JP2827789B2 - 単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置 - Google Patents

単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置

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JP2827789B2
JP2827789B2 JP5033110A JP3311093A JP2827789B2 JP 2827789 B2 JP2827789 B2 JP 2827789B2 JP 5033110 A JP5033110 A JP 5033110A JP 3311093 A JP3311093 A JP 3311093A JP 2827789 B2 JP2827789 B2 JP 2827789B2
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annular pipe
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    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/14Heating of the melt or the crystallised materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶引上げ装置に用
いられ、育成される単結晶と同心に配置された整流筒で
不活性ガスの流れを整え、かつ、冷却不活性ガスを単結
晶下部に吹付ける単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・
吹付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石英坩堝内のSi融液からSi単結晶を
引き上げて育成する際、石英坩堝とSi融液との反応に
より、揮発性SiOが生成され、これが坩堝の縁部、S
i単結晶、引上軸及びチャンバ内壁に析出する。回転し
ながら上昇する引上軸に析出したSiOは、上方蓋部の
気密用シールリングにより掻き落とされ、下方の融液に
落込み、育成中の単結晶に欠陥が生ずる原因となる。そ
こで、融液面上方において、引上軸と同心に整流筒を垂
下させ、上方から整流筒内にArガスを流下させ、融液
面から蒸発したSiOをArガスとともにチャンバ下部
から排出させる方法が提案されている(特公昭54−6
511号公報)。
【0003】これに対し、整流筒を備えずに一方ではA
rガスを流下させ、他方では、環状管の半径方向外側に
多数の孔を穿設したものを融液面上方において単結晶3
6と同心に配置し、この環状管にArガスを供給してそ
の孔からArガスを半径方向外側へ噴出させることによ
り、整流筒と同様の効果を得ようとする方法が提案され
ている(特開平4−46088号公報)。
【0004】他方、この整流筒の下端を外側上方に折り
返した形状のカラーを付設することにより、固液界面付
近の単結晶の上下方向温度勾配を大きくして、結晶成長
速度を向上させる方法が提案されている(特開昭64−
65086号公報)。
【0005】これに対し、整流筒の下端にカラーを付設
する代わりに、液体窒素で冷却したArガスを整流筒内
に導入して流下させたり(特開昭53−8374号公
報)、整流筒を水冷したりする(特開昭61−6838
9号公報)ことにより、結晶成長速度を向上させる方法
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、環状管を用い
る方法では、結晶育成部が輻射熱で加熱され、かつ、A
rガスで結晶育成部を冷却することができないので、結
晶成長速度を向上させることができない。
【0007】また、整流筒の下端にカラーを付設する方
法は、構成が簡単である点で優れているが、結晶成長速
度向上には限界がある。最近の単結晶の大径化に伴っ
て、単結晶引上速度が低下しており、この速度を向上さ
せて単結晶製造コストを低減させることが要求されてい
る。
【0008】また、冷却Arガスを用いる方法又は整流
筒を水冷する方法では、Arガスが整流筒内で流下する
際に、原料融液からの輻射熱等によりArガスが加熱さ
れるので、単結晶36の下端部を冷却して結晶成長速度
を向上させる効率が良くない。このような方法で結晶成
長速度を向上させるには、大流量のArガスを必要と
し、不経済である。Arガス流量を大きくすると、原料
融液に波が生じ、特に、種結晶に続く直径3〜5mm程
度の結晶絞り部育成の成功率が低下する。また、整流筒
を水冷した場合、不活性ガスを冷却する効率が悪く、し
かも、水冷管が破損して水が原料融液中に入ると爆発す
るので、安全性に欠ける。
【0009】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、大流量のArガスを必要とせずに効率よく、充分
に、かつ、安全に、単結晶成長速度を向上させることが
できる単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
る単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置を、
実施例図中の対応する構成要素の符号を引用して説明す
る。
【0011】この単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・
吹付け装置は、例えば図1、図2及び図3に示す如く、
大径のメインチャンバ12の上端開口部に、小径のサブ
チャンバ14が接続され、メインチャンバ12内に、原
料融液28が入れられる坩堝22が収容され、原料融液
28に種結晶34を浸漬させて種結晶34を垂直上方へ
引上げることにより単結晶36が育成される単結晶引上
げ装置に備えられる単結晶引上げ装置用不活性ガス整流
・吹付け装置であって、上端開口部がメインチャンバ1
2の上端開口部に接続され、引上げられる単結晶36と
同心になるように単結晶36を包囲し、不活性ガスG1
が内部で流下される整流筒38と、整流筒38内下端部
に、整流筒38と同心に配置され、半径方向内側に、ガ
ス噴出用の孔50a又はスリット70aが形成されたガ
ス噴出用環状管50又は70と、該チャンバ外部からメ
インチャンバ12内のガス噴出用環状管50又は70内
へ冷却不活性ガスG2を供給するガス管52、54とを
備えている。
【0012】本発明によれば、単結晶引上げの際に、S
iの原料融液28と石英坩堝22との反応により生成さ
れた例えば揮発性SiOは、不活性ガスG1の流れにの
って排出され、坩堝22の内周面、単結晶36、種ホル
ダ32及び引上軸30等にSiOが析出するのを防止す
ることができる。また、この不活性ガスG1の流れによ
り原料融液28から蒸発するSiOが多くなり、Si単
結晶36の酸素濃度が低くなるので、酸化誘起欠陥やス
ワール欠陥が低減される。
【0013】また、整流筒38及び不活性ガスG1によ
る前記主要な効果に加えて、整流筒38及び不活性ガス
G1による次のような副次的な効果も生ずる。すなわ
ち、単結晶36の周囲を覆うように不活性ガスG1が通
るので、単結晶36が冷却され、結晶成長速度が向上す
る。
【0014】しかし、不活性ガスG1が整流筒38内で
流下する際に不活性ガスG1が加熱されるので、このよ
うな副次的効果を充分なものとするには、不活性ガスG
1の流量を充分大きくしなければならず、不経済であ
り、また、不活性ガスG1の流量を大きくすると、原料
融液28の表面が大きく波打ち、特に、種結晶34に連
続した単結晶絞り部36aの育成成功率が低下する。
【0015】一方、単結晶育成中においては、冷却不活
性ガスG2が環状管50のガス噴出孔50aから噴出す
るので、安全かつ効率よく単結晶36の下部を冷却する
ことができ、固液界面付近の単結晶36の上下方向温度
勾配が大きくなり、単結晶36の成長速度が向上する。
これにより、単結晶36の直径を増大させ、又は、単結
晶36の引上げ速度を向上させることができる。また、
不活性ガスG1の流量を大量にする必要がないので、不
活性ガスG1により原料融液28の表面が大きく波打つ
のを防止することができ、特に、種結晶34に連続した
単結晶36の絞り部36aの育成成功率を高めることが
できる。
【0016】本発明の第1態様では、例えば図2(A)
及び図2(B)に示す如く、ガス噴出用環状管50に形
成されたガス噴出用孔50aは、直径が互いに同一であ
り、単結晶36周面を均一に冷却するために、ガス管5
2、54とガス噴出用環状管50との接続部から離れる
ほど孔50aのピッチが短くなっている。
【0017】この構成の場合、単結晶36周面をより均
一に冷却することができるので、単結晶36の周面の凹
凸がより小さくなる。また、ガス噴出用孔50aの直径
が互いに同一であるので、ガス噴出用環状管50の製作
が容易である。
【0018】本発明の第2態様では、ガス噴出用環状管
50に形成されたガス噴出用孔50aは、ピッチが同一
であり、単結晶36周面を均一に冷却するために、ガス
管52、54とガス噴出用環状管50との接続部から離
れるほど孔50aの直径が大きくなっている。
【0019】この構成の場合も、単結晶36周面をより
均一に冷却することができるので、単結晶36の周面の
凹凸がより小さくなる。
【0020】本発明の第3態様では、例えば図4に示す
如く、ガス噴出用環状管90に形成された孔90a又は
スリットは、ガス噴出用環状管90の半径方向内側の周
に沿って均等に形成されており、ガス管は、ガス噴出用
環状管90と略同一サイズであり、ガス噴出用環状管9
0と同心に配置され、ガス噴出用環状管90と複数箇所
で連通されたガス供給用環状管80と、一端がガス供給
用環状管80に接続され、他端側が図1のチャンバ10
外部に出ている線状ガス管52、54とを有し、冷却不
活性ガスG2が線状ガス管52、54からガス供給用環
状管80を通りガス噴出用環状管90内に入ったときに
ガス噴出用環状管90内で冷却不活性ガスG2が略均一
になるようにしている。
【0021】この構成の場合、ガス噴出用環状管90の
設計及び製作が容易となり、しかも、単結晶36の周面
を更に均一に冷却することができる。
【0022】本発明の第4態様では、例えば図1に示す
如く、整流筒38の下端部に、該下端から外側上方へ延
びた断面円形のカラー42が付設されている。
【0023】この構成の場合、カラー42の外面で輻射
熱を吸収するが、不活性ガスG1によりカラー42が冷
却されるので、整流筒38内下部の温度は、カラー42
を設けない場合よりも低くなり、単結晶成長速度をより
向上させることができる。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0025】[第1実施例]図1は、引上げ法による単
結晶育成装置の要部を示す。
【0026】チャンバ10は、下部のメインチャンバ1
2と、上部のサブチャンバ14とからなる。サブチャン
バ14の側壁には、Arガス供給口14aが形成され、
メインチャンバ12の底面には、Arガス吸引排出口1
2aが形成されている。また、メインチャンバ12の肩
部には、単結晶観察用の覗き窓12bが設けられてい
る。
【0027】メインチャンバ12内には、昇降回転可能
な軸16の上端にテーブル18が固着され、テーブル1
8上に黒鉛坩堝20が載置され、黒鉛坩堝20内に石英
坩堝22が嵌合されている。黒鉛坩堝20はヒータ24
で囲繞され、ヒータ24は黒鉛断熱壁26で囲繞されて
いる。石英坩堝22内に多結晶Siを入れ、ヒータ24
に電力を供給すると、このSiが溶解され融液28とな
る。
【0028】一方、サブチャンバ14の中心線に沿って
上下動される引上軸30の下端には、種ホルダ32を介
して種結晶34が保持されている。この引上軸30を下
降させて種結晶34を融液28内に漬け、引き上げなが
ら16の回転方向と反対の図示矢印方向へ回転させるこ
とにより、単結晶36が育成される。
【0029】また、メインチャンバ12とサブチャンバ
14との接続部には、黒鉛製整流筒38の上端開口が接
続されている。整流筒38は、引上軸30と同心に垂直
に配置されている。整流筒38の長さは、結晶育成状態
において整流筒38の下端から融液28の表面までの距
離が例えば5〜100mmの範囲内の設定値になるように
する。また、整流筒38の内径は、整流筒38の内面と
単結晶36の表面との最短距離が例えば5〜100mmに
なるようにする。
【0030】整流筒38の下部側面には、覗き窓12b
に対応して、単結晶観察用の石英窓40が形成されてい
る。
【0031】整流筒38の下端には、半径方向内側に突
出した座44が形成され、座44上に石英製の環状管5
0が載置されている。図2(A)に示す如く、環状管5
0の半径方向内側には、多数のガス噴出孔50aが穿設
されている。また、環状管50の上面に、ガス噴出孔5
0aよりも直径が大きな孔が一対穿設され、これに石英
製ガス管52、54の下端が嵌入されている。
【0032】不活性ガスG2を、ガス管52及び54に
通して環状管50内に供給すると、不活性ガスG2がガ
ス噴出孔50aから噴出して、図2(B)に示すように
単結晶36の周面に当たり、単結晶36の下部が冷却さ
れる。図2(B)中の2点鎖線は、ガス管52及び54
の下端の口である。
【0033】ここで、多数のガス噴出孔50aの直径
は、互いに同一にした方が加工し易い。しかし、直径を
同一にすると、ガス管52及び54の近くにあるガス噴
出孔50aほど、これから噴出する不活性ガスG2の流
量が多くなる。
【0034】これらのことを考慮し、単結晶36の周面
を均一に冷却するために、多数のガス噴出孔50aの直
径を互いに同一にし、ガス噴出孔50aのピッチを、ガ
ス管52及び54の下端から遠ざかるほど小さくしてい
る。
【0035】なお、ガス噴出孔50aのピッチを同一に
し、ガス管52及び54から遠ざかるほどガス噴出孔5
0aの直径を大きくすることにより、単結晶36の周面
を均一に冷却してもよい。また、ガス管52及び54は
2本に限られず、1本以上であればよい。
【0036】図1では簡単化のために、図2のガス管5
4を図示省略している。ガス管52は、メインチャンバ
12の肩部に設けられたガス管支持部12cを貫通して
メインチャンバ12の外部に出ている。ガス管52及び
ガス管54(図2)の上端は共に、ガス管56に接続さ
れている。ガス管56は、ガス冷却装置60の出力管と
なっている。
【0037】ガス冷却装置60は、熱交換器62と、冷
凍機64とを備えている。熱交換器62は、容器62a
内に冷媒62bが入れられ、冷媒62b内には、内側の
熱交換コイル62cと、熱交換コイル62cの外側の熱
交換コイル62dとが浸漬されている。熱交換コイル6
2dの入力端には、ガス管66が接続され、熱交換コイ
ル62dの出力端には、ガス管56が接続され、熱交換
コイル62cの入出力端は、冷凍機64に接続されてい
る。
【0038】この冷凍機64により冷媒62bが冷却さ
れ、不活性ガスがガス管66を通り、熱交換コイル62
dを通って冷却され、ガス管56、52及び54(図
2)を通って環状管50内に入り、図2(A)のガス噴
出孔50aから噴出する。
【0039】次に、上記の如く構成された第1実施例の
動作を説明する。
【0040】チャンバ10内を真空ポンプで減圧し、供
給口14aからサブチャンバ14内へArガスを供給
し、メインチャンバ12の排出口12aからArガスを
吸引排出させる。Arガスの供給量又は排出量を調節し
て、メインチャンバ12内の圧力を例えば50mbar程度
にする。
【0041】次に、ヒータ24に電力を供給して石英坩
堝22内の多結晶シリコンを加熱溶融し、融液28を形
成する。次に、引上軸30を下降させて種結晶34を融
液28内に漬け、引き上げて単結晶36を育成する。
【0042】単結晶育成中においては、不活性ガスG1
が整流筒38内を流下し、整流筒38の下端と融液28
の表面との間を通り、カラー42の外面と石英坩堝22
の内面との間を通って石英坩堝22から排出され、下降
して排出口12aから吸引排出される。不活性ガスG1
の流量は、例えば80l/minである。
【0043】これにより、融液28と石英坩堝22との
反応により生成された揮発性SiOは、このArガスの
流れにのって排出口12aから排出され、石英坩堝22
の内周面、カラー42の外面、単結晶36、種ホルダ3
2及び引上軸30等にSiOが析出するのを防止するこ
とができる。また、このArガスの流れにより融液28
から蒸発する酸素量が多くなり、単結晶36の酸素濃度
が低くなるので、酸化誘起欠陥及びスワール欠陥が低減
される。
【0044】また、整流筒38及び不活性ガスG1によ
る前記主要な効果に加えて、整流筒38及び不活性ガス
G1による次のような副次的な効果も生ずる。すなわ
ち、単結晶36の周囲を覆うようにArガスが通るの
で、単結晶36が冷却される。さらに、黒鉛製のカラー
42の外面で輻射熱が吸収されると同時に、Arガスに
よりカラー42が冷却されるので、整流筒38内下部の
温度は、カラー42を設けない場合よりも低くなる。
【0045】しかし、不活性ガスG1が整流筒38内で
流下する際に不活性ガスG1が加熱されるので、このよ
うな副次的効果を充分なものとするには、不活性ガスG
1の流量を充分大きくしなければならず、不経済であ
り、また、不活性ガスG1の流量を大きくすると、融液
28の表面が大きく波打ち、特に、種結晶34に連続し
た単結晶絞り部36aの育成成功率が低下する。
【0046】一方、単結晶育成中においては、ガス冷却
装置60で冷却された不活性ガスG2が環状管50のガ
ス噴出孔50aから噴出する。不活性ガスG2の適当な
流量は、単結晶36の直径及び不活性ガスG2の温度に
依存するが、通常、不活性ガスG1の流量の10〜20
%程度、例えば、10l/minで充分である。ガス噴
出孔50aからの冷却不活性ガスG2の噴出により、効
率よく単結晶36の下部を冷却することができ、固液界
面付近の単結晶36の上下方向温度勾配が大きくなり、
単結晶36の成長速度が向上する。これにより、単結晶
36の直径を増大させ、又は、単結晶36の引上げ速度
を向上させることができる。また、不活性ガスG1の流
量を大量にする必要がないので、不活性ガスG1により
融液28の表面が大きく波打つのを防止することがで
き、種結晶34に連続した単結晶36の絞り部36aの
育成成功率を高めることができる。
【0047】[第2実施例]図3は、第2実施例の冷却
不活性ガス吹付け装置を示す。
【0048】この冷却不活性ガス吹付け装置は、環状管
70の半径方向内側に、図2の多数のガス噴出孔50a
の代わりに、1つのリング状スリット70aが形成され
ている。このリング状スリット70aの幅は、ガス管5
2及び54の下端から遠ざかるほど広くなっており、リ
ング状スリット70aから噴出した不活性ガスG2によ
り単結晶36の周面が均一に冷却される。
【0049】[第3実施例]図4は、第3実施例の冷却
不活性ガス吹付け装置を示す。
【0050】この冷却不活性ガス吹付け装置は、環状管
80と、半径方向内側にガス噴出孔90aが多数穿設さ
れた環状管90とが、2段重ねにされて接合されてい
る。環状管80には一対の接続孔80a及び80bが形
成され、それぞれにガス管52及び54の下端部が嵌入
されている。環状管80の環状管90との接合面には、
直径がガス噴出孔90aよりも大きい複数の連通孔80
cが形成され、この連通孔80cに対応して環状管90
にも同じ連通孔が穿設され、連通孔80cから環状管9
0の対応する連通孔を通って不活性ガスG2が環状管9
0内に入り、環状管90内で不活性ガスG2がほぼ均一
に分布する。これにより、ガス噴出孔90aのピッチを
同一にし、かつ、各ガス噴出孔90aの直径を互いに同
一にしても、単結晶36の周面を均一に冷却することが
でき、冷却不活性ガス吹付け装置の設計が容易となる。
【0051】
【発明の効果】以上説明した如く、不活性ガスが整流筒
内で流下する際に不活性ガスが加熱されるので、結晶成
長速度を充分大きくするには、従来では、不活性ガスの
流量を充分大きくしなければならず、不経済であり、ま
た、不活性ガスの流量を大きくすると、原料融液の表面
が大きく波打ち、特に、種結晶に連続した単結晶絞り部
の育成成功率が低下するが、本発明に係る単結晶引上げ
装置用不活性ガス整流・吹付け装置によれば、単結晶育
成中において、冷却不活性ガスが環状管のガス噴出孔か
ら噴出するので、安全かつ効率よく単結晶の下部を冷却
することができ、これにより、固液界面付近の単結晶の
上下方向温度勾配が大きくなって、単結晶の成長速度が
向上し、単結晶の大径化に伴い低下する単結晶引上速度
を向上させることができ、さらに、不活性ガスの流量を
大量にする必要がないので、不活性ガスにより原料融液
の表面が大きく波打つのを防止することができ、これに
より特に、種結晶に連続した単結晶の絞り部の育成成功
率を高めることができるという優れた効果を奏する。
【0052】本発明の第1態様及び第2態様によれば、
単結晶周面をより均一に冷却することができるので、単
結晶の周面の凹凸がより小さくなるという効果を奏す
る。
【0053】また、本発明の第1態様によれば、ガス噴
出用孔の直径が互いに同一であるので、ガス噴出用環状
管の製作が容易になるという効果を奏する。
【0054】本発明の第3態様によれば、ガス噴出用環
状管の設計及び製作が容易になり、かつ、単結晶周面を
さらに均一に冷却することができるという効果を奏す
る。
【0055】本発明の第4態様によれば、カラーの外面
で輻射熱を吸収するが、不活性ガスによりカラーが冷却
されるので、整流筒内下部の温度は、カラーを設けない
場合よりも低くなり、単結晶成長速度をより向上させる
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】引上法による半導体単結晶育成装置の要部構成
図である。
【図2】(A)は第1実施例の冷却不活性ガス吹付け装
置の斜視図、(B)は(A)の環状管50及び単結晶3
6の横断面図である。
【図3】第2実施例の冷却不活性ガス吹付け装置の斜視
図である。
【図4】(A)は第3実施例の冷却不活性ガス吹付け装
置の斜視図、(B)は(A)の環状管80の平面図であ
る。
【符号の説明】
36 単結晶 38 整流筒 42 カラー 44 座 50、70、80、90 環状管 50a、90a ガス噴出孔 52、54 ガス管 60 ガス冷却装置 70a リング状スリット 80a、80b 接続孔 80c 連通孔 G1、G2 不活性ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−65086(JP,A) 特開 平6−144987(JP,A) 特開 平6−122587(JP,A) 特開 平4−46088(JP,A) 特開 昭53−8374(JP,A) 特開 昭61−68389(JP,A) 特公 昭54−6511(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 15/00 C30B 28/00 - 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径のメインチャンバ(12)の上端開
    口部に、小径のサブチャンバ(14)が接続され、該メ
    インチャンバ内に、原料融液(28)が入れられる坩堝
    (22)が収容され、該原料融液に種結晶(34)を浸
    漬させて該種結晶を垂直上方へ引上げることにより単結
    晶(36)が育成される単結晶引上げ装置に備えられる
    単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置であっ
    て、 上端開口部が該メインチャンバ上端開口部に接続され、
    引上げられる該単結晶と同心になるように該単結晶を包
    囲し、不活性ガス(G1)が内部で流下される整流筒
    (38)と、 該整流筒内下端部に、該整流筒と同心に配置され、半径
    方向内側に、ガス噴出用の孔(50a)又はスリット
    (70a)が形成されたガス噴出用環状管(50)と、 該チャンバ外部から該メインチャンバ内の該ガス噴出用
    環状管内へ冷却不活性ガス(G2)を供給するガス管
    (52、54)と、 を有することを特徴とする単結晶引上げ装置用不活性ガ
    ス整流・吹付け装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス噴出用環状管(50)に形成さ
    れたガス噴出用孔(50a)は、直径が互いに同一であ
    り、前記単結晶(36)周面を均一に冷却するために、
    前記ガス管(52、54)と該ガス噴出用環状管との接
    続部から離れるほど該孔のピッチが短くなっていること
    を特徴とする請求項1記載の単結晶引上げ装置用不活性
    ガス整流・吹付け装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス噴出用環状管(50)に形成さ
    れたガス噴出用孔(50a)は、ピッチが同一であり、
    前記単結晶(36)周面を均一に冷却するために、前記
    ガス管(52、54)と該ガス噴出用環状管との接続部
    から離れるほど該孔の直径が大きくなっていることを特
    徴とする請求項1記載の単結晶引上げ装置用不活性ガス
    整流・吹付け装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス噴出用環状管(90)に形成さ
    れた前記孔(90a)又は前記スリットは、該ガス噴出
    用環状管の半径方向内側の周に沿って均等に形成されて
    おり、 前記ガス管は、前記ガス噴出用環状管と略同一サイズで
    あり、該ガス噴出用環状管と同心に配置され、該ガス噴
    出用環状管と複数箇所で連通されたガス供給用環状管
    (80)と、一端が該ガス供給用環状管に接続され、他
    端側が前記チャンバ外部に出ている線状ガス管(52、
    54)とを有し、 前記冷却不活性ガス(G2)が該線状ガス管から該ガス
    供給用環状管を通り該ガス噴出用環状管内に入ったとき
    に該ガス噴出用環状管内で該冷却不活性ガスが略均一に
    なるようにしたことを特徴とする請求項1記載の単結晶
    引上げ装置用不活性ガス整流・吹付け装置。
  5. 【請求項5】 前記整流筒(38)の下端部に、該下端
    から外側上方へ延びた断面円形のカラー(42)が付設
    されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1つに記載の単結晶引上げ装置用不活性ガス整流・吹付
    け装置。
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