JP2828689B2 - 車両周辺監視装置 - Google Patents

車両周辺監視装置

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JP2828689B2
JP2828689B2 JP1247801A JP24780189A JP2828689B2 JP 2828689 B2 JP2828689 B2 JP 2828689B2 JP 1247801 A JP1247801 A JP 1247801A JP 24780189 A JP24780189 A JP 24780189A JP 2828689 B2 JP2828689 B2 JP 2828689B2
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昭次郎 川口
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波パルスを繰返し送受波して車両周辺
の障害物の有無を監視する車両周辺監視装置の改良に関
する。
〔従来の技術〕
従来、自動車等の後部に超音波送受波器を配設し、該
超音波送受波器から超音波パルスを送受波して車両周辺
の障害物の有無を検知する超音波検知装置が知られてい
る。かかる検知装置により、自動車の後方に障害物が存
在するかどうかを運転席から認識することができ、安全
運転が図られている。
また一方、安全性確保の面から超音波検知装置の信頼
性が問題となる。特開昭57−84375号公報には、かかる
超音波検知装置の異常を検出する異常検出装置が示され
ている。すなわち、超音波パルスの送波時に発生する残
響波形をチェックすることにより、送受波器表面への異
物の付着、氷結その他断線等による異常を検出するもの
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の超音波検知装置は自己の送受波
器により超音波パルスの送受波を行うのみであったた
め、広範囲の監視が出来なかった。
また、かかる検知装置の異常を残響波形の特性劣化に
よる検出していたので、送受波器前面への積着や氷結等
音波吸収物質が付着して適正なレベルの超音波パルスが
空間に送波されていない場合のように、送波波形自体に
異常が見られないときの異常までは検出することが出来
なかった。
本発明は上記の鑑みてなされたもので、高効率かつ広
範囲の監視を可能にするとともに、信頼性の高い車両周
辺監視装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、超音波パルスを送受波して車両周辺の障害
物の有無を監視する車両周辺監視装置において、車両の
隣合うコーナーに略180度以上の指向性を有する送受波
器を互いが指向範囲内に入るようにして設け、各送受波
器が超音波パルスの送受波を行うとともに互いの直接波
が受波されるまでに少なくとも終了する検知ゲートを設
けてそれそれで障害物を検知するコーナー監視動作と、
いずれか一方の送受波器から送波を行い、他方の送受波
器で受波するとともに、前記一方の送受波器からの直接
波が受波される時点を過ぎてから少なくとも開始される
検知ゲートを設けて障害物を検知する後方監視動作とを
交互に行うようにしたものである。
(作用) 本発明によれば、車両の隣合うコーナーに略180度以
上の指向性を有する送受波器を互いが指向範囲内に入る
ようにして設けられる。そして、各送受波器が超音波パ
ルスの送受波を行うときに、互いの送受波器からの直接
波が受波されるまでには少なくとも終了する検知ゲート
を設けたので互いに相手側の送受波器からの直接波を障
害物からの反射波として誤って受波することなく、コー
ナー検知エリアに対して障害物の検知を行うコーナー監
視動作が可能となる。また、いずれか一方の送受波器か
ら送波を行い、他方の送受波器で受波するときに、前記
一方の送受波器からの直接波が受波されるであろう時点
を過ぎてから少なくとも開始される検知ゲートを設けた
ので前記一方の送受波器からの直接波を障害物からの反
射波として誤って受波することなく、後方検知エリアに
対して障害物の検知を行う後方監視動作が可能となる。
かかるコーナー監視動作と後方監視動作とが交互に繰り
返される。
さらに、コーナー監視動作時に互いの直接波の有無を
他方の送受波器の異常検出ゲートを設けて検知可能にし
て、直接波が検知されたときは正常とし、検知されない
ときに異常としてその旨を報知するようにした。
〔実施例〕
先ず、隣り合うコーナーの超音波送受信器間での送受
波動作について、第10図乃至第14図を用いて説明する。
第10図において、1は所定周期T0毎に幅T1のパルス
(第11図、a)を出力する周期発振回路である。2は周
期発振回路1から周期パルスaが出力される間、所定の
周波数で発振する超音波発振回路である。3は超音波発
振回路2の発振出力を受けて励振され、空間に向けて超
音波パルス(第11図、b参照)を送波するとともに、障
害物からの反射波を受波する超音波送受波器である。上
記超音波発振回路2の発振周波数は超音波送受波器3の
固有振動数に一致すべく予め設定されている。
4は上記超音波送受波器3とは異なる位置に設けら
れ、障害物から反射波を受波する超音波送受波器であ
る。すなわち、超音波送受波器3と4は、第12図に示す
ように、車両11の後方(または前方)のバンパー11aの
左右コーナーにそれぞれ前方に向けて取り付けられてい
る。また、この超音波送受波器3と4は、第13図に示す
ように、水平方向に少なくとも180度の範囲で受波感度
レベルを有する指向特性を持つものが用いられている。
また、垂直方向の指向特性は、取付け位置、高さ等を考
慮して好適なものが選択されている。
なお、上記超音波送受波器3は送受器とし、超音波送
受波器4を受波器としてもよい。
5は上記超音波送受波器4で受波された受波信号を増
幅する増幅回路、6は増幅された受波信号を検波する検
波回路である。検波された受波信号は次段のゲート7に
送入される。該ゲート7は検出時間作成回路8からの検
知ゲート信号(第11図、c)により所定時間だけ受波信
号を通過させるものである。すなわち、検出時間作成回
路8は前記周期発振回路1からの周期パルスaに基づい
て超音波パルスの送受後の時間T2から時間T3までの期
間、上記検知ゲート信号cを出力するものである。ゲー
ト7を通過した受波信号は表示回路9に導かれて、表示
用の信号に変換され、次段表示器10に表示される。
上記検知ゲート信号cと検知エリアとの関係を第14図
に示す。同図より、時間T2、T3は、 T2=L1/v+α …(1) T3=2L3/v …(2) 但し、v :音速 L1:超音波送受波器3、4間の距離 L2:超音波送受波器3、4の位置から後方(ま
たは、前方)への障害物が検知可能な距離 L3:超音波送受波器3、4の2等分線上で上記
距離L2の位置と該超音波送受波器3または4までの距離 α:超音波送受波器3、4の特性を加味した値 上記のように時間T2を設定することにより、超音波送
受波器4は超音波送受波器3から送波される直接波を受
波することはない。
なお、検知エリアは同図中斜線で示すように、超音波
送受波器3、4の取り付け位置を焦点とし、各焦点まで
の長さの和が2L3の楕円(の1/2)内である。
次に、第11図のタイミングチャートを用いて動作を説
明する。
(1) 検知エリアに障害物がないとき 先ず、周期パルスA1が出力されて、超音波送受波器3
から超音パルスB1が送波される。検知エリアには障害物
がないため、超音波送受波器4は超音波送受波器3から
の直接波D1のみ受波する。この受波信号は増幅された
後、信号E1として検波されて、ゲート7に導かれる。し
かし、信号E1は時間T2より前に現われるため、検知ゲー
ト信号C1の出力期間中には含まれず、ゲート7で遮断さ
れる(第11図、f)。
また、超音波送受波器4は周期T0の期間内に前記以外
の信号を受波することはない。従って、表示器10には何
等表示は行われない(第11図、g)。
(2) 検知エリアに障害物が入ったとき 次に、周期パルスA2が出力されると、超音波送受波器
3から超音パルスB2が送波される。超音波送受波器4に
は超音波送受波器3からの直接波D2と障害物Pからの反
射波DPが受波される。受波された信号は増幅された後、
信号E2、EPとして検波されて、ゲート7に導かれる。信
号E2は時間T2より前に現われるため、検知ゲート信号C2
の出力期間中には含まれず、ゲート7で遮断される。一
方、信号EPは検知ゲート信号C2の出力期間中に含まれる
ため、ゲート7を通過し(第11図、FP)、表示回路9に
導かれて表示用信号GPに変換された後、表示器10で表示
される。この表示により、ドライバーは障害物が検知エ
リア内に入って来たことを認識することが出来る。
なお、障害物Pが検知エリアの外に移動等したときは
超音波送受波器4で受波されたとしても、検知ゲート信
号c外となるため、検知した旨の表示は行われない。
さて、第1図は、本発明の第1の実施例を示す回路図
である。この第1の実施例は第1図乃至3に示されてい
る。
第1の実施例は、第13図に示す超音波送受波器の指向
角を、例えば270度程度まで広げ、各超音波送受波器が
自己の送波に基づく反射波を受波する(コーナー検知エ
リアの監視)とともに、他方の超音波送受波器からの送
波に基づく反射波も受波可能(前記説明と同じ後方検知
エリアの監視)にして検知エリアの拡大を図ったもので
ある。
なお、図中、第10図と同一番号が付されたものは同一
機能を果たすものである。
第1図において、12は周期発振回路1からの周期パル
ス(第2図、a)が出力される毎にスイッチSW1〜SW3
連動的に切換える切換回路である。スイッチSW1は超音
波送受波器4を受波動作と送受波動作とに切換えるもの
で、NC側に接続されたときは超音波送受波器3からの送
波に基づく反射波を受波し(後方検知エリアの監視)、
NO側に接続されたときは自分自信で送波と受波を行う
(コーナー検知エリアの監視)。スイッチSW2は超音波
送受波器3をコーナー検知エリアの監視動作に切換える
もので、スイッチSW3は超音波送受波器4をコーナー検
知エリアの監視動作に切換えるものである。
なお、後方検知エリアの監視は超音波送受波器3、4
の一方が送波を行い、他方が受波を行えば十分であるた
め、超音波送受波器3には切換スイッチは設けられてい
ない。
検出時間作成回路8、80は前記周期パルスaが出力さ
れる毎に交互に動作するもので、検出時間作成回路8は
後方検知エリアの監視動作時に第10図に示したものと同
一の検知ゲート信号を出力し、検出時間作成回路80はコ
ーナー検知エリアの監視動作時に検知ゲート信号(第2
図、d)を出力する。
上記検知ゲート信号dとコーナー検知エリアとの関係
を第3図に示す。
T6>T5 ……(3) T6+T7<T4 ……(4) 但し、T4:超音波送受波器3、4間距離L4の音波伝搬時
間 T5:残響持続時間 T7:検知ゲート信号d発生期間 なお、図面中、L3は後方検知エリアの監視可能距離
で、L5はコーナー検知エリアの監視可能半径である。従
って、同図中、斜線が施されたエリアが監視可能範囲を
示している。また、超音波送受波器3、4は指向方向を
90度ずらして車両の両コナーに取り付けられ、これによ
りコーナー検知が好適に行えるようになされている。
第1図に戻って、51、52は前記増幅回路5と同一のも
のであり、61、62は前記検波回路6と同一のものであ
る。13はコーナー検知エリアの監視時に両コーナーから
の受波信号の論理和を出力するオア回路である。70は検
出信号作成回路80からの検知ゲート信号dの出力期間中
のみオア回路13からの入力信号を通過させるゲートであ
る。該ゲート70を通過して受波信号は表示回路9に導か
れる。
次に、コーナー検知エリアの監視動作について、第2
図のタイミングチャートを用いて説明する。
第2図に示すように、最初の周期パルスA1に基づくTo
期間は切換回路12により、スイッチSW1がNC側に接続さ
れ、スイッチSW1、SW2が開成されているので、前記第10
図〜第14図で説明した後方検知エリアの監視動作が行わ
れている。
なお、この後方検知エリアの監視動作については、前
記第10図〜第14図における説明と同一であるため、省略
する。
次に、周期パルスA2が出力されると、スイッチSW1〜S
W3がNO側に接続され、コーナー検知エリアの監視動作が
開始される。
(1) コーナー検知エリアに障害物がないとき なお、この場合、超音波送受波器3、4共同一動作を
行うため、便宜上、第2図は超音波送受波器3の信号に
ついてのみ説明しているが、超音波送受波器4の信号に
ついても同様である。
さて、上記周期パルスA2により超音波送受波器3及び
超音波送受波器4から超音パルスが送波される。コーナ
ー検知エリアには障害物がないため、超音波送受波器3
は自己の残響信号B1と超音波送受波器4からの直接波B2
を受波する。この受波信号B1、B2は増幅回路51で増幅さ
れた後、検波回路61で信号C1、C2として検波され、更に
オア回路13を経て、ゲート70に導かれる。しかし、信号
C1は時間T6経過前に現れる、一方、信号C2はT7期間経過
後(時間T4経過時)に現れるため、検知ゲート信号D1
出力期間中には含まれず、両信号C1、C2はゲート70で遮
断される(第2図、e)。
また、超音波送受波器3は周期Toの期間内に前記以外
の信号を受波することはない。従って、表示器10には何
等表示は行われない。
(2) 検知エリアに障害物が入ったとき 前記(1)同様、上記周期パルスA2により超音波送受
波器3、4から超音パルスが送波される。超音波送受波
器3は自己の残響信号B1′、超音波送受波器4からの直
接波B2′及び障害物Pからの反射波BP′が受波される。
受波された信号は前述同様増幅回路51で増幅された後、
検波回路61で信号C1′、CP′、C2′として検波され、更
にオア回路13を経て、ゲート70に導かれる。信号C1′は
時間T6経過前に現われ、一方、信号C2′はT7時間経過後
(時間T4経過時)に現われるため、検知ゲート信号D1
出力期間中には含まれず、両信号C1′、C2′はゲート70
で遮断される。一方、信号CP′は検知ゲート信号D1の出
力期間中に含まれるため、ゲート70を通過し、表示回路
9に導かれて表示用信号EP′に変換された後、表示器10
で表示される。この表示により、ドライバーは障害物が
コーナー検知エリア内に入って来たことを認識すること
が出来る。
その後、障害物Pがコーナー検知エリアの外に移動等
したときは超音波送受波器3で受波されたとしても、検
知ゲート信号d外となるため、検知した旨の表示は行わ
れない。
なお、超音波送受波器4におけるコーナー検知エリア
の監視動作は、受波信号が増幅回路52、検波回路62が処
理された後、オア回路13に導かれ、一方、上記検波回路
61からの信号と論理和が取られて、ゲート70に導かれる
ようになされている。
第4図は、本発明の第2の実施例を示す回路図であ
る。この第2の実施例は第4図乃至第6図に示されてい
る。
第2の実施例は、第1の実施例の超音波送受波器(指
向角、略270度)を、車両の4つのコーナー全ての取り
付け、この内の2個の超音波送受波器から送波し、隣合
う超音波送受波器で受波するようにして、前後方検知エ
リアの監視とサイド検知エリアの監視を交互に行って、
検知エリアの拡大を図るものである。
なお、図中、第1図、第10図と同一番号が付されたも
のは同一機能を果たすものである。
第4図において、30、40は超音波送受波器3、4と同
一の超音波送受波器である。これらの超音波送受波器
3、4、30及び40は、第6図に示すように、車両11の4
つのコーナーに取り付けられている。なお、超音波送受
波器3と4及び超音波送受波器30と40との距離はL4で、
超音波送受波器3と30及び超音波送受波器4と40との距
離はL7である。
切換回路12は周期パルス(第5図、a)が出力される
毎に、スイッチSW1〜SW3を連動的に切換えるものであ
る。超音波送受波器4はスイッチSW1がNC側に接続され
ると受波器として働き、NO側に接続されると送波器とし
て働く。また、超音波送受波器30はスイッチSW2がNC側
に接続されると送波器として働き、NO側に接続されると
受波器として働く。スイッチSW3はNC側に接続されると
検出時間作成回路81からの検知ゲート信号をゲート70に
導き、NO側に接続されると検出時間作成回路82からの検
知ゲート信号をゲート70に導く。
上記検出時間作成回路81は前記第1の実施例で説明し
た検出時間作成回路8と同様の期間T7の検知ゲート信号
(第5図、c)を出力する。一方、検出時間作成回路82
の検知ゲート信号(第5図、c′)と検知エリアの関係
は、第6図より以下のように設定されている。
従って、検知エリアは同図中、斜線で示す範囲とな
る。
次に、動作について、第5図のタイミングチャートを
用いて説明する。
(1) 前後方検知エリアの監視 周期パルスA1が出力され、切換回路12により、スイッ
チSW1〜SW3がNC側に切換接続されると、超音波送受波器
3及び30から超音波パルスB1が送波される。超音波送受
波器3からの送波に基づく反射波は超音波送受波器4で
受波される。受波された障害物等からの受波信号は増幅
回路51、検波回路61で処理された後、更にオア回路13を
経て、ゲート70に導かれる。一方、超音波送受波器30か
らの送波に基づく反射波は超音波送受波器40で受波さ
れ、受波された障害物等からの受波信号は増幅回路52、
検波回路62で処理された後、更にオア回路13を経て、ゲ
ート70に導かれる。この時、ゲート70には検出時間作成
回路81から検知ゲート信号C1が入力され、これにより前
記超音波パルスの送波後、T6時間経過時点からT7時間の
期間内に受波された信号のみが該ゲート70を通過して表
示回路9に送入される。
(2) サイド検知エリアの監視 次に、周期パルスA2が出力され、切換回路12により、
スイッチSW1〜SW3がNO側に切換接続されると、超音波送
受波器3及び4から超音波パルスB2が送波される。超音
波送受波器3からの送波に基づく反射波は超音波送受波
器30で受波される。受波された障害物等からの受波信号
は増幅回路51、検波回路61で処理された後、更にオア回
路13を経て、ゲート70に導かれる。一方、超音波送受波
器からの送波に基づく反射波は超音波送受波器40で受波
され、受波された障害物等からの受波信号は増幅回路5
2、検波回路62で処理された後、更にオア回路13を経
て、ゲート70に導かれる。この時、ゲート70には検出時
間作成回路82から検知ゲート信号C2′が入力され、これ
により前記超音波パルスの送波後、T6′時間経過時点か
らT7′時間の期間内に受波された信号のみが該ゲート70
を通過して表示回路9に送入される。
以後、周期パルスaが出力される毎に、上記前後方検
知エリアの監視とサイド検知エリアの監視動作が交互に
繰り返し行われる。
この第2の実施例では、例えば超音波送受波器40が超
音波送受波器4と30からの送波に基づく反射波を同一期
間内に受波することのないように、いわゆる干渉を防止
しつつ、車両の周囲全範囲の監視が行われている。
また、超音波送受波器3と40から交互に送波を行わ
せ、超音波送受波器4と30とを専ら受波用として働かせ
ることにより、前方と右サイド、後方と左サイドのよう
な監視動作も可能である。
次に、第7図は、本発明の第3の実施例を示す回路図
である。この第3の実施例は第7図乃至9図に示されて
いる。
第3の実施例は隣合うコーナーの超音波送受波器から
の直接波が受波されない場合に装置の異常な報知するも
のである。
第7図において、第1、第4及び第10図と同一番号が
付されたものは同一機能を果たすものである。
同図中、ゲート71、72は検出時間作成回路8が検知ゲ
ート信号(第8図、c)を出力する期間中、入力信号を
通過させるものである。該検出時間作成回路8は超音波
パルスの送波後、T2時間経過時点からT3時間の期間、検
知ゲート信号cを出力するものである。14は超音波パル
スの送波後、T4時間経過時点からT5時間の期間、他方の
超音波送受波器からの直接波を受波すべく作成された異
常検知ゲート信号(第8図、d)を出力する異常検出時
間作成回路である。検知ゲート信号と検知エリアとの関
係は第9図に示されている。
第9図において、図(a)は指向角が少なくとも180
度以上の超音波送受波器3、4を車両11の後方の左右両
コーナーに距離L1をおいて取り付けた例であり、図
(b)は指向角が略270度の超音波送受波器3、4を距
離L2をおいて取り付けた例である。なお、以下、この実
施例を図(b)の例で説明する。図(a)の場合も基本
的に同様であるので、説明は省略する。
上記において、 T2=T5あるいはT7 …(7) T3=2L3/v …(8) T4=L2/v>T2+T3 …(9) T5=T1 …(10) 但し、T7:超音波送受波器4の残響持続時間 L3:検知エリアの半径 従って、検知エリアは図面中、斜線を施した範囲で示
される。但し、第9図では後述する他方の超音波送受波
器からの直接波の受波期間に相当するエリアは省略して
いる。
第7図に戻って、15は上記異常検出時間作成回路14が
異常検出ゲート信号dを出力する間、ゲートを開く異常
検出ゲートである。16は異常検出ゲート15から出力が送
出されたときは、正常である旨の表示を行い、出力が送
出されなかったときは異常である旨を表示する異常表示
回路である。
次に、動作について、第8図のタイミングチャートを
用いて説明する。
なお、説明の適宜上、超音波送受波器3の検知エリア
には障害物はなく、一方、超音波送受波器4の検知エリ
アには障害物があるものとする。
(1) 超音波送受波器3の送受波について 周期パルスA1が出力されると、超音波送受波器3、4
から超音波パルスB1が送波される。超音波送受波器3で
は自己の残響信号E1と超音波送受波器4からの直接波E2
とが受波信号として出力され、増幅回路51、検波回路61
で処理された後、信号F1、F2としてゲート71に導かれ
る。上記受波信号F1、F2は検出時間作成回路8からの検
知ゲート信号C1の出力期間中に現われないため、ゲート
71からは出力信号が送出されない(第8図、g)。この
ため、表示回路9には表示が行われない。
次に、超音波送受波器4の正常、異常の判別動作につ
いて説明する。
(2) 超音波送受波器4が正常の場合 周期パルスA1が出力されると、超音波送受波器3、4
から超音波パルスB1が送波される。超音波送受波器4で
は自己の残響信号H1、超音波送受波器3からの直接波H2
及び障害物Pからの反射波HPが受波信号として出力さ
れ、増幅回路52、検波回路62で処理された後、信号I1
IP及びI2としてゲート72に導かれるとともに、異常検出
ゲート15に導かれる。ゲート72は検出時間作成回路8か
らの検知ゲート信号C1により障害物Pからの信号IPのみ
ゲート72、更にオア回路13を通過して(第8図、JP)、
表示回路9に送入され、障害物がある旨の表示が行われ
る(第8図、KP)。
一方、異常検出ゲート15は入力された信号I1、IP及び
I2の内、異常検出時間作成回路14からの異常検出ゲート
信号D1が出力される期間中に現われる信号I2を通過させ
る。そして、この通過信号LPが異常表示回路16に入力さ
れることにより、正常である旨の表示が行われる。
(3) 超音波送受波器4が異常の場合 超音波送受波器4の前面に雪等が被されると、超音波
送受波器4自体は適正なレベルで振動するにも拘らず、
送波表面での超音波吸収により障害物に向けて適正なレ
ベルの超音波パルスが送波されなくなる。
さて、周期パルスA1が出力されると、超音波送受波器
3、4から超音波パルスB1が送波される。超音波送受波
器4では自己の残響信号H1′のみ受波され、正常時に得
られた超音波送受波器3からの直接波H2及び障害物Pか
らの反射波HPは受波されなくなる。そして、残響信号
H1′のみが増幅回路52、検波回路62で処理された後、信
号I1′としてゲート72に導かれるとともに、異常検出ゲ
ート15に導かれる。ゲート72で検出時間作成回路8から
の検知ゲート信号C1の出期間中に現われる信号がないた
め、結局、表示回路9で障害物がない旨の表示が行われ
る(第8図、i′、k′)。
また、異常検出ゲート15は異常検出時間作成回路14か
らの異常検出ゲート信号D1が出力される期間中に現われ
る信号がないため、異常表示回路16には何等の信号も入
力されない(第8図、′)。従って、異常表示回路16
で異常である旨の表示が行われる。
なお、超音波送受波器3についても同様な回路構成を
採用することにより正常、異常の判別をすることが出来
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、互いの送受波
器の直接波を誤検出することなく障害物に対するコーナ
ー監視動作と後方監視動作の双方を交互に行うようにし
たので、検知可能なエリアが拡大され、障害物の監視が
効率良く行える。
また、コーナー監視動作時に、互いの直接波が受波さ
れる期間に異常検出ゲートを設けて直接波の有無を検知
し、直接波が検知されないときに異常を報知するように
したので、信頼性の高い監視装置が提供できる。しか
も、この異常検知を監視装置の構成を利用して行わせて
いるので、付加する構成を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す回路図、第2図は
そのタイミングチャート、第3図は検知ゲート信号とコ
ーナー検知エリアの関係を示す図、第4図は本発明の第
2の実施例を示す回路図、第5図はそのタイミングチャ
ート、第6図は検知ゲート信号と検知エリアの関係を示
す図、第7図は本発明の第3の実施例を示す回路図、第
8図はそのタイミングチャート、第9図は検知ゲート信
号と検知エリアとの関係を示す図で、図(a)は指向角
が少なくとも180度以上の超音波送受波器を取り付けた
例で、図(b)は指向角が略270度の超音波送受波器
3、4を取り付けた例、第10図乃至第14図は本発明の動
作を予め説明するための図で、第10図は回路図、第11図
はそのタイミングチャート、第12図は超音波送受波器の
取り付け位置を示す図、第13図は超音波送受波器の指向
特性を示す図、第14図は検知エリアを説明する図であ
る。 1……周期発振回路、2……超音波送受波器、3,4,30,4
0……超音波送受波器、5,51,52……増幅回路、6,61,62
……検波回路、7,70,71,72……ゲート、8,80,81,82……
検出時間作成回路、9……表示回路、10……表示器、11
……車両、12……切換回路、13……オア回路、14……異
常検出時間作成回路、15……異常検出ゲート、16……異
常表示回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波パルスを送受波して車両周辺の障害
    物の有無を監視する車両周辺監視装置において、車両の
    隣合うコーナーに略180度以上の指向性を有する送受波
    器を互いが指向範囲内に入るようにして設け、各送受波
    器が超音波パルスの送受波を行うとともに互いの直接波
    が受波されるまでに少なくとも終了する検知ゲートを設
    けてそれぞれで障害物を検知するコーナー監視動作と、
    いずれか一方の送受波器から送波を行い、他方の送受波
    器で受波するとともに、前記一方の送受波器からの直接
    波が受波される時点を過ぎてから少なくとも開始される
    検知ゲートを設けて障害物を検知する後方監視動作とを
    交互に行うようにしたことを特徴とする車両周辺監視装
    置。
  2. 【請求項2】前記コーナー監視動作時に、互いの直接波
    が受波される期間に異常検出ゲートを設け、前記直接波
    が検知されないときに異常を報知するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の車両周辺監視装置。
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