JP2826137B2 - 固定化生体触媒の製法および製造装置 - Google Patents

固定化生体触媒の製法および製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、種々の化学反応などに有用な固定化生体触
媒の製造およびそれに用いる製造装置に関する。
B.従来技術および発明が解決しようとする課題 近年、酵素・微生物などの生体触媒を固定化して、そ
の機能を効率よく利用する研究が行なわれている。
生体触媒を固定化する方法のひとつに、高分子素材を
用いて生体触媒をそのまま包み込む包括固定化法があ
り、この方法によく用いられる高分子素材として、寒天
・アルギン酸塩、カラギーナン・ポリアクリルアミド・
ポリビニルアルコール・光硬化性樹脂などがある。固定
化担体の形状としては、活性表面が広くとれる点、流動
性や充填硬化が良い点、取り扱いの容易さから、球体で
あることが望ましい。
ポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)を用い
た球状ゲルについては、PVA、少なくとも1種のカチオ
ンとの接触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多
糖類および生体触媒の混合液をカチオン含有化合物を含
む水溶液に接触させ、球状成形させた後、凍結を行なう
ことにより、ゲル化させる方法が知られているが、この
生体触媒の固定化を工業的規模で行う製法およびそれに
用いる製造装置については知られていなかつた。
C.課題を解決するための手段 本発明者らは鋭意検討した結果、溶解工程(装置)、
混合工程(装置)、滴下工程(装置)、凝固工程(装
置)、脱液工程(装置)、凍結工程(装置)を組み合わ
せ、滴下工程(装置)に切り込みを有するノズルを使用
し、凝固工程(装置)に多段式凝固を採用することによ
り、高い生体触媒活性を有した均一な性質の球状ゲルを
工業的規模で大量かつ容易に製造することを見い出し本
発明を完成させるに到つた。
以下、製造工程と装置とを具体的に説明する。
(A)および(イ):PVA溶解工程は公知の溶解装置で行
なうが、加熱・撹拌を備えた槽であることが好ましい。
PVAを完全にかつ均一に溶解するために加圧装置・脱泡
装置を備えていてもよい。
(B)および(ロ):少なくとも1種のカチオンとの接
触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の溶
解工程は公知の溶解装置で行なうが、加熱・撹拌を備え
た槽であることが好ましい。また本装置(ロ)で上記の
装置(イ)を兼ねても良く、PVAを完全にかつ均一に溶
解するために加圧装置・脱泡装置を備えていてもよい。
(C)および(ハ):混合工程は公知の混合装置で行な
うが、温度調節装置・撹拌装置を備えた槽であることが
好ましい。また、脱泡装置を備えていてもよい。
(D)および(ニ):滴下工程には切り込みを有するノ
ズルを使用する。ノズル孔近傍に切り込みを入れたノズ
ルを使用することにより、混合液の孔付近への粘着を防
止することができる。切り込み角度は10度以上90度以下
が好ましい。
(E)および(ホ):凝固工程はカチオン含有化合物を
含む多段式凝固液槽で行なう。カチオン含有化合物を含
む凝固液を多段式凝固液槽を流下させ、そこに前記のノ
ズルから混合液を滴下させると、滴下物どうしが膠着す
ることがなく、滞留時間を制御できるため、均一な性質
のゲルを製造することができる。凝固液を一定の流速で
流し、滴下物を凝固液と共に移動させれば、凝固液の流
速の調整により、滴下物の滞留時間を抑制できる。滞留
時間を長くとることが必要な場合は、単に凝固槽を長く
したり、流速を遅くしたりしたのでは、水流が凝固槽全
体で均一にすることができず、滴下物を水流と共に移動
させることが困難である。したがって、多段式凝固槽を
用いれば、水流を均一にすることができる。さらに長い
滞留時間を必要とする場合には、段の数を増やせばよ
い。
(F)および(ヘ):脱液工程は滴下成形物と凝固液が
分離できる公知の脱液装置で行なう。一例として、滴下
成形物と凝固液をメツシユ状物で分離する装置が考えら
れる。また、分離した凝固液は回収して再使用してもよ
い。
(G)および(ト):凍結工程は0℃以下に冷却できる
公知の凍結装置で行なうが、好ましくは−10℃以下に冷
却できる凍結装置がよい。解凍工程は室温で行なえばよ
いが、解凍装置を備え、積極的に解凍してもよい。
D.実施例 以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明するが、
本発明は、これらの実施例により、なんら限定されるも
のではない。
第3図は、本発明の一実施例を示す固定化生体触媒の
製造装置の略示断面図である。PVA溶解槽・アルギン酸
ナトリウム溶解槽・生体触媒供給槽は、撹拌装置・温度
調節装置を配しており、原料の調製ができるようになつ
ている。混合槽も同様の撹拌装置と温度調節装置を備え
ている。滴下装置は、ノズル孔近傍に切り込みがはいつ
ており、孔の周囲に混合液が粘着しないような工夫がな
されている。ノズルの略示図は第4図および第5図に示
す。溶解槽および供給槽から混合層、混合槽から滴下ノ
ズルへはポンプにより送液する。共雑物がある場合に
は、配管途中にフイルターを入れて除去することができ
る。ノズルから吐出された混合液は、凝固液層へ滴下さ
れ、ただちに球状に成形される。凝固液槽は多段式にな
つており、凝固液の流れが槽全体で均一になるように工
夫されており、凝固液は塩化カルシウム水溶液で凝固液
貯蔵槽からポンプで送られ、凝固槽のスリツト吐出さ
れ、球状成形物と共に流化する。網状ベルトコンベアで
球状成形物と凝固液が分離される。凝固液は凝固液回収
槽により回収され、凝固液貯蔵槽へ戻り再使用される。
球状成形物はシヤワーにより水洗される。これを−20℃
で20時間凍結させ、室温で解凍させる。
上記の装置を用い、固定化生体触媒を製造した。
(株)クラレ製のPVA(平均重合度1750、ケン化度99.85
モル%)をPVA溶解槽で溶解し、16%PVA水溶液を作成し
た。アルギン酸ナトリムウは、アルギン酸ナトリウム溶
液槽で溶解し、4%アルギン酸ナトリムウ水溶液を作成
した。生体触媒として、(株)クラレ岡山工場(岡山県
岡山市海岸通り1丁目2番1号)の排水処理槽より採取
した濃縮活性汚泥(MLSS 80000mg/)を用いた。上記
のPVA水溶液・アルギン酸ナトリウム水溶液を混合槽で
混合し、温度を30℃に下げ、生体触媒を混合した。PVA
水溶液:アルギン酸ナトリウム:生体触媒=2:2:1の割
合で混合した。これをノズル(孔径1mm、孔数500)から
毎分800cm3で吐出させた。凝固液は0.2モル/の塩化
カルシウム水溶液(1m3)を用い循環使用した。滴下物
の凝固液への滞留時間を1分に制御した。網状ベルトコ
ンベアで脱液し、シヤワーで水洗後、冷凍庫で−20℃で
20時間凍結させ、室温で解凍させた。
このようにして、直径3mmの均一な柔軟性に富んだ褐
色の球状ゲルが得られた。
E.発明の効果 本発明の固定化生体触媒の製法および製造装置によれ
ば、活性の高い、球状ゲルを工業的規模で、大量、かつ
容易に製造することが可能となり、固定化生体触媒によ
る生体反応の実用化が促進される。
【図面の簡単な説明】
第1図は固定化生体触媒を製造する場合の各工程を示
す。 1……PVAの溶解工程(A) 2……少なくとも1種のカチオンとの接触によりゲル化
する能力のある水溶液高分子多糖類の溶解工程(B) 3……PVA水溶液、少なくとも1種のカチオンとの接触
によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の水溶
液、および生体触媒の混合工程(C) 4……滴下工程(D) 5……凝固工程(E) 6……脱液工程(F) 7……凍結および解凍工程(G) 第2図は固定化生体触媒の製造装置を示す。 8……PVA溶解装置(イ) 9……少なくとも1種のカチオンとの接触によりゲル化
する能力のある水溶性高分子多糖類の溶解装置(ロ) 10……PVA水溶液、少なくとも1種のカチオンとの接触
によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の水溶
液、および生体触媒の混合装置(ハ) 11……滴下装置(ニ) 12……凝固装置(ホ) 13……脱液装置(ヘ) 14……凍結装置(ト) 第3図は固定化生体触媒の製造装置の具体的な一例を示
す。 15……PVA溶解槽 16……アルギ酸ナトリウム溶解槽 17……生体触媒供給槽 18……ポンプ 19……混合槽 20……滴下ノズル 21……多段流下式凝固槽 22……凝固液貯蔵槽 23……網状ベルトコンベア 24……凝固液回収槽 25……水洗シヤワー 26……受器 27……冷凍設備 28……バルブ 第4図および第5図は滴下ノズルの具体的な一例を示
す。第4図は第5図のA−A断面の断面図である。第5
図はノズル孔方向から見た図である。 29……ノズル孔 30……切り込み 31……切り込み角度

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコールの溶解工程(A)、
    少なくとも1種のカチオンとの接触によりゲル化する能
    力のある水溶性高分子多糖類の溶解工程(B)、ポリビ
    ニルアルコール水溶液、少なくとも1種のカチオンとの
    接触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の
    水溶液および生体触媒の混合工程(C)、滴下工程
    (D)、凝固工程(E)、脱液工程(F)、凍結および
    解凍工程(G)からなり、滴下工程(D)において切り
    込みを有するノズルを使用し、凝固工程(E)において
    多段凝固を行なうことを特徴とする固定化生体触媒の製
    法。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコールの溶解装置(イ)、
    少なくとも1種のカチオンとの接触によりゲル化する能
    力のある水溶性高分子多糖類の溶解装置(ロ)、ポリビ
    ニルアルコール水溶液、少なくとも1種のカチオンとの
    接触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の
    水溶液および生体触媒の混合装置(ハ)、滴下装置
    (ニ)、凝固装置(ホ)、脱液装置(ヘ)、凍結装置
    (ト)からなり、滴下装置(ニ)は切り込みを有するノ
    ズルであり、凝固装置(ホ)は多段式凝固槽であること
    を特徴とする固定化生体触媒の製造装置。
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