JP2832861B2 - 止水材 - Google Patents
止水材Info
- Publication number
- JP2832861B2 JP2832861B2 JP2162759A JP16275990A JP2832861B2 JP 2832861 B2 JP2832861 B2 JP 2832861B2 JP 2162759 A JP2162759 A JP 2162759A JP 16275990 A JP16275990 A JP 16275990A JP 2832861 B2 JP2832861 B2 JP 2832861B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- water
- cement
- cao
- clinker
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、セメントにCaO−Na2O−Al2O3系焼成物また
は溶融物(以後、CNAクリンカと略称する)を内割で20
〜90重量%添加してなる止水材に関するものである。
は溶融物(以後、CNAクリンカと略称する)を内割で20
〜90重量%添加してなる止水材に関するものである。
[従来の技術] トンネル工事などの地下工事の実施に際しては、地下
水の漏水およびその処理が大きな課題となる。
水の漏水およびその処理が大きな課題となる。
従来から、セメントに水ガラスを添加した混合物やセ
メントと無定形のカルシウムアルミネートからなる混合
物を漏水部に付着・注入する方法が知られている。ま
た、本発明者らは、CaO−Na2O−Al2O3系のセメント用凝
結硬化促進材(特開昭63−327720)も提案した。
メントと無定形のカルシウムアルミネートからなる混合
物を漏水部に付着・注入する方法が知られている。ま
た、本発明者らは、CaO−Na2O−Al2O3系のセメント用凝
結硬化促進材(特開昭63−327720)も提案した。
[発明が解決しようとする課題] セメントの水ガラスを添加した混合物やセメントと無
定形のカルシウムアルミネートからなる混合物では、凝
結時間が数分程度要するため、十分な止水効果が得られ
ない。
定形のカルシウムアルミネートからなる混合物では、凝
結時間が数分程度要するため、十分な止水効果が得られ
ない。
CaO−Na2O−Al2O3系のセメント用凝結硬化促進材を普
通ポルトランドセメントに10重量%添加して作ったモル
タルの凝結時間(始発)は5分程度であるため、十分な
止水効果が得られない。
通ポルトランドセメントに10重量%添加して作ったモル
タルの凝結時間(始発)は5分程度であるため、十分な
止水効果が得られない。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明者らは、前記従来技術の欠点を解消す
る、つまり凝結時間が1分以内であり、かつ、強度発現
も早い材料について研究した結果、本発明を完成した。
る、つまり凝結時間が1分以内であり、かつ、強度発現
も早い材料について研究した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、CaO、Na2OおよびAl2O3に
換算して、CaOが25〜53重量%、Na2Oが5〜20重量%お
よびAl2O3が35〜70重量%であるCNAクリンカをセメント
に内割で20〜90重量%添加してなる止水材にある。
換算して、CaOが25〜53重量%、Na2Oが5〜20重量%お
よびAl2O3が35〜70重量%であるCNAクリンカをセメント
に内割で20〜90重量%添加してなる止水材にある。
CNAクリンカの原料には、Ca源としてはCaCO3CaO、Ca
(OH)2などが、Na源としてNa2CO3などが、Al源として
はAl2O3、Al(OH)3などが使用できる。なお、NaAlの
共通源としてアルミン酸ナトリウムも使用できる。
(OH)2などが、Na源としてNa2CO3などが、Al源として
はAl2O3、Al(OH)3などが使用できる。なお、NaAlの
共通源としてアルミン酸ナトリウムも使用できる。
前記各原料の混合割合は、焼成または溶融した際にCa
O、Na2OおよびAl2O3に換算してCaOが25〜53重量%、Na2
Oが5〜20重量%およびAl2O3が35〜70重量%の組成にな
るようにする。この場合、Na2O分は焼成または溶融中に
揮発するので、多目に混合する必要がある。なお、原料
の混合方法は慣用手段による。
O、Na2OおよびAl2O3に換算してCaOが25〜53重量%、Na2
Oが5〜20重量%およびAl2O3が35〜70重量%の組成にな
るようにする。この場合、Na2O分は焼成または溶融中に
揮発するので、多目に混合する必要がある。なお、原料
の混合方法は慣用手段による。
CaOが25重量%未満ではCNAクリンカの水和反応性が低
く、止水効果が認められない。一方CaOが53重量%を超
えると遊離CaOが生成し、水と混練した際Ca(OH)2と
なって部分的な膨張を生じるため好ましくない。
く、止水効果が認められない。一方CaOが53重量%を超
えると遊離CaOが生成し、水と混練した際Ca(OH)2と
なって部分的な膨張を生じるため好ましくない。
Na2Oが5重量%未満では凝結時間が数分程度であるた
め、十分な止水効果が得られない。一方、Na2Oが20重量
%を超えると、初期強度の発現が低いうえに、焼成また
は溶融中Na2Oの揮発が多くなり、炉の損傷が激しく実用
的でない。
め、十分な止水効果が得られない。一方、Na2Oが20重量
%を超えると、初期強度の発現が低いうえに、焼成また
は溶融中Na2Oの揮発が多くなり、炉の損傷が激しく実用
的でない。
Al2O3が35重量%未満の場合は、CaOが53重量%を超え
る場合と同様の現象が起こり好ましくない。一方、Al2O
3が70重量%を超えるとCNAクリンカの水和反応性が低
く、止水効果が認められない。
る場合と同様の現象が起こり好ましくない。一方、Al2O
3が70重量%を超えるとCNAクリンカの水和反応性が低
く、止水効果が認められない。
CNAクリンカは、Ca源、Na源およびAl源を慣用の手段
で混合した後、混合試料を電気炉、ロータリーキルンな
どの加熱炉で1300℃以上、好ましくは1500〜1800℃、15
分以上焼成又は溶融し、冷却後得られた焼成物または溶
融物をブレーン値で3000cm2/g以上、好ましくは4000〜6
000cm2/gに粉砕したものを用いる。該CNAクリンカに
は、3CaO・2Na2O・5Al2O3の結晶およびガラス質が含ま
れる。
で混合した後、混合試料を電気炉、ロータリーキルンな
どの加熱炉で1300℃以上、好ましくは1500〜1800℃、15
分以上焼成又は溶融し、冷却後得られた焼成物または溶
融物をブレーン値で3000cm2/g以上、好ましくは4000〜6
000cm2/gに粉砕したものを用いる。該CNAクリンカに
は、3CaO・2Na2O・5Al2O3の結晶およびガラス質が含ま
れる。
前記CNAクリンカのセメントへの添加量は内割で20〜9
0重量%、好ましくは30〜80重量%である。20重量%未
満では、凝結時間が遅くなるため止水効果がない。一方
90重量%を超えると、凝結時間が遅くなるため好ましく
ない。
0重量%、好ましくは30〜80重量%である。20重量%未
満では、凝結時間が遅くなるため止水効果がない。一方
90重量%を超えると、凝結時間が遅くなるため好ましく
ない。
セメントとしては、普通、早強ポルトランドセメン
ト、フライアッシュセメントなどが使用できる。
ト、フライアッシュセメントなどが使用できる。
以上の混合粉末からなる止水材料を漏水部分およびそ
の周辺部に付着させるかスラリーとして注入することに
より、止水することが可能である。
の周辺部に付着させるかスラリーとして注入することに
より、止水することが可能である。
[実施例] 実施例1〜7、比較例1〜4 Ca源として白辰化学研究所(株)製のCaCO3、Na源と
して東洋曹達(株)製のNa2CO3およびAl源として昭和電
工(株)製のAl2O3を第1表に示す組成になるように配
合し、ボールミル混合粉砕し、得た混合試料を工業用電
気炉内で、1700℃で15分間溶融させ、その後炉から取り
出して冷却した。得られた溶融物をボールミルでブレー
ン値5000cm2/gに粉砕し、第1表に示す組成のCNAクリン
カを得た。
して東洋曹達(株)製のNa2CO3およびAl源として昭和電
工(株)製のAl2O3を第1表に示す組成になるように配
合し、ボールミル混合粉砕し、得た混合試料を工業用電
気炉内で、1700℃で15分間溶融させ、その後炉から取り
出して冷却した。得られた溶融物をボールミルでブレー
ン値5000cm2/gに粉砕し、第1表に示す組成のCNAクリン
カを得た。
第1表のクリンカと日本セメント(株)製普通ポルト
ランドセメントを用いて、第2表に示す配合になるよう
にV型混合機で混合して、止水材を作った。
ランドセメントを用いて、第2表に示す配合になるよう
にV型混合機で混合して、止水材を作った。
第2表に示す止水材を用いて、水/止水材=0.7の配
合物を素速く10秒間手練りした。この混練物の凝結時間
と混練後1時間の圧縮強度を測定し、結果を第3表に示
した。なお、混練物と凝結時間および圧縮強度の測定
は、JISR5201に規定した試験機を用いて行った。
合物を素速く10秒間手練りした。この混練物の凝結時間
と混練後1時間の圧縮強度を測定し、結果を第3表に示
した。なお、混練物と凝結時間および圧縮強度の測定
は、JISR5201に規定した試験機を用いて行った。
第3表に示すように、本発明の止水材では、始発時間
を1分以内にでき、1時間後の圧縮強度を高くできるこ
とが判明した。
を1分以内にでき、1時間後の圧縮強度を高くできるこ
とが判明した。
[発明の効果] 本発明は特定範囲のCNAクリンカをセメントに内割で2
0〜90重量%添加してなる止水材であり、これを用いる
ことにより、止水効果を高めることができる。
0〜90重量%添加してなる止水材であり、これを用いる
ことにより、止水効果を高めることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】CaO、Na2OおよびAl2O3に換算して、CaOが2
5〜53重量%、Na2Oが5〜20重量%およびAl2O3が35〜70
重量%である焼成物または溶融物をセメントに内割で20
〜90重量%添加してなる止水材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2162759A JP2832861B2 (ja) | 1990-06-22 | 1990-06-22 | 止水材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2162759A JP2832861B2 (ja) | 1990-06-22 | 1990-06-22 | 止水材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0455352A JPH0455352A (ja) | 1992-02-24 |
JP2832861B2 true JP2832861B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=15760695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2162759A Expired - Fee Related JP2832861B2 (ja) | 1990-06-22 | 1990-06-22 | 止水材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2832861B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4264234B2 (ja) * | 2002-08-12 | 2009-05-13 | 住友大阪セメント株式会社 | 地中接合用2液性充填材 |
JP7139159B2 (ja) * | 2017-06-30 | 2022-09-20 | Ube三菱セメント株式会社 | 水和促進剤及び液状水和促進剤 |
-
1990
- 1990-06-22 JP JP2162759A patent/JP2832861B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0455352A (ja) | 1992-02-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101149342B1 (ko) | 시멘트 급결 조성물 | |
JP4494743B2 (ja) | セメント組成物の製造方法 | |
JP2013095624A (ja) | 速硬剤および速硬性セメント組成物 | |
JP2832861B2 (ja) | 止水材 | |
JP2009184895A (ja) | セメント添加材及びセメント組成物 | |
JP4842211B2 (ja) | セメント添加材用焼成物、セメント添加材及びセメント組成物 | |
JPH0149657B2 (ja) | ||
JP6756971B2 (ja) | セメントクリンカーおよびセメント組成物 | |
JP4336793B2 (ja) | 水硬性材料の製造方法および水硬性建築材料 | |
JP2832862B2 (ja) | セメントの急硬性混和剤 | |
JP2832860B2 (ja) | 吹付けコンクリート用急結剤 | |
JP4162397B2 (ja) | 地盤改良方法 | |
KR20050080700A (ko) | 폐기물을 사용한 알루미나질 클링커와 그 제조방법 및그것을 원료로 하는 시멘트 | |
JP2010052983A (ja) | カルシウムアルミネート | |
JP2006182568A (ja) | 急硬材及び急硬性セメント組成物 | |
JP2003160368A (ja) | コンクリート製品 | |
JP2014185042A (ja) | セメント組成物 | |
JP2014129212A (ja) | 速硬性混和材及び速硬性グラウト組成物 | |
JP2916486B2 (ja) | 水硬性セメント組成物 | |
JP2011230949A (ja) | セメント添加材及びセメント組成物 | |
JP3569050B2 (ja) | セメント用硬化促進材 | |
JP3844440B2 (ja) | セメント硬化体の製法及びそのセメント硬化体 | |
JPH07206492A (ja) | セメント混和材及びセメント組成物 | |
JP2821785B2 (ja) | セメント用凝結硬化促進材 | |
JP2003193457A (ja) | 地盤改良方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |