JP2825139B2 - 自動塗型装置 - Google Patents

自動塗型装置

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JP2825139B2
JP2825139B2 JP9971091A JP9971091A JP2825139B2 JP 2825139 B2 JP2825139 B2 JP 2825139B2 JP 9971091 A JP9971091 A JP 9971091A JP 9971091 A JP9971091 A JP 9971091A JP 2825139 B2 JP2825139 B2 JP 2825139B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造用金型に塗型剤を
自動塗布する装置に関し、とくに所望の塗型膜厚を得る
ことが可能な自動塗型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金型によるアルミ鋳物の鋳造作業におい
ては、鋳造品の品質向上のために金型内面に塗型剤が塗
布される。金型に塗布された塗型剤の膜厚が所定値より
も小であると、鋳物の品質に悪影響を及ぼすため、塗型
剤の塗布作業においては塗型膜厚を所望値に確保すると
ともに、膜厚を均一化することが要求される。これに関
連する先行技術として、金型の単位面積当りの塗型剤の
コーティング量を算出する装置(実開昭61−8764
0号公報)が知られている。従来では、金型の塗型膜厚
を均一にするため、つぎのような方法による塗布作業が
行なわれていた。その一つとして、金型に対する塗型剤
の吹付け総量を予め決め、その塗型剤の全量を使い切る
ことで塗型の膜厚を保証するようにしていた。また、他
の方法としては、塗型剤の塗布後、電磁式あるいは渦電
流式等の膜厚計を用いて定められた数点の塗型膜厚を測
定し、所定の膜厚に達していない部分を塗型剤の吹き増
しによって補正するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法の場合は、金型全体に対する塗型剤の塗布量は保証
されるが、部分的な塗型膜厚の保証は不可能であり、塗
型膜厚を均一にすることは難しい。後者の方法の場合
は、測定ポイントの数に応じた膜厚の補正が可能である
ので、測定部分の塗型膜厚の保証がある程度可能となる
が、膜厚補正のための塗型剤の吹増し作業は測定者が行
なうので、測定ポイントと吹増し位置にずれが生じる場
合がある。したがって、この場合も塗型膜厚の完全な補
正は行なえず、均一な塗型膜厚の確保は難しい。このよ
うに、従来では所望の塗型膜厚の確保は困難であり、金
型に所望の膜厚の塗型膜を形成させることができる自動
装置の開発が望まれていた。
【0004】本発明は、上記の問題に着目し、金型の表
面に所望の膜厚を有する塗型膜を形成させることが可能
な自動塗型装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明に
係る自動塗型装置は、塗型剤を噴射するノズルを有する
塗型剤噴射手段と、移動情報に基づいて前記ノズルを所
定量だけ移動させて金型への塗型剤の吹付けを行なうノ
ズル移動手段と、前記金型に付着した塗型剤の膜厚を測
定する塗型膜厚測定手段と、前記ノズル移動手段による
塗型剤の塗布回数をカウントするカウント手段と、予め
設定された目標塗型膜厚と前記塗型膜厚測定手段によっ
て測定された塗型膜厚とを比較し、目標塗型膜厚と測定
された塗型膜厚との差とその時点における塗布回数とか
ら1回当りの塗型剤の塗布厚さを算出するとともに、こ
の算出結果に基づいて塗布不足回数を算出し、前記ノズ
ル移動手段に不足回数分の塗布作業を実行させる膜厚補
正指令手段と、を具備したものから成る。
【0006】
【作用】このように構成された自動塗型装置において
は、塗型剤を噴射するノズルがノズル移動手段によって
移動され、塗型剤は金型へ向けて吹付けられる。吹付け
られた塗型剤は金型の表面に付着し、金型表面に塗型膜
が形成される。塗型膜が形成されると、この塗型膜厚が
塗型膜厚測定手段によって測定される。また、ノズル移
動手段による塗型剤の塗布回数はカウント手段によって
カウントされる。
【0007】塗型膜厚測定手段によって測定された塗型
膜厚は、膜厚補正指令手段によって予め設定された目標
塗型膜厚と比較される。膜厚補正指令手段は、目標塗型
膜厚と測定された塗型膜厚との差を求めるとともに、そ
の時点における塗布回数と測定された塗型膜厚から1回
当りの塗型剤の塗布厚さを算出する。したがって、所定
の膜厚に達していない場合は、あと何回塗布作業を行な
えば所定の膜厚が得られるかが算出可能となる。膜厚補
正指令手段は、その塗布不足回数を算出し、ノズル移動
手段にその測定範囲における不足回数分の塗布作業を実
行させることにより、所望の位置の膜厚の補正が可能と
なる。ここで、ノズル移動手段は、移動情報に基づいて
ノズルを所定量だけ移動させる機能を有しているので、
測定ポイントと吹増し位置とがずれることはなくなり、
均一な塗型膜厚の確保が可能となる。
【0008】
【実施例】以下に、本発明に係る自動塗型装置の望まし
い実施例を、図面を参照して説明する。
【0009】第1実施例 図1および図2は、本発明の第1実施例を示している。
図中、1はアルミニウム合金鋳物の鋳造に用いられる金
型を示している。11は金型1の表面に塗型剤5を吹付
ける塗型剤噴射手段を示している。
【0010】塗型剤噴射手段11は、塗型剤タンク1
2、ポンプ13、配管14、ホース15、ノズル16か
ら構成されている。塗型剤タンク12には塗型剤5が貯
溜されており、塗型剤5はポンプ13によって汲上げら
れるようになっている。ポンプ13によって汲上げられ
た塗型剤5は、配管14およびホース15を介してノズ
ル16に圧送されるようになっている。ノズル16に圧
送された塗型剤5は、ノズル16の先端から金型1の表
面に向けて噴射されるようになっている。ノズル16
は、ノズル移動手段21に取付けられている。
【0011】ノズル移動手段21は、本実施例では産業
用ロボットから構成されている。ノズル移動手段21
は、ロボット本体22とロボットコントローラ23とか
ら構成されている。ロボット本体22は、支持架台25
に固定されている。ノズル16は、ロボット本体22の
アーム24に取付けられている。ロボット本体22は、
ロボットコントローラ23からの移動情報(移動方向お
よび移動距離情報)に基づいてノズル16を所定量だけ
移動させて金型1への塗型剤5の吹付けを行なう機能を
有している。ロボットコントローラ23は、インタフェ
ース27を介して後述する膜厚補正指令手段41と電気
的に接続されている。
【0012】ロボットコントローラ23には、カウント
手段26が接続されている。カウント手段26は、ロボ
ットコントローラ23からの信号により、ノズル移動手
段21による塗型剤5の塗布回数をカウントする機能を
有している。カウント手段26は、上述のインタフェー
ス27を介して膜厚補正指令手段41と電気的に接続さ
れている。
【0013】金型1の近傍には、塗型膜厚測定手段31
が配置されている。塗型膜厚測定手段31は、膜厚セン
サ32と膜厚計33とから構成されている。膜厚センサ
32は、棒状の鉄芯32aとコイル32bとから構成さ
れている。コイル32bは配線34を介して膜厚計33
と接続されている。コイル32bは鉄芯32aに巻付け
られており、鉄芯32aの先端を塗型膜6に接触させた
時のインダクタンスの変化により、膜厚計33によって
塗型膜厚Dが計測されるようになっている。
【0014】膜厚計33からの塗型膜厚信号はインタフ
ェース35を介して膜厚補正指令手段41に入力される
ようになっている。膜厚補正指令手段41は、CPU
(中央処理装置)から構成されている。膜厚補正指令手
段41には、予め設定された目標塗型膜厚D0 が入力さ
れている。膜厚補正指令手段41は、塗型膜厚測定手段
31によって測定された塗型膜厚Dと目標塗型膜厚D0
とを比較し、目標塗型膜厚D0 と測定された塗型膜厚D
との差を算出するとともに、その膜厚差とその時点にお
ける塗布回数とから1回当りの塗型剤5の塗布厚さを算
出する機能を有する。そして、膜厚補正指令手段41
は、1回当りの塗型剤5の塗布厚さに基づいて、所定の
膜厚に達しない場合の塗布不足回数を算出する機能を有
する。
【0015】塗布不足回数が算出されると、膜厚補正指
令手段41は、不足回数分の塗布作業をノズル移動手段
21に実行させるようになっている。本実施例では、膜
厚補正手段としてのCPUからインタフェース27を介
してロボットコントローラ23に補正指令が出され、ロ
ボット本体22はロボットコントローラ23の移動情報
に基づいてノズル16を所定量だけ数回往復させること
により、塗型膜厚Dの補正が行なわれるようになってい
る。なお、本実施例では、ノズル移動手段21をロボッ
トから構成したが、移動情報に基づいて移動可能な手段
であれば、数値制御可能な専用機等から構成してもよ
い。
【0016】つぎに、第1実施例における作用について
図2のフローチャートを参照しつつ説明する。図2は、
膜厚補正指令手段(CPU)41における処理手順を示
している。図2に示すように、ステップ101において
塗型の自動塗布が開始され、ステップ102で予め設定
された塗布回数N0 が膜厚補正指令手段41にセットさ
れる。これによって、塗型剤5を噴射するノズル16が
ロボット本体22によって移動され、金型1への塗型剤
5の塗布作業が開始される。ノズル16から噴射された
塗型剤5は、金型1の内周面に付着し、塗型膜6が形成
される。ロボット本体22による塗布作業が開始される
と、ステップ103に進み、カウント手段26はロボッ
トコントローラ23からの信号によって塗布回数のカウ
ントを開始する。
【0017】塗布回数のカウントが開始されると、ステ
ップ104に進み、塗布回数が所定の塗布回数Noに達
したか否かが判断される。ここで、塗布回数が所定の塗
布回数に達していないと判断された場合は、ステップ1
11に進み、次サイクルの作業を実行するようにロボッ
トコントローラ23に実行信号を出力し、ステップ10
4に戻る。ステップ104で塗布回数が所定の塗布回数
に達していると判断された場合は、ステップ105に進
み、塗型膜厚検出手段31の膜厚センサ32によって、
金型1の表面に形成された塗型膜6の塗型膜厚Dが測定
される。
【0018】塗型膜厚検出手段31によって塗型膜厚D
が測定されるとステップ106に進む。ここでは、予め
設定された目標塗型膜厚D0 と塗型膜厚検出手段31に
よって測定された塗型膜厚Dとの比較が行なわれる。比
較の結果、実際の塗型膜厚Dが目標塗型膜厚D0 と同じ
かそれ以上である場合(D≧D0 )は、ステップ112
に進み、ロボットコントローラ23に塗布終了信号が出
力される。これによって、ロボット本体22による塗型
剤5の自動塗布作業は終了し、ステップ113に進ん
で、処理は完了する。
【0019】ステップ106において、測定された塗型
膜厚Dが目標塗型厚D0 よりも小さいと判断された場合
は、ステップ107に進み、1サイクル当りの塗型剤5
の塗布厚さdが算出される。1回当りの塗布厚さは、d
=D/N0 で求められる。1回当りの塗布厚さが求めら
れると、ステップ108に進み、あと何回塗布作業を行
なえば目標塗型膜厚D0 に達するかが算出される。すな
わち、ここでは塗布不足回数N1 が算出される。塗布不
足回数は、N1 =(D0 −D)/dによって求められ
る。
【0020】ステップ108において塗布不足回数N1
が求められると、ステップ109に進み、塗布不足回数
1 =0であるか否かが判断される。図示していない
が、求められた不足回数N1 は、たとえば4拾5入等の
処理により整数処理される。ここで、N1 =0であると
判断された場合は、再塗布不要であるとみなされ、ステ
ップ112で塗布終了信号を出力し、ステップ113で
処理は完了する。ステップ109でN1 =0でないと判
断された場合は、ステップ110に進み、塗布回数N0
がN1 とされる。塗布不足回数N1 が設定されると、ス
テップ103に戻り、ロボット本体22に取付けられた
ノズル16の移動による金型1表面への塗型の再塗布が
1 回行なわれる。
【0021】このように、ロボット本体によってノズル
16を移動し所定の回数だけ塗布作業を行ない、塗型膜
厚が所定量に至らない場合は、不足回数を算して塗型剤
5の再塗布作業を実行するので、所望の塗型膜厚が確実
に得られる。また、ロボット本体22はロボットコント
ローラ23からの指定された距離のみを確実に移動する
ので、測定点と再塗布の位置にずれが生じることはなく
なり、塗型膜厚の均一化がはかれる。
【0022】第2実施例 図3は、本発明の第2実施例を示している。第2実施例
が第1実施例と異なるところは、塗型剤の塗布手順のみ
であり、その他の部分は第1実施例に準じるので、準じ
る部分に第1実施例と同一の符号を付すことにより準じ
る部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明す
る。後述する他の実施例も同様とする。
【0023】図3は、膜厚補正指令手段41における処
理手順を示しており、とくにノズルへ供給される塗型剤
の圧送圧力が高くなって塗型剤の噴出量が増加した場合
に、塗型膜厚の狙い値に対して実際の塗型膜厚が大とな
りすぎることを防止するための処理を示している。ここ
で、ステップ101からステップ109までの処理手順
は第1実施例とに準じるので、ステップ109以降の処
理について説明する。なお、ステップ101からステッ
プ109までのうちステップ102における初期値N0
の決定の方法が第1実施例と本実施例では若干異なる。
第1実施例では経験的に得られた塗型塗布作業1回当り
の塗型膜厚をもとに予め設定された目標塗布回数を初期
値N0 としたが、本実施例では1回当りの塗型膜厚が厚
い側に最大限振れても1回目ではステップ106でD0
≧Dとならないように、初期値が第1実施例に比べてた
とえばその値を1/2といった小さい値に設定されてい
る。ステップ109においては、第1実施例と同様に塗
布不足回数N1 =0であるか否かが判断される。ここ
で、N1 =0であると判断された場合は、再塗布不要で
あるとされ、ステップ112で塗布終了信号を出力し、
ステップ113で処理は完了する。ステップ109でN
1 =0でないと判断された場合は、ステップ109aに
進み、塗布不足回数N1 が初期値N0 よりも小であるか
否かが判断される。
【0024】ステップ109aにおいて、塗布不足回数
1 が初期値N0 よりも大か同じである場合(N1 ≧N
0 )は、塗型膜厚が大となり過ぎるのを防ぐため初期値
0 はそのままとしてステップ103に戻り、上述の処
理が繰返される。ステップ109aにおいて、塗布不足
回数N1 が初期値N0 よりも小であると判断された場合
は、ステップ110に進む。ここでは、塗布不足回数N
1 と初期値N0 がN0 =N1 とされ、ステップ103に
進んで、上述の処理が繰返される。
【0025】このように構成された第2実施例において
は、第1回目の処理で塗型塗布量が多い側に振れても塗
型膜厚DがD0 より大きくならないように初期値N0
決め、その結果、所定の塗布回数に対して途中で何回か
の塗型膜厚のチェックおよび塗布回数の修正が可能にな
るので、塗型の塗布量のコントロールが不十分で塗布量
のバラツキが大きい場合でも目標塗型膜厚D0 に対して
塗型膜厚の厚過ぎたり、または薄過ぎたりした場合の補
正を行なうことができる。
【0026】第3実施例 図4および図5は、本発明の第3実施例を示している。
第1実施例および第2実施例では、塗型膜厚の測定地点
を1個所で行なっていたが、本実施例では複数個所で塗
型膜厚を測定し、複数個所からの情報に基づいて塗型膜
厚の補正を行なうようになっている。図4のステップ1
01からステップ105までの処理手順は第1実施例と
同一であるので、ステップ121以降の処理についての
み説明する。ステップ105において、金型1の塗型膜
厚が複数個所で計測され、ステップ121で、その計測
値Dijが予め設定されているi回目の塗型膜厚の上限
値Diuおよび下限値Dilと比較される。ここで、計
測値Dijが上限値Diuよりも大きい場合、または下
限値Dilよりも小さい場合は、何らかの異常が発生し
ていると判断され、ステップ127に進む。ステップ1
27では異常信号を出力した後、ステップ133に進ん
で処理は完了する。
【0027】ステップ121において、計測値Dijが
正常であると判断された場合は、ステップ122に進
み、塗型膜厚の平均値Diが算出される。塗型膜厚の平
均値Diが算出されると、ステップ123に進み、平均
値Diと目標塗型膜厚D0 とが比較される。ここで平均
値Diが目標塗型膜厚D0 よりも大きいと判断された場
合は、ステップ128に進み、塗布終了信号を出力し
て、ステップ133で処理は完了する。ステップ123
において、塗型膜厚の平均値Diが目標塗型膜厚D0
りも小さい(Di<D0 )と判断された場合は、第2実
施例で説明したステップ107からステップ110まで
の処理と同一の処理が行なわれる。ここで、ステップ1
09aでN1 <N0 と判断された場合は、予め設定した
上、下限基準値がないため、ステップ131で最終的な
上限値Du、下限値Dlに置き換えられ、再びステップ
121で比較が行なわれる。ステップ109aにおい
て、塗布不足回数N1 が初期値N0 よりも小さいと判断
された場合は、ステップ129に進み、塗布回数iに塗
布回数が1だけ加算され、ステップ103に戻る。
【0028】このように構成された第3実施例において
は、複数個所で塗型膜厚の計測を行ない、各計測点にお
ける測定値Dijを上、下限基準値Dil、Diuと比
較するようにしているので、部分的に塗型膜厚の異常を
判別することが可能となる。したがって、1個所のみの
塗型膜厚の計測点が偶然にも特異点であったりした場合
でも、他の計測点からの情報により塗型膜厚の異常検知
は解消され、膜厚の均一化をさらに高い精度で達成する
ことが可能となる。
【0029】第4実施例 図6および図7は、本発明の第5実施例を示している。
第1実施例ないし第3実施例においては、塗布サイクル
数を制御して塗型膜厚を補正するようにしていたが、本
実施例では部分的なパターン毎に膜厚の目標塗型膜厚D
0 を設定し、各パターンに相応する部分の膜厚さを計測
し、全体のサイクル数を制御すると共に、1サイクル内
の各パターンの繰返し数を制御してより細かい塗型膜厚
の補正を可能にするようにしている。
【0030】図5において、ステップ201において塗
型膜厚の補正処理が開始され、ステップ202で塗布回
数がi=1とされる。つぎに、ステップ203に進み、
各パターンの繰返し数N0 i,jに初期値が設定され
る。繰返し数N0 i,jは図1に示すカウント手段26
に設定される。ステップ205においては、各パターン
に相応したカウント手段26がカウントアップしたか否
かが判断される。ここで、カウントアップしていないと
判断された場合は、ステップ206に進み、そのパター
ンでの塗布を実行する信号をロボットコントローラ23
に出力し、ステップ207に進む。ステップ205にお
いて、カウントアップしていると判断された場合は、そ
のパターンでの塗布は終了しているので、ステップ20
7に進み、つぎのパターンに移行する。ステップ208
において、処理パターン数jを設定パターン数Jと比較
して、j=J+1つまり各パターンを一通りに終了した
と判断された場合は、ステップ209に進み、全パター
ンが終了したか否かが判断される。ここで、全パターン
が終了していないと判断された場合は、ステップ213
に進み、次サイクル実行信号をロボットコントローラ2
3に出力する。そして、ステップ214でjを初期値に
戻し、ステップ205に戻って、上述の処理が再び繰返
される。
【0031】ステップ209において、全パターンが終
了したと判断された場合は、ステップ210に進み、j
が初期値にセットされる。初期値のセットが終了する
と、ステップ211に進み、各パターンに相応する部分
の塗型膜厚Dijが測定される。ステップ211の処理
が終了すると、ステップ212に進み、測定され塗型膜
厚Dijと目標塗型膜厚Doi,jとの比較が行なわれ
る。ここで、ステップ212における比較の結果がDi
j≧D0 i,jと判断された場合は、ステップ223に
進み、初期値Noi,jが0とされる。ステップ212
での結果がDij<D0 i,jと判断された場合は、ス
テップ215に進んで1サイクル当りの各パターンの塗
型膜厚dij=Dij/N0i,jが演算される。ステ
ップ215の処理が完了すると、ステップ216に進
み、塗型不足回数Nii,j=(D0 i,1)dijが
求められ、ステップ217でN0 i,jをN1 i,jに
置き換えられる。
【0032】ステップ81において、各パターンを一通
り実行すると、ステップ219でj=J+1であるか否
かが判断される。ステップ219でj=J+1であると
判断された場合は、全パターンの処理が終了しているの
でステップ220に進み、ΣN0 i,j=0であるか否
がが判断される。ここで、ΣN0 i,j=0でないと判
断された場合は、ステップ204に進み、上述の処理が
繰返される。ステップ220において、ΣN0 i,j=
0であると判断された場合、すなわち全てのパターンに
おいてDij≧D0 i,jであると判断された場合は、
ステップ221に進む。ステップ221では、i=1で
あるか否かが判断される。ここで、Iは所定の塗型膜厚
にするために何回に分けて処理するか、予め設定された
数字である。ステップ221において、繰返し数がIと
なったと判断された場合は、ステップ224に進み、塗
布終了信号が出力され、ステップ225に進んで処理は
完了する。なお、ステップ221において、繰返し数が
Iに達していないと判断された場合は、ステップ222
に進んでi=i+1とされ、ステップ203にもどって
上述の処理が繰返される。
【0033】このように、本実施例では部分的なパター
ン毎に膜厚の目標塗型膜厚を設定し、各パターンに相応
する部分の膜厚さを計測し、全体のサイクル数を制御す
るとともに、1サイクル内の各パターンの繰返し数を制
御するため、きめ細かな塗型膜厚の補正が可能となる。
したがって、保温のため部分的に塗型膜厚を厚くした
り、逆に冷却のために部分的に塗型膜厚を薄くして品質
を確保しなければならない複雑な形状をしたアルミ合金
鋳物の鋳造の場合には、本実施例を用いると非常に有利
となる。
【0034】第5実施例 図8および図9は、本発明の第5実施例を示している。
本実施例は、第4実施例の装置をさらに改良したものを
示している。図6において、ステップ201ないしステ
ップ211までの処理手順は、第4実施例の処理手順と
同一であるため、その説明を省略する。ステップ211
において、塗型膜厚の計測が行なわれると、ステップ2
15に進み、1サイクル当りの各パターンの塗型膜厚d
ij=Dij/N0 i,jが演算される。ステップ21
5の処理が終了すると、ステップ216に進み、塗型不
足回数Nii,j=(D0 i,j−Dij)/dijが
求められ、ステップ233に進む。ステップ233で
は、次サイクルの塗布回数Noi+1、j=N0 i+N
1 ijが算出される。ここで、測定値Dijが狙い値D
0 i,jより大きい場合は、N1 i,jが負の整数とな
り、次サイクルの塗布回数が減少され、測定値Di,j
が狙い値D0 i,jより小さい場合は、N1 ,i,jは
正の整数となるので、次サイクルの塗布回数が増加さ
れ、膜厚の不足分が補正される。
【0035】このように構成された第5実施例において
は、塗型の塗布の不足回数を符号付きで処理し、次サイ
クルの初期塗布回数に加えるようにしているので、塗型
膜厚の厚過ぎになることも防止される。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
塗型装置によるときは、塗型剤を噴射するノズルを移動
情報に基づいて所定量だけ移動するノズル移動手段によ
って移動させることにより、金型表面に塗型剤を付着さ
せ、金型に付着した塗型剤の塗型膜厚を塗型膜厚測定手
段によって測定し、測定された塗型膜厚が目標塗型膜厚
に達していない場合は、膜厚補正指令手段によってその
塗布不足回数を算出して不足回数分の塗布作業をノズル
移動手段に実行させるようにしたので、以下の効果が得
られる。 (イ) 目標とする塗型膜厚が得られない場合は、塗型
膜厚を自動的に補正することが可能になるので、従来の
ように作業者による塗型膜厚の測定および測定値に基づ
く再塗布が不要となり、省人化が図れる。したがって、
鋳造工程における作業工数が大幅に低減でき、鋳造コス
トの低減がはかれる。 (ロ) 塗型の自動塗布の自動化により、高熱、粉塵作
業から作業者を解放させることができ、作業環境の改善
がはかれる。 (ハ) 塗型膜厚の補正によって、作業者による塗型膜
厚のバラツキが解消でき、塗型寿命の安定化および鋳造
品の品質の安定がはかれるとともに、より低コストの製
品の供給が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る自動塗型装置の概略
構成図である。
【図2】図1の装置における塗型膜厚の補正処理手順を
示したフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートであ
る。
【図4】本発明の第3実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの前
半部である。
【図5】本発明の第3実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの後
半部である。
【図6】本発明の第4実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの前
半部である。
【図7】本発明の第4実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの後
半部である。
【図8】本発明の第5実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの前
半部である。
【図9】本発明の第5実施例に係る自動塗型装置におけ
る塗型膜厚の補正処理手順を示したフローチャートの後
半部である。
【符号の説明】
1 金型 5 塗型剤 6 塗型膜 11 塗型剤噴射手段 16 ノズル 21 ノズル移動手段 22 ロボット本体 23 ロボットコントローラ 26 カウント手段 31 塗型膜厚測定手段 32 膜厚センサ 41 膜厚補正指令手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗型剤を噴射するノズルを有する塗型剤
    噴射手段と、移動情報に基づいて前記ノズルを所定量だ
    け移動させて金型への塗型剤の吹付けを行なうノズル移
    動手段と、前記金型に付着した塗型剤の膜厚を測定する
    塗型膜厚測定手段と、前記ノズル移動手段による塗型剤
    の塗布回数をカウントするカウント手段と、予め設定さ
    れた目標塗型膜厚と前記塗型膜厚測定手段によって測定
    された塗型膜厚とを比較し、目標塗型膜厚と測定された
    塗型膜厚との差とその時点における塗布回数とから1回
    当りの塗型剤の塗布厚さを算出するとともに、この算出
    結果に基づいて塗布不足回数を算出し、前記ノズル移動
    手段に不足回数分の塗布作業を実行させる膜厚補正指令
    手段と、を具備したことを特徴とする自動塗型装置。
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