JP2828969B1 - ガス圧縮/膨張機 - Google Patents

ガス圧縮/膨張機

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JP2828969B1 JP24024497A JP24024497A JP2828969B1 JP 2828969 B1 JP2828969 B1 JP 2828969B1 JP 24024497 A JP24024497 A JP 24024497A JP 24024497 A JP24024497 A JP 24024497A JP 2828969 B1 JP2828969 B1 JP 2828969B1
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Abstract

【要約】 【課題】 オイルが作動ガスに混入するのを防止し、こ
れにより信頼性が高く、かつ、寿命の長いガス圧縮/膨
張機を提供すること。 【解決手段】 作動部と駆動部とを仕切る仕切部の手前
にスライダー案内部空間を設けて、スライダーが仕切部
に接触しないようにすると共に、仕切部にはメインオイ
ルシール部を配設し、そのメインオイルシール部を挟む
前後空間を連通するガス通路を設けてメインシール部に
おける前後差圧を無くすことにより、駆動部から作動部
へのオイルの侵入を防止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストンの往復運
動によりガスを圧縮または膨張させるガス圧縮/膨張機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりガス圧縮/膨張機は、スターリ
ング冷凍機、スターリングエンジン及びレシプロ式コン
プレッサ等に広く用いられている。
【0003】図14は、かかるガス圧縮/膨張機の概略
構成を示している。ガス圧縮/膨張機100は、ピスト
ン111を有して当該ピストン111により作動ガスを
圧縮/膨張する作動部110と、ピストン111に駆動
力を与える駆動部120とを有し、これらが仕切部13
0により区分けされている。また駆動部120に設けら
れたクランク機構121には、コネクティングロッド1
22を介してスライダー123が接続されている。
【0004】そしてピストン111とスライダー123
は、仕切部130を挿通するロッド140により連結さ
れて、クランク機構121の回転運動が往復運動に変換
されてピストン111に伝達されている。これにより作
動部110内の作動ガスがピストン111の往復運動に
より圧縮又は膨張される。
【0005】クランク機構121はオイル124で潤滑
されているが、当該オイル124が作動部110に侵入
して作動ガスに混入するとオイルによる作動ガス通路の
目詰りや作動効率等をもたらす。このため仕切部130
には、ロッド140に挿嵌するシール材131が設けら
れて、当該ロッド140と摺擦することによりロッド1
40に付着しているオイル124を拭い落としている。
【0006】図15はシール材131が配設されている
部分の断面図である。シール材131は、シール収納部
132に収納され、バックアップ材133によりロッド
140側に付勢されている。上述したようにシール材1
31のシール効果は、当該シール材131とロッド14
0との摺擦により付着したオイル124を拭い去ること
により達成されるため、十分にオイル124を拭い去る
には強いバックアップ力でシール材131を付勢する必
要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなオ
イル124の除去方法は、長時間使用するとシール材1
31が摩耗してシール効果が低下する問題があった。
【0008】また、スライダー123が上死点に達する
と、当該スライダー123は仕切部130の距離が短く
スライダー123に付着しているオイル124が、仕切
部130に接触し多量に付着し、シール部へ侵入するよ
うになる。
【0009】さらに、往復運動するスライダー123に
付着したオイル124が、慣性力によりシール材131
の方向に飛ばされたり、運転によりスライダー123と
仕切部130との間にオイル124が溜り、これがスラ
イダー123によりシール材131の方向に蹴飛ばされ
たりする事態が生じる。
【0010】上述した状況が生じると、ロッド140の
往復運動によりオイル124が徐々に作動部110側に
送り込まれ、遂には作動部110に侵入し作動ガスに混
入して、当該ガス圧縮/膨張装置の性能を低下させてし
まう。従って、装置を使用不能にする。即ち装置の寿命
が、これらにより律せられる。
【0011】そこで本発明は、上記問題を解決してオイ
ルが作動ガスに混入するのを防止し、これにより信頼性
が高く、かつ、寿命の長いガス圧縮/膨張機を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガス圧縮/
膨張機は、ロッドの一端が接続されたピストンを往復動
作可能に収納する作動部と、当該ロッドの他端に接続さ
れたスライダーをスライダー案内部に沿って往復動作さ
せる駆動機構を収納する駆動部と、ロッドが挿通し作動
部と駆動部とを仕切る仕切部とを有している。
【0013】そして、仕切部の内部にロッドを含んで設
けられ、かつ、ロッド径方向の寸法が当該ロッドに付着
しているオイルの厚みより大きく形成された中間室と、
仕切部と上死点に達したスライダーとの間の寸法が、当
該スライダーに付着しているオイルの厚みより大きく形
成されたスライダー案内部空間と、スライダー案内部空
間に溜ったオイルをオイル槽に戻すオイル戻手段とを設
ける。この中間室のロッド径方向の寸法は、当該ロッド
に付着しているオイルの厚みより大きくする。
【0014】これにより、スライダーに付着しているオ
イルが、直接仕切部に接しないようにすると共に、オイ
ルシールを付勢することなくロッドに付着しているオイ
ルが作動部に侵入するのを防止する。
【0015】さらに、中間室の駆動部寄りの仕切部には
メインオイルシール部を配設すると共にそのメインシー
ル部を挟む前後空間を連通するガス通路を設けることに
より、メインシール部における前後差圧を無くして駆動
部から中間室へのオイルの侵入を効果的に防止してい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】本発明の実施の形態を図を参照して説明す
る。図1は、本発明にかかるオイルシール装置をディス
プレーサ型のスターリング冷凍機に適用した場合の当該
スターリング冷凍機の概略構成図である。
【0018】なお本発明は、ディスプレーサ型のスター
リング冷凍機以外に膨張ピストン型のスターリング冷凍
機、スターリングエンジン及びレシプロ式コンプレッサ
等に用いてもよいことを付言する。また、符号について
は、例えばスライダー421(421a、421b)と
記載する場合、これらを特に区別する必要がない場合に
は、総括番号421により421a及び421bを示す
ものとする。
【0019】スターリング冷凍機10は、作動ガスを圧
縮する圧縮部20、作動ガスと熱交換を行って当該作動
ガスを膨張させるディスプレーサ部30及び圧縮部20
及びディスプレーサ部30に駆動力を与える駆動部40
0、該駆動部400と圧縮部20及び駆動部400とデ
ィスプレーサ部30を仕切る仕切部500(500a、
500b)等を有して、圧縮部20及びディスプレーサ
部30が作動部を構成している。そこで、以下の説明で
は、特に圧縮部20及びディスプレーサ部30を区別す
る必要がない場合には作動部20、30と記載する。
【0020】圧縮部20は、作動ガスを圧縮等する作業
空間である圧縮空間22、該圧縮空間22に内接して自
在に往復運動する圧縮ピストン21等を有している。デ
ィスプレーサ部30は、作動ガスの膨張等が行われる膨
張空間32、該膨張空間32に内接して自在に往復運動
するディスプレーサ31を有している。
【0021】なお、圧縮部20とディスプレーサ部30
とは、ガス流路60で連通されて、当該ガス流路60を
通り作動ガスが圧縮部20とディスプレーサ部30と行
き来し、ピストンである圧縮ピストン21及びディスプ
レーサ31により圧縮及び膨張が行われる。
【0022】ディスプレーサ31は、例えば銅、鉛、ス
テンレス鋼の金網状又は球状からなる蓄冷材によって形
成された蓄冷器33から構成されている。そして、ディ
スプレーサ31が駆動部30の方向に移動する際には、
作動ガスは蓄冷器33を通過して蓄冷材に放熱し、ディ
スプレーサ31が駆動部30から離れる方向に移動する
際には、作動ガスは蓄冷器33を通過して蓄冷材から吸
熱する。
【0023】駆動部400は、駆動空間401に設けら
れたクランク機構411、該クランク機構411とコネ
クティングロッド412(412a、412b)を介し
て連結されたスライダー421(421a、421
b)、該スライダー421が往復運動するように当該ス
ライダー421を案内するスライダー案内部422(4
22a、422b)、クランク機構411の下部に設け
られて、当該クランク機構411やスライダー421を
潤滑するオイルPが貯留されたオイル槽413、クラン
ク機構411を回動させる図示しないモータ等を有して
いる。
【0024】そして、駆動部400に設けられたクラン
ク機構411の駆動力は、コネクティングロッド412
を介してスライダー421に伝達される。このとき2つ
のコネクティングロッド412は、同一の作用点でクラ
ンク機構411から駆動力を受ける構成となっているの
で、圧縮ピストン21及びディスプレーサ31は、クラ
ンク機構411の回転運動に同期して往復運動するよう
になる。
【0025】このとき、圧縮ピストン21とディスプレ
ーサ31とは、夫々直交して配設されているので、コネ
クティングロッド412aが略水平になるときは、圧縮
ピストン21は殆ど動かないが、ディスプレーサ31は
最も大きく動くようになる。逆にコネクティングロッド
412bが略垂直になるときは、ディスプレーサ31は
殆ど動かないが、圧縮ピストン21は最も大きく動くよ
うになる。従って、圧縮ピストン21とディスプレーサ
31とは、位相が略90度ずれて同期運動するようにな
る。
【0026】ディスプレーサ部30側に設けられたスラ
イダー421bの側面は、当該スライダー421の軸心
方向に沿って切欠きされて、スライダー案内部422b
となす空間がオイル戻手段であるオイル戻空隙414を
形成している。図2(a)における点線領域が、当該オ
イル戻空隙414を示している。
【0027】無論、スライダー421aにかかる切欠き
を設けても不都合は生じず、寧ろ本発明では以下の理由
により積極的に切欠きを設けている。即ち、切欠きがな
い場合は、オイルPがスライダー案内部空間に溜り、後
述するオイルシール511に付着する。そこで、スライ
ダー案内部空間416aの圧力を常に駆動空間401の
圧力と等しくなるようにして、かかる力が発生しないよ
うにしている。
【0028】なお、以下の説明では複数のオイルシール
について言及するので、オイルシール511及び後述す
るオイルシール519をメインオイルシール511及び
メインオイルシール519と記載して他のオイルシール
と区別する。
【0029】また、オイルシールには、いわゆる「Oリ
ング」等の独立部材のみならず、例えば後述する駆動部
隔壁等のオイルを除去する作用を持つ部材含まれ、また
シール面がロッドに密着する場合及びこれらの間にクリ
アランスが存在する場合も含まれ、以下の記載において
は、適宜これらを単にオイルシールと載する。更にガス
シールに関しても同様である。しかし、特に限定する必
要がある場合には、その旨を記載することにする。
【0030】スライダー421aが往復運動して左端死
点に達した際に、当該スライダー421aのスライダー
頭面423aに付着しているオイルPが、駆動部隔壁4
15aに接しないように、スライダー421aのストロ
ーク又は駆動部隔壁415aの位置が設定され、また同
様にスライダー421bが上死点に達した際に、当該ス
ライダー421bのスライダー頭面423bに付着して
いるオイルPが、駆動部隔壁415bに接しないよう
に、スライダー421bのストローク又は駆動部隔壁4
15の位置が設定されている。
【0031】ここで、左端死点とは、スライダー421
aが最も圧縮部20側に接近した点を言い、上死点とは
スライダー421bが最もディプレーサ部30側に接近
した点を言う。また後述する右端死点とは、スライダー
421aが圧縮部20から最も離れた点を言い、下死点
とはスライダー421bがディプレーサ部30から最も
離れた点を言う。
【0032】従って、スライダー421と仕切部500
との間には隙間が必ず生じ、かかる隙間をスライダー案
内部空間416(416a、416b)と定義する。
【0033】スライダー案内部空間416aとオイル槽
413とは、オイル戻手段であるオイル戻路417によ
り連通されて、当該オイル戻路417によりスライダー
案内部空間416aに侵入したオイルPをオイル槽41
3に戻している。
【0034】なお、オイル戻手段としてスライダー案内
部422aにオイル戻路417を設け、スライダー42
1bにオイル戻空隙414を設けたのは以下の理由から
である。即ち、図1に示すスターリング冷凍機では、デ
ィスプレーサ部30を縦方向に設けているため、スライ
ダー案内部空間416bのオイルPは、重力によりオイ
ル戻空隙414から滴下してオイル槽413に戻ること
ができる。図2(a)の矢印は、この様にして滴下する
オイルPの流れを示している。
【0035】一方、圧縮部20は横方向に設けられてい
るので、スライダー案内部空間416aのオイルPは重
力によりオイル槽413に戻ることができない。このた
めスライダー案内部422aの内部を通るオイル戻路4
17を設けて、スライダー案内部空間416aに溜るオ
イルPがオイル槽413に戻るようにしている。
【0036】なお、圧縮部20又はディスプレーサ部3
0が水平に配設されず、図2(b)に示すように駆動部
400の方向から見て上向きに傾けて設けられている場
合には、オイル戻路417である必要はなくオイル戻空
隙414であってもよい。
【0037】この場合には、オイル戻空隙414の少な
くとも1つが鉛直下方に向くように配設することが必要
である。これにより、スライダー案内部空間416aに
溜るオイルPはオイル戻空隙414を流れてオイル槽4
13に戻ることができる。
【0038】また、縦方向に圧縮部20又はディスプレ
ーサ部30が設けられた場合には、オイル戻空隙414
である必要はなくオイル戻路417であってもよい。
【0039】オイル戻空隙414の形状は、図2に示し
たものに限られず、スライダー421bの側面に形成し
た溝であってもよく、またスライダー案内部422に形
成した溝であってもよい。
【0040】さらに、オイル戻空隙414は、スライダ
ー421に当該スライダー421の運動方向に設けた貫
通穴であってもよい。
【0041】なお、図1に示すスターリング冷凍機で
は、圧縮部20が横方向に設けられ、ディスプレーサ部
30が縦方向に設けられている。このため、スライダー
頭面423bに付着しているオイルPの厚みは均一とみ
なすことができるが、スライダー頭面423に付着して
いるオイルPは、重力により鉛直下方に集まるようにな
って、厚みに分布が生じる。
【0042】このように、オイルPの厚みといっても一
概に決らないが、本明細書において「オイルの厚み」と
記載する場合には、厚みが最も厚い所のオイルの厚みを
言うものとする。従って、スライダー頭面423に付着
したオイルPの厚みは、鉛直下方側のオイルPの厚みで
ある。
【0043】仕切部500は、スライダー421aの往
復運動を圧縮ピストン21に伝達するロッドRa、スラ
イダー421bの往復運動をディスプレーサ31に伝達
するロッドRb、これらロッドR(Ra、Rb)に付着
したオイルPを拭い落すメインオイルシール511(5
11a、511b)、圧縮空間22と駆動空間401と
の圧力干渉及び膨張空間32と駆動空間401との圧力
干渉を防止すると共に、ロッドRに付着したオイルP
が、圧縮空間22及び膨張空間32に侵入するのを防止
する中間室521(521a、521b)等を有してい
る。以下、圧縮空間22及び膨張空間32を総称して作
動空間22、32という。
【0044】中間室521は仕切部500の内部に形成
され、中間室521とスライダー案内部空間416は駆
動部隔壁415(59a、59b)により仕切られ、中
間室521aと圧縮部20及び中間室521bとディス
プレーサ部30は、作動部隔壁531(531a、53
1b)により仕切られている。
【0045】そして、メインオイルシール511は、駆
動部隔壁415に設けられて、ロッドRに付着したオイ
ルPを拭い落している。但し、オイルPは完全に除去さ
れることはなく、油膜状態で当該ロッドRに残留してい
る。メインオイルシール511としてPTFE等の比較
的柔らかい材質からなる部材を用いることが可能であ
る。
【0046】中間室521は、当該中間室521の側壁
522(522a、522b)と内部に挿通するロッド
Rの表面との距離L2が、ロッドRに付着しているオイ
ルPの厚みTより大きくなるように形成されている。即
ち、L2>Tが満たされている。なお、当該オイルPの
厚みは、先に行た「オイルの厚み」の定義に従ってい
る。
【0047】この中間室521内のロッドRに付着して
いるオイルPは、メインオイルシール511で完全に除
去さず、油膜として残ったものである。
【0048】また、当該中間室521におけるロッドR
の軸方向の寸法L1は、当該ロッドRのストロークSよ
り長く設定されている。即ち、L1>Sが満たされてい
る。これにより、ロッドRに付着しているオイルPの先
端が、中間室521の作動部隔壁531に接触するのを
防止している。
【0049】ここで、ロッドRに付着しているオイルP
の先端とは、中間室521内のロッドRに付着している
オイルPであって、圧縮部20側及びディスプレーサ部
30側に最も近くに付着しているオイルPに位置を言
う。
【0050】このように中間室521の寸法を設定する
することにより、例え中間室521内のロッドRにオイ
ルPが付着しても、当該オイルPが中間室521の側壁
522と接触することが防止でき、よってオイルPの作
動空間22、32への侵入を防止することができる。
【0051】また、ロッドRは往復運動しているので、
中間室521の作動ガス側の側壁523とオイルPの先
端との距離は当該往復運動に同期して変化するが、常に
オイルPの先端が作動ガス側の側壁523に接しないよ
うになっているので、作動ガス側の側壁523は常にオ
イルレス状態を維持することが可能になる。以上によ
り、作動部20、30にオイルPが侵入するのが防止で
きる。
【0052】なお、上記各寸法L1、L2は、圧縮部2
0及びディスプレーサ部30の設置方向、圧縮ピストン
21及びディスプレーサ31のストロークS、ロッドR
の直径及び材質、メインオイルシール511の形状及び
当該メインオイルシール511の付勢の有無を勘案して
設定されるものである。
【0053】例えば、図1に示すスターリング冷凍機1
0の場合には、圧縮部20とディスプレーサ部30とは
略直交して配設されている。このため中間室521a内
のロッドRaに付着しているオイルPはロッドRaと直
交する方向に重力の影響を受ける。従って、中間室52
1a、521bの水平角に依存して、当該ロッドRに付
着するオイルPの厚みTが異なってくる。
【0054】また、ストロークSやロッドRの直径の違
いにより、中間室521内のロッドRの表面積が異なる
ため、当該中間室521にロッドRに残留するオイル量
も異なる。
【0055】ところで、駆動部400にはスライダー4
21を駆動するモータが収納されており、その発熱によ
り温度が上昇する。一方、作動部20と30の間は冷却
された作動ガスが行き来する。このため、駆動部400
におけるモータの温度上昇による駆動空間401の圧力
上昇、あるいは、作動部20、30における作動ガスの
温度低下による作動空間22、32の圧力減少がメイン
オイルシール部511の前後空間の圧力に影響を及ぼ
し、スライダー案内部空間416側の平均圧力が中間室
521側の平均圧力の方がより高くなり、スライダー案
内部空間416から中間室521に駆動部のオイルが侵
入する場合が生じる。
【0056】このような不具合を除くためには、メイン
オイルシール部前後空間を連通するガス孔を設けると良
く、これによりオイルシール部の前後差圧を無くすこと
が出来る。
【0057】本実施例では図1に示すように、スライダ
ー421の先端部に形成されるスライダー案内部空間4
16と中間室521とを連通するガス通路571(57
1a、571b)を設けてメインオイルシール部の前後
差圧を無くすようにしている。
【0058】本実施の形態にかかるスターリング冷凍機
10は上記のように構成されて、図示省略する駆動モー
タの回転によってクランク機構411から圧縮ピストン
21及びディスプレーサ31に駆動力が伝達される。
【0059】次に、上記構成に基づくスターリング冷凍
機10の動作を説明する。なお上述したように圧縮ピス
トン21とディスプレーサ31との位相がずれているた
め、後述する圧縮過程、膨張過程等は厳密に区別できな
いことを付言しておく。
【0060】圧縮ピストン21が左端死点から右端死点
に移動するときは、圧縮空間22内の作動ガスは圧縮ピ
ストン21により等温圧縮される。
【0061】この間、ディスプレーサ31は上動し、上
死点に達した後に下動する。ディスプレーサ31の上動
にともない圧縮された作動ガスは、ガス流路60を介し
てディスプレーサ部30側に送られ、ディスプレーサ3
1が下動すると作動ガスは蓄冷器33を通過し当該蓄冷
器33に放熱して膨張空間32に送られる。
【0062】ディスプレーサ31が下死点に達するに従
い、圧縮ピストン21は右端死点から左端死点に移動
し、作動ガスは膨張して降温する。この時の膨張過程は
等温膨張過程であるため、膨張により降温しただけ外部
の熱を吸熱する。即ち、冷却することができる。
【0063】圧縮ピストン21が、左端死点に近づくに
従い、ディスプレーサ31は上動を始め、作動ガスはデ
ィスプレーサ31を通過し、蓄冷器33から吸熱して1
サイクルが終了する。
【0064】ところで、上記サイクル中に圧縮部20や
ディスプレーサ部30にオイルPが侵入すると、スター
リング冷凍機10の冷凍効率が低下してしまう。かかる
オイルPの侵入は、スライダー421のスライダー頭面
423bに付着したオイルPが、駆動部隔壁415に直
接接触したときに顕著となる。
【0065】即ち、オイルPがメインオイルシール51
1に押しつけられると、オイルPは逃場を失いメインオ
イルシール511のシール面に侵入する。このような状
態で、ロッドRが往復運動すると、作動部20、30の
方向に多量のオイルPが侵入して、短時間で当該作動部
20、30に達してしまうようになる。
【0066】そこで、スライダー案内部空間416の寸
法をスライダー頭面423に付着しているオイルPの厚
みTより大きな寸法にして当該接触を断っている。
【0067】また、スライダー421が往復運動するの
で、当該往復運動によりスライダー頭面423に付着し
たオイルPが往復運動の慣性力で飛ばされてメインオイ
ルシール511に付着する場合がある。かかる飛散によ
るメインオイルシール511へのオイルPの付着量は、
スライダー案内部空間416を確保することにより、当
該オイルPがスライダー案内部空間416を飛散してい
る間に落下するため減少させることが可能である。
【0068】また、装置の運転により、オイルPがスラ
イダー案内部空間416に溜り、往複運動するスライダ
ー421が溜ったオイルPを蹴飛ばしてメインオイルシ
ール511に付着させてしまう事態も生じ得る。このよ
うな事態を回避すべく、スライダー案内部空間416a
とオイル槽413とを連通するオイル戻路417を設け
て、当該スライダー案内部空間416aにオイルPが溜
らないようにし、またスライダー421bにオイル戻空
隙414を設けて、スライダー案内部空間416bにオ
イルPが溜らないようにしている。
【0069】また、スライダー案内部空間416を設け
ることにより、メインオイルシール511に付着するオ
イルP量が少なくできるので、当該メインオイルシール
511をロッドRに強く付勢しなくても、実用上問題の
ない程度まで拭い落すことが可能になる。従って、メイ
ンオイルシール511とロッドRとの間に所定のクリア
ランスが存在する場合、またはメインオイルシール51
1が摩耗してクリアランスが発生した場合等であって
も、当該メインオイルシール511を機能させることが
可能になる。
【0070】上記構成により、ロッドの往復運動により
助長された毛細管現象によるオイルの送りこみを防止で
きるので、本発明にかかるオイルシール装置を適用した
スターリング冷凍機等の装置寿命を長くすることが可能
になる。
【0071】ところで、作動空間22、32の圧力は、
圧縮ピストン21及び蓄冷器33の往復運動により周期
変動するものの、駆動空間401側の圧力にはかかる圧
力変動が生じないので、メインオイルシール511に加
わる圧力に圧力差が生じる。また前述したように、駆動
部400側の温度上昇と作動空間22、32側の温度低
下によってメインオイルシール511の前後に平均的な
圧力差が生じる。そして、駆動空間401側の圧力が高
くなると、当該圧力によりメインオイルシール511に
付着したオイルPが、作動空間22、32側に侵入する
ようになる。
【0072】このような不具合を無くすため、本実施例
では駆動空間401と作動空間22、32との間の仕切
部500にロッドRを含むように中間室521を設け、
これによりメインオイルシール511の前後差圧を小さ
くして、オイルの侵入防止を計るようにしている。
【0073】しかし、それでもオイルの侵入を完全に防
止することは難しい。即ち、メインオイルシール511
に加わる作動空間22、32側の圧力は、作動部隔壁5
31とロッドRとの隙間を介して中間室521の圧力に
も影響を与える。これにより中間室521側がスライダ
ー案内部空間416側より平均圧力が小さくなって中間
室521からさらには作動空間22、32にオイルPが
侵入するおそれが生じる。
【0074】そこで、本実施例では、中間室521とス
ライダー案内部空間416とを連通するガス通路571
を設けて、かかるメインシール前後差圧を解消すること
により、中間室521から作動空間22、32へのオイ
ルの侵入を遮断している。
【0075】なお、ガス通路は任意の形状を取りうるも
のであり、場合によっては、ガス通路を一部機外に引き
回して配設し、通路途中に交換可能にオイルフィルタを
設置するようにしても良い。
【0076】また、上述した中間室521の圧力変動の
緩和効果、即ちメインオイルシール511に加わる圧力
差を小さくする効果を十分に機能させるためには、作動
部隔壁531にガスシール512(512a、512
b)を設けて(図3参照)、ガスシール512をロッド
Rに付勢することも有効である。かかるガスシール51
2の配設は、非常に簡便に行うことができる利点があ
る。
【0077】なお、上述したように中間室521、メイ
ンオイルシール511、ガスシール512及びガス通路
571を設けることにより、オイルPの作動空間22、
32への侵入を抑えると同時に、状況によっては中間室
521の軸方向の寸法L1をロッドRのストロークSよ
り大きくしなくてもよい場合が生じる。
【0078】即ち、L1≦Sとした場合、ロッドRに付
着して作動空間22、32に侵入したオイルが作動ガス
中に混入する不都合があるため、L1>Sと規定してい
た。
【0079】しかし、スライダー案内部空間416、中
間室521、メインオイルシール511、ガスシール5
12及びガス通路571を設ける上記構成により、作動
空間22、32に侵入するオイル量は非常に微量とな
る。この場合に、蒸気圧の低いオイルを用いるならば、
当該侵入した微量のオイルPが作動ガスに混入するのを
実用上問題のない程度にすることができる。よって、か
かる場合には、中間室521の軸方向の寸法L1を、L
1>Sと規定する必要が無くなる。即ち、L1≦Sとし
てもよいことになる。
【0080】この場合、ロッドRに付着する微量の油膜
状オイルPは、ガスシール512に付着して、当該ガス
シール512とロッドRとの摩擦が低減でき、ガスシー
ル512を強く付勢したことによる当該ガスシール51
2の短寿命化を防止する効果を奏する場合がある。
【0081】以上により、オイルPが作動部20、30
に侵入するのを防止することができるが、設計条件や使
用条件によりスライダー421に付着するオイル量が変
動して、多量のオイルPがメインオイルシール511に
付着し、結果的に多量のオイルが作動部20、30に侵
入する事態が生じる。かかる事態にも対応して作動部2
0、30へのオイル侵入を防止するために、例えばスラ
イダー案内部空間416のロッドRの軸方向の寸法を大
きくする等の対策が必要になるが、これは、装置の大型
化をもたらすので好ましくない。
【0082】そこで図3に示すように、駆動部隔壁41
5内に中間室521と同様にロッドRに付着しているオ
イルPが側壁に接しないような径に形成された前室54
0(540a、540b)を設ける。そして、当該前室
540と中間室521との間に中間室隔壁541を形成
し、当該中間室隔壁541にメインオイルシール511
を設ける。また、前室540と中間室521との間を連
通するガス通路571を設ける。このとき、駆動部隔壁
415は、ロッドRに対して所定の隙間を持つ様に設定
しておく。即ち、この場合には、駆動部隔壁415はオ
イルシールとして作用する。
【0083】これにより、ロッドRに付着したオイルP
の大部分は、駆動部隔壁415で除去され、設計条件や
使用条件が異なる場合であっても、メインオイルシール
511に付着するオイルPの量を略一定にすることがで
き、スライダー案内部空間の寸法等を必要以上に大きく
する必要が無くなると共に、オイルPの作動空間22、
32への侵入防止のためのその他の設計条件は、メイン
オイルシール511に一定量のオイルPが付着する状況
のみを想定して設計を行えるようになる。
【0084】この場合、ある程度のオイルPが前室54
0に侵入することになり、かかる侵入したオイルPをオ
イル槽413に戻す必要が生じる。そこで、駆動部隔壁
415にオイル戻穴542(542a、542b)を設
け、かつ、前室540と駆動部400との圧力が等しく
なるように空気穴543(543a、543b)を設け
ている。
【0085】なお、上記説明では、駆動部隔壁415は
ロッドRと所定の隙間を持つ様な構成とした。このと
き、ロッドRと駆動部隔壁415との加工精度及び軸合
わせ精度、ロッドRの撓み等が存在するために常に所望
の隙間を達成することが困難となる場合がある。
【0086】無論、当該隙間を十分大きくすれば、上述
した加工精度等の問題は発生しなくなるが、かかる隙間
の大きさは、オイル戻穴542のオイル戻し能力との兼
合や、一度に侵入するオイルPの量により決るものであ
る。即ち、隙間を大きくすると前室540に侵入するオ
イル量が増えるが、その場合であっても侵入したオイル
Pが、オイル戻穴542を通りオイル槽413に戻れる
程度の量になるように、当該隙間の大きさを設定する必
要がある。また、かかるオイル戻穴542は、連続して
オイルPをオイル槽413に戻すものの、オイルPの侵
入は周期的に生じるために、一時的に前室540に溜る
オイル量が多くなる。そして、一時的にオイルPが溜っ
たとしても、メインオイルシール511に付着すること
は防止しなければならず、かかる観点からも、隙間の大
きさが決定される。
【0087】しかし、使用状況等によりスライダー42
1に付着するオイルPが変動する様な状況にも十分に対
処するには、当該隙間は必要最小限に小さいことが好ま
しい。
【0088】この意味から、図4に示すように、十分小
さい隙間であるクリアランスを比較的容易に形成しやす
いオイルシール514を駆動部隔壁415に設けるとよ
い。この場合でも中間室隔壁541にメインオイルシー
ル511が設けられ、また中間室521が設けられてい
るので、当該オイルシール514をロッドRに付勢する
必要はない。
【0089】また、駆動部隔壁415にオイルシールを
設けない場合には、当該駆動部隔壁415を薄くするこ
とができるので、当該駆動部隔壁415にロッドRが挿
通する穴を形成するのが容易になる。
【0090】特に、駆動部隔壁415がロッドRに多少
接触した状態であっても、駆動部隔壁415が薄いため
ロッドRに大きな抵抗を与えることがなく、また装置の
使用により、薄い駆動部隔壁415が磨耗して、当該駆
動部隔壁415とロッドRとの接触が断たれ、その後は
適切なクリアランス状態で使用することが可能になる利
点がある。
【0091】なお、前室540は1つに限定されず複数
設けてもよい。図5は、中間室521と駆動部400の
間の仕切部500に前室540を設け、かつ、当該前室
540と駆動部400の間に補助前室544を設けた場
合を示している。前室540と中間室521は中間室隔
壁541により、前室540と補助前室544は前室隔
壁545により、補助前室545と駆動部400は駆動
部隔壁415により、それぞれ仕切られている。しか
し、メインオイルシール511を挟む前後空間即ち中間
室521と前室540との間はガス通路571により連
通され、メインオイルシールの前後差圧を無くすように
している。
【0092】ロッドRは、ガスシール512が設けられ
た作動部隔壁531、中間室521と前室540との間
のメインオイルシール511が設けられた中間室隔壁5
41、前室540と補助前室544との間のオイルシー
ル514が設けられた前室隔壁545及びこのようなオ
イルシールが設けられていない駆動部隔壁415を挿通
する。このとき当該駆動部隔壁415は、オイルシール
として作用する。
【0093】この場合、前室隔壁545及び駆動部隔壁
415には、オイル戻穴542及び空気穴543が設け
られることになる。このとき、オイル戻穴542は、オ
イルPがオイル槽413に重力で自然に流れるように傾
斜させておくのが好ましい。
【0094】このように、補助前室544を設けること
により、駆動部隔壁415で大部分のオイルPが取除か
れて、前室隔壁545から前室540に侵入するオイル
Pの量を略一定にすることができる。従って、中間室隔
壁541に設けられたメインオイルシール511及び中
間室521の設計は、かかる一定のオイルP量を想定し
て行うことができるので、その他の設計条件や使用条件
に関わらず常に所定のオイルシール効果を得ることが可
能になる。
【0095】ところで、前室隔壁545に設けたオイル
シール514とロッドRとのクリアランスが大きい場合
及び駆動部隔壁415とロッドRとのクリアランスが大
きい場合には、当該大きなクリアランスを介して補助前
室544及び前室540の圧力が駆動部400の圧力と
同じになるので、かかる場合には空気孔543を設ける
必要がない。
【0096】無論、ロッドRの全周にわたり当該クリア
ランスがオイルPにより塞がれないことが条件である。
例えば、前室隔壁545に付着したオイルPが重力によ
り垂れて、ロッドRの鉛直下方側のクリアランスがオイ
ルPにより塞がれても、鉛直上方側のクリアランスがオ
イルPにより塞がれていない場合がある。かかる場合
は、鉛直上方のクリアランス部を介して圧力調整が行わ
れ、空気孔543は不要となる。
【0097】また、ディスプレッサー部30側の前室5
40のように、縦方向に設けられた前室540の場合に
は、当該前室540に侵入したオイルPが、ロッドRの
挿入される底面側に溜り、当該ロッドRに再付着すると
共に、空気穴543を塞ぐ事態が生じ、前室540は密
閉状態になる。
【0098】従って、オイルPはオイル戻穴542から
駆動部400側に戻らなくなり、前室540にオイルP
が徐々に貯留されて一杯になる。
【0099】そこで、かかる場合には、図6に示すよう
に前室548側の空気穴543bの形成位置をオイル戻
穴542bの形成位置より高くする。図6(b)では高
さHだけ高くなっている。なお、図6(b)は図6
(a)における前室548を含む領域を拡大した部分断
面図である。
【0100】また、前室548に侵入したオイルPが、
重力により流動してオイル戻穴542bに集まり易くす
るために、前室548の側壁546はオイル戻穴542
bに向って傾斜を設けている。さらに、ロッドRに付着
して侵入したオイルPが、速やかにオイル戻穴542b
に集るように、前室548の駆動部側底面547の一部
がロッドR軸に対して鋭角に形成されて、当該ロッドR
に付着したオイルPをそぎ落すようになっている。
【0101】ところで、中間室隔壁541に設けられた
メインオイルシール511の中間室側のシール面が、ロ
ッドRに付着しているオイルPを掻き落す構成である
と、中間室521には当該掻き落されたオイルPが溜る
ようになるので好ましくない。
【0102】また、メインオイルシール511がロッド
に付勢されていない場合において、そのシール面は、必
ずロッド面と平行になっているとは限らず、たとえ設計
上、平行にする要にしても実際には非平行になる場合が
多い。従って、平行にすることが困難である。
【0103】この場合、例えば、シール面が駆動部側に
広がるテーパ形状になっていると、ロッドに付着したオ
イルは、テーパ部に集るので、このような状態でロッド
Rが作動部20、30側に運動すると、オイルの粘性に
より当該オイルがロッドRに引きずられ、テーパ部に溜
ったオイルの圧力が高まるようになる。従って、メイン
オイルシール551に加わる圧力差が増大し、これによ
り作動部20、30側にオイルPが侵入しやすくなる。
【0104】そこで、本発明では、かかる作用を逆に利
用して、図7に示すように中間室隔壁541にテーパ付
のメインオイルシール519を設けている。当該メイン
オイルシール519は、中間室521側のシール面51
6がテーパ状に形成されて円錐形状になっている。これ
によりロッドRに付着している油膜状態のオイルPが、
表面張力によりテーパ状シール面516の端部518に
集り、そしてロッドRが、駆動部側に移動した際に、集
ったオイルの圧力を高くして、当該作動部側のオイルを
駆動部側に戻すようにしている。
【0105】従って、メインオイルシールのシール面
を、無理にロッドと平行にする必要が無くなり、寧ろ平
行にした場合よりもオイルPの侵入量を押えることが可
能になり、また不本意に駆動部側に広がったテーパ面が
形成されるようなことが無くなる。また、メインオイル
シール519が摩耗してロッドRに対する付勢力が低下
した場合は、テーパ状シール面の端部518が駆動部側
に移動するだけとなり、シール特性を損うことを防止す
ることができる。
【0106】なお、前室540を複数設ける場合には、
図8に示すように当該テーパ状シール面を有したメイン
オイルシール519を中間室隔壁541に、オイルシー
ル517を前室隔壁545にも設けることが好ましい。
【0107】ところで、上述したようにオイルPが、作
動部20、30に侵入するのは、作動部20、30の圧
力変動の影響により中間室521の圧力が変動して駆動
部400の圧力が高くなる状況が生じるためであった。
【0108】そこで、中間室521の圧力変動を可能な
限り小さくするために、ガスシール512を設け、また
当該ガスシール512をロッドRに強く付勢して、作動
部20、30と中間室521との流動抵抗を大きくして
いた。このとき、ロッドRの駆動に大きな力が必要にな
ると共に、磨耗等によるガスシール512の磨耗が激し
くなって、当該ガスシール512の寿命が短くなる問題
があるので、現実的なクリアランスで妥協しなければな
らない。
【0109】このような観点から、図9に示すように、
作動部隔壁531を長くすることにより流動長を長くし
て、流動抵抗を大きくすることが有効になる。この場合
には、別途付勢したガスシールを用いる必要が無くな
り、作動部隔壁531はロッドRとクリアランスを成し
て、非接触型のガスシールを形成する。
【0110】また、上述した流動抵抗を決定する要素と
して、図10示すように流動路に空隙552を設ける方
法がある。当該空隙552は、壁553、554により
中間室521及び作動部20、30と仕切られている。
そして当該ガスシール551は、壁560、561とロ
ッドRと間にクリアランスを成して、非接触型のガスシ
ールを形成している。
【0111】当該ガスシール551を用いた場合、空隙
552の圧力変動の時間だけ、中間室521の圧力変動
が緩和される。従って、作動空間22、32にオイルが
流動するのを防止することが可能になる。
【0112】無論、空隙552での圧力変動による中間
室521の圧力変動、即ちメインオイルシールに加わる
圧力差を緩和するのが目的であるので、空隙552の数
は基本的に問題とされない。即ち、図11に示すように
当該空隙552を複数設けた構成にすることも可能であ
り、この場合も非接触型のガスシールが形成される。こ
のような構成のガスシールをラビリンスシールという。
【0113】かかるラビリンスシールの場合には、隣接
する空隙552間の圧力差が小さくなるので、効果的に
メインオイルシールに加わる圧力差を緩和することが可
能になる。
【0114】このような特性を利用して、作動部20、
30と中間室521との間の作動部隔壁531に、当該
ラビリンスシール554を設けたものが図12である。
【0115】また図13は、図12に示すスターリング
冷凍機に上述した前室等を付加したもので、このような
構成にすることにより簡易、かつ、安価に作動部20、
30へのオイル侵入を防止したオイルシール装置を構成
することが可能になる。
【0116】次ぎに、上述した実施の形態に基づき試作
したスターリング冷凍機10を3000〜6000時間
テストした結果について説明する。テストした結果、本
発明の効果を得るには、スライダー案内部空間のロッド
軸方向の寸法は1.5mm以上であり、中間室のロッド
軸方向の寸法L1>ロッドのストローク+3mm、中間
室のロッド表面と中間室の側壁と寸法L2>0.5mm
に設定すれば良いことが分かった。
【0117】なお、中間室521を設けずにスライダー
案内部空間416のみを設けた場合でも、メインオイル
シール511のシール効果を十分に発揮させることが可
能であった。またこの場合においても、メインオイルシ
ール511を挟む前後空間即ちスライダー案内部空間4
16と作動空間22、32間に連通するガス通路を設け
ることにより、シール効果が改善されることも確認され
た。
【0118】また、オイル戻路417及びオイル戻空隙
552を設けたことにより、スライダー案内部空間41
6にオイルPが溜ることがなかった。
【0119】なお製品化される装置は、試作機と異なり
装置大きさ等の制約から中間室521やスライダー案内
部空間416の寸法を任意に設定することができない。
そこで製品化されている装置を改良して試験した結果、
装置の性能を損なうことなく本発明の効果を得るには、
スライダー案内部空間のロッド軸方向の寸法を=5〜1
0mmとし、中間室のロッド軸方向の寸法L1=ロッド
のストローク+(3〜20)mm、中間室のロッド表面
と中間室の側壁と寸法L2=10〜30mmの範囲に設
定すると良好な結果が得られた。
【0120】次ぎに、中間室521に加え、前室540
を設けるような構成とした実施の形態に基づき試作した
スターリング冷凍機10を3000〜6000時間テス
トした結果について説明する。
【0121】テストした結果、本発明の効果を得るに
は、中間室521の大きさや前室540の大きさの寸法
は、中間室のロッド軸方向の寸法(ストロークより大き
い場合)L1は、ロッドのストローク+(3〜20)m
m、前室のロッド軸方向の寸法を5mm以上に設定する
と、良好な結果を得られた。
【0122】無論これら値は、製品化される装置の種類
に依存する値であることは付言するまでもない。以上に
より本発明の効果が確認された。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作動部と駆動部とを仕切る仕切部の手前にスライダー案
内部空間を設けて、スライダーが仕切部に接触しないよ
うにすると共に、スライダー案内部空間のオイルを前記
駆動部に設けたオイル槽に戻すようにしたので、ロッド
に付着しているオイルの作動部への侵入を防止する。ま
た、仕切部にはメインオイルシール部を配設すると共に
そのメインオイルシール部を挟む前後空間を連通するガ
ス通路を設けるようにしたので、メインオイルシール部
における前後差圧を無くして駆動部から中間室へのオイ
ルの侵入をさらに効果的に防止することが可能となる。
【0124】また、前記仕切部の内部に前記ロッドを含
んで設けられ、ロッド径方向の寸法が当該ロッドに付着
しているオイルの厚みより大きい寸法に形成された中間
室を設けるととによりロッドを伝わって作動空間にオイ
ルが侵入することを防止することができる。
【0125】さらに前記中間室と前記駆動部隔壁との間
に前記ロッドを含んで設けられ、ロッド径方向の寸法が
当該ロッドに付着しているオイルの厚みより大きい寸法
に形成された1以上の前室を設けることにより、作動空
間へのオイルの侵入を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるガス圧縮/膨張機の一例として
のスターリング冷凍機の概念構成図である。
【図2】オイル戻空隙を説明するためのスライダーの部
分斜視図で、(a)はスライダーが縦置きの場合、
(b)は横置きの場合の図である。
【図3】前室を設けたガス圧縮/膨張機の概念構成図で
ある。
【図4】駆動部隔壁にオイルシールを設けたガス圧縮/
膨張機の概念構成図である。
【図5】前室を複数設けたガス圧縮/膨張機の概念構成
図である。
【図6】前室が縦置方向に配設された際の構成を示す図
で、(a)は当該前室を設けたガス圧縮/膨張機の概念
構成図、(b)は前室部分の拡大図である。
【図7】シール面がテーパ形状を有するオイルシールの
構成を示す断面図である。
【図8】シール面がテーパ形状を有するオイルシールを
用いたガス圧縮/膨張機の要部を示す断面図である。
【図9】シール面を長くしたガスシールの構成を示す図
である。
【図10】内部に1つの空隙を有するガスシールの構成
を示す図である。
【図11】内部に複数の空隙を有するガスシールの構成
を示す図である。
【図12】内部に複数の空隙を有するガスシールを用い
たガス圧縮/膨張機の概念構成図である。
【図13】図12のガスシールに加え前室を設けた場合
のガス圧縮/膨張機の概念構成図である。
【図14】従来の技術の説明に適用されるガス圧縮/膨
張機の概念構成図である。
【図15】シール材のシール効果を説明するための部分
断面図である。
【符号の説明】
10 スターリング冷凍機 20 圧縮部 30 ディスプレーサ部 22、32 作動空間 400 駆動部 416 スライダー案内部空間 500 仕切部 511、519 メインオイルシール 521 中間室 540 前室 571 ガス通路

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッドの一端が接続されたピストンを往
    復動作可能に収納した作動部と、 当該ロッドの他端に接続されたスライダーと該スライダ
    ーの運動方向を1軸方向に規制するスライダー案内部と
    を備えて前記ピストンを往復動作させる駆動部と、 前記ロッドが挿通する貫通穴を備え、前記作動部と前記
    駆動部とを仕切る仕切部とを有したガス圧縮/膨張機に
    おいて、 前記スライダーが往復運動して、前記仕切部に最も接近
    する上死点に達した際に、当該上死点と前記仕切部と間
    の寸法が、当該スライダーに付着しているオイルの厚み
    より大きな寸法に形成されて、当該スライダーに付着し
    ているオイルが前記貫通穴に直接接しないように設けら
    れたスライダー案内部空間と、 該スライダー案内部空間のオイルを前記駆動部に設けた
    オイル槽に戻すオイル戻手段と、 前記仕切部に配設されたメインオイルシール部と、 前記メインオイルシール部を挟む前後空間を連通するガ
    ス通路とを有することを特徴とするガス圧縮/膨張機。
  2. 【請求項2】 前記オイル戻手段が、前記スライダーの
    側面を軸方向に切欠きして形成し、当該切欠きと前記ス
    ライダー案内部とにより形成されるオイル戻空隙である
    ことを特徴とする請求項1記載のガス圧縮/膨張機。
  3. 【請求項3】 前記オイル戻手段が、前記スライダー案
    内部の案内面と前記スライダーの被案内面との少なくと
    も一方を案内方向に溝掘りされて、前記スライダーと前
    記スライダー案内部との間に形成されたオイル戻空隙で
    あることを特徴とする請求項1記載のガス圧縮/膨張
    機。
  4. 【請求項4】 前記オイル戻手段が、前記スライダーを
    ロッド軸方向に貫通して設けられたオイル戻路であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス圧縮/膨張機。
  5. 【請求項5】 前記オイル戻手段が、前記スライダー案
    内部内に形成されて、前記スライダー案内部空間と前記
    オイル槽とを連通するオイル戻路であることを特徴とす
    る請求項1記載のガス圧縮/膨張機。
  6. 【請求項6】 ロッドの一端が接続されたピストンを往
    復動作可能に収納した作動部と、 当該ロッドの他端に接続されたスライダーと該スライダ
    ーの運動方向を1軸方向に規制するスライダー案内部と
    を備えて前記ピストンを往復動作させる駆動部と、 前記ロッドが挿通する貫通穴を備え、前記作動部と前記
    駆動部とを仕切る仕切部とを有したガス圧縮/膨張機に
    おいて、 前記スライダーが往復運動して、前記仕切部に最も接近
    する上死点に達した際に、当該上死点と前記仕切部と間
    の寸法が、当該スライダーに付着しているオイルの厚み
    より大きな寸法に形成されて、当該スライダーに付着し
    ているオイルが前記貫通穴に直接接しないように設けら
    れたスライダー案内部空間と、 該スライダー案内部空間のオイルを前記駆動部に設けた
    オイル槽に戻すオイル戻手段と、 前記仕切部の内部に前記ロッドを含んで設けられ、ロッ
    ド径方向の寸法が当該ロッドに付着しているオイルの厚
    みより大きい寸法に形成された中間室と、 該中間室と前記作動部とを仕切る作動部隔壁と、 前記中間室と前記駆動部とを仕切る駆動部隔壁と前記駆
    動部隔壁に配設されたメインオイルシール部と、 前記メインオイルシール部を挟んで前記中間室と駆動部
    とを連通するガス通路とを有することを特徴とするガス
    圧縮/膨張機。
  7. 【請求項7】 ロッドの一端が接続されたピストンを往
    復動作可能に収納した作動部と、 当該ロッドの他端に接続されたスライダーと該スライダ
    ーの運動方向を1軸方向に規制するスライダー案内部と
    を備えて前記ピストンを往復動作させる駆動部と、 前記ロッドが挿通する貫通穴を備え、前記作動部と前記
    駆動部とを仕切る仕切部とを有したガス圧縮/膨張機に
    おいて、 前記スライダーが往復運動して、前記仕切部に最も接近
    する上死点に達した際に、当該上死点と前記仕切部と間
    の寸法が、当該スライダーに付着しているオイルの厚み
    より大きな寸法に形成されて、当該スライダーに付着し
    ているオイルが前記貫通穴に直接接しないように設けら
    れたスライダー案内部空間と、 該スライダー案内部空間のオイルを前記駆動部に設けた
    オイル槽に戻すオイル戻手段と、 前記仕切部の内部に前記ロッドを含んで設けられ、ロッ
    ド径方向の寸法が当該ロッドに付着しているオイルの厚
    みより大きい寸法に形成された中間室と、 該中間室と前記作動部とを仕切る作動部隔壁と、 前記中間室と前記駆動部とを仕切る駆動部隔壁と前記中
    間室と前記駆動部隔壁との間に前記ロッドを含んで設け
    られ、ロッド径方向の寸法が当該ロッドに付着している
    オイルの厚みより大きい寸法に形成された1以上の前室
    と、 前記前室のオイルを前記駆動部に戻すオイル戻穴と、 前記前室を前記駆動部と連通させる空気穴と、 前記前室と前記中間室とを仕切る中間室隔壁と、 前記前室が2以上設けられた場合には、隣接する前記前
    室を仕切る前室隔壁と、 前記中間室隔壁に配設された
    メインオイルシールと、 前記メインオイルシール部を挟んで前記中間室と前記前
    室とを連通するガス通路とを有することを特徴とするガ
    ス圧縮/膨張機。
  8. 【請求項8】 前記前室の側壁であって、当該前室に挿
    通する前記ロッドの径方向の側壁が、重力により流動し
    たオイルを前記オイル戻穴に集るように、当該ロッドの
    軸に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請
    求項7記載のガス圧縮/膨張機。
  9. 【請求項9】 前記前室の駆動部側の底壁であって、前
    記前室に挿通する前記ロッドの軸方向の底壁が、当該ロ
    ッドに付着したオイルを削り落すように当該ロッドの軸
    に対して鋭角に設けられていることを特徴とする請求項
    7記載のガス圧縮/膨張機。
  10. 【請求項10】 前記駆動部隔壁、前記中間室隔壁又は
    前記前室隔壁の少なくとも一に、前記ロッドに付着した
    オイルを落す、当該ロッドに密着した又は当該ロッドと
    クリアランスを持つオイルシールを備えることを特徴と
    する請求項7記載のガス圧縮/膨張機。
  11. 【請求項11】 前記オイルシールのシール面の一部で
    あって、前記作動部側のシール面が、当該作動部に向っ
    て広がる円錐形状に形成されていることを特徴とする請
    求項10記載のガス圧縮/膨張機。
  12. 【請求項12】 前記作動部側の前記仕切部に、前記ロ
    ッドと密着し又はクリアランスを持つガスシールを設け
    たことを特徴とする請求項7記載のガス圧縮/膨張機。
  13. 【請求項13】 前記ガスシールが、シール面に1以上
    の空隙を有することを特徴とする請求項12記載のガス
    圧縮/膨張機。
  14. 【請求項14】 前記中間室におけるロッド軸方向の寸
    法が、前記ロッドのストロークより短く設定されている
    場合には、前記ガスシールが前記ロッドと密接している
    ことを特徴とする請求項12項記載のガス圧縮/膨張
    機。
  15. 【請求項15】 前記中間室におけるロッド軸方向の寸
    法が、前記ロッドのストロークより長く設定されている
    場合には、前記ロッドとクリアランスを持つガスシール
    が設けられていることを特徴とする請求項12記載のガ
    ス圧縮/膨張機。
  16. 【請求項16】 前記前室のオイルが、重力により流動
    して前記駆動部に戻るように、前記オイル戻穴が水平に
    対し傾斜して設けられていることを特徴とする請求項7
    記載のガス圧縮/膨張機。
  17. 【請求項17】 前記前室のオイルが、重力により流動
    して前記オイル戻穴に入って前記駆動部に戻る際に、当
    該オイルが前記空気孔を塞がないように、当該空気孔が
    前記オイル戻穴より高い位置に設けられていることを特
    徴とする請求項16記載のガス圧縮/膨張機。
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