JP2823782B2 - 樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置 - Google Patents
樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置Info
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- JP2823782B2 JP2823782B2 JP5177077A JP17707793A JP2823782B2 JP 2823782 B2 JP2823782 B2 JP 2823782B2 JP 5177077 A JP5177077 A JP 5177077A JP 17707793 A JP17707793 A JP 17707793A JP 2823782 B2 JP2823782 B2 JP 2823782B2
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- core
- plate
- ejector
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/40—Removing or ejecting moulded articles
- B29C45/44—Removing or ejecting moulded articles for undercut articles
- B29C45/4435—Removing or ejecting moulded articles for undercut articles using inclined, tiltable or flexible undercut forming elements driven by the ejector means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂成型金型のルーズコ
アエジェクター装置に関し、更に詳細には樹脂成型品に
アンダーカット部を形成すべく樹脂成型金型の1部品を
構成するコアを貫通し、その表面に対して斜めに且つ長
手方向へ移動可能に設置されたルーズコアを移動させる
装置に関する。
アエジェクター装置に関し、更に詳細には樹脂成型品に
アンダーカット部を形成すべく樹脂成型金型の1部品を
構成するコアを貫通し、その表面に対して斜めに且つ長
手方向へ移動可能に設置されたルーズコアを移動させる
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂成型品にアンダーカット部を
形成すべく樹脂成型金型の1部品を構成するコアを斜め
に貫通し且つ長手方向へ移動可能なルーズコアを移動さ
せる装置は、エジェクター装置と呼ばれ、図10に示さ
れるように構成されていた。
形成すべく樹脂成型金型の1部品を構成するコアを斜め
に貫通し且つ長手方向へ移動可能なルーズコアを移動さ
せる装置は、エジェクター装置と呼ばれ、図10に示さ
れるように構成されていた。
【0003】すなわち、従来のルーズコアエジェクター
装置は、樹脂成型金型1において金型の1部品を構成す
る複数のコア2aの貫通孔3を通って斜め下方へ伸長す
るルーズコア4を備える。貫通孔3は、このルーズコア
4のコア2aに対する角度を設定するための角度設定孔
3a及びルーズコア4を非接触状態で貫通させる通路3
bから構成されている。
装置は、樹脂成型金型1において金型の1部品を構成す
る複数のコア2aの貫通孔3を通って斜め下方へ伸長す
るルーズコア4を備える。貫通孔3は、このルーズコア
4のコア2aに対する角度を設定するための角度設定孔
3a及びルーズコア4を非接触状態で貫通させる通路3
bから構成されている。
【0004】このルーズコア4の上端部は、コア2と協
働して樹脂成型品5を成型する型部分4aとして機能
し、その側面には樹脂成型品5にアンダーカット部を形
成する突出部のための溝部4bが形成されている。この
ルーズコア4の下端部4cは、コア2aの下方に間隔を
開けて配置された上下動可能なエジェクタープレートと
称する移動体6に連結されている。
働して樹脂成型品5を成型する型部分4aとして機能
し、その側面には樹脂成型品5にアンダーカット部を形
成する突出部のための溝部4bが形成されている。この
ルーズコア4の下端部4cは、コア2aの下方に間隔を
開けて配置された上下動可能なエジェクタープレートと
称する移動体6に連結されている。
【0005】このルーズコア4の下端部4cとエジェク
タープレート6との連結構造は、図11に示されるよう
に上プレート7aと下プレート7bとを密着して構成さ
れ、上プレート7aには断面凸条の孔8が形成されてい
る。この孔8にはルーズコア4の下端が挿通され、その
下端面は下プレート7bに当接している。また、ルーズ
コア4の下端にはこれを横断して伸長し、且つ小径の孔
部8aの直径より長いピン9が大径の孔部8b内に位置
するように取り付られている。
タープレート6との連結構造は、図11に示されるよう
に上プレート7aと下プレート7bとを密着して構成さ
れ、上プレート7aには断面凸条の孔8が形成されてい
る。この孔8にはルーズコア4の下端が挿通され、その
下端面は下プレート7bに当接している。また、ルーズ
コア4の下端にはこれを横断して伸長し、且つ小径の孔
部8aの直径より長いピン9が大径の孔部8b内に位置
するように取り付られている。
【0006】このルーズコアエジェクター装置におい
て、この樹脂成型金型1で成型された樹脂成型品5を当
該金型1から外す際には、最初にこの金型1を構成する
1部品である金型本体2bを外し、次いでエジェクター
プレート6を垂直上方へ上昇させる。これにより、ルー
ズコア4はその下端面が当接している下プレート7bに
より突き上げられ、持ち上げられる。
て、この樹脂成型金型1で成型された樹脂成型品5を当
該金型1から外す際には、最初にこの金型1を構成する
1部品である金型本体2bを外し、次いでエジェクター
プレート6を垂直上方へ上昇させる。これにより、ルー
ズコア4はその下端面が当接している下プレート7bに
より突き上げられ、持ち上げられる。
【0007】しかし、このルーズコア4は、図10から
明らかなように樹脂成型金型1を構成する複数のコア2
aに形成されたルーズコア角度設定孔3aを貫通してい
るためこの設定孔3aにガイドされて、その長手方向へ
移動する。その結果、ルーズコア4の上端及び下端はそ
の位置を横方向へ移動し、これにより、ルーズコア4の
上端である型部分4aの溝部4bから樹脂成型品5に一
体的に形成された突出部が相対的に抜け出る。
明らかなように樹脂成型金型1を構成する複数のコア2
aに形成されたルーズコア角度設定孔3aを貫通してい
るためこの設定孔3aにガイドされて、その長手方向へ
移動する。その結果、ルーズコア4の上端及び下端はそ
の位置を横方向へ移動し、これにより、ルーズコア4の
上端である型部分4aの溝部4bから樹脂成型品5に一
体的に形成された突出部が相対的に抜け出る。
【0008】そして、再びルーズコア4を元の位置に戻
す場合には、エジェクタープレート6が下降され、孔8
内の段部にピン9が係合して垂直下方への引き下げられ
る。これにより、ルーズコア4の下端に垂直下方向への
引き下げ力が付与され、その結果、ルーズコア4はコア
2aの角度設定孔3aの規制によりその長手方向へ移動
し、元の位置へ引き込まれる。
す場合には、エジェクタープレート6が下降され、孔8
内の段部にピン9が係合して垂直下方への引き下げられ
る。これにより、ルーズコア4の下端に垂直下方向への
引き下げ力が付与され、その結果、ルーズコア4はコア
2aの角度設定孔3aの規制によりその長手方向へ移動
し、元の位置へ引き込まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のルーズコアエジェクター装置では、上昇後にルーズ
コア4が元の位置へ戻される時、前述したようにその下
端に取り付けたピン9とエジェクタープレート6におけ
る孔8内の段部との係合により、ルーズコア4の下端が
垂直下方向へ引き下げられる。
来のルーズコアエジェクター装置では、上昇後にルーズ
コア4が元の位置へ戻される時、前述したようにその下
端に取り付けたピン9とエジェクタープレート6におけ
る孔8内の段部との係合により、ルーズコア4の下端が
垂直下方向へ引き下げられる。
【0010】ところが、このルーズコア4は、コア2a
の角度設定孔3aに通されて所定の傾斜角度が維持され
ているもので、このようなルーズコア4の下端に垂直下
方向への引き下げ力が付与されると、図12の構成説明
図から明らかなように横方向への分力Fが発生し、この
分力Fはルーズコア4への曲げ力及びモーメントとなっ
て作用する。
の角度設定孔3aに通されて所定の傾斜角度が維持され
ているもので、このようなルーズコア4の下端に垂直下
方向への引き下げ力が付与されると、図12の構成説明
図から明らかなように横方向への分力Fが発生し、この
分力Fはルーズコア4への曲げ力及びモーメントとなっ
て作用する。
【0011】ルーズコア4が上昇される場合も同様の分
力が発生するが、その下端面全体で垂直方向への上昇力
を受けるため水平方向への摩擦力は小さい。しかし、ル
ーズコア4が、下方向へ引き戻される場合にはピン9と
孔8の段部とが線接触するため、発生する横方向の摩擦
力は比較的に大きく、従って曲げ力及びモーメントの発
生は顕著である。この曲げ力及びモーメントの大きさの
違いは、上昇時における垂直上方への力R′が挿通孔3
aの斜面7の内側又は近くで、および下降時の垂直下方
への力Rが斜面8の外側で作用することでも明らかであ
る。
力が発生するが、その下端面全体で垂直方向への上昇力
を受けるため水平方向への摩擦力は小さい。しかし、ル
ーズコア4が、下方向へ引き戻される場合にはピン9と
孔8の段部とが線接触するため、発生する横方向の摩擦
力は比較的に大きく、従って曲げ力及びモーメントの発
生は顕著である。この曲げ力及びモーメントの大きさの
違いは、上昇時における垂直上方への力R′が挿通孔3
aの斜面7の内側又は近くで、および下降時の垂直下方
への力Rが斜面8の外側で作用することでも明らかであ
る。
【0012】このように移動時のルーズコア4に発生す
る曲げ力及びモーメントは、挿通孔3aの下端開口部周
縁において図12にPで示される部分と特に大きな接触
力を発生させ、その結果ルーズコア4及びコア2aに摩
耗及び疲労を生じさせることになる。そのため、この従
来のルーズコアエジェクター装置ではルーズコア4及び
コア2aの耐久性が得られず、信頼性に欠けると言う問
題があった。
る曲げ力及びモーメントは、挿通孔3aの下端開口部周
縁において図12にPで示される部分と特に大きな接触
力を発生させ、その結果ルーズコア4及びコア2aに摩
耗及び疲労を生じさせることになる。そのため、この従
来のルーズコアエジェクター装置ではルーズコア4及び
コア2aの耐久性が得られず、信頼性に欠けると言う問
題があった。
【0013】また、従来のルーズコアエジェクター装置
では、前述したような問題の発生を生じることから、ル
ーズコア4の傾斜角はできるだけ直立に近く(約10度
以下)設定され、しかもルーズコア4の突出ストローク
は小さくされていた(同じ傾斜角であっても突出ストロ
ークが大きければ作動の状態は悪くなる)。そのため、
処理できるアンダーカット量は当然のことながら制約さ
れる。
では、前述したような問題の発生を生じることから、ル
ーズコア4の傾斜角はできるだけ直立に近く(約10度
以下)設定され、しかもルーズコア4の突出ストローク
は小さくされていた(同じ傾斜角であっても突出ストロ
ークが大きければ作動の状態は悪くなる)。そのため、
処理できるアンダーカット量は当然のことながら制約さ
れる。
【0014】このような従来の問題を解決しようとし
て、種々の改良されたルーズコアエジェクター装置が提
案されたが、いずれもその基本構造即ちルーズコアを引
き戻す際にその下端に垂直下方向への引き下げ力を付与
してルーズコアを長手方向へ移動させる構造に大きな変
化はなく、程度の差はあっても前述した問題の解決は図
られていなかった。
て、種々の改良されたルーズコアエジェクター装置が提
案されたが、いずれもその基本構造即ちルーズコアを引
き戻す際にその下端に垂直下方向への引き下げ力を付与
してルーズコアを長手方向へ移動させる構造に大きな変
化はなく、程度の差はあっても前述した問題の解決は図
られていなかった。
【0015】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、ルーズコアの上昇及び下
降に際し、ルーズコアにモーメントの発生を全く起こす
ことがなく、しかもその傾斜角及び突出ストロークを比
較的に大きく取れて大きなアンダーカットをも形成する
ことの可能な樹脂成型金型のルーズコアエジェクター装
置を提供することにある。
決するためになされたもので、ルーズコアの上昇及び下
降に際し、ルーズコアにモーメントの発生を全く起こす
ことがなく、しかもその傾斜角及び突出ストロークを比
較的に大きく取れて大きなアンダーカットをも形成する
ことの可能な樹脂成型金型のルーズコアエジェクター装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は樹脂成型金型の
ルーズコアエジェクター装置であり、前述の技術的課題
を解決すべく以下のような構成とされている。すなわ
ち、本発明は、樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
べく樹脂成型金型Aの構成部分であるコア11bを貫通
し、その表面に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に
設置されたルーズコア18を移動させるエジェクター装
置10において、前記コア11bとその下部に間隔を開
けて配置された台座プレート13との間に上下動可能に
配置されたエジェクタープレート16と、前記ルーズコ
ア18の上昇及び下降時にその下端の相対的横移動方向
に伸長して前記エジェクタープレート16に形成された
摺動路22と、この摺動路22に移動可能に配置され、
前記ルーズコア18の下端に連結されたスライドベース
23と、前記エジェクタープレート16の上昇及び下降
時に前記ルーズコア下端部18cに積極的に横方向移動
力を付与する手段34とから構成され、前記エジェクタ
ープレートの上昇及び下降時に前記ルーズコア下端部に
積極的に横方向移動力を付与する手段が、前記コアと前
記台座プレートとの間を前記ルーズコアと平行に前記ス
ライドベースを介して伸長し、一端が前記コアに且つ他
端が前記台座プレートにそれぞれ係止されたガイドロッ
ドを備え、前記スライドベースが前記ガイドロッドに相
対的に摺動可能に連結され、更に、前記スライドベース
がこのスライドベースに対して回動可能に取り付けられ
たガイドブッシュを備え、このガイドブッシュの回動軸
線に直交する軸線に沿って形成された挿通孔に前記ガイ
ドロッドを相対的に摺動可能に挿通させたことを特徴と
する。
ルーズコアエジェクター装置であり、前述の技術的課題
を解決すべく以下のような構成とされている。すなわ
ち、本発明は、樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
べく樹脂成型金型Aの構成部分であるコア11bを貫通
し、その表面に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に
設置されたルーズコア18を移動させるエジェクター装
置10において、前記コア11bとその下部に間隔を開
けて配置された台座プレート13との間に上下動可能に
配置されたエジェクタープレート16と、前記ルーズコ
ア18の上昇及び下降時にその下端の相対的横移動方向
に伸長して前記エジェクタープレート16に形成された
摺動路22と、この摺動路22に移動可能に配置され、
前記ルーズコア18の下端に連結されたスライドベース
23と、前記エジェクタープレート16の上昇及び下降
時に前記ルーズコア下端部18cに積極的に横方向移動
力を付与する手段34とから構成され、前記エジェクタ
ープレートの上昇及び下降時に前記ルーズコア下端部に
積極的に横方向移動力を付与する手段が、前記コアと前
記台座プレートとの間を前記ルーズコアと平行に前記ス
ライドベースを介して伸長し、一端が前記コアに且つ他
端が前記台座プレートにそれぞれ係止されたガイドロッ
ドを備え、前記スライドベースが前記ガイドロッドに相
対的に摺動可能に連結され、更に、前記スライドベース
がこのスライドベースに対して回動可能に取り付けられ
たガイドブッシュを備え、このガイドブッシュの回動軸
線に直交する軸線に沿って形成された挿通孔に前記ガイ
ドロッドを相対的に摺動可能に挿通させたことを特徴と
する。
【0017】また、本発明の樹脂成型金型のルーズコア
エジェクター装置では、前記ガイドロッドは少なくとも
下端に形成された切欠き部を備え、このガイドロッド
が、その上端を前記コアに係合し、且つ下端の前記切欠
き部を前記台座プレートに着脱可能に取り付けられたホ
ルダーブッシュのピンに係合して支持されることを特徴
とする。
エジェクター装置では、前記ガイドロッドは少なくとも
下端に形成された切欠き部を備え、このガイドロッド
が、その上端を前記コアに係合し、且つ下端の前記切欠
き部を前記台座プレートに着脱可能に取り付けられたホ
ルダーブッシュのピンに係合して支持されることを特徴
とする。
【0018】
【0019】
【作用】本発明に係る樹脂成型金型のルーズコアエジェ
クター装置によると、エジェクタープレート16が上昇
されるとこのエジェクタープレート16に形成された摺
動路22に配置されたスライドベース23も上昇し、こ
のスライドベース23に下端が連結されたルーズコア1
8に垂直上方への移動力が付与される。
クター装置によると、エジェクタープレート16が上昇
されるとこのエジェクタープレート16に形成された摺
動路22に配置されたスライドベース23も上昇し、こ
のスライドベース23に下端が連結されたルーズコア1
8に垂直上方への移動力が付与される。
【0020】この時、ルーズコア18にはその下端部を
横方向に移動する手段34によって同時に横移動力が付
与され、従ってルーズコア18はスライドベース23に
付与される上昇力との合成力により、その長手方向への
上昇移動を生じることになる。他方、エジェクタープレ
ート16が下降される時は、スライドベース23を介し
てルーズコア下端部18cに垂直下方向への引き下げ力
が付与されると同時に横方向移動手段34によって上昇
時の横移動方向とは反対方向への横移動力が積極的に付
与され、この結果その合成力によりルーズコア18はそ
の長手方向へ引き下げられる。
横方向に移動する手段34によって同時に横移動力が付
与され、従ってルーズコア18はスライドベース23に
付与される上昇力との合成力により、その長手方向への
上昇移動を生じることになる。他方、エジェクタープレ
ート16が下降される時は、スライドベース23を介し
てルーズコア下端部18cに垂直下方向への引き下げ力
が付与されると同時に横方向移動手段34によって上昇
時の横移動方向とは反対方向への横移動力が積極的に付
与され、この結果その合成力によりルーズコア18はそ
の長手方向へ引き下げられる。
【0021】そのため、ルーズコア18には、上昇時も
又下降時にも曲げ力及びモーメントの発生がなく、従っ
てコア11bの挿通孔17における端部開口周縁部との
こすれも起こらず、長期に亘り安定した動作が保障さ
れ、極めて高い信頼性が得られる。
又下降時にも曲げ力及びモーメントの発生がなく、従っ
てコア11bの挿通孔17における端部開口周縁部との
こすれも起こらず、長期に亘り安定した動作が保障さ
れ、極めて高い信頼性が得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る樹脂成形金型のルーズコ
アエジェクター装置を図に示される実施例について更に
詳細に説明する。図1には本発明の一実施例に係る樹脂
成形金型のルーズコアエジェクター装置10が示されて
いる。
アエジェクター装置を図に示される実施例について更に
詳細に説明する。図1には本発明の一実施例に係る樹脂
成形金型のルーズコアエジェクター装置10が示されて
いる。
【0023】最初に、このルーズコアエジェクター装置
10を備える樹脂成型金型Aについて説明する。この樹
脂成型金型Aの全体形状は図2に示されており、その全
体的な構成としては金型本体11aの下部にコア11b
が配置され、これら金型本体11aとコア11bとで樹
脂成型空間12(図1)を区画形成している。
10を備える樹脂成型金型Aについて説明する。この樹
脂成型金型Aの全体形状は図2に示されており、その全
体的な構成としては金型本体11aの下部にコア11b
が配置され、これら金型本体11aとコア11bとで樹
脂成型空間12(図1)を区画形成している。
【0024】コア11bの下方には台座プレート13が
配置されていて、これらコア11bと台座プレート13
との間にはスペーサ14が両サイドに配置され、このよ
うにしてコア11bの下方におけるスペーサ14間に室
15を形成している。この室15にはエジェクタープレ
ート16が上下動可能に配置されている。図1は、図2
に示される樹脂成型金型Aを1―1線に沿って破断した
状態を部分的に示したものである。
配置されていて、これらコア11bと台座プレート13
との間にはスペーサ14が両サイドに配置され、このよ
うにしてコア11bの下方におけるスペーサ14間に室
15を形成している。この室15にはエジェクタープレ
ート16が上下動可能に配置されている。図1は、図2
に示される樹脂成型金型Aを1―1線に沿って破断した
状態を部分的に示したものである。
【0025】この樹脂成型金型Aには、前述の樹脂成型
空間12で形成される樹脂成型品にアンダーカット部を
形成すべく樹脂成型金型Aを構成するコア11bの角度
設定孔17(傾斜角度K)に挿通されて斜めに伸長し且
つ長手方向へ移動可能なルーズコア18が設けられてい
る。このルーズコア18の上端部は、コア11bと協働
して樹脂成型品を成型する型部分18aとして機能し、
その側面には樹脂成型品にL形のフランジ部(これもア
ンダーカットの一部)を一体的に形成するための突出部
18bが形成されている。
空間12で形成される樹脂成型品にアンダーカット部を
形成すべく樹脂成型金型Aを構成するコア11bの角度
設定孔17(傾斜角度K)に挿通されて斜めに伸長し且
つ長手方向へ移動可能なルーズコア18が設けられてい
る。このルーズコア18の上端部は、コア11bと協働
して樹脂成型品を成型する型部分18aとして機能し、
その側面には樹脂成型品にL形のフランジ部(これもア
ンダーカットの一部)を一体的に形成するための突出部
18bが形成されている。
【0026】コア11bは、コアプレートの下面に形成
された凹所19にガイドプレート21を嵌め込んでボル
ト20でコアプレートに固定することで主に構成され、
ルーズコア18はこのガイドプレート21に斜めに形成
されたガイド孔21aを挿通してコア11bの下方へ伸
長している。このガイドプレート21の全体は図3に示
されている。このガイドプレート21は、これに所定傾
斜角度で形成されたガイド孔21aによってルーズコア
18のスムーズな長手方向の摺動を可能とさせることか
ら軸受として機能するものである。
された凹所19にガイドプレート21を嵌め込んでボル
ト20でコアプレートに固定することで主に構成され、
ルーズコア18はこのガイドプレート21に斜めに形成
されたガイド孔21aを挿通してコア11bの下方へ伸
長している。このガイドプレート21の全体は図3に示
されている。このガイドプレート21は、これに所定傾
斜角度で形成されたガイド孔21aによってルーズコア
18のスムーズな長手方向の摺動を可能とさせることか
ら軸受として機能するものである。
【0027】このようなルーズコア18は、ルーズコア
エジェクター装置10によりコア11bの角度設定孔1
7内を上下方向へ摺動させられる。そのためのルーズコ
アエジェクター装置10は、2つのプレート16a、1
6bを重ねて構成されたエジェクタープレート16を含
む。このエジェクタープレート16における上プレート
16aには、ルーズコア18の上昇及び下降時その下端
の相対的横移動方向に伸長する摺動路22が形成されて
いる。
エジェクター装置10によりコア11bの角度設定孔1
7内を上下方向へ摺動させられる。そのためのルーズコ
アエジェクター装置10は、2つのプレート16a、1
6bを重ねて構成されたエジェクタープレート16を含
む。このエジェクタープレート16における上プレート
16aには、ルーズコア18の上昇及び下降時その下端
の相対的横移動方向に伸長する摺動路22が形成されて
いる。
【0028】この摺動路22にはスライドベース23が
摺動可能に配置され、このスライドベース23に形成さ
れた凹部23aにルーズコア18の下端部18cが受け
入れられ且つピン24で固定されている。このスライド
ベース23の全体は図4に示されている。
摺動可能に配置され、このスライドベース23に形成さ
れた凹部23aにルーズコア18の下端部18cが受け
入れられ且つピン24で固定されている。このスライド
ベース23の全体は図4に示されている。
【0029】更に、ルーズコアエジェクター装置10
は、ルーズコア18に隣接し且つこれに平行なアンギュ
ラガイドロッド(以下単にガイドロッドと称する)25
が配置されている。このガイドロッド25の両端にはV
形の切欠き部26が形成されている。このガイドロッド
25の上端部は、ガイドプレート21に形成された貫通
開口21bを横断して取り付けられたピン27に切欠き
部26を係合させて支持されている。
は、ルーズコア18に隣接し且つこれに平行なアンギュ
ラガイドロッド(以下単にガイドロッドと称する)25
が配置されている。このガイドロッド25の両端にはV
形の切欠き部26が形成されている。このガイドロッド
25の上端部は、ガイドプレート21に形成された貫通
開口21bを横断して取り付けられたピン27に切欠き
部26を係合させて支持されている。
【0030】ところで、前述したエジェクタープレート
16に摺動可能に設けられたスライドベース23は、図
4に示されるように凹部23aとは移動方向において反
対側に、平面的に見た時コ字形の部分23bが形成され
ている。このスライドベース23のコ字形部分23bに
は図1及び図6に示されるようにガイドブッシュ28が
取り付けられている。
16に摺動可能に設けられたスライドベース23は、図
4に示されるように凹部23aとは移動方向において反
対側に、平面的に見た時コ字形の部分23bが形成され
ている。このスライドベース23のコ字形部分23bに
は図1及び図6に示されるようにガイドブッシュ28が
取り付けられている。
【0031】上端部がガイドプレート21に支持固定さ
れたガイドロッド25は、スライドベース23に取り付
けられた前述のガイドブッシュ28に形成された挿通孔
28aを通り、更に下プレート16bに形成された逃げ
孔29を介して台座プレート13へ伸長し、その下端部
は、台座プレート13に取り付けられたホルダーブッシ
ュ30のピン31に切欠き部26が係合されて支持固定
されている。
れたガイドロッド25は、スライドベース23に取り付
けられた前述のガイドブッシュ28に形成された挿通孔
28aを通り、更に下プレート16bに形成された逃げ
孔29を介して台座プレート13へ伸長し、その下端部
は、台座プレート13に取り付けられたホルダーブッシ
ュ30のピン31に切欠き部26が係合されて支持固定
されている。
【0032】このホルダーブッシュ30は、図5に示さ
れるように上部に二股部30a、30bが形成され、こ
の二股部30a、30b間にピン31が横断して取り付
けられている。このホルダーブッシュ30は、台座プレ
ート13に形成された開口部32に挿入してボルト33
により固定されている。
れるように上部に二股部30a、30bが形成され、こ
の二股部30a、30b間にピン31が横断して取り付
けられている。このホルダーブッシュ30は、台座プレ
ート13に形成された開口部32に挿入してボルト33
により固定されている。
【0033】このガイドロッド25は、ルーズコア18
と平行即ち同一の傾斜角度で配置されている、と説明し
たが、このガイドロッド25の角度設定は、図1から明
らかなようにコア11bと台座プレート13との間隔即
ち高さが決められているため(スペーサ14の高さ)、
ガイドプレート21に設けられたピン27とホルダーブ
ッシュ30に設けられたピン31との横方向位置即ち間
隔に依存する。
と平行即ち同一の傾斜角度で配置されている、と説明し
たが、このガイドロッド25の角度設定は、図1から明
らかなようにコア11bと台座プレート13との間隔即
ち高さが決められているため(スペーサ14の高さ)、
ガイドプレート21に設けられたピン27とホルダーブ
ッシュ30に設けられたピン31との横方向位置即ち間
隔に依存する。
【0034】次に、本実施例における樹脂成形金型Aの
ルーズコアエジェクター装置10の動作について説明す
る。樹脂成型品を本金型Aで成型後、エジェクタープレ
ート16が上昇される。エジェクタープレート16が上
昇すると、上プレート16aの摺動路22に配置された
スライドベース23を介してルーズコア18の下端部に
は垂直上方への持ち上げ力が作用する。
ルーズコアエジェクター装置10の動作について説明す
る。樹脂成型品を本金型Aで成型後、エジェクタープレ
ート16が上昇される。エジェクタープレート16が上
昇すると、上プレート16aの摺動路22に配置された
スライドベース23を介してルーズコア18の下端部に
は垂直上方への持ち上げ力が作用する。
【0035】ところが、このスライドベース23は、こ
れに取り付けられたガイドブッシュ28がガイドロッド
25に摺動可能に外装されているため、このスライドベ
ース23の上昇と同時にこのガイドロッド25に沿って
横方向へ強制的に移動させられる。この時の横方向移動
距離は、このガイドロッド25の傾斜角がルーズコア1
8と同じK度であることから、スライドベース23の垂
直方向移動高さをyとしたとき、y/tank゜とな
る。
れに取り付けられたガイドブッシュ28がガイドロッド
25に摺動可能に外装されているため、このスライドベ
ース23の上昇と同時にこのガイドロッド25に沿って
横方向へ強制的に移動させられる。この時の横方向移動
距離は、このガイドロッド25の傾斜角がルーズコア1
8と同じK度であることから、スライドベース23の垂
直方向移動高さをyとしたとき、y/tank゜とな
る。
【0036】その結果、スライドベース23は、上方向
と横方向の移動力を同時に受け、ガイドロッド25に沿
う方向へ強制的に動くことになる。そのため、このスラ
イドベース23に下端部18cが固着されたルーズコア
18には、その長手方向への移動力が付与されることに
なり、コア11bの角度設定孔17に対して摩擦を発生
させるような曲げ力及びモーメントの付与は起こらな
い。
と横方向の移動力を同時に受け、ガイドロッド25に沿
う方向へ強制的に動くことになる。そのため、このスラ
イドベース23に下端部18cが固着されたルーズコア
18には、その長手方向への移動力が付与されることに
なり、コア11bの角度設定孔17に対して摩擦を発生
させるような曲げ力及びモーメントの付与は起こらな
い。
【0037】他方、エジェクタープレート16が下降す
る際には、前述の上昇の時とは反対にスライドベース2
3がガイドロッド23に沿って強制的に移動させられ、
これによりルーズコア18はその長手方向への引き下げ
力が付与される。その結果、エジェクタープレート16
の下降時にもルーズコア18への曲げ力及びモーメント
の発生はなく、従って角度設定孔17との摩擦を完全に
回避することができる。
る際には、前述の上昇の時とは反対にスライドベース2
3がガイドロッド23に沿って強制的に移動させられ、
これによりルーズコア18はその長手方向への引き下げ
力が付与される。その結果、エジェクタープレート16
の下降時にもルーズコア18への曲げ力及びモーメント
の発生はなく、従って角度設定孔17との摩擦を完全に
回避することができる。
【0038】このような動作から明らかなように、エジ
ェクタープレート16に摺動可能に設置されたスライド
ベース23と、ルーズコア18と同一の傾斜角度で設置
されたガイドロッド25とがエジェクタープレート16
の上昇及び下降時にルーズコア18の下端部18cを積
極的に横方向へ移動する手段34を構成している。
ェクタープレート16に摺動可能に設置されたスライド
ベース23と、ルーズコア18と同一の傾斜角度で設置
されたガイドロッド25とがエジェクタープレート16
の上昇及び下降時にルーズコア18の下端部18cを積
極的に横方向へ移動する手段34を構成している。
【0039】次に、このルーズコアエジェクター装置を
組立てる時の容易性に対して採用された構成について説
明する。ガイドロッド25は、ルーズコア18やスライ
ドベース23等の所定位置への配置終了後に、台座プレ
ート13におけるホルダーブッシュ30装着用の開口部
32からエジェクタープレート16の逃げ孔29および
ガイドブッシュ28の挿通孔28aを介して差し込ま
れ、ガイドプレート21のピン27をその上端部の切欠
き部26に入れるようにして係合させる。
組立てる時の容易性に対して採用された構成について説
明する。ガイドロッド25は、ルーズコア18やスライ
ドベース23等の所定位置への配置終了後に、台座プレ
ート13におけるホルダーブッシュ30装着用の開口部
32からエジェクタープレート16の逃げ孔29および
ガイドブッシュ28の挿通孔28aを介して差し込ま
れ、ガイドプレート21のピン27をその上端部の切欠
き部26に入れるようにして係合させる。
【0040】このようにガイドロッド25の上端部にお
ける切欠き部26とピン27との係合は、ガイドロッド
25がその長手方向軸線に沿って差し込まれるため全く
問題を生じない。他方、ガイドロッド25の下端部にお
ける切欠き部26とホルダーブッシュ30のピン31と
の係合についても同様に組立ての容易性がある。
ける切欠き部26とピン27との係合は、ガイドロッド
25がその長手方向軸線に沿って差し込まれるため全く
問題を生じない。他方、ガイドロッド25の下端部にお
ける切欠き部26とホルダーブッシュ30のピン31と
の係合についても同様に組立ての容易性がある。
【0041】すなわち、ガイドロッド25は前述したよ
うにその上端部をコア11bの下面側へ差し込んで所定
の傾斜角度で暫定的に位置決めされる。その後、台座プ
レート13の開口部32にホルダーブッシュ30が入れ
られ、この時にブッシュ30のピン31がガイドロッド
23下端部の切欠き部26に挿入されて、ロッド23の
下端部を支持固定することになる。
うにその上端部をコア11bの下面側へ差し込んで所定
の傾斜角度で暫定的に位置決めされる。その後、台座プ
レート13の開口部32にホルダーブッシュ30が入れ
られ、この時にブッシュ30のピン31がガイドロッド
23下端部の切欠き部26に挿入されて、ロッド23の
下端部を支持固定することになる。
【0042】しかし、台座プレート13における開口部
32へのホルダーブッシュ30の挿入状態から明らかな
ように、このブッシュ30に取付けられているピン31
は図7に示されるように傾斜したガイドロッド25の下
端面に向かって垂直下方から接近してくる。
32へのホルダーブッシュ30の挿入状態から明らかな
ように、このブッシュ30に取付けられているピン31
は図7に示されるように傾斜したガイドロッド25の下
端面に向かって垂直下方から接近してくる。
【0043】そのため、このピン31がスムーズにV字
状の切欠き部26に入るには、この切欠き部26は、ロ
ッド25の長手方向中心軸線と片側斜面とのなす角度が
このガイドロッド25の傾斜角K゜に等しいか或はそれ
よりも大きく形成されている必要がある。
状の切欠き部26に入るには、この切欠き部26は、ロ
ッド25の長手方向中心軸線と片側斜面とのなす角度が
このガイドロッド25の傾斜角K゜に等しいか或はそれ
よりも大きく形成されている必要がある。
【0044】更に、スライドベース23において、ガイ
ドロッド25に対して摺動可能に連結するガイドブッシ
ュ28を図1及び図6に示されるようにその外側部であ
って挿通孔28aの軸線と直交する軸線上に設けられた
ピン35によりスライドベース23に対して回動可能に
取付けておけば、この実施例とは角度の異なるガイドロ
ッドを備えるルーズコアエジェクター装置に対してもこ
のスライドベースを使用することができ、その適用範囲
の拡大を図ることができる。
ドロッド25に対して摺動可能に連結するガイドブッシ
ュ28を図1及び図6に示されるようにその外側部であ
って挿通孔28aの軸線と直交する軸線上に設けられた
ピン35によりスライドベース23に対して回動可能に
取付けておけば、この実施例とは角度の異なるガイドロ
ッドを備えるルーズコアエジェクター装置に対してもこ
のスライドベースを使用することができ、その適用範囲
の拡大を図ることができる。
【0045】このことは、スライドベースが、例えば一
実施例のルーズコアエジェクター装置10についてのみ
使用可能なもので良いならば、前述したようなガイドブ
ッシュ28を使用する必要はなく、図8に示されるよう
に直接ガイドロッド挿通用の傾斜孔36を形成したスラ
イドベース37を用いてもよいことも意味している。な
お、図8に示されるようにルーズコア18とスライドベ
ース37との接続方法としてスライドベース37の下面
側からボルト38を入れてルーズコア18下端部18c
を螺着してもよい。
実施例のルーズコアエジェクター装置10についてのみ
使用可能なもので良いならば、前述したようなガイドブ
ッシュ28を使用する必要はなく、図8に示されるよう
に直接ガイドロッド挿通用の傾斜孔36を形成したスラ
イドベース37を用いてもよいことも意味している。な
お、図8に示されるようにルーズコア18とスライドベ
ース37との接続方法としてスライドベース37の下面
側からボルト38を入れてルーズコア18下端部18c
を螺着してもよい。
【0046】更に、前述した実施例のルーズコアエジェ
クター装置において、ガイドプレート21にはガイド孔
21aを形成してルーズコア18を挿通させるようにし
たが、図9に示されるガイドプレート41のようにルー
ズコア18を挿通させる部分を溝41aとしてもよい。
このガイドプレート41の方が、ルーズコア18を所定
の傾斜角度で挿通させる部分を精度よく且つ容易に製造
することができる。
クター装置において、ガイドプレート21にはガイド孔
21aを形成してルーズコア18を挿通させるようにし
たが、図9に示されるガイドプレート41のようにルー
ズコア18を挿通させる部分を溝41aとしてもよい。
このガイドプレート41の方が、ルーズコア18を所定
の傾斜角度で挿通させる部分を精度よく且つ容易に製造
することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における樹
脂成形金型のルーズコアエジェクター装置によれば、傾
斜して配置されたルーズコアに長手方向への移動力を付
与する時、従来のように単なる垂直方向へ及ぼされる持
ち上げ或は引き下げ力の分力によって長手方向への移動
力を得る構成と異なり、エジェクタープレートの上昇及
び下降時にルーズコアの下端部を積極的に横方向へ移動
して、持ち上げ力とこの横方向移動力との合成力を得て
ルーズコアを長手方向へ積極的に移動させるようにした
ものである。
脂成形金型のルーズコアエジェクター装置によれば、傾
斜して配置されたルーズコアに長手方向への移動力を付
与する時、従来のように単なる垂直方向へ及ぼされる持
ち上げ或は引き下げ力の分力によって長手方向への移動
力を得る構成と異なり、エジェクタープレートの上昇及
び下降時にルーズコアの下端部を積極的に横方向へ移動
して、持ち上げ力とこの横方向移動力との合成力を得て
ルーズコアを長手方向へ積極的に移動させるようにした
ものである。
【0048】そのため、ルーズコアの上昇及び下降時に
従来及ぼされたような曲げ力及びモーメントが掛かるこ
とはなく、従ってルーズコアとコアの挿通孔開口縁部と
のこすれの発生を防止することができ、ルーズコアの摩
耗の発生を防止してその信頼性を向上させることができ
る。
従来及ぼされたような曲げ力及びモーメントが掛かるこ
とはなく、従ってルーズコアとコアの挿通孔開口縁部と
のこすれの発生を防止することができ、ルーズコアの摩
耗の発生を防止してその信頼性を向上させることができ
る。
【0049】また、本発明のルーズコアエジェクター装
置によれば、前述したようにルーズコアはその長手方向
への移動力を直接受けるため、その傾斜角や突出ストロ
ークを大きくしても挿通孔に対する摩擦の問題は発生せ
ず、その結果ルーズコアの設定の自由度、引いては樹脂
成型金型の設計及び製品設計の自由度、即ち従来よりも
アンダーカット量を大きくとれることから得られる設計
の自由度が向上すると言う優れた効果をも奏する。更
に、本発明のルーズコアエジェクター装置では、ガイド
ロッドの取付け手段として、少なくとも下端に切欠き部
を形成し、この切欠き部に、台座プレートに着脱可能に
取り付けられたホルダーブッシュのピンを係止するよう
に組み付けるため、ガイドロッドの組立てが非常に容易
となる。
置によれば、前述したようにルーズコアはその長手方向
への移動力を直接受けるため、その傾斜角や突出ストロ
ークを大きくしても挿通孔に対する摩擦の問題は発生せ
ず、その結果ルーズコアの設定の自由度、引いては樹脂
成型金型の設計及び製品設計の自由度、即ち従来よりも
アンダーカット量を大きくとれることから得られる設計
の自由度が向上すると言う優れた効果をも奏する。更
に、本発明のルーズコアエジェクター装置では、ガイド
ロッドの取付け手段として、少なくとも下端に切欠き部
を形成し、この切欠き部に、台座プレートに着脱可能に
取り付けられたホルダーブッシュのピンを係止するよう
に組み付けるため、ガイドロッドの組立てが非常に容易
となる。
【図1】本発明の一実施例に係る樹脂成形金型のルーズ
コアエジェクター装置を示す断面図である。
コアエジェクター装置を示す断面図である。
【図2】図1に示されるルーズコアエジェクター装置を
備える樹脂成形金型の全体を示す斜視図である。
備える樹脂成形金型の全体を示す斜視図である。
【図3】図1に示されるルーズコアエジェクター装置を
構成するガイドプレートの全体を示す斜視図である。
構成するガイドプレートの全体を示す斜視図である。
【図4】図1に示されるルーズコアエジェクター装置を
構成するスライドベースの全体を示す斜視図である。
構成するスライドベースの全体を示す斜視図である。
【図5】図1に示されるルーズコアエジェクター装置を
構成するホルダーブッシュの全体を示す斜視図である。
構成するホルダーブッシュの全体を示す斜視図である。
【図6】図1に示されるルーズコアエジェクター装置に
おいてアンギュラガイドロッドの取付状態を図1の右側
から見た断面図である。
おいてアンギュラガイドロッドの取付状態を図1の右側
から見た断面図である。
【図7】図1に示されるルーズコアエジェクター装置に
おいてアンギュラガイドロッドの下端部をホルダブッシ
ュのピンに係合させる時の組み付け状態を示す構成説明
図である。
おいてアンギュラガイドロッドの下端部をホルダブッシ
ュのピンに係合させる時の組み付け状態を示す構成説明
図である。
【図8】本発明に係るルーズコアエジェクター装置を構
成するガイドベースの変形例を示す断面図である。
成するガイドベースの変形例を示す断面図である。
【図9】本発明に係るルーズコアエジェクター装置を構
成するガイドプレートの変形例を示す斜視図である。
成するガイドプレートの変形例を示す斜視図である。
【図10】従来の樹脂成型金型において使用されている
ルーズコアエジェクター装置を示す断面図である。
ルーズコアエジェクター装置を示す断面図である。
【図11】図9の10―10線に沿って得た従来のルー
ズコアエジェクター装置の部分的な断面図である。
ズコアエジェクター装置の部分的な断面図である。
【図12】図9に示される従来のルーズコアエジェクタ
ー装置においてルーズコアの下降時にルーズコアに及ぼ
される力の状態を説明する概略的な構成説明図である。
ー装置においてルーズコアの下降時にルーズコアに及ぼ
される力の状態を説明する概略的な構成説明図である。
10 樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置 11a 金型本体 11b コア 12 樹脂成型空間 13 台座プレート 14 スペーサ 15 室 16 エジェクタープレート 16a 上プレート 16b 下プレート 17 ルーズコア挿通孔 18 ルーズコア 18a 型部分 18b 突出部 18c 下端部 19 凹所 20 ボルト 21 ガイドプレート 21a ガイド孔 21b 貫通開口 22 摺動路 23 スライドベース 23a 凹部 23b コ字形部分 24 ピン 25 ガイドロッド 26 切欠き部 27 ピン 28 ガイドブッシュ 28a 挿通孔 29 逃げ孔 30 ホルダブッシュ 30a 二股部 30b 二股部 31 ピン 32 開口部 33 ボルト 34 ルーズコア下端部横方向移動手段 35 ピン 36 傾斜孔 37 スライドベース 38 ボルト 41 ガイドプレート 41a 挿通溝
Claims (2)
- 【請求項1】 樹脂成型品にアンダーカット部を形成す
べく樹脂成型金型の構成部分であるコアを貫通し、その
表面に対して斜めに且つ長手方向へ移動可能に設置され
たルーズコアを移動させるエジェクター装置において、
前記コアとその下部に間隔を開けて配置された台座プレ
ートとの間に上下動可能に配置されたエジェクタープレ
ートと、前記ルーズコアの上昇及び下降時にその下端の
相対的横移動方向に伸長して前記エジェクタープレート
に形成された摺動路と、この摺動路に移動可能に配置さ
れ、前記ルーズコアの下端に連結されたスライドベース
と、前記エジェクタープレートの上昇及び下降時に前記
ルーズコア下端部に積極的に横方向移動力を付与する手
段とから構成され、 前記エジェクタープレートの上昇及び下降時に前記ルー
ズコア下端部に積極的に横方向移動力を付与する手段
が、前記コアと前記台座プレートとの間を前記ルーズコ
アと平行に前記スライドベースを介して伸長し、一端が
前記コアに且つ他端が前記台座プレートにそれぞれ係止
されたガイドロッドを備え、前記スライドベースが前記
ガイドロッドに相対的に摺動可能に連結され、 更に、前記スライドベースがこのスライドベースに対し
て回動可能に取り付けられたガイドブッシュを備え、こ
のガイドブッシュの回動軸線に直交する軸線に沿って形
成された挿通孔に前記ガイドロッドを相対的に摺動可能
に挿通させた ことを特徴とする樹脂成形金型のルーズコ
アエジェクター装置。 - 【請求項2】 前記ガイドロッドは少なくとも下端に形
成された切欠き部を備え、このガイドロッドが、その上
端を前記コアに係合し、且つ下端の前記切欠き部を前記
台座プレートに着脱可能に取り付けられたホルダーブッ
シュのピンに係合して支持されることを特徴とする請求
項1に記載の樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5177077A JP2823782B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5177077A JP2823782B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0732370A JPH0732370A (ja) | 1995-02-03 |
JP2823782B2 true JP2823782B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=16024728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5177077A Expired - Lifetime JP2823782B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 樹脂成形金型のルーズコアエジェクター装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2823782B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102328000A (zh) * | 2011-07-14 | 2012-01-25 | 太仓市金鹿电镀有限公司 | 一种冲压模具的斜滑块 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4088568B2 (ja) | 2003-08-18 | 2008-05-21 | 株式会社 タカオ設計事務所 | エジェクター装置 |
US7140868B1 (en) * | 2003-10-27 | 2006-11-28 | Hs Die & Engineering, Inc. | Universal lifter foot assembly for removal of core block from mold |
JP5128791B2 (ja) * | 2006-01-17 | 2013-01-23 | 高松 伸吉 | アンダーカットコアエジェクター装置及び成形金型 |
CN104494065B (zh) * | 2014-12-05 | 2016-08-24 | 宁波方正汽车模具有限公司 | 汽车前门上框架抽芯机构 |
CN107303717B (zh) | 2016-04-19 | 2019-08-06 | 株式会社技术可拉茨 | 底切处理机构、成型用模具以及成型品 |
CN106239844B (zh) * | 2016-09-20 | 2018-06-12 | 宁海县第一注塑模具有限公司 | 一种注塑模具直顶芯斜抽芯差速联动脱模装置 |
CN114750375B (zh) * | 2021-08-24 | 2024-03-12 | 宁波均胜群英汽车系统股份有限公司 | 一种多角度抽芯脱模模具 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6042617U (ja) * | 1983-08-31 | 1985-03-26 | 立松モ−ルド工業株式会社 | 射出成形用金型 |
JP3057014U (ja) * | 1998-08-26 | 1999-03-26 | 株式会社山本製作所 | 溶剤濾過装置及び該装置を備えたドライクリーニング装置 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP5177077A patent/JP2823782B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102328000A (zh) * | 2011-07-14 | 2012-01-25 | 太仓市金鹿电镀有限公司 | 一种冲压模具的斜滑块 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0732370A (ja) | 1995-02-03 |
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