JP2829399B2 - ソータのジャム紙除去方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、複数段に配列されたビンの配列方向に沿
って移動する偏向ユニットによって選択的にビンに用紙
を搬送可能としたソータ、特に、その偏向ユニットにジ
ャムが発生したときのソータのジャム紙除去方法に関す
る。

［従来の技術］ 複数のビン配列に沿って移動する偏向ユニットによっ
て用紙を分配するソータの従来のジャム紙除去方法で
は、ジャムが発生すると、前記偏向ユニットは当該ビン
位置に停止したままになっていた。

［発明が解決しようとする課題］ 複数のビン配列に沿って移動可能に設けられた偏向ユ
ニットと搬送手段とを具備して用紙を分配するソータで
は、画像形成装置から用紙を受ける入口ガイドが例えば
最上部におかれており、このため、偏向ユニットにジャ
ムが発生したとき、上記従来のように偏向ユニットがビ
ン配列の上部において停止したままだと、入口ガイドが
邪魔になってジャム紙が取り出しにくく、手間をくうと
いう問題点があった。

しかして、前記入口ガイドを可動式とすることも考え
られるが、構造が複雑化し、コンパクト化の要請に反す
るという問題点がある。

［発明の目的］ この発明は、上記のような従来の技術における問題点
に鑑みて成されたもので、コンパクトな構成であって、
しかも偏向ユニットがジャム紙を取り出しにくい位置に
あるときにジャムが発生しても、容易にジャム紙を取り
出すことができ、使用者に煩雑感を与えることのないソ
ータのジャム紙除去方法を提供することを目的としてい
る。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するためにこの発明は、複数段に配列
されたビンの配列方向に沿って移動する偏向ユニットに
よって選択的に前記ビンに用紙を分配している際、前記
偏向ユニットにジャムが発生したとき、ジャム紙取り出
し用のドアが開かれた後に再び前記ドアが閉じられる
と、あらかじめジャム紙の取り出し容易として定められ
た方向に前記偏向ユニットを移動させ、ジャム紙を除去
し易くした。

［実施例］ 以下、本発明に係るソータのジャム紙除去方法の各種
実施例を説明する。

先ず第３図に基づき、本発明を適用したソータの構成
を説明する。

ソータ10は第３図に示すように、基台12の上に立設さ
れた本体フレーム11の背部に、多数のビン15を配列する
とともに、内部には用紙を送る搬送手段30と、この搬送
手段30から用紙を受けて、前記各ビン15に用紙を分配す
る偏向ユニット40などを収納して成っている。

一方、このソータ10に用紙を供給する画像処理装置、
例えば電子複写装置（以下、本体装置と称する。）Ｅは
その設置台Ｔ上に載置され、この設置台Ｔに付設された
ソータ架台Ｄ上にソータ10がキャスタ13によって移動自
在に載置されている。なお、使用中ソータ10がその位置
を保持するよう、基台12にはマグネットキャッチャ14が
配設されており、前記ソータ架台Ｄと結合している。ま
た、この結合状態を検知する移動スイッチ24が配設され
ている。

ビン15はソータ10の本体フレーム11の背面に図示のよ
うに多数配列されているが、本実施例では10個のビン15
が配設され、上部から15−１、15−２〜15−10などと番
号が付されている。

本体装置Ｅ側に面するソータ10の前面最上部には、前
記本体装置Ｅの繰出ローラＲから用紙をうけて薄く案内
ガイド16が設けられ、その入口には入口センサ18が、ま
た用紙を送る入口ローラ17が配設されている。

案内ガイド16はそのまま直接的に排紙ガイド22と連結
しており、排紙ガイド22の出口には排紙ローラ23が設け
られている。この排紙ガイド22と排紙ローラ23とはノン
ソートモード時に用紙を第１ビン15−１に送出する機能
を有する。

案内ガイド16と排紙ガイド22の上方は、排紙ローラ23
近傍の図示しないヒンジを中心に矢印Ａの方向に開く第
１ドア19が設けられ、その開閉を検知する第１ドアセン
サ19aが設けられている。この第１ドア19には、入口ロ
ーラ17のピンチローラ17a、案内ガイド16の上ガイド板1
6a、排紙ガイド22の上ガイド板22aなどが取り付けられ
ており、ともに開閉できるように成されている。しかし
ながら、下ガイド板16b、22bや入口ローラ17、排紙ロー
ラ23などは前記第１ドア19が開いてもその位置が変わら
ない。

搬送手段30は、本体フレーム11の上下に回転自在に設
けられた上のベルトプーリ31と下のベルトプーリ32との
間に張架された多数の小孔を有する搬送ベルト33と、搬
送ベルト33の背面から空気を吸引して用紙を搬送ベルト
33に吸着させるための空気吸引手段34とで構成されてい
る。

搬送ベルト33は、第３図の紙面直角方向に複数本並列
に配置されており、各搬送ベルト33は離間して設けら
れ、後述の偏向ユニット40の偏向爪42がこれら各搬送ベ
ルト33の隙間内に挿通できるように成されている。

上のベルトプーリ31の上方には、案内ガイド16と排紙
ガイド22を遮るように切換爪20が軸21に回動自在に軸支
されている。この切換爪20はノンソートモード時に図に
おいて時計方向に回動し、用紙を排紙カード22の方向に
導き、ソートモード時には反時計方向に回動して、用紙
を搬送手段30の方向に導く。

偏向ユニット40は、配列されたビン15の入口端に沿っ
て昇降する昇降ベルト41に固結されて、昇降自在に設け
られており、図示しない制御装置の指令によって、用紙
を偏向すべきビン15の位置に移動して待機させられてい
る。この際、図示しない計数手段（位置カウンタ）によ
って、偏向ユニット40の位置がカウントされ、制御装置
にフィードバックされている。

そして、搬送ベルト33間に挿通し、用紙を搬送ベルト
33から掬い取り、当該ビン15に偏向させる偏向爪42と、
この用紙を当該ビン15に排出する排出ローラ43とが配設
されている。また、偏向ユニット40から用紙の排出を検
知するための排出センサ44が設けられている。

本体装置Ｅ側に面した本体フレーム11の前面側には、
矢印Ｂ方向に大きく開口する第２ドア25が下部の軸25a
に軸支されており、その開閉を検知するドアセンサ26が
配設されている。

次に第１のフローチャートに基づき、第１実施例の動
作を説明する。

なお、以下の説明において、○内の数はフローチャー
トのステップ番号を示している。

また、SEN1は入口センサ18、SEN2は排出センサ44、DO
PENはドアセンサ19a、26によるドア開フラグ、INXACNT
は偏向ユニット40の位置カウンタを表示している。

さらに、本実施例では、第１ビン15−１は、ノンソー
トモード時に用紙を案内ガイド16から、排紙ガイド22を
経て直接用紙を受けるものである。したがって、ソート
モードにおいては、用紙の収納を行わないものとする。

ジャムが発生すると（START）、先ずSEN2によっ
て、偏向ユニット40内での用紙の有無が検出される。こ
のとき、もしも偏向ユニット40内に用紙が無い場合に
は、直ちに通常のジャム紙除去処置を行う。ここに、
通常のジャム紙除去処置とは、以下のステップを経る
ことなく、直ちに第１ドア19、第２ドア25を開放して、
ジャム紙を排出する処置をいう。

偏向ユニット40内にジャム紙有りの場合には、偏向
ユニット40の位置カウンタによって偏向ユニット40の位
置が検出され、第２ビン15−２以外であれば、直ちにス
テップに至る。偏向ユニット40が第２ビン15−２位置
に無いと判定されたならば、次に第３ビン15−３対応
位置での有無が検出され、第３ビン15−３位置にも無い
と検出されたならば、直ちにステップに至る。そして
偏向ユニット40が、第３ビン15−３位置に有りと判定さ
れた場合には、第１ドア19、第２ドア25を開放する。
第２ドア25を開くためには、第３図においてソータ10を
ソータ架台Ｄ上においてマグネットキャッチャ14の結合
力に抗して左方に移動させ、設置台Ｔなどとの間隔を空
けてから矢印Ｂの方向へ開放する。

引き続いて前記ドア19、25などを閉じ、偏向ユニ
ット40内にジャム紙ありが確認され、偏向ユニット40
は次の第４ビン15−４に下降して停止する。

そしてここ以下でジャム紙の除去処理がなされる。

すなわち、まずでドア25を開き、ジャム紙を排除す
る。ついで前記ドア25を閉じ、SEN2およびSEN1で偏向
ユニット40内ならびに案内ガイド16にジャム紙の無いこ
とが検出された後、偏向ユニット40は当初位置、即ち第
２ビン15−２、または第３ビン15−３対応位置に上昇し
て待機状態に入る。以上で偏向ユニット40が第２ビン
15−２または第３ビン15−３にあるときにジャムが発生
したときのジャム紙除去動作が完了する。そこで、第３
図において、ソータ10を右方に移動させ、マグネットキ
ャッチャ14によって設置台Ｔと結合させて、複写動作を
再開させる。

次に、第２図のフローチャートに基づき、発明の第２
実施例を説明する。

第２図のフローチャートにおいて示すように、第３ス
テップまでは、記第１実施例と同様である。

しかして、偏向ユニット40が、第２ビン15−２もしく
は第３ビン15−３対応位置にありと判定されたならば、
偏向ユニット40は直ちに次の第４ビン15−４位置まで
下降する。そして、第１実施例における第８ステップと
同様の動作を以下において行うものである。

ジャム発生時、ドア19,26を開いてオペレータによっ
てジャム紙取り出し困難と判断された後に処置されるも
のでは、ドア19,26を一端閉鎖することによって偏向ユ
ニット40が自動的にジャム紙がより容易に取り出し易い
とあらかじめ定められた方向に１ビン移動する。そし
て、もし、再びドア19,26を開いて更に偏向ユニット40
を移動させたい場合にはドア19,26を所望回数開閉すれ
ばよい。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの発明の各種実施例を示しており、
第１図は発明を適したソータの構成を示す説明図、第２
図は第１実施例のフローチャート、第３図は第２実施例
のフローチャトである。 10……ソータ 15……ビン、16……案内ガイド 18……入口センサ、19……第１ドア 19a……第１ドアのドアセンサ 24……移動スイッチ 25……第２ドア、26……第２ドアセンサ 30……搬送手段 40……偏向ユニット、42……偏向爪 43、43……排出ローラ 44……排出センサ Ｅ……画像形成装置（電子複写装置） Ｔ……設置台、Ｄ……ソータ架台 Ａ……第１ドアの開閉方向 Ｂ……第２ドアの開閉方向

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数段に配列されたビンの配列方法に沿っ
   て移動する偏向ユニットによって選択的に前記ビンに用
   紙を分配している際、前記偏向ユニットにジャムが発生
   したとき、ジャム紙取り出し用のドアが開かれた後に再
   び前記ドアが閉じられると、あらかじめジャム紙の取り
   出し容易として定められた方向に前記偏向ユニットを移
   動させることを特徴とするソータのジャム紙除去方法。