JP2823221B2 - 低域歪除去方式 - Google Patents

低域歪除去方式

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野] 本発明は、メタリック2線ケーブルを用いて双方向に
データ伝送を行うトラシーバにおいて適用される低域歪
除去方式に関する。
(従来の技術) 近年、ネットワークにおけるディジタル化の進展に伴
い、既存のメタリック加入者線や構内網を用いてデータ
伝送を行う2線式双方向データ伝送用トランシーバの必
要性が増大したきた。
このような状況下、電子通信の国際標準の審議するCC
ITTでは、ISDN(Integrated Service Digital Networ
k)と呼ばれる国際的なディジタル網の構築を目指して
その標準化作業が進められており、中でも、64kbpsを2
チャンネル、16kbpsを1チャンネル有し、144kbpsのデ
ータ伝送を行うベーシックアクセスと呼ばれる伝送手段
が最も基本的なものとして勧告化あるいは勧告を目指し
た作業が進められている。
尚、このベーシックアクセスは、従来のアナログ網に
あっては、第6図に示すように、公衆網から家庭内の電
話器に至る加入者線(電話線)1に相当するものであ
る。
一方、ISDNにおいてのディジタル伝送も、やはりこの
加入者線を用いて行う訳であるが、現状においてメタリ
ック2線ケーブルによる加入者線は既にその数が膨大な
ものとなっており、ディジタル加入者線用として新たに
回線を敷設するのは非常に大変な作業となる。
このことから、最近では、既存のアナログ回線を用い
てディジタル信号伝送を行う2線式双方向データ伝送技
術の研究、開発が盛んに行われている。
この2線式双方向データ伝送の原理を説明する。
この方式では、2線のメタリックワイヤにそれぞれ上
りと下りの信号を乗せることにより双方向のデータ伝送
を行っている。すなわち、ここで上りと下りの信号は、
ハイブリッド回路と呼ばれる方向性結合器により送受信
をそれぞれ分離している。
しかしながら、このようなメタリック2線ケーブルを
用いたデータ伝送方式では、ハイブリッド回路と回線と
の間のインピーダンス不整合により送信信号が受信側に
漏れてエコーが発生し、このエコーが本来受信すべき信
号と重なってデータ伝送のエラーを招く原因の一つとな
っていた。
このような事情に鑑みて、これまで次のような2通り
の方式が確立されている。
その一つは、第7図に示すTCM方式(Time Compressio
n Multiplex)である。これは通称ピンポン方式と呼ば
れるもので、伝送路2上において上りと下りの信号をそ
れぞれ時分割で交互に送り合うようにしたものである。
もう一つは、第8図に示すEC方式(Echo Canceller)
である。この方式は、ハイブリット回路3における2線
/4線変換点で発生するエコーの量を推定し、これを打ち
消すような信号を疑似エコーとして発生して、エコーの
重畳された受信信号からその疑似エコー信号を差し引く
といったものである。
この中でも特にEC方式は、伝送路4でのビットレート
を下げることができる点から国際的にも有望な方式とさ
れている。
次にこのEC方式を用いた2線式双方向データ伝送トラ
ンシーバの構成を第9図に示す。
このトランシーバでは、符号化方式として、多値符号
によりボーレートを下げることのできる2B1Q方式を採用
している。
同図に示すように、トランシーバ入力された送信デー
タは、まず符号化器(COD)11に入力される。この符号
化器11は160kbpsの2進データ2組を、以下に示すよう
なルールで80kボーの4値の2B1Qデータに変換するもの
である。
2進データ 2B1Qコード コーダ出力(2進) 00 3 010 01 1 001 10 −1 111 11 −3 110 符号化器11からのコーダ出力データはドライバ(DR
V)12、エコーキャンセラ(AFEC、IIREC)13、14にそれ
ぞれ入力される。
ドライバ12は、入力したコーダ出力データに基づき、
以下のようなルールでパルスを発生し、これをハイブリ
ット回路15を介して回線に送出する。
コーダ出力 ドライバ出力 010 3V 001 1V 111 −1V 110 −3V エコーキャンセラ(IIREC)14は、符号化器11から入
力されたコード出力デーダに基づいて、ハイブリット回
路15において発生するエコーの量を推定し、これを打ち
消すような信号(疑似エコー信号)を生成して、減算器
16にこれを出力する。
尚、このエコーキャンセラ(IIREC)14は、固定係数
の4次IIR(Indinare Impulse Response)フィルタによ
り実現されている。
減算器16は、エコーの重畳された受信信号から、エコ
ーキャンセラ(IIREC)14からの疑似エコー信号を減算
し、これにより粗いエコーの除去を行い、その結果をル
ートfAGC17に出力する。
ルートfAGC17は、回線の広域信号減衰特性(ルートf
特性)を補償するため、受信信号にハイパスフィルタ処
理を施し、これをエコーキャンセラ(AFEC)13および判
定帰還型等化器18に入力する。
これにより判定帰還型等化器18は、受信信号の歪を判
定する判定器19の判定結果を入力して、ブリッジタップ
によりその歪を除去するよう等化処理を行う。
以上の処理により、再生された受信信号は、複合器
(DEC)20で再び二進データに変換された後、RXD出力さ
れる。
尚、受信クロックは、PLL21により受信信号からタイ
ミング抽出される。
このタイミング抽出方法としては、例えば、受信パル
スの波形、ゼロクロス点等からの抽出方法が挙げられ
る。
こうした2B1Q方式等の多値符号を用いた2線式双方向
ベースバンド伝送方式では、占有帯域を低域に集中させ
ることができ、しかも漏話性ノイズに対する優れた除去
効果を有している。また低いサンプリング周波数で済む
ためディズタル信号処理の導入に適すといった数々が利
点もある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの多値符号には直流成分も含ま
れ、さらに直流付近の周波数に信号成分もあるため、こ
れを通常の加入者線に通すとトランス等の低域遮断特性
により符号間干渉が発生し、このことがデータ伝送の誤
りを増加させていた。
この低域遮断歪の発生メカニズムは第10図に示すよう
にモデル化できる。
同図において、伝送特性31は遠端のトランスおよびコ
ンデンサにより低減遮断歪をカットオフ周波数がfCTHz
の1次のハイパスフィルタで近似したもので、伝送特性
32は遠端のトランスおよびコンデンサによる低域遮断歪
をカットオフ周波数がfCTHzの1次ハイパスフィルタで
近似したものである。
ここで、これらの伝送特性HT(S)、HR(S)は以下
のように表現できる。
但し、τ=2πfCT、τ=2πfCR 以上の式より伝送路全体の遮断歪H(S)は、 H(S)=HT(S)・HR(S) ……(2) で表される2次のハイパスフィルタで表現される。
さて、このような遮断歪を等化する方式としては、例
えば第11図に示すような量子化帰還形の等化方式が一般
的である。
以下に、この等化方式について説明する。
同図において、受信信号y(w)は、量子化帰還信号
(u)と加算されて等化出力信号z(w)となり判定
器16に入力される。また、判定器16の出力(w)は、
特性が(s)なるローパスフィルタ33を介して量子化
帰還信号(w)となって出力される。
これにより以下の関係式が成立する。
Z(w)=y(w)+(s)(w) …(3) また、伝送路の入出力関係より、 y(w)=H(s)χ(w) …(4) となる。
さらに(4)式を(3)式に代入し、判定結果がほぼ
正しく であり、さらにその判定による遅延が無視できるものと
すると、 となる。
したがって、ローパスフフィルター33の特性が、 となったときに、低域遮断歪を等化させることのできる
ローパスフィルタ33が得られる。
ここで、カットオフ周波数fCT、fCRは、トランスやコ
ンデンサの特性によって決定され、未知な場合が多い。
このため(6)式による特性値は一定ではなく伝送路に
応じて適応的に変化させる必要が生じる。
したがって、この要求を満すために、第11図に示すよ
うに、減算器34の出力結果を用いて判定誤差が最少にな
るようフィルタ33の係数を適応的に学習させるようにし
ている。
しかしながら、(6)式のような2次のIIRフィルタ
の学習アルゴリズムは非常に複雑で、安定して最適解が
得られるような方式はいまだ確立化されていなかった。
このことから、従来、比較的簡単に最適解が得られる
1次のIIRフィルタで、(6)式を近似する方式等が採
用されているが、この方式では解に大きな誤差が生じる
ことがあり、十分な性能が得られないといった問題があ
った。
本発明はこのような課題を解決するためのもので、低
域歪の等化処理を安定して行う適応IIRフィルタの係数
を正確に推定でき、例えば、受信信号に含まれる低域遮
断歪等を良好な状態で除去することのできる低域歪除去
方式の提供を目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の低域歪除去方式は上記の目的を達成するため
に、帯域分割処理を用いることにより低域歪を除去する
ための適応フィルタを効果的に実現する手段を提供す
る。
原理的には、例えば第12図に示すように、伝送路より
取り込んだ受信信号を判定する判定部1201が求めた未知
系1202への入力信号とその未知系出力信号である受信信
号から、該受信信号の一部帯域の信号を抽出して部分帯
域受信信号および部分帯域判定信号を生成する部分帯域
信号生成部と、前記部分帯域受信信号および部分帯域判
定信号を入力して、適応FIRフィルタにより未知系の特
性である低域遮断歪特性を推定する推定部とからなる帯
域分割形適応フィルタ1203と、その推定結果に基づいて
適応IIRフィルタ1204の係数を定義するフィルタ係数定
義手段とを備え、前記適応IIRフィルタ1204に前記未知
系入力信号を通すことにより前記受信信号から前記低域
遮断歪を除去するようにしたものである。
(作 用) 本発明の低域歪除去方法では、まず、部分帯域信号生
成手段が、未知系入力信号である判定部の判定結果と未
知系出力信号である受信信号から、該受信信号の一部帯
域の信号を抽出して部分帯域受信信号および部分帯域判
定信号を生成すると、その部分帯域受信信号および部分
帯域判定信号から、推定手段が、適応FIRフィルタによ
り未知系の特性である低域遮断歪特性を推定する。続い
てフィルタ係数定義手段が、その推定結果に基づいて、
適応IIRフィルタに前記判定結果を通すことにより前記
受信信号から前記低域遮断歪が除去されるよう適応IIR
フィルタの係数を定める。
したがって、この発明によれば、低域歪の等化処理を
安定して行える適応IIRフィルタの係数を正確に推定で
き、例えば受信信号に含まれる低域遮断歪等も良好な状
態で除去することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例である低域遮断歪除去方式
を説明するための図である。
尚、本実施例で扱う全ての信号はディジタル信号処理
での実現を前提とした離散信号であるとし、以下これを
Z領域で表現する。
第1図に示すように、この実施例は、インパルス応答
推定部100、カットオフ推定部200、低域遮断歪等化部30
0からその主要部が構成されている。
インパルス応答推定部100は、受信信号Y(z)およ
び判定信号(z)を、帯域分割処理(但し、Z=EXP
(2πjf/fB);fB=ボーレート)で実現した適応FIRフ
ィルタ101に入力してインパルス応答の推定を行う。
すなわち、上述した受信信号Y(z)と判定信号
(z)は、例えばカットオフ周波数が2KHzのローパスフ
ィルタ102、103で帯域制限された後、下式に示すよう
に、再サンプリング処理部104、105で例えばfS=10KHz
で再サンプリングされて、帯域分割後の信号Y′
(z′)′(z′)となる。
Y′(z′)=L(z)Y(z) ′(z′)=L(z)(z) 但し、z′=EXP(2πjf/fS) 0f2KHz 適応FIRフィルタ101、減算器106、107では、分割され
た帯域において、公知の最急降下法等の学習アルゴリズ
ムにより残差信号E′(z′)の電力を最小にすること
により低域遮断歪のインパルス応答i(i=1〜N)
を推定する。
ここで適応FIRフィルタ101が収束したときの特性
(z′)は次式で算出される。
分割された帯域において、低域遮断歪特性をH′
(z′)、送信信号をX′(z)し、さらに帯域分割用
のローパスフィルタ103、104の特性をL′(z′)で表
して、なおかつ判定誤りがないとすると、分割される帯
域での受信信号Y′(z′)と判定信号′(z′)
は、 Y′(z′)=L′(z′)H′(z′)X′
(z′) ′(z′)=L′(z′)X′(z′)……(9) となり、(8)(9)式により、 (z′)=(L′(z′)H′(z′)X′
(z′) −L′(z′)X′(z′))/(L′(z′)
X′ (z′))=H′(z′)−1 となって、分割された帯域での低域遮断歪成分の特性と
なることが分る。
カットオフ推定部200では、インパルス応答推定部100
で得られたインパルス応答の傾き等により、カットオフ
周波数fCT、fCRを推定し、低域遮断歪等化部300におけ
るIIRフィルタ301の係数1、2を定める。
以下に、その一例として、インパルス応答の3か所の
傾きによりその係数1、2を定める方法を説明す
る。
まず、以下の処理により3区間のインパルス応答の傾
きd1、d2、d3を対数領域で求める。
但し、0<t1<t2<t3<t4<t5 (tは定数) 以上の処理により、第2図に示すように、カットオフ
周波数の異なる2種類のインパルス応答A、Bにおい
て、傾きの組合せのベクトルd1、d2、d3を求めたとき、
インパルス応答AはA1、A2、A3で、インパルス応答Bは
B1、B2、B3で示されることになる。したがって、A1≒B1
であっても、A2≠B2、A3≠B3ならば、これらのインパル
ス応答A、Bの区別が可能となる。さらにカットオフ周
波数の推定において区画の数が多い程、より正確にカッ
トオフ周波数の指定ができる。
第3図はこのようなカットオフ周波数fCT、fCR、傾き
d1、d2、d3、およびそのときのIIRフィルタ301の帰還定
数1、2の関係を示したテーブルであり、カットオ
フ推定部200では、(10a)(10b)(10c)式で求めた傾
きd1、d2、d3により、対応するカットオフ周波数を推定
し、このときの1、2をIIRフィルタ301の係数とし
て低域遮断歪等化部300に送る。
低域遮断歪等化部300は、カットオフ推定部200により
得られる1、2に基づいて2(z)/1(z)
なるIIRフィルタ301の分母1(z)を構成するIIR分
母部301aと、IIRフィルタの分子H2(z)を構成するIIR
分子部301b、遮断歪成分を除去する減算器302、判定器3
03、IIR分子部301bの適応動作のための誤差信号を生成
する減算器304からなっている。
ここで、判定結果(z)は、 但し、Lは定数 なる特性のIIRフィルタ301により、遮断歪を打ち消す
信号(z)となる。
尚、(10)式のi(i=1〜L)は、公知の最急降
下法等により残差信号E(z)の電力が最小になるよう
定められる。
以上の処理により、従来から採用が困難てあった2次
のIIRフィルタ301を用いての低域遮断歪等化処理が行わ
れる。
尚、上述したインパルス応答推定部100、カットオフ
推定部200の処理は、トレーニング時のみ行えばよく、
これらの処理を他の処理に振り分けることにより処理量
の大幅な低減化が可能となる。
以上本実施例方式の構成および作用について説明した
が、さらにこの低域遮断歪除去方式の主旨をまとめると
次の通りになる。
カットオフ周波数fCT、fCRはそれぞれ500Hz前後で、
低域遮断歪成分は0,1〜2KHz以内にその成分の大部分が
集中する。
したがって、80Kボーのデータ伝送システムでも、こ
の受信信号や判定結果から、2KHz以下の信号を抽出すれ
ば、この低域信号のみで低域遮断特性を推定することが
できる。
また、抽出した低域信号をボーレートの1/Mの例えば1
0KHz(M=8)程度の低いサンプルで処理する帯域分割
処理を導入することにより、低域遮断特性の推定を行う
にあたっての適応アルゴリズムを確立化することができ
る。この結果、簡単な適応FIRフィルタの使用が可能と
なり、FIRフィルタのタップ数は、ボーレート処理時の1
/Mで済むことになる。また、再サンプル間隔もボーレー
トのM倍になるため、1ボー当りに処理する必要のある
タップ長も、ボーレート処理時の1/Mになる。
次に第4図を用いて以上の処理の原理を説明する。
80KHzのサンプル信号である受信信号Y(z)は(図
4−a)、カットオフ周波数2KHzのローパスフィルタに
おいて5KHz以上の成分が完全に無視されるまで帯域制限
され(図4−b)、例えば10KHzで再サンプリングされ
ることにより第4図(c)(d)に示すような信号にな
る。
この信号から10KHzの処理により効率的に低域遮断歪
等化信号(図4−e)を得ることができる。
また、第5図は帯域分割処理による低域遮断歪特性の
推定を時間領域で説明するもので、(a)のようなイン
パルス応答の歪成分(斜線で示す)を打ち消すため、等
化信号は(b)に示すように、(a)からメイン応答の
部分を除いた部分の応答となる。
この応答は非常になだらかで周波数成分が非常に低い
ため、(c)に示すように、原サンプル80KHzよりも非
常に低い10KHzのサンプルで再サンプルを行っても、イ
ンパルス応答の傾き等の形状は保存される。
帯域分割処理で実現した第1図に示すFIR適応フィル
タ101の係数は、低域遮断歪特性のインパルス応答であ
り、その形状は、カットオフ周波数fCT、fCRにより一意
に決まる。しがって、第5図(c)に示したインパルス
応答の形状からカットオフ周波数fCT、fCRを推定でき、
これらが推定できれば、さらに2次のIIRフィルタ301の
特性(z)の係数が決まる。
以上説明したようにこの実施例方式によれば、適応ア
ルゴリズムの確立している適応FIRフィルタ101を、低域
遮断歪成分の大部分が集中している低域で帯域分割処理
を用いることにより効率的に実現することができ、この
適応FIRフィルタ101の係数により2次のIIRフィルタ301
の係数を容易に決定することができる。また、従来方式
ではタップ長が長くなり処理量の増加の原因となる適応
FIRフィルタ101に、帯域分割処理を導入することによ
り、従来方式に対して処理量の大小な低減が可能にな
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の低域歪除去方式によれ
ば、低域歪の等化処理を安定して行える適応IIRフィル
タの係数を正確に推定でき、例えば受信信号に含まれる
低域遮断歪を安定して除去することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である低域遮断歪除去方式を
説明するためのブロック図、第2図は同実施例方式にお
いてカットオフ周波数の異なる2種類のインパルス応答
を傾きの組合せをベクトルで示した図、第3図は第2図
のカットオフ周波数の推定に用いられる参照テーブルを
示す図、第4図は同実施例方式による信号等化処理の原
理を説明するための信号波形図、第5図は帯域分割処理
による低域遮断歪特性の推定を時間領域で説明するため
の図、第6図は従来からのISDNにおける加入者線伝送の
概要を説明すたるための図、第7図はTCM方式を説明す
るための図、第8図はEC方式を説明するための図、第9
図は従来のトランシーバの構成を説明するためのブロッ
ク図、第10図は低域遮断歪の発生メカニズムを説明する
ための図、第11図は量子化帰還形の等化方式を説明する
ための図、第12図は本発明の低域歪除去方式の原理を説
明するための図である。 100……インパルス応答推定部、101……適応FIRフィル
タ、200……カットオフ推定部、300……低域遮断歪等化
部、301……IIRフィルタ、302……減算器、303……判定
器、304……減算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 21/00 H03H 21/00 H04B 3/23 H04B 3/23

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低域通過特性を有する未知系の特性を推定
    することにより、該未知系の出力信号の歪成分を除去す
    る方式であって、 前記未知系の入力信号と出力信号から、該入力信号の一
    部帯域の信号を抽出して部分帯域入力信号および部分帯
    域出力信号を生成する部分帯域信号生成手段と、 前記部分帯域入力信号および部分帯域出力信号を入力し
    て、適応FIRフィルタにより前記未知系の特性を推定す
    る推定手段と、 その推定結果に基づいて、前記未知系のモデルである適
    応IIRフィルタの係数を定義するフィルタ係数定義手段
    とを備え、 前記適応IIRフィルタに前記未知系入力信号を通すこと
    により前記未知系出力信号から前記歪成分を除去するよ
    うにしたことを特徴とする低域歪除去方式。
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