JP2825929B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は半導体受光素子に関し、詳しくは超格子構造
を利用し、一定の波長域、特に1.0〜3.0μmの波長域に
対応し得る半導体受光素子に関する。
[従来の技術] 最近の光情報処理に必要な光検出デバイスには光波長
領域の広がりとともに高感度化、高速応答性や2次元処
理、信頼性、簡便化の要求を満たす必要性が高くなって
いる。これらの要求に応えるために、かっての光電池、
光電子倍増等から半導体受光素子等が盛んに用いられる
ようになってきている。
このような半導体受光素子として、GaAsやInGaAs等の
半導体が提案されている。
しかしながら、これらの半導体受光素子は第1図の半
導体エネルギーバンド図に示されるように、半導体基材
の有するエネルギーギャップEg1=Ec−Ev(Ec:伝導帯エ
ネルギー、Ev:価電子帯エネルギー)よりも大きなエネ
ルギー(hν>Eg1…)、つまり式で決まる波長よ
りも短い波長の光についてのみ感度を有する。
従って、式で決まる波長より長い波長の光に感度を
有する受光素子を作製するには、より小さなエネルギー
ギャップ(Eg2<Eg1)の半導体基材を用意する必要があ
り、そのために新に原料、装置、作製条件や方法を求め
なければならない。
また受光素子の最適または最大感度およびその半値全
幅は半導体基材そのものでほぼ決定され設計の自由度が
少ない。
一方、半導体として多重量子井戸型超格子構造を有す
るものが提案されている。ここでいう多重量子井戸型超
格子構造とは、異なる、2種類以上の半導体薄膜を同一
周期で繰り返し積み重ねて得られ、第2図に示されるよ
うな量子(ポテンシャル)井戸層(B)と障壁層(A)
を有する量子井戸構造を持つものである。同図において
は、LZは量子井戸層の巾、LBは量子障壁層の厚みを示
し、またΔEc、ΔEvは伝導帯、価電子帯の障壁の高さ
(エネルギーバンドの不連続の大きさ)をそれぞれ示
す。このような多重量子井戸型超格子構造を有する半導
体の一例としてGaAsとAlXGa1-XAsとのヘテロ接合からな
るものがある。
この多重量子井戸型超格子構造を有する半導体は、次
のようにして得られるものである。なお、この半導体に
おいて、Al1-XGaXAsのxを0.3としたものである。
すなわち、上述した第2図において、半導体基材A
(Al0.3Ga0.7As)と半導体基材B(GaAs)とを各々厚み
LB(30nm以上)、LZ(10nm以下)にとり交互に積層する
と、B部に形成される量子井戸層内に、B(GaAs)部の
伝導帯底より、 ΔEn(h2/2m)(πn/LZ(n=1,2,3,…) なるエネルギー位置にサブバンドが形成される。ここで
ΔEはエネルギー固有値、m電子の有効質量、hはプ
ランク定数である。また、量子井戸層の価電子帯側にも
同様のサブバンドが形成される。
n=1なるレベルΔE1に電子が充満した状態、例えば
GaAsの量子井戸層にn型の不純物Si,Sn,Se等を1016cm-3
以上の密度でドーピングし、熱エネルギーによりΔE1
ベルに多数の電子が存在する状態において、ΔEc(0.3e
V)よりエネルギーの大きい光(波長<4μm)を照射
するとΔE1レベルの電子はAの量子障壁層を超えて励起
され自由電子となり、外部電界を印加することにより電
流信号としてとり出せる。
この場合の光吸収係数の光波長スペクトラムが第3図
に示されるピークである。同図に示されるように、1.0
μm未満のGaAsの光吸収に加えて、4.0μm近傍に光吸
収のピークが見られる。このピーク半値全幅はGaAs量子
井戸層が1〜2個の場合であり、多数の同一量子井戸層
を形成することにより、ピーク半値全幅は狭められる。
しかしながら、このような多重量子井戸型超格子構造
を用いても、半導体薄曲の材料を変更することなく、所
望の波長域、特に1.0〜3.0μmの波長域に対応し得る半
導体受光素子は未だ得らていない。
本発明の目的は、半導体基材のエネルギーギャップに
相当する光波長(光吸収端)よりも長い波長域、特に1.
0〜3.0μmの波長域に対応することができ得る半導体受
光素子を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は2種類以上の半導体基材薄膜を交
互に積層して作成される超格子構造を形成する半導体薄
膜に、不純物を一定キャリア濃度でドーピングすること
によって達成される。
すなわち本発明の半導体受光素子は、超格子構造を形
成する半導体薄膜に不純物をドーピングすることによ
り、障壁層および量子井戸層のエネルギーレベルを調整
し、伝導帯障壁層の高さや伝導帯井戸層と隣接する価電
子帯井戸層のエネルギーレベルの差に相当する電子エネ
ルギーの遷移により等量のエネルギーの光を吸収すべく
使用したことを特徴とする。
本発明に用いられる超格子構造とは、上述のように異
なる2種類以上の半導体薄膜を積み重ねて得られ、第2
図に示されるような量子井戸層と障壁層を有する多重量
子井戸型構造を持つものである。
この多重量子井戸型超格子構造を構成する半導体基材
は、2種以上の半導体によるヘテロ接合である。また、
ここで用いられる半導体としてはGaAs、AlAs、AlXGa1-X
As、InXGa1-XAs等の周期律表第III族と第V族の組合
せ、ZnSe、ZnTe等の周期律表第II族と第VI族の組合せ、
GeSe、PbTe等の周期律表第IVと第VI族の組合せ、もしく
はGe、Siといった単一元素半導体が挙げられる。
この多重量子井戸型超格子構造は、分子線エピタキシ
ー(MBE)や有機金属気相たい積(MOCVD)法によって得
られるが、特にガスセルを用いるガスソースMBEによっ
て得られたものが皮膜の安定性、均一性等から好ましく
採用される。
本発明では、これらの半導体薄膜に一定のキャリア濃
度を有するドナーやアクセプターといった不純物をドー
ピングし、n型やp型とし、障壁層および量子井戸層の
エネルギーレベルを調整する。n型不純物としては、S
i,Ge,Sn等が例示され、また、p型不純物としては、Be,
Mn,Ge等が例示される。このような半導体薄膜に不純物
をドーピングするには、上記したMBE法等による半導体
薄膜の成長時に、不純物を半導体薄膜原料と共に、例え
ば蒸発源セルを用い、これを熱分解したり、電子銃によ
り基板表面に照射することによりなされる。
以下、本発明の内容をさらに詳細に示す。
先ず、半導体基材A(Al0.3Ga0.7As)と半導体基材B
(GaAs)を用い、多重量子井戸型超格子構造を製造する
際に、半導体基材Aをp型不純物を一定のキャリア濃度
でドーピングし、一方、半導体基材Bにn型不純物を一
定のキャリア濃度でドーピングすると、第4図に示され
るようなエネルギー帯図となり、伝導帯障壁層の高さに
相当するエネルギーギャップ(ΔEc)がp型およびn型
不純物量により可変となり、一定波長の入射光によって
伝導帯井戸層のサブレベルに位置する電子は可変の伝導
帯障壁層を超えて自由電子に遷移する。すなわち、例え
ばΔEcが0.6eVのときには光吸収係数の光波長スペクト
ラムは第5図に示されるように、波長2.0μm近傍で鋭
角的なピークが得られる。
また、n型またはp型不純物の種類やキャリア濃度を
変えることによって、第6図に示されるようなエネルギ
ー帯図となり、価電子井戸層のサブレベルに位置する電
子が隣接する伝導帯井戸層に遷移する。例えば両者の幅
に相当するエネルギーギャップ(ΔEx)が1.2eVのとき
には光吸収係数の光波長スペクトラムは第7図に示され
るように波長1.0μm近傍で鋭角的なピークが得られ
る。
従って、本発明により半導体基材のエネルギーギャッ
プに相当する光波長(光吸収端)よりも長い波長、特に
1.0〜3.0μmの波長域において、最大感度を有する半導
体受光素子が不純物のドーピング量を変えることによっ
て任意に得られる。なお、この説明はAlXGa1-XAsとGaAs
の組み合わせの内で、xが0.3の場合を使用したが、0
<x<1の範囲において同様に適応できる。また、上述
のように他の半導体薄層を組合せた超格子構造でも同様
である。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例1 n−GaAs基板(キャリア密度n=2×1018cm-3)上
に、n−GaAsエピタキシャル層(キャリア密度n=1×
1018cm-3、厚み0.2μm)、多重量子井戸型超格子層
(A層はp−Al0.3Ga0.7Asでキャリア濃度約3×1017cm
-3のBeをドーピング、厚み300Å;B層はn−GaAsで、キ
ャリア濃度約5×1016cm-3のSiをドーピング、厚み80
Å;井戸数約50)、n−GaAsオーミック層(キャリア濃
度n=1×1018cm-3、厚み0.2μm)を順次積層した。
n−GaAs基板側にはAuGe/Ni金属を蒸着し、n−GaAsオ
ーミック層側にはAuGe/Niのリング状電極を形成し、第
8図に示されるような光検出デバイスを得た。
ウエハ両面の電極間に直流バイアスを加えると、第5
図に相当する波長で光電流が流れた。
実施例2 半絶縁性GaAs基板上に、アンドーピング型GaAs層(厚
み0.3μm)、多重量子井戸型超格子層(A層はp−Al
0.3Ga0.7Asでキャリア濃度9×1017〜2×1018cm-3のBe
をドーピング、厚み290Å;B層はn−GaAsで、キャリア
濃度約5×1016cm-3のSiをドーピング、厚み80Å;井戸
数約50)、n−GaAsオーミック層(キャリア濃度n=1
×1018cm-3)を順次積層した。n−GaAsオーミック層面
にAuGe/Ni金属による対向電極を形成し、第9図に示さ
れるような光検出デバイスを得た。
直流バイアスを印加すると、第7図に対応する波長で
光電流が得られた。
[発明の効果] 従来の受光素子が受光波長ごとに異なる半導体基材を
使用せざるを得なかったのに対し、本発明によると、次
のような効果を奏する。
(1)同一材料を使用し、超格子構造を形成する半導体
薄膜の不純物のドーピング量を変化させるのみで、受光
波長に最適感度を有する受光素子を設計できる。
(2)最適受光感度を有する波長を連続的に変化させた
受光素子を設計できる。
(3)吸収波長域上、従来使用できなかった半導体基材
が使用できるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、単一半導体のエネルギーバンド図、 第2図は、多重量子井戸型超格子構造のエネルギー帯
図、 第3図は、GaAsの吸収係数および多重量子井戸型超格子
構造の光吸収係数の光波長スペクトラム、 第4図は、本発明に係る多重量井戸型超格子構造のエネ
ルギー帯図の一例、 第5図は、本発明に係る多重量子井戸型超格子構造の光
吸収係数の光波長スペクトラムの一例、 第6図は、本発明に係る多重量井戸型超格子構造のエネ
ルギー帯図の他の例、 第7図は、本発明に係る多重量子井戸型超格子構造の光
吸収係数の光波長スペクトラムの他の例、そして、 第8〜9図は、実施例1〜2によりそれぞれ得られた光
検出デバイス。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種類以上の半導体基材薄膜を交互に積層
    して作成される量子井戸層と障壁層を有する多重量子井
    戸型構造の超格子構造を形成する半導体薄膜に、不純物
    をドーピングすることにより、前記障壁層および前記量
    子井戸層のエネルギーレベルを調整し、 隣接する伝導帯側の量子井戸層と伝導帯側の障壁層間
    で、その伝導帯側の量子井戸層内の量子化レベルにある
    電子が、受光した光吸収により前記伝導帯側の障壁層以
    上に光励起されて自由電子になるように構成したもので
    あり、 かつ、前記超格子構造に垂直にバイアスを印加すること
    により前記伝導帯側の障壁層の高さに相当するエネルギ
    ーギャップを光吸収領域として使用するようにしたこと
    を特徴とする半導体受光素子。
  2. 【請求項2】2種類以上の半導体基材薄膜を交互に積層
    して作成される量子井戸層と障壁層を有する多重量子井
    戸型構造の超格子構造を形成する半導体薄膜に、不純物
    をドーピングすることにより、前記障壁層および前記量
    子井戸層のエネルギーレベルを調整し、 かつ、前記超格子構造に平行にバイアスを印加すること
    により伝導帯井戸層と隣接する価電子帯井戸層のエネル
    ギーレベルの差に相当する電子エネルギーの遷移により
    等量のエネルギーの光を吸収すべく使用したことを特徴
    とする半導体受光素子。
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JPS63241556A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 Toshiba Corp 電子写真感光体
JPS63241554A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 Toshiba Corp 電子写真感光体
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