JP2832539B2 - 金属融成物の熱処理装置 - Google Patents

金属融成物の熱処理装置

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JP2832539B2 JP1122720A JP12272089A JP2832539B2 JP 2832539 B2 JP2832539 B2 JP 2832539B2 JP 1122720 A JP1122720 A JP 1122720A JP 12272089 A JP12272089 A JP 12272089A JP 2832539 B2 JP2832539 B2 JP 2832539B2
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Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は、融成物を収容する治金容器と、融成物の上
方に設けられた少なくとも1つの電極および融成物に接
触する少なくとも1つの対電極を備え、分離してまたは
構成要素として作動する直流アーク加熱装置を有する、
金属融成物の熱処理装置に関する。
b. 従来の技術 西ドイツ特許出願公開第3107454号公報から、容器底
部の近くに底部電極用の接触点を有する直流用の装置が
知られている。この特許出願は坩堝およびなべ炉のスペ
ースの問題を除去することを基本的な目的としている。
これは、底部電極へのエネルギー供給の問題の対策には
ふれていない。
西ドイツ特許出願公開第3535690号公報から、電流お
よび冷却剤を送るための着脱可能に結合された端子が知
られている。この結合はねじ結合、キー結合またはクラ
ンプ結合とすることができる。接触電極を交換する場
合、電流ケーブルおよび冷却剤管路を接触電極から分離
するため、端子における接触点が、操作員によって分解
される。したがって、接触電極を締付ける動作または外
す動作には、人間工学的に困難な条件において人間が動
作を行う必要があるという欠点が付随する。
c. 発明が解決しようとする課題 本発明の基本的な目的は、電流の供給時に対電極をエ
ネルギー源に自動的かつ確実に接触することが可能な、
監視を必要とせず容器の交換が可能な装置を提供するこ
とである。
d. 課題を解決するための手段 上記課題は、金属融成物を収容し、外被を有する治金
容器と、上記金属融成物の上方に位置する少なくとも1
つの電極と、上記金属融成物に接触する少なくとも一つ
の対電極と、上記電極と対電極を介して電流を供給する
電流アーク加熱装置を備える金属融成物の熱処理装置に
おいて、上記外被の上に設けられ一端が上記対電極に結
合され他端に支持面を有するエネルギー供給要素と、上
記エネルギー供給要素の上記支持面に接触する面を有
し、上記エネルギー供給要素に電気エネルギーを送る相
対要素と、上記相対要素が取り外し可能に取り付けられ
た継手と、上記継手と協働して上記相対要素の上記面を
上記支持面に位置決めする補整要素を備えることを特徴
とする、金属融成物の熱処理装置によって解決された。
本発明による装置によって、坩堝または分配器のよう
な治金容器を、それぞれの処理スタンドに下降したとき
に、操作員の操作を必要とせずに、底部電極に対する電
気接点が形成されるようになる。
特に真空装置において、回転塔または精錬ゲレンデに
精錬用運搬車によって達し得るところにある処理スタン
ドに、エネルギー源と接続された接触面が設けられてい
る。この面は、処理スタンドにおける垂直および水平の
配置において、容器に設けられた底部電極用の電流供給
要素の接触面に適合される。その場合、通常、例えば懸
垂環のような容器脚部または容器支持要素、あるいはハ
ウジング壁に対するスペーサのような支持腕が考えられ
る。
その場合、接触面は治金容器の底部の近くに設けられ
る。容器の大きな使用可能性は、これに適合した支持要
素が回転塔または真空装置のような種々の処理スタンド
に設けられ、そこに設置することが簡単に保証されるた
め、治金容器の外被に伝達要素を設けることによって達
成される。
接触面は、エネルギーの確実な伝達を保証する大きさ
を有している。容器の周囲に、数個の接点を設けること
ができる。
接触材料として、機械的に、耐摩耗性、耐圧性および
耐熱性を有し、電気エネルギーを僅少な損失量で伝達す
る能力を有する、グラファイトが使用される。接触要素
は、保守に適した方法で容易に交換し得るように構成さ
れる。
起り得る汚染に対しては、表面の特殊な構成によって
対処されている。エネルギーを伝達する少なくとも1つ
の要素の支持面が、好適な方法でセグメント状に分割さ
れている。セグメントが、押圧方向の僅少な行程変化を
補償し得る個々のグラファイト物体から構成されている
場合、外面の最大の密接効果が得られる。
本発明の別の好適な実施態様において、相対要素がポ
ケット状に形成され、グラファイト粉末で充填されてい
る。このようにすることによって、接触面が平らでない
場合でも密接し得るようになる。
本発明によれば、粗暴な操作でも全体の面の確実な接
触を保証するため、ほぼ垂直および水平な補償が施され
ている。このようにするため、エネルギー源に接続され
る構成要素がばねに支承されるか、または縦軸方向に動
き得るように圧力蓄積ユニットに接続されている。この
対策によって、接点の一定な押圧力が保証され、この押
圧力は必要に応じて調整することも可能である。さら
に、接触面は、垂直および水平な面に対して傾斜し得る
ように構成される。
e. 実施例 本発明の実施例が図に一層詳細に示されている。
第1図はハウジング51を備えた処理ステーション50を
示しており、この内部の精錬用運搬車52の上に治金容器
10がある。
電源20から電流が電流供給導線23を通して電極21およ
び対電極22に導かれる。その場合、対電極22は、特に治
金容器10の底13の部分に設けられている。容器10は担持
装置14を備えた外被11と不燃性内張り12とからなってい
る。
電気エネルギーを伝達するエネルギー供給要素30が、
コンソール33によって外被11に取り付けられている。エ
ネルギー供給要素30は、一端に対電極22を有し、他端に
支持面31を有する構成要素32からなる。エネルギー供給
要素30は第11図の左右に示した位置ばかりでなく、治金
容器10の支持リング18あるいは脚部19に設けられること
も可能である。
補整要素45によってエネルギー供給要素30に対して動
くことが可能な相対要素40が、それぞれのエネルギー供
給要素30に対して設けられている。補整要素45は、図の
右部分では、ばね46として構成され、図の左部分では、
アキュムレータ48を備えたピストン・シリンダユニット
47として構成されている。相対要素40は、エネルギー供
給要素30の支持面31に接触する面41を有するエネルギー
伝達要素42と、エネルギー伝達要素42を支持面31の方に
動かす補整要素45と、補整要素と伝達要素42を連結する
継手44と支持要素43からなる。
治金容器10は、支持リング18によるか、または脚部19
によって底部において支持されている。
第2図は、エネルギー伝達要素24と、継手44を備えた
連続金具とからなる、相対要素40を示している。この継
手44に支持要素43が係合し、支持要素が補整要素45この
場合はピストン・シリンダユニット47と連結されてい
る。
エネルギー伝達要素42は、セグメント49、この場合は
面41を有する、グラファイトの円筒体からなっている。
この場合、セグメント49は押圧方向に移動可能に構成さ
れている。
第3図は、電気エネルギーを伝達するエネルギー供給
要素30を示している。この場合、エネルギー伝達要素32
は、コンソール33によって治金容器10の外被11に固定さ
れた板として構成されている。この板32は支持面31を有
している。
支持面31に、相対要素40の面41が当接している。この
面41は、エネルギー伝達構成要素42に設けられた粉末状
グラファイト70からなり、エネルギー伝達構成要素42
は、継手44を備えた連結金具を有している。継手44に支
持要素43が係合し、この支持要素43が、精錬用運搬車5
2、坩堝回転通53または分配溝54に結合されている。坩
堝回転塔53とは治金容器(1)を回転させる装置であ
り、分配溝54とは治金容器(1)の中の融成物を、次行
程の装置に送る溝である。支持要素43と同軸に、ばね46
が設けられ、このばね46によってエネルギー伝達構成要
素42が要素30の方向に動くことが可能であり、したがっ
て面31および41が接触する。
第4図は、外被11および不燃性内張り12を備えた治金
容器10の詳細を示している。外被11にコンソール33が固
定されている。外皮11および不燃性内張り12は、コンソ
ール33を貫通して、対電極22が通される穴を有してい
る。電気エネルギーを伝達するエネルギー供給要素30の
構成要素32は、電気絶縁物60によって、金属要素(外被
11およびコンソール33)に対して分離されている。図示
されていない相対要素40は、エネルギー伝達構成要素32
の面31に対して面41によって当接する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図は第1
図に示す装置を構成するエネルギー伝達要素を詳細に示
す断面図、第3図は第1図に示す装置を構成する電気エ
ネルギー伝達要素を詳細に示す断面図、第4図は第1図
に示す装置を構成する対電極の電気絶縁構造を詳細に示
す断面図である。 10……治金容器、11……外被、 18……支持リング、19……脚部、 20……電源、22……対電極、 30……エネルギー供給要素、 31……支持面、 32……エネルギー伝達構成要素、 39……セグメント、40……相対要素、 41……面、 42……エネルギー伝達構成要素、 43……支持要素、44……継手、 45……補整要素、46……ばね、 47……ピストン・シリンダユニット、 48……圧力蓄積ユニット(アキュムレータ)、 49……セグメント、51……ハウジング、 52……精錬用運搬車、53……坩堝回転塔、 54……分配溝、60……電気絶縁物、 70……粉末材料。

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属融成物を収容し、外被(11)を有する
    治金容器(10)と、 上記金属融成物の上方に位置する少なくとも一つの電極
    (21)と、 上記金属融成物に接触する少なくとも一つの対電極(2
    2)と、 上記電極(21)と対電極(22)を介して電流を供給する
    電流アーク加熱装置を備える金属融成物の熱処理装置に
    おいて、 上記外被(11)の上に設けられ一端が上記対電極(22)
    に結合され他端に支持面(31)を有するエネルギー供給
    要素(30)と、 上記エネルギー供給要素(30)の上記支持面に接触する
    面(41)を有し、上記エネルギー供給要素(30)に電気
    エネルギーを送る相対要素(40)と、 上記相対要素(40)が取り外し可能に取り付けられた継
    手(44)と、上記継手(44)と協働して上記相対要素
    (40)の上記面(41)を上記支持面(31)の方に動かし
    て位置決めする補整要素(45)を備えることを特徴とす
    る、 金属融成物の熱処理装置。
  2. 【請求項2】エネルギー供給要素(30)が、治金容器
    (10)の支持リング(18)に設けられている、請求項1
    記載の金属融成物の熱処理装置。
  3. 【請求項3】エネルギー供給要素(30)が、治金容器
    (10)の脚部(19)に設けられている、請求項1記載の
    金属融成物の熱処理装置。
  4. 【請求項4】エネルギー供給要素(30),相対要素(4
    0)にエネルギーを伝達するため、不燃性の通電材料か
    らなるエネルギー伝達構成要素(32,42)が設けられて
    いる、請求項1ないし3いずれかに記載の金属融成物の
    熱処理装置。
  5. 【請求項5】上記通電材料がグラファイトであることを
    特徴とする請求項4記載の金属融成物の熱処理装置。
  6. 【請求項6】エネルギー伝達構成要素(32,42)に、互
    いに離間されたセグメント(39,49)に分割された支持
    面(31),面(41)が設けられている、請求項4記載の
    金属融成物の熱処理装置。
  7. 【請求項7】個々のセグメント(39,49)が、互いに無
    関係に支持方向に動き得る、請求項6記載の金属融成物
    の熱処理装置。
  8. 【請求項8】相対要素(40)のエネルギー伝達構成要素
    (42)がポケット状に形成され、ポケットが粉末状の材
    料(70)によって充填されている、請求項4記載の金属
    融成物の熱処理装置。
  9. 【請求項9】支持要素(43)に継手(44)が設けられ、
    該継手(44)によって、無負荷状態において面(41)が
    その静止位置に対して角運動を行うことができる、請求
    項1記載の金属融成物の熱処理装置。
  10. 【請求項10】面(41)を押圧方向に移動するため、継
    手(44)が補整要素(45)と結合されている、請求項1
    記載の金属融整物の熱処理装置。
  11. 【請求項11】補整要素(45)がばね(46)である、請
    求項10記載の金属融成物の熱処理装置。
  12. 【請求項12】補整要素(45)がピストン・シリンダユ
    ニット(47)である、請求項10記載の金属融成物の熱処
    理装置。
  13. 【請求項13】ピストン・シリンダユニット(47)がア
    キュムレーダ(48)に接続されている、請求項12記載の
    金属融成物の熱処理装置。
  14. 【請求項14】アキュムレータ(48)が、支持面(31)
    と相対要素(40)の面(41)との間の押圧力に依存して
    調整可能である、請求項13記載の金属融成物の熱処理装
    置。
  15. 【請求項15】対電極(22)が、要素(30)の構成要素
    と結合されている、請求項1に記載の金属融成物の熱処
    理装置。
  16. 【請求項16】エネルギー伝達構成要素(32)および対
    電極(22)と治金容器(10)の外被(11)との間に、電
    気絶縁物(60)が設けられている、請求項15記載の金属
    融成物の熱処理装置。
  17. 【請求項17】治金容器(10)を収容するため移動可能
    であり熱処理を行うため基本位置に固定可能な精錬用運
    搬車(52)に、補整要素(45)が設けられている、請求
    項9記載の金属融成物の熱処理装置。
  18. 【請求項18】補整要素(45)が、坩堝回転塔(53)に
    設けられている、請求項10記載の金属融成物の熱処理装
    置。
  19. 【請求項19】補整要素(45)が、分配溝(54)に設け
    られている、請求項10記載の金属融成物の熱処理装置。
  20. 【請求項20】相対要素(40)が真空装置のハウジング
    (51)内に設けられるようにした、請求項1記載の金属
    融成物の熱処理装置。
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