JP2823692B2 - 薄型眼内レンズ - Google Patents
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Description
し、特に約3.2mm以下の長さの強膜トンネル切開部を通
ってIOLを眼中に入れることができる変形可能な光学体
を持ったIOLに関する。
によって損傷を受けた場合、生まれつきのレンズをIOL
で置き換えることが一般的に行われている。これを実行
するための一つの方法は眼中に比較的長い切開部を形成
し、生まれつきのレンズをひと塊で取り除くことであ
る。しかしながら現在これを実行するより普通の方法
は、眼中により短い切開部を形成し、水晶体乳化術(フ
ァコ乳化)(phacoemulsification)装置のファコチッ
プ(phaco tip)またはプローブ(probe)を切開部から
眼中に挿入し、生まれつきのレンズを超音波エネルギー
を用いて破壊することである。次にレンズ断片を比較的
短いファコ切開部を通って眼から吸引し、ファコチップ
を取り出す。
される眼中の切開部の長さは、切開部を通ってファコチ
ップがほぼぴったりとはめ込まれる様に、典型的には約
3.2mm以下である。レンズ除去切開部が長ければ眼に対
する外傷がより大きく、患者の回復時間がより長くなる
と一般的には認識されている。レンズをひと塊で除去す
る必要性等、大きな切開部では他の弊害も生じる。現
在、約80パーセントのレンズ除去手術でファコ乳化技術
が使用されている。もちろん、ファコ乳化レンズ摘出で
は小さな切開部しか必要でないので、小さなファコ切開
部を通って挿入できるIOLが入手でき使用されることが
望ましい。
眼内で摘出されたレンズの領域に光学体を固定するため
の光学体に結合した(またはそれと共に形成される)固
定部材が含まれる。IOLにはたとえばポリメチルメタク
リレート(PMMA)等で形成それる硬質または剛性光学体
を有するものと、シリコーン、ハイドロゲル、またはア
クリル等の変形可能材料で構成される変形可能光学体を
有するものの二つの基本的種類がある。硬質IOLを使用
した場合、硬質光学体を切開部を通って挿入できるよう
にするためには3.2mmの切開部をほぼ硬質光学体の直径
に広げなければならず、ファコ乳化レンズ摘出の利点の
多くがそれにより明らかに失われる。
変形可能な(例えば折り畳みまたは巻き込み)二つの既
知のクラスの従来技術IOLがある。強膜トンネル切開部
は、単一切開部と交差するかまたはそれを横切る追加的
切開部がない強膜内の単一切開部である。これらのIOL
の第一のものは、屈折率約1.47以上であるアクリル光学
体を有する。アクリルIOLは約12d〜約24dの全ジオプト
リー領域をカバーするが、3.2mmファコ切開部を通ってI
OLを挿入するに必要とされる高い伸びを有さない。伸び
は(Ld/Lu)100で定義されるが、ここでLdは無応力状態
から破壊点までの長さの最大の変化であり、Luは無応力
の長さである。光学体が弾性的に引き延ばされ、小さな
ファコ切開部を通って通過するために小断面積形状をと
るように流動するためには、高い伸びが望ましい。例え
ば現在知られているアクリル光学体は約150パーセント
の伸びを有するのみである。
を有する。既知のシリコーン系光学体の一つでは屈折率
はわずか約1.408である。従ってわずか12ジオプトリー
のIOLを提供するために約5.1平方ミリメーターの比較的
大きい最大断面積を有することが必要になる。このシリ
コーン系材料でより高いジオプトリー能を構築すること
ができるが、より高いジオプトリー能はそれに対応する
より大きい最大断面積を必要とし、普通は眼中のわずか
約3.2mmの強膜トンネル切開部を通らないという結果に
なる。特に、このタイプのシリコーンIOLが14d以上のジ
オプトリー能で3.2mm強膜トンネル切開部を通って移植
できることはほとんど有り得ず、15dを越えるジオプト
リー能では3.2mmの強膜トンネル切開部を通っての眼中
への移植は本質的に不可能であると本発明者は理解して
いる。20dまたはそれ以上のジオプトリー能を有するこ
のタイプのIOLの移植は不可能である。
(Fedorov)らの米国特許第4,647,282号に開示されてい
る。この特許に開示されたシリコーン系材料の一つは屈
折率1.480を有する。しかしながらこのシリコーン系材
料はわずか130パーセントの伸びを有するのみで、該特
許には、とりわけ、どの様にして光学体が構築されるか
に関する特定の幾何学的な教示が欠けている。
8月1日に出願された「眼内レンズに使用するための高
い光屈折率と改良された力学的性質を有する光学的に透
明な強化シリコーンエラストマー(OPTICALLY CLEAR RE
INFORCED SILICONE ELASTOMERS OF HIGH OPTICAL REFRA
CTIVE INDEX AND IMPROVED MECHANICAL PROPERTIES FOR
USE IN INTRAOCULAR LENSES)」という名称の米国特許
出願第562,452号に開示されている。本発明者が知る限
りでは、このシリコーン系材料で構築された光学体を有
するIOL、および16ジオプトリーまたはそれ以上を有す
るIOLは、以下に記載される様な本発明の原理を用いな
ければ長さ約3.2mmの強膜トンネル切開部を通過するこ
とはできないであろう。現在のところ、この材料の16ジ
オプトリーの既知の光学体は約5.3mm2の最大断面積を有
する。
発明のIOLには公知のアクリル光学体より大きい伸びを
有し、弾力性があり変形可能なシリコーン系光学体が含
まれる。さらに本発明のシリコーン系光学体は、なんら
の有意の(即ち、光学能または屈折力)の限界を有さな
い。本発明のIOLはこれらの利点を有するが、それらは
また約3.2mm以下の長さの強膜トンネル切開部を通って
眼中に挿入することができる。従って普通はファコチッ
プのために使用されるファコ切開部を、移植するIOLを
受け入れるために広げる必要がない。
作用する眼からの力に由来する光学的歪みが実質的にな
いように充分な硬度を有する。光学体はまた、光学体の
寸法が小さいために光が光学体の外周と相互干渉しまぶ
しさを生じる場合にもたらされるまぶしさを実質的に防
止するのに充分な寸法を有する。
びを有する。好ましくは光学体の伸びは少なくとも約26
0パーセントである。
きわめて高いパーセンテージに応用することができる。
本発明は特に、約12〜約24ジオプトリーを有する変形可
能光学体に応用することができ、ジオプトリー能のこの
範囲は全てのIOL受容者の約95パーセントに対して処方
されていると考えられる。本発明の特徴は例えば少なく
とも約20ジオプトリーを有する光学体に応用でき、これ
は3.2mm強膜トンネル切開部を通って移植できる既知の
従来技術シリコーンIOLのジオプトリー能より高いジオ
プトリー能である。
切開部を通して挿入するために必要な切開部の長さを決
める主要な制御因子であるという、本発明者による認識
に部分的に基づいている。より特別には長さで3.2mm以
下の強膜トンネル切開部を通って挿入するためには、光
学体の最大断面積は約4.4mm2以下でなければならない。
の一つまたは両方の曲率は光学体の矯正能またはジオプ
トリー能を決定する。望ましい最大値、またはそれ以下
の値に最大断面積を維持するためには、矯正能を提供す
る面(複数または単数)の凸曲率を最小にすることが望
ましい。光学体の厚みを増す過度の凸曲率なしに必要な
矯正能を得るためには、少なくとも約1.445、好ましく
は約1.46の屈折率を有する光学体を採用することが好ま
しいが、必須ではない。1.445未満の屈折率は、得られ
るであろうジオプトリー矯正能を制限する傾向がある
か、または望ましいことではない他の性質の低下を招
く。
曲がるか変形し、それにより光学的歪みがもたらされる
ほど薄くつくられないことも重要である。ひとつの好ま
しい構成のためには、光学体は光軸を有し、移植された
IOLの光学体の機械的変形に由来する光学的歪みを防ぐ
ためには光軸に沿った光学体の厚さは約0.736mm以上で
ある。好ましくはこの厚さは約0.813mm以上である。
半径方向寸法を持たなければならない。これを達成する
ためには、光線が光学体の端とまぶしい光を生じるに充
分な相互作用をしないことを確実にするために、光学体
は眼中で光学ゾーンを覆うに充分な半径方向寸法を持た
なければならない。FDAティアーシステム(Tier Syste
m)によれば約5mmまで下がったより小さい直径を有する
光学体によってまぶしさが実際的に防止されるが、好ま
しい構成では光学体は円形であり、少なくとも約6mmの
直径を有する。
る。固定部材と光学体との間で強い付着が得られる様な
方法で光学体を構築することを考慮することも重要であ
る。これは中央光学ゾーンと、光学ゾーンを囲む外周ゾ
ーンを有するように光学体を構築することによって有利
に行われる。外周ゾーンは光を網膜上に合焦させるため
には使用されず、固定部材を光学体に取り付けるための
固定部材の取付領域を受け取るために使用される。中央
光学ゾーンは光を網膜上に合焦させるために使用され、
望ましい矯正能を与える。
形に対し強化するのを助ける枠を有効に形成する。外周
ゾーンは、固定部材を光学体に取り付けるために使用さ
れ、光学体に支持を与える支持体を含むことが好まし
い。
の光学的性質に寄与しないため、外周ゾーンの軸方向断
面積領域を最小に減らすことが望ましい。一方、外周ゾ
ーンのある程度の厚さ、すなわち軸寸法が固定部材と強
い接着を得るために必要である。好ましい構成では、軸
方向の外周ゾーンの厚さは約0.305mm以上であり、より
好ましくは約0.381mm以上である。
含まれる。IOLを移植するために用いられる道具によっ
て光学体に加えられる圧縮力が、IOLを永久的なひっか
き傷または印をつけることがない様、好ましくは光学体
の硬度は少なくとも約38ショア(Shore)Aである。さ
らに光学体は好ましくは約1000psi以下の引っ張り強度
を有するが、それはこれより大きい引っ張り強度は挿入
中に光学体を引き延ばすことをより困難にするからであ
る。固定部材が半径方向に内側に弾性的に押し付けられ
る場合、光学体の機械的歪みを防止するためには引っ張
り強度は好ましくは約600psiより大きくなければならな
い。
使用するに適したいくつかの性質を持っている。シリコ
ーン系材料には実質的にアクリレートがないことが好ま
しい。好ましいシリコーン系材料は上記で述べた、「眼
内レンズに使用するための高い光屈折率と改良された機
械的性質を有する光学的に透明な強化シリコーンエラス
トマー(OPTICALLY CLEAR REINFORCED SILICONE ELASTO
MERS OF HIGH OPTICAL REFRACTIVE INDEX AND IMPROVED
MECHANICAL PROPERTIES FOR USE IN INTRAOCULAR LENS
ES)」と題した1990年8月1日出願の米国特許出願第56
2,452号に記載されている。この出願の開示内容は本明
細書に参考として含まれる。
部材はPMMAまたはポリプロピレンからできている。移植
後、眼によって生じる力を光学体により望ましく加える
ためには、固定部材のそれぞれは好ましくはC形状の引
き延ばされた弾性体の形態である。好ましくは固定部材
は一般的には直径方向に向かい合った位置で光学体と組
み合わせられる。
随する説明図と関連した以下の記述を参照して最もよく
理解することができる。
分的に断面を示した平面図である。
ー能対最大断面積のプロットである。
最小中央厚さのプロットである。
示す正面図である。
コ乳化装置の使用を示す透視図である。
ために使用される挿入具の代表的な形状を示す斜視図で
ある。
図である。
透視図である。
15および17を有するIOL11を示す。光学体13は弾性があ
って変形可能であり、好ましくは約1.46の屈折率、約26
0パーセントの伸び、約1000psiまでの引っ張り強度およ
び約38のショアA硬度を有する、弾性または変形可能な
シリコーン系材料で(成形等により)構成される。特に
有用なシリコーン系材料は以下において充分に開示され
る。光学体13に対し様々な形状が採用されるが、示され
た実施態様では光学体13は両凸形であり、平面図では円
形でありかつ約6mmの外形D1を有する。
様に面19および21は双方とも凸型であり、これが好まし
い。しかしながら望ましいジオプトリー能範囲を生じる
平面−凸面等の他の形状もその代わりに用いることがで
きる。
できるに充分な小さい寸法に折り曲げることができる様
に、光学体13に対する様々な幾何学的パラメーターが特
に開発され、これは約12〜約24ジオプトリーの範囲を有
する光学体で可能である。光学体13は光軸23を有し、光
軸に沿った光学体13の厚さT1、すなわち最小中央厚さは
約0.736mm以上であり、好ましくは約0.813mm以上であ
る。光学体13は直径D2の中央光学ゾーン25、光学ゾーン
を取り囲む環状の外周ゾーン27および外周28を有してい
る。図2に示す軸方向の外周ゾーン27の厚さT2は、好ま
しくは約0.381mm以上であるが、約0.305mm程度の小さい
厚さも使用できる。光学ゾーン25は平面図(図1)に示
される様に円形であり、光学体13のレンズ部または有効
視覚矯正部を形成する。ゾーン25および27は一体の一片
構造である。
た光学体の断面積である最大断面積を有する。光学体13
の最大断面積は図3の断面に示されており、好ましくは
4.4mm2以下である。
ズの一部を形成しない。外周ゾーン27の機能には移植の
際に変形に対して光学ゾーン25を強化すること、固定部
材15および17を光学体13に搭載または取り付けること、
および光学体の外周28と相互作用し、移植後にまぶしさ
を生じさせる光の可能性を減少させるために光学体13の
直径を増加することが含まれる。
本実施態様ではそれぞれがほぼC形状の弾性のあるポリ
プロピレンの繊維またはストランドの形態である。固定
部材15および17のそれぞれは、その近接した末端部に、
固定部材の近接した末端部の一部をループ31に成形して
形成される取付領域29を有する。光学体13の材料は取付
領域29を完全に取り囲み、固定部材を光学体に直径方向
に向かい合った位置に強く取り付けるためにループ31を
満たしている。
のことは、取付ループ31の使用と共に、本明細書に参照
として組み込まれるクリスト(Christ)らの米国特許第
4,790,846号に記載されている。もちろん、様々な異な
った技術および構成が、光学体13を眼中に固定するある
種の固定手段を提供するために使用されてよく、示され
た構成は単に一例である。
それぞれ受け取る半径方向突起または支持体33が含まれ
る。支持体33は固定部材15および17の光学体13への取付
を助け、眼中で光学的歪みをつくり出すタイプの変形に
対して光学ゾーン25を強化する。
ル切開部を通って移植でき、約12〜約24ジオプトリーを
有するIOLの制作を可能にする。本発明の望ましい特徴
を得る一つの好ましい方法は、少なくとも1.445の屈折
率、少なくとも200パーセントの伸び、および以下の表
に示されるパラメーターの組を有する材料またはシリコ
ーン系材料の6mm直径D1光学体を利用することである。
オプトリー能と共に変化するかを示す。特に図4は上に
示された表中の正のジオプトリー能の4つのグループに
対する曲線35、37、39および41それぞれを示す。光学体
13のすべての他のパラメーターを一定に保ち、曲率、例
えば前面19の曲率を変えると、曲線35に示される様にジ
オプトリー能が12から約14.5に増加するにつれて断面積
CSAは一般に直線的に増加する。最大断面積が図4の上
限ライン43で示される約4.4mm2の上限に達すると、光学
体13の他のパラメーターは最大断面積を上限ライン43以
下に保つために変えられる。光学体13の最大断面積が上
限ライン43より上に行く場合、得られるIOLが約3.2mm以
下の強膜トンネル切開部を通って眼中に挿入できる可能
性が減少する。
定義された実施態様では外周ゾーン27の軸方向厚さは、
ジオプトリー範囲15〜18.5に対し0.457mmから0.381mmへ
減少し、このジオプトリー範囲でジオプトリーと最大断
面積の変化が図4の曲線37で示される。
ゾーン25の直径D2は5.25mmに減少し、曲線39に示される
様にこれによりジオプトリー範囲を19〜21.5に拡張する
ことができる。同様に光学ゾーン25の直径D2を5mmに減
少させることにより、曲線41に示される様に上限ライン
43を越えることなく22〜24のジオプトリー能範囲が提供
できる。
体に対する望ましい機械的強度を提供するためには、光
学体13の中央厚さを0.813mm以上に保つことが好まし
い。図5は曲線35、37、39および41それぞれに対応する
曲線35a、37a、39aおよび41aを示す。図5の曲線は光学
体13の最小中央厚さT1がジオプトリーグループのそれぞ
れの中でジオプトリー能と共にどの様にして増加するか
を示し、図5の下限ライン45に示される様に光学体の最
大中央厚さが常に下限0.813mmより上にあることを示
す。
とができる一つの方法を示す。図6で光学体13は直径の
およそ半分に折り畳まれ、折り線は一般に図1に示され
る補助線47に沿っているが、これは単なる例である。図
1に示される光学体の左半分は光学体の右半分の下に折
り畳まれ、図6に示される折り畳み状態を与える。固定
部材15および17を挿入のために望ましい位置に置く様に
折り畳みは任意の望みの直径に沿うことができる。固定
部材15および17は、切開部を通る挿入を妨げない様に充
分に柔軟性がある。
トの眼51を模式的に示す。生まれつきのレンズ53を取り
除くため、強膜トンネル切開部の形のファコ切開部57
を、例として図7に示される様に眼中に形成し、通常の
ファコ乳化装置61のファコチップ59が切開部を通って生
まれつきのレンズ53を含む眼の領域へ挿入される。切開
部57は通常約長さで3.2mm以下であり、眼の組織は典型
的にはきわめてきちんとファコチップ59を取り囲む。装
置61により与えられる超音波エネルギーが生まれつきの
レンズ53を破壊し、レンズ断片は水晶体嚢55から、ファ
コチップ59を通して加えられる減圧を用いて吸引され
る。生まれつきのレンズ53を充分に取り除いた後、ファ
コチップ59は切開部57を通って眼51から引き出される。
して挿入することである。これを行うためには6mm直径
の光学体13が長さ約3.2mm以下の強膜トンネル切開部を
通してはめ込む事ができる様に、IOL11は適度に変形し
なければならない。これは、例として図6に示される様
にIOLを折り畳むことによって行われる。IOL11の折り畳
みとその切開部57を通しての挿入は、好ましくは適当な
挿入具で行われる。
分野の外科医に知られており、マクドナルド(McDonal
d)挿入器、ファイン(Fine)挿入器、マックファーソ
ン(McPherson)かん子またはタイング(Tying)かん子
等が採用される。図8は近接末端部77で、アームが弾性
的にお互いを離す様に合わさった、弾力性の金属アーム
73および75を有する通常のマクドナルド挿入器71を示
す。アーム73と75はそれぞれ、お互いにアームに働くバ
イアス力によってほとんど接触した状態で閉じた位置に
通常は保たれているチップ79で終わる。アーム73および
75と組になったフランジスリーブ78およびフランジピン
80それぞれは、アームの分離を制限しチップ79を固く接
触することを防止する止めを形成する。アーム73と75は
お互いに片寄っているが、同じバイアス力が図8Aに示さ
れるアームの交差部81によってチップ79を相互の方向に
押しつける。チップ79と交差部81は比較的固いが、切開
部を長くしないで切開部57を通って通過するに充分なほ
ど小さい。
ップ79の間に把持される。図9に模式的に示される様
に、IOL 11はついで切開部57を通して切開部57を拡張せ
ずに眼中に挿入される。移植手順は基本的に既知の手順
と同じである。一度移植されたら、弾性があり変形でき
る光学体13はその正常な状態、または非変形状態に戻
り、固定部材15および17はIOL 11を普通の方法で眼中に
固定する。
セントの式R4R5−SiO[式中、アリール置換基(R4およ
びR5基)はフェニル基、モノ−低級アルキル置換フェニ
ル基、およびジ−低級アルキル置換フェニル基から独立
に選ぶことができる]で示されるアリール置換シロキサ
ンユニットを含む架橋コポリマーの化学組成を有する強
化エラストマー組成物である。好ましくはアリール基の
双方は単純フェニルであり、そのようなジフェニルシロ
キサンユニットはコポリマー中に約14〜約16モルパーセ
ントの量で存在する。
で末端ブロックされる。末端ブロック基の少なくとも一
つの置換基はオレフィン結合を含む。従ってコポリマー
に取り込まれる末端ブロック基の一般式はR1R2R3SiO0.5
である[式中、R1とR2は限定されず、それらは例えばア
ルキル、アリール、置換アルキルおよび置換アリール基
より独立に選ばれる]。R3はオレフィン結合を含む。R3
は好ましくはアルケニル基であり、より好ましくはビニ
ル基である。好ましい実施態様では、末端ブロック基は
ジメチルビニルシロキサンユニットである。オレフィン
(ビニル)基の役割はポリマーの硬化または架橋を可能
にすることであり、好ましくはある種の紫外線吸収化合
物を架橋コポリマーマトリックスに共有結合的に結び付
けることである。
しくは二つのアルキル置換基がエチルまたはメチルであ
るジアルキルシロキサンである。言い替えればコポリマ
ーのシロキサン形成ブロックの残りの一般式は、R6およ
びR7基が独立的にメチルおよびエチルから選ばれるR6R7
−SiOであることが好ましい。好ましくはR6およびR7基
の双方ともメチルである。
いが、特にR4およびR5基がフェニルでありR6およびR7基
がメチルである場合、約250の重合度が好ましい。
方法によって、市販されているか既知の方法でつくるこ
とができる出発原料から行うことができる。
微細に分散したトリメチルシリル処理シリカ強化剤等の
ヒュームドシリカ強化剤等の強化剤を含有することが好
ましい。
くは100部のコポリマーに対し強化剤約15〜約45部の量
で使用される。ヒュームドシリカそのものは市販されて
いる。好ましくは使用されるヒュームドシリカは約100
〜約450m2/グラムの表面積を有する。より好ましくはヒ
ュームドシリカは約200m2/グラムの表面積を有し、100
部(重量部)のコポリマーに対し約27部(重量部)の量
(重量)で存在し、コポリマーが緊密にシリカと混合さ
れると実質的に同じ段階でヘキサメチルジシラザンでト
リメチルシリル化される。
に当技術で「基材」と呼ばれる。眼内レンズの適した材
料をつくる目的では、基材はトリクロロトリフルオロエ
タン等の適当な不活性溶剤中に分散され、その分散物は
固形不純物を除去するために濾過されてよい。その後、
溶剤は穏やかな加熱及び真空で除かれる。
量の二つの成分に分けられる。成分は一般に「A部分」
と「B部分」と呼ばれる。
(B部分)に加えられるが、これは当技術で普通のこと
であり既知である。式:(R)a(H)bSiO
4−a−b/2[式中、Rは単純低級アルキル、例えばメ
チルであり、aは約1.00〜約2.10の範囲であり、bは約
0.1〜約1.0の範囲である]で示される液状オルカノバイ
ドロジェンポリシロキサン架橋剤が明らかに適してい
る。
とができる。
も2、より好ましくは約6時間が混合成分において処理
時間として好ましい。この理由で1,2,3,4−テトラメチ
ル−1,2,3,4−テトラビニル シクロテトラシロキサン
等の適当な架橋阻害剤を第二成分(B部分)に加えてよ
い。
B部分の液体射出成形、あるいはキャストまたは圧縮成
形によって行われる。
想と範囲から逸脱することなく当業者は様々な変更、変
形および置替を行うことができる。
る。
断面積を有する請求項1記載の眼内レンズ。
1記載の眼内レンズ。
請求項1記載の眼内レンズ。
736ミリメーター以上である請求項1記載の眼内レン
ズ。
を囲む外周ゾーンを有し、軸方向の外周ゾーンの厚さが
約0.305ミリメーター以上である請求項1記載の眼内レ
ンズ。
よび少なくとも約1.46の屈折率を有する請求項1記載の
眼内レンズ。
2記載の眼内レンズ。
請求項2記載の眼内レンズ。
ーの直径を有する請求項2記載の眼内レンズ。
た、第一および第二のほぼC形状の弾性固定部材が固定
手段に含まれる請求項2記載の眼内レンズ。
請求項3記載の眼内レンズ。
請求項4記載の眼内レンズ。
きさの最大断面積を有する請求項5記載の眼内レンズの
セット。
る第M項記載の眼内レンズのセット。
第N項記載の眼内レンズのセット。
光学ゾーンを囲む外周ゾーンを有し、軸方向の外周ゾー
ンの厚さは約0.305ミリメーター以上である第N項記載
の眼内レンズのセット。
れぞれ約0.457ミリメーター以上、約0.381ミリメーター
以上、約0.381ミリメーター以上および約0.381ミリメー
ター以上の外周ゾーンの厚さと、それぞれ少なくとも約
5.5ミリメーター、少なくとも約5.5ミリメーター、少な
くとも約5.25ミリメーターおよび少なくとも約5ミリメ
ーターの直径を持つほぼ円形の光学ゾーンを有する第P
項記載の眼内レンズのセット。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも20ジオプトリーを有する弾性で
変性可能なシリコーン系の光学体であって、該光学体は
外周を有し、3.2ミリメーター以下の長さの強膜トンネ
ル切開部を通って眼内に眼内レンズを通すことができる
ように、光学体が正常な光学的状態から変形した挿入状
態へ弾性的に変形できるようになっている光学体;およ
び 光学体を眼内に保持するために光学体に結合して固定手
段 を有して成り、 該光学体は、眼中に移植したとき正常な光学的状態にあ
り、眼内レンズに作用する眼からの力に由来する光学的
歪みが実質的にない様に充分に硬質であり、該光学体
は、眼内に移植したとき光学体の外周と光の相互作用に
由来するまぶしさを実質的に防止するために充分な寸法
を有している眼中移植用眼内レンズ。 - 【請求項2】4.4平方ミリメーター以下の最大断面積を
有する弾性的に変形可能なシリコーン系の光学体であ
り、3.2ミリメーター以下の長さの強膜トンネル切開部
を通って眼内に眼内レンズを通すことができるように光
学体が正常な光学的状態から変形した挿入状態へ弾性的
に変形できるようになっている光学体;および 光学体を眼内に保持するために光学体に結合した固定手
段 を有して成り、 該光学体は、眼中に移植したとき正常な光学的条件にあ
り、眼内レンズに作用する眼からの力に由来する光学的
歪みが実質的にない様に充分に硬質であり、該光学体
は、眼内に移植したとき光学体の外周と光の相互作用に
由来するまぶしさを実質的に防止するように充分な寸法
である眼中移植用眼内レンズ。 - 【請求項3】4.4平方ミリメーター以下の大きさの最大
断面積、少なくとも1.445の屈折率、12〜24ジオプトリ
ーおよび少なくとも5ミリメーターの直径を有するほぼ
円形の弾力性があり変形可能なシリコーン系の光学体で
あり、 前面および後面を有しており、少なくとも一つの該面は
凸型である光学体;および 光学体を眼内に保持するための固定手段 を有する眼中移植用眼内レンズ。 - 【請求項4】少なくとも200パーセントの伸び、4.4平方
ミリメーター以下の大きさの最大断面積、少なくとも1.
445の屈折率、12〜24ジオプトリーおよび少なくとも5
ミリメーターの直径を有するほぼ円形で弾性があり、変
形できる光学体であり、 前面および後面を有し、前記面の少なくとも1つは凸型
である光学体;および 光学体を眼中に保持するための固定手段 を有する眼中移植用眼内レンズ。 - 【請求項5】眼中移植用眼内レンズのセットであって、
該眼内レンズのセットは 第一、第二、第三および第四眼内レンズであり、 第一、第二、第三および第四眼内レンズのそれぞれは、
眼内レンズを3.2ミリメーター以下の長さの強膜トンネ
ル切開部を通って眼内に通すことができるように光学体
が変形可能である様になっている弾性があり変形可能な
シリコーン系の光学体、および光学体を眼中に保持する
ための固定手段を有して成り、前記光学体のそれぞれは
外周を有し、眼中に移植した場合に眼内レンズに作用す
る眼からの力に由来する光学的歪みが実質的にない様に
充分に硬質であり、かつ前記光学体のそれぞれは移植し
た場合に光学体の外周上での光の相互作用に由来するま
ぶしさを実質的に防止するに充分な寸法である第一、第
二、第三および第四眼内レンズ を有して成り、 前記第一、第二、第三および第四眼内レンズの前記光学
体はそれぞれ12〜14.5、15〜18.5、19〜21.5、および22
〜24ジオプトリーを有する眼内レンズのセット。
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