JP2829628B2 - 超々高層建物 - Google Patents

超々高層建物

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JP2829628B2
JP2829628B2 JP15808289A JP15808289A JP2829628B2 JP 2829628 B2 JP2829628 B2 JP 2829628B2 JP 15808289 A JP15808289 A JP 15808289A JP 15808289 A JP15808289 A JP 15808289A JP 2829628 B2 JP2829628 B2 JP 2829628B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、市街地の土地を高度に利用すると共に、
さらに地上に土地を創造する送的で建設される地上500m
超の超々高層建物に係り、さらに云えば、建物の主架構
は中心部に立つコア、及び平面形状が前記コアを中心と
する十字形をなすダイアフラム及び上下方向に張り渡し
たアンカーケーブルを含むケーブルネットで構成された
超々高層建物に関する。
従来の技術 1831年に完成された米国、ニューヨーク市のエンパイ
アステートビルは、超高層建物の代名詞的存在である。
また、1974年に完成された米国、シカゴ市のシアーズ
タワーは、現在のところ世界一の高さを誇る超高層建物
である。
我国では、1978年に完成されたサンシャイン60が日本
一の高さを誇る超高層建物として知られている。
本発明が解決しようとする課題 ニューヨーク市のエンパイアステートビルの高さは地
上380m、シカゴ市のシアーズタワーは地上447m、我国の
サンシャイン60に至っては地上226mでしかなく、いずれ
も高さ500m未満の云わば高層建物の範疇に属し、超々高
層建物と呼ぶには不満である。
従来の高層及び超高層建物は、鉄骨材を主架構として
積み上げた構成であるため、これに風荷重が水平力とし
て負荷されると、第11図に水平荷重と変形のモデルを誇
張して示したように、建物aは水平荷重Qと同方向に撓
みδ(変形)を生ずることは構造力学的考察において明
らかである。この事実によれば、従来構造の超高層建物
は風荷重や地震荷重によって揺れ易く、その揺れが建物
の耐力、耐震性などの構造力学的性能上に例えば引張り
側に極限破壊が、そして圧縮側には座屈が発生するとい
った悪影響を及ぼす。そして、建物のこうした動き(揺
れ)は建物内に居る人々の居住性を著しく悪化させるこ
とを意味し、結局建物の超々高層化を妨げる要因ともな
っている。
したがって、本発明の目的は、地上500m超の超々高層
建物を実現すること、さらに云えば地上400m以上1600m
(1マイル)程度の高さの超々高層建物の実現を可能な
らしめることにある。
課題を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段として、こ
の発明に係る超々高層建物は、図面に実施例を示したと
おり、 建物の主架構として、中心部に垂直に立つコア、及び
平面形状が前記コアを中心とする十字形をなし前記コア
と複数層のコラムで支持され、且つ地上から建物の高さ
を複数に区分して高さを段階的に異ならせた複数層のダ
イアフラムが建てられ、前記各層のダイアフラムと地盤
との間にアンカーケーブルが張設され、且つ風荷重とバ
ランスする大きさのプレストレスを導入してあり、上下
方向に間隔をあけて水平方向に設置され前記アンカーケ
ーブルと接合された平面形状が円形のフープケーブルが
設置されていることを特徴とする(第1,2図)。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した平面
形状がコアを中心とする十字形のダイアフラムは、アン
カーケーブルの水平方向要素に抵抗する耐せん断及び耐
張力の構造を提供する鉄骨材で組立てられ、地上から垂
直に立ち上げた耐圧縮構造を提供する前記のコア及びコ
ラムで支持されていること、各層のダイアフラムは地上
から建物の上昇に向かって順次辺の長さを小さく構築さ
れていること、アンカーケーブルは風荷重に抵抗する高
張力鋼ケーブルとし、その上端はダイアフラムの辺の長
さが変化した位置毎に連結して地盤との間に張設されて
いること(第1図)を特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した上下
方向に配置されたアンカーケーブルと、これに接合して
水平方向に配置されたフープケーブルとで形成されたほ
ぼ長方形の枡目をもつケーブルネットの各枡目に外壁又
はガラス窓が取り付けられていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1又は2又は3に
記載した平面形状がコアを中心とする十字形をなすダイ
アフラムの直角2辺とその外周のケーブルネットとに囲
まれた部位に、上下方向に一定のピッチで中庭の床が多
数層に設置されていることを特徴とする(第5図)。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載した中庭
の床は、平面形状が十字形をなすダイアフラムの直角2
辺の間に架設されたフロアビーム又はトラス(第6図)
の上に設置されたアトリウムロビーフロア、又は上層の
アトリウムロビーフロアから吊材で懸垂支持されたスカ
イロビーフロア(第7図)、又はアトリウムロビーフロ
アの上に柱をもって構成されたスカイロビーフロアとし
て構成されており(第6図)、アトリウムロビーフロア
及びスカイロビーフロアの外周部分はそれぞれアンカー
ケーブルに吊り支持されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1又は4又は5に
記載したコアにエレベータや階段などの垂直移動手段が
設置され、アトリウムロビーフロア又はスカイロビーフ
ロアに居住施設が複数層に積み重ねるか又は吊られてい
ることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、請求項3又は4又は5又
は6に記載したアトリウムロビーフロア又はスカイロビ
ーフロアの架構とケーブルネットとの間に、不燃性膜に
よるフレキシブルジョイントを設置し防火区画が作られ
ていることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、請求項1に記載した平面
形状がコアを中心とする十字形をなすダイアフラムを基
軸としてアンカーケーブルを平面的に投影した対照的な
配置でYケーブルが設置されていることを特徴とする
(第8図)。
請求項9に記載した発明は、請求項1又は2又は3に
記載したアンカーケーブルは、平面形状がコアを中心と
する十字形をなすダイアフラムの架構エレメントが形成
する平行四辺形の対角線と平行に配置されていることを
特徴とする(第9図)。
請求項10に記載した発明は、請求項1又は2又は3又
は9に記載したアンカーケーブルの下端は地中のアンカ
ーに連結されていることを特徴とする(第2図)。
請求項11に記載した発明は、請求項1又は2又は3に
記載したアンカーケーブルの下端は、地表部にコアを中
心とする配置で設置されたコンプレッションリングに連
結され、コア及びダイアフラムコラムの下端は前記コン
プレッションリングを下底とする逆円錐形の基礎の上に
建てられており、この基礎とコンプレッションリングと
により建物重量及びコア並びにコラムの下向き荷重とア
ンカーケーブルの張力との釣合いが保たれていることを
特徴とする(第10図)。
作用 アンカーケーブル3とフープケーブル4とから成るケ
ーブルネット及びこれに取り付けた外壁やガラス窓に風
荷重(水平荷重)Qが作用すると、風上側のアンカーケ
ーブル3の曲率半径は、第3図に点線で示したように、
同図に実線で示した無風時の曲率半径よりも小さくな
り、張力が増大する。逆に風下側のアンカーケーブル3
は、その曲率半径が大きくなり、張力が減少する。その
結果、建物(ダイアフラム2)の頂部は、風上側に移動
して全体にバランスすることになる(第3図)。この移
動量δは、アンカーケーブル3の無風時のプレストレス
が大きいほど大きい。一方、ケーブルネットからはみ出
した(飛び出した)ダイアフラム2(第1図参照)は、
風荷重Qを受けると風下側へ移動しようとするので、前
記ケーブルネットの作用による風上側への移動量(変
形)とバランスさせることができる。上述の現象はアン
カーケーブル3及びダイアフラムコラム2aの剛性を調節
することで適正に修正されるであろう。
ケーブルネット(外壁など)に作用する風荷重は、ア
ンカーケーブル3の張力Tとして建物の主架構を構成す
るコア1及びダイアフラムコラム2aに伝達され、これら
の長期及び短期の鉛直荷重(圧縮力P)として基礎16及
び地盤6に伝達される(第3図)。
フープケーブル4は、各アンカーケーブル3の張力T
を平均化する役目を果たす。
アトリウムロビーフロア8やスカイロビーフロア10の
下に水平にYケーブル14を通してプレストレスを導入す
ることにより、建物の建設期間中において床を補強する
ことが可能で作業の安定性確保に有益である。
Yケーブル14は、ガラスや外壁を取り付けたケーブル
ネットの形態を変える(調整する)こと及びその自由度
を増すことに役立つ。
アンカーケーブル3の張力Tは、ダイアフラムコラム
2aの下向き圧縮力P及びコンプレッションリング15の上
向き張力として処理される。ダイアフラム2の重量及び
前記圧縮力Pは、既述したコア1及びダイアフラムコラ
ム2aを通じて地盤へ直接(第2図)、又は第10図の逆円
錐形状の基礎16により地盤6に伝達され、もって建物重
量、アンカーケーブル3の張力T、地盤6の反力とがそ
れぞれ釣合いを保ち建物の安定性が得られる。
実 施 例 次に、図示した本発明の実施例を説明する。
第1図と第2図はこの発明に係る地上500m程度の高さ
の超々高層建物の実施例を示したもので、この建物は、
中心部に垂直に立ち主に圧縮力を負担するコア1、及び
平面形状が前記コア1を中心とする十字形をなし建物の
高さを第1図では六つの層に区分して高さを段階的に異
ならせた複数層のダイアフラム2、並びに前記の各ダイ
アフラムを支持する複数のダイアフラムコラム2aを含む
主架構を、地上から約500mの高さまで建て、前記の各ダ
イアフラム2には引張材としてのアンカーケーブル3を
連結し、各アンカーケーブル3は水平方向に配置したフ
ープケーブル4と接合した構成とされている。
ダイアフラム2は、アンカーケーブル3の水平方向要
素からのせん断及び引張り抵抗に適合されている。ダイ
アフラム2は、十字形の各辺の長さを段階的に短くされ
(第1図)、こうしてダイアフラム2の辺の長さが段階
的に変化する位置毎にアンカーケーブル3…の上端を連
結し、同アンカーケーブル3は地盤6との間に張設され
ている。したがって、アンカーケーブル3…の本数は、
建物の下層になる程に増える。
各アンカーケーブル3…には、風荷重に必要十分に抵
抗する強度の高張力鋼ケーブルが使用されている。各ア
ンカーケーブル3は、上述のように平面形状が十字形の
ダイアフラム2の放射方向に配置され(第4,6図)、そ
の下端は地中のコンクリートアンカー5に定着されてい
る(第2図)。つまり、第2図の実施例は、この超々高
層建物の建設地の地盤6がアンカーケーブル3に張力に
十分な反力を与えられる強固な岩盤である場合を示して
いる。各アンカーケーブル3…には建物は受ける風荷重
とバランスする大きさのプレストレスが導入されてい
る。
ダイハフラム2の中心に位置するコア1は、エレベー
タや階段等の垂直移動手段を収めた構成部分である。
フープーケーブル4は、上下方向に3〜6m程度の間隔
で水平方向に配置され、各アンカーケーブル3と接合し
て平面形状が円形に設置されている(第4図)。したが
って、フープケーブル4とアンカーケーブル3とは逆の
曲率をもつ。但し、フープケーブル4はダイアフラム2
には固定しない(第6図)。フープケーブル4は、これ
と接合された各アンカーケーブル3…の張力を平均化す
る役目を果たす。
こうして上下方向に配置されたアンカーケーブル3
と、水平方向に配置されたフープケーブル4とでほぼ長
方形の枡目をもったケーブルネットが形成され(第2
図)、もって建物(ダイアフラム2)の安定性が確保さ
れている。このケーブルネットで形成されたほぼ長方形
の枡目(第2図)に外壁又はガラス窓が取り付けられ、
このガラス窓や外壁とダイアフラム2との間にアトリウ
ム(中庭)が形成されている(第4図)。
したがって、上記したケーブルネットの外壁に風荷重
が作用すると、風上側のアンカーケーブル3の曲率は無
風時の曲率半径よりも小さくなり、張力が増大する。逆
に風下側のアンカーケーブル3は曲率半径が大きくなり
張力が減少するため、ダイアフラム2は風上側に移動す
る。この移動量は、アンカーケーブル3の無風時のプレ
ストレスが大きいほど大きい。一方、ケーブルネットか
ら飛び出しているダイアフラム2(第1図)は、同じ風
荷重を受けると風下側へ移動しようとするので、ダイア
フラムの変形は上記アンカーケーブル3の作用とバラン
スさせることができる。このような構造により、風荷重
時にアンカーケーブル3の張力はあまり変化しない。
ケーブルネットの外壁に作用した風荷重は、アンカー
ケーブル3及びフープケーブル4によってダイアフラム
2へ伝達される。外壁の背後に突出されたダイアフラム
床は、アンカーケーブル3に導入されたプレストレスと
バランスさせることにより、ケーブルネットにて支持さ
れた外壁よりも突き出たダイアフラム床の動き(揺れ)
を調整することができる。それ故、風荷重による建物の
揺れを低減することができる。アンカーケーブル3及び
フープケーブル4といった引張り材に高張力鋼ケーブル
が使用される結果、従来構造に比べて鋼材使用量がはる
かに少ないものとなる。
なお、フープケーブル4が用いられる時は、全てのア
ンカーケーブル3の設置が完成されている必要はなく、
フープケーブル4の施行前に全ての上部床もまた完成さ
れている必要はない。グレイジング(ガラスを嵌めるこ
と)が下層では行なわれ、建物の完成前に下層の居住を
可能にしている。
この超々高層建物の中庭の床(アトリウムロビーフロ
ア8)は、第一には、アトリウムフロアビーム7(又は
トラス)(第6図)の上に架構エレメント(ダイアフラ
ム)を設置してが構築されている(第5図)。フロアビ
ーム7は、平面形状が十字形であるダイアフラム2の直
角2辺とその外周のケーブルネットとで囲まれた部位に
45゜方向に架設されている。第二に、第7図のように上
層の前記アトリウムロビーフロア8の架構エレメントか
らケーブル等の吊材9で懸垂支持されたスカイロビーフ
ロア10として中庭の床が構築されている。さらに第三と
して、前記アトリウムロビーフロア8の上に柱を立てて
上階(スカイロビー)の床を積み重ねたスカイロビーフ
ロア11(第5図)として中庭の床が構築されている。
互い違いに組立てられたアトリウムロビーフロア8の
先端は、第7図に示したように、アンカーケーブル3と
ピンまたはローラで接合された吊りケーブル17で吊り支
持されている。スカイロビーフロア10が大きい場合に
も、同様に先端がアンカーケーブル3で吊られている。
その手段としてアトリウムロビーフロア8又はスカイロ
ビーフロア10の輪郭をフープケーブル4の形状(円)に
近似させ、アンカーケーブル3から吊りケーブル17で吊
るのがよい。かくして、アトリウムロビーフロア8又は
スカイロビーフロア10の先端をアンカーケーブル3から
吊ると、アンカーケーブル3は第7図中に点線で示し
た、床を吊らない場合の曲線から、同図中に実線で示し
たように曲線が外へ曲げられる。
アンカーケーブル3を多く掛ける必要がある場合は、
この建物の建設期間中に床を支えることは出来ないが、
アトリウムロビーフロア8又はスカイロビーフロア10の
下に水平なYケーブル14を通すと共にこのYケーブル14
にプレストレスを導入することにより床の設置及びアン
カーケーブルの形態を適正にすることが可能となる(第
8図)。
Yケーブル14は、平面形状が十字形のダイアフラム2
を基軸をしてその両側に45゜方向に対称的に配置されて
いる(第8図)。したがって、このYケーブル14によ
り、上述したアンカーケーブル3とフープケーブル4と
より成るケーブルネットの形態を変える(調整する)こ
とができる。また、フープケーブル4の張力を変えるこ
とができる。
これらのYケーブル14は、構造架構に接合してもよ
い。Yケーブル14を用いることはまたフープケーブル4
の排除を可能にし、ガラスを嵌めた外壁の形の自由度を
増すことができる。
平面形状が十字形のダイアフラム2で形成される床
は、正方形でないものも要求される。それらは第9図A
に示した如く平面配置が伸ばされた長方形か三角形とさ
れる。ダイアフラム2はまた、第9図BのようなY字形
又は第9図Cのような一軸形状としても実施される。
アンカーケーブル3は、平面的に見て十字形の架構エ
レメント(ダイアフラム2)によって形造られる(第4
図)。このダイアフラム2は、コア1から放射する3個
あるいはそれ以上のエレメントを持っている。
アトリウムロビーフロア8の剛な床組架構と、可動な
ケーブルネットに取り付けられた外壁との間に防火区画
を作るために、不燃性膜によるフレキシブルジョイント
12(空気膜チューブ)が設置されている(第5図)。
第2の実施例 第10図に示したものは、超々高層建物が建設される場
所の地盤が強固な岩盤ではなく、したがって、第2図に
示したコンクリートアンカー5によってはアンカーケー
ブル3の張力に必要とされるだけに反力を確保できない
推積地盤における実施例を示している。
地盤6の地表部には、コンプレッションリング15及び
該コンプレッションリング15を下底とする中空で逆円錐
形の基礎16を構築されている。逆円錐形の上端部がコン
プレッションリング15へ固着されている。該基礎16の上
に、中心部にコア1をもつ平面形状が十字形のダイアフ
ラムコラム2aが建設されている。そして、上端をダイア
フラム2に連結したアンカーケーブル3の下端は、コン
プレッションリング15と連結してあり、同アンカーケー
ブル3の張力に対する反力は、基礎16の上に建ちダイア
フラム2を支持するコア1及びダイアフラムコラム2aの
耐圧縮性能(支持力)により建物自重量及び下向き圧縮
力と釣合いを保つ構成とされている。建物自重量及び下
向き圧縮力はまた、逆円錐形の基礎16を通じて地盤6の
反力とも釣合いを保つ。
本発明が奏する効果 以上に実施例と併せて詳述したとおりであって、この
発明に係る超々高層建物は、風荷重(水平荷重)に対す
る動き(揺れ)を調整して零にすることさえもできる。
したがって、揺れに起因する建物の構造上の力学的不利
益を排除できることは勿論のこと、居住性を著しく良好
ならしめる。よって、地上400m以上1000m超の超々高層
建物としてもふさわしく、そして、比較的簡単に地上16
00m(1マイル)の高さの建物の実現にも拡張できる。
複数の積み重ねられたアトリウムロビー(地上に創造さ
れた土地、人工地盤)をもつ超々高層建物が可能とな
る。
この超々高層建物は、風荷重に抵抗する引張り材(ア
ンカーケーブル3、フープケーブル4、Yケーブル14)
に高張力鋼ケーブルを使用しているため、従来一般の超
高層建物の構造様式に比べて鋼材使用量がはるかに少な
くて済む。即ち、超々高層建物では、風荷重の大きさに
より鉄骨断面が決定されるが、本発明の超々高層建物の
構造では、風荷重による建物の動き(揺れ、変形量)は
アンカーケーブル3等に導入したプレストレスの大きさ
により調整して、極端に云えば動きを零にすることさえ
もできる。
よって、鋼材使用量は、建設条件によっても異なる
が、地上の高さが400mの建物で約200kg/m2ぐらいとな
り、従来動物のそれがおよそ300kg/m2ぐらいであること
に比較すると大幅なコストダウンが図れることは明かで
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る超々高層建物の全景を示した斜
視図、第2図は同建物の概念的構造を示した立面図、第
3図は同建物の風荷重に対するアンカーケーブルの働き
を誇張して示した原理図、第4図は第2図の建物の平面
図、第5図はアトリウムロビーフロア及びスカイロビー
フロアの構造概要を示した部分図、第6図は第5図の6
−6矢視断面図、第7図はスカイロビーフロアの吊り構
造を示した概念図、第8図はYケーブルの配置を示した
平面図、第9図A,B,Cはアトリウムロビーフロアの異な
る形態の例を示した平面配置図、第10図は建物の地上及
び地中部分の構造の詳細を示した断面図、第11図は従来
建物の風荷重に対する動きを説明した原理図である。 1……コア、2……ダイアフラム 2a……ダイアフラムコラム 3……アンカーケーブル、4……フープケーブル 7……フロアビーム、17……吊りケーブル 8……アトリウムロビーフロア 9……吊材、9a……柱 10,11……スカイロビーフロア 12……フレキシブルジョイント、5……アンカー 15……コンプレッションリング、16……基礎

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物の主架構として、中心部に垂直に立つ
    コア、及び平面形状が前記コアを中心とする十字形をな
    し前記コアと複数層のコラムで支持され、且つ地上から
    建物の高さを複数に区分して高さを段階的に異ならせた
    複数層のダイアフラムが建てられ、前記各層のダイアフ
    ラムと地盤との間にアンカーケーブルが張設され、且つ
    風荷重とバランスする大きさのプレストレスを導入して
    あり、上下方向に間隔をあけて水平方向に設置され前記
    アンカーケーブルと接合された平面形状が円形のフープ
    ケーブルが設置されていることを特徴とする超々高層建
    物。
  2. 【請求項2】平面形状がコアを中心とする十字形のダイ
    アフラムは、アンカーケーブルの水平方向要素に抵抗す
    る耐せん断及び耐張力の構造を提供する鉄骨材で組立て
    られ、地上から垂直に立ち上げた耐圧縮構造を提供する
    前記のコア及びコラムで支持されていること、各層のダ
    イアフラムは地上から建物の上層に向かって順次辺の長
    さを小さく構築されていること、アンカーケーブルは風
    荷重に抵抗する高張力鋼ケーブルとし、その上端はダイ
    アフラムの辺の長さが変化した位置毎に連結して地盤と
    の間に張設されていることを特徴とする請求項1に記載
    した超々高層建物。
  3. 【請求項3】上下方向に配置されたアンカーケーブル
    と、これに接合して水平方向に配置されたフープケーブ
    ルとで形成されたほぼ長方形の枡目をもつケーブルネッ
    トの各枡目に外壁又はガラス窓が取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載した超々高層建物。
  4. 【請求項4】平面形状がコアを中心とする十字形をなす
    ダイアフラムの直角2辺とその外周のケーブルネットと
    に囲まれた部位に、上下方向に一定のピッチで中庭の床
    が多数層に設置されていることを特徴とする請求項1又
    は2又は3に記載した超々高層建物。
  5. 【請求項5】中庭の床は、平面形状が十字形をなすダイ
    アフラムの直角2辺の間に架設されたフロアビーム又は
    トラスの上に設置されたアトリウムロビーフロア、又は
    上層のアトリウムロビーフロアから吊材で懸垂支持され
    たスカイロビーフロア、又はアトリウムロビーフロアの
    上に柱をもって構築されたスカイロビーフロアとして構
    成されており、アトリウムロビーフロア及びスカイロビ
    ーフロアの外周部分はそれぞれアンカーケーブルに吊り
    支持されていることを特徴とする請求項4に記載した超
    々高層建物。
  6. 【請求項6】コアにエレベータや階段などの垂直移動手
    段が設置され、アトリウムロビーフロア又はスカイロビ
    ーフロアに居住施設が複数層に積み重ねるか又は吊られ
    ていることを特徴とする請求項1又は4又は5に記載し
    た超々高層建物。
  7. 【請求項7】アトリウムロビーフロア又はスカイロビー
    フロアの架構とケーブルネットとの間に、不燃性膜によ
    るフレキシブルジョイントを設置し防火区画が作られて
    いることを特徴とする請求項3又は4又は5又は6に記
    載した超々高層建物。
  8. 【請求項8】平面形状がコアを中心とする十字形をなす
    ダイアフラムを基軸としてアンカーケーブルを平面的に
    投影した対称的な配置でYケーブルが設置されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載した超々高層建物。
  9. 【請求項9】アンカーケーブルは、平面形状がコアを中
    心とする十字形をなすダイアフラムの架構エレメントが
    形成する平行四辺形の対角線と平行に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3に記載した超々高
    層建物。
  10. 【請求項10】アンカーケーブルの下端は地中のアンカ
    ーに連結されていることを特徴とする請求項1又は2又
    は3又は9に記載した超々高層建物。
  11. 【請求項11】アンカーケーブルの下端は、地表部にコ
    アを中心とする配置で設置されたコンプレッションリン
    グに連結され、コア及びダイアフラムコラムの下端は前
    記コンプレッションリングを下底とする逆円錐形の基礎
    の上に建てられており、この基礎とコンプレッションリ
    ングとにより建物重量及びコア並びにコラムの下向き荷
    重とアンカーケーブルの張力との釣合いが保たれている
    ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載した超々
    高層建物。
JP15808289A 1989-06-20 1989-06-20 超々高層建物 Expired - Lifetime JP2829628B2 (ja)

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