JP2830222B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JP2830222B2
JP2830222B2 JP1310120A JP31012089A JP2830222B2 JP 2830222 B2 JP2830222 B2 JP 2830222B2 JP 1310120 A JP1310120 A JP 1310120A JP 31012089 A JP31012089 A JP 31012089A JP 2830222 B2 JP2830222 B2 JP 2830222B2
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supply terminal
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裕光 平山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体集積回路装置に関し、特に砒化ガリウ
ム基板上に主にショットキー接合型電界効果トランジス
タにより形成された低消費電力化の容易な半導体集積回
路装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の半導体集積回路装置においては、シリ
コンバイポーラトランジスタから成る高速のエミッタ結
合型回路(以下ECL回路という)を含む集積回路(以下I
Cという)と、入出力論理レベル及び電源電圧の互換性
が求められている。
一方、製造ばらつきに対する耐性の観点からは、全て
ディプレッション型電界効果トランジスタ(以下FETと
いう)から成るバッファードFETロジック回路(BFL回路
と略す)又は差動型回路との二種が広く用いられてい
る。
前述のECL回路との互換性の要求から、電源電圧とし
ては−2Vと−5.2V、又は−2Vと−4.5Vの対のいずれかが
採用されている。これら電源電圧と前記二種類の基本回
路との組合せにより数Gb/sの高速動作が実現されている
が、高速性を損わないため、負荷容量充電能力には下限
が存在する。
具体的には、前記二種の基本回路では、基本ゲート当
り消費電力を5mW程度以下にすると負荷駆動能力が劣化
する事が多い。この事は、半導体集積回路装置の高集積
化の妨げとなっていた。例えば、1kゲート相当の半導体
集積回路装置で高速性を損わないためには、消費電力は
5W以上となり問題である。
以上の問題は、第3図に示すDCFL回路と呼ばれる基本
回路を用いると緩和される。
この基本回路は、近年、0.5μm程度のサブミクロン
ゲートFETの併用により、BFL回路等の従来技術による回
路に劣らない高速性を実現し得る事が確認されている。
第3図において、Q7,Q5は負荷用のトランジスタであ
りディプレション型FETで形成される。又、Q6,Q8はドラ
イバ用のトランジスタでありエンハンスメント型FETで
ある。
本回路ではレベルシフト回路が不要であり低電力化が
容易である。又、前述の様にECL回路との互換性の要求
から、電源電圧VDDは0V,電源電圧VSS1は−2Vに選定され
る事が多い。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の半導体集積回路装置は、DCFL回路を基
本回路として用い、電源電圧VSSとして−2Vに選定する
ことが多いので、次に示すような問題がある。
周知のように、FETのショットキー接合特性により、
ゲート・ソース間には整流作用があり、その障壁電位は
通常0.8〜0.9Vである。
従って、VSS1=−2Vとした場合、前段回路(Q5,Q6
の出力端子の電位が−1.1〜−1.2Vを越えると、トラン
ジスタQ5から次段回路(Q7,Q8)のトランジスタQ8のゲ
ートへ電流が流れる。即ち、DCFL回路1段の回路電流は
DCFL回路の論理の状態に拘らずほぼ一定となり、低消費
電力化が不十分となり、又、直流ファンアウト設計に制
限が付加されるという問題がある。
具体的には、高速性を損わない範囲におけるDCFL回路
1段の消費電力は約2mW程度である。BFL回路,差動型回
路に比して1/2〜1/3の電力低減となるが、2kゲート〜3k
ゲートの集積度を想定すると、消費電力は4〜6Wとなり
上限に近い。
一方、トランジスタサイズの小型化により単位ゲート
当りの電流を制限すると、低消費電力化は可能であるが
速度特性は格段に劣化する。
又、第3図に示された従来の半導体集積回路におい
て、電源電圧VSS1を−1Vとすると、次段回路のトランジ
スタQ8のゲートへ流出する電流は格段に低下するがスイ
ッチング電流は不変のため、電源電圧VSS1が−2Vの場合
に比し、速度特性は劣化せず低消費電流化が実現でき
る。
計算機シミュレーションによれば、VSS1=−1Vとした
場合、速度特性を劣化させずに単位ゲート当り0.4〜0.5
mWまで低電力化が可能である。従って、論理的には10k
ゲート以上の高速集積回路が実現可能となる。
以上の説明から、DCFL回路から成る半導体集積回路装
置としては、電源電圧のECL回路との互換性を保つた
め、VSS1=−2Vとする場合、及び低電力化のためVSS1=
−1Vとする場合の両者に対し容易に動作し得る機能が付
与されていると有利である事は明白であり、利用者はそ
の用途に応じてVSS1の電位を選択し得る。
本発明の目的は、−2.0V〜−1.0Vの電源電圧に応じる
ことができ、かつ高速性を損わず低消費電力化すること
ができ、高集積化することができる半導体集積回路装置
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の半導体集積回路装置は、ドレインを第1の電
源電位を供給する第1の電源端子と接続し所定の特性を
もつ第1のトランジスタと、一端をそれぞれこの第1の
トランジスタのソースと接続する第1及び第2の負荷抵
抗素子と、ドレインをこれら第1及び第2の負荷抵抗素
子の他端とそれぞれ対応して接続しソースを共通接続し
ゲートに入力信号及び基準信号をそれぞれ対応して入力
する第2及び第3のトランジスタと、これら第2及び第
3のトランジスタのソースと第2の電源電位を供給する
第2の電源端子との間に接続された電流源回路とを備え
た差動回路と、一端を前記第1の電源端子と接続する第
3の負荷抵抗素子、ドレインをこの第3の負荷抵抗素子
の他端と接続しソースを第3の電源電位を供給する第3
の電源端子と接続しゲートを前記差動回路の第2及び第
3のトランジスタのドレインの一方と接続する第4のト
ランジスタ、一端を前記第1の電源端子と接続する第4
の負荷抵抗素子、及びドレインをこの第4の負荷抵抗素
子の他端と接続しソースを前記第3の電源端子と接続し
ゲートを前記第4のトランジスタのドレインと接続する
第5のトランジスタを備えた内部回路と、前記第1及び
第3の電源端子間に接続され前記第3の電源端子に供給
される第3の電源電位に対し所定のレベルだけ前記第1
の電源電位側にクランプされた基準電位を発生してこの
基準電位を前記第1のトランジスタのゲートに供給する
基準電位発生回路とを有している。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について図面を参照して声明す
る。
第1図は本発明の第1の実施例を示す回路図である。
この実施例は、ドレインを第1の電源電位VDDを供給
する第1の電源端子T1と接続し所定の特性をもつ第1の
トランジスタQ1と、一端をそれぞれこの第1のトランジ
スタQ1のソースと接続する第1及び第2の負荷抵抗R1,R
2と、ドレインをこれら第1及び第2の負荷抵抗R1,R2
他端とそれぞれ対応して接続しソースを共通接続しゲー
トに入力信号IN及び基準信号VRをそれぞれ対応して入力
する第2及び第3のトランジスタQ2,Q3と、ドレインを
これら第2及び第3のトランジスタのソースと接続しゲ
ート及びソースを第2の電源電位VSS2を供給する第2の
電源端子T2と接続し寸法及び特性が第1のトランジスタ
Q1と同一のトランジスタQ4による電流源回路とを備えた
差動回路1と、ドレインを第1の電源端子T1と接続する
第3の負荷抵抗素子のトランジスタQ5、ドレインをこの
トランジスタQ5のソース及びゲートと接続しソースを第
3の電源電位VSS1を供給する第3の電源端子T3と接続し
ゲートを差動回路1の第3のトランジスタQ3のドレイン
と接続しトランジスタQ5と共に入力段回路を形成する第
4のトランジスタQ6、ドレインを第1の電源端子T1と接
続する第4の負荷抵抗素子のトランジスタQ7、及びドレ
インをこのトランジスタQ7のソース及びゲートと接続し
ソースを第3の電源端子T3と接続しゲートをトランジス
タQ6のドレインと接続する第5のトランジスタQ8を備え
た内部回路2と、ソース及びゲートを第3の電源端子T3
と接続しドレインを第1のトランジスタQ1のゲートと接
続するエンハンスメント型の第6のトランジスタQ10
ソースを第3の電源端子T3と接続しゲートをトランジス
タQ10のドレインと接続するエンハンスメント型の第7
のトランジスタQ12、及びこれらトランジスタQ10,Q12
ドレインと第1の電源端子T1との間にそれぞれ対応して
接続された第5及び第6の負荷抵抗素子を形成するトラ
ンジスタQ9,Q11を備え、第3の電源端子T3に供給される
第3の電源電位VSS1に対し所定のレベルだけ第1の電源
電位VDD側にクランプされた基準電位V0を発生してこの
基準電位V0をトランジスタQ1のゲートに供給する基準電
位発生回路3とを有する構成となっている。
次に、この実施例の構成の詳細及び動作について説明
する。
まず、トランジスタQ9,Q11は、トランジスタQ5,Q7
同一のしきい値(例えば−0.3〜−1V)で形成されたデ
ィプレション型のFETである。又、トランジスタQ10,Q12
は、トランジスタQ6,Q8と同一しきい値(例えば0〜+
0.2V)で形成されたエンハンスメント型のFETである。
更にトランジスタQ9とQ10,トランジスタQ11とQ12のゲ
ート幅比、即ちインバータレシオはトランジスタQ5,Q6,
(Q7,Q8)のゲート幅比と同一に設定されている。
トランジスタQ10のゲートは電源端子T3(VSS1)に接
続されており、従ってトランジスタQ10のドレイン、即
ち基準電位発生回路3の出力電位(V0)は内部回路2の
論理ハイレベルと全く同一電位となる。
この基準電位発生回路3の出力電位、即ち基準電位V0
はトランジスタのしきい値変動及び−0.9〜−3V程度の
範囲では電源電位VSS1の値に依らず内部回路2の論理ハ
イレベルと全く同一である事は明かである。
次に、差動回路1の電流源であるトランジスタQ4と、
トランジスタQ1とはしきい値及びゲート幅を含むトラン
ジスタサイズ及び特性が全く同一である様設定されてい
る。トランジスタQ1のゲートは基準電位発生回路3の出
力に接続されている。更にトランジスタQ4のゲート・ソ
ースは短絡されているため、トランジスタQ1のソース電
位、即ち差動回路2の論理ハイレベルは常に基準電位
V0、即ち内部回路2の論理ハイレベルに必ず等しくな
る。
電源電位VSS1が例えば−2V〜−1Vの間で変動した場
合、基準電位V0、即ち内部回路2の論理ハイレベルは次
段インバータ(Q11,Q12/Q7,Q8)のトランジスタQ12,Q8
のショットキー接合にクランプされ0.8V〜0.9Vの電位差
を持って電源電位VSS1に連動し変化する。即ち内部回路
2の論理ハイレベルは、−1.2V〜−0.2Vの範囲で電源電
位VSS1に連動する。
従って差動回路1の論理ハイレベルも電源電位VSS1に
完全に連動し内部回路2論理ハイレベルと同一電位とな
る事は既述の通りである。
この実施例では、差動回路1の回路電流と負荷抵抗
R1,R2の値は、その積、即ち論理振幅が1Vとなる様設定
している。
従って、差動回路1の論理レベルは (ハイレベル)=(内部回路2の論理ハイレベル) (ロウレベル)=(内部回路2の論理ロウレベル)−
1V となる。ここで、ショットキー接合の障壁電位をVf(=
0.8V)とおけば、上記の関係は次の様に明確化される。
(差動回路1の出力ハイレベル)=(VSS1+Vf)V (差動回路1の出力ロウレベル)=(VSS1+(Vf
1))V Vfは通常1Vより小さいから、上記の関係式によれば、
差動回路1の出力電位は内部回路2をスイッチングする
に十分な論理レベルを提供している事が判る。さらに、
この関係は電源電位VSS1に完全に連動する事も判る。
以上の様に本実施例によれば、内部回路2の電源電圧
VSS1変動に対し、入力のECLレベルの信号をレベル変換
する事が可能であり、具体的にはVSS1=−2.5〜−0.8V
程度までの大きな変動に完全に応じることができる。
なお、電源電圧VSS2は−4.5V〜−5.2Vの範囲で対応可
能である。
更に本実施例では回路の速度性能を決定する部分(内
部回路2等)は従来技術のままで対処可能であり、ま
た、差動回路1の負荷抵抗R1,R2には何らの寄生素子は
付加されないため速度特性の劣化を生ぜしめる要因がな
い事は明かである。特に差動回路1の出力電位は絶対に
内部回路2のドライバ用のトランジスタのゲート・ソー
ス間ショットキー接合の障壁電位を越えないため、流出
電流,消費電力は小さくファンアウト特性を劣化させる
事もない。
第2図は本発明の第2の実施例を示す回路図である。
この実施例においては、電源電位VSS1に対するクラン
プ機能を、ディプレション型のトランジスタQ9とダイオ
ードD1とにより構成された基準電位発生回路3Aに持たせ
ている。
ダイオードD1はFETと同一構造を有するショットキー
接合により形成するため、その障壁電位もFETに対する
ものとほぼ同一であり、回路機能は第1の実施例と同一
となる。
この実施例によれば回路がより簡単化されるという利
点がある。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、内部回路へ供給する電
源の第2の電源電位に対し所定のレベルだけ第1の電源
電位側にクランプされた基準電位を発生し、この基準電
位を、内部回路へ入力信号を伝達する差動回路へ第1の
電源電位を供給する第1のトランジスタのゲートへ供給
する構成とすることにより、−2.0V〜−1.0Vの電源電圧
の選択に十分応じることができ、かつ高速性を損うこと
なく低消費電力化することができ、従って高集積度化す
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ本発明の第1及び第2の実
施例を示す回路図、第3図は従来の半導体集積回路装置
の一例を示す回路図である。 1……差動回路、2……内部回路、3,3A……基準電位発
生回路、D1……ダイオード、Q1〜Q12……トランジス
タ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドレインを第1の電源電位を供給する第1
    の電源端子と接続し所定の特性をもつ第1のトランジス
    タと、一端をそれぞれこの第1のトランジスタのソース
    と接続する第1及び第2の負荷抵抗素子と、ドレインを
    これら第1及び第2の負荷抵抗素子の他端とそれぞれ対
    応して接続しソースを共通接続しゲートに入力信号及び
    基準信号をそれぞれ対応して入力する第2及び第3のト
    ランジスタと、これら第2及び第3のトランジスタのソ
    ースと第2の電源電位を供給する第2の電源端子との間
    に接続された電流源回路とを備えた差動回路と、一端を
    前記第1の電源端子と接続する第3の負荷抵抗素子、ド
    レインをこの第3の負荷抵抗素子の他端と接続しソース
    を第3の電源電位を供給する第3の電源端子と接続しゲ
    ートを前記差動回路の第2及び第3のトランジスタのド
    レインの一方と接続する第4のトランジスタ、一端を前
    記第1の電源端子と接続する第4の負荷抵抗素子、及び
    ドレインをこの第4の負荷抵抗素子の他端と接続しソー
    スを前記第3の電源端子と接続しゲートを前記第4のト
    ランジスタのドレインと接続する第5のトランジスタを
    備えた内部回路と、前記第1及び第3の電源端子間に接
    続され前記第3の電源端子に供給される第3の電源電位
    に対し所定のレベルだけ前記第1の電源電位側にクラン
    プされた基準電位を発生してこの基準電位を前記第1の
    トランジスタのゲートに供給する基準電位発生回路とを
    有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】基準電位発生回路が、ソース及びゲートを
    第3の電源端子と接続しドレインを第1のトランジスタ
    のゲートと接続するエンハンスメント型の第6のトラン
    ジスタと、ソースを前記第3の電源端子と接続しゲート
    を前記第6のトランジスタのドレインと接続するエンハ
    ンスメント型の第7のトランジスタと、前記第6及び第
    7のトランジスタのドレインと第1の電源端子との間に
    それぞれ対応して接続された第5及び第6の負荷抵抗素
    子とを備えて構成された請求項1記載の半導体集積回路
    装置。
  3. 【請求項3】基準電位発生回路が、第3の電源端子と第
    1のトランジスタのゲートとの間に接続されたダイオー
    ド素子と、第1の電源端子と前記第1のトランジスタの
    ゲートとの間に接続された抵抗素子とを備えて構成され
    た請求項1記載の半導体集積回路装置。
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