JP2824829B2 - 野菜搬送ユニット - Google Patents

野菜搬送ユニット

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JP2824829B2
JP2824829B2 JP7064386A JP6438695A JP2824829B2 JP 2824829 B2 JP2824829 B2 JP 2824829B2 JP 7064386 A JP7064386 A JP 7064386A JP 6438695 A JP6438695 A JP 6438695A JP 2824829 B2 JP2824829 B2 JP 2824829B2
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  • Hydroponics (AREA)
  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜水耕栽培用装置、
更には、該水耕栽培用装置で育成した、主に葉部分を食
材とする葉物野菜(以下、「葉野菜」という。)を搬送
及び販売陳列するための野菜搬送ユニットに関する。
【0002】
【従来技術】従来の野菜水耕栽培用装置は、液肥用の水
耕栽培用ベッドの上に、野菜の茎の基部の成長を妨げな
い程度の直径を有する複数の野菜植付け用孔を備えた野
菜育成用パネルを載置したものであった。このような装
置を利用して野菜を栽培すると、収穫時までには、野菜
の茎の基部が野菜植付け用孔を通り抜け、葉部分は上記
野菜育成用パネルの上方に、また根はその下方に広がっ
て成長する。収穫するときには、1つ1つ、野菜の茎の
基部を刈り取るか、さもなければ、野菜を野菜植付け用
孔から力を入れて引き抜いた後、切れずに残った根の部
分を切除していた。また、このようにして収穫した野菜
の葉の部分を出荷し、消費者に販売していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、野菜を1つ1
つ刈り取る作業は手間や時間を要する。更に、刈り取り
作業が終了した後は、野菜育成用パネルを取外して、野
菜植付け用孔に残った野菜の茎や野菜育成用パネルの底
面に付着した根を除去し、あるいは、野菜を引き抜いた
ときに切れた根を水耕栽培用ベッドから取り除く必要が
あり、このような清掃作業に多大な労力と時間を費やし
ていた。他方、葉野菜は、一旦、根部分を切除してしま
うと葉の傷みが始まり、鮮度が出荷搬送中や販売過程で
損なわれ、葉が黒ずんだり萎れたりして野菜の商品価値
を低下させていた。特に、葉の鮮度を重視するサラダ用
野菜では、特にこの問題は著しい。他方、栽培時のよう
に鮮度の高い葉は、根を切除して出荷・販売する場合の
萎れた葉と異なり、横向きにしたり、積み上げると、葉
に張りがあるために折れ易く、また、みずみずしいため
傷つき易いという問題がある。そこで、本発明の第一の
目的は、野菜の収穫労力の軽減を図ることができる野菜
水耕栽培用装置を提供することにある。
【0004】また、本発明の第二の目的は、搬送中及び
販売過程での鮮度の劣化の問題を解消し、同時に、葉を
傷めず、栽培時の葉の形状を維持したままで搬送及び販
売陳列することができる野菜搬送ユニットを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる野菜水耕
栽培用装置は、従来、葉野菜の茎が野菜育成用パネルの
植付け用孔内で、該孔の大きさとほぼ同じ太さに成長
し、また根部が野菜育成用パネルの下方に広がって成長
するので、収穫をする際に、根部が植え付けよう孔に引
っ掛かり、野菜を野菜の植付け用の孔から抜き抜くこと
が困難であったことに着目し、該孔の周囲部分も野菜の
根と共に取り込み可能にし、該取り込んだ部分を新たに
補填することで装置を繰り返し利用可能にしたものであ
る。
【0006】更に、上記水耕栽培用装置を利用して育成
し、収穫した野菜は、茎や根部を傷めることなく葉と一
体で取り込むことができることに着目し、葉と根部を一
体で搬送し、収穫後も根部に水分補給液を与えることに
より、野菜を栽培時と同じ状態に維持して鮮度の劣化の
問題を解消するようにしたものである。また、葉野菜の
茎の基部が上記取り込んだ部分の植付け用の孔内で、該
孔の大きさとほぼ同じ太さに成長し、野菜が該取り込ん
だ部分に固定されていることに着目し、これを野菜の支
持材として利用して、搬送及び販売陳列中、野菜を直立
姿勢に維持し、葉の傷みを防止するようにしたものであ
る。
【0007】本発明の目的は、野菜の水耕栽培において
野菜を支持するために用いられ、出荷時における野菜の
茎の基部の太さにほぼ合致した大きさを有する垂直方向
の貫通孔を備える野菜支持材と、根部と葉が一体の状態
で収穫された野菜と共に取り込まれた前記野菜支持材を
野菜が直立姿勢になるように支持し、かつ、野菜の根部
及び根部への水分補給液を収容可能な根部収容容器とを
有する野菜搬送ユニットによって達成される。
【0008】また、本発明の好ましい実施態様において
は、前記根部収容容器は、前記野菜支持材を挿入可能に
受け入れる挿入口を有し、前記野菜支持材を前記挿入口
に挿入したとき前記野菜支持材を支持する蓋部分と、前
記蓋部分を取り付け可能で、野菜と共に取り込まれた前
記野菜支持材を支持する前記蓋部分が取り付けられたと
きに野菜が転倒しないように支持する大きさを有し、か
つ、野菜の根部及び根部への水分補給液を収容可能な容
器本体とを有する。
【0009】また、本発明の好ましい実施態様において
は、前記蓋部分の挿入口の周縁部に前記野菜支持部材を
固定するための可撓性のフランジ手段が形成され、また
前記野菜支持材の周面には、前記フランジ手段を受け入
れる溝を有する。また、本発明の更に好ましい実施態様
においては、前記野菜支持材は非浸透性材料からなり、
前記野菜支持材は前記蓋部分の前記挿入口と液密に係合
し、更に前記蓋部分は前記容器本体に液密に取り付けら
れるように構成されている。また、本発明の更に好まし
い実施態様においては、前記野菜支持材は、前記貫通孔
内で支持された野菜の茎の基部のぐらつきを防止するこ
とができる厚さを有する。また、本発明の更に好ましい
実施態様においては、前記野菜支持材は、野菜の成長過
程で根の張りを許す材料からなるように構成されてい
る。また、本発明の更に好ましい実施態様においては、
前記野菜支持材は、野菜の根部を収容するのに十分な空
間を形成するように、前記根部収容容器の底壁から上方
に間隔を隔てて前記根部収容容器で支持されるように構
成されている。
【0010】
【作用】本発明にかかる野菜搬送ユニットによれば、野
菜の水耕栽培において野菜を支持するために用いられ、
出荷時における野菜の茎の基部の太さにほぼ合致した大
きさを有する垂直方向の貫通孔を備える野菜支持材と、
根部と葉が一体の状態で収穫された野菜と共に取り込ま
れた野菜支持材を野菜が直立姿勢になるように支持し、
かつ、野菜の根部及び根部への水分補給液を収容可能な
根部収容容器とを有するので、野菜の茎の基部が野菜支
持材の貫通孔内に固定され、それを根部収容容器で支持
するので、搬送及び販売陳列中、野菜の直立姿勢を維持
することができ、従って、葉の損傷を防止することがで
きる。また、搬送及び販売陳列中、根部に水分補給液を
与えることで野菜の鮮度を栽培時と同様に維持すること
ができる。更に、直立姿勢を維持することで、根部収容
容器内の水分補給液の漏れを防止することができる。
【0011】また、本発明にかかる野菜搬送ユニットの
更なる実施態様によれば、根部収容容器は、野菜支持材
を挿入可能に受け入れる挿入口を有し、野菜支持材を挿
入口に挿入したとき野菜支持材を支持する蓋部分と、蓋
部分を取り付け可能で、野菜と共に取り込まれた野菜支
持材を支持する蓋部分が取り付けられたときに野菜が転
倒しないように支持する大きさを有し、かつ、野菜の根
部及び根部への水分補給液を収容可能な容器本体とを有
するので、根部を挿入口に挿入することにより、容易に
根部を根部収容容器に収納することができる。また野菜
支持材を開口部に挿入するようになっているので、組立
て作業が容易である。更には、根部収容容器が蓋部分と
容器本体部分とを有するので、水分補給液の補充が容易
である。更に、本発明にかかる野菜搬送ユニットの実施
態様によれば、蓋部分の挿入口の周縁部に野菜支持部材
を固定するための可撓性のフランジ手段が形成され、ま
た野菜支持材の周面には、フランジ手段を受け入れる溝
を有するので、野菜支持材の根部収容容器への組立て及
び固定が更に容易になる。更に、本発明にかかる野菜搬
送ユニットの実施態様によれば、野菜支持材は非浸透性
材料からなり、野菜支持材は蓋部分の挿入口と液密に係
合し、更に蓋部分は容器本体に液密に取り付けられるよ
うに構成されているので、根部収容容器内の水分補給液
が更に漏れにくくなる効果がある。
【0012】更に、本発明にかかる野菜搬送ユニットの
実施態様によれば、野菜支持材は、貫通孔内で支持され
た野菜の茎の基部のぐらつきを防止することができる厚
さを有するので、野菜を更に安定した状態で直立姿勢に
維持することができる。更に、本発明にかかる野菜搬送
ユニットの実施態様によれば、野菜支持材は、野菜の成
長過程で根の張りを許す材料からなるように構成されて
いるので、根部が野菜支持材に確り固定され、野菜をよ
り安定した状態で直立姿勢に維持することができる。更
に、本発明にかかる野菜搬送ユニットの実施態様によれ
ば、野菜支持材は、野菜の根部を収容するのに十分な空
間を形成するように、根部収容容器の底壁から上方に間
隔を隔てて根部収容容器で支持されるように構成されて
いるので、根部の形状及び大きさと関係なく、根部を根
部収容容器内に収容でき、かつ、野菜を安定して直立姿
勢に維持することができる。
【0013】
【実施例】本発明にかかる野菜水耕栽培用装置は、サラ
ダ菜、サニーレタス、チンゲン菜、みづな等の種々の野
菜の育成に使用することができるが、本発明の実施例
は、例示として、サラダ菜に使用した場合について説明
する。図1は、本実施例にかかる野菜水耕栽培用装置の
水耕栽培用ベッドの斜視図を示す。図1に示す水耕栽培
用ベッド2は、幅1.2m×長さ20mの大きさを有
し、長手方向に平行に延び、上面がほぼ平らな隣接する
2つの堤防4によって形成される等しい幅の11本の液
肥用流路6を備える。堤防の高さは2cm、また2つの堤
防によって形成される液肥用流路の幅は8cmで、水耕栽
培用ベッドに植え込まれた野菜の根の育成を妨げない寸
法になっている。この水耕栽培用ベッドは、7/100
0の勾配で地面に設置され、液肥が液肥用流路6を水耕
栽培用ベッドの上流端から下流端に向かって流れるよう
になっている。図2は、本実施例にかかる野菜水耕栽培
用装置の野菜支持プレート及び支持枠の斜視図である。
【0014】野菜支持プレート10及びそれを支持する
支持枠12は、水耕栽培用ベッド2の隣接する堤防4の
平らな上面に載置され、サラダ菜が成長する間、それを
支持する。従って、支持枠12の外寸法は、隣接する堤
防4に複数個、併設して載置するのに適当な大きさを有
する。更に、支持枠12は、水耕栽培用ベッド2の面を
効率的に活用するように、隣接するサラダ菜との距離
を、サラダ菜の各成長段階における大きさに合わせて、
必要かつ最小の間隔に調整できるように、1株のサラダ
菜の成長過程の中間段階までのサラダ菜の大きさまで成
長させるのに適した大きさを有し、本実施例では幅10
cm×長さ12cm×厚さ3cmである。その中央には、収穫
時の大きさのサラダ菜の根部が、容易に通り抜けること
のできる大きさを有する、野菜支持プレート10を受け
入れるための開口部14を備え、本実施例では幅5cm×
長さ7cm×厚さ3cmの大きさである。また、支持枠12
は発泡率30%の発泡スチロールで形成されている。更
に、支持枠12の外面には、防カビ剤又はカビ止め剤
(成分:含窒素系・エタノール)が塗布されている(図
示せず)。他方、野菜支持プレート10は、支持枠12
の開口部14とほぼ同じ、幅5cm×長さ7cm×厚さ3cm
の大きさを有する。また、野菜支持プレート10の中央
には、野菜を植え付けるための貫通孔16が備えられて
おり、その大きさはサラダ菜の成長過程で茎の基部の成
長を妨げない程度の大きさ、すなわち、直径2.5cmで
ある。この貫通孔16の内部には、繊維状のロックウー
ル17が収納され、その下端部が野菜支持プレート10
の底面まで達しており、野菜支持プレート10の底面を
液肥に接触させると、毛細管現象により床から養分を吸
い上げてサラダ菜を着床させ、また、短い根に養分を供
給する。また、野菜支持プレート10は、発泡率70%
の発泡スチロールで形成され、これは、根の成長過程で
根の進入を妨げない程度の硬度を有する。
【0015】野菜支持プレート10は、支持枠12の開
口部14内に容易に挿入することができ、両者はほぼぴ
ったりと嵌まり合い、野菜支持プレート10は開口部1
4内面との摩擦係合によって開口部14内の所定高さに
保持される。図3乃至図6は、本実施例にかかる野菜水
耕栽培用装置を使用してサラダ菜を栽培する工程を示す
概略図である。まず、野菜支持プレート10を、液肥が
入った、複数の野菜支持プレート10を並置することが
できる大きさの容器に浮かべて、ロックウール17に水
を浸透させ、次いで、ロックウール17の中央にサラダ
菜の種子を1粒ずつ設置し、発芽させる。他方、水耕栽
培用ベッド2の隣接する堤防4の平らな上面に、野菜支
持プレート10と同数の支持枠12を載置しておく。サ
ラダ菜の種子が発芽したら、野菜支持プレート10を支
持枠12の開口部14に挿入する。この際、図3(a)
に示すように、野菜支持プレート10の底面が、液肥用
流路6内を流れる液肥18に接触するように、従って、
ロックウール17の下端部が液肥18に接触するよう
に、野菜支持プレート10を支持枠12の底面より下の
位置に設置する。野菜支持プレート10は支持枠12の
開口部14内面に摩擦係合で保持されるようになってい
るので、野菜支持プレート10を開口部14内に所望の
高さまで押し込むだけで、野菜支持プレート10はその
高さ位置に保持される。更に、この位置で、図4に示す
ように、サラダ菜の根がロックウール17の下端から約
15cm突出する長さになるまで成長させる。通常、3
0日間でこの状態になる。
【0016】次いで、図5に示すように、各野菜支持プ
レート10を持ち上げ、野菜支持プレート10の底面が
支持枠12の底面と同じ高さ位置になるように、野菜支
持プレート10を開口部14内で引き上げ、野菜支持プ
レート10は摩擦係合により、この高さ位置に保持され
る。なお、野菜支持プレート10は発泡スチロールから
なり、非浸透性であるので液肥を根部に供給することは
ないが、一旦、根部がロックウール17の下端から下方
に伸びると、液肥に浸かっている根部が水分及び養分を
吸収することができるようになっている。野菜支持プレ
ート10のこの位置で、サラダ菜を出荷できる大きさま
で成長させる。なお、成長過程で、隣接するサラダ菜の
葉の接触でサラダ菜の成長が妨げられる大きさになった
ら、支持枠12を水耕栽培用ベッド2の隣接する堤防4
の上面で摺動させて移動させ、両者の間隔をサラダ菜の
成長度合いに応じて、必要かつ最小に拡大すればよい。
発芽から約75日でサラダ菜の成育が完了し、収穫時ま
でには、図6に示すように、サラダ菜の茎の基部は、貫
通孔16の深さにわたって伸び、また貫通孔16内でほ
ぼ目一杯の太さに成長する。また、根はロックウール1
7に沿って下方に、また支持枠12の下方で広がって成
長すると共に、野菜支持プレート10内に進入し、次第
に内部でも根が張り、サラダ菜は野菜支持プレート10
に確りと固定される。
【0017】収穫する時は、サラダ菜の葉部分を持ち、
単に垂直方向に軽く引けば、野菜及び葉部が一体の状態
で、またサラダ菜の茎が貫通孔を通って延びている野菜
支持プレート10と共に取り入れることができる。ま
た、支持枠12は繰り返し使用することができ、更にサ
ラダ菜を栽培するときは、新たな野菜支持プレート10
を準備し、上記工程を繰り返せばよい。図7は、本実施
例にかかる搬送ユニットの使用状態を示す断面図であ
る。また、図8は、野菜搬送ユニットの容器の蓋部分の
平面図である。上記実施例にかかる野菜水耕栽培用装置
で育成し、収穫したサラダ菜は、下記の野菜搬送ユニッ
トで搬送及び販売陳列することができる。図7に示すよ
うに、野菜搬送ユニット20は、上述のように水耕栽培
でサラダ菜を育成するのに使用した、野菜を支持するた
めの野菜支持プレート10と、サラダ菜の根部及びそれ
に供給するための水、液肥等の水分補給液を収容する容
器22とを有する。また、容器22は、野菜と共に収穫
した野菜支持プレートを組み立てたとき、サラダ菜の横
転を防止する程度の大きさを有する容器本体部分26
と、該容器本体部分26に液密に取り付けることができ
る蓋部分24とを有する。図8に示すように、容器22
の蓋部分24には、野菜支持プレート10を平面視した
ときの大きさよりやや小さい挿入口28が形成されてい
る。更に、野菜支持プレート10の挿入を容易にするた
めに挿入口28の4つの角部にはそれぞれ切り込み30
が形成され、これにより挿入口28の周囲に4つのフラ
ンジ部分32が形成されている。他方、野菜支持プレー
ト10には、容器22に組み立てたときフランジ部分3
2と液密に係合する溝19が、その周面に形成されてい
る。従って、溝19はフランジ32の幅とほぼ等しい深
さを有している。
【0018】野菜搬送ユニット20の組み立ては、まず
容器本体部分26に適量の水又は液肥等の水分補給液を
入れ、蓋部分24を嵌める。次いで、図3に示す方法で
育成され、収穫されたサラダ菜の根部を、容器22の蓋
部分の挿入口28に挿入し、サラダ菜と共に収穫した野
菜支持プレート10を、フランジ部分32を撓ませてフ
ランジ部分32が溝19に係合するまで挿入口28に押
入すればよい。図1乃至図3に示す、本実施例の野菜水
耕栽培用装置によれば、サラダ菜を単に垂直方向に軽く
引くだけで、野菜支持プレート10の支持枠12の開口
部14との摩擦係合が外れ、野菜支持プレート10はサ
ラダ菜の茎の基部に固定された状態のままで取り出さ
れ、また根部は支持枠12の開口部14を容易に通り抜
けて、根部が切れることなく葉部と一体でサラダ菜を取
り込むことができる。また、野菜支持プレート10の周
面と支持枠12の開口部14の内面とが互いに、発泡ス
チロールの面の摩擦係合で支持されているので、垂直の
方向の力を加えれば、野菜支持プレート10を開口部1
4内で容易に昇降することができる。また、野菜支持プ
レート10が比較的発泡率の高い発泡スチロールで作ら
れているので、サラダ菜を支持するのに必要な硬度及び
剛性を有する一方、成長過程で根の進入を許し、根部が
広がって成長するのを妨げることがない。また、発泡ス
チロールは、野菜に対して有害な菌の繁殖がないという
利点がある。
【0019】また、支持枠12の外面には、防カビ剤又
はカビ止め剤が塗布されているので、ガビの発生を防止
することができ、支持枠12を繰り返し使用することが
できる。また、発泡スチロールは水に浮かぶので、例え
ば、上記のサラダ菜を発芽させる工程において、野菜支
持プレート10の支持手段がなくても、液肥に浮かべて
おくことができる。また、支持枠12が、1つのサラダ
菜の成長過程の中間段階までの大きさまで育成するのに
適した寸法を有するので、1つの水耕栽培用ベッド2で
所定期間の時間差をもって発芽させた複数のグループの
サラダ菜を経時的に連続して育成するとき、隣接するサ
ラダ菜の間の距離を各グループのサラダ菜の各成長段階
に必要かつ最小の間隔、すなわち、葉のまだ小さい段階
のグループではこの距離を小さく、また収穫直前のグル
ープでは、隣接するサラダ菜の成長を妨げることのない
必要かつ最小の大きさに調節することができる。これに
より、1つの水耕栽培用ベッド2を使用して、時間差を
もって育成する複数のグループのサラダ菜の生産サイク
ルを通して、1つの水耕栽培用ベッド2の面を効率的に
利用でき、生産量の効率化を図ることができる。
【0020】また、支持枠が1つのサラダ菜用の大きさ
になっているので、個々に根部の発育状態を検査でき、
その発育状態に応じて、野菜支持プレートの昇降を行う
ことができる。また、図7及び図8に示す、本実施例の
野菜搬送ユニットによれば、上記野菜水耕栽培用装置を
用いて容易に収穫されたサラダ菜を野菜搬送ユニットに
そのまま組立て、搬送することができる。このように収
穫したサラダ菜は野菜支持プレート10の貫通孔16内
で確りと固定されており、この野菜支持プレートは蓋部
分の挿入口のフランジ部分で確りと固定され、更に、蓋
部分は、サラダ菜の横転を防止する大きさを有する容器
本体部分に取り付けられるので、サラダ菜を直立姿勢に
維持することができる。これで、収穫時には葉は横方向
に大きく広がって成長し、その長さは最も下方の葉で2
0cmにも達し、サラダ菜全体で40cmの大きさになる葉
の損傷を防止することができる。また、上記の方法で収
穫されたサラダ菜の茎や根部は収穫で損傷されることが
なく、根部が良好に根部収容容器内の水分補給液を吸収
するので、サラダ菜の鮮度を栽培時と同様に維持するこ
とができる。
【0021】更に、蓋部分の挿入口は、サラダ菜の根部
が容易に通り抜けできる大きさ、すなわち、支持枠12
の開口部14とほぼ同じ大きさであるので、根部を容易
に挿入することができ、更に、野菜支持プレートを単に
蓋部分の挿入口に挿入すればよいので、野菜搬送ユニッ
トの組立作業が容易である。更に、蓋部分24のフラン
ジ32は、野菜支持プレート6の溝19と液密に嵌まり
合って係合し、また、野菜支持プレート10が非浸透性
の発泡スチロールからなり、更に、蓋部分24は容器本
体に26に液密に取り付けられるので、容器22内の液
体の漏れが、更に防止される。また、野菜支持プレート
10は、根部収容容器20の底面から間隔を隔てて野菜
支持プレート10を保持するので、不定形でそれ自体、
座りが悪く、かつ容積を比較的大きく占めるサラダ菜の
根部の形状にかかわらず、根部を根部収容容器内に収容
することができ、またサラダ菜を安定して直立姿勢に維
持することができる。本発明は、以上の実施例に限定さ
れるこなく特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で
種々の変更が可能である。
【0022】例えば、上記実施例の野菜水耕栽培用装置
においては、水耕栽培用ベッドは、1栽培単位の野菜用
の支持枠12を有するが、支持枠は複数の野菜支持プレ
ート10を受け入れる開口部14を有する大きな支持枠
であってもよい。また、上記野菜水耕栽培用装置におい
ては、繊維状のロックウール17を使用しているが、浸
透性で、かつ根の成長を許す材料であれば、たとえばス
ポンジ等の浸透性材料であってもよい。更に、上記野菜
水耕栽培用装置においては、発芽した野菜支持プレート
10を野菜水耕栽培用装置の支持枠12に挿入するが、
種子を播いた野菜支持プレート10を支持枠12に初め
から設置し、そこで発芽させてもよい。この場合、上述
の如く、液肥を種子に供給するため、ロックウール17
が液肥に届くように、野菜支持プレート10は支持枠1
2の開口部14の下方の位置に設置する。更に、上記野
菜水耕栽培用装置においては、支持枠12に、成分が含
窒素系統・エタノールの防カビ剤を塗布しているが、液
肥にその成分が溶け込まないものであれば、他の防カビ
剤であってもよい。また、野菜支持プレート10の外面
にも、同様に防カビ剤を塗布しても良い。
【0023】また、上記野菜水耕栽培装置で育成したサ
ラダ菜は、根部と共に出荷するようになっているが、上
記の方法で収穫した後、必要に応じて根部を切除して出
荷してもよい。また、例示として、1つの野菜支持プレ
ートで1つのサラダ菜を育成することについて述べた
が、その他、サニーレタス、チンゲン菜、みづな等の
他、例えば、クレソンやパセリ等のように、複数の茎部
や根部を1栽培単位として栽培し、分けつ形状の根を有
する野菜の育成に使用しても良い。更に、葉及び根部も
食し、かつ直根形状の根部を有する野菜、例えば、わさ
び等の育成にも使用することができる。この場合、野菜
支持プレート10の厚さや、貫通孔の14の大きさは、
成長過程で太るわさびの根部の成長を妨げない大きさに
すればよい。更に、支持枠12の開口部14の大きさ、
及び野菜支持プレート10の外形寸法は、わさびの根部
の通り抜けが容易な大きさにすればよい。また、搬送及
び販売陳列中に葉の傷みの激しい葉野菜に使用すること
について説明したが、上記実施例の野菜搬送ユニットを
用いれば、購入後も野菜を栽培状態に維持することがで
きるので、パセリ等のように、1販売単位が一度に食す
る量よりはるかに多い野菜は、購入後、野菜搬送ユニッ
トに水等を補給することにより、食べ尽くすまで鮮度を
維持することができる。この場合、パセリ等を毎回、必
要量分だけ野菜搬送ユニットから摘み取ればよい。
【0024】また、上記実施例の野菜搬送ユニットは、
1つの野菜育成プレート10について、1つのサラダ菜
を育成して搬送するが、例えば、複数の茎部をまとめて
販売するクレソンやパセリ等に利用してもよく、この場
合、野菜水耕栽培装置での1栽培単位は1販売単位に合
わせれば良い。更に、上記実施例の野菜搬送ユニット
は、例示として、サラダ菜のように葉を食する葉野菜を
搬送する場合について述べたが、例えば、わさびのよう
な葉も根部も食する野菜に使用してもよい。この場合、
野菜支持プレート10は、根部収容容器の底壁から、わ
さびの根部の長さを十分に収容できる間隔を隔てて保持
すればよい。このように支持すれば、わさびの根部の形
状にかかわらず、これを根部収容容器内に収容すること
ができ、また、野菜を直立姿勢に維持することができ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明の野菜水耕栽培用装置によれば、
野菜の収穫労力の軽減を図ることができる。また、本発
明の野菜搬送ユニットによれば、搬送中及び販売過程で
の鮮度の劣化の問題を解消し、同時に、搬送及び販売過
程で、栽培時の葉の形状を維持し、また、葉を傷めるこ
とのない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例にかかる野菜水耕栽培用装置
の水耕栽培用ベッドの斜視図を示す。
【図2】図2は、本実施例にかかる野菜水耕栽培用装置
の野菜支持プレート及び支持枠の斜視図である。
【図3】図3は、本実施例にかかる水耕栽培用装置を使
用してサラダ菜を栽培する工程を示す概略図である。
【図4】図4は、図3と同様な図である。
【図5】図5は、図3と同様な図である。
【図6】図6は、図3と同様な図である。
【図7】図7は、本実施例にかかる野菜搬送ユニットの
使用状態を示す断面図である。
【図8】図8は、搬送ユニットの容器の蓋部分の平面図
である。
【符号の説明】
2 水耕栽培用ベッド 4 堤防 6 液肥用流路 10 野菜支持プレート 12 支持枠 14 開口部 16 貫通孔 17 ロックウール 18 液肥 19 溝 20 野菜搬送ユニット 22 容器 24 蓋部分 26 容器本体部分 28 挿入口 32 フランジ部分

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜の水耕栽培において野菜を支持する
    ために用いられ、出荷時における野菜の茎の基部の太さ
    にほぼ合致した大きさを有する垂直方向の貫通孔を備え
    る野菜支持材と、 根部と葉が一体の状態で収穫された野菜と共に取り込ま
    れた前記野菜支持材を野菜が直立姿勢になるように支持
    し、かつ、野菜の根部及び根部への水分補給液を収容可
    能な根部収容容器とを有する野菜搬送ユニット。
  2. 【請求項2】 前記根部収容容器は、前記野菜支持材を
    挿入可能に受け入れる挿入口を有し、前記野菜支持材を
    前記挿入口に挿入したとき前記野菜支持材を支持する蓋
    部分と、 前記蓋部分を取り付け可能で、野菜と共に取り込まれた
    前記野菜支持材を支持する前記蓋部分が取り付けられた
    ときに野菜が転倒しないように支持する大きさを有し、
    かつ、野菜の根部及び根部への水分補給液を収容可能な
    容器本体とを有すること、を特徴とする請求項1に記載
    の野菜搬送ユニット。
  3. 【請求項3】 前記蓋部分の挿入口の周縁部に前記野菜
    支持部材を固定するための可撓性のフランジ手段が形成
    され、また前記野菜支持材の周面には、前記フランジ手
    段を受け入れる溝を有すること、を特徴とする請求項2
    に記載の野菜搬送ユニット。
  4. 【請求項4】 前記野菜支持材は非浸透性材料からな
    り、前記野菜支持材は前記蓋部分の前記挿入口と液密に
    係合し、更に前記蓋部分は前記容器本体に液密に取り付
    けられる、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の野
    菜搬送ユニット。
  5. 【請求項5】 前記野菜支持材は、前記貫通孔内で支持
    された野菜の茎の基部のぐらつきを防止することができ
    る厚さを有すること、を特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載の野菜搬送ユニット。
  6. 【請求項6】 前記野菜支持材は、野菜の成長過程で根
    の張りを許す材料からなること、を特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1項に記載の野菜搬送ユニット。
  7. 【請求項7】 前記野菜支持材は、野菜の根部を収容す
    るのに十分な空間を形成するように、前記根部収容容器
    の底壁から上方に間隔を隔てて前記根部収容容器で支持
    されること、を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1
    項に記載の野菜搬送ユニット。
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