JP2831287B2 - 連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板 - Google Patents

連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板

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JP2831287B2
JP2831287B2 JP6314907A JP31490794A JP2831287B2 JP 2831287 B2 JP2831287 B2 JP 2831287B2 JP 6314907 A JP6314907 A JP 6314907A JP 31490794 A JP31490794 A JP 31490794A JP 2831287 B2 JP2831287 B2 JP 2831287B2
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貴博 藤本
和久 坂山
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TSUTSUNAKA PURASUCHITSUKU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続繊維で強化された熱
可塑性樹脂積層板に関する。本発明の熱可塑性樹脂積層
板は自動車内装芯材、シートシェル、バンパービーム、
ランプハウジング、パソコンハウジング、自転車フレー
ム、ヘルメット、スキー板、サーフボード、テニスラケ
ット、プロテクター、カバン、車椅子等の用途に加工し
て又は加工せずに使用できる。
【0002】
【従来の技術】繊維で強化された樹脂成形体は種々のも
のが知られている。例えば、ガラス繊維、カーボン繊維
等の無機繊維、あるいはアラミド繊維等の有機繊維の短
繊維を補強材として用いた樹脂成形体である。
【0003】さらに、より高い補強効果を得るために連
続繊維を用いた樹脂成形体も知られている。例えば、特
開平02−162031には、熱可塑性樹脂を含浸した
連続繊維で強化された樹脂テープを、熱可塑性樹脂板上
に複数配列し積層成形してなる平板状の繊維強化樹脂板
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
熱可塑性樹脂板上に繊維強化樹脂テープを積層した繊維
強化樹脂板は、繊維が樹脂板表面にあるため、表面平滑
性に劣り外観不良をきたすという問題がある。加えて、
表面の繊維層と内面の樹脂層との硬度の差が大きく、そ
のために耐衝撃性、とくに面衝撃性に劣る、長期使用時
の耐疲労特性(曲げ疲労特性)に劣る、という問題もあ
る。
【0005】また更に、このような繊維強化樹脂板を、
熱成形し所望の形状を付与しようとすると、熱成形の際
に、表面に積層された繊維層が浮き出し表面外観に劣
る、加えて積層体の表面層が流動性に劣るため、とくに
成形品のコーナー部分において、所望の形状が得られな
いという問題がある。また、上記積層板と同様に、成形
品の耐疲労特性に劣るという問題もある。
【0006】本発明は、上記問題点を解決し、繊維強化
樹脂板としての特性を維持して、表面平滑性、耐衝撃強
度、耐疲労特性に優れ、かつ、熱成形により外観の良好
な所望形状の製品を得られる連続繊維強化樹脂積層体を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】特定の熱可塑性樹脂基板
の上に、ポリアミド又はポリカーボネート樹脂を含浸し
た連続繊維強化樹脂テープを配列し、さらにその表面側
に特定の熱可塑性樹脂板を積層すること及びこの熱可塑
性樹脂基板および表面の熱可塑性樹脂板の厚さを特定と
することにより上記問題が解決できることを見い出し、
本発明を完成したものである。
【0008】即ち、本発明は、熱可塑性樹脂基板の少な
くとも片面に、ポリアミド又はポリカーボネート樹脂を
含浸した連続繊維で強化された樹脂テープを配列し、さ
らにこの樹脂テープの表側に厚さ0.1〜1mmの熱可
塑性樹脂板を積層した連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板
であって、熱可塑性樹脂基板の厚さが該積層板全体厚さ
の10〜80%であること並びに含浸樹脂がポリアミド
である場合は熱可塑性樹脂基板及び表側熱可塑性樹脂板
がポリアミド、PBT、PAR、ポリカーボネート又は
PPEからなり、含浸樹脂がポリカーボネートである場
合は熱可塑性樹脂基板及び表側熱可塑性樹脂板がポリカ
ーボネート、ポリアミド又はPBTからなることを特徴
とする連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板を要旨とする。
【0009】本発明において、樹脂テープとしては、ガ
ラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、あるいはアラミド繊
維等の有機繊維の速続繊維を、ポリアミド(PA)又は
ポリカーボネート(PC)樹脂で含浸したものが用いら
れる。この連続繊維強化樹脂テープは、例えば特表昭6
3−502518、あるいは特開昭63−027208
等の方法により製造される。
【0010】本発明の熱可塑性樹脂基板あるいは表層に
用いられる熱可塑性樹脂板としては、上記の連続繊維に
含浸され得る樹脂と同じ樹脂、あるいはこれら樹脂と相
溶性の良い樹脂を周知の方法でシート状にしたものが用
いられる。
【0011】前記の相溶性の良い樹脂としては、PAに
対してPBT、PAR、PC、PPEが、PCに対して
PA、PBTが例示できる。
【0012】表層に用いられる熱可塑性樹脂板の厚さ
は、0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.5m
mとする必要がある。0.1mm未満では、表面の平滑
な積層体が得られず、また耐衝撃性、耐疲労性にも劣
る。また、この積層体を熱成形する際に繊維層が浮き出
したり、流動性不足により特にコーナー部分において所
望の形状が得られないという不都合がある。また熱成形
された製品の耐衝撃性に劣る。逆に、1.0mmを越え
ると、弾性率が低下し、充分な剛性が得られないなど補
強効果が乏しい。
【0013】熱可塑性樹脂基板の厚さは、得られる積層
体全厚さの10〜80%、好ましくは、15〜40%と
する必要がある。10%未満では、得られる積層体の耐
衝撃性、耐疲労性が低下し、また塑性変形部分が不足し
熱成形性が悪化する。逆に80%を越えると、弾性率が
低下し、充分な剛性が得られないなど補強効果が乏し
い。
【0014】熱可塑性樹脂基板に積層される樹脂を含浸
した連続繊維強化樹脂テープおよび表層の熱可塑性樹脂
板は、使用形態により使用される面が連続繊維強化樹脂
テープおよび表層熱可塑性樹脂板になるように、基板の
片側のみでも良いし、両側に積層しても良い。
【0015】樹脂を含浸した繊維強化樹脂テープの配列
には密あるいは等間隔に並べたもの、これを同方向ある
いは異方向に積層したもの、少なくとも二軸方向に織っ
たり編んだりしたものが用いられる。
【0016】本発明の樹脂積層板は、周知の加熱加圧方
法、例えば熱盤、熱ロール、オートクレーブ等を用いる
方法で製造される。
【0017】繊維強化樹脂テープを配列した場合、配列
の仕方によっては繊維強化樹脂テープの隣どうし、ある
いは複数枚の積層間に空隙が生じる。この空隙は積層時
の加熱と加圧により埋めることができるが、更に効果的
に空隙を埋めるために接着層として、繊維強化樹脂テー
プに含浸され得る樹脂あるいはこれら樹脂と相溶性のよ
い樹脂を、厚さ0.2mmを限度として、各テープ間に
積層してもよい。この接着層の厚さが0.2mmを越え
ると弾性率が低下し、充分な剛性を得ることができな
い。
【0018】本発明の連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板
の厚さは、一般に0.5〜20mm、好ましくは1.0
〜10mm程度である。0.5mm未満では、弾性率が
低下し充分な剛性を得ることができず、高い剛性を要求
される分野では適さない。また厚さが20mmを越える
と、熱成形時積層板を加熱する際に、厚さ方向の温度が
不均一となり良好な成形品を得ることが困難となる。
【0019】
【実施例】実施例1〜実施例8 樹脂テープ:炭素繊維の連続繊維にポリカーボネート樹
脂を含浸(含浸率:60重量%)したもの(厚さ0.2
mm、巾10mm) 熱可塑性樹脂基板、表面側の熱可塑性樹脂板:ポリカー
ボネート樹脂を押出成形したもの熱可塑性樹脂基板の両
側に、樹脂テープおよび熱可塑性樹脂板を、表1の厚さ
構成で積層し、熱盤温度200℃、面圧5kgf/cm
の条件下でホットプレス成形により連続繊維強化樹脂
積層板を得た(実施例1〜実施例7)。
【0020】また同様にして、熱可塑性樹脂基板の片側
のみに、樹脂テープおよび熱可塑性樹脂板を積層した積
層板を得た(実施例8)。
【0021】得られた連続繊維強化樹脂積層板につい
て、曲げ弾性率、表面平滑性、耐衝撃性、耐疲労特性の
評価を行った。その結果を表1に併せて示す。
【0022】曲げ弾性率: 試験法:ASTM D790 曲げ弾性率が約100,000kgf/cm以下の場
合、充分な剛性があるとは言えない。
【0023】表面平滑性: 得られた積層板の表面外観を目視にて観察し、平滑性に
優れたものを二重マル、表面の凹凸が目立たないものを
マル、表面の凹凸が顕著なものをバツで示した。
【0024】耐衝撃性: 試験法:1/8インチ径、5kgの撃芯をある高さから
試験片上に落下し、試験片が割れる高さを測定。
【0025】この高さが100cm以上のものを二重マ
ル、50〜100cm未満のものをマル、50cm未満
のものをバツで示した。
【0026】耐疲労特性: 試験法:ASTM D790の方法に準じ(3点曲げ、
荷重10kg、振幅3mm、10Hz)、試験片が破断
する振幅回数を測定。
【0027】この振幅回数が10万回を超えるものを二
重マル、5〜10万回未満のものをマル、5万回未満の
ものをバツで示した。
【0028】また、得られた樹脂積層板を、150mm
×200mm×50mm高さ(コーナーR10mm)の
箱型の金型を用いてプレス成形した。得られた成形品に
ついて、繊維の浮きだし(表面平滑性)がないか、コー
ナー部がうまく成形されたかを、目視にて観察した。繊
維の浮きだしがなく、コーナー部の形状に優れるものを
二重マル、繊維の浮きだしが目立たなく、コーナー部の
形状が良好なものをマル、繊維の浮きだしがあるか、ま
たはコーナー部の形状が良好に得られないものをバツで
示した。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1〜比較例4 実施例1〜7と同様な構成で、表面の熱可塑性樹脂板の
厚さ、および熱可塑性樹脂基板の厚さが本発明の範囲外
のものを積層し積層板を得て、同様に評価した。その結
果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】参考例1〜3 従来技術による積層板を、実施例と同様の方法により得
た。
【0033】樹脂基板の両面に樹脂テープを積層したも
の(表面層のないもの)…参考例1。
【0034】樹脂テープ(2層)の両面に表面層を積層
したもの(基板のないもの)…参考例2。
【0035】樹脂テープのみを積層したもの(基板及び
表面層のないもの)…参考例3。
【0036】評価の結果を表3に示す。
【0037】
【表3】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂基板の少なくとも片面に、
    ポリアミド又はポリカーボネート樹脂を含浸した連続繊
    維で強化された樹脂テープを配列し、さらにこの樹脂テ
    ープの表側に厚さ0.1〜1mmの熱可塑性樹脂板を積
    層した連続繊維強化熱可塑性樹脂積層板であって、熱可
    塑性樹脂基板の厚さが該積層板全体厚さの10〜80%
    であること並びに含浸樹脂がポリアミドである場合は熱
    可塑性樹脂基板及び表側熱可塑性樹脂板がポリアミド、
    PBT、PAR、ポリカーボネート又はPPEからな
    り、含浸樹脂がポリカーボネートである場合は熱可塑性
    樹脂基板及び表側熱可塑性樹脂板がポリカーボネート、
    ポリアミド又はPBTからなることを特徴とする連続繊
    維強化熱可塑性樹脂積層板。
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JPH02162031A (ja) * 1988-12-16 1990-06-21 Asahi Glass Co Ltd 繊維強化樹脂板よりなる構造材およびそれを使用した構造体
JPH0691817A (ja) * 1992-09-09 1994-04-05 Toray Ind Inc 複合シート状物およびその製造方法

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