JP2826022B2 - ペングリップ式入力装置 - Google Patents

ペングリップ式入力装置

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JP2826022B2
JP2826022B2 JP4252739A JP25273992A JP2826022B2 JP 2826022 B2 JP2826022 B2 JP 2826022B2 JP 4252739 A JP4252739 A JP 4252739A JP 25273992 A JP25273992 A JP 25273992A JP 2826022 B2 JP2826022 B2 JP 2826022B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はポインティング用デバ
イスに関するものであり、特に、指の圧力を利用してポ
インティングを行う装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータにおいて、CR
Tに表示されたカーソルを所定の位置に移動させ、当該
位置に関するデータを入力する操作(以下「ポインティ
ング」とする)が必要になることがある。例えば、グラ
フ機能を持つソフトウェアを使用する場合には、図形の
起点や終点等を頻繁に指定する必要がある。また、ワー
ドプロセッサ機能を持つソフトウェアにおいても、文字
等を入力する位置を指定したり、所望の選択肢を選ぶ際
に選択肢の表示位置を指定することがある。
【0003】この位置指定の操作を円滑に行うために、
マウスやキーボードの矢印キーが使用される。特にマウ
スを使用した場合には、カーソルを上下方向や左右方向
のみならず斜の方向にも任意に移動させることができ
る。また、マウスに付加されているボタンをクリックす
ることにより当該位置に関するデータを簡単に入力する
ことができるので、矢印キーを使ったポインティングに
比べて、操作が迅速になる。
【0004】また、マウスによる入力では、マウスの動
きに合せて同じ方向にカーソルが移動するため、人間の
感覚により近づいた操作感覚が得られる。
【0005】これらの理由により、マウスはパーソナル
コンピュータにおける簡便なポインティング用デバイス
として広く利用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のポインティング用デバイスには、次のよう
な問題があった。
【0007】マウスは平面上を上下左右等の任意の方向
に動かして操作するため、パーソナルコンピュータの近
辺にマウス操作用のスペースが必要になる。通常、この
ようなスペースはパーソナルコンピュータが設置された
机の一角に設けられる。このため、書類処理等の事務作
業用スペースが制約されていた。
【0008】また、マウス操作用のスペースには限度が
あるため、カーソルを遠くの位置まで移動させる場合に
は一度のマウス操作では不充分で、マウス操作を何度か
繰り返す必要があった。この場合には、カーソルの動き
と人間の操作感覚にずれが生じていた。
【0009】この発明は、上記のような問題を解決し
て、操作スペースを必要とせず、人間の感覚により近づ
いた操作感覚が得られるポインティング用デバイスを提
供することを目的とする。
【0010】請求項1のペングリップ式入力装置は、画
面表示されているカーソルを移動させるためのペングリ
ップ式入力装置であって、筆記具の周辺部に装着される
支持体、前記支持体に設けられ、筆記者の親指、人差し
指、中指のそれぞれに対応したセンサ部位を有し、各セ
ンサ部位は筆記具の軸方向に実質的に垂直な方向に向か
う各指の圧力変化を検知するよう構成された検知手段、
前記検知手段から圧力を示す出力を各指ごとに得て、
指、人差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、
圧力の大きさ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカー
ソルの移動方向および移動距離を算出し出力する解析手
段、を備えたことを特徴としている。なお、「親指、人
差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、圧力の
大きさ、圧力持続時間に基づいて、」とは、実施例の図
7、図8に示すように、上下、左右方向のそれぞれにつ
いて、移動方向と移動距離を算出した後、合成するよう
な場合、つまり、実質的に、親指、人差し指、中指によ
る圧力を合成した圧力の方向、圧力の大きさ、圧力持続
時間に基づいて、移動方向および移動距離を出力する場
合も含む概念である。
【0011】請求項2のペン式入力装置は、画面表示さ
れているカーソルを移動させるためのペン式入力装置で
あって、筆記具、筆記具の周辺部に設けられ、筆記者の
親指、人差し指、中指のそれぞれに対応したセンサ部位
を有し、各センサ部位は筆記具の軸方向に実質的に垂直
な方向に向かう各指の圧力変化を検知するよう構成され
た検知手段、前記検知手段から圧力を示す出力を各指ご
とに得て、親指、人差し指、中指による圧力を合成した
圧力の方向、圧力の大きさ、圧力持続時間に基づいて、
画面上のカーソルの移動方向および移動距離を算出し出
力する解析手段、を備えたことを特徴としている。
【0012】請求項3の入力装置は、前記各センサの出
力のいずれもが、所定のしきい値を下回る場合には、カ
ーソルの移動を行わないことを特徴としている。
【0013】請求項4の入力装置は、さらに、確定信号
を発生する確定信号発生手段を備えるとともに、確定信
号を受けてカーソル位置に対応するデータを出力する出
力手段、を備えたことを特徴としている。
【0014】請求項5のカーソルの移動方法は、筆記者
親指、人差し指、中指について、筆記具の軸方向に実
質的に垂直な方向に向かう圧力を検知し、親指、人差し
指、中指による圧力を合成した圧力の方向、圧力の大き
さ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカーソルの移動
方向および移動距離を決定するものである。
【0015】
【作用】請求項1のペングリップ式入力装置において
は、筆記具の周辺部に装着された支持体に設けられた検
知手段により、筆記者の親指、人差し指、中指につい
て、筆記具の軸方向に実質的に垂直な方向に向かう圧力
を検知する。
【0016】また、解析手段は、検知手段によって得ら
れた親指、人差し指、中指の圧力を合成した圧力の方
向、圧力の大きさ、圧力持続時間に実質的に基づいて、
画面上のカーソルの移動方向および移動距離を算出す
る。これにより、筆記者の指の圧力を、カーソルの移動
方向および移動距離に変換することができる。
【0017】請求項2のペン式入力装置においては、筆
記具の周辺部設けられた検知手段により、筆記者の親
指、人差し指、中指について、筆記具の軸方向に実質的
に垂直な方向に向かう圧力を検知する。
【0018】また、解析手段は、検知手段によって得ら
れた親指、人差し指、中指の圧力を合成した圧力の方
向、圧力の大きさ、圧力持続時間に実質的に基づいて、
画面上のカーソルの移動方向および移動距離を算出す
る。これにより、筆記者の指の圧力を、カーソルの移動
方向および移動距離に変換することができる。
【0019】請求項3の入力装置においては、前記各セ
ンサの出力のいずれもが、所定のしきい値を下回る場合
には、カーソルの移動を行わないことを特徴としてい
る。したがって、単に筆記具を保持している状態におけ
るカーソルの不要な移動を防ぐことができる。
【0020】請求項4の入力装置においては、確定信号
発生手段と出力手段を備えている。したがって、カーソ
ル位置が確定された際の位置データを出力することがで
きる。
【0021】請求項5のカーソルの移動方法は、親指、
人差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、圧力
の大きさ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカーソル
の移動方向および移動距離を決定する。これにより、筆
記者の指の圧力を、カーソルの移動方向および移動距離
に変換することができる。
【0022】
【実施例】この発明の一実施例によるペングリップ式入
力装置について図面に基づいて説明する。
【0023】図1は、ペングリップ式入力装置の構成を
表わすブロック図である。検知手段2は、筆記具に装着
される。検知手段2にはセンサ部位4、6、8が設けら
れており、筆記具に加わる3本の指の圧力を測定する。
センサ部位4は中指の圧力を測定し、センサ部位6は人
差し指の圧力を測定し、センサ部位8は親指の圧力を測
定する。
【0024】センサ部位4、6、8で測定された圧力は
電気信号に変換されて解析手段10に与えられる。解析手
段10は与えられた電気信号を解析して、カーソルの移動
方向および移動距離を算出する。
【0025】解析手段10で算出されたカーソルの移動方
向および移動距離は、表示手段12に与えられる。表示手
段12はカーソル表示が可能な画面を備えており、解析手
段10から与えられた移動方向および移動距離に基づい
て、カーソルの位置を変える。確定信号発生手段16は、
カーソル位置を確定する確定信号16を出力するためのも
のである。表示手段12に表示されているカーソルが所望
の位置にある場合には、ペングリップ式入力装置の利用
者は確定信号発生手段16を操作して、カーソル位置を確
定するための確定信号16を発生させる。確定信号16が発
生すると、出力手段18はカーソル位置に関するデータを
読み込むと同時に、必要に応じてこのデータを他の手段
に出力する。
【0026】検知手段2の具体的な構造を図に基づいて
説明する。検知手段2であるペングリップを図2に示
す。ペングリップ22は、三角柱状の支持体24と支持体24
上に取り付けられた磁気センサ28a、28b、28cおよびフ
ァンクションスイッチ29で構成される。
【0027】支持体24は、ボールペン、サインペン、鉛
筆、万年筆等の筆記具26に装着することができるように
中空になっている。磁気センサ28a、28b、28cは、支持
体24の異なる3つの外面上に各々1個ずつ取り付けらて
いる。磁気センサ28aは、図3に示すように、磁気抵抗
素子30をシリコンラバー32とマグネットシート34で覆っ
たものである。指の圧力は、矢印Y1の方向に加わる。磁
気センサ28b、28cも磁気センサ28aと同様の構造を持
つ。
【0028】確定信号発生手段16であるファンクション
スイッチ29は、支持体24の磁気センサ28bと同一の面上
に設けられており、図3に示された磁気センサ28aと同
様の構造を持つ。
【0029】図1の各ブロックの機能を、CPUを用い
て実現した場合のハードウェア構成の一例を図4に示
す。解析手段10であるCPU40には、ペングリップ22、
ROM42、RAM44、キーボード46、CRT48が接続さ
れている。CPU40は、ROM42に格納されたプログラ
ムにしたがって各部を制御する。
【0030】ROM42もしくはRAM44に格納されてい
るプログラムには、磁気センサ28a、28b、28cで検知さ
れた指の圧力に基づいてカーソルの移動方向および移動
距離を算出する方法を定めたプログラム等がある。RA
M44は、磁気センサ28a、28b、28cからの出力等を記憶
する。キーボード46は、ポインティングの作業を進める
上でコマンド入力が必要な場合に、コマンドを入力する
のに使用される。表示手段であるCRT48はポインティ
ングの作業を進める上で必要な画面(カーソルが表示さ
れる)を表示する。
【0031】次に、ペングリップ式入力装置を用いたポ
インティングの方法について説明する。パーソナルコン
ピュータのCRT48の画面50には、図5に示すように、
カーソル52が表示されている。カーソル52は、各磁気セ
ンサ28a、28b、28cに加わえられた圧力の強さに応じ
て、画面50内を上下、左右、斜等の任意の方向に移動す
る。
【0032】ペングリップ式入力装置を利用してポイン
ティングを行う者(以下、「入力者」とする)は、筆記
具にペングリップ22を装着し、ペングリップ22の部分を
中指、人差し指、親指で自然な強さで握る。この際、中
指が磁気センサ28aに、人差し指が磁気センサ28bに、親
指が磁気センサ28cにそれぞれ触れるようにする。
【0033】この状態はペングリップ22を自然に握って
いる状態(以下、「保持状態」とする)であるため、磁
気センサ28a、28b、28cに加わっている指の圧力は弱
い。このため、CRT48の画面50上のカーソル52は移動
しない。
【0034】次に、入力者はペングリップ22を装着した
筆記具を手に持った状態で、カーソル52の移動方向に向
けて線を引くように意図的に強い圧力を加える。なお、
筆記具を実際に動かす必要はなく、あたかもその方向に
線を引くような感覚で、3本の指にかかる圧力を調整す
るだけで良い。
【0035】例えば、カーソル52を右方向(矢印Xの方
向)に移動させる場合には、親指に相対的に強い力を加
え、カーソル52を左方向に移動させる場合には、人差し
指に相対的に強い力を加える。下方向(矢印Yの方向)
に移動させる場合には、親指と人差し指に比較的強い力
が加わり、中指の力は相対的に弱くなる。上方向に移動
させる場合には、下方向に移動させる場合とほぼ逆にな
る。
【0036】この状態はポインティングを行うために磁
気センサ28a、28b、28cに意図的に圧力を加えた状態
(以下、「ポインティング状態」とする)であるため、
磁気センサ28a、28b、28cには強い指の圧力が加わる。
このため、カーソル52は3本の指の圧力に応じた方向に
移動する。
【0037】磁気センサで検出された指の圧力は、以下
のようにして電圧値に変換される。磁気センサ28a、28
b、28cは、まず、指の圧力を電気信号として検出する。
磁気センサ28a、28b、28cから出力された電気信号は、
図6に示すアダプタ60を用いてデジタル処理され、電圧
に変換される。アダプタ60は、アンプ61a、61b、61c、
アナログマルチプレクサ62、クロック制御回路64、A/
D変換回路66、パラレル・シリアル変換回路68により構
成される。
【0038】アンプ61a、61b、61cは、オフセットなら
びにゲイン調節等のアナログ処理を行い、磁気センサ28
a、28b、28cの出力を電圧変化に変換する。クロック制
御回路64のクロック信号によりアナログマルチプレクサ
62に入る磁気センサ28a、28b、28cが逐次選択され、ア
ンプ61a、61b、61cの出力電圧がA/D変換回路66に加
えられる。
【0039】A/D変換回路66はクロック(サンプリン
グパルス)によって一定時間電圧をホールドし、入力電
圧値をデジタル信号として出力する。パラレル・シリア
ル変換回路68は、その時点で選択されている磁気センサ
28a、28b、28cと電圧値をシリアルデータに変換してC
PU40に送信する。CPU40は、受信したデータを磁気
センサ28a、28b、28c毎にRAM44に記憶する。
【0040】CPU40による解析方法を図7、図8に基
づいて説明する。図7および図8は、カーソルの移動方
向および移動距離を算出する手順を示す一連のフローチ
ャートである。図7の→は図8の→に続いており、
図8の→は図7の→に続いている。
【0041】初期状態では、カーソル52は画面の中央に
位置づけられ、表示されているものとする(ステップS
1)。なお、画面のカーソル位置は座標(GX、GY)で
表わされ、左上端が(0,0)右下端が(639,39
9)になる。括弧内の数値は画面50のドット数に対応す
る。(0,0)から(1,1)への移動は、右に1ドッ
ト下に1ドットの移動である。
【0042】CPU40はRAM44に記憶されたデータを
読み出して、磁気センサ28a、28b、28cの出力(電圧
値)を再現する。再現された磁気センサ28a、28b、28c
の出力(電圧値)は、保持状態とポインティング状態に
区別される。
【0043】この区別は、電圧値を所定のしきい値Vth
と比較することにより行う(ステップS2)。当該電圧
値がしきい値Vthを上回る場合には、同電圧値はポイン
ティング状態を表わすものと判断される。一方、当該電
圧値がしきい値Vthを下回る場合には、同電圧値は保持
状態を表わしていると判断される。
【0044】この実施例では、しきい値Vthを1.2ボ
ルトに設定している。したがって、電圧値が1.2ボル
ト未満であれば保持状態に区分される。ポインティング
状態は1.2ボルトから6ボルトの間の電圧変化として
検出されている。
【0045】なお、一個の磁気センサにおいて電圧値が
しきい値Vthを上回る場合には、他の磁気センサの電圧
値がしきい値Vthを下回っていても、ペングリップ22は
ポインティング状態にあると判断される。
【0046】CPU40による解析では、ポインティング
状態を示す電圧値について次の処理が行われる。カーソ
ル52の移動は、左右方向と上下方向の移動が基本的な移
動単位になり、これらを組合わせることにより斜方向の
移動が処理される。したがって、まず、左右方向の移
動、上下方向の移動についての解析が行われる。
【0047】そこで、磁気センサ28a、28b、28cに加え
られた圧力(電圧値)をそれぞれP0、P1、P2とする。
とえば、P0は中指の圧力、P1は人差し指の圧力、P2は親
指の圧力である。また、中指と人差し指の圧力差をD0
1、人差し指と親指の圧力差をD12、中指と親指の圧力差
をD02とし、 D01 = P0 - P1 D12 = P1 - P2 D02 = P0 - P2 とする。これらの値を計算する(ステップS3)。
【0048】左右方向の移動を解析する方法について説
明する。左右方向の移動は、人差し指の圧力P1と親指
の圧力P2の相対的な力関係から求められる。
【0049】D12は、人差し指の圧力(電圧値)から親
指の圧力(電圧値)を引いた値である。この値が正の数
(D12>0)であれば、人差し指に相対的に強い力が加
わりカーソル52を左方向に移動させようとする信号が与
えられたと判断する。一方、D12<0であれば、親指に
相対的に強い力が加わりカーソル52を右方向に移動させ
ようとする信号が与えられたと判断する。さらに、D12
=0であれば、人差し指と親指の力は均等で、カーソル
52は左右の方向には移動させないものと判断する(ステ
ップS4)。
【0050】また、左右方向への移動距離は次のように
して求める。D12の絶対値について小数点以下を四捨五
入して整数で表わしたものをRABS(D12)とする。
例えば、P1が2.8ボルト、P2が3.6ボルトである
場合、D12は−0.8ボルト(マイナス0.8ボルト)
になる。この絶対値は0.8になり、小数点以下を四捨
五入して得られるRABS(D12)は1である。
【0051】カーソル52の移動距離を画面50における移
動ドット数で表わすとすると、RABS(D12)が左右
方向の移動ドット数になる。上記の例で、D12が−0.
8ボルトであるならRABS(D12)は1になるため、
移動ドット数は1になる。また、この例ではD12<0な
ので、カーソル52は右方向への1ドットの移動になる
(ステップS5)。
【0052】左右方向の移動ドット数RABS(D12
がその時点のX座標に加減算される。右方向へのカーソ
ル移動であればRABS(D12)が加算され(ステップ
S7)、左方向へのカーソル移動であればRABS(D
12)が減算される(ステップS8)。
【0053】次に、上下方向の移動距離を求める方法に
ついて説明する。上下方向の移動は、中指の圧力P0
対する人差し指または親指の圧力P1またはP2の相対的
な力関係に基づいて求められる。
【0054】D01は、中指の圧力(電圧値)から人差し
指の圧力(電圧値)を引いた値である。D02は、中指の
圧力(電圧値)から親指の圧力(電圧値)を引いた値で
ある。D01とD02の和が0よりも大きい場合(D01+D
02>0)には、カーソル52を上方向に移動させようとす
る信号が与えられたと判断する。一方、D01+D02<0
であれば、カーソル52を下方向に移動させようとする信
号が与えられたと判断する。さらに、D01+D02=0で
あれば、カーソル52は上下の方向には移動させないもの
と判断する(ステップS9)。
【0055】また、上下方向への移動距離は次のように
して求める。D01とD02の平均値(D01+D02)/2を
求めた後、この平均値の絶対値について小数点以下を四
捨五入して整数で表わしたものをRABS((D01+D
02)/2)とする。例えば、P0が1.3ボルト、P1
2.8ボルト、P2が3.6ボルトである場合、D01
02がそれぞれ−1.5ボルト、−2.3ボルトであれ
ば、平均値は{−1.5+(−2.3)}/2=−1.
9になり、その平均値の絶対値は1.9である。この絶
対値の小数点以下を四捨五入して得られるRABS
((D01+D02)/2)は2である。
【0056】RABS((D01+D02)/2)が上下方
向の移動ドット数になる。上記の例で、RABS((D
01+D02)/2)は2になるため、移動ドット数は2に
なる。また、この例では(D01+D02)/2<0なの
で、カーソル52は下方向への2ドットの移動になる(ス
テップS10)。
【0057】上下方向の移動ドット数RABS((D01
+D02)/2)がその時点のY座標に加減算される。上
方向へのカーソル移動であればRABS((D01
02)/2)が減算され(ステップS12)、下方向へ
のカーソル移動であればRABS((D01+D02)/
2)が加算される(ステップS13)。
【0058】斜方向の移動距離を求める方法について説
明する。斜方向の移動は、左右方向の移動、上下方向の
移動を組合わせることにより求められる。例えば、P0
が1.3ボルト、P1が2.8ボルト、P2が3.6ボル
トであるとする。左右方向の移動方向および移動距離は
それぞれD12の符号(+、−、0)とRABS(D12
で与えられるため、右方向への1ドットの移動になる。
一方、上下方向の移動方向および移動距離はそれぞれD
01+D02の符号(+、−、0)とRABS((D01+D
02)/2)で与えられるため、下方向への2ドットの移
動になる。
【0059】これらの移動を組み合わせたものが、斜め
方向の移動である。したがって、カーソル52は右に1
ドット分、下に1ドット分動くことになるので、この状
態を持続することによって結果的には右斜め下方向に直
線距離で、(X方向の移動ドット数)2+(Y方向の移
動ドット数)2の平方根の分だけ動くことになる。すな
わち、実質的に、親指、人差し指、中指による圧力を合
成した圧力の方向、圧力の大きさ、圧力持続時間に基づ
いてカーソルが動くこととなる。
【0060】以上の演算は、CPU40の処理能力等に応
じた速度で行われる。この実施例では、毎秒50回の割
合で行われている。したがって、カーソル52位置も毎秒
50回の割合で決定され、それに応じて画面50上のカー
ソル52が移動する(ステップS14)。磁気センサ28
a、28b、28cに圧力を加え続ける間は、上述の演算とカ
ーソル52の移動が続けられる。カーソル52が所望する位
置に達すると磁気センサ28a、28b、28cに加える圧力を
保持状態のレベルに下げる。
【0061】次に、所望の位置に達したカーソル52のカ
ーソル位置を確定する方法について説明する。カーソル
位置は、ファンクションスイッチ29の入力確認機能を利
用して確定する。
【0062】入力確認機能は、その時点でCRT48の画
面50上に表示されているカーソル52のカーソル位置を確
定する機能である。ファンクションスイッチ29を人差し
指で長目に押えて圧力を加える。この操作により、ファ
ンクションスイッチ29から確定信号16である電気信号が
出力される(ステップS16)。この電気信号は、磁気
センサ28a、28b、28cから出力された電気信号の場合と
同様に、アダプタ60でデジタル処理されて電圧値に変換
される。これによって、CPU40で1.2ボルトから2
ボルト程度の電圧が所定の時間内(例えば1秒間)に1
回だけ検出された場合にカーソル位置が確定する(ステ
ップS17)。
【0063】カーソル位置の指定を行う場合は、通常、
上記の信号だけで充分である。しかしながら、状況によ
っては異なった種類の確定信号が必要になる場合があ
る。例えば、一般的なソフトウェアにおいて、所望の選
択肢を指定する際にダブルクリックが必要になることが
ある。ファンクションスイッチ29は、これと同様の機能
も備えている。すなわち、ファンクションスイッチ29を
人差し指で瞬間的に2回押えて、CPU40で1.2ボル
ト以上の電圧が所定の時間内(例えば1秒間)に2回検
出された場合には、ダブルクリック機能が働くようにな
っている。
【0064】なお、上記の実施例では、指の圧力を検知
するセンサとして磁気センサ28a、28b、28cを用いた
が、圧電セラミック等の圧電体、加圧電導性ゴム、コン
デンサマイクのように静電容量もしくは電磁誘導を利用
したセンサを用いても良い。さらに、それぞれの指毎に
異なるセンサを用いるようにしても良い。
【0065】また、上記の実施例では、ペングリップ22
に磁気センサ28a、28b、28cを3個設けたが、4個以上
であっても良い。ペングリップ22の形状や磁気センサ28
a、28b、28cの設置位置についても、上記実施例のみに
限定されない。
【0066】さらに、上記の実施例では、ペングリップ
22は筆記具に装着されたが、ペングリップ22は筆記具と
一体になっていても良い。
【0067】なお、上記の実施例では、ファンクション
スイッチ29には入力確認機能が備えられていたが、ファ
ンクションスイッチ29に備えられた機能はこの機能のみ
に限定されない。例えば、次のようなカーソル移動機能
であっても良い。すなわち、ファンクションスイッチ29
を人差し指で瞬間的に弱く押えて、CPU40で1.2ボ
ルトから2ボルト程度の電圧が0.5秒間程度検出され
た場合には、カーソル52は当該行の左端に移動し、ファ
ンクションスイッチ29を人差し指で瞬間的に強く押え
て、CPU40で3ボルト以上の電圧が0.5秒間程度検
出された場合には、カーソル52は当該行の右端に移動す
る。
【0068】また、上記の実施例においては、ファンク
ションスイッチ29を操作することにより入力確認機能を
選択・実行したが、ファンクションスイッチ29と任意の
磁気センサ28a、28b、28cを同時に操作して入力確認機
能を選択・実行するようにしても良い。例えば、人差し
指でファンクションスイッチ29を押えてCPU40に1.
2ボルト以上の電圧値を与えながら、親指の磁気センサ
28cから5ボルト以上の電圧値を0.5秒以上連続して
与えた場合には、ダブルクリック機能が働くようにして
も良い。
【0069】
【発明の効果】請求項1のペングリップ式入力装置、請
求項2のペン式入力装置、請求項5のカーソル移動方法
においては、筆記者の親指、人差し指、中指について、
筆記具の軸方向に実質的に垂直な方向に向かう圧力を検
知する。
【0070】また、実質的に、親指、人差し指、中指の
圧力を合成した圧力の方向、圧力の大きさ、圧力持続時
間に基づいて、画面上のカーソルの移動方向および移動
距離を算出する。
【0071】したがって、必ずしも用紙等の対象物に筆
記具先端を圧接させることなく、筆記具を所望の方向に
移動させる際と同じように指に圧力を加えるだけで、カ
ーソルを当該所望の方向に所望の距離だけ移動させるこ
とができる。
【0072】請求項3の入力装置においては、前記各セ
ンサの出力のいずれもが、所定のしきい値を下回る場合
には、カーソルの移動を行わないことを特徴としてい
る。したがって、単に筆記具を保持している状態におけ
るカーソルの不要な移動を防ぐことができる。
【0073】請求項4の入力装置においては、確定信号
発生手段と出力手段を備えている。したがって、カーソ
ル位置が確定された際の位置データを出力することがで
きる。
【0074】すなわち、この発明によれば、カーソルの
動きと指の感覚が一致し、操作の容易な装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるペングリップ式入力
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】ペングリップを示す図である。図2Aはペング
リップの斜視図、図2Bはペングリップを装着した筆記
具を示す平面図、図2Cは図2Bの線L1―L1に沿った断
面図である。
【図3】磁気センサを示す図である。図3Aは磁気セン
サの上面図、図3Bは図3Aの線L2―L2に沿った断面図
である。
【図4】この発明の一実施例によるペングリップ式入力
装置のハードウェア構成を示す図である。
【図5】カーソルの移動を説明するための図である。
【図6】磁気センサの電気信号を電圧値に変換するため
のアダプタの構成を示す図である。
【図7】ペングリップ式入力装置によりカーソルの移動
方向および移動距離を算出する手順を示すフローチャー
トである。
【図8】ペングリップ式入力装置によりカーソルの移動
方向および移動距離を算出する手順を示す別のフローチ
ャートである。
【符号の説明】
22・・・・ペングリップ 26・・・・筆記具 28a、28b、28c・・・・磁気センサ 29・・・・ファンクションスイッチ 30・・・・磁気抵抗素子 32・・・・シリコンラバー 34・・・・マグネットシート 52・・・・カーソル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−17528(JP,A) 特開 平4−32919(JP,A) 特開 平1−248224(JP,A) 特開 平2−287775(JP,A) 特開 平3−263116(JP,A) 特開 平3−257613(JP,A) 特開 平4−195321(JP,A) 実開 昭52−83682(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 3/033

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画面表示されているカーソルを移動させる
    ためのペングリップ式入力装置であって、 筆記具の周辺部に装着される支持体、 前記支持体に設けられ、筆記者の親指、人差し指、中指
    のそれぞれに対応したセンサ部位を有し、各センサ部位
    は筆記具の軸方向に実質的に垂直な方向に向かう各指の
    圧力変化を検知するよう構成された検知手段、 前記検知手段から圧力を示す出力を各指ごとに得て、
    指、人差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、
    圧力の大きさ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカー
    ソルの移動方向および移動距離を算出し出力する解析手
    段、 を備えたことを特徴とするペングリップ式入力装置。
  2. 【請求項2】画面表示されているカーソルを移動させる
    ためのペン式入力装置であって、 筆記具、 筆記具の周辺部に設けられ、筆記者の親指、人差し指、
    中指のそれぞれに対応したセンサ部位を有し、各センサ
    部位は筆記具の軸方向に実質的に垂直な方向に向かう各
    指の圧力変化を検知するよう構成された検知手段、 前記検知手段から圧力を示す出力を各指ごとに得て、
    指、人差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、
    圧力の大きさ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカー
    ソルの移動方向および移動距離を算出し出力する解析手
    段、 を備えたことを特徴とするペン式入力装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の入力装置におい
    て、 前記各センサの出力のいずれもが、所定のしきい値を下
    回る場合には、カーソルの移動を行わないことを特徴と
    する入力装置。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2または請求項3の入力
    装置において、さらに、 確定信号を発生する確定信号発生手段を備えるととも
    に、確定信号を受けてカーソル位置に対応するデータを
    出力する出力手段、 を備えたことを特徴とする入力装置。
  5. 【請求項5】画面表示されているカーソルの移動方法で
    あって、 筆記者の親指、人差し指、中指について、筆記具の軸方
    向に実質的に垂直な方向に向かう圧力を検知し、親指、
    人差し指、中指による圧力を合成した圧力の方向、圧力
    の大きさ、圧力持続時間に基づいて、画面上のカーソル
    の移動方向および移動距離を決定するカーソルの移動方
    法。
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