JP2831338B2 - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2831338B2 JP8288541A JP28854196A JP2831338B2 JP 2831338 B2 JP2831338 B2 JP 2831338B2 JP 8288541 A JP8288541 A JP 8288541A JP 28854196 A JP28854196 A JP 28854196A JP 2831338 B2 JP2831338 B2 JP 2831338B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズを、少
なくともその光軸と平行な方向に駆動変位させる対物レ
ンズ駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、光学ディスクプレーヤに用いられ
る光学ピックアップ装置は、半導体レーザ等のレーザ発
振器から出射される光ビームが高速で回転される光ディ
スクの記録トラックを正確にトラッキングするようにな
すため、光ビームを光ディスク面に集光させる対物レン
ズを記録トラックのトラッキング方向及びフォーカス方
向の互いに直交する2軸方向に駆動変位させてトラッキ
ング制御及びフォーカス制御を行う行う対物レンズ駆動
装置を備えている。 【0003】この種の対物レンズ駆動装置として図11
に示すように構成されたものが知られている。この対物
レンズ駆動装置は、対物レンズ1を支持するとともに対
物レンズ1をその光軸と平行な方向及び光軸と直交する
方向に駆動変位させる電磁駆動手段を構成する駆動コイ
ルが配設されるボビン2を備えている。そして、ボビン
2は、対物レンズ1の光軸方向と直交する方向に移動可
能に支持された支持体3に基端側を取付けた一対の板バ
ネからなる平行バネ4,4によって光軸方向と直交する
2面である図中上下2面を挾持するようにして片持ち支
持されている。このように構成された対物レンズ駆動装
置にあっては、電磁駆動手段によってボビン2に対し対
物レンズ1の光軸方向の駆動力が加えられると、平行バ
ネ4,4が弾性変位され、対物レンズ1は、図11中矢
印方向に平行に移動変位され、光ディスクの信号記録面
に集光する光ビームのフォーカス制御が行われる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
た対物レンズ駆動装置は、対物レンズ1を支持する平行
バネ4,4が板バネで形成されてなるため、平行バネ
4,4の最低共振周波数f0及び最低共振周波数f0点に
おける共振鋭度(Q値)は、板バネの材質や板厚に依存
している。しかし、板金によって形成される板バネは、
材質や加工特性上板厚にバラツキが大きく、最低共振周
波数f0及び共振鋭度(Q値)が一定しない。そのた
め、トラッキング及びフォーカス方向の制御駆動電流に
応じて安定した対物レンズ1の駆動制御を行うことが困
難となっている。 【0005】特に、平行バネ4,4に金属の板バネを用
いたものにあっては、板バネの最低共振周波数f0が高
く、最低共振周波数f0点における共振鋭度(Q値)が
大きくなってしまう。特に、微細なトラッキング方向及
びフォーカス方向の制御を必要とする対物レンズ駆動装
置にあっては、制御駆動の周波数も高く駆動時に高次共
振を発生し易く、トラッキング及びフォーカス方向の制
御駆動電流に追随した良好な制御特性をもって対物レン
ズ1の制御を行うことができない。 【0006】このような高次共振を防止し、安定した制
御特性を得るためには、最低共振周波数f0を下げ、最
低共振周波数f0点における共振鋭度(Q値)を小さく
する必要がある。そこで、従来の対物レンズ駆動装置に
あっては、板金の板バネからなる平行バネ4,4にゴム
等の粘性抵抗の大きな部材を接着し、最低共振周波数f
0を下げるとともに共振鋭度(Q値)を小さくするよう
にしている。しかし、このようものにあっても、十分に
共振鋭度(Q値)を小さくすることができないばかり
か、ゴム等を接合する接着剤の影響、接合されるゴム等
の硬度のバラツキ等により、対物レンズの制御特性の安
定化を達成することが困難となっている。 【0007】そこで、本発明は、対物レンズを支持する
部材の最低共振周波数f0のコントロールを容易に行う
ことができ、共振鋭度(Q値)を小さくして高次共振の
発生を抑え、安定した対物レンズの駆動制御を行い得る
対物レンズ駆動装置を提供することを目的とする。 【0008】さらに、本発明は、一層の小型化を図るこ
とを可能となす対物レンズ駆動装置を提供することを目
的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明に係る対物レンズ
駆動装置は、上述したような従来のものが有している問
題点の解消を図り、上記目的を達成するため、対物レン
ズを支持するとともに、上記対物レンズの光軸に対して
平行な挿通孔を有するとともに上記対物レンズの光軸と
平行な面に沿ってコイルが設けられたレンズホルダと、
上記レンズホルダを少なくとも上記対物レンズの光軸方
向に変位可能に支持する合成樹脂からなる支持部材と、
上記レンズホルダの挿通孔に挿通されるヨーク片と上記
ヨーク片と上記コイルを挟むように設けられた磁石とを
備え上記コイルに対し磁界を発生する磁界発生手段と、
上記支持部材と上記磁界発生手段とが取り付けられる基
台とを備える。 【0010】ここで、上記支持部材は、一端側が上記レ
ンズホルダに対して上記対物レンズの光軸を含む平面に
対して対称な位置で上記対物レンズの光軸に対して平行
な方向に変位可能な弾性変位部を介して上記レンズホル
ダに連結され、他端側が上記対物レンズの光軸の方向に
弾性変位可能な他の弾性変位部を介して上記基台に支持
されたリンク機構によって構成される。 【0011】そして、上記磁界発生手段は、少なくとも
その一部が上記支持部材の一端側に設けられた上記対物
レンズを含む平面に対して対称な位置に設けられた弾性
変位部の間に配されている。本発明に係る対物レンズ駆
動装置は、対物レンズを支持するレンズホルダを対物レ
ンズの光軸に対し平行な方向に変位可能に支持する弾性
変位部を有する支持部材を合成樹脂により形成してなる
ので、用いる合成樹脂の材料の選択及びこの支持部材に
設けられる弾性変位部の弾性変位力を調整することによ
り、支持部材の最低共振周波数f0を制御して共振鋭度
(Q値)を小さくすることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態を図面を参照しながら説明する。本発明に係る対物レ
ンズ駆動装置13は、図1に示すように、光ビームを出
射する半導体レーザ、この半導体レーザから出射されて
光ディスクに照射される光ビームと光ディスクから反射
された戻りビームとを分離するビームスプリッタ等の光
学部品及び戻りビームを検出するフォトディテクタ等を
内蔵した光学系ブロック11上に配置され、光学ディス
クプレーヤ等に用いられる光学ピックアップ装置を構成
する。このとき、光学系ブロック11は、対物レンズ駆
動装置13の取付け用の基台となる。 【0013】この対物レンズ駆動装置は、光ディスクの
信号記録面に光ビームを集光させる対物レンズ12を、
戻りビームを検出して得られるフォーカス方向及びトラ
ッキング方向の誤差検出出力に応じて対物レンズ12の
光軸方向のフォーカス方向及びこの光軸方向と直交する
トラッキング方向に駆動変位させて光ビームのフォーカ
ス制御及びトラッキング制御を行うものである。この対
物レンズ駆動装置13は、図2に示すように、U字状を
なす第1及び第2のヨーク14,15と、これらヨーク
14,15に取付けられるマグネット16,16とから
なる磁気回路部と、光ディスクの信号記録面から反射さ
れる戻りビームを検出して得られるフォーカス方向及び
トラッキング方向の誤差検出出力に応じた制御駆動電流
が供給され上記対物レンズ12を光軸方向及びこの光軸
方向と直交する方向に駆動せしめる駆動力をそれぞれ発
生させる磁気回路部と相俟って電磁駆動手段を構成する
フォーカス駆動コイル17及び4個のトラッキング駆動
コイル18と、これら駆動コイル17,18が取付けら
れる方形状のボビン19と、対物レンズ12を光軸方向
及びこの光軸方向と直交する方向に移動変位可能に支持
するとともに上記ボビン19が取付けられる合成樹脂か
らなる対物レンズ支持部材20とから構成されている。 【0014】磁気回路部を構成する第1及び第2のヨー
ク14,15は、光学系ブロック11に設けられた光ビ
ームが透光する光窓10を中心にして対称に開放側を上
方に向け、立上り片14a,14b及び15a,15b
を相対向させて上記光学系ブロック11の上面に位置決
めして取付けられる。そして、マグネット16,16
は、第1及び第2のヨーク14,15の外方側に位置す
る立上り片14a,15aの内側面に接合配設される。 【0015】また、フォーカス駆動コイル17は、制御
駆動電流が供給されたとき、マグネット16,16の着
磁の方向と相俟って対物レンズ12を光軸方向であるフ
ォーカス方向に駆動する駆動力を生ずるようにボビン1
9の周回り方向に巻回されている。すなわち、フォーカ
ス駆動コイル17は、ボビン19の対物レンズ12の光
軸と平行な面に沿って配設される。また、各トラッキン
グ駆動コイル18は、同じく制御駆動電流が供給された
とき、マグネット16,16の着磁の方向と相俟って対
物レンズ12を光軸方向と直交する方向であるトラッキ
ング方向に駆動する駆動力を生ずるように角形に巻回さ
れ、ボビン19の各コーナ部に亘って設けられる。 【0016】さらに、対物レンズ支持部材20は、折曲
げ疲労に強いポリプロピレン又はポリエステルエラスト
等の合成樹脂を成形して図3に示すように一体に形成さ
れる。この対物レンズ支持部材20は、ボビン19の高
さH1と略同一の高さH2を有する連結部21の上下両側
に対物レンズ12及びボビン19を対物レンズ12の光
軸方向に変位可能に支持するレンズホルダとなる平行支
持板22を構成する一対の平行板23,24を第1の弾
性変位部25,26を介して図3に示すように連設して
いる。これら弾性変位部25,26は、各平行板23,
24の連結部21への連設部分を薄肉部となすことによ
って形成されてなる。連設部分には、第1の弾性変位部
25,26の弾性変位力を調節するため、切欠き穴2
7,28が設けられている。一対の平行板23,24
は、図6に示すように、第1の弾性変位部25,26に
沿って相対向する側に折曲げられて平行支持板22を構
成する。この平行支持板22を構成する一対の平行板2
3,24のうちの一方の平行板23の先端側には、対物
レンズ12が取付けられたレンズ保持体29が嵌合する
対物レンズ取付け穴30が穿設され、他方の平行板24
の先端側には、対物レンズ12に入射する光ビームを制
御するビーム透過孔31が穿設されている。 【0017】また、一対の平行板23,24には、対物
レンズ支持部材20を光学系ブロック11に取付けたと
き第1及び第2のヨーク14,15のマグネット16,
16と対向する内方側の立上り片14b,15bがそれ
ぞれ挿通するヨーク挿通孔32,33,34,35が対
物レンズ取付け穴30及びビーム透過孔31を中心にし
て対称に穿設されている。さらに、一対の平行板23,
24の相対向する内面には、図3及び図6に示すよう
に、対物レンズ取付け穴30及びビーム透過孔31の中
心を中心にしてボビン19の両端が位置決め係合される
係合段部36,37が設けられている。 【0018】そして、対物レンズ12は、この対物レン
ズ12を取付けたレンズ保持体29を一方の平行板23
の対物レンズ取付け穴30に嵌合され、レンズ保持体2
9のフランジ部29aを一方の平行板23に対し光軸が
直交するように取付けられる。また、ボビン19は、互
いに平行となるように折曲げられた一対の平行板23,
24の相対向する面に設けた係合段部36,37に両端
をそれぞれ係合させるとともに両端面を接着剤により接
合して一対の平行板23,24に挾持されるように取付
けられる。 【0019】上述のように対物レンズ12及びボビン1
9を支持する平行支持板22は、フォーカス方向の駆動
力を受けたとき対物レンズ12が光軸方向に第1の弾性
変位部25,26と相俟って平行移動可能となるよう
に、各平行板23,24の中途部に幅方向に亘って第2
の弾性変位部38,39が設けられている。これら第2
の弾性変位部38,39は、第1の弾性変位部25,2
6と同様に一対の平行板23,24の一部を薄肉部とな
すことによって形成され、中央部に弾性変位力を調節す
る切欠き穴40,41を設けて構成されている。 【0020】また、対物レンズ支持部材20の連結部2
1の左右両側には、第1の平行支持板22を構成する一
対の平行板23,24と直交するように、対物レンズ1
2及びボビン19を対物レンズ12の光軸方向と直交す
る方向に変位可能に支持するとともに光学系ブロック1
1への固定部となる一対の垂直板43,44が連設され
ている。これら垂直板43,44も、第3の弾性変位部
45,46を介して図3に示すように連結部21に連設
されている。これら弾性変位部45,46も連結部21
への連設部分を薄肉部となすことによって形成され、且
つ連設部分には弾性変位力を調節する切欠き穴47,4
8が設けられている。 【0021】そして、一対の垂直板43,44は、図5
に示すように第3の弾性変位部45,46に沿って相対
向して平行となるように折曲げられる。これら一対の垂
直板43,44は、左右対称の同形状に形成され、一端
に固定部となる光学系ブロック11への取付け部49,
50が設けられている。これら取付け部49,50は、
各垂直板43,44の一端を膨出して形成され、軸方向
に固定ネジ51,52が挿通するネジ挿通孔53,54
が穿設されて構成されている。さらに、一対の垂直板4
3,44の中途部には、トラッキング方向の駆動力を受
けたとき、平行支持板22を介して取付けられた対物レ
ンズ12及びボビン19が対物レンズ12の光軸方向と
直交する方向に第3の弾性変位部45,46と相俟って
平行移動可能となるように幅方向に亘って第4の弾性変
位部55,56が設けられている。これら第4の弾性変
位部55,56は、第2の弾性変位部38,39と同様
に、一対の垂直板43,44の一部を薄肉部となすこと
によって形成され、中央部に弾性変位力を調節する切欠
き穴57,58を設けて構成されている。 【0022】すなわち、第3の弾性変位部45,46を
介して連結部21に連結された一対の垂直板43,44
及び第4の弾性変位部55,56を介して垂直板43,
44に連結された取付け部49,50は、対物レンズ1
2を支持したレンズホルダとなる平行支持板22を基台
となる光学系ブロック11に変位可能に支持するリンク
機構を構成する。 【0023】上述のように対物レンズ及びボビン19を
支持する平行支持板22と一対の垂直板43,44を一
体に設けてなる対物レンズ支持部材20は、対物レンズ
12の光軸と光学系ブロック11の光窓10を透光する
光ビームの光軸とを一致させて、図6に示すように光学
系ブロック11の上面に取付けられる。すなわち、対物
レンズ支持部材20は、一対の支持板43,44の一端
に設けた取付け部49,50を、スペーサ59を介在さ
せて固定ネジ51,52により光学系ブロック11に固
定することによって取付けられる。このとき、平行支持
板22に穿設されたヨーク挿通孔32,33,34,3
5には、第1及び第2のヨーク14,15の内方側の立
上り片14b,15bが図7に示すように挿通する。そ
して、ボビン19に取付けたフォーカス及び取付け駆動
コイル17,18がマグネット16,16と第1及び第
2のヨーク14,15間の間隙に所定の磁気ギャップを
保持させて支持される。 【0024】上述の如く構成された光学ピックアップ装
置の対物レンズ駆動装置13は、光ディスクから反射さ
れる戻りビームを検出して得られるフォーカス方向の誤
差検出出力に応じたフォーカス駆動電流がフォーカス駆
動コイル17に供給されると、磁気作用によりこのコイ
ル17を流れる電流とマグネット16,16の磁界の方
向とからボビン19に対し図6中矢印F方向の駆動力が
生ずる。この駆動力を受けたボビン19を取付けた平行
支持板22は、第1及び第2の弾性変位部25,26及
び38,39が弾性変位し、図6中矢印F方向に変位駆
動し対物レンズ12を光軸方向に変位させてフォーカス
制御を行う。このとき、平行支持板22は、互いに平行
な第1及び第2の弾性変位部25,26及び38,39
を屈曲点にして弾性変位するため、先端側は平行状態を
維持して移動変位し、対物レンズ12も光軸方向に近似
的に直線移動する。 【0025】また、光ディスクから反射される戻りビー
ムを検出して得られるトラッキング方向の誤差検出出力
に応じたトラッキング駆動電流が各トラッキング駆動コ
イル18に供給されると、磁気作用によりこれらコイル
18を流れる電流とマグネット16,16の磁界の方向
とからボビン19に対し図8中矢印T方向の駆動力が生
ずる。そして、この駆動力により、連結部21への連設
部分となる第3の弾性変位部45,46が弾性変位する
とともに、一対の垂直板43,44の中途部に設けた第
4の弾性変位部55,56が弾性変位し、対物レンズ1
2を図8中矢印T方向の光軸と直交する方向に変位駆動
させて光ビームのトラッキング制御を行う。このとき、
一対の垂直板43,44は、互いに平行な第3及び第4
の弾性変位部45,46及び55,56を屈曲点にして
弾性変位するため、平行支持板22を含む対物レンズ1
2及びボビン19は、光学系ブロック11に対する水平
状態を維持したまま平行移動される。 【0026】なお、対物レンズ12をトラッキング方向
に変位駆動させるだけであれば、第4の弾性変位部5
5,56は必要なく、少なくとも第3の弾性変位部4
5,46を備えていればよい。さらにまた、上述の説明
では、一対の垂直板43,44は、平行に折曲げるよう
にしているが、光学系ブロック11への固定位置を適宜
選択することにより、稍々拡開するように折曲げた場合
であっても、第3及び第4の弾性変位部45,46及び
55,56が互いに平行であれば、平行アーム22を含
む対物レンズ12及びボビン19は、光学系ブロック1
1に対し水平に移動変位する。 【0027】上述の実施例では、対物レンズ支持部材2
0は、光学系ブロック11に直接取付けられて光学ピッ
クアップ装置を構成するようにしているが、図9及び図
10に示すように、取付け基板61を介して光学系ブロ
ック11に取付けるようにしてもよい。この例の場合に
あっては、磁気回路部を構成するマグネット16,16
が取付けられた第1及び第2のヨーク14,15を取付
け基板61に取付ける。 【0028】また、対物レンズ12及びボビン19を支
持した対物レンズ支持部材20は、一対の垂直板43,
44の一端に設けた取付け部62,63を取付け基板6
1の両側に立上り形成した取付け片63,65にビス6
6をもって固定して取付ける。この場合、一方の垂直板
43に設けられる取付け部62は、ビス孔67と一方の
取付け片64に設けた位置決め突起68に嵌合する位置
決め孔をこの垂直板43の長手方向に水平に設けられ
る。また、他方の垂直板44に設けられる取付け部63
は、ビス孔70の他方の取付け片65に設けた位置決め
突起71に嵌合する位置決め孔72をこの垂直板44の
高さ方向に垂直に設けて構成される。そして、対物レン
ズ支持部材20は、一対の垂直板43,44に設けた取
付け部62,63の位置決め孔72を各取付け片64,
65に各位置決め突起68,71に嵌合し、ビス66に
より固定され、対物レンズ12の光軸方向及び光軸方向
に直交する方向に加わる駆動力に対し偏位することなく
位置決めされて取付けられる。 【0029】上述のように対物レンズ支持部材20が取
付けられた取付け基板は、光ビームが透光する嵌合孔7
3を光学系ブロック11に設けた同じく光ビームを透光
させる嵌合筒部74に嵌合させてビス75により固定さ
れて取付けられる。なお、上述した実施例では、ボビン
19は、対物レンズ支持部材20とは別体に構成してい
るが、平行支持板22を構成する一対の平行板23,2
4のいずれか一方の内面側に一体に設けるようにしても
よい。 【0030】 【発明の効果】上述したように、本発明に係る対物レン
ズ駆動装置は、対物レンズをその光軸と平行な方向に変
位可能に支持する支持部材を合成樹脂により一体的に形
成して形成してなるので、用いる合成樹脂の材料の選択
及びこの支持部材に設けられる弾性変位部の弾性変位力
を調整することにより、支持部材の最低共振周波数f0
をコントロールし共振鋭度(Q値)を小さくなし、駆動
時の共振を抑え、対物レンズを制御電流に応じて正確に
光軸に対して平行な方向に駆動制御することを可能とな
す。 【0031】特に、本発明に係る対物レンズ駆動装置
は、対物レンズを保持するレンズホルダをフォーカス方
向に移動可能に支持する支持部材を、一端側がレンズホ
ルダに対して、対物レンズの光軸を含む平面に対して対
称な位置で対物レンズの光軸に対して平行な方向に変位
可能な弾性変位部を介して連結され、他端側を上記対物
レンズの光軸の方向に弾性変位可能な他の弾性変位部を
介して基台に支持されたリンク機構によって構成し、磁
界発生手段を、少なくともその一部が支持部材の一端側
に設けられた対物レンズの光軸を含む平面に対して対称
な位置に設けられた弾性変位部の間に配されてなるの
で、わずかのスペース内に支持手段及び磁界発生手段を
効率よく配置でき、装置全体の小型化を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る対物レンズ駆動装置を光学ピック
アップ装置に適当した状態を示す斜視図である。 【図2】本発明に係る対物レンズ駆動装置を分解して示
す斜視図である。 【図3】本発明に係る対物レンズ駆動装置を構成する対
物レンズ支持部材の展開図である。 【図4】図3のAーA線断面図である。 【図5】図3のBーB線断面図である。 【図6】本発明に係る対物レンズ駆動装置の側面図であ
る。 【図7】上記対物レンズ駆動装置の断面図である。 【図8】上記対物レンズ駆動装置の平面図である。 【図9】本発明に係る対物レンズ駆動装置の他の例を示
す斜視図である。 【図10】図9に示す対物レンズ駆動装置の分解斜視図
である。 【図11】従来の対物レンズ駆動装置を示す概略斜視図
である。 【符号の説明】 11 光学系ブロック 12 対物レンズ 16 マグネット 17 フォーカス駆動コイル 18 トラッキング駆動コイル 19 ボビン 20 対物レンズ支持部材 21 連結部 22 平行支持板 23,24 平行板 25,26 第1の弾性変位部 38,39 第2の弾性変位部 43,44 垂直板 45,46 第3の弾性変位部 55,56 第4の弾性変位部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤森 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−209935(JP,A) 特開 昭59−195340(JP,A) 特開 昭58−182141(JP,A) 実開 昭57−168845(JP,U) 実開 昭57−173131(JP,U)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.対物レンズを支持するとともに、上記対物レンズの
    光軸に対して平行な挿通孔を有するとともに上記対物レ
    ンズの光軸と平行な面に沿ってコイルが設けられたレン
    ズホルダと、 上記レンズホルダを少なくとも上記対物レンズの光軸方
    向に変位可能に支持する合成樹脂からなる支持部材と、 上記レンズホルダの挿通孔に挿通されるヨーク片と上記
    ヨーク片と上記コイルを挟むように設けられた磁石とを
    備え上記コイルに対し磁界を発生する磁界発生手段と、 上記支持部材と上記磁界発生手段とが取り付けられる基
    台とを備え、 上記支持部材は、一端側が上記レンズホルダに対して上
    記対物レンズの光軸を含む平面に対して対称な位置で上
    記対物レンズの光軸に対して平行な方向に変位可能な
    性変位部を介して上記レンズホルダに連結され、他端側
    が上記対物レンズの光軸の方向に他の弾性変位可能な弾
    性変位部を介して上記基台に支持されたリンク機構によ
    って構成され、 上記磁界発生手段は、少なくともその一部が上記支持部
    材の一端側に設けられた上記対物レンズを含む平面に対
    して対称な位置に設けられた弾性変位部の間に配されて
    いることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
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