JP2829138B2 - 着色樹脂被覆金属細線 - Google Patents
着色樹脂被覆金属細線Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばスポーツ,レジ
ャー用品におけるテニスラケットのガット用ロープや釣
り糸、あるいはOA機器,電子機器等における制御用ロ
ープ,ワイヤ,ケーブル等を構成する金属細線に着色樹
脂層を被覆してなる着色樹脂被覆金属細線に関し、特に
着色樹脂層を透して金属細線の地色が見えるのを防止し
てファッション性を向上できるとともに、上記金属細線
を結節した場合に樹脂層が割れたり,剥離したりするの
を防止できるようにした構造に関する。本発明は、例え
ばテニスラケットあるいは電子機器の制御に用いられる
ロープや糸に好適であるので、以下、これに適用した場
合を例にとって説明する。
ャー用品におけるテニスラケットのガット用ロープや釣
り糸、あるいはOA機器,電子機器等における制御用ロ
ープ,ワイヤ,ケーブル等を構成する金属細線に着色樹
脂層を被覆してなる着色樹脂被覆金属細線に関し、特に
着色樹脂層を透して金属細線の地色が見えるのを防止し
てファッション性を向上できるとともに、上記金属細線
を結節した場合に樹脂層が割れたり,剥離したりするの
を防止できるようにした構造に関する。本発明は、例え
ばテニスラケットあるいは電子機器の制御に用いられる
ロープや糸に好適であるので、以下、これに適用した場
合を例にとって説明する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの分野のロープや糸には、ポリ
アミド,ポリエステル樹脂等からなる合成樹脂線が用い
られており、またファッション性を向上して需要を喚起
する目的から、上記合成樹脂線に黄色, 緑色等を着色す
る場合がある。この着色は樹脂線の成形,製糸時に染
料,顔料を混入させて行っている。また、この分野のロ
ープや糸には、細径化に伴い、強度向上の要求があるた
めに、線径が細く,かつ高い引張強度を有するステンレ
ス線,ピアノ線等からなる金属細線を採用する場合があ
る。これは例えば線径200 μm 以下の金属細線を複数本
撚り合わせて撚り線を形成し、該撚り線の外表面に耐候
性,防錆性,絶縁性を付加するために薄膜状の樹脂層を
被覆形成し、これにより外径1mm程度のロープや糸を構
成するようにしている。またこのロープや糸において
も、上記樹脂層を着色してファッション性等を持たせる
ようにする場合がある。
アミド,ポリエステル樹脂等からなる合成樹脂線が用い
られており、またファッション性を向上して需要を喚起
する目的から、上記合成樹脂線に黄色, 緑色等を着色す
る場合がある。この着色は樹脂線の成形,製糸時に染
料,顔料を混入させて行っている。また、この分野のロ
ープや糸には、細径化に伴い、強度向上の要求があるた
めに、線径が細く,かつ高い引張強度を有するステンレ
ス線,ピアノ線等からなる金属細線を採用する場合があ
る。これは例えば線径200 μm 以下の金属細線を複数本
撚り合わせて撚り線を形成し、該撚り線の外表面に耐候
性,防錆性,絶縁性を付加するために薄膜状の樹脂層を
被覆形成し、これにより外径1mm程度のロープや糸を構
成するようにしている。またこのロープや糸において
も、上記樹脂層を着色してファッション性等を持たせる
ようにする場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記金属細
線を使用した従来のロープや糸において、該金属細線の
外表面に着色樹脂層を被覆しても、樹脂が本来透明性を
有することから該樹脂を透して金属細線の素地の色がそ
のまま発色される場合があり、その結果外観が悪化し、
ファッション性を損なうという問題がある。ここで、上
記金属細線の発色を隠蔽するには、着色樹脂層の厚さを
例えば50μm 以上に厚くしたり,樹脂に混入する染料,
顔料の添加量を増やしたりすることが考えられる。しか
しながら、上記着色樹脂層を厚くすると、それだけロー
プや糸の外径が大きくなることから、上述の細径化の要
求に合わず商品価値が劣ることとなる。また逆に、必要
外径を保持するために金属細線を小径化すると、引張強
度等の特性が低下して断線するおそれがある。また、上
記顔料等の添加量を増やすと、樹脂層の耐候性が低下し
て経時劣化による亀裂,剥離が生じ易くなるという問題
が生じる。また、上記従来の金属細線に樹脂層を形成し
たロープや糸では、この糸同士を結んだり, 他の部材に
結節する場合、上記樹脂層に割れ,剥離が生じ易いとい
う問題もある。
線を使用した従来のロープや糸において、該金属細線の
外表面に着色樹脂層を被覆しても、樹脂が本来透明性を
有することから該樹脂を透して金属細線の素地の色がそ
のまま発色される場合があり、その結果外観が悪化し、
ファッション性を損なうという問題がある。ここで、上
記金属細線の発色を隠蔽するには、着色樹脂層の厚さを
例えば50μm 以上に厚くしたり,樹脂に混入する染料,
顔料の添加量を増やしたりすることが考えられる。しか
しながら、上記着色樹脂層を厚くすると、それだけロー
プや糸の外径が大きくなることから、上述の細径化の要
求に合わず商品価値が劣ることとなる。また逆に、必要
外径を保持するために金属細線を小径化すると、引張強
度等の特性が低下して断線するおそれがある。また、上
記顔料等の添加量を増やすと、樹脂層の耐候性が低下し
て経時劣化による亀裂,剥離が生じ易くなるという問題
が生じる。また、上記従来の金属細線に樹脂層を形成し
たロープや糸では、この糸同士を結んだり, 他の部材に
結節する場合、上記樹脂層に割れ,剥離が生じ易いとい
う問題もある。
【0004】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、金属細線の表面に着色樹脂層を形成する場合
の、所定外径を保持しながら金属細線の発色を隠蔽して
ファッション性を向上できるとともに、結節した場合の
割れ,剥離を防止できる着色樹脂被覆金属細線を提供す
ることを目的としている。
もので、金属細線の表面に着色樹脂層を形成する場合
の、所定外径を保持しながら金属細線の発色を隠蔽して
ファッション性を向上できるとともに、結節した場合の
割れ,剥離を防止できる着色樹脂被覆金属細線を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の発明
は、線径200 μm 以下の金属細線, 又は該金属細線を複
数本撚り合わせてなる撚り線の外表面に、染料,顔料の
一方又は両方及び0.3 〜10.0 wt %の酸化チタンを添加
してなる厚さ50μm 以下の着色樹脂層を被覆形成したこ
とを特徴とする着色樹脂被覆金属細線である。また、請
求項2の発明は、酸化チタンが0.2 μm 未満の微粒,0.
2 μm 以上の粗粒を微粒/粗粒が0.3 〜0.7 となるよう
に混合したものであることを、請求項3の発明は、着色
樹脂層が伸び率100 %以上の樹脂からなることを、さら
に請求項4の発明は、上記金属細線が引張強度300Kgf/m
m2以上の低炭素二相組織鋼線であることをそれぞれ特徴
としている。
は、線径200 μm 以下の金属細線, 又は該金属細線を複
数本撚り合わせてなる撚り線の外表面に、染料,顔料の
一方又は両方及び0.3 〜10.0 wt %の酸化チタンを添加
してなる厚さ50μm 以下の着色樹脂層を被覆形成したこ
とを特徴とする着色樹脂被覆金属細線である。また、請
求項2の発明は、酸化チタンが0.2 μm 未満の微粒,0.
2 μm 以上の粗粒を微粒/粗粒が0.3 〜0.7 となるよう
に混合したものであることを、請求項3の発明は、着色
樹脂層が伸び率100 %以上の樹脂からなることを、さら
に請求項4の発明は、上記金属細線が引張強度300Kgf/m
m2以上の低炭素二相組織鋼線であることをそれぞれ特徴
としている。
【0006】ここで、本発明の構成について詳細に説明
する。まず、上記酸化チタンを混合粉としたのは以下の
理由による。酸化チタンには粒子径0.2 〜0.3 μm の粗
粒子タイプと粒子径0.01〜0.03μm の微粒子タイプとが
あり、この両方のタイプを併用するのが望ましい。即
ち、上記粗粒子タイプは金属色の隠蔽力が大きいことか
ら、完全に分散できれば単独で使用できるが、完全な分
散は困難であり、単独使用の場合は撚り線の内部に浸透
し難い。一方上記微粒子タイプは撚り線の内部に浸透し
易いが隠蔽力が小さい。このことから上記両タイプを併
用することにより隠蔽力と浸透性との両方を満足でき
る。この微粒子と粗粒子との混合比は微粒子/粗粒子0.
3 〜0.7 の範囲が望ましいことが実験によって判明し
た。
する。まず、上記酸化チタンを混合粉としたのは以下の
理由による。酸化チタンには粒子径0.2 〜0.3 μm の粗
粒子タイプと粒子径0.01〜0.03μm の微粒子タイプとが
あり、この両方のタイプを併用するのが望ましい。即
ち、上記粗粒子タイプは金属色の隠蔽力が大きいことか
ら、完全に分散できれば単独で使用できるが、完全な分
散は困難であり、単独使用の場合は撚り線の内部に浸透
し難い。一方上記微粒子タイプは撚り線の内部に浸透し
易いが隠蔽力が小さい。このことから上記両タイプを併
用することにより隠蔽力と浸透性との両方を満足でき
る。この微粒子と粗粒子との混合比は微粒子/粗粒子0.
3 〜0.7 の範囲が望ましいことが実験によって判明し
た。
【0007】また、上記酸化チタンの添加量を0.3 〜1
0.0wt%と規定したのは以下の理由による。まず0.3 wt
%以下では金属細線の隠蔽効果が得られないからであ
り、一方10wt%を越えると所望の色調が得られ難くな
り、場合によっては樹脂層が硬くなったり,伸び率が低
下したりするおそれがあるからである。なお、酸化チタ
ンの種類には、製造方法により硫酸法TiO2 ,あるい
は塩素法TiO2 ,等表面処理により各種のものが市販
されており、適宜選定すればよい。
0.0wt%と規定したのは以下の理由による。まず0.3 wt
%以下では金属細線の隠蔽効果が得られないからであ
り、一方10wt%を越えると所望の色調が得られ難くな
り、場合によっては樹脂層が硬くなったり,伸び率が低
下したりするおそれがあるからである。なお、酸化チタ
ンの種類には、製造方法により硫酸法TiO2 ,あるい
は塩素法TiO2 ,等表面処理により各種のものが市販
されており、適宜選定すればよい。
【0008】次に、着色樹脂層の伸び率を規定した理由
について説明する。一般に金属細線は繊維もしくは繊維
状製品への利用が多いことから、木綿, 羊毛, 化学繊維
なみの柔軟性が要求される場合がある。従って、金属細
線に被覆する樹脂には密着性,耐候性は勿論のこと、結
節する場合のたわみ性, 伸び性, 耐割れ性等の特性を満
足させる必要がある。これらの特性は伸び率を100 %以
上に規制することにより実現できることが実験によって
判明している。そのためには、伸び率が10〜3000%の樹
脂のうち100 %以上のものを単独で使用したり,あるい
は伸び率の異なる樹脂、例えば架橋剤硬化型の樹脂と互
いに相溶性のある改質用樹脂とを混合することによって
達成できる。例えば、単独使用可能な樹脂としては、ス
チレンブタジン系ゴムやウレタン系エラストマー等の熱
可塑性樹脂が使用でき、このような単独使用の場合は架
橋剤を添加する必要はない。具体的には、例えば分子量
10000 〜30000 で伸び率100 〜3000%のポリエステル系
樹脂を主成分とし、これにメラミン樹脂, ブロックイソ
シアネート樹脂, あるいはエポキシ樹脂を架橋剤として
添加したり、また伸び率100 〜600 %のウレタン樹脂、
さらにゴム系樹脂ではスチレンブタジェンを高性能化し
た伸び率500 〜700 %のエラストマーを主成分としても
よい。さらにまた、伸び率100 〜3000%の各種の樹脂に
必要に応じた架橋用樹脂を添加することによっても実現
できる。また、上記ベースとなる樹脂には有機合成樹脂
又はゴム系樹脂が採用できる。この有機合成樹脂には、
アクリル系,エポキシ系,ポリアミド系,ポリイミド
系,ポリエチレン系,ポリエステル系,スチレンブタジ
ェン系,オレフィン系,ポリウレタン系,ふっ素系,フ
ェノール系,メラミン系,ポリエステル系,等があり、
これらを単独又は組み合わせて構成する。また上記有機
合成樹脂の濃度は粘度とは直接関係はないものの、5.0
〜40.0%が適当である。この濃度を1.0 %以下にすると
金属細線への被覆回数が増加し、生産効率が低下するか
らである。また、濃度を40.0%以上にすると被覆量が増
加して被覆表面から垂れが生じ易くなり、樹脂層の厚さ
がばらつき、ひいては真円度が得られなくなる。しかも
金属細線への密着性や撚り線内部への浸透性が悪化する
とともに、気泡が生じ易く、かつ表面の平滑性が悪化す
るからである。
について説明する。一般に金属細線は繊維もしくは繊維
状製品への利用が多いことから、木綿, 羊毛, 化学繊維
なみの柔軟性が要求される場合がある。従って、金属細
線に被覆する樹脂には密着性,耐候性は勿論のこと、結
節する場合のたわみ性, 伸び性, 耐割れ性等の特性を満
足させる必要がある。これらの特性は伸び率を100 %以
上に規制することにより実現できることが実験によって
判明している。そのためには、伸び率が10〜3000%の樹
脂のうち100 %以上のものを単独で使用したり,あるい
は伸び率の異なる樹脂、例えば架橋剤硬化型の樹脂と互
いに相溶性のある改質用樹脂とを混合することによって
達成できる。例えば、単独使用可能な樹脂としては、ス
チレンブタジン系ゴムやウレタン系エラストマー等の熱
可塑性樹脂が使用でき、このような単独使用の場合は架
橋剤を添加する必要はない。具体的には、例えば分子量
10000 〜30000 で伸び率100 〜3000%のポリエステル系
樹脂を主成分とし、これにメラミン樹脂, ブロックイソ
シアネート樹脂, あるいはエポキシ樹脂を架橋剤として
添加したり、また伸び率100 〜600 %のウレタン樹脂、
さらにゴム系樹脂ではスチレンブタジェンを高性能化し
た伸び率500 〜700 %のエラストマーを主成分としても
よい。さらにまた、伸び率100 〜3000%の各種の樹脂に
必要に応じた架橋用樹脂を添加することによっても実現
できる。また、上記ベースとなる樹脂には有機合成樹脂
又はゴム系樹脂が採用できる。この有機合成樹脂には、
アクリル系,エポキシ系,ポリアミド系,ポリイミド
系,ポリエチレン系,ポリエステル系,スチレンブタジ
ェン系,オレフィン系,ポリウレタン系,ふっ素系,フ
ェノール系,メラミン系,ポリエステル系,等があり、
これらを単独又は組み合わせて構成する。また上記有機
合成樹脂の濃度は粘度とは直接関係はないものの、5.0
〜40.0%が適当である。この濃度を1.0 %以下にすると
金属細線への被覆回数が増加し、生産効率が低下するか
らである。また、濃度を40.0%以上にすると被覆量が増
加して被覆表面から垂れが生じ易くなり、樹脂層の厚さ
がばらつき、ひいては真円度が得られなくなる。しかも
金属細線への密着性や撚り線内部への浸透性が悪化する
とともに、気泡が生じ易く、かつ表面の平滑性が悪化す
るからである。
【0009】上記染料は、着色する色彩に応じて市販品
から選択することとなる。一例として、黄色染料ではS.
O.T.yellow4 (登録商標)やノボパームエローFGL(登録
商標) があり、また黄色蛍光染料ではルモゲンyellow08
3(登録商標) 等があり、特に限定されるものではない。
なお、上記染料とともに顔料を添加してもよい。しかし
この顔料は、一般に水に溶け難いことから沈澱し易く、
しかも粒子が荒いことから樹脂を弱くし易く、この点か
ら添加する場合は必要最小限に抑える必要がある。ま
た、他の添加剤としては特に必要としない場合もある
が、着色樹脂層の密着性, 耐候性, 硬度, 着色性を向上
させる目的から、無機コロイダル物質, 架橋剤,シラン
カップリング剤, 金属酸化物, 含浸剤, 界面活性剤等を
添加してもよい。
から選択することとなる。一例として、黄色染料ではS.
O.T.yellow4 (登録商標)やノボパームエローFGL(登録
商標) があり、また黄色蛍光染料ではルモゲンyellow08
3(登録商標) 等があり、特に限定されるものではない。
なお、上記染料とともに顔料を添加してもよい。しかし
この顔料は、一般に水に溶け難いことから沈澱し易く、
しかも粒子が荒いことから樹脂を弱くし易く、この点か
ら添加する場合は必要最小限に抑える必要がある。ま
た、他の添加剤としては特に必要としない場合もある
が、着色樹脂層の密着性, 耐候性, 硬度, 着色性を向上
させる目的から、無機コロイダル物質, 架橋剤,シラン
カップリング剤, 金属酸化物, 含浸剤, 界面活性剤等を
添加してもよい。
【0010】ここで、本発明の着色樹脂被覆金属細線を
製造には、粘度10〜100 センチポイズに調整された樹脂
浴内に所定量の染料, 酸化チタンを添加し、この樹脂浴
内に金属細線,又は撚り線を垂直方向,あるいは水平方
向に移動させつつ浸漬して所定の膜厚からなる着色樹脂
層を被覆する。この浸漬回数は膜厚に応じて1回もしく
は複数回行う。そして上記着色樹脂層が形成された金属
細線を連続して乾燥炉内を移動させ、これにより樹脂層
を乾燥, 硬化する。
製造には、粘度10〜100 センチポイズに調整された樹脂
浴内に所定量の染料, 酸化チタンを添加し、この樹脂浴
内に金属細線,又は撚り線を垂直方向,あるいは水平方
向に移動させつつ浸漬して所定の膜厚からなる着色樹脂
層を被覆する。この浸漬回数は膜厚に応じて1回もしく
は複数回行う。そして上記着色樹脂層が形成された金属
細線を連続して乾燥炉内を移動させ、これにより樹脂層
を乾燥, 硬化する。
【0011】また、本発明の金属細線には、ステンレス
線, ピアノ線,タングステン線, アモルファス金属線,
あるいは低炭素二相組織鋼線が採用できる。この低炭素
二相組織鋼線は、本件出願人が先に提案したもので、こ
れは重量%でC:0.01〜0.05%,Si:3.0 %以下,M
n:5.0 %以下, 残部Fe及び不可避的不純物からなる
線径3.0 〜6.0mm の線材を一次熱処理, 及び一次冷間伸
線、二次熱処理, 及び二次冷間伸線により線径200 μm
以下に強加工して製造されたものである( 特開昭62-208
24号公報参照) 。このように製造された低炭素二相組織
鋼線からなる金属極細線は、上記強加工による加工セル
が一方向に繊維状に配列された繊維状微細金属組織を有
しており、かつ上記加工セルの大きさ, 繊維間隔が5〜
100Å、50〜1000Åの超微細セルから構成されている。
このような金属組織を有する低炭素二相組織鋼線は、線
径100 μm 以下で引張強度300 〜600Kgf/mm2を有してい
る。このような低炭素二相組織鋼線を金属細線として採
用した場合は、上記ステンレス線,ピアノ線等よりさら
に線径を小さくしながら、引張強度,靱性を向上でき
る。
線, ピアノ線,タングステン線, アモルファス金属線,
あるいは低炭素二相組織鋼線が採用できる。この低炭素
二相組織鋼線は、本件出願人が先に提案したもので、こ
れは重量%でC:0.01〜0.05%,Si:3.0 %以下,M
n:5.0 %以下, 残部Fe及び不可避的不純物からなる
線径3.0 〜6.0mm の線材を一次熱処理, 及び一次冷間伸
線、二次熱処理, 及び二次冷間伸線により線径200 μm
以下に強加工して製造されたものである( 特開昭62-208
24号公報参照) 。このように製造された低炭素二相組織
鋼線からなる金属極細線は、上記強加工による加工セル
が一方向に繊維状に配列された繊維状微細金属組織を有
しており、かつ上記加工セルの大きさ, 繊維間隔が5〜
100Å、50〜1000Åの超微細セルから構成されている。
このような金属組織を有する低炭素二相組織鋼線は、線
径100 μm 以下で引張強度300 〜600Kgf/mm2を有してい
る。このような低炭素二相組織鋼線を金属細線として採
用した場合は、上記ステンレス線,ピアノ線等よりさら
に線径を小さくしながら、引張強度,靱性を向上でき
る。
【0012】ここで上記金属細線の外表面にNiめっき
層を形成するのが望ましい。このNiめっき層を形成す
ることにより樹脂との密着性,接着性を向上できるとと
もに、素線の活性度を抑制でき、しかも自己潤滑性及び
耐蝕性を向上できるからである。さらにこの場合、上記
Niめっき層に塑性加工による加工歪を付与した場合
は、樹脂とのぬれ性を改善して気泡の発生を防止でき、
ひいては密着性, 接着性をさらに向上できる。上記Ni
めっき層の形成方法としては、電解めっき,蒸着,イオ
ンプレーティング,スパッタリング等が採用できる。
層を形成するのが望ましい。このNiめっき層を形成す
ることにより樹脂との密着性,接着性を向上できるとと
もに、素線の活性度を抑制でき、しかも自己潤滑性及び
耐蝕性を向上できるからである。さらにこの場合、上記
Niめっき層に塑性加工による加工歪を付与した場合
は、樹脂とのぬれ性を改善して気泡の発生を防止でき、
ひいては密着性, 接着性をさらに向上できる。上記Ni
めっき層の形成方法としては、電解めっき,蒸着,イオ
ンプレーティング,スパッタリング等が採用できる。
【0013】
【作用】請求項1の発明に係る着色樹脂被覆金属細線に
よれば、金属細線, 又は撚り線の外表面に、染料, 及び
酸化チタンを添加してなる着色樹脂層を被覆形成したの
で、上記酸化チタンの有する不透明性によって上記金属
細線の地色を出蔽でき、しかも上記酸化チタンは染料に
対して着色力を付与する力があることから、少量の染料
で所望の色彩をだすことができる。その結果、極めて薄
い着色樹脂層を被覆しても該樹脂層を透して金属細線の
地色が見えることはなく、それだけファッション性を向
上できる。また少量の染料で所望の色彩を発色できるの
で、従来の多量に添加する場合の耐候性の低下を解消で
き、ひいては樹脂本来の特性としての密着性,耐候性,
防錆性,絶縁性を確保できる。従って、上記着色樹脂被
覆金属細線を、例えば釣り糸に採用した場合は、釣り糸
としての特性を満足しながらファッション性を向上でき
る。また、請求項2の発明では、酸化チタンを微粒と粗
粒の混合粉としたので、金属色の隠蔽力と浸透性との両
方を満足でき、特に撚り線の場合に効果がある。また請
求項3の発明では着色樹脂層の伸び率を100 %以上とし
たので、該樹脂の滑らかさ,柔らかさを向上でき、その
結果結節する場合の樹脂の割れや剥離の問題を解消でき
る。さらに、請求項4の発明では、金属細線に低炭素二
相組織鋼線を採用したので、上述のメカニズムで説明し
たように、線径10〜200 μm で引張強度300 〜600Kgf/m
m2の超高強度を得ることができ、例えばロープや糸に適
用した場合は小径化に貢献しながら引張強度を大幅に向
上できる。
よれば、金属細線, 又は撚り線の外表面に、染料, 及び
酸化チタンを添加してなる着色樹脂層を被覆形成したの
で、上記酸化チタンの有する不透明性によって上記金属
細線の地色を出蔽でき、しかも上記酸化チタンは染料に
対して着色力を付与する力があることから、少量の染料
で所望の色彩をだすことができる。その結果、極めて薄
い着色樹脂層を被覆しても該樹脂層を透して金属細線の
地色が見えることはなく、それだけファッション性を向
上できる。また少量の染料で所望の色彩を発色できるの
で、従来の多量に添加する場合の耐候性の低下を解消で
き、ひいては樹脂本来の特性としての密着性,耐候性,
防錆性,絶縁性を確保できる。従って、上記着色樹脂被
覆金属細線を、例えば釣り糸に採用した場合は、釣り糸
としての特性を満足しながらファッション性を向上でき
る。また、請求項2の発明では、酸化チタンを微粒と粗
粒の混合粉としたので、金属色の隠蔽力と浸透性との両
方を満足でき、特に撚り線の場合に効果がある。また請
求項3の発明では着色樹脂層の伸び率を100 %以上とし
たので、該樹脂の滑らかさ,柔らかさを向上でき、その
結果結節する場合の樹脂の割れや剥離の問題を解消でき
る。さらに、請求項4の発明では、金属細線に低炭素二
相組織鋼線を採用したので、上述のメカニズムで説明し
たように、線径10〜200 μm で引張強度300 〜600Kgf/m
m2の超高強度を得ることができ、例えばロープや糸に適
用した場合は小径化に貢献しながら引張強度を大幅に向
上できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例による着色樹脂被覆
金属細線を説明する。図1及び図2は、本実施例の着色
樹脂被覆金属細線を説明するための図であり、本実施例
では、ロープに適用した場合を例にとって説明する。図
において、1は本実施例のロープであり、これは7本の
金属細線3a〜3gを束ね、これの中心金属細線3aを
直線状にして外周金属細線3b〜3gを螺旋状に撚り合
わせて撚り線3を形成して構成されている。この撚り線
3の撚りピッチPは、該撚り線3の外接円の直径Dの13
〜20倍となっている。
金属細線を説明する。図1及び図2は、本実施例の着色
樹脂被覆金属細線を説明するための図であり、本実施例
では、ロープに適用した場合を例にとって説明する。図
において、1は本実施例のロープであり、これは7本の
金属細線3a〜3gを束ね、これの中心金属細線3aを
直線状にして外周金属細線3b〜3gを螺旋状に撚り合
わせて撚り線3を形成して構成されている。この撚り線
3の撚りピッチPは、該撚り線3の外接円の直径Dの13
〜20倍となっている。
【0015】また、上記各金属細線3a〜3gは、低炭
素二相組織鋼線からなり、これは上述の組成を有し、上
述の製造方法によって製造されたものである。この低炭
素二相組織鋼線は強加工により生じた加工セルが一方向
に繊維状に配列された繊維状微細金属組織を形成してお
り、かつ上記加工セルの大きさ,繊維間隔がそれぞれ5
〜100 Å,50 〜1000Åであり、さらに線径10〜200 μm,
引張強度300 〜600Kgf/mm2である。
素二相組織鋼線からなり、これは上述の組成を有し、上
述の製造方法によって製造されたものである。この低炭
素二相組織鋼線は強加工により生じた加工セルが一方向
に繊維状に配列された繊維状微細金属組織を形成してお
り、かつ上記加工セルの大きさ,繊維間隔がそれぞれ5
〜100 Å,50 〜1000Åであり、さらに線径10〜200 μm,
引張強度300 〜600Kgf/mm2である。
【0016】さらに、上記各金属細線3a〜3gの外表
面には1μm 程度のNiめっき層2が被覆形成されてお
り、このNiめっき層2は伸線加工時の塑性加工による
加工歪を有している。
面には1μm 程度のNiめっき層2が被覆形成されてお
り、このNiめっき層2は伸線加工時の塑性加工による
加工歪を有している。
【0017】そして、上記撚り線3の外表面には厚さt
が1〜10μm 程度の着色樹脂層4が被覆形成されてお
り、この着色樹脂層4の伸び率は100 %以上となってい
る。また、上記着色樹脂層4は、熱可塑性樹脂及び熱硬
化性樹脂を主成分とし、これに染料, 及び酸化チタンを
0.3 〜10wt%添加してなるものである。この酸化チタン
は粒径0.2 μm 未満の微粒と、粒径0.2 μm 以上の粗粒
とを混合してなり、この混合比は微粒/ 粗粒0.3 〜0.7
の範囲内に設定されている。
が1〜10μm 程度の着色樹脂層4が被覆形成されてお
り、この着色樹脂層4の伸び率は100 %以上となってい
る。また、上記着色樹脂層4は、熱可塑性樹脂及び熱硬
化性樹脂を主成分とし、これに染料, 及び酸化チタンを
0.3 〜10wt%添加してなるものである。この酸化チタン
は粒径0.2 μm 未満の微粒と、粒径0.2 μm 以上の粗粒
とを混合してなり、この混合比は微粒/ 粗粒0.3 〜0.7
の範囲内に設定されている。
【0018】このように本実施例のロープ1によれば、
撚り線3の表面に染料, 及び酸化チタンを添加してなる
着色樹脂層4を形成したので、上記酸化チタンの有する
不透明性によって上記金属細線3a〜3gの地色を隠蔽
でき、かつ少量の染料で所望の色彩を発色でき、厚さt
が1〜10μm という薄い着色樹脂層4を被覆しても金属
細線の地色が見えることはなく、それだけファッション
性を向上できる。また、少量の染料で所望の色彩を発色
できるので、樹脂本来の密着性,耐候性,防錆性,絶縁
性を確保できる。さらに、上記着色樹脂層4は伸び率10
0 %以上としたので、該樹脂の平滑性,柔軟性を向上で
き、ロープ1同士を結んだり,あるいは他の部材に結び
つけたりする際の割れや剥離を防止できる。
撚り線3の表面に染料, 及び酸化チタンを添加してなる
着色樹脂層4を形成したので、上記酸化チタンの有する
不透明性によって上記金属細線3a〜3gの地色を隠蔽
でき、かつ少量の染料で所望の色彩を発色でき、厚さt
が1〜10μm という薄い着色樹脂層4を被覆しても金属
細線の地色が見えることはなく、それだけファッション
性を向上できる。また、少量の染料で所望の色彩を発色
できるので、樹脂本来の密着性,耐候性,防錆性,絶縁
性を確保できる。さらに、上記着色樹脂層4は伸び率10
0 %以上としたので、該樹脂の平滑性,柔軟性を向上で
き、ロープ1同士を結んだり,あるいは他の部材に結び
つけたりする際の割れや剥離を防止できる。
【0019】さらにまた、本実施例では、各金属細線3
a〜3gに低炭素二相組織鋼線を採用したので、線径を
細くしながら引張強度を大幅に向上できる。また上記各
金属細線3a〜3gにNiめっき層2を形成するととも
に、これに加工歪を付加したので、ピンホールのない良
好なめっき層が得られ、樹脂との密着性,接着性を大幅
に向上できる。さらに、上記撚り線3の撚りピッチPを
直径Dの13〜20倍としたので、ロープとしてのカーリン
グ特性を向上でき、寿命を延長できる。
a〜3gに低炭素二相組織鋼線を採用したので、線径を
細くしながら引張強度を大幅に向上できる。また上記各
金属細線3a〜3gにNiめっき層2を形成するととも
に、これに加工歪を付加したので、ピンホールのない良
好なめっき層が得られ、樹脂との密着性,接着性を大幅
に向上できる。さらに、上記撚り線3の撚りピッチPを
直径Dの13〜20倍としたので、ロープとしてのカーリン
グ特性を向上でき、寿命を延長できる。
【0020】なお、上記実施例では撚り線からなるロー
プに適用した場合を例にとって説明したが、本発明は単
線の金属細線の表面に着色樹脂層を形成したものにも適
用できる。また用途としては、上述の電子機器制御用ロ
ープに限られるものではなく、本発明の適用範囲は糸,
ロープ,ワイヤ,ケーブル等において着色樹脂を被覆す
るようにしたものであれば何れにも適用できる。
プに適用した場合を例にとって説明したが、本発明は単
線の金属細線の表面に着色樹脂層を形成したものにも適
用できる。また用途としては、上述の電子機器制御用ロ
ープに限られるものではなく、本発明の適用範囲は糸,
ロープ,ワイヤ,ケーブル等において着色樹脂を被覆す
るようにしたものであれば何れにも適用できる。
【0021】ここで、本発明の効果を確認するために行
った特性試験について説明する。 試験1 この特性試験は、線径40μm の低炭素二相組織鋼線を5
本撚り合わせて撚り線を形成し、これに厚さ3〜4μm
の黄色樹脂層を形成し、該樹脂の伸び率を150〜200 %
となるよう試料を作成し、各試料の色調,密着性,耐候
性,柔軟性,耐割れ性を評価した。また、上記着色樹脂
層は、表1に示すように、伸び率50%,2000 %のポリエ
ステル系樹脂をそれぞれ配合し、これに架橋剤としてエ
ポキシ系樹脂, ウレタン系樹脂を混合した。また触媒に
は反応を活性化させるためにジブチルチンジラウレート
を使用した。さらに黄色染料にはS.O.T.yellow4(登録
商標)を使用し、黄色顔料にはノボパームエローFGL(登
録商標) を使用した。また酸化チタンには粗粒子タイプ
のJR701 チタンL(登録商標) と微粒子タイプのMT-100S
(登録商標) とを併用した。さらにまた溶剤にはソルベ
ツソ#150,シクロヘチサノン, ブチルジグリコールを使
用した。なお、比較するために酸化チタンを添加してい
ない試料についても同様の特性試験を行った。
った特性試験について説明する。 試験1 この特性試験は、線径40μm の低炭素二相組織鋼線を5
本撚り合わせて撚り線を形成し、これに厚さ3〜4μm
の黄色樹脂層を形成し、該樹脂の伸び率を150〜200 %
となるよう試料を作成し、各試料の色調,密着性,耐候
性,柔軟性,耐割れ性を評価した。また、上記着色樹脂
層は、表1に示すように、伸び率50%,2000 %のポリエ
ステル系樹脂をそれぞれ配合し、これに架橋剤としてエ
ポキシ系樹脂, ウレタン系樹脂を混合した。また触媒に
は反応を活性化させるためにジブチルチンジラウレート
を使用した。さらに黄色染料にはS.O.T.yellow4(登録
商標)を使用し、黄色顔料にはノボパームエローFGL(登
録商標) を使用した。また酸化チタンには粗粒子タイプ
のJR701 チタンL(登録商標) と微粒子タイプのMT-100S
(登録商標) とを併用した。さらにまた溶剤にはソルベ
ツソ#150,シクロヘチサノン, ブチルジグリコールを使
用した。なお、比較するために酸化チタンを添加してい
ない試料についても同様の特性試験を行った。
【0022】
【表1】
【0023】表2はその結果を示す。表中、◎印は優,
○印は良,△印は可,×印は不可を示す。同表からも明
らかなように、酸化チタンを添加していない従来試料
(NO.4) は黄色樹脂層を透して金属細線の地色が発色し
ている。また伸び率が3%と低く,しかも染料の添加量
が3.5 %と多いことから、柔軟性,耐割れ性に劣る。こ
れに対して、本実施例試料(NO.1 〜3)は、いずれも金属
細線の発色が隠蔽されており、優れた色調が得られてい
る。また、伸び率も150 〜200 %と高く、さらに染料の
添加量も0.9 〜1.5 %と少ないことから、密着性, 耐候
性,柔軟性, 耐割れ性のいずれにおいても良好な結果が
得られている。
○印は良,△印は可,×印は不可を示す。同表からも明
らかなように、酸化チタンを添加していない従来試料
(NO.4) は黄色樹脂層を透して金属細線の地色が発色し
ている。また伸び率が3%と低く,しかも染料の添加量
が3.5 %と多いことから、柔軟性,耐割れ性に劣る。こ
れに対して、本実施例試料(NO.1 〜3)は、いずれも金属
細線の発色が隠蔽されており、優れた色調が得られてい
る。また、伸び率も150 〜200 %と高く、さらに染料の
添加量も0.9 〜1.5 %と少ないことから、密着性, 耐候
性,柔軟性, 耐割れ性のいずれにおいても良好な結果が
得られている。
【0024】
【表2】
【0025】試験2 この特性試験は、表3〜表4に示すように、着色樹脂層
の添加成分、及び伸び率を変化させて多数の試料(NO1
〜30) を作成し、各試料の色調, 密着性, 柔軟性, 耐割
れ性, 及び耐候性を評価した。ここで、上記色調は目視
により評価し、また密着性, 柔軟性, 耐割れ性は2回通
しの結び目をつくり、これによる樹脂の割れ,剥離を顕
微鏡で観察した。さらに耐候性はSUN-SHINE ・WEATHER-
O METER200HR における退色性を観察した。また、上記
各試料は、フエルトに含浸させ、被覆直後に250 ℃×5
秒の焼き付けを6回繰り返して作成した。なお、表中、
※印は本発明の範囲外の試料を示し、それ以外のNO1,3
〜5,7,9,11〜15,21,27,28は本発明範囲内の試料を示
す。また評価は○印良,△印可,×印不可で示す。表3
〜表4からも明らかなように、本実施例試料(NO1,3 〜
5,7,9,11〜15,21,27,28)ではいずれも金属細線の地色が
隠蔽されており、色調の優れた明るい色彩が得られてい
る。また、伸び率がいずれも100 %を越えており、この
点からも密着性, 耐候性, 柔軟性, 及び耐候性において
良好な結果が得られていることがわかる。
の添加成分、及び伸び率を変化させて多数の試料(NO1
〜30) を作成し、各試料の色調, 密着性, 柔軟性, 耐割
れ性, 及び耐候性を評価した。ここで、上記色調は目視
により評価し、また密着性, 柔軟性, 耐割れ性は2回通
しの結び目をつくり、これによる樹脂の割れ,剥離を顕
微鏡で観察した。さらに耐候性はSUN-SHINE ・WEATHER-
O METER200HR における退色性を観察した。また、上記
各試料は、フエルトに含浸させ、被覆直後に250 ℃×5
秒の焼き付けを6回繰り返して作成した。なお、表中、
※印は本発明の範囲外の試料を示し、それ以外のNO1,3
〜5,7,9,11〜15,21,27,28は本発明範囲内の試料を示
す。また評価は○印良,△印可,×印不可で示す。表3
〜表4からも明らかなように、本実施例試料(NO1,3 〜
5,7,9,11〜15,21,27,28)ではいずれも金属細線の地色が
隠蔽されており、色調の優れた明るい色彩が得られてい
る。また、伸び率がいずれも100 %を越えており、この
点からも密着性, 耐候性, 柔軟性, 及び耐候性において
良好な結果が得られていることがわかる。
【0026】
【表3】
【表4】
【0027】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係る着色
樹脂被覆金属細線によれば、線径200μm 以下の金属細
線, 又は該金属細線の撚り線の外表面に、染料, 及び0.
3 〜10.0wt%の酸化チタンを添加してなる着色樹脂層を
被覆形成したので、該樹脂層の厚さを小さくしても金属
細線の発色を隠蔽できる効果があり、また少量の染料で
所望の色彩をだすことができ、樹脂本来の特性としての
密着性,耐候性,防錆性,絶縁性を確保できる効果があ
り、請求項2の発明では酸化チタンを混合粉としたの
で、隠蔽性,浸透性の両方を向上できる効果がある。ま
た、請求項3の発明では、着色樹脂層の伸び率を100 %
以上としたので、該樹脂の滑らかさ,柔らかさを向上で
き、結節する場合の樹脂の割れや剥離を防止できる効果
がある。さらに、請求項4の発明では、金属細線に低炭
素二相組織鋼線を採用したので、小径化に貢献できると
ともに、引張強度を向上できる効果がある。
樹脂被覆金属細線によれば、線径200μm 以下の金属細
線, 又は該金属細線の撚り線の外表面に、染料, 及び0.
3 〜10.0wt%の酸化チタンを添加してなる着色樹脂層を
被覆形成したので、該樹脂層の厚さを小さくしても金属
細線の発色を隠蔽できる効果があり、また少量の染料で
所望の色彩をだすことができ、樹脂本来の特性としての
密着性,耐候性,防錆性,絶縁性を確保できる効果があ
り、請求項2の発明では酸化チタンを混合粉としたの
で、隠蔽性,浸透性の両方を向上できる効果がある。ま
た、請求項3の発明では、着色樹脂層の伸び率を100 %
以上としたので、該樹脂の滑らかさ,柔らかさを向上で
き、結節する場合の樹脂の割れや剥離を防止できる効果
がある。さらに、請求項4の発明では、金属細線に低炭
素二相組織鋼線を採用したので、小径化に貢献できると
ともに、引張強度を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による着色樹脂被覆金属細線
が適用された細線を示す断面図である。
が適用された細線を示す断面図である。
【図2】上記実施例の撚り線を示す模式図である。
【符号の説明】 1 釣り糸(着色樹脂被覆金属細線) 3 撚り線 3a〜3g 金属細線 4 着色樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 伊三男 枚方市楠葉美咲3丁目12番35号 (72)発明者 西村 弘一 大阪市東成区中本5丁目5番5号 (72)発明者 宮川 祐行 奈良県北葛城郡王寺町本町5−13−4 (56)参考文献 特開 平3−59184(JP,A) 特開 平2−210078(JP,A) 特開 平2−210079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D07B 1/16 A01K 91/00 A63B 51/02
Claims (4)
- 【請求項1】 線径200 μm 以下の金属細線, 又は該金
属細線を複数本撚り合わせてなる撚り線の外表面に、染
料, 顔料の一方又は両方及び0.3 〜10.0wt%の酸化チタ
ンを添加してなる厚さ50μm 以下の着色樹脂層を被覆形
成したことを特徴とする着色樹脂被覆金属細線。 - 【請求項2】 請求項1において、酸化チタンが0.2 μ
m 未満の微粒と、0.2 μm 以上の粗粒との混合物からな
り、混合比(微粒/粗粒)が0.3 〜0.7 であることを特
徴とする着色樹脂被覆金属細線。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、着色樹脂層が
伸び率100 %以上の樹脂からなることを特徴とする着色
樹脂被覆金属細線。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
金属細線が引張強度300Kgf/mm2以上の低炭素二相組織鋼
線であることを特徴とする着色樹脂被覆金属細線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3033493A JP2829138B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 着色樹脂被覆金属細線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3033493A JP2829138B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 着色樹脂被覆金属細線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04257386A JPH04257386A (ja) | 1992-09-11 |
| JP2829138B2 true JP2829138B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=12388084
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3033493A Expired - Lifetime JP2829138B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 着色樹脂被覆金属細線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2829138B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| PL1985176T3 (pl) * | 2006-01-23 | 2014-07-31 | Yoz Ami Corp | Zabarwiona żyłka wędkarska i proces jej wytwarzania |
| CN105284753B (zh) * | 2015-11-03 | 2018-05-08 | 李纯逸 | 新型钓线的制作方法、新型钓线及钓鱼组件 |
| JP2018119243A (ja) * | 2017-01-26 | 2018-08-02 | 新日鐵住金株式会社 | スチールコード及びゴム−スチールコード複合体 |
| CN109331436A (zh) * | 2018-11-24 | 2019-02-15 | 邬惠林 | 有一定弹性的羽毛球钢丝拍线 |
-
1991
- 1991-02-01 JP JP3033493A patent/JP2829138B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04257386A (ja) | 1992-09-11 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980908 |