JP2824302B2 - 半田ボールの形成方法 - Google Patents

半田ボールの形成方法

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    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
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    • H01L2224/13Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process of an individual bump connector
    • HELECTRICITY
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ワイヤレスボンディング法、特にフリップ
チップボンディング法又はテープキャリアボンディング
法により半導体チップを基板にボンディングする際の半
田ボールの形成方法に関する。
(従来の技術とその問題点) 従来からメッキ法,蒸着法,ペーストを塗布する方法
等により半導体チップ又は基板上に半田バンプ(バンプ
電極)を形成し、この半田バンプによって半導体チップ
を基板にボンディングするフリップチップボンディング
法、テープキャリアボンディング法が知られている。
ところが、上記メッキ法,蒸着法,ペーストを塗布す
る方法等によれば、半田バンプ形成時の酸素及び不純物
の巻き込みが避けられず、従って、形成された半田バン
プ中にボイド(気泡)が発生したり半田バンプのぬれ性
が悪化する不具合を有し、ボンディング時における接合
強度の低下及び電流密度の増大を引き起こして製品の信
頼性を低下させるものであった。
上記不具合の原因としては、半田中の酸素が主たる要
因と考えられており、これを解決するものとして半田中
の酸素含有量を低く抑えた材料が知られている(特開昭
61−222140号,特開昭61−222141号)。
また、本願発明者は、Pb,Sn,Inの何れか1つを主要元
素とする合金ワイヤーを作製して、ワイヤーボンダを用
いた半田バンプの形成に特に有用な半導体材料の接続材
料を開発した(特開昭63−301535号)。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上述したような従来事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とする処は、上記合金ワイヤーの先
端に形成するボール中の酸素含有量をその形成時に低減
できるようにして、ワイヤーボンダによりこのボールを
基板上に接着させて半田バンプを形成する接続材料の有
用性を活かしつつ、ぬれ性に優れ、かつボイドの発生の
少い半田ボールを形成できる形成方法を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 以上の目的を達成するために、本発明の形成方法は、
Pb,Sn,Inの何れか1つを主要元素とする合金ワイヤーの
先端を、1〜15体積%のH2を混合した還元ガス雰囲気中
で、放電時間0.0005〜0.01秒のアーク放電により加熱し
てボールを形成することを特徴とする。
(作用) 本発明によれば、アーク放電により合金ワイヤー先端
を加熱して半田ボールを形成するが、その際このワイヤ
ー先端は還元ガス雰囲気中にて1000℃以上の高温で短時
間加熱されて熔解し、このワイヤー中に含まれる酸素を
還元ガスにより効果的に還元させて充分な脱酸素効果を
得る。また、上記還元ガス中のH2の体積比が1体積%未
満の場合には前記還元効果を得ることはできず、同15体
積%を超えた場合には安全性が欠如する不具合が生じ
る。さらに、上記アーク放電の放電時間0.0005秒未満の
場合には半田ボールが形成されず、0.01秒を超える場合
にはぬれ性の悪化及びボイドの発生が生じる。
(実施例) 以下本発明の実施例を説明する。
本発明で使用する合金ワイヤーは半田材料、すなわち
Pb,Sn,Inの何れか1つを主要元素とし、それに添加元素
を配合せしめた合金であり、かつ急冷凝固法により作製
された細線である。
合金ワイヤーの添加元素としては、Be,B,C,Mg,Al,Si,
P,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Se,Zr,Nb,Mo,P
d,Ag,Cd,Sb,Te,Ir,Pt,Au,Tl,Bi中の1種又は2種以上を
配合せしめ、また主要元素Pb,Sn,Inをそれを含まない主
要元素中に添加することもよい。
上記合金ワイヤーは前記急冷処理によって、多くの格
子欠陥が導入され、結晶粒が微細化し、非平衡相が生成
し、元素相互間に強制固溶が生じた組織状態にあり、さ
らに線引き加工によって、加工硬化に伴う格子欠陥が導
入され、添加元素によって固溶硬化した組織状態にあ
る。
そうして、この合金ワイヤーをキャピラリに挿通せし
め、かつその先端を、1〜15体積%のH2を混合した還元
ガス雰囲気中で、この合金ワイヤーの先端近くに設けた
電極と合金ワイヤーとの間のアーク放電により加熱して
ボールを形成する。
上記還元ガスにはArガス又はN2ガスを用い、また、上
記アーク放電の放電時間は0.0005〜0.01秒とする。
上記合金ワイヤーの先端は、アーク放電により1000℃
以上の高温で短時間で加熱されて熔解し、含有酸素を還
元ガスにより効果的に還元させながらぬれ性に優れ、か
つボイドの発生の無い半田ボールを形成する。
このようにして得られた半田ボールを、半導体チップ
又は基板の配線上に供給して半田バンプ(バンプ電極)
を形成する。
即ち、キャピラリを下降させて合金ワイヤー先端に形
成された半田ボールを配線に付着させ、その状態でキャ
ピラリを引き上げることにより、半田ボールの根本部で
合金ワイヤーから切断されて半田バンプを形成する。
上記合金ワイヤーの切断は、ボールを加熱形成した際
に、ボールの根本部において、前記非平衡相が消失し、
元素相互間の強制固溶が解放し、格子欠陥が解放し、結
晶粒が粗大化した組織状態となっているため、その部分
の引張り強度が減少し、キャピラリにより合金ワイヤー
を引き上げるだけでボールがその根本部で降伏、破断す
ることによって起こる。
次に、これら配線上面に供給し付着された半田バンプ
を、半導体チップ又は基板の上面に形成された配線に直
接接着させることにより、フリップチップボンディング
型の半導体装置が形成される。また、上記半田バンプを
フィルムリードを用いて半導体チップ又は基板の上面に
形成された配線に接続すれば、テープキャリアボンディ
ング型の半導体装置が形成される。
尚、上記半田バンプを、基板上面の配線に接続する前
に塩化物又はヨウ化物系のフラックス中にて加熱溶融
(リフロー)し、ボールの真球度をより向上させること
も出来るが、リフローせずに直接接続しても所期の目的
を達成することは可能である。
以下に、本発明に使用する合金ワイヤーの一例とし
て、PbSn2Cu0.1Sb0.5の組成からなる45μmφの極細線
を用い、この合金ワイヤーを10体積%のH2を混合したAr
ガス中にて、2100V、50mAのアーク放電を0.0015秒間放
電して形成した半田ボールA、及び2100V、12.5mAのア
ーク放電を0.006秒間放電して形成した半田ボールBの
ボール内酸素量、リフロー後のぬれ状況、軟X線検査に
よるボイドの有無を、2100V、7.5mAのアーク放電を0.01
5秒間放電して形成した比較品Cと共に表1に示す。
また、上記半田ボールA,Bにおけるボール表面から中
芯部方向への酸素含有量を比較品Cと共に第1図に示
す。
さらに、上記半田ボールA,Bにおけるリフロー後の断
面状況を比較品Cと共に第2図に示す。図中1は半田ボ
ールA又はB、2は比較品C、3は基板、4はボイドを
示している。尚、この第2図の参考として別紙の参考写
真を添付する。この参考写真は上記半田ボードA,Bにお
けるリフロー後の状況を比較品Cと共に示す400倍の断
面写真で、これにより比較品Cにはボイドが発生してい
ることが確認できた。
(発明の効果) 本発明の形成方法によれば、合金ワイヤーの先端を還
元ガス雰囲気中でアーク放電により加熱して、このワイ
ヤー中に含まれる酸素を充分に還元させながらボールを
形成し、これによりぬれ性に優れ、かつボイドの発生の
無い半田ボールの形成が可能になる。
従って、ワイヤーボンダを用いて合金ワイヤーからボ
ールを供給し、半田バンプを形成する接続材料の有用性
を活かしつつ、接合強度の低下及び電流密度の増大等の
不具合が生じる虞れのない半田ボールを形成することが
でき、ひいては製品の信頼性を向上することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例により得た半田ボールA,Bに
おける表面AES分析結果を比較品Cと共に示すグラフ、
第2図は同半田ボールA,Bにおけるリフロー後の状況を
比較品Cと共に示す拡大断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Pb,Sn,Inの何れか1つを主要元素とする合
    金ワイヤーの先端を、1〜15体積%のH2を混合した還元
    ガス雰囲気中で、放電時間0.0005〜0.01秒のアーク放電
    により加熱してボールを形成する半田ボールの形成方
    法。
JP34278389A 1989-12-29 1989-12-29 半田ボールの形成方法 Expired - Lifetime JP2824302B2 (ja)

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