拡大している流路16を流れてゆくと
いう複雑な流れで、圧力損失も大きい。
【0007】燃料集合体3内の圧損が燃料集合体3の入
口までの圧損よりも著しく大きいと燃料集合体3内の二
相流安定性を損なうので、燃料支持金具12による大き
な圧損が燃料集合体3内の二相流安定性を保っている
が、インターナルポンプ11に大きな吐出圧が要求され
る。
【0008】炉心に供給される冷却材量は複数台の各イ
ンターナルポンプ11の前後の差圧からポンプ毎の流量
を求め、合計して得られる。したがって、個々の各燃料
集合体3に流入する冷却材量は確認できない。
【0009】また、インターナルポンプ11がトリップ
した時は炉心の流量低下に比べて熱流束の低下が遅いの
で、核沸騰から膜沸騰に遷移する出力(限界出力)を運
転出力で割った値である限界出力比(以下、CPRと表
示する。CPRは大きい方が安全である。)の余裕が一
時的に小さくなる。
【0010】制御棒案内管9の内には水平断面が十字型
の翼(ブレード)から成る制御棒13が上下に動くよう
に設けてある。図4のA−A矢視断面を示した図5に制
御棒案内管9の上端から下を見た断面を示したが、燃料
集合体3に冷却材を導く燃料支持金具12の4つの流路
16に囲われて形成される略十字型の空隙を制御棒13
が炉心に貫通している。
【0011】制御棒13の下端部には図4のように傘型
の落下速度制限器14が設けてある。制御棒13が挿入
状態から高速で落下(引き抜き)すると、炉心に大きな
反応度が投入される。落下速度制限器14は制御棒13
の落下速度を制限するものである。即ち、制御棒13の
落下は、制御棒13を挿入状態から引き抜き状態にした
ときに制御棒13がひっかかり、制御棒13と制御棒駆
動ロッド17のカップリング15が外れて制御棒駆動ロ
ッド17だけが引き抜かれた状態から何かの原因でひっ
かかりが外れたときに起こる。制御棒13が落下する
と、落下速度制限器14の下の水は制御棒案内管9と落
下速度制限器14の間の小さな隙間から落下速度制限器
14の上に移動するが、このときの水の流動抵抗が制御
棒13の落下速度を制限する。
【0012】制御棒13の中性子吸収能力は使用時間に
よって低下するが、決められた値まで吸収能力が低下す
ると、制御棒13は交換される。制御棒13の交換手順
を以下に述べる。交換する制御棒13の案内管9に乗っ
ている4体の燃料集合体3を吊りあげて取り除き、燃料
支持金具12を吊りあげて取り除く。すると、落下速度
制限器14を吊り上げるだけの空間ができる。そこで、
制御棒13と制御棒駆動ロッド17のカップリング15
を切離し、制御棒13を吊りあげて取り除く。制御棒1
3を交換した後は、燃料支持金具12,燃料集合体3の
順に制御棒案内管9の上に積み重ねて行けば元の状態に
戻る。
【0013】図6に現行の炉心6の平面図を示したが、
前記したように1つの制御棒13を中心に4体の燃料集
合体3が配置されている。したがって、燃料集合体3の
2辺が制御棒13に接している。なお、図6で点線は制
御棒案内管9の外径を示している。
【0014】以上のように、ポンプ動力の観点から燃料
集合体3の入口部の圧損を小さくすることが望まれる
が、燃料集合内の二相流安定性は維持しなければならな
い。また、ポンプトリップ時の限界出力比(CPR)の
一時的低下を防止することや、さらに、燃料の高燃焼化
を図り、経済性を向上させることが望まれる。
【0015】燃料の高燃焼化で経済性を向上するために
特開昭63−73192 号公報や特開昭63−261192号公報に示
されているように燃料集合体と制御棒を大型化し、炉心
のウラン量に対する水量の比率を適正化する提案があ
る。この提案による炉心の平面図を図7に示したが、大
型化した燃料集合体3の4辺に制御棒13が接する配置
になっている。このような燃料集合体3と制御棒13の
配置に対して現行の原子炉と同じ炉心下部構造にする
と、図7中で点線で示したように隣接する制御棒案内管
9がぶつかり合ってしまう。
【0016】このような事態に対して、特開昭63−8369
1 号公報や特開昭63−225189号公報に十字型乃至はそれ
に近い形状の制御棒案内管と燃料集合体2体用の燃料支
持金具からなる構造が提案されている。
【0017】特開昭63−83691 号公報の十字型制御棒案
内管は、前記した制御棒案内管同士の干渉は避けられる
が、製作が簡単とはいえない。特に、制御棒案内管は複
数体の燃料集合体を支持するに必要十分な強度を必要と
するが、十字型制御棒案内管では強度的に不安である。
その上、小さい曲げ半径部が多数あり、加工時の残留応
力の除去を考慮する必要がある。更には、先端部から内
周側は長い軸方向長さに渡って小さい隙間を保たなけれ
ばならない。長手方向の途中でブレードを覆う部分が内
側に反ると、ブレードと擦れる恐れがある。
【0018】特開昭63−225189号公報の十字型に近い形
状の制御棒案内管は十字型の物に較べて径を広げて薄い
部分が少なくしているから強度と隣接し合う制御棒案内
管同志の干渉回避とを両立できる。しかし、径を広げた
ものであるから、制御棒案内管に搭載される燃料支持金
具の冷却材入り口部分が制御棒案内管の内側に配備さ
れ、結局は制御棒案内管の上端部側壁に穴をあけて冷却
材を側方から流入させて上昇流に変更して燃料集合体に
供給するという複雑な流路で圧力損失も大きくなり易
い。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】炉心下部構造物に課せ
られる主な役割は、燃料集合体の重量を原子炉圧力容器
に伝え、燃料集合体に導かれる冷却材主流と制御棒を分
離するものであるが、ポンプ動力の観点から燃料集合体
への冷却材の圧力損失を小さくすることが望まれる。そ
の圧力損失は、燃料集合体内の二相流安定性の維持や、
ポンプトリップ時の流量低下に伴う限界出力比(CP
R)の一時的低下を来すこととの因果関係がある。一
方、燃料集合体の4辺に制御棒が位置できる配置の炉心
にあっては、燃料の高燃焼化による経済性を向上できる
ものの燃料集合体の支持強度や圧力損失上の不利が生じ
ていた。
【0020】本発明の第1の目的は、燃料集合体内の二
相流不安定が起こり難く、ポンプトリップ時の限界出力
比の低下を抑制する沸騰水型原子炉を提供することにあ
る。第2の目的は、燃料集合体の支持強度や圧力損失上
の不利が無い沸騰水型原子炉を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めの第1の発明は、原子炉圧力容器内の原子炉燃料集合
体に、前記原子炉燃料集合体よりも下方の下部プレナム
から冷却材を供給する沸騰水型原子炉において、前記原
子炉燃料集合体を支持してこれに冷却材を供給すると共
にその下端が前記原子炉圧力容器の制御棒駆動機構ハウ
ジングの上端近傍まで延びている冷却材案内管と、前記
原子炉圧力容器に支持されて前記下部プレナムを上下に
仕切ると共に前記冷却材案内管を支持する仕切板とを備
え、前記冷却材案内管の冷却材入口を前記仕切板よりも
下方の領域に開口させる。 第1の目的を達成するための
第2の発明は、原子炉圧力容器内の原子炉燃料集合体
に、前記原子炉燃料集合体よりも下方の下部プレナムか
ら冷却材を供給する沸騰水型原子炉において、前記原子
炉燃料集合体に冷却材を供給すると共にその下端が前記
原子炉圧力容器の制御棒駆動機構ハウジングの上端近傍
まで延びている冷却材案内管と、前記下部プレナム内に
前記冷却材案内管とともに併設され前記原子炉燃料集合
体を支持する支持部材と、前記原子炉圧力容器に支持さ
れて前記下部プレナムを上下に仕切ると共に前記支持部
材を支持する仕切板とを備え、前記冷却材案内管の冷却
材入口を前記仕切板よりも下方の領域に開口させる。
1の目的を達成するための第3の発明は、第1の発明に
おいて、前記冷却材案内管は、その上部が嵌まり合う複
数の嵌合部間を、原子炉制御棒の上下移動領域と干渉し
ないように配置された格子部で接続する。 第1の目的を
達成するための第4の発明は、第1又は第2の発明にお
いて、前記原子炉燃料集合体は燃料支持金具を介して前
記冷却材案内管に接続されており、前記燃料支持金具は
水平方向に拡幅されたつば部を格子板として備え、前記
格子板は周縁の一部が隣接する格子板と水平方向におい
て対向し、周縁の他部に原子炉制御棒が通過するための
空間が形成されている。 第1の目的を達成するための第
5の発明は、第1又は第2の発明において、隣接する各
冷却材案内管の水平方向間には、互いに分割されており
且つ原子炉制御棒の通過用穴を有する格子板が設けら
れ、隣接する前記格子板同士は周縁部分が水平方向に対
向して配置されている。 第1の目的を達成するための第
6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、前
記原子炉燃料集合体1体に対して1本の前記冷却材案内
管を備え、前記冷却材案内管に流量測定手段を設ける。
【0022】第2の目的を達成するための第7の発明
は、下端部に冷却材入口を有する1個の燃料支持金具を
1体の原子炉燃料集合体の下側に備え、前記燃料支持金
具の下端部が隣接する複数の制御棒案内管の上端部によ
り支持され、前記隣接する複数の制御棒案内管の間の領
域と前記冷却材入口と前記原子炉燃料集合体とをほぼ直
線上に配列する。 第2の目的を達成するための第8の発
明は、第7の発明において、前記燃料支持金具が隣接す
る原子炉制御棒との間の領域を覆うと共に隣接する前記
制御棒案内管の上端部に係合する係合部を下側に有する
格子板をその下端部に備え、前記制御棒案内管が前記燃
料支持金具の冷却材入口の下方の領域を拡大するように
内側に曲げられている。
【0023】
【0024】
【作用】第1の発明によれば、下部プレナム内の冷却材
冷却材案内管内を通過して燃料集合体内へ供給され
る。冷却材案内管内の冷却材の流れの慣性は、その案内
管のL/A(長さ/流路面積)に比例して大きくなるか
ら、その案内管の長さLを制御棒駆動機構ハウジングの
上端近傍にまで延長してその慣性を大きくする作用が得
られる。この作用により、冷却材流量の減幅比(流量の
振動波形のある山の高さで次の山の高さを割った値)が
小さくなって、流動安定性が良くなる。これに伴い、ポ
ンプトリップ時の限界出力比の低下を抑制できる。ま
た、原子炉燃料集合体は冷却材案内管に支持されるか
ら、制御棒案内管が不要となるので、原子炉燃料集合体
の周囲に原子炉制御棒を隣接させるのに有効となる。
【0025】
【0026】第2の発明でも、第1の発明と同様に、二
相流不安定が起こり難く、ポンプトリップ時の限界出力
比の低下を抑制できる。更に支持部材により燃料集合体
が支持されて冷却材案内管に支持機能を求めないから、
冷却材案内管に関し、L/A(長さ/流路面積)等、自
由に設計できる作用が得られる。
【0027】第3の発明によれば、第1の発明による作
用に加えて、冷却材案内管は水平方向においても格子部
で支持され、その格子部が制御棒の上下移動を妨害しな
いから、制御棒の動きを妨害すること無くしっかりと燃
料集合体を支持する作用が得られる。第4の発明によれ
ば、第1又は第2の発明による作用に加えて、冷却材は
冷却材案内管から燃料支持金具を通って燃料集合体に供
給され、燃料支持金具は、つば部が隣接する燃料支持金
具のつば部と水平方向に当たり合うことで水平方向への
燃料支持金具の位置が保持され、この燃料支持金具に接
続された冷却材案内管も水平方向位置が保持される作用
と、つば部に形成された通過空間を通って制御棒が上下
方向に移動できる作用とが得られる。
【0028】第5の発明によれば、第1又は第2の発明
による作用に加えて、格子板が冷却材案内管の水平間隔
を保持し、格子板同士が水平方向に当たり合うから、格
子板のずれ動きも無くて、冷却材案内管の水平位置関係
が正確に規定される作用が得られ、制御棒は、格子板が
有っても、その格子板に形成された通過穴を通って上下
に移動できる。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】第6の発明によれば、第1乃至第5の発明
の何れかによる作用に加えて、燃料集合体1体ごとの冷
却材の供給流量を測定できる作用が得られる。
【0034】
【0035】第7の発明によれば、燃料支持金具を隣接
する複数の制御棒案内管により支持することで、その制
御棒案内管の径が大きくてもその制御棒案内管の外側の
領域に燃料支持金具の冷却材入口を下向きに臨ませるこ
とができる。従って、冷却材は制御棒案内管の外側に沿
って上昇して燃料支持金具の中に上昇流のまま流入し引
き続いて上昇流のまま燃料集合体内に流入して圧力損失
が少なくなるという作用が得られる。
【0036】第8の発明によれば、制御棒案内管が内側
に曲げて拡大された領域を利用して制御棒案内管を密集
させても制御棒案内管同士の干渉が避けられ、且つ燃料
支持金具の冷却材入口をその拡大された領域を利用して
下部プレナム内に下向きに直接臨ませることができる。
よって、下部プレナム内の冷却材は上昇流のまま燃料支
持金具を経由して燃料集合体内に供給される作用が得ら
れ、且つ燃料支持金具は係合部で制御棒案内管と水平方
向でひっかかり合うから、燃料支持金具の水平位置が確
実に保持される作用が得られる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【実施例】第1実施例を図8,図9,図10及び図11
に基づいて説明する。第1実施例は図3に示した沸騰水
型原子炉に本発明を適用した例であり、その適用により
変更を受けた構成につき説明し、他の構成は従来通りで
ある。
【0046】図8は十字型の水平断面を有する制御棒1
3を上下方向に案内する制御棒案内管の概念的な断面形
状の説明図である。原子炉燃料集合体の4辺に制御棒が
接するような炉心配置では、制御棒案内管を従来と同じ
く円管状の制御棒案内管9aにすると図8中の一点鎖線
で示したように隣接の制御棒案内管と干渉する。そこ
で、図8中の点線で示したように制御棒案内管を四角形
状の制御棒案内管9bにすると隣接し合う制御棒案内管
同志の干渉は回避できる。冷却材は制御棒案内管同志の
隙間を流れるが、四角形状の制御棒案内管9bを採用す
ると冷却材流路面積が小さい。第1実施例では、燃料集
合体のピッチ(制御棒のピッチ)を変えずに冷却材流路
面積を大きくするために図8中の実線で示したように四
角形状の制御棒案内管9bの4辺を内側にゆるやかに曲
げた略四角形状の制御棒案内管20が採用される。
【0047】図9は沸騰水型原子炉の炉心下部構造と燃
料集合体の一部の縦断面図で、図10は図9のA−A矢
視図で、図11は図9のB−B矢視図である。従来例と
同様に、原子炉圧力容器1の底板を貫通している複数の
制御棒駆動機構ハウジング8が溶接でその底板に固定し
てある。
【0048】各制御棒駆動機構ハウジング8の頂部に前
記した断面が略四角形の制御棒案内管20を嵌め込み、
直立させ、その制御棒駆動機構ハウジング8に制御棒案
内管20を支持させる。このようにして、制御棒駆動機
構ハウジング8や制御棒案内管20を原子炉圧力容器1
内の下部プレナム7内に装備される。
【0049】相隣接する2つの制御棒案内管20の間で
形成される冷却材流路21の真上中心に冷却材の入口2
2を下方に向けて開口し燃料支持金具24が配備され
る。
【0050】燃料支持金具24は冷却材の入口22の外
周囲の流路21上端を塞ぐ格子板23を外周囲に1体に
備える。このような燃料支持金具24は1体の燃料集合
体3につき一個備わり、燃料集合体3の冷却材入り口3
aが燃料支持金具24の冷却材出口22aに連通接続さ
れるように燃料集合体が燃料支持金具に搭載されてい
る。
【0051】燃料支持金具24は相隣接する2つの制御
棒案内管20の上に乗せて垂直加重を支持させる。格子
板23の下面には下向きの突起25が二個あり、この突
起25は制御棒案内管20の内側に接してひっかかり、
制御棒案内管20との水平横方向の相対的動きを拘束す
る。
【0052】燃料支持金具24一個につき1体の燃料集
合体3を乗せるが、相隣接する二つの制御棒案内管20
の1辺で1体の燃料集合体3の半分の加重を支えるの
で、1本の制御棒案内管20は2体分の燃料集合体3の
重量を支えることになる。制御棒案内管20が支えた荷
重は制御棒駆動機構ハウジング8を介して原子炉圧力容
器1の底板に伝えられて支持される。
【0053】インターナルポンプ(図示せず)から下部
プレナム7内に吐き出された冷却材は制御棒案内管20
の外側に沿って流路21を上昇し、流れ方向を変えるこ
と無く燃料支持金具24の冷却材の入口22から燃料集
合体3に上昇流のまま流れ込む。このために、従来の燃
料支持金具のように流路が複雑ではないので、燃料集合
体3の入口部の圧損が減少する。燃料支持金具24の冷
却材の入口22には入口オリフィス18を取り付けて流
量調整を行うこともできる。
【0054】図10に格子板23の直上から下を見た断
面図を示した。燃料支持金具24と1体となって水平方
向に広がりを有する格子板23は、4辺に制御棒13の
翼部分が上下に通過する切欠きを制御棒の上下通路とし
て持つ略四角形に形成されている。制御棒の上下通路と
しての切欠きの無い格子板23の二つの角は隣接する四
つの格子板23に接して当たり合うことで、隣接し合う
格子板23はお互いに水平方向へのずれ動きを拘束しあ
う。炉心の最外周の格子板は原子炉圧力容器内のシュラ
ウドにより水平方向を支持される。そして、格子板23
は制御棒案内管20の上端開口部を制御棒13の通過す
る通路を除いて塞いでいる。
【0055】図11は格子板23の下から上を見た断面
図であるが、制御棒案内管20の4辺の内側に格子板2
3の突起25が掛り、制御棒案内管20の横方向の動き
を拘束していることが分かる。したがって、従来の下部
格子は不必要になる。
【0056】制御棒13の下端にはハの字型断面の落下
速度制限器14が取り付くが、制御棒案内管20各辺の
図8に示されるゆるやかな曲げのそのゆるやかさは、落
下速度制限器14が上下に移動できる空間が制御棒案内
管20内にできる程度の曲率とされる。
【0057】制御棒13の交換は、交換すべき対象の制
御棒13を囲んでいる4体の燃料集合体3と燃料支持金
具24を取外し、制御棒駆動ロッド17と制御棒13の
カップリング15を切り離せば制御棒を上方に取り去っ
て、新たな制御棒を逆手順により組み込める。
【0058】本実施例によれば、制御棒13が燃料集合
体3の4辺に隣接する炉心配置に使用でき、断面が略四
角の制御棒案内管20は十字型制御棒案内管に比べて形
状が単純で曲げ加工度が小さいので、製作が容易で、残
留応力も小さく、強度に優れる。燃料支持金具の構造が
従来よりも単純で、小型になるので、製作が容易で、放
射性廃棄物量も少なくなる。冷却材流路も現行炉に比べ
て単純になり、流動損失が小さくなる。
【0059】さらに、制御棒の交換は現行炉と同様に、
制御棒を囲む4体の燃料集合体と燃料支持金具を取り除
くだけで可能である。
【0060】第2実施例を図12に示した。図12は図
7のB−B位置の縦断面が本発明を適用することでどの
ように変わったかを示している図である。
【0061】図12において、原子炉圧力容器1の底板
に制御棒駆動機構ハウジング8が溶接してある。外周が
シュラウド(図3中の符号2)に接し、制御棒駆動機構
ハウジング8の頭部の段付部に嵌め込んだ仕切板26で
原子炉圧力容器1内の下部プレナム7を上下に区画し
て、仕切板26の下方にインターナルポンプから送られ
て来る冷却材を受け入れる容器底部流路27を形成す
る。
【0062】仕切板26には穴26aがあけられてい
る。その穴26aには冷却材案内管28の下端である冷
却材入り口28aを差し込みまたは溶接などの手段で垂
直に取り付ける。
【0063】冷却材案内管28の上端である冷却材出口
28bには、燃料支持金具24の冷却材入り口22を嵌
め込んである。燃料支持金具24は、第1実施例と同様
に、格子板23が1体に備わる。燃料支持金具24の上
端である冷却材出口22aには燃料集合体3の冷却材入
り口3aが嵌め込まれている。
【0064】制御棒13は制御棒駆動ロッド17ヘカッ
プリング15で連結されている。この制御棒13にはそ
の制御棒13の翼の下方において落下速度制限器14が
備わる。制御棒13の翼の部分は第1実施例と同じく、
格子板23同志の間を上下に通過可能である。この実施
例では、制御棒案内管が存在せず、制御棒13は格子板
23によりガイドされる。
【0065】図12のA−A矢視図を図13に示した
が、冷却材案内管28は相隣接する制御棒13の間の中
心、つまり、燃料集合体3の真下に配置する。仕切板2
6から上の冷却材流路は冷却材案内管28の中に限定さ
れるので、格子板23には冷却材流路を塞ぐ機能は要求
されず、冷却材案内管28の上部と燃料集合体3の下部
の横方向の動きを拘束し、制御棒を案内する機能だけが
要求される。
【0066】したがって、格子板23は穴をあけるなど
の軽量化が図れる。
【0067】この実施例では、燃料集合体3の荷重を冷
却材案内管28が支持し、その冷却材案内管28は仕切
板26に支持され、その仕切板26は制御棒駆動機構ハ
ウジング8を介して原子炉圧力容器1に支持される。
【0068】冷却材案内管28は規格管の両端に加工を
施すだけでよく、制御棒案内管を使用する場合に比べて
加工度が大幅に削減できる。
【0069】インターナルポンプで容器底部流路27内
に送られてきた冷却材は容器底部流路27内から冷却材
案内管28に入り、上昇流のまま燃料支持金具24を通
過して燃料集合体3に入る。冷却材案内管28の流路断
面積を燃料支持金具24の冷却材入り口程度に小さくし
て流路長さを燃料支持金具24から制御棒駆動機構ハウ
ジング8の上端に至るほどに長くすると、冷却材案内管
28内に入った冷却材の流速が大きくなり、流速が大き
くなった分だけ冷却材の流れの慣性が大きくなり、燃料
集合体3内で二相流の流動不安定が生じ難くなる。ま
た、ポンプトリップ時の流量低下速度がゆるやかにな
り、CPRの一時的低下を抑制出来る。
【0070】長さと太さの異なる冷却材案内管28の解
析結果を、冷却材案内管28の長さを流路面積で割った
値(L/A)と冷却材案内管28が有る場合の減幅比を
冷却材案内管28が無い場合の減幅比で割った減幅比の
相対値との関係に整理すると、図14に示したように1
本の曲線で表される。減幅比は流動振幅の減衰の割合を
示す値で、この値が小さい方が流動不安定が減衰し易
い、つまり、冷却材の流れに関して安定度が高いことを
示す。したがって、減幅比の相対値が小さい方が冷却材
案内管の効果が大きく、燃料集合体内の流動安定性が高
いことを示す。
【0071】図14の解析結果で、冷却材案内管28の
長さLと流路面積Aの比(L/A)が200までは減幅
比の相対値がほぼ1で、冷却材案内管28の効果が見ら
れない。これよりL/Aが大きくなるに従い冷却材案内
管28の流動安定化に対する効果が大きく成ることがわ
かる。
【0072】効果的な冷却材案内管28のL/Aとして
は、400(m-1)以上が好ましい。なぜならば、L/
Aが400(m-1)以上の冷却材案内管28を用いる
と、流動振動の減幅比は冷却材案内管28が無い場合よ
りも10%以上小さくなって冷却材案内管28を採用し
たことによる効果が顕著に表われるからである。
【0073】冷却材案内管28の内径をφ60mmとした
場合には、L/Aが400(m-1)となる冷却材案内管
28の長さは、1.1m に成る。そして、燃料支持金具
24の冷却材入り口22と制御棒駆動機構ハウジング8
の上端との上下間隔は1.1m をはるかに超えている。
【0074】現状は燃料集合体3の入口に圧力損失を発
生させるオリフィス18を設けて二相流の不安定を防止
しているが、本実施例のように冷却材の慣性により不安
定を防止する場合には入口のオリフィス18の圧力損失
を小さくするか、入口オリフィス18を使用しないこと
も可能になり、ポンプ動力を節約することもできる。原
子炉圧力容器1の上下方向の長さを変えないで燃料集合
体3の流動安定化を図るには冷却材案内管28の内径を
小さくするしかない。しかし、冷却材案内管28の内径
を小さくすると冷却材の摩擦損失が増え、燃料集合体3
を支えるために必要な機械的強度も低下するので、冷却
材案内管28の内径を小さくすることには限度がある。
【0075】冷却材案内管28が細くて、燃料集合体3
を支えることが構造的あるいは強度的に困難な場合は、
図15に示した第3実施例の様に、冷却材案内管28の
外周囲に支持部材として冷却材案内管28よりも強度が
高くて太い径の支持管45を冷却材案内管28を内蔵す
るようにして冷却材案内管28と併設し、その支持管4
5の上端で燃料支持金具24を受けさせ支持管45の下
端を仕切板26の上面に受けさせる。このようにして、
燃料支持金具24から上方の荷重を支える支持管45を
冷却材案内管28とは別にすれば、冷却材案内管28の
内径を小さくすることによる支持強度の低下があって
も、支持管45によりその支持強度を確保することが出
来る。支持管45の下端は仕切板26に溶接等で固定
し、直立させる。
【0076】この場合、冷却材案内管28は燃料集合体
3等を支持する強度を要求されないから、冷却材案内管
28の内径を決める際に冷却材に慣性を与える目的のみ
を考慮して自由度が高まる。さらには、冷却材案内管2
8の肉厚は薄くすることができる。また、支持管45が
仕切板26と燃料支持金具24との上下間隔を規定する
から、冷却材案内管28の上端部を燃料支持金具24に
差し込むことによって冷却材案内管28の長さの精度は
粗くても良くなる。冷却材案内管28を差し込んだ燃料
支持金具24の部分にはラビリンス44などによって燃
料支持金具24からの冷却材の漏洩を少なくする。
【0077】なお、燃料集合体3の出力は炉心内の位置
によって異なり、必要とする冷却材流量が異なるので、
必要とする冷却材流量が確保される様に、燃料集合体3
の位置によって冷却材案内管28の内径を変えることが
好ましい。さらに、炉心の最外周に位置する燃料集合体
3は出力が小さいために流動不安定が起こり難いので流
動安定化のための冷却材案内管28は必要ない。本実施
例とは別の方法で、例えば、シュラウド(図示せず)で
最外周の燃料集合体3の重量を支え、仕切板26に冷却
材が流れる穴を明け、この冷却材が格子板23の下の空
間から燃料集合体3に入るようにすれば、炉心最外周の
燃料集合体3には冷却材案内管28を省略することもで
きる。
【0078】制御棒13の交換は前実施例と同様に、制
御棒13を囲んでいる4体の燃料集合体3と燃料支持金
具24を取外し、制御棒駆動ロッド17と制御棒13の
カップリング15を切り離せば良い。
【0079】第2,3実施例では、制御棒案内管を廃
し、燃料集合体1体毎に冷却材案内管1本を対応させる
ため、燃料集合体の4辺に制御棒が隣接する炉心配置に
対して好適であるばかりでなく、図6に示した従来の炉
心配置や燃料集合体の真下に冷却材案内管を設ける空間
がある他の炉心配置に対しても使用できる。
【0080】図6に示した従来の炉心配置に冷却材案内
管を用いる本発明を適用した例を第4実施例として図1
6に示した。図16は図6のB−B位置の縦断面図が本
発明を適用することでどのように変わったかを示してい
る図である。2体の燃料集合体3毎に1体の制御棒13
が配置される。制御棒13は制御棒駆動ロッド17へカ
ップリング15で着脱自在に連結されている。制御棒駆
動ロッド17が上下に移動自在に通されている制御棒駆
動機構ハウジング8の上端部近傍には仕切板26が嵌め
込まれている。この仕切板26により原子炉圧力容器1
内の下部プレナム内を上下に区画し、仕切板26下方の
容器底部流路27にインターナルポンプから送られて来
る冷却材を受け入れるようにしてある。この仕切板には
穴26aがあけられ、その穴26aには冷却材案内管28
の下端である冷却材入り口28aがはめこまれて、あるい
は溶接されて直立している。冷却材案内管28の上端で
ある冷却材出口28bには燃料支持金具24の冷却材入
り口22がはめこまれている。この燃料支持金具24の
構造は第2実施例の燃料支持金具と寸法的には異なるも
のの、構造的には同じである。燃料支持金具の上端であ
る冷却材出口22aに燃料集合体3の冷却材入り口3aが
搭載されている。2体の燃料集合体3毎に1体の制御棒
13が配置される関係上、燃料支持金具24の格子板2
3同志の間には制御棒13が上下に通される通路Xとそ
うでない通路Yとが生じる。格子板23が制御棒13に
隣接するか否かで格子板23の形状が異なると格子板2
3の加工や組立てが煩雑になる。仕切板26により流路
27の冷却材が上方へ抜け出ない様にされているから、
格子板23には冷却材を封止する機能が要求されない。
このために、制御棒が隣接する格子板もそうで無い格子
板も格子板の辺に制御棒13を通過させる切欠きを設け
た形状にして同一形状に統一した方が良い。
【0081】この例でも、インターナルポンプで容器底
部流路27に送られた冷却材は、冷却材案内間28内に
流入して流速が増し慣性が大きくなる、そして冷却材は
冷却材案内間28から燃料支持金具24内を経由して燃
料集合体3内に供給される。制御棒13は制御棒駆動ロ
ッド17で押し引きされることにより上下方向に格子板
23間を通過できる。
【0082】他の炉心配置に本発明を適用した第5実施
例を以下に説明する。
【0083】図17に横断面が6角形の燃料集合体3と
横断面がY字形の制御棒13とから成る炉心配置を示し
た。この炉心配置でも、燃料集合体3の周囲全辺に制御
棒13を隣接させることが出来る。図17のA−A断面
を図18に示した。
【0084】制御棒13は制御棒駆動ロッド17へカッ
プリング15で着脱自在に連結されている。制御棒駆動
ロッド17が上下に移動自在に通されている制御棒駆動
機構ハウジング8の上端部近傍には仕切板26が嵌め込
まれている。この仕切板26により原子炉圧力容器1内
の下部プレナム内を上下に区画し、仕切板26下方の容
器底部流路27にインターナルポンプから送られて来る
冷却材を受け入れるようにしてある。この仕切板には穴
26aがあけられ、その穴26aには冷却材案内管28
の下端である冷却材入り口28aが嵌め込まれて、ある
いは溶接されて直立している。冷却材案内管28の上端
である冷却材出口28bには燃料支持金具24の冷却材
入り口22が嵌め込まれている。
【0085】この燃料支持金具24と1体の格子板23
は図19のように6角形になり、制御棒13に接しない
三つの角で相隣接する格子板23同士が接触し、横方向
のずれを防止する。格子板23の制御棒13に隣接する
辺は制御棒13が上下に通過するに必要な切欠きが制御
棒の通路として形成される。燃料支持金具24の上端で
ある冷却材出口22aに燃料集合体3の冷却材入り口3
aが搭載されている。この例でも、インターナルポンプ
で容器底部流路27に送られた冷却材は、冷却材案内管
28内に流入して流速が増し慣性が大きくなる、そして
冷却材は冷却材案内管28から燃料支持金具24内を経
由して燃料集合体内に供給される。制御棒13は制御棒
駆動ロッド17で押し引きされることにより上下方向に
格子板23間を通過できる。
【0086】本実施例でも、燃料集合体内で流動不安定
が生じ難くなり、ポンプトリップ時の一時的な熱的余裕
低下幅も小さくできる。
【0087】第6実施例を図20と図21と図22に基
づいて以下に説明する。
【0088】図21のように、原子炉圧力容器1に固定
された制御棒駆動機構ハウジング8の上端部には下部プ
レナムを上下に区画する仕切板26が嵌め込まれる。こ
の仕切板26の下方はインターナルポンプから送られて
来る冷却材を受け入れる容器底部流路27とされる。仕
切板26は制御棒駆動機構ハウジング8に支持させる。
仕切板26に開けられた穴26aには冷却材案内管28
の冷却材入り口28aである下端が嵌め込まれあるいは
溶接されて冷却材案内管28が直立している。冷却材入
り口28aは容器底部流路27に連通してある。冷却材
案内管28の上端である冷却材出口28bには燃料支持
金具30の冷却材入り口22が嵌め込まれる。燃料支持
金具30の冷却材出口には燃料集合体3の冷却材入り口
3aが搭載されている。
【0089】冷却材案内管28の上部の水平間隔間に装
備された格子板29は図20のように、略四角形に分割
されており、内側には、制御棒13が上下に通れる十字
型の穴29aが制御棒13の通路としてあけられてい
る。そして格子板29の周囲4辺には、各辺の中央部に
半円形の切欠き29bが冷却材案内管28の上端を通す
穴としてあけられている。半円形の切欠き29b以外の
辺部分は隣接する格子板の辺と接しており、お互いに水
平方向の位置がずれないようにされている。
【0090】格子板29は、図21のように、半円形の
切欠き29b部に冷却材案内管28の上端を通してその
上端近傍に加工した段部に支持させる。そして、穴29
aには横断面が図22のように十字型をした制御棒13
が通されている。
【0091】この格子板29の上面には燃料支持金具3
0から水平方向に突き出されている鍔31を張り出させ
て格子板29が上方へずれることを抑制してある。
【0092】制御棒13の下端はカップリング15で制
御棒駆動ロッド17へ着脱自在に取り付けられている。
【0093】燃料集合体3の重量は燃料支持金具30,
格子板29,冷却材案内管28及び制御棒駆動機構ハウ
ジング8によって原子炉圧力容器1の底板に伝えられ
る。格子板29と燃料支持金具30を別にしたために燃
料支持金具が軽量化でき、後述の制御棒交換が容易にな
る。また、格子板29は流路を塞ぐ機能を必要としない
ので軽量化が図れる。
【0094】第2実施例では広い止水領域に落下速度制
限器14があるために落下速度制限器14の性能は制御
棒案内管内に落下速度制限器14を入れてあるものに比
べて劣る。そこで、性能の高い落下速度制限器32を装
備してある。
【0095】制御棒落下速度制限器32の構成は以下の
通りである。
【0096】即ち、ピストン34を内蔵したシリンダ3
3は冷却材案内管の外周に溶接等により固定されてい
る。シリンダ33の下端は大きく開放され、上端はオリ
フィスが形成されている。ピストン34にはワイヤ37
の一端が連結され、そのワイヤ37の途中はシリンダ3
1の上端のオリフィスから引き出されて滑車36に通さ
れている。この滑車36はシリンダ33の上端に取り付
けられている。ワイヤ37の他端は制御棒13の下端近
傍に吊り具35を介して固定されている。
【0097】ピストン34は、制御棒13が炉心から最
も下方へ引き抜かれたときにシリンダ33内の最上端近
傍に、制御棒13が炉心に最も挿入されたときにシリン
ダ33内の下端近傍に位置できるようにワイヤ37の長
さが決められる。このような構造にすると、ピストン3
4の自重により常に制御棒13を炉心に挿入しようとす
る力が制御棒13に作用する。
【0098】ピストン34が下降するとピストン34の
下の水はシリンダ33の下部の開放部から流出してピス
トン34の下降を妨げない。したがって、本落下速度制
限器32は制御棒13の炉心への挿入を助けこそすれ、
妨げることはない。制御棒13を引き抜くとピストン3
4は重力に逆らって吊り上げられ、ピストン34上部の
水はワイヤ37の貫通しているオリフィスから抜けて行
くが、ピストン34の動きが遅いために制御棒13の引
き抜きの障害にならない。制御棒13が落下するとき、
ピストン34が早く動くとオリフィスから噴出する冷却
材の抵抗が大きくなり、制御棒13の落下速度を制限さ
れる。
【0099】図22に図21のA−A矢視図を示した
が、1体の制御棒13に対して1体の落下速度制限器3
2では制御棒13に不均衡の力が作用するので、図22
に示したように1体の制御棒13に対して対向した2
体、または、4体の落下速度制限器32を装備すること
が好ましい。
【0100】格子板29の穴29aの中心部を吊具35
の付いたカップリング部が通過する大きさにしておけ
ば、制御棒13の交換時に格子板29を取り外す必要が
無くなる。制御棒13の交換は、次の手順で行う。
【0101】先ず、制御棒13を囲んでいる4体の燃料
集合体3と燃料支持金具30を取外す。制御棒駆動ロッ
ド17と制御棒13とのカップリング15を外した後に
最高挿入位置程度まで制御棒13を引き上げて吊具35
からワイヤ37を取り外すと制御棒が引き抜ける。新し
い制御棒13の組立は制御棒13の取外しの逆の手順で
ある。格子板29を外さないことは格子板29同士のゆ
るみ防止、つまり、取外していない制御棒13や燃料集
合体3及び冷却材案内管28の横ずれを防止できる。
【0102】インターナルポンプにより送られてきた冷
却材は容器底部流路27に受け入れられ、個々から冷却
材案内管28に流入して流速を増し、高慣性な上昇流の
流れとされる。その冷却材の上昇流は、上昇流のまま燃
料支持金具30内を経由して燃料集合体3内に供給され
る。
【0103】本実施例でも、燃料集合体内で流動不安定
が生じ難くなり、ポンプトリップ時の一時的な熱的余裕
低下幅も小さくできる。
【0104】さらには、燃料支持金具30が格子板29
を1体に備えない分軽量化でき、且つ制御棒13の交換
時に格子板29を取り外す必要が無いので交換作業が容
易になる。さらには、制御棒交換時に炉心及び炉心下部
構造物の横ずれが防止できる。また、落下速度制限器3
2は常に制御棒を炉心に挿入させる力を制御棒に作用さ
せているから安全である。また、その作用に加えて、制
御棒落下時にはオリフィスの流量制限機能によりピスト
ン34の上昇速度に対する制動力が良く加わって、落下
速度に対する大きな制動効果が期待できる。
【0105】第7実施例を図1,図2に基づいて以下に
説明する。
【0106】原子炉圧力容器1の底板を貫通している制
御棒駆動機構ハウジング8は、その底板に対して溶接に
より固定されている。制御棒駆動機構ハウジング8の上
端部には仕切板26が嵌め込まれる。この仕切板26の
下方は容器底部流路27とされ、その流路27にはイン
ターナルポンプから送られてきた冷却材が受け入れられ
る。
【0107】仕切板26には穴26aがあけられてい
る。この穴26aには冷却材案内管28の冷却材入り口
28aが嵌め込まれあるいは溶接される。その冷却材案
内管28は仕切板26に直立して設置される。
【0108】冷却材案内管28の上端である冷却材出口
28bには燃料集合体3の冷却材入り口3aの下端が嵌
め込まれている。この嵌め込みが可能となるように燃料
集合体の冷却材入り口3aの下端は他の実施例の冷却材
入り口3aよりも絞り込まれている。
【0109】このようにして、燃料集合体3は冷却材案
内管28により支持され、冷却材案内管28は仕切板2
6により支持され、仕切板26は制御棒駆動機構ハウジ
ング8を介して原子炉圧力容器1に支持されることと成
る。この支持系統の中には他の実施例で採用された燃料
支持金具24,30は採用されていない。
【0110】格子板38は冷却材案内管28の上部を拘
束する。図2に示したように格子板38は冷却材案内管
28を拘束する嵌め合い部38aとこれら嵌め合い部3
8a同志をつなぐ格子の部分38bとから成る。冷却材
案内管28の上部外周に段を付け、この段に嵌め合い部
38aを乗せると、格子板38が冷却材案内管28によ
り支持される。
【0111】制御棒13は、制御棒駆動ロッド17へカ
ップリング15で着脱自在に取り付けられる。制御棒1
3には第6実施例に採用されたと同じ落下速度制限器3
2が採用されている。
【0112】格子板38には制御棒13を案内する機能
は無いが、すぐ上の燃料集合体3の側壁が制御棒13を
案内するので、特に支障は無い。また、落下速度制限器
32の上を覆っていないのでワイヤ37の取外しが容易
になり、制御棒13周囲の4体の燃料集合体3を取り除
くだけで制御棒13の交換に必要な空間が確保できる。
【0113】制御棒13交換時にも格子板38は冷却材
案内管28を拘束しているので、他の燃料集合体3や制
御棒13が横にずれることはない。
【0114】冷却材案内管28の上には燃料集合体3の
下部を直接嵌め込むので、燃料集合体3の下部は従来と
形状が異なることになるが、燃料支持金具を廃すること
によって構造の簡略化,使用金属材料の削減,放射性廃
棄物の削減及び制御棒13交換の簡便化が図れる。
【0115】1体の燃料集合体3に1本の冷却材案内管
28が対応するので冷却材案内管28内にオリフィス3
9またはベンチュリイ40などの差圧発生手段を設け、
その差圧を変換器41で流量の電気信号に変換して指示
計または指示記録計42で読み取ることにより、燃料集
合体3毎の冷却材流入量を知ることができる。
【0116】燃料集合体3の冷却材入り口3aには冷却
材の配分を決めるための入口オリフィス18が設けてあ
るが、入口オリフィス18と流量測定用オリフィス39
またはベンチュリィ40を一緒にして2つの機能を持た
せることもできる。しかし、冷却材の分配量が異なれば
オリフィス口径が異なり、同じオリフィス差圧に対する
流量が異なることになって流量測定が煩雑になる。入口
オリフィス18は小さな物で、加工も簡単で、かつ、取
付けも簡単であるから入口オリフィス18と流量測定用
のオリフィス39またはベンチュリィ40は別にするの
が良い。
【0117】冷却材はインターナルポンプにより容器低
部流路27内に送られ、そこから冷却材案内管を通じて
上昇流のまま燃料集合体3内に供給される。冷却材は冷
却材案内管28内を通過する際に流速が大きくなり、慣
性も大きくなる。このために、燃料集合体3内で二相流
の流動不安定が生じ難くなる。また、ポンプトリップ時
の流量低下速度がゆるやかになり、CPRの一時的低下
を抑制出来る。
【0118】本実施例によれば、冷却材の流動安定性と
ポンプトリップ時の一時的な熱的余裕が改善されるう
え、炉心の下部構造物が簡略化され,使用金属材料の削
減と放射性廃棄物の削減が図れ,制御棒の交換が簡単に
なり,燃料集合体ごとの冷却材流量が測定できる。
【0119】第8実施例を以下に説明する。
【0120】図23の如く、原子炉圧力容器1の底部を
貫通している制御棒駆動機構ハウジング8はその原子炉
圧力容器1の底部に溶接で固定されている。この制御棒
駆動機構ハウジング8の上端には制御棒案内管9の下端
が接続される。制御棒案内管9の中には制御棒13が入
れられている。この制御棒13は、従来図4で示した落
下速度制限器14が存在していない。制御棒駆動機構の
種類には制御棒13と制御棒駆動ロッド17の結合が外
れたことを検出できるものがある。このような制御棒駆
動機構は制御棒13の落下を未然に防ぐことができるの
で落下速度制限器14は不必要である。
【0121】制御棒13の下端は、カップリング15で
制御棒駆動ロッド17の上端に着脱自在に連結されてい
る。この制御棒駆動ロッド17は制御棒駆動機構ハウジ
ング8内に上下動自在に通されている。
【0122】制御棒案内管9の上部が差し込まれている
格子板5は、燃料集合体3が装備される炉心領域とその
下部の下部プレナム7との間を区画している。
【0123】1本の制御棒案内管9に対して燃料支持金
具12を介して4体の燃料集合体3が搭載されている。
燃料支持金具12内には各燃料集合体3ごとに一つの流
路16を備えている。
【0124】燃料支持金具12は、流路16への冷却材
の入り口16a内側にシール手段としてラビリンス44
が備えられている。このラビリンス44の内側には、冷
却材案内管28の冷却材出口である上端が差し入れられ
ている。1本の制御棒案内管9内には一つの入り口16
aに対して1本、計4本の冷却材案内管28が収納され
ている。
【0125】図24の如く、制御棒案内管9内は十字型
の横断面の制御棒13の翼部分で囲われた四つの領域が
存在する。これら四つの各領域内には、ぞれぞれ1本の
冷却材案内管28が配備される。
【0126】冷却材案内管28の途中部分は、ブラケッ
ト28cを介して制御棒案内管9内壁面に固定される。
冷却材案内管28の下端部分は曲げられており、冷却材
案内管28の冷却材入り口28aである下端は制御棒案
内管9の下端部側壁に取り付けて下部プレナム7内に臨
ませてある。
【0127】インターナルポンプで送られて来た冷却材
は下部プレナム7内に受け入れられ、ここから冷却材案
内管28内を通って流路16を経由して燃料集合体3内
に供給される。
【0128】冷却材は、冷却材案内管28内を流速を増
して上昇し、これに伴って、冷却材流れの慣性も大きく
なる。このために、燃料集合体3内で二相流の流動不安
定が生じ難くなる。また、ポンプトリップ時の流量低下
速度がゆるやかになり、CPRの一時的低下を抑制出来
る。
【0129】燃料支持金具12の冷却材入り口16aと
冷却材案内管28の冷却材出口28bの間にはラビリンス
44が備えられるから、燃料支持金具12から制御棒案
内管9内に冷却材が漏れにくく、冷却材案内管から燃料
集合体への冷却材供給作用が確実に成される制御棒案内
管9の中に冷却材案内管28を設置することで、制御棒
案内管9と冷却材案内管28とを同時に扱えることにな
るから、下部プレナム7内の構造物の取扱いが複雑と成
ることを抑制できる。
【0130】本実施例は、制御棒案内管内に燃料支持金
具の冷却材入り口を差し込んである構成であるから、こ
の構成に類似する構成を採用している図4,5,6の従
来例に適用しやすい。
【0131】冷却材案内管28を採用した各実施例にあ
っては、第2実施例の説明で述べてあるとおり、冷却材
案内管28は冷却材案内管28の長さを流路面積で割っ
た値L/Aが400以上であることが好ましい。なぜな
らば、L/Aが400以上の冷却材案内管28を用いる
と、流動振動の減幅比は冷却材案内管28が無い場合よ
りも10%以上小さくなって冷却材案内管28を採用し
たことによる効果が顕著に表われるからである。
【0132】冷却材案内管28の内径をφ60mmとした
場合には、L/Aが400となる冷却材案内管28の長
さは、1.1m に成る。そして、冷却材案内管28を採
用した各実施例にあっては、冷却材案内管28の長さは
1.1m を超えている。
【0133】
【発明の効果】第1の発明によれば、原子炉燃料集合体
内の二相流不安定が起こり難く、ポンプトリップ時の流
量低下速度がゆるやかになり、限界出力比の一時的低下
を抑制できる。また、原子炉燃料集合体の周囲に原子炉
制御棒を隣接させるに有効となる。
【0134】
【0135】第2の発明によれば、原子炉燃料集合体内
の二相流不安定が起こり難く、ポンプトリップ時の限界
出力比の低下を抑制できる。更に、冷却材案内管に原子
炉燃料集合体の荷重を支持させることの要求が無いか
ら、冷却材案内管の設計においてその要求を考慮せずに
済むという効果が得られる。
【0136】第3の発明によれば、第1の発明による効
果に加えて、原子炉制御棒の上下移動を阻害せずに冷却
材案内管の上部を水平方向から格子部で支持して、原子
炉燃料集合体の確実な支持が成せるという効果が得られ
る。
【0137】第4の発明によれば、第1又は第2の発明
による効果に加えて、原子炉制御棒の上下移動を阻害せ
ずに燃料支持金具の水平方向の動きを抑制でき、原子炉
燃料集合体の支持が確実となる。
【0138】第5の発明によれば、第1又は第2の発明
による効果に加えて、格子板が冷却材案内管同士の水平
間隔を維持して冷却材案内管の位置を確実に規定でき
る。
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】第6の発明によれば、第1乃至第5のいず
れかの発明による効果に加えて、原子炉燃料集合体ごと
の冷却材供給流量が測定できる様になる。
【0144】
【0145】第7の発明によれば、燃料支持金具を隣接
する複数の制御棒案内管により支持するものであるか
ら、制御棒案内管の横断面を十字型に強く絞り込まなく
とも下部プレナムから原子炉燃料集合体への冷却材流路
を上下方向に直線上にできる。従って、原子炉燃料集合
体の支持を兼ねる制御棒案内管の支持強度を高く維持し
た上で冷却材流れの流動損失を低減して、原子炉燃料集
合体内での冷却材の流動不安定が起こり難くなるという
効果が得られる。
【0146】第8の発明によれば、第7の発明による効
果に加えて、複数の制御棒案内管が近接し合っていて
も、制御棒案内管の側壁を管内方向に曲げて燃料支持金
具の冷却材入口を下向きにして下部プレナムに臨ませる
ことが出来、且つ、燃料支持金具の水平方向の位置の保
持は制御棒案内管が差し込まれる従来の格子板が無くと
も達成できる。
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
【図面の簡単な説明】
【図1】第7実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構造
の縦断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】現行の沸騰水型原子炉の縦断面図である。
【図4】現行の沸騰水型原子炉炉心下部構造の縦断面図
である。
【図5】図4のA−A矢視断面図である。
【図6】現行の沸騰水型原子炉炉心の原子炉燃料集合体
と制御棒との平面配置図である。
【図7】原子炉燃料集合体の4辺に制御棒を隣接配置し
た沸騰水型原子炉炉心の原子炉燃料集合体と制御棒との
平面配置図である。
【図8】第1実施例に採用された制御棒とその制御棒案
内管の横断面図である。
【図9】第1実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構造
の縦断面図である。
【図10】図9のA−A矢視断面図である。
【図11】図9のB−B矢視断面図である。
【図12】第2実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構
造の縦断面図である。
【図13】図12のA−A矢視断面図である。
【図14】冷却材案内管の特性グラフ図である。
【図15】第3実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構
造の縦断面図である。
【図16】第4実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構
造の縦断面図である。
【図17】第5実施例による沸騰水型原子炉炉心の一部
分の横断面図である。
【図18】図17の沸騰水型原子炉炉心の下部構造をA
−A矢視で示した断面図である。
【図19】図18のB−B矢視断面図である。
【図20】第6実施例に採用される分割格子板の組合せ
平面図である。
【図21】第6実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構
造の縦断面図である。
【図22】図21のA−A矢視断面図である。
【図23】第8実施例による沸騰水型原子炉炉心下部構
造の縦断面図である。
【図24】図23のA−A矢視断面図である。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、3…原子炉燃料集合体、6…原子
炉炉心、7…下部プレナム、8…制御棒駆動機構ハウジ
ング、9…制御棒案内管、12,24…燃料支持金具、
13…原子炉制御棒、14,32…制御棒落下速度制限
器、15…カップリング、17…制御棒駆動ロッド、2
3,29,38…格子板、25…突起、26…仕切板、
27…容器底部流路、28…冷却材案内管、44…ラビ
リンス。
フロントページの続き (72)発明者 西田 浩二 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所 エネルギー研究所内 (72)発明者 金沢 徹 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所 エネルギー研究所内 (72)発明者 守屋 公三明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 昭64−18094(JP,A) 特開 平2−168195(JP,A) 特開 昭60−63491(JP,A) 特公 昭51−6319(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 15/02 G21C 5/00 G21C 5/06 G21C 5/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉圧力容器内の原子炉燃料集合体に、
    前記原子炉燃料集合体よりも下方の下部プレナムから冷
    却材を供給する沸騰水型原子炉において、前記原子炉燃料集合体を支持してこれに冷却材を供給す
    ると共にその下端が前記原子炉圧力容器の制御棒駆動機
    構ハウジングの上端近傍まで延びている冷却材案内管
    と、前記原子炉圧力容器に支持されて前記下部プレナム
    を上下に仕切ると共に前記冷却材案内管を支持する仕切
    板とを備え、前記冷却材案内管の冷却材入口は前記仕切
    板よりも下方の領域に開口している ことを特徴とした沸
    騰水型原子炉。
  2. 【請求項2】原子炉圧力容器内の原子炉燃料集合体に、
    前記原子炉燃料集合体よりも下方の下部プレナムから冷
    却材を供給する沸騰水型原子炉において、 前記原子炉燃料集合体に冷却材を供給すると共にその下
    端が前記原子炉圧力容器の制御棒駆動機構ハウジングの
    上端近傍まで延びている冷却材案内管と、前記下部プレ
    ナム内に前記冷却材案内管とともに併設され前記原子炉
    燃料集合体を支持する支持部材と、前記原子炉圧力容器
    に支持されて前記下部プレナムを上下に仕切ると共に前
    記支持部材を支持する仕切板とを備え、前記冷却材案内
    管の冷却材入口は前記仕切板よりも下方の領域に開口し
    ている ことを特徴とした沸騰水型原子炉。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記冷却材案内管は、
    その上部が嵌まり合う複数の嵌合部間が、原子炉制御棒
    の上下移動領域と干渉しないように配置された格子部で
    接続されたことを特徴とした沸騰水型原子炉。
  4. 【請求項4】請求項1又は2において、前記原子炉燃料
    集合体は燃料支持金具を介して前記冷却材案内管に接続
    されており、前記燃料支持金具は水平方向に拡幅された
    つば部を格子板として備え、前記格子板は周縁の一部が
    隣接する格子板と水平方向において対向し、周縁の他部
    に原子炉制御棒が通過するための空間が形成されてい
    ことを特徴とした沸騰水型原子炉。
  5. 【請求項5】請求項1又は2において、隣接する各冷却
    材案内管の水平方向間には、互いに分割されており且つ
    原子炉制御棒の通過用穴を有する格子板が設けられ、隣
    接する前記格子板同士は、周縁部分が水平方向に対向し
    て配置されていることを特徴とした沸騰水型原子炉。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れかにおいて、前記原
    子炉燃料集合体1体に対して1本の前記冷却材案内管を
    備え、前記冷却材案内管に流量測定手段を設けたことを
    特徴とした沸騰水型原子炉。
  7. 【請求項7】下端部に冷却材入口を有する1個の燃料支
    持金具を1体の原子炉燃料集合体の下側に備え、前記燃
    料支持金具の下端部が隣接する複数の制御棒案内管の上
    端部により支持され、前記隣接する複数の制御棒案内管
    の間の領域と前記冷却材入口と前記原子炉燃料集合体と
    がほぼ直線上に配列されていることを特徴とした沸騰水
    型原子炉。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記燃料支持金具は隣
    接する原子炉制御棒との間の領域を覆うと共に隣接する
    前記制御棒案内管の上端部に係合する係合部を下側に有
    する格子板をその下端部に備え、前記制御棒案内管は前
    記燃料支持金具の冷却材入口の下方の領域を拡大するよ
    うに内側に曲げられていることを特徴とした沸騰水型原
    子炉。
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