JP2832031B2 - 内燃機関のピストン保護装置 - Google Patents
内燃機関のピストン保護装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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Description
燃機関のピストン回りに異常が発生した時に適切な対処
をすることによりピストンを保護する装置に関する。
するものとして、例えばエンジン温度を検出してこの温
度が所定の温度以上になった時にエンジンの冷却系が異
常であるとして検知するものや、エンジンへの油圧を検
知することにより、エンジンの潤滑系の異常を検知する
ものや、ノッキングセンサにより燃焼状態の異常を検知
するものがある。しかし、エンジンのピストン回りにお
ける異常状態を検出するものは従来なく、その開発が望
まれている。
舶用エンジンではエンジン全開状態で使用される頻度が
高く、ピストン回りの故障、例えばピストンのかじり等
を起す可能性があり、その場合にはエンジンに対する致
命的な損傷につながり、航走の安全上からもこのピスト
ン回りの故障は発生後瞬時に対処しなければならない。
の目的とするところは、エンジンのピストン回りの異常
状態を検出することにより、瞬時に適切な対処を行な
い、ピストンを保護する内燃機関のピストン保護装置を
提供するにある。
めに、少なくとも機関の振動を含む機関の運転状態を検
出する運転状態検出器と、機関の振動につき予め設定さ
れた第1設定値及び第1設定値より小さい第2設定値と
前記運転状態検出器からの振動の出力信号を比較し、該
出力信号が第1設定値以上のときに第1異常信号を出力
し、該出力信号が第2設定値以上で第1設定値以下のと
きに第2異常信号を出力する異常検出手段と、異常検出
手段からの第1異常信号に基き機関を停止させ、第2異
常信号に基き機関回転速度を低減させる制御手段と、を
備えたものである。
及び振動加速度変化率のそれぞれについて設定され、か
つ、複数のエンジン回転数相当の時のそれぞれに対応し
て設定され、前記異常検出手段は、前記運転状態検出器
の信号に基き算出された振動加速度及び振動加速度変化
率を、前記第1設定値及び第2設定値と比較するもので
もよい。
振動の値が大きい程機関の回転速度をより低減させ、ピ
ストンのかじり等の異常に対処できる。
として第1と第2の設定値を設定しておき、両設定値と
機関の振動を比較し、振動の値が第1設定値以上のとき
は機関を停止させ、第2設定値以上で第1設定値以下の
ときは機関を減速させる。
このピストン保護装置は主として制御器10と、基準とな
るデータを設定する設定器12と、エンジンの運転状態を
検出する運転状態検出器14とからなっている。
時間設定器およびその記憶部と、符号18で示すエンジン
異常振動基準値設定器およびその記憶部が含まれていれ
る。そしてこの設定器12から、制御器10の補正器20に対
してデータサンプリング時間の基準値と振動設定値が出
力される。ここで振動設定値としては、第3図および第
4図に示すように、各エンジン回転数に応じた危険振動
加速度の絶対値A、準危険振動加速度の絶対値a、危険
振動加速度の変化率の絶対値B、準危険振動加速度変化
率の絶対値bを設定する。例えば船舶用エンジンの場
合、トローリング回転数相当である500rpmの時、全開回
転数相当の5,500rpmの時およびその他の複数の回転数相
当の時のそれぞれに対応するA、a、B、bを設定す
る。なお第1図の例では各エンジンにこの設定器12を取
付ける場合について示しているが、この設定器12の基準
サンプリング時間や振動設定値は、予め工場出荷時にお
いて制御器10の記憶部にそのデータを入力して記憶させ
ておくようにしてもよい。この場合、エンジンには設定
器を設けなくてもよい。
ン吸気温、排気温、水温などを検出する温度検出器22
と、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出器
24と、エンジンのスロットル弁の開度を検出するスロッ
トル開度検出器26(吸入空気量検出器であってもよい)
と、エンジンの振動を検出する振動検出器28と、を含ん
でいる。温度検出器22から出力されるエンジン温度信
号、エンジン回転数検出器24から出力されるエンジン回
転数ならびにその回転数変化の信号、スロットル開度検
出器26から出力されるスロットル開度ならびにスロット
ル開度変化の信号がそれぞれ前記補正器20に入力され
る。
準値および振動設定値が運転状態検出器14からの信号に
基いて適切な値に補正され、その出力信号である補正値
がエンジン異常検出器30に入力される。このエンジン異
常検出器30へは運転状態検出器14の振動検出器28からの
出力信号が増幅器32を介して増幅されて入力される。
検出器28からの信号を比較し、エンジンの異常状態(例
えばノッキング)を検出し、その出力信号を異常対処信
号出力器34に送り、この異常対処信号出力器34からの出
力信号により、警報装置36を作動させて警報し、エンジ
ン減速停止装置40を動作させてエンジンの減速を行な
う。このことによりノッキングによるピストン損傷を防
止することができる。さらに、異常状態としてノッキン
グより振動レベルの大きいピストンの焼付きの初期状態
においては、オイルポンプ38を制御してその吐出量を増
大させ、エンジン減速停止装置40を作動させてエンジン
の急激減速や停止を行ない、ピストンの焼付きを防止す
る。
ンジンに適用した場合の船外機の模式図が示されてい
る。この船外機のエンジン42は、クランク軸44が縦置き
配置され、クランク軸44にコンロッド46を介してピスト
ン48がシリンダボディ50内に摺動可能に配置されてい
る。前記温度検出器22はシリンダヘッド52に取付けら
れ、エンジン回転数検出器24はパルサコイルとしてフラ
イホイールマグネト54内に配置され、スロットル開度検
出器26は気化器56内のスロットル弁58の弁軸に取付けら
れている。前記制御器10を含むその他の電装品は電装箱
60内に収納されてシリンダボディ50の外壁に取付けら
れ、かつ前記オイルポンプ38もシリンダボディ50の外壁
に取付けられている。
であって船外機をこのチルト軸62の回りに上下に回動可
能に支持している。
プログラムを説明する。まずエンジンのスタートの後、
ステップS1でエンジン運転状態、すなわちエンジン回転
数m、吸入空気量またはスロットル開度θ、エンジン温
度cを計測し、これをデータとして取入れる。次にステ
ップS2で、前記第3図および第4図のグラフに基き、エ
ンジン回転数mの時のAm、am、Bm、bmを補間法にて演算
し、求める。次にステップS3で、前記ステップS1からの
エンジン運転状態のデータに応じて補正値Am′、am′、
Bm′、Bm′を求める。ここで例えばAm′は Am′=kc・kθ・kdm/dt・Am により求められる。エンジン温度補正ファクタkcは第6
図に示す補正決定曲線に基いて求められ、スロットル開
度補正ファクタkθは第7図に示す設定曲線に基き決め
られ、加減速補正ファクタkdm/dtは第8図の補正曲線
に基いて決められる。他の補正値ついても同様の補正フ
ァクタを算出して求めることができる。
グラムを実施し、振動加速度の絶対値Xと振動加速度の
変化率の絶対値Yを求める。
を判断し、小さくない場合にはステップS6でエンジンを
停止し、かつステップS7で警告ブザーをONするかランプ
を点灯させる。ステップS5でXがAm′よりも小さい場合
には、ステップS8でYがBm′より小さいか否か判断し、
小さくない場合には前記ステップS6の制御を行なう。小
さい場合にはステップS9でXがam′よりも小さいか否か
判断し、小さくない場合にはステップS10でエンジン回
転数を低下させ、かつオイルポンプ吐出量を増加させる
とともに警報ブザーをONもしくはランプを点灯させる
(S11、S12)。ステップS9でXが小さい場合にはステッ
プS13でYがBm′よりも小さいか否か判断し、小さくな
い場合には前記ステップS10に戻り、小さい場合には再
び前記ステップS1に戻る。
プS4のサンプリングプログラムを詳しく説明する。第9
図において示す曲線は時間と振動との関係を示す曲線で
あり、特にt1は制御器10が振動データサンプリングステ
ップにおいて最初にデータを取り込む時刻を示し、G1は
その時の振動加速度値であり、またtはサンプリングの
時間間隔を示している。
グのプログラムを説明する。まずステップS20でエンジ
ン回転数が大きいか否か判断し、大きい場合にはステッ
プS21で前記tを小さく設定し、大きくない場合にはス
テップS22で前記tを大きく設定する。次にステップS23
でエンジン回転が定常状態にあるか否か判断し、ない場
合にはステップS24で振動加速度の絶対値X=|G1|と
し、振動加速度の変化率の絶対値Y=|G2−G1|とする。
エンジン回転が定常状態にある場合には、ステップS25
において例えばデータを取り込む時刻nをn=5とす
る。そして、 とする。
値Xおよび振動加速度の変化率の絶対値Yが前記第5図
のステップS5以下の制御プログラムで使用される。
度が大きい程、あるいは加速状態にある程ピストンにと
って過酷であり、ノッキングがピストンに及ぼす影響が
大きいこと、ピストン焼付きが発生しやすいことに着目
し、これを補正することでピストンをより安全に保護し
ている。
り振動レベルの大きくピストン損傷レベルの大きいピス
トン焼付き現象においても、振動レベルの大きい程ピス
トンは大きく損傷を受けることに着目し、振動レベルが
大きい程、エンジン回転数をより低い値に低減させても
よい。あるいはより急激に低減させるようにしてもよ
い。
きくなる程機関の回転速度をより低減するので、ピスト
ンを確実に保護することができる。
で、機関の異常状態の程度を明確に精度良く検出でき、
振動が異常状態の程度の比較的軽い第2設定値以上のと
きに機関の回転速度を低減し、異常状態の程度の重い第
1設定値以上のときに機関を停止させるので、その時の
振動に応じた適切な処置により確実にピストンを保護す
ることができる。また本発明によれば、振動加速度、振
動加速度変化率の二つのデータにより異常状態を判断し
ているため、正確な判断が可能である。さらに、設定値
を回転数に応じたものとしたため、各回転数に応じたき
め細やかな制御が可能となる。
実施例を示す制御回路図、第2図は内燃機関として船外
機用エンジンを使用した場合の例を示す模式図、第3図
は同実施例における振動加速度設定方法を示すグラフ、
第4図は同振動加速度変化率の設定方法を示すグラフ、
第5図は同実施例の制御プログラムを示すフローチャー
ト、第6図は温度による補正ファクタを決定する方法を
示すグラフ、第7図はスロットル開度によって補正ファ
クタを決定する方法を示すグラフ、第8図はエンジン回
転数変化率によって補正ファクタを決定する方法を示す
グラフ、第9図はエンジンの振動と時間との関係を示す
グラフ、第10図は同実施例における振動データサンプリ
ングプログラムの一例を示すフローチャートである。 10……制御器,12……設定器 14……運転状態検出器,20……補正器 22……温度検出器 24……エンジン回転数検出器 26……スロットル開度検出器 28……振動検出器,30……エンジン異常検出器 34……異常対処信号出力器
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも機関の振動を含む機関の運転状
態を検出する運転状態検出器と、機関の振動につき予め
設定された第1設定値及び第1設定値より小さい第2設
定値と前記運転状態検出器からの振動の出力信号を比較
し、該出力信号が第1設定値以上のときに第1異常信号
を出力し、該出力信号が第2設定値以上で第1設定値以
下のときに第2異常信号を出力する異常検出手段と、異
常検出手段からの第1異常信号に基き機関を停止させ、
第2異常信号に基き機関回転速度を低減させる制御手段
と、を備えた内燃機関のピストン保護装置。 - 【請求項2】前記第1設定値及び第2設定値は、振動加
速度及び振動加速度変化率のそれぞれについて設定さ
れ、かつ、複数のエンジン回転数相当の時のそれぞれに
対応して設定され、前記異常検出手段は、前記運転状態
検出器の信号に基き算出された振動加速度及び振動加速
度変化率を、前記第1設定値及び第2設定値と比較す
る、第1項に記載のピストン保護装置。
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ID=14443927
Family Applications (1)
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