JP2833319B2 - Abs試験装置 - Google Patents

Abs試験装置

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JP2833319B2
JP2833319B2 JP4026227A JP2622792A JP2833319B2 JP 2833319 B2 JP2833319 B2 JP 2833319B2 JP 4026227 A JP4026227 A JP 4026227A JP 2622792 A JP2622792 A JP 2622792A JP 2833319 B2 JP2833319 B2 JP 2833319B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制動時における車輪の
ロックにより生じるタイヤのスリップを防止し得るアン
チロックブレーキシステム(以下ABSという)の試験
装置に係り、特に前記試験路における路面粘着係数(以
下K値という)算出可能に構成したABS試験装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、急制動時や滑りやすい路面で
の制動時における車輪のロックにより生じるタイヤのス
リップを防止し、安定した車体姿勢と方向安定性を確保
し得るアンチロックブレーキシステムは公知である。こ
のABSを搭載する車両はトラックから乗用車と広範囲
にわたっているが、近年道路交通の安全行政に資するも
のとして、行政庁により一部の特定車両(例えば、10
ton以上のトレーラないし13ton以上のトラク
タ)にそのABS装着義務が規定され、その安全性能の
確認を担保する為の技術基準中にその性能試験の細目が
定められた。
【0003】そしてその試験項目は、後記するエネルギ
消費試験の判定基準データとなる台上制動力試験、AB
S試験実施の路面u(摩擦係数)が規格路面条件を満足
しているかを、制動時の40km/hから20km/h
までの減速時間から粘着係数を測定し判定する粘着係数
(K値)算出試験、試験路面の摩擦抵抗をどの程度有効
に制動制御しているかを制動効率測定で判断する制動効
率保証試験、ABS作動制動時に直接制動輪のロック状
況を確認するロック回避性能確認試験、試験路面の極端
な路面uの変化に対する車両の制動制御追従性を確認す
る、いわゆる飛び込み粘着係数の低下に対する性能確認
試験及び飛出し粘着係数の上昇に対する性能確認試験
(両者を含めて路面乗移り試験という)すなわち前者は
高μ路から低μ路に飛び込み、前記変化が路面の粘着係
数の低下である性能確認試験であり、40km/hと8
0km/hの指定速度で実施する。一方後者は、低μ路
面から高μ路面に飛び出し、その変化が粘着係数の上昇
である性能確認試験であり、50km/hの指定速度で
実施する。又、左右極端に路面のuが違う路面での車両
制御性と車両安定性を制動初速度50km/hで確認す
るための非均一路面における性能確認試験(スプリット
試験)、及びABS作動状態における一定条件制動後の
残存制動能力を調べるためのエネルギ消費試験からな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして前記ABS試験
項目の内、特にK値算出試験においては、ABS試験実
施の路面u(摩擦係数)が規格路面条件を満足している
かを調べる為に、ABS非作動の状態で、夫々のABS
試験路に対応する(ロック限界圧近傍の)ブレーキ圧に
エア圧を調圧した後、ABS試験路内に48〜50km
/hで進入し、該試験路に車両が完全に入った時点でク
ラッチを切り、前記調圧したエア圧を用いて制動をか
け、該制動時の40km/hから20km/hまでの減
速時間から粘着係数を測定し判定するものであるが、前
記制動開始をブレーキペダルで行なおうとすると、40
km/hから20km/hまで一定の調圧されたエア圧
をブレーキ回路側に供給するのが極めて困難であり、こ
の為一般には前記ブレーキ回路側を外し独立した調圧回
路を接続して行なう場合が多いが、かかる構成を取ると
緊急時にブレーキ操作が必要な場合その操作を行なう事
が出来ず、特にABS試験においては安全を最優先で配
慮する必要があり、大きな問題となっていた。
【0005】又K値測定の場合はロック限界付近で制動
操作するために、20km/h到達後も前記制動をかけ
ているとブレーキライニング温度が上昇し、これにより
とライニングμが減少し、精度よい(又は安定した)制
動試験を行なえず、特に調圧圧力の高い高μ路や乾燥路
で大きな問題となる。又前記K値測定試験は、低μ路、
高μ乾路、高μ湿路で且つ積車、空車の両者で而も測定
回数は各3回づつ測定するものであるがロック限界ま
で、制動エア圧を調べる必要がある為に、測定までの回
数が多くなりその測定時間が極めて大である。その為測
定時間の合理化を図る事が強く要請されているが、特に
前記装置においてはブレーキペダルよりのエア供給では
なく独立した調圧回路よりエア圧の供給であるために、
前記個々の測定毎にエア解除を行なわなければ次の測定
動作にうつることが出来ず、これらの付随的な作業を極
力なくす必要がある。
【0006】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、前
記K値測定に必要な制動開始後20km/hに到達する
までエア圧が変動する事なく、精度よい測定を可能にし
たABS試験装置を提供する事を目的とする。本発明の
他の目的は、前記K値測定の為の制動操作を極力合理化
し、自動化と集中操作で容易に且つ速やかに前記減速時
間の測定を精度よく行なえるようにしたABS試験装置
を提供する事を目的とする。又本発明の他の目的は、前
記20km/hに到達後直ちに前記制動を解除し、これ
により前記減速時間測定後の付随的な作業を極力省力化
し、これにより全体としての測定時間の一層の短縮を図
ったABS試験装置を提供する事を目的とする。本発明
の他の目的は、前記K値測定中でも緊急時に安全且つ確
実にブレーキ操作を可能とし、これにより安全を最優先
にしながらK値測定を行なう事の出来るABS試験装置
を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記した低μ若
しくは高μ路等の夫々のABS試験路に対応して調圧さ
れたエア圧を電磁弁を介して一側車軸のブレーキ回路に
供給しながら40km/hから20km/hにまで減速
する時間を測定し、該減速時間に基づいてK値を算出可
能に構成した試験装置において、前記調圧したエア圧に
基づく制動開始後、少なくとも40km/hから20k
m/h(C車速)に到達するまで前記電磁弁の通電を保
持させる自己保持回路を設けた点を第1の特徴とし、
又、第2の特徴とする所は、C車速到達した時点で、例
えばC車速検知信号に基づいて前記電磁弁の通電を遮断
して、該電磁弁を介してブレーキ回路内のエア圧を大気
放出する事により前記減速時間測定の為の制動を自動解
除可能に構成した点にある。
【0008】
【作用】かかる技術手段によれば、リモートスイッチや
Kテストスイッチで強制的に遮断しない限り、C車速到
達するまでの制動操作中、常に一定のエア圧をブレーキ
回路に作用させる事が出来、この結果前記K値測定に必
要なC車速に到達するまでエア圧が変動する事なく、精
度よい測定を可能にする。又前記第2の特徴によればC
車速に到達した時点で自動的に制動が解除されるため
に、直ちに元の試験路に走行させて繰り返しK値測定を
行なう事が容易であり、且つ短時間で行なう事が出来
る。
【0009】又K値測定の場合は前記したようにロック
限界付近で制動操作するために、ブレーキライニング温
度が上昇し、これによりとライニングμが減少し、精度
よい制動試験を行なえないが、本発明においてはC車速
に到達した時点で自動的に制動解除を行なうために不必
要なブレーキ温度の上昇を防止出来、前記欠点を容易に
解消し得る。特に高μ路と乾燥路でのK値測定時にはブ
レーキ温度上昇率が高く前記効果の実用的価値は極めて
大である。更に前記制動解除により前記調圧回路を制動
終了の都度外す事なく該回路を接続した状態で、繰り返
しK値測定を行なう事が容易であり、これにより次の測
定動作に移る為の付随的な作業を大幅に減少出来る。
【0010】そして好ましくは、前記電磁弁の通電/遮
断可能なリモートスイッチを車室内に設け、該リモート
スイッチのスイッチ操作により、前記電磁弁を介して制
動開始若しくは必要に応じて強制遮断可能に構成する事
により、車室内の操作のみでK値測定とその強制解除が
可能であり、この結果K値測定の為の制動操作が少ない
要員で安全且つ集中操作で容易に且つ速やかに行なう事
が出来る。
【0011】又本発明によれば前記電磁弁のエア出力側
と、ブレーキバルブの出力側を選択的に取り付けるので
はなく、車軸ブレーキ回路が接続されたダブルチェック
バルブの入力側に、前記電磁弁とブレーキバルブの出力
側を夫々接続する事により、前記減速時間測定の為の制
動操作中においても前記ブレーキバルブよりのエア圧を
ダブルチェック弁を介して前記車軸ブレーキ回路側に供
給し、緊急制動を可能にする。これにより前記K値測定
中でも緊急時に安全且つ確実にブレーキ操作を可能と
し、安全を最優先にしながらK値測定を行なう事の出来
る。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明方法の好適な実
施例を例示的に詳しく説明する。ただしこの実施例に記
載されている構成手段の寸法、材質、形状、その相対配
置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範
囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。図2は、前記ABS試験装置に関係のあるブ
レーキ回りの空圧回路を示す。4Aは主エアタンクで、
電磁弁14B及び逆止弁14Cを介してエアコンプレッ
サ14よりのエア供給により該タンク4A内圧力がエア
プレッシャガバナPG設定圧力Pになると圧力スイッ
チ14DがOFFして、図3に示すように、LED14
eが消灯してチャージが完了した事が判別できる。そし
て前記主エアタンク4A内の圧力が規定圧(P−a)
以下になると、前記圧力スイッチPSが復帰してLE
D14eの点灯がなされる。図3はかかるコンプレッサ
14/圧力スイッチPS/LED14eの作動状態を示
すチャート図で、前記圧力スイッチPSがノーマルクロ
ーズの場合を示すが、ノーマルオープンの場合は前記と
逆のON/OFF動作を取る。
【0013】従って前記LED14eの表示でチャージ
が完了したか否かが判断出来、特にエネルギ消費試験方
法においては、走行時に行なうABS作動試験工程及び
ベースライン計測工程のフルチャージを容易に判別でき
る。そして前記主エアタンク4Aの吐出側はレジューシ
ングバルブ14F及び逆止弁19Aを介してトレーラ用
エアタンク4E、リア用エアタンク4B、フロント用エ
アタンク4Cと接続され、又補器用エアタンク4Dは電
磁弁15Bと逆止弁15Cを介して接続されている。
【0014】リア用エアタンク4B、フロント用エアタ
ンク4Cはブレーキバルブ16及びダブルチェックバル
ブ12C,13Cを介して夫々のブレーキ回路13R,
12Fに供給され公知のABS制御に基づく制動を行な
い、一方補器用エアタンク4Dはクラッチブースタやエ
キゾシストブレーキ等の補器にエア圧を供給している。
トレーラ用エアタンク4Eは、トレーラエマージェンシ
ー回路と共にトレーラブレーキ信号若しくは前記フロン
ト/リアブレーキ回路よりのエア圧信号を受けて作動す
るデュアルリレーバルブ18を介してダミータンク4F
にエア圧を供給している。
【0015】又前記主タンク4Aは試験路面のK値(粘
着係数)測定の為に、圧力計10aを取付けたエアレギ
ュレータ10、切換え弁11A及び電磁弁12B,13
Bを介して対応するブレーキ回路12F,13Rのダブ
ルチェック弁12C,13Cに、調圧されたエア圧が供
給可能に構成している。
【0016】図1は、本発明の実施例に係わるABS試
験装置を示す全体ブロック図で、圧力計10aが取り付
けられたレギュレータ10は、前記したように切替弁1
1Aを介して前輪若しくは後輪側のブレーキ回路13
R,12Fに導通させる電磁弁12B、13Bと選択的
に接続可能に構成されている。境界センサ8Bは試験車
両(不図示)の側部、例えば前軸近傍のステップに設け
た拡散反射形光電子センサで形成され、例えば700n
mの赤色LEDを用い、受光器としてフォトICを用い
ている。
【0017】反射板8Aは、試験車の前軸中心が路面境
界線2a上に位置するときに前記境界センサ8Bが作動
可能に、路面2から外れた側方位置に配設している。そ
して、図9(A)に示すように低μ路から高μ路若しく
は高μ路から低μ路に向けてABS装着試験車を走行さ
せると、その前軸が境界線2aを通過した時点で境界セ
ンサ8Bのビーム幅内に反射板8Aが対面し、該センサ
8Bよりトリガパルス状の境界線通過信号を後記集中コ
ントロールボックス20に出力される。
【0018】20は全体制御を行なう集中コントロール
ボックスで、K値測定を行なう場合の前記各電磁弁12
B,13Bの制御信号、ブレーキエアタンクの充填制御
信号、補器用タンクの遮断制御信号を夫々対応する電磁
弁14B、15Bに送出する。又ブレーキペダルスイッ
チ31よりのブレーキ信号、境界センサ8Bよりのμジ
ャンプ信号を受けてブレーキトリガとμジャンプトリガ
を第五輪アンプ50に、又ブレーキ信号とμジャンプ信
号を夫々アナログプリンタ40側に送出可能に構成して
いる。
【0019】第五輪アンプ50は、詳細にはABS試験
機能付き第五輪用速度距離時間計であり、第五輪検出器
5より得た車速信号を前記コントロールボックス20よ
り出力されるブレーキトリガとμジャンプトリガを受け
て車速信号をプリンタ40側に出力するとともに、前記
車速がK値測定若しくはエネルギ消費試験の制動終了速
度(C車速)に達した際に信号を出力し、コントロール
ボックス内のC車速スイッチ36を作動させる。第五輪
は公知の様に試験車両後端に取付けた浮遊輪で、該浮遊
輪の中心部に車速検出器5が取付けられている。尚前記
ブレーキ信号、C車速出力等はリレーボックス41を介
して車外ランプ表示42を行なう。
【0020】歪アンブ60は、ハンドル操舵角計61、
前記フロントタンク4C、リアタンク4B、ダミータン
ク4F夫々に圧力ピックアップ62〜64よりの信号、
即ち非均一路面における性能確認試験(スプリット試
験)に必要なハンドル操舵角信号、及びエネルギ消費試
験に必要なフロントタンク圧、リアタンク圧、ダミータ
ンク圧等を増幅してプリンタ40側に出力する。
【0021】プリンタ40はABSCPU(不図示)側
へのノイズを避けるために入力絶縁式のアナログプリン
タを用い、前記したブレーキ信号や車速出力と共に、車
輪速センサより取込んだ前輪及び後輪の車速信号を記録
可能に構成している。打点温度計70はブレーキのライ
ニング付近の温度を検知するもので、前記ライニング温
度が高くなると、ライニングμが減少し、精度よいAB
S試験が出来なくなる。そこで前記温度が100℃前後
で、試験を開始するように設定している。80は発電機
である。
【0022】図4は、集中コントロールボックス内の詳
細回路構成図で、路面乗移り試験の際に前記μジャンプ
信号を受けてμジャンプトリガを第五輪アンプに出力す
る境界センサ回路、粘着係数算出試験の為のK値測定回
路、ABS作動時における制動初速検知と共にC車速
(制動試験終了速度)到達時点のエア圧開放回路、及び
エネルギ消費試験での回路等が組込まれている。
【0023】以下これらの回路を前記した機能別にAB
S試験順序にしたがって説明する。先ず後記するエネル
ギ消費試験の判定基準データとなる台上制動力試験を行
なった後、ABS試験路面uの粘着係数(K値)算出試
験を行なう。該試験は不図示のABSコントロールユニ
ットのヒューズを外してABSを非作動にした後、低μ
路と高μ路夫々で、ほぼ50km/hから20km/h
までロック限界ぎりぎりの制動圧力で制動をかけながら
その40km/hから20km/hまでの減速時間から
粘着係数(K値)を測定し判定するもので、従って該試
験では40km/hを越える制動初速時点で調圧された
エア圧を変動が生じる事なく前軸若しくは後軸側に印加
しながら20km/hまで制動をかける必要があり、一
方では前記制動動作中は常に調圧された圧力が印加され
るために、必要により強制解除若しくは緊急制動を行な
う事が出来るように配慮する必要がある。そこで前記回
路ではこれらの間題を解決する工夫を懲らして設定して
いる。
【0024】即ち図5は前記図4に示す全体回路より抜
き出したブレーキ信号回路とC車速検知信号回路、図6
はK値測定回路、図7は図1に示す全体回路よりK値測
定部分を抜き出した要部空圧回路である。先ず図7に示
す空圧回路のレギュレータ10の出力側を切換弁11A
を介して、又図6に示す電気回路の電磁弁12B,13
Bとの接続を切換スイッチ11aを介して、夫々フロン
ト軸側の電磁弁12Bに接続させる。ブレーキ信号回路
は不図示のブレーキペダルを踏むと、該ペダル上に設け
たマイクロスイッチ31がONされて、リレーXが励
磁され、2つのリレー接点XがONし、プリンタ40
側に電流制限抵抗23を介したブレーキ信号を又五輪ア
ンプ50側にブレーキトリガ信号を送出する。
【0025】又、図6に示すようにKTESTスイッチ
37bをONし、24Vの電源21がヒューズ22を介
して前記回路に印加された状態で、40km/hを越え
る制動初速度時点でブレーキスイッチ37eをONする
とリレーXが励磁されてリレー接点XがONし電磁
弁12Bが通電されて、エアレギュレータ10より調圧
されたエア圧が対応するブレーキ回路12Fに供給さ
れ、制動が開始される。尚、前記エア圧はほぼ低μ路で
は1Kgf/cm、高μ路では7〜8Kgf/cm
に設定している。尚前記ブレーキ回路12Fはダブルチ
ェック弁12Cを介して前記図1のブレーキバルブ16
に配管されているために、前記制動中に緊急制動を行な
う必要があるときはブレーキバルブ16を踏む事により
緊急制動が可能である。
【0026】リモートスイッチ37b接続時はBRAK
Eボタン37cかリモートスイッチ27をONするとX
リレーが作動し、Xリレー接点が閉じ37eとリモ
ートスイッチ27のONスイッチをOFFしてもX
レーは作動のままでXリレー接点37gが自己保持回
路とし作用する。
【0027】又、一旦ONしたXリレー37aはリモ
ートスイッチ27のOFFボタンを押すかKテストスイ
ッチ37bをOFFにするか、又はXリレー接点37
fが作動しない限りOFFしない為に制動操作中に車輪
ロック等で前記試験を解除する場合は前記操作を行なう
事により制動解除が簡単に行なえる。Xリレー接点3
7fは、前記したC車速信号でありC車速以下で作動
し、自動制動解除信号としている。リモートスイッチ2
7非接触時は、リモートスイッチ27の作用がないだけ
で上記と同じである。尚、37hは調圧後の作動エア圧
のチェック等で一時的に電磁弁12BをONさせたいと
きに使用するスイッチで、自動戻り機構の為に手を放す
事により自動的に電磁弁12BはOFFされる。
【0028】従って本回路によれば、リモートスイッチ
27のよる強制遮断若しくはC車(20km/h)速到
達時点でのリレーXのリレー接点37fがOFF若し
はKTESTスイッチ37bをOFFしない限り、前記
エア供給が継続する。そして前記車速が20km/hに
到達すると第五輪アンプ50よりの信号に基づいてC車
速スイッチがONされ、これによりリレーXが励磁さ
れてXリレー接点37fがOFFし、リレーXの励
磁が解除されてXリレー接点37gがOFFされるた
めに、電磁弁12Bの通電が解除されてブレーキ回路1
2F内のエア圧が大気開放されて、制動が解除される。
これにより調圧されたエア圧を変動が生じる事なく前軸
若しくは後軸側に印加しながら20km/hまで制動を
かけ得ると共に、一方では前記制動動作中、必要により
強制解除若しくは緊急制動を行なう事が出来る。
【0029】次に制動効率保証試験、ロック回避性能確
認試験を行なった後、試験路面の極端な路面uの変化に
対する車両の制動制御追従性を確認する、いわゆる飛び
込み及び飛出し試験(路面乗移り試験)を行なう訳であ
るが、特に前記路面乗り移り試験においては高μ(低
μ)路面と低μ(高μ)路面の境界線の境界位置を精度
よく検出する必要があるが、前記境界位置での車速は飛
び込み試験の場合は40km/hと80km/h、飛出
し試験の場合は50km/hと、指定速度が大きくばら
つく為に、その精度よい検知が中々困難である。そこで
本実施例は下記の様な工夫を懲らしている。
【0030】図8は前記図3の全体回路より境界センサ
回路部分を抜き出したもので、33はシリーズダイオー
ド33a、三端子レギュレータ33b、コンデンサ等か
らなる定電圧回路、34はタイマIC34a、抵抗R
1、コンデンサ等を組合せて形成されるワンショットマ
ルチ回路で、電源スイッチ32をONすると24Vの電
源21がヒューズ22を介してシリーズダイオード34
aに供給され、三端子レギュレータ33bに降圧し、定
電圧化した12V電源を境界センサ8Bとワンショット
マルチ回路34等に供給するとともにLED35を点灯
させて境界センサ8Bの通電状態を知らせる。
【0031】一方、図9(A)に示すように低μ路から
高μ路若しくは高μ路から低μ路に向けてABS装着試
験車を走行させ、制動開始位置2bより制動をかけなが
ら、その前軸が境界線2aを通過した時点で境界センサ
8Bのビーム幅内に反射板8Aが対面し、該センサ8B
よりトリガパルス状の境界線通過信号がコネクタ17a
を介してワンショットマルチ回路34に出力される。尚
前記通過信号は、反射板8Aの幅と車速に大きく依存
し、図9(B)に示すように例えば車速90km/h程
度で走行した場合、前記パルス幅は0.03秒位の短い
ものとなる。そこで前記タイマIC34aを含むワンシ
ョットマルチ回路34で前記境界通過信号7cが供給さ
れる毎に、可変抵抗R1で決まる一定幅の境界検知パル
ス信号(7d)がスイッチトランジスタ26のベース側
に印加され、リレーXを駆動させる事によりμジャン
プ信号を夫々後記する第5輪アンプ50に出力し、該信
号に基づいて前記した所定の乗移り試験を行なう事が出
来る。
【0032】又特に前記センサに例えば投光器として7
00nmの赤色LEDを、受光器としてフォトICを用
いた拡散反射形光電子センサ(例えば商品名GSRO5
R、竹中電子工業株式会社製)では、図9(C)に示す
ように1〜4mの至近距離では受光感度幅が末広がり状
に拡がるが、4〜8mになるとほぼ平行な拡散幅とな
る。従って車両が走行する場合は反射板設置位置からの
距離を必ずしも正確に設定できないが、本実施例の場合
は4〜8mの範囲で前記距離が変動しても精度よい検知
が可能となる。
【0033】次にスプリット試験を行なった後、エネル
ギ消費試験を行なう。エネルギ消費試験は、ベースライ
ン計測工程とABS作動試験工程とエア消費試験工程の
3つの工程からなり、前記図4の全体回路より抜き出し
た図10に示すエネルギ消費測定用電気回路と図5のブ
レーキ信号回路、及び図2の全体空気回路より抜き出し
た図11に示すエネルギ消費測定用空圧回路に基づいて
説明する。
【0034】先ずベースライン計測工程では、切換スイ
ッチ38fをマニュアル側に切換え、図3に示すように
エアタンク圧をフルチャージし、これをLED14eで
確認した後、主タンク4A、補器用タンク4Dの電磁弁
を夫々通電させる。前記通電によりコンプレッサ14側
からのエアは電磁弁14Bを介して大気開放されるが、
主タンク4Aには逆止弁14Cが装着されている為に、
該タンク4A内のエアが放出されることなくチャージが
カットされ、一方補器用タンク4Dも同様にカットされ
る。その後ブレーキペダルをフルに20〜30秒踏み込
み、その時のダミータンク4F圧を読取るベースライン
計測が行なわれる。
【0035】次にABS作動試験工程に移行する。先ず
エアタンク4A圧をフルチャージ後前記切換えスイッチ
38fをAuto側に換え、コンプレッサ14からのチ
ャージを断ち(カット)、所定の制動初速度Voで試験
路2に進入し、該試験車が完全に入ったらクラッチを切
りブレーキペダルを踏み込んで全力制動をかけると、図
5に示すように該ペダル上に設けたマイクロスイッチ3
1がONされて、リレーXが励磁され、2つのX
レー接点がONし、プリンタ側には電流制限抵抗23を
介したブレーキ信号を又五輪アンプ側にブレーキトリガ
信号を送出するとともに、同時にリレーXが励磁され
リレー接点38gがONし主エアタンク4Aの電磁
弁14Bが通電されて、これにより前記チャージカット
がなされた状態で制動が開始される。そして車速が15
km/hになった時点で第五輪アンプ50よりの信号に
基づいてC車速スイッチ36がONされ、これによりL
ED38c表示をON(又は点灯)すると共にブザー3
8eを吹鳴させる為、ブレーキ解除タイミングを知る事
ができる。尚、制動中のエアチャージは許容されている
事より、ブレーキペダルが踏まれている時は自動的にエ
アタンク4Aにチャージされる。そしてフットブレーキ
を使わずに、スタート地点に極低速で戻り、前記走行を
再度繰り返し、該2回の走行が終了した段階でフットブ
レーキを使わずに停車して終了する。
【0036】尚、ABS作動試験は50km/hから1
5km/hまでを作動時間としているために、15km
/h以下の制動は作動時間の誤差となり、性能上不利に
なるが前記実施例においては15km/h到達時点で前
記LED表示とブザー吹鳴がなされるので、前記欠点が
解消される。
【0037】そして前記分割ABS作動試験において作
動時間(t1+t2)の累計がt時間以上になった事を
確認した後5回のブレーキフル操作を行ない、最後のブ
レーキ操作後の各軸タンク圧(リアタンク圧、フロント
タンク圧)とダミータンク圧を読取る。これにより所定
のABS試験が終了する。
【0038】尚車外ランプ表示用のフリッカ回路は、点
滅時間設定用タイマ39bとスイッチ39aからなり、
前記タイマのリレー接点がONする事によりリレーX
が励磁され、点滅表示LED39cと車外ランプを点灯
させ、車外の監視者や審査官にロック時間判定の目安と
して試験推移状況を把握させる事が容易となる。
【0039】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、制動操作中
ブレーキ回路に調圧されたエア圧を供給する電磁弁を前
記K値測定に必要な制動操作中自己保持されるために、
調圧されたエア圧が一定に保持しながら前記制動操作を
行なう事が出来、精度よい測定を可能にする。又本発明
によれば、C車速到達に連動して自動的に前記制動が解
除されるために前記K値測定の為の制動操作を繰り返し
且つ速やかに行なう事が出来ると共に、前記減速時間測
定後の付随的な作業を極力省力化し、これにより全体と
しての測定時間の一層の短縮を図る事が出来る。
【0040】又請求項2記載の発明によれば車室内に具
えたリモートスイッチにより前記K値測定の為の制動操
作及びその強制解除を集中操作で容易に且つ速やかに行
なう事が出来る。更に請求項3記載の発明によれば、前
記K値測定中でも緊急時に安全且つ確実にブレーキ操作
を可能とし、これにより安全を最優先にしながらK値測
定を行なう事の出来るABS試験装置を提供し得る。等
の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるABS試験装置を示す
全体ブロック図である。
【図2】前記ABS試験装置に関係のあるブレーキ回り
の空圧回路を示すブロック図である。
【図3】図2に示すエアコンプレッサ/圧力スイッチ/
LED作動状態を示すチャート図である。
【図4】図1に示す集中コントロールボックスの詳細構
成を示す全体回路図である。
【図5】図4に示す全体回路のうち、ブレーキ信号回路
とC車速信号回路を抜き出した要部回路図である。
【図6】図4に示す全体回路のうち、K値測定回路を抜
き出した要部回路図である。
【図7】図2に示す空圧回路のうちK値測定に関係ある
回路部分を抜き出した要部空圧回路である。
【図8】図4に示す全体回路のうち、境界センサの信号
の流れ部分を抜き出した要部回路図である。
【図9】(A)は乗移り試験における路面と境界センサ
配置関係を示すレイアウト図、(B)はそのセンサより
の出力信号波形図、(C)は反射板(リフレクタ)と境
界センサとの距離変動に対応する計測可能範囲を示すグ
ラフ図である。
【図10】図4に示す全体回路のうち、エネルギ消費試
験に関係ある回路部分を抜き出した要部回路図である。
【図11】図2に示す空圧回路のうちエネルギ消費試験
に関係ある回路部分を抜き出した要部空圧回路である。
【符号の説明】
20 集中コントロールボックス 50 第五輪アンプ 4A 主エアタンク 10 レギュレータ 14 エアコンプレッサ 12B、13B 電磁弁 12C 13C ダブルチェック弁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々のABS試験路に対応して調圧され
    たエア圧を電磁弁を介して一側車軸のブレーキ回路に供
    給しながら第一の車速から第二の車速にまで減速する時
    間を測定し、該減速時間に基づいて前記試験路における
    路面粘着係数(以下K値という)算出可能に構成したA
    BS試験装置において、 前記第一の車速から第二の車速に到達するまで前記電磁
    弁の通電を保持させる自己保持回路を設けると共に、該
    第二の車速に到達した時点で、前記電磁弁の通電を遮断
    して前記ブレーキ回路内のエア圧を大気放出する事によ
    り前記減速時間測定の為の制動を自動解除可能に構成し
    た事を特徴とするABS試験装置
  2. 【請求項2】 前記前記電磁弁の通電/強制遮断可能な
    リモートスイッチを車室内に設け、該リモートスイッチ
    のスイッチ操作により、前記電磁弁を介してブレーキ回
    路内のエア圧を供給/放出制御可能に構成した事を特徴
    とする請求項1記載のABS試験装置
  3. 【請求項3】 前記電磁弁のエア出力側と、ブレーキバ
    ルブの出力側をダブルチェックバルブを介して対応する
    車軸ブレーキ回路に接続し、前記減速時間測定の為の制
    動操作中においても前記ブレーキバルブよりのエア圧を
    前記車軸ブレーキ回路側に供給し、緊急制動を可能に構
    成した請求項1記載のABS試験装置
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