JP2823641B2 - ガラス板の曲げ及び強化装置 - Google Patents

ガラス板の曲げ及び強化装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ガラス板を、曲げ温度に加熱するための
水平ローラ炉又は、かまと、このローラ炉に続く押し曲
げ部署と、この押し曲げ部署に続く冷却部署、とを有す
るガラス板の曲げ・強化装置において、このローラ炉と
冷却装置間に、可撓運搬ベルトが設けられ、このベルト
が炉のローラ台からガラス板を運び出し、曲げ部署へガ
ラス板を運搬し、ガラス板は運搬ベルトと共に曲げら
れ、曲げられたガラス板はその後冷却部署へ運搬される
ような装置に関する。
〔従来の技術〕
この種の装置は西独実用新案第1471872号での述べら
れている。押し曲げ装置は、そこでは伝統的な構造の凸
状曲げ上型と凹状曲げ下型を具備している。曲げ工程の
後、ガラス板に必要な安定正を与えるために、冷却空気
が曲げ部署内のガラス板の両面に、供給される。この冷
却は、強化部署として作られた次の冷却部署で、実際の
強化工程に引き継がれる。
この公知の機械は少なくとも5mmの厚さを有するガラ
ス板だけ、強化することを可能とする。もしガラス板が
5mmより薄いならば、安定性の目的のための冷却後、そ
れらの内側は、すでにそれらの温度が必要な強化を得る
ために、もはや適してないような程度に冷やされてい
る。
西独実用新案第1292806号は、ガラス板の曲げ・強化
の工程を明らかにし、その工程では水平に置かれたガラ
ス板は、押し曲げ装置の型に固定された、やわらかく弾
力のある不燃性織物のマット上に置かれ、押し曲げ中そ
のマット上に支持し続けられる。次の強化の目的のた
め、その型はそれらを通って流れる媒体により冷却可能
である。その型の間に固定されたマットは、金属糸で補
強されたガラス繊維から製作することが可能である。
この公知の工程には、固定されたマット上へ炉の運搬
ローラから曲げ温度に加熱されたガラス板を移動するた
めに、さらなる手段が要求される。これらのさらなる手
段は、そのマット上のガラス板を位置させるのに続い
て、再び押し曲げ位置から移動させねばならない。この
工程はガラス板の温度損失をもたらす一定の時間を要す
る。しかしながらガラス板は、強化の目的のため一定の
最低温度を持っていなければならないので、その板はこ
の温度損失を償うための対応するより高い温度へ加熱さ
れなければならない。しかしながら、5mmより薄いガラ
ス板の場合は、このような前記ローラ炉のより著しい加
熱は、薄いガラス板の変形の危険が増すことにより、必
然的にガラス板の光学特性に関しての問題をもらす。加
えてたとえガラス繊維の織物が金属繊維で補強されてい
ても、それは比較的高い熱抵抗を持ち、ガラス板の下側
面の急冷に不利となる。このように、この工程は約5mm
より厚い厚さのガラス板の曲げ・強化のためにだけ再度
適用される。
〔発明が解決しようとする課題〕
この発明の課題は、5mmより薄いガラス板の曲げ・強
化を可能とする前述の種類の装置を構成することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明によれば、この装置は、押し曲げ部署の曲げ
具が水冷の全面曲げ型を具備し、それの全面接触によっ
てガラス板には、曲げの次に、素早く要求された強化が
与えられ、運搬ベルトは耐熱金属繊維を編んだまたは織
った組織を有し、運搬ベルト面と直角な方向に0.25×10
-3〜5×10-3m2kW-1の熱抵抗を有することを特徴とす
る。
このような装置で3〜4mmの厚さのガラス板を曲げ・
強化を可能とするために、耐熱金属繊維から作られた運
搬ベルトが特に適合するように提供され、運搬ベルト面
と直角な方向に1×10-3〜2.5×10-3m2KW-1の熱抵抗を
有する。
ガラス面との全面接触の結果として前記ガラス面から
その型へ、よく熱が移動するのを保障する連続な接触面
を、それぞれに有する水冷型の使用によって、また、指
示された低い熱抵抗値又は同様に高い熱電動値を持つ運
搬ベルトの使用によって、その要求された目的は達成可
能である。曲げ部署の押し具の冷却機能はこれらの状態
でひじょうに高く、5mmより薄い厚さのガラス板を、そ
の装置の助けで曲げ・強化することも可能となる。その
簡単な効果のある運搬装置により、この発明の装置で短
周期時間を達成可能で、それで同装置はとても能率的な
結果を生じる。
〔実施例〕
この発明は、図面に関して以下に、より詳細に述べら
れる。
曲げられ、強化されるガラス板1は、連続炉3を通し
て、駆動される運搬ローラ2上に水平状態で運搬され、
その炉でガラス板はほぼ650℃のそれらの曲げ温度に加
熱される。
炉3から、それらの曲げ温度に加熱されたガラス板1
が、曲げ部署に入り、そこには凸状曲げ上型6と凹状曲
げ下型7を具備する押し曲げ装置がある。その2つの曲
げ型6,7は公知の方法で図示されていない押し曲げ装置
によって垂直に動かされる。その曲げ型6,7は、それぞ
れ、接近する曲げ面を有し、その曲げ面を形成するその
曲げ型の壁は、それぞれ、高い熱伝導を持つ金属から製
作される。冷却水はその曲げ型6,7両方を通して流れ
る。その冷却手段と、その構造と、その曲げ型6,7の材
質は、必要な熱放出を保証するような物であり、これは
もしガラス板が、安全ガラスの特徴を有するならばガラ
ス板の完全に十分な強化のために必要である。
ローラ2と同じ速さで運転される運搬ベルト10は、運
搬ローラ2から、加熱されたガラス板を受け取る。それ
は、切れ目のない織物ベルトを有し、そのベルトは2つ
の上部ガイドローラ11,12と、2つの下部逆進ローラ13,
14でガイドされる。その下部逆進ローラ14は、ガラス板
を押す工程の間に生じる運搬ベルト10の短縮を償うため
に柔軟性を持たせ取付けられている。押し曲げ工程の
間、ガラス板は、運搬ベルト10の上に留まり、そのベル
トはこのように、曲げ下型7の曲げ面とガラス板の間の
中間物として働く。
前述した理由のため、運搬ベルト10は延在する面と直
角方向に低い熱抵抗を持っている。もし曲げられ、強化
されるガラス板が6mmの厚さを持っているならば、運搬
ベルトを形成する織物の厚さと構造は、その織物を生産
するために使用される金属と同様に、その織物の延在す
る面と直角方向の熱抵抗が2.5×10-3〜5×10-3m2kW-1
のように選択されなければならない。4mm厚のガラス板
を曲げ・強化するために、前記厚さと構造は、運搬ベル
ト織物全体にわって、その延在する面に直角方向の熱抵
抗が2.5×10-3m2kW-1以下であるように選択されなけれ
ばならない。好ましくは、4mm厚のガラス板の場合の熱
抵抗は、1.5×10-3〜2.5×10-3m2KW-1の間である。もし
曲げられまた強化されるガラス板の厚さが3mmならば、
その時は、運搬ベルトの熱抵抗が、1.6×10-3m2kW-1
満でなければならず、好ましくは1×10-3〜1.5×-3m2k
W-1の範囲にあることである。もし厚さが2mmしかないガ
ラス板が強化されるならば、その時は、熱抵抗が1×10
-3m2kW-1未満でなければならず、好ましくは0.7×10-3
〜0.9×10-3m2kW-1の間にあることである。
運搬ベルト10を形成する編まれた、または織られた組
織は、好ましくは、耐熱鋼のために使用され又は、たと
えばクロム15%とニッケル75%からなる主に、クロムと
ニッケルを有する混合物によって構成されるようなニッ
ケルクロム鋼合金から形成される。運搬ベルトのための
織られた、または編まれた組織を生産するために使用さ
れるのは、直径5〜50μmのフィラメントから形成され
る縒糸から作られる。これらの縒糸の直径は、織られ
た、または編まれた組織のための織る、または織む方法
と同様に、編織体の機械的強さと最大熱抵抗に関する要
求の相関的要素である。
運搬ベルト10によって運ばれる時の接触によるガラス
板の急冷を避けるために、運搬ベルト10の加熱装置がそ
れの移動位置の上流部分に設けられる。この加熱装置は
前記運搬ベルトを片側又は両側から適切な温度に加熱す
る電気加熱器17,18を具備している。
冷却された曲げ型6と7を使用する曲げ工程は比較的
素早く行われなければならない。なぜならば曲げ工程と
同時にガラス板は冷却された曲げ面との接触によって素
早く冷却されるからである。押し曲げ装置はガラス板が
完全に強化されるまで閉じたままでいる。押し曲げ装置
はそれから開かれ、運搬ベルト10は駆動装置の中へ戻
り、曲げられまた強化されたガラス板1′を運搬ローラ
20へ移動する。その運搬ローラからそのガラス板は図示
しない手段の公知の補助装置で運ばれる。
ガイドローラ12によるベルトの偏向の次に、運搬ベル
トは90゜より小さな角度αで下部逆進ローラ14へ導かれ
る。従って、ガイドローラ12の下に、こわれたガラスの
容器22を設けるとが可能で、その容器は、もしガラス板
がそれの曲げまた強化中にこわれたならば、運搬ベルト
上のどんなこわれたガラスも受け取る。ガイドローラ12
と逆進ローラ14間の運搬ベルト10の一部に清掃装置を設
け、これはたとえば、吹き出しノズルを有する吹き出し
箱24,25を具備し、この箱は圧縮空気の作用を受ける。
循環して動かされる切れ目のないベルトの代りに、運
搬ベルトは生産周期で往復動作を行なう運搬ベルト部分
を有することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施態様を略図式に再現したものである。 1……ガラス板、2……運搬ローラ、 3……炉、6……凸状曲げ型、 7……凹状曲げ型、10……運搬ベルト、 11,12……ガイドローラ、 13,14……逆進ローラ、 17,18……加熱器、20……運搬ローラ、 22……容器、24,25……清掃装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03B 23/03,35/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板を、曲げ温度に加熱するための水
    平ローラ炉と、このローラ炉に続く押し曲げ部署と、こ
    の押し曲げ部署に続く冷却部署、とを有するガラス板の
    曲げ及び強化装置であって、ローラ炉と冷却装置間に、
    ガラス板を曲げ部署に水平に運搬する、可撓運搬ベルト
    が設けられ、ガラス板は、運搬ベルトと共に曲げられ、
    冷却部署へ前記運搬ベルト上を曲げられた形で運搬され
    るような装置において、押し曲げ部署の曲げ具は、水冷
    の全面曲げ型(6,7)を具備し、この曲げ型の全面接触
    により、ガラス板には曲げの次に素早く必要な強化が与
    えられ、運搬ベルト(10)は、耐熱金属繊維が織られ
    た、または編まれた組織で作られ、運搬ベルト平面と直
    角な方向に0.25×10-3〜5×10-3m2KW-1の熱抵抗を有す
    ることを特徴とするガラス板の曲げ及び強化装置。
  2. 【請求項2】運搬ベルト(10)が切れ目のないベルトの
    形状で、ガイドローラ(11,12)と下部逆進ローラ(13,
    14)を経て、循環的にガイドされることを特徴とする請
    求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】運搬ベルトが織物ベルト部分を具備し、生
    産周期で往復動作を行なうことを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  4. 【請求項4】運搬ベルトを形成する編まれた、または織
    られた組織が、ニッケルクロム鋼合金のフィラメントを
    有する糸または縒糸から生産されることを特徴とする請
    求項1から3に記載の装置。
  5. 【請求項5】運搬ベルトを形成する編まれた、または織
    られた組織が、ニッケルクロム合金のフィラメントを有
    する糸または縒糸から生産されることを特徴とする請求
    項1から3に記載の装置。
  6. 【請求項6】運搬ベルトを形成する織られた、または編
    まれた組織のための糸または縒糸が、5〜50μmの直径
    を持つフィラメントを有することを特徴とする請求項4
    又は5記載の装置。
  7. 【請求項7】3〜4mmの厚さを持つガラス板の曲げ・強
    化のために、運搬ベルトを形成する編まれた、または織
    られた組織が、ベルトの表面と直角な方向に、1×10-3
    〜2.5×10-3m2KW-1の熱抵抗を有することを特徴とする
    請求項1〜6記載の装置。
  8. 【請求項8】運搬ベルト(10)を予熱するための加熱器
    (17,18)が熱いガラス板の移動位置の上流部分に設け
    られることを特徴とする請求項1〜7記載の装置。
  9. 【請求項9】運搬ベルト(10)の清掃機構が、強化され
    たガラス板が次の運搬ローラ(20)へ移動する位置に続
    く部分に設けられることを特徴とする請求項1〜8記載
    の装置。
  10. 【請求項10】運搬ベルト(10)の清掃機構が、圧縮空
    気の作用を受ける吹き出し箱(24,25)を具備すること
    を特徴とする請求項9記載の装置。
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