JP2822948B2 - ズームレンズを備えるカメラ - Google Patents

ズームレンズを備えるカメラ

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JP2822948B2
JP2822948B2 JP20073195A JP20073195A JP2822948B2 JP 2822948 B2 JP2822948 B2 JP 2822948B2 JP 20073195 A JP20073195 A JP 20073195A JP 20073195 A JP20073195 A JP 20073195A JP 2822948 B2 JP2822948 B2 JP 2822948B2
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lens
switch
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zoom
routine
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信行 谷口
政昭 中井
隆信 太巻
徳治 石田
久幸 升本
祥 得丸
米多比常世
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズを備
えるカメラに関するものであり、特に新旧の交換レンズ
をいずれも装着可能としたレンズ交換式カメラに適する
ものである。
【0002】
【従来の技術】レンズ交換式のカメラにおいて、カメラ
ボディに装着するレンズのタイプとして、レンズ固有の
データを記録したROMを有するタイプのレンズと、A
Fモータ、ズームモータを内蔵し、その駆動を制御する
ための制御回路(CPU)を有するタイプのレンズが提
案されている。
【0003】特開昭62−32426号には、レンズタ
イプを検出し、デフォーカス量の演算をボディ内CPU
で行うことが提案されている。しかしながら、これはレ
ンズタイプに応じてボディ内CPUとレンズ内CPUで
レンズ駆動量を演算するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ROMのみを有するレ
ンズがボディに装着されたときは、ボディ内CPUでフ
ォーカシングレンズを駆動する駆動量を演算するが、レ
ンズ内CPUを有するレンズが装着されたとき、特にズ
ーミングによって焦点位置が変化するバリフォーカルレ
ンズを備えたレンズが装着されたときには、デフォーカ
ス量に加え、ズーミングによるフォーカシングレンズの
補正量を求める必要がある。このような場合、ボディ内
CPUのみで駆動量を演算すると、ボディ内CPUの負
担が大きくなり、ボディ内CPUにおける演算時間が長
くかかるという問題がある。
【0005】本発明は、上述のような点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ズームレンズ
を備えるレンズ交換式カメラにおいて、レンズ内演算手
段を備えるレンズが交換レンズとして装着された場合
に、ボディ内演算手段の負担を軽減可能で、しかもレン
ズ内演算手段を持たないレンズも使用可能とすることに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、
焦点検出手段101とレンズ駆動量の演算手段102を
有するカメラボディBDと該カメラボディに交換可能に
装着されるレンズLEとからなるカメラシステムにおい
て、装着されたレンズがレンズ駆動量の演算手段103
を有するか否かを判別する判別手段104をカメラボデ
ィBDに備え、判別手段104による判別の結果、レン
ズが演算手段103を有しない場合は、カメラボディの
演算手段102によってレンズ駆動量を決定し、レンズ
が演算手段103を有する場合は、ボディの演算手段1
02とレンズの演算手段103の両方を用いて、レンズ
駆動量を決定することを特徴とするものである。なお、
レンズLEはフォーカシングレンズとズームレンズを有
し、ボディの焦点検出手段101による焦点検出結果と
焦点距離に基づいてフォーカシングレンズの駆動量を演
算し、ボディに演算結果を出力することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図1により本発明の実施の
形態について説明する。カメラボディBDにレンズLE
が装着されると、カメラボディBDの判別手段104
は、装着されたレンズがレンズ駆動量の演算手段103
を有するか否かを判別する。この判別手段104による
判別の結果、レンズが演算手段103を有しない場合
は、カメラボディの演算手段102によってレンズ駆動
量を決定し、レンズが演算手段103を有する場合は、
ボディの演算手段102とレンズの演算手段103の両
方を用いて、レンズ駆動量を決定する。
【0008】このように、レンズ内演算手段103が有
りのときは、レンズ内演算手段103とボディ内演算手
段102でレンズ駆動量を演算し、レンズ内演算手段1
03が無しのときには、ボディ内演算手段102でレン
ズ駆動量を演算するものであるから、レンズ内演算手段
103を備えるレンズが交換レンズとして装着された場
合には、ボディ内演算手段102の負担を軽減可能で、
しかもレンズ内演算手段103を持たないレンズも使用
可能とすることができるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図2は、本発明を適用したカメラボディBD、図3は前
記カメラボディBDに装着される交換レンズLEの外観
をそれぞれ示している。以下、各部の名称と機能につい
て説明する。
【0010】1はメインスイッチであり、このメインス
イッチ1のON時にカメラボディBDは動作可能状態と
なり、OFF時にはカメラボディBDは動作不能状態と
なる。
【0011】2はファンクションキーであり、このファ
ンクションキー2を押す毎に、交換レンズLEに設けら
れたレンズキー25による機能が変化する。その機能
は、レンズスイッチモードLMO2 として記憶され、フ
ァンクションキー2を押す毎に、非作動モード、ALM
(AEロックモード)、RLPM(レリーズ優先モー
ド)、AMSM(絞り設定モード)、非作動モードの順
に切り換わる。ここで、ALM(AEロックモード)が
選択されているときには、レンズキー25を1回押す
と、AEロックとなり、レンズキー25をもう1回押す
と、AEロックが解除となる。また、RLPM(レリー
ズ優先モード)が選択されているときには、レンズキー
25を押している間はレリーズ優先となる。さらに、A
VSM(絞り設定モード)が選択されているときには、
レンズキー25を押している間は、絞り値Avの設定が
可能となる。ただし、後述のMLM(撮影倍率ロックモ
ード)のときにはレンズキー25は撮影倍率ロック及び
その解除用のスイッチとして作用し、WIM(ワイドモ
ード)のときには、レンズキー25はワイドズーム及び
その解除用のスイッチとして作用する。
【0012】3はモードキーであり、このモードキー3
を押す毎に露出制御モードがプログラムAEモード(P
モード)、絞り優先AEモード(Aモード)、シャッタ
ー速度優先AEモード(Sモード)、マニュアルモード
(Mモード)、プログラムAEモード(Pモード)の順
に切り換えられる。
【0013】4はシステムリセットキーであり、このシ
ステムリセットキー4が押されると、レンズスイッチモ
ードLMO2 は非作動モード、露出制御モードはPモー
ドとなり、フォーカス用レンズは∞位置に繰り込まれ
る。また、フォーカス用レンズの∞位置からの移動量を
記憶するための現在位置レジスタNCRは0にリセット
される。
【0014】5はボディ表示部であり、その表示内容は
露出制御モード、レンズモードLMO1 、レンズスイッ
チモードLMO2 、露出時間、絞り値等である。ファイ
ンダー内表示部(図示せず)では合焦、焦点検出不可、
露出時間、絞り値、フラッシュ発光等の表示を行う。
【0015】6はレリーズボタンであり、1段目の押し
込みで後述の撮影準備スイッチS1がオンされて、測光
・露出演算・AFの各動作が開始する。また、2段目の
押し込みで後述のレリーズスイッチS2 がオンされて、
露出制御動作が開始する。
【0016】7はアップ/ダウンレバーであり、左方向
にスライドさせると、後述のアップスイッチUPSがO
Nとなり、アップ操作がなされる。また、右方向にスラ
イドさせると、後述のダウンスイッチDOSがONとな
り、ダウン操作がなされる。アップ操作がなされると、
Sモードではシャッター速度Tvが+1.0、Aモード
では絞り値Avが+0.5、MモードではAv選択キー
8が押されていなければTvが+1.0、押されていれ
ばAvが+0.5となる。また、ダウン操作がなされる
と、SモードではTvが−1.0、AモードではAvが
−0.5、MモードではAv選択キー8が押されてなけ
ればTvが−1.0、押されていればAvが−0.5と
なる。
【0017】8はAv選択キーであり、上述のように、
MモードでこのAv選択キー8が押され、アップ/ダウ
ンレバー7が操作されるとAvが変化する。このAv選
択キー8の機能は、ファンクションキー2によってAV
SM(絞り設定モード)が選択されているときには、レ
ンズキー25により代行できる。
【0018】9はマウントロック解除ボタン、10はマ
ウントロックピンである。マウントロック解除ボタン9
を押すと、マウントロックピン10が退避し、マウント
ロックが解除され、交換レンズLEを外すことができ
る。交換レンズLEが装着され、マウントロック状態に
あれば、後述のレンズロックスイッチLLSがOFFと
なり、それ以外のときにはレンズロックスイッチLLS
はONになっている。
【0019】11は絞り込みレバーであり、カメラボデ
ィBDで求められた絞り込み段数分だけ交換レンズLE
の絞りを絞り込むためのレバーである。12はAFカプ
ラーであり、カメラボディBD内のAFモータの回転に
基づいて回転駆動される。13はフラッシュが装着され
るホットシューであり、端子J30〜J37(図示せず)が
設けられている。
【0020】14はレンズモード設定部材(例えばIC
カード)の装着部であり、この装着部14に設けられた
レバーを矢印で示す方向に下げると、装着部14の蓋が
開き、レンズモード設定部材が装着できる。レンズモー
ド設定部材には3種類あり、何も装着してなければ、レ
ンズモードの設定はなされない。
【0021】第1の設定部材はAZP(オートズームプ
ログラム)を設定する部材であり、レンズ側のAZP切
換レバー24で4種類のモードが選択できる。第1のモ
ードAZP1 は図81に、第2のモードAZP2 は図8
2に、第3のモードは図83に、それぞれ示した焦点距
離fと撮影距離Dの関係を有する。これらの各モードA
ZP1 〜AZP3 では、カメラボディBDで求めた撮影
距離Dに基づいて、交換レンズLE内で図81〜図83
のグラフに基づく演算を行って焦点距離fを算出し、そ
の焦点距離fまでレンズを移動させるものである。第4
のモードはMLM(撮影倍率ロックモード)である。こ
のモードでは、撮影者が所望の撮影倍率となった時点で
レンズキー25を1回押すと、この時点の撮影倍率がロ
ックされ、以後は撮影距離Dが変化してもロックされた
撮影倍率となるような焦点距離fが演算により算出さ
れ、算出された焦点距離fまでレンズが駆動される。も
う1回レンズキー25を押すと、MLM(撮影倍率ロッ
クモード)は解除となる。
【0022】第2の設定部材はWIM(ワイドモード)
を設定する部材であり、この部材が装着されているとき
に、レンズキー25を1回押すとレンズは最もワイド端
に移行し、被写体の周囲も確認できる状態となる。さら
に、焦点検出が不可能なときにも、ワイド端になること
で、検出範囲の視野が広がり、検出範囲内のコントラス
トが増して、検出し易くなる。これは例えばテレ端が3
00〜600mmという、望遠ズームレンズのときに有
効である。そして、レンズキー25をもう1回押すとレ
ンズは元の焦点距離に戻る。
【0023】第3の設定部材は、EXZM(露光間ズー
ムモード)を設定する部材である。この部材が装着され
ると、フィルムへの実際の露光が行われている間にレン
ズはワイド端からテレ端に向かって移動することで露光
間ズームという特殊効果のある撮影が行われる。なお、
実施例ではズーミングによって撮影距離の変化するバリ
フォーカルレンズの場合には、EXZM設定部材が装着
されていても露光間ズーム動作が行われないようにして
いるが、バリフォーカルレンズの場合には、ワイド端に
て焦点調整を行い、露光中にワイド端からテレ端に向け
てレンズを移動させるようにしてもよい。このようにす
れば、ワイド端で合焦した被写体が核になって、徐々に
ピントがずれてしかも大きくなっていくような態様で被
写体を記録することができる。なお、各設定部材はマイ
コンを内蔵したカード(ICカード)を用いて構成され
ることが一般的であるが、導電パターンをプリントした
基板を用いてもよい。
【0024】カメラボディに交換レンズLEを装着する
と、マウントロックピン10がマウントロック溝22に
係合し、ボディ側のAFカプラー12の凸部がレンズ側
のAFカプラー21の凹部に係合し、ボディ側のAFモ
ータの回転がAFカプラー12,21を介してレンズ側
に伝わり、フォーカス用レンズが移動して撮影距離の調
整が行われる。さらにレンズ側の端子J1 〜J8 がボデ
ィ側の端子J11〜J18と接続される。また、絞り込みレ
バー11がレンズ側の絞り込みレバー20と係合し、ボ
ディ側の絞り込みレバー11の移動分だけレンズ側の絞
り込みレバー20が追従して移動し、絞り開口が絞り込
みレバー11,20の移動分に対応する値に制御され
る。
【0025】23はP/M選択レバーであり、ズーミン
グをボディからの電源に基づいてレンズ内のモータによ
り行うときはPZOOM(パワーズーム)を表示する位
置(図示された”P”の文字が露出する位置)に設定す
る。このPZOOM(パワーズーム)のときには、レン
ズのテレキー26、ワイドキー27の操作によって焦点
距離をテレ方向、ワイド方向にそれぞれズームモータを
利用して移動させることができる。さらに、AZP(オ
ートズームプログラム)、WIM(ワイドモード)、E
XZM(露光間ズームモード)の各レンズモードによる
撮影も可能となる。また、マニュアルズームを表示する
位置(図示しない”M”を表示する位置)にP/M選択
レバー23を設定すると、パワーズームの動作は行われ
ず、ズームリング29によって手動でズーミングが行わ
れる。マニュアルズームになっているときに、AZP、
WIM、EXZMの各レンズモードが設定されると、レ
ンズ表示部28で警告が行われる。
【0026】28はレンズ表示部であり、レンズモード
LMO1 、レンズスイッチモードLMO2 、焦点距離
f、撮影距離D、MLM(撮影倍率ロックモード)時の
ロックした倍率βL を表示する。
【0027】25はレンズキーであり、その機能につい
ては上述した通りである。24はAZP切換キーであ
り、AZP(オートズームプログラム)の設定部材が装
着されているときに、4種類のモードAZP1 ,AZP
2 ,AZP3 ,MLMを切り換えるものである。
【0028】図4乃至図9はこの発明を適用したカメラ
システム全体の回路図である。図4乃至図6に示すBD
Cはカメラボディ内の回路、図8に示すLECは交換レ
ンズ内の回路、図9に示すFLCはフラッシュ内の回路
である。
【0029】S1 はレリーズボタン6の1段目の押し下
げでONされる撮影準備スイッチである。S2 はレリー
ズボタン6の2段目の押し下げでONされるレリーズス
イッチである。S4 は露出完了でON、巻き上げ完了で
OFFされるリセットスイッチである。
【0030】ALSはAEロックキー(図示せず)の押
し込みの間ONされるAEロックスイッチである。SY
Sはシステムリセットキー4の押し込みの間ONされる
システムリセットスイッチである。MOSはモードキー
3の押し込みの間ONされるモードスイッチである。
【0031】UPSはアップ/ダウンレバー7を左方向
にスライドさせるとONされるアップスイッチである。
DOSはアップ/ダウンレバー7を右方向にスライドさ
せるとONされるダウンスイッチである。
【0032】MASはAv選択キー8を押すとONされ
るマニュアルAvスイッチであり、マニュアルモードで
絞り値Avを設定するときに使用される。FUSはファ
ンクションキー2を押すとONされるファンクションス
イッチである。
【0033】LLSは交換レンズLEがカメラボディB
Dに装着され、マウントロックされたときだけOFFと
なるレンズロックスイッチである。PWSはメインスイ
ッチ1がON位置にあるときにONとなり、OFF位置
にあるときにOFFとなるパワースイッチである。
【0034】PG1 ,PG2 はパワースイッチPWS又
はレンズロックスイッチLLSがONからOFFへ又は
OFFからONへ変化する毎に”Low”レベルのパル
スを出力するパルス発生器である。これらの出力はAN
DゲートAN4 を介してボディ内マイコンCPUBの無
条件割込端子NMI(Non Maskable In
terrupt)に割込信号として入力される。パワー
スイッチPWSがONのときだけ、バッファBF5 が能
動化される。スイッチS1 ,ALS,SYS,MOS,
UPS,DOS,FUS及びバッファBF2 の出力がア
ンドゲートAN 1 及びバッファBF5 を介して割込端子
INTA に入力されているので、パワースイッチPWS
がONのときにこれらのスイッチがONになるか、バッ
ファBF 2 の出力が”Low”レベルになると、ボディ
内マイコンCPUBに割込がかかる。
【0035】DOCはレンズモード設定部材の装着部1
4に装着される設定部材であり、AZP又はWIN又は
EXZMの各レンズモードを示す信号を出力する。
【0036】DD1 はボディ内昇圧回路であり、ボディ
内電源制御信号PWCBが”Low”レベルときに昇圧
動作を行う。VH は焦点検出用受光回路FDCの電源と
なる高電圧(例えば12ボルト)、VL は主にアナログ
回路の電源となる低電圧(例えば6ボルト)である。
【0037】CVG1 はボディ内定電圧源であり、ボデ
ィ内マイコンCPUB等のディジタル回路を駆動するた
めの定電圧Vc(例えば6ボルト)を出力する。
【0038】EBは電源電池である。直接の出力Voは
大負荷の電源となる。トランジスタBT1 は、レンズ内
電源制御信号PWCL1 が”Low”レベルのときに、
電源電池EBの出力Voをレンズ用の高電圧VLEH とし
て端子J111,J1 を介して交換レンズ内のズームモー
タMO3 の電源として供給する。トランジスタBT
2は、レンズ内電源制御信号PWCL2 が”Low”レ
ベルのときに、定電圧源CVG1 の出力Vcをレンズ用
の低電圧VLEL として端子J12,J2 を介して交換レン
ズ内の回路の電源として供給する。
【0039】G1 は低消費電力部のグランドラインであ
り、レンズとボディの間は端子J17,J7 を介して接続
されている。ボディ内ではアナログ部とディジタル部は
別々のグランドラインにする必要があるが、図面では一
本で示してある。G2 は大消費電力部のグランドライン
であり、レンズとボディの間は端子J18,J8 を介して
接続され、フラッシュとボディの間は端子J37,J27
介して接続されている。
【0040】BCCはバッテリーチェック回路であり、
ポートP27が”Low”レベルとなったときに電池出力
Voの電圧を判定する。V0 ≧V1 のときには、無条件
の正常状態と判定され、AFモータMO2 とズームモー
タMO3 は同時動作可能となる。このとき、ポート
1 ,P2 ,P3 は全て”High”レベルとなる。V
1 >V0 ≧V2 のときは、条件付きの正常状態と判定さ
れ、AFモータMO 2 とズームモータMO3 の同時動作
は不可とされる。このとき、ポートP1 は”Low”レ
ベル、ポートP2 ,P3 は”High”レベルとなる。
2 >V0 ≧V3 のときは、第1の警告状態と判定さ
れ、AFモータMO2 とズームモータMO3 の同時動作
は不可とされる。このとき、ポートP1 ,P2 は”Lo
w”レベル、ポートP3 は”High”レベルとなる。
3 >V0 のときは、第2の警告状態とされ、動作禁止
状態となる。このとき、ポートP1 ,P2 ,P3 は全
て”Low”レベルとなる。
【0041】REBはボディ内マイコンCPUBのリセ
ット端子であり、電池EBを装着した時に、抵抗とコン
デンサによる”Low”レベルのパルスをリセット信号
として受け取り、ボディ内マイコンCPUBのリセット
動作を行う。
【0042】FDCは焦点検出用受光回路であり、焦点
検出用CCDと、CCDの駆動回路と、CCDの出力を
処理しA/D変換してボディ内マイコンCPUBに供給
する回路とが設けられており、データバスDB1 を介し
てボディ内マイコンCPUBと接続されている。また、
受光部の電荷蓄積(積分)が終了すると、ボディ内マイ
コンCPUBの割込端子INTB に”Low”レベルの
パルスを入力する。
【0043】MO2 はAFモータ、DR1 はそのドライ
バーであり、ポートP16,P17によって正転・逆転・停
止が制御される。
【0044】ENCはエンコーダであり、ポートP
18が”Low”レベルのときはAFモータMO2 の回転
をモニターし、検出したパルスをカウンタ入力端子CN
Tに出力し、ポートP18が”High”レベルのときは
絞り込みレバー11の移動をモニターし、検出したパル
スをカウンタ入力端子CNTに出力する。
【0045】MO1 はフィルム巻き上げと露出制御機構
のチャージ用モータである。また、Mg1 はレリーズマ
グネット、Mg2 は絞り込み停止用マグネット(ApM
g)、Mg3 は先幕走行開始用マグネット(1CM
g)、Mg4 の後幕走行開始用マグネット(2CMg)
である。これらは、すべてコンビネーションマグネット
でパルス駆動される。DEDRはチャージ用モータMO
1 及びマグネットMg1 〜Mg4 をデータバスDB2
らのデータに基づいて駆動するデコーダドライバであ
る。
【0046】FLCCはフラッシュの発光量制御用のダ
イレクト測光回路であり、その受光部はフィルム面から
の反射光を受光する位置に配されている。このダイレク
ト測光回路FLCCはフラッシュの発光開始と同期して
端子J21,J31から送られてくる積分開始信号INST
Aで受光部の積分を開始する。ボディ内マイコンCPU
Bから測光インターフェイスLMIFに送られ、D/A
変換されてダイレクト測光回路FLCCに入力された調
光レベルに対応するアナログ値ANOまで受光部の積分
がなされると、ダイレクト測光回路FLCCは端子
30,J20を介して発光停止信号FSTPをフラッシュ
に送る。
【0047】LMCはファインダー光路中に設けられた
多分割測光回路であり、測光インターフェースLMIF
からの選択信号に応じて各測光部のアナログ信号を測光
インターフェースLMIFに出力する。
【0048】LMIFは測光インターフェースであり、
ボディ内マイコンCPUBからの調光レベル信号を入力
し、D/A変換してフラッシュ発光制御用のダイレクト
測光回路FLCCヘアナログ値ANOとして出力した
り、多分割測光回路LMCにおける測光部を選択した
り、選択された測光出力をA/D変換し、ボディ内マイ
コンCPUBへ送信したりする機能を有する。
【0049】ISDはフィルム容器に設けられたISO
感度のデータを出力するフィルム感度出力部である。
【0050】DSP1 はボディ内表示回路であり、ボデ
ィ内マイコンCPUBからのデータに応じて、図2に示
すレンズ表示部5とファインダー内表示部(図示せず)
の表示を行うと共に、フィルム感度出力部ISDからの
データをボディ内マイコンCPUBに送る機能を有す
る。
【0051】測光インターフェースLMIF及びボディ
内表示回路DSP1 とボディ内マイコンCPUBとはシ
リアル入力SIN、シリアル出力SOUT、シリアルク
ロックSCKの各信号ラインを介してシリアルにデータ
授受を行う。そして、ボディ内マイコンCPUBとの交
信対象はボディセレクト信号CSBが”Low”レベル
のときに、測光インターフェースLMIFが選択され、
ディスプレイセレクト信号CSDが”Low”レベルの
ときに、表示回路DSP1 が選択される。さらに、3本
のシリアル交信用の信号ラインSIN,SOUT,SC
Kは交換レンズとは端子J5 ,J15;J14,J4
16,J6 を介して、フラッシュとはJ24,J34
3 ,J33;J25,J35を介して接続されている。そし
て、レンズを交信対象に指定するときには、レンズセレ
クト信号CSLを”Low”レベルとするものであり、
この信号は端子J3 ,J13を介してレンズに伝達され
る。また、フラッシュを交信対象に指定するときには、
フラッシュセレクト信号CSFを”Low”レベルとす
るものであり、この信号は端子J36,J26を介してフラ
ッシュに伝達される。
【0052】交換レンズとボディ間の端子J13,J3
介して接続されている信号ラインLBLは、双方向の信
号ラインとなっている。ボディ内マイコンCPUBのポ
ートP22が”High”レベルでレンズ内マイコンCP
ULのポートP36が”High”レベルのときはバッフ
ァBF1 ,BF3 が能動化されて、レンズセレクト信号
CSLが”Low”レベルとなる信号がボディ内マイコ
ンCPUBからレンズ内マイコンCPULに伝達され、
レンズ内マイコンCPULの割込端子INT1に割込信
号が入力され、レンズ内マイコンCPULが起動される
とともにボディとの交信対象として交換レンズが指定さ
れる。一方、ボディ内マイコンCPUBのポートP
22が”Low”レベル、レンズ内マイコンCPULのポ
ートP36が”Low”レベルのときは、バッファB
2 ,BF4 が能動化されて、レンズ内マイコンCPU
LのポートP35が”Low”レベルとなったときに、こ
の信号が信号ラインLBL、アンドゲートAN1 、バッ
ファBF5 を介してボディ内マイコンCPUBの割込端
子INTA に入力され、交換レンズのレンズキー25、
テレキー26、ワイドキー27の各操作でボディ内マイ
コンCPUBが起動されるものである。
【0053】SXはシャッター先幕(1C)の走行完了
でONするシンクロスイッチであり、端子J32,J22
介してフラッシュに発光開始信号として伝達される。
【0054】次に、レンズ内回路LEC(図8参照)に
ついて説明する。LMSはAZP切換レバー24がスラ
イドされるとONされるレンズモードスイッチである。
LESはレンズキー25が押されるとONされるレンズ
スイッチである。
【0055】TeSはテレキー26が押されるとONさ
れるテレスイッチである。WiSはワイドキー27が押
されるとONされるワイドスイッチである。これらのス
イッチLMS,LES,TeS,WiSがONされる
と、アンド回路AN2 を介してレンズ内マイコンCPU
Lの割込端子INT0 に割込信号が入力されて、レンズ
内マイコンCPULが起動される。
【0056】FENはズーム位置に対応するデータを出
力するためのコード板である。DSP2 はレンズ表示部
28にレンズ内マイコンCPULからのデータに基づく
表示を行うレンズ内表示回路である。
【0057】MO3 はズームモータ、DR2 はそのドラ
イバであり、ポートP37,P38からの出力で正転・逆転
・停止が制御される。ドライバDR2 の電源が供給され
ているか否かは、電圧分割用の抵抗とポートP39を介し
てレンズ内マイコンCPULによってモニターされる。
【0058】AMFSはパワーズームとマニュアルズー
ムを切り換えるP/M選択レバーに連動した切換スイッ
チであり、P位置ではパワーズーム、M位置ではマニュ
アルズームが選択される。
【0059】RELはレンズ内マイコンCPULのリセ
ット端子であり、端子J12,J2 を介してボディからレ
ンズ用の低電圧VLEL が供給されたときに、抵抗とコン
デンサによる”Low”レベルのパルスをリセット信号
として受け取り、レンズ内マイコンCPULのリセト動
作を行う。
【0060】レンズ用の低電圧VLEL は交換レンズがボ
ディに装着されている間は給電される。一方、レンズ用
の高電圧VLEH はパワーズームを行うときにのみ給電さ
れる。
【0061】次に、フラッシュ内回路FLC(図9参
照)について説明する。EFはフラッシュ用の電源電池
である。DDFはフラッシュ内昇圧回路であり、ポート
57が”Low”レベルのときに動作する。CVGF
フラッシュ内定電圧源であり、フラッシュ用の電源電池
EFから定電圧を発生し、フラッシュ回路FLC内の低
消費電力部の電源を供給している。
【0062】MO5 はフラッシュ照射範囲変更用のモー
タ、DR4 はそのドライバであり、ポートP53,P58
より正転・逆転・停止が制御される。ZPCは前記モー
タMO5 によって駆動されるフラッシュ照射範囲変更部
材の位置データを出力するためのコード板である。DS
3 はフラッシュ内表示回路であり、フラッシュの発光
/非発光、連動範囲、充電完了、調光OK、照射範囲を
表示する。MCはメインコンデンサであり、フラッシュ
発光用のエネルギーを蓄積する。
【0063】FLは発光部であり、メインコンデンサM
Cの充電電圧が所定値(例えば300ボルト)に達する
と、充電完了信号CHCが”High”レベルとなっ
て、この信号がフラッシュ内マイコンCPUFのポート
50に伝達される。端子J32,J22を介してシンクロス
イッチSXのON信号が伝わると、発光部FLによりフ
ラッシュ発光が開始され、積分開始信号INSTAが端
子J21,J31を介してボディのダイレクト測光回路FL
CCに伝達される。フラッシュ内マイコンCPUFのポ
ートP52からはフラッシュ発光を行わせるときだけ”L
ow”レベルとなるフラッシュイネイブル信号FLEN
が発光部FLに与えられる。ボディ内のフラッシュ発光
制御用のダイレクト測光回路FLCCから発光停止信号
FSTPが端子J30,J20を介して発光部FLに入力さ
れると、発光部FLはフラッシュ発光を停止し、フラッ
シュ表示制御信号FDCを一定時間”High”レベル
として、フラッシュ内表示回路DSP3 にて調光OKを
表示させる。
【0064】FMSはフラッシュの発光/非発光を切り
換えるフラッシュメインスイッチである。このフラッシ
ュメインスイッチFMSがONからOFFへ又はOFF
からONへと切り換わる毎にパルス発生器PG3 から”
Low”レベルのパルスが出力され、フラッシュ内マイ
コンCPUFの割込端子INTαに割込信号が入力され
る。また、ボディ内マイコンCPUBのポートP23から
端子J36,J26を介して”Low”レベルのフラッシュ
セレクト信号CSFが入力されると、割込端子INTβ
に割込信号が入力される。なお、フラシュ内マイコンC
PUFのポートP56はフラッシュセレクト信号CSFに
より、ボディデータ入力モードとフラッシュデータ出力
モードを判別するものである。
【0065】以上で、本発明が適用されるカメラシステ
ムのハードウェア構成についての説明を終了し、次にソ
フトウェア構成についてフローチャート(図10〜図7
9)を参照しながら説明する。
【0066】まず、ボディに電源電池EBが装着された
ときには、ボディ内マイコンCPUBのリセット端子R
EBにリセット信号が入力され、図10に示すリセット
ルーチンが実行される。リセットルーチンでは、初め
に、ポート、レジスタ、フラグをリセットする(#
1)。次に、ボディ内電源制御信号PWCBを”Lo
w”レベルとしてボディ内昇圧回路DD1 を動作させ、
ボディ内の高電圧VH 及び低電圧VL の給電を開始させ
る(#2)。そして、バッテリーチェックのサブルーチ
ン(以下「BCルーチン」と称する)を実行する(SU
B1)。
【0067】このBCルーチンを図15に示し説明す
る。このサブルーチンがコールされると、まずポートP
27を”Low”レベルとしてバッテリーチェック回路B
CCを動作させ、同回路が安定するまで待つ(#10
1,#102)。次に、ポートP 1 が”High”レベ
ルか否かを判定する(#103)。ポートP1 が”Hi
gh”レベルならば電池電圧はV0 ≧V1 であり、バッ
テリーチェックレジスタBCRをBCR=11とする
(#104)。ここで、バッテリーチェックレジスタB
CRは2ビットのレジスタであり、AFモータMO2
ズームモータMO3 の同時ONが可能なときにはBCR
=11、同時ONが不可能なときにはBCR=10、警
告時にはBCR=01、動作不可のときにはBCR=0
0と設定されるものである。#103でポートP1 が”
High”レベルでなければ、#105でポートP
2 が”High”レベルか否かを判定する。ポートP2
が”High”レベルならばV1 >V0 ≧V2 であり、
BCR=10とする(#106)。#103でポートP
2 が”High”レベルでなければ、#107でポート
3 が”High”レベルか否かを判定する。ポートP
3 が”High”レベルならばV2 >V0 ≧V3 であ
り、BCR=01とし、第1のBC警告(例えば電池残
量が少ないことを示すマークの点滅)を行う(#10
8,#109)。#104、#106、#109の各処
理を行った後は、#110でポートP27を”High”
レベルとしてバッテリーチェック回路BCCを不作動と
し、戻り番地へリターンする。#107でポートP
3 が”High”レベルでなければV3 >V0 であり、
BCR=00とし、第2のBC警告(電池残量が無いこ
とを示すマークの点滅)を行い、ポートP27を”Hig
h”レベルとしてバッテリーチェック回路BCCを不作
動とし、ボディ内電源制御信号PWCBを”High”
レベルとしてボディ内昇圧回路DD1 を停止させ、ボデ
ィ内マイコンCPUBは動作を停止する(#110〜#
113)。したがって、V3 >V0 のときは電池交換に
よるリセット動作又は無条件割込端子NMIへの割込信
号(パワースイッチPWS又はレンズロックスイッチL
LSのON/OFF操作)による動作しか受け付けな
い。
【0068】リセットルーチン(図10)に戻り、パワ
ースイッチPWSがONか否かを判定する(#3)。パ
ワースイッチPWSがONならばパワーフラグPWFを
1とし、パワースイッチPWSがONでなければパワー
フラグPWFを0とする(#4,#5)。次に、レンズ
ロックスイッチLLSがONか否かを判定する(#
6)。レンズロックスイッチLLSがONならば、レン
ズが未装着ということであるから、#7でレンズ装着フ
ラグLLFを0とし、レンズ未装着動作のサブルーチン
(SUB2)を実行する。レンズロックスイッチLLS
がONでなければ、レンズが装着されているということ
であるから、#8でレンズ装着フラグLLFを1とし、
レンズ装着動作のサブルーチン(SUB3)を実行す
る。サブルーチンSUB2又はSUB3の動作が終了す
ると、ボディ内電源制御信号PWCBを”High”レ
ベルとしてボディ内昇圧回路DD1を停止させ、割込端
子INT A への割込を可とし、動作を終了する(#9,
#10)。
【0069】ここで、レンズ未装着動作のサブルーチン
(SUB2)を図16に示し説明する。このサブルーチ
ンがコールされると、まずAFレンズ装着フラグLLF
1 を0とし、レンズ内電源制御信号PWCL1 ,PWC
2 を”High”レベルとしてレンズ用の高電圧V
LEH 及び低電圧VLEL の給電を停止する(#120〜#
122)。次に、パワーフラグPWFが1か否かを判定
する(#123)。パワーフラグPWFが1ならば、レ
ンズ未装着表示(絞り値表示部を「−−」とする)を行
い、設定されているモードを表示し、また、露出時間を
設定するモードであれば、露出時間のデータを表示して
リターンする(#124,#125)。パワーフラグP
WFが0ならば、全ての表示を消去してリターンする
(#126)。
【0070】次に、レンズ装着動作のサブルーチン(S
UB3)を図17、図18に示し説明する。このレンズ
装着動作においては、ボディステイタスICPBとレン
ズステイタスICPLの交信が行われ、ズームレンズと
フォーカス用レンズのリセット動作が行われる。まず、
ボディステイタスICPBとレンズステイタスICPL
は、ボディとレンズの状態を互いに相手に知らせるため
に用いられる1バイトのデータであり、以下のように構
成されている。
【0071】(a)ボディステイタスICPBは、最上
位ビットb7 から最下位ビットb0までの8ビットより
なる。以下、ボディステイタスICPBの第i番目のビ
ットbiをICPBiと略記する。ビットb7 ,b6
新ボディと旧ボディの区別を示しており、ICPB76
00であれば旧ボディ、ICPB76=01であれば新ボ
ディを意味する。旧ボディは新ボディ(図4〜図7参
照)の機能を全ては具備せず、端子J11,J18を有さな
い。ビットb5 ,b4 はボディのシーケンスを示してお
り、ICPB54=00ならばボディは非作動、ICPB
54=01ならばボディは演算動作中、ICPB54=10
ならばボディは露出制御動作中、ICPB 54=11なら
ばボディはシステムリセットされたことを意味する。ビ
ットb3 はボディのパワースイッチPWSの状態を示し
ており、ICPB3 =0ならばパワースイッチPWSは
ON、ICPB3 =1ならばパワースイッチPWSはO
FFであることを意味する。ビットb2 はボディデータ
出力とレンズデータ入力の区分を示しており、ICPB
2 =0ならばボディデータ出力、ICPB2 =1ならば
レンズデータ入力を意味する。ビットb1 はパワーズー
ムの可否を示しており、ICPB1 =0ならばパワーズ
ーム不可、ICPB1 =1ならばパワーズーム可を意味
する。ビットb0 はAF動作中か否かを示しており、I
CPB0 =0ならばAF非動作、ICPB0 =1ならば
AF動作中を意味する。
【0072】(b)レンズステイタスICPLは、最上
位ビットb7 から最下位ビットb0までの8ビットより
なる。以下、レンズステイタスICPLの第i番目のビ
ットbiをICPLiと略記する。ビットb7 ,b6
新レンズと旧レンズの区別を示しており、ICPL76
10であれば旧レンズ、ICPL76=01であれば新レ
ンズを意味する。旧レンズは新レンズ(図8参照)の機
能を全ては具備せず、端子J1 ,J8 を有さない。ビッ
トb5 ,b4 はレンズに設けられたテレスイッチTe
S、ワイドスイッチWiS、レンズスイチLESの状態
を示している。ICPL54=00ならば各スイッチTe
S,WiS,LESは全てOFF、ICPL54=01な
らばテレスイッチTeSがON、ICPS54=10なら
ばワイドスイッチWiSがON、ICPL54=11なら
ばレンズスイッチLESがONであることを意味する。
ビットb3 ,b2 ,b1 はレンズのタイプを示してい
る。ICPL321 =001ならば固定焦点レンズ、IC
PL321 =010ならばバリフォーカルでない通常のズ
ームレンズでパワーズーム、ICPL321 =011なら
ばバリフォーカルでない通常のズームレンズでマニュア
ルズーム、ICPL321=100ならばバリフォーカル
レンズでパワーズーム、ICPL321 =101ならばバ
リフォーカルレンズでマニュアルズームであることを意
味する。以下の説明では固定焦点レンズ又はマニュアル
ズームレンズをタイプIのレンズ、バリフォーカルでな
い通常のズームレンズをタイプIIのレンズ、バリフォ
ーカルレンズをタイプIIIのレンズと呼ぶ。レンズス
テイタスICPLの最下位ビットb 0 はズーム中か否か
を示している。ICPL0 =0であればズーム停止、I
CPL0 =1であればズーム中を意味する。
【0073】以上のボディステイタスICPBとレンズ
ステイタスICPLは、ボディとレンズが互いの状態を
知らせ合うために用いるデータであり、極めて重要であ
る。そこで、ボディステイタスICPBはボディからレ
ンズへ送られるデータ群の第0アドレスAD0に配置さ
れ、交信の最初に伝送される。また、レンズステイタス
ICPLはレンズからボディへ送られるデータ群の第0
アドレスAD0に配置され、交信の最初に伝送される。
【0074】ボディからレンズへ送られるデータ群は、
第0アドレスAD0から第3アドレスAD3までの合計
4バイトよりなり、第0アドレスAD0ではボディステ
イタスICPB、第1アドレスAD1ではデータポイン
タDPO、第2アドレスAD2ではモードバッファMO
B、第3アドレスAD3では撮影距離Dの情報がそれぞ
れ伝送される。データポインタDPOは、ボディがレン
ズからデータを入力する際に、上位4ビットb7 〜b4
でレンズデータの先頭アドレスを指定し、下位4ビット
3 〜b0 でその先頭アドレスから何バイト分のデータ
を入力するかを指定するものである。モードバッファM
OBは、レンズ内表示回路DSP2 でレンズモードLM
1 やレンズスイッチモードLMO2 を表示するため
に、上位4ビットb7 〜b4 でレンズモードLMO
1 を、下位4ビットb3 〜b0 でレンズスイッチモード
LMO2 を示すものである。レンズモードは、LMO1
=0000ならば不作動、LMO1=1000ならばA
ZP(オートズームプログラム)、LMO1 =0001
ならばWIM(ワイドモード)、LMO1 =0010な
らばEXZM(露光間ズーム)を意味する。レンズスイ
ッチモードは、LMO2 =0000ならば不作動、LM
2 =0001ならばALM(AEロックモード)、L
MO2 =0010ならばRLPM(レリーズ優先モー
ド)、LMO2 =0011ならばAVSM(絞り優先モ
ード)を意味する。
【0075】次に、レンズからボディに送られるデータ
群は、第0アドレスAD0から第8アドレスAD8まで
の合計9バイトよりなり、第0アドレスAD0ではレン
ズステイタスICPL、第1アドレスAD1では開放絞
り値Avo、第2アドレスAD2では最小絞り値Avm
ax、第3アドレスAD3では絞り値偏差値△Avz、
第4アドレスAD4ではデフォーカス量DFをカプラー
回転数Nに変換する変換係数Kl、第5アドレスAD5
ではカプラー回転数Nを撮影距離Dに変換する変換係数
NDC、第6アドレスAD6では焦点距離f、第7アド
レスAD7では撮影倍率β、第8アドレスAD8ではレ
ンズ内オフセット量NL の情報がそれぞれ伝送される。
【0076】図17、図18に示すレンズ装着動作のサ
ブルーチン(SUB3)がコールされると、まず、レン
ズ内電源制御信号PWCL2 を”Low”レベルとして
レンズ用の低電圧VLEL の給電を開始する(#14
0)。これにより、レンズ内マイコンCPULに動作電
源電圧が供給され、リセット端子RELに接続されたC
R回路によりレンズ内マイコンCPULのリセット動作
が行われる。このリセット動作が完了するのに十分な時
間の経過を待つ(#141)。そして、ボディステイタ
スICPBに0111*010を設定する(#14
2)。これは、新ボディ、システムリセット、電源スイ
ッチはON又はOFF、ボディデータ出力、パワーズー
ム可、AF非動作を示す。ボディステイタスICPBの
3 =*は、パワーフラグがPWF=1ならばb3
0、PWF=0ならばb3 =1と設定する(#143〜
#145)。そして、このボディステイタスICPBを
レンズに出力すると同時に、レンズからレンズステイタ
スICPLを読み込む(#146〜#150)。具体的
には、ボディ内マイコンCPUBのポートP22を”Hi
gh”レベルとして、ポートP21からのレンズセレクト
信号CSLがバッファBF1 、双方向信号ラインLB
L、端子J13,J3 、バッファBF3 を介して、レンズ
内マイコンCPULの割込端子INT1 及びポートP4
に入力される状態とし、次にレンズセレクト信号CSL
を”Low”レベルとしてレンズ内マイコンCPULに
割込端子INT1 による割込を発生させ、一定時間の経
過を待つ。そして、シリアルクロックSCKに同期して
ボディステイタスICPBをレンズに出力すると共に、
レンズステイタスICPLをレンズから入力する。その
後、レンズセレクト信号CSLを”High”レベルに
戻して交信を終了する。以上の#147〜#150の手
順は頻繁に用いられるので、以下、「双方向ステイタス
交信」と略称し、ボディステイタスICPBとレンズス
テイタスICPLの交換を意味するものとする。
【0077】双方向ステイタス交信(#147〜#15
0)を完了すると、専用のAFレンズか否かを判定する
(#151)。専用のAFレンズでなければ、ポートP
22を”Low”レベルに戻してからレンズ未装着動作
(サブルーチンSUB2)を実行して、リターンする。
【0078】#151で専用のAFレンズであれば、A
Fレンズ装着フラグLLF1 を1とし、新レンズか否か
を判定する(#155,#156)。旧レンズは専用の
AFレンズであっても、レンズ内マイコンCPULを有
さず、アドレスAD0〜AD6のデータを出力する機能
しか持たない。#156で旧レンズであると判定された
ときには、#170以降の処理に移行する。#156で
新レンズならば、#157でタイプIのレンズか否かを
判定する。タイプIのレンズとは固定焦点レンズか、又
はズームレンズであってもマニュアルズームになってい
るレンズである。そして、タイプIのレンズならば、旧
レンズの場合と同様に#170以降の処理に移行する。
一方、#157でタイプIのレンズではないと判定され
たときには、パワーズーム可能であるので、レンズ内電
源制御信号PWCL1 を”Low”レベルとしてレンズ
用高電圧VLEH の給電を行い、一定時間待つ(#15
8,#159)。
【0079】これは、パワーズームを行わせて、最も全
長の短い焦点距離に自動的に設定するためであり、電池
装着時又はレンズ装着時の他に、パワースイッチPWS
をOFFしたときにも行われる。レンズ用高電圧VLEH
の給電を開始した後に、双方向ステイタス交信(#16
0〜#163)を行い、レンズステイタスICPLにお
ける最下位ビットb0 が1かどうかを判別する(#16
4)。最下位ビットb 0 が1ならばズーム中であり、#
164から#160に戻り、双方向ステイタス交信(#
160〜#163)を行う。これを繰り返し、#164
でレンズステイタスICPLの最下位ビットb0 が0に
なると、ズームが停止していることになるので、#16
5でレンズ内電源制御信号PWCL1 を”High”レ
ベルに戻して高電圧VLEH の給電を停止し、#170以
降の処理に移行する。
【0080】#170ではAFモータMO2 を∞位置に
向けて駆動する。そして、一定時間の経過を待って、レ
ンズが終端に達したか否かを判定する(#171,#1
72)。具体的には、AFモータMO2 を駆動してもエ
ンコーダENCからのパルスが検出されなくなれば、そ
の状態でレンズが終端に達したものと判定する。レンズ
が終端に達するまでは、#171,#172の処理を繰
り返す。そして、レンズが終端に達すると、AFモータ
MO2 を停止させ、現在位置レジスタNCRを0にする
(#173,#174)。現在位置レジスタNCRは、
∞位置からのフォーカス用レンズの移動量(エンコーダ
ENCからのパルス数)を記憶しておくためのレジスタ
である。
【0081】なお、バッテリーチェックレジスタの内容
がBCR=11のときにはAFモータMO2 とズームモ
ータMO3 とを同時に動かせるので、上述のズーミング
(#158〜#165)と∞位置へのフォーカス用レン
ズの移動(#170〜#174)とは同時に行うように
してもよい。また、∞位置へのフォーカス用レンズの移
動は、電源電池EBを装着したとき、交換レンズLEを
装着したときの他に、パワースイッチPWSのON時並
びにOFF時や、システムリセットキー4の押し込み時
にも行われる。
【0082】以上のズーミングと∞位置へのフォーカス
用レンズの移動が終了すると、図19に示す#175に
移行し、新レンズか否かを判定する。新レンズならば、
ボディステイタスICPBに01000110又は01
001100を設定する(#176〜#179)。これ
はボディが非作動、パワースイッチがON又はOFF、
レンズデータ入力、パワーズーム可又は不可、AF非作
動を示す。次に、モードバッファMOBにレンズモード
LMO1 とレンズスイッチモードLMO2 を設定し、レ
ンズからの入力データを第1アドレスAD1から6バイ
トと指定するべく、データポインタをDPO=16H
設定する(#180,#181)。そして、双方向ステ
イタス交信(#182〜#184)によるボディステイ
タスICPBとレンズステイタスICPLの授受を行
い、データポインタDPOを出力し(#185,#18
6)、モードバッファMOBをレンズに出力すると共に
開放絞り値Avoをレンズから入力し(#187,#1
88)、続けて、最小絞り値Avmax、絞り値偏差量
ΔAv、変換係数KL 及びNDC、焦点距離fvをレン
ズから入力する(#189〜#193)。ここで、レン
ズからの焦点距離fのデータは、アペックス系の値fv
で入力される。以上のデータ交信の終了後にレンズセレ
クト信号CSLを”High”レベルに戻し、レンズス
イッチモードLMO2 を表示する(#194,#19
5)。
【0083】次に、タイプIのレンズ(固定焦点レンズ
又はマニュアルズームレンズ)か否かを判定する(#1
96)。タイプIのレンズならば、#197でレンズモ
ードLMO1 の表示を消去し、#205に移行する。タ
イプIのレンズではなく、パワーズームの可能なレンズ
ならば、EXZM(露光間ズーム)か否かを判定する
(#198)。EXZM(露光間ズーム)でなければ、
#200でレンズモードLMO1 を表示し、#205に
移行する。EXZM(露光間ズーム)であれば、タイプ
IIIのレンズ(バリフォーカルレンズ)か否かを判定
する(#199)。タイプIIIのレンズならば、#1
97でレンズモードLMO1 の表示を消去し、#205
に移行する。タイプIIIのレンズでなければ、#20
0でレンズモードLMO1 (EXZM)を表示し、#2
05に移行する。なお、レンズモードLMO1 とレンズ
スイッチモードLMO2 の表示(#200,#195)
において、各モードが不作動の状態に設定されていると
きには夫々の表示は行われない。また、バリフォーカル
レンズでもEXZM(露光間ズーム)の動作を行わせる
のであれば#198,#199のステップは不要であ
る。
【0084】#175で旧レンズと判別されたときに
は、ボディデータ出力を行ってもレンズ側では読み取れ
ないので、ボディデータ出力は行わずに、レンズステイ
タスICPL、開放絞り値Avo、最小絞り値Avma
x、絞り値偏差量△Av、変換係数KL 及びNDC、ア
ペックス系の焦点距離fvを入力する(#201〜#2
03)。また、レンズモードLMO1 とレンズスイッチ
モードLMO2 の表示は消去する(#204)。そし
て、新旧いずれのレンズでも設定絞り値が記憶されてい
るレジスタの内容を、(Avo+△Av)と(Avma
x+△Av)の範囲内に入るように制限する(#20
5)。次に、パワーフラグPWFが1か否かを判定する
(#206)。PWF=1ならば設定値を表示し、PW
F=0ならば表示をすべて消去する(#207,#20
8)。そして、いずれの場合にもポートP22を”Lo
w”レベルに戻して、リターンする(#209)。ここ
で、ポートP22を”Low”レベルに戻すのは、レンズ
内マイコンCPULから双方向信号ラインLBLを介し
てボディ内マイコンCPUBの割込端子INTA へ割込
信号を入力可能とするためであり、ボディからレンズに
働きかける必要が無い場合には、基本的にポートP
22を”Low”レベルに戻して待機することにより、レ
ンズからの起動を待つものである。
【0085】次に、パワースイッチPWSがONからO
FFへ又はOFFからONへ変化したとき、あるいはレ
ンズロックスイッチLLSがONからOFFへ又はOF
FからONへと変化したときの動作について説明する。
パワースイッチPWSがONからOFFへ又はOFFか
らONへと変化すると、パルス発生器PG1 からの”L
ow”レベルのパルスが、レンズロックスイッチLLS
がONからOFFへ又はOFFからONへ変化すると、
パルス発生器PG2 からの”Low”レベルのパルス
が、それぞれANDゲートAN4 を介して無条件割込端
子NMIに入力されて、図11に示す#15以降の割込
処理を行う。#15〜#26の処理は、パワースイッチ
PWSがON/OFF操作されたとき又はレンズが着脱
されたときに、それまでの動作を早急に終了させるため
の動作である。まず、レンズ用の高電圧VLEH の給電を
停止させ(PWCL1=”High”)、ズームモータ
MO 3 を停止させる(#15)。また、AFモータMO
2 の停止信号を出力する(#16)。次に、露光中か否
かを判定する(#17)。露光中であれば、各マグネッ
トMg2 〜Mg4 を動作させて、露光制御動作を終了さ
せる(#18〜#22)。そして、露出制御動作が終了
してリセットスイッチS4 がONされると、フィルム巻
き上げモータMO1 をONさせて、フィルム巻き上げを
行う(#23,#24)。フィルム巻き上げが完了して
リセットスイッチS4 がOFFされると、フィルム巻き
上げモータMO1 を停止させる(#25,#26)。そ
して、#27に移行する。
【0086】#17で露光中でなければ、フィルム巻き
上げ中か否かを判定する(#41)。フィルム巻き上げ
中であれば、#25に移行し、フィルム巻き上げが終了
してから#27に移行する。#17及び#41で露光中
でもフィルム巻き上げ中でもなければ直ちに#27に移
行する。
【0087】こうして、露光及びフィルム巻き上げが終
了した状態になれば、ポートをリセットし、ボディ内昇
圧回路DD1 を動作(PWCB=”Low”)させる
(#27,#28)。次に、BCルーチン(SUB1)
を実行して#29に移行する。
【0088】#29ではレンズロックスイッチLLSが
ONか否かを判定する。レンズロックスイッチLLSが
ONであればレンズは未装着である。#29でレンズロ
ックスイッチLLSがONであれば、#30でレンズロ
ックスイッチLLSがOFFからONへ変化したのか、
ONのままであるかレンズ装着フラグLLFにより判定
し、後者の場合には#31に移行する。#29でレンズ
ロックスイッチLLSがOFFであれば、#37でレン
ズロックスイッチLLSがONからOFFへ変化したの
か、OFFのままであるかをレンズ装着フラグLLFに
より判定し、後者の場合には#31に移行する。#29
でレンズロックスイッチLLSがONであり、#30で
LLF=0でなければ、レンズロックスイッチLLSが
OFFからONへ変化したということであり、#36で
LLF=0とし、レンズ未装着動作(SUB2)を実行
して、#39に移行する。#29でレンズロックスイッ
チLLSがOFFであり、#37でLLF=1でなけれ
ば、レンズロックスイッチLLSがONからOFFへ変
化したということであり、#38でLLF=1とし、レ
ンズ装着動作(SUB3)を実行して、#39に移行す
る。
【0089】#29,#30,#37でレンズロックス
イッチLLSがONのまま又はOFFのままのときに
は、#31へ移行する。#31ではパワースイッチPW
SがONか否かを判定する。#31でパワースイッチP
WSがONであれば、#32でパワースイッチPWSが
OFFからONへ変化したのか、ONのままであるかを
パワーフラグPWFにより判定し、後者の場合には、#
39に移行する。#31でパワースイッチPWSがOF
Fであれば、#34でパワースイッチPWSがONから
OFFへ変化したのか、OFFのままであるかをパワー
フラグPWFにより判定し、後者の場合には#39に移
行する。#31でパワースイッチPWSがONであり、
#32でPWF=1でなければ、パワースイッチPWS
がOFFからONへ変化したということであり、#33
でPWF=1とし、パワーオンルーチン(SUB4)を
実行して、#39に移行する。#31でパワースイッチ
PWSがOFFであり、#34でPWF=0でなけれ
ば、パワースイッチPWSがONからOFFへ変化した
ということであり、#35でPWF=0とし、パワーオ
フルーチン(SUB5)を実行して、#39に移行す
る。#39ではボディ内昇圧回路DD1 の動作を停止
(PWCB=”High”)させ、#40では割込端子
INTA による割込を許可して処理を終了する。
【0090】パワーオンルーチン(SUB4)の内容は
図17、図18に示してある。まず、#210では専用
のAFレンズが装着されているかどうかをAFレンズ装
着フラグLLF1 により判別する。#210でLLF1
=1でなければ専用のAFレンズが装着されていないと
して、レンズ未装着動作のサブルーチン(SUB2)を
実行してリターンする。#210でLLF1 =1であれ
ば専用のAFレンズが装着されているとして、ポートP
22を”High”レベルとし、以下、前述のレンズ装着
動作のサブルーチン(SUB3)における#170以降
の処理(フォーカス用レンズの∞位置リセット)を行っ
てリターンする。
【0091】パワースイッチオフルーチン(SUB5)
の内容は、前述のレンズ装着動作のサブルーチン(SU
B3)における#140,#141の処理を省略する点
を除いてサブルーチン(SUB3)と同じ処理を行うも
のである。
【0092】以上の要点をまとめると、電池装着時又は
レンズ装着時にはレンズへ低電圧V LEL を供給してレン
ズ内マイコンCPULを起動し、この低電圧VLEL の供
給時又はパワースイッチPWSのOFF時には、最もコ
ンパクトなズーム位置に設定し、その後、又はパワース
イッチPWSのON時にフォーカス用レンズを∞位置に
リセットする。また、レンズの取り外しにより、レンズ
用の低電圧VLEL の供給は停止する。
【0093】次に、各種スイッチ操作がなされたときの
割込動作について説明する。各種スイッチが操作され
て、割込端子INTA に”Low”レベルの割込信号が
入力されると、図13に示す#50以降の処理が行われ
る。まず、ボディ内昇圧回路DD1 を動作(PWCB
=”Low”)させ、レンズ用高電圧VLEH の給電を停
止(PWCL1 =”High”)させる(#50,#5
1)。これはズーム中に割込がかかることがあるからで
ある。そして、BCルーチン(SUB1)を実行した後
に、専用のAFレンズが装着されているか否かをAFレ
ンズ装着フラグLLF1 により判定する(#52)。L
LF1 =1であれば、専用のAFレンズが装着されてい
るので、このレンズとつながる双方向信号ラインLBL
が”Low”レベルであるか否かを判定する(#5
3)。双方向信号ラインLBLが”Low”レベルなら
ばレンズからの割込信号によりボディ内マイコンCPU
Bが起動されたということであるから、レンズルーチン
(SUB6)を実行した後に#60に移行する。#53
でレンズとつながる双方向信号ラインLBLが”Hig
h”レベル、又は#52でLLF1 ≠1ならば、レンズ
からの割込信号による起動ではないので、ボディ内の各
種スイッチをスキャンする(#54〜#58)。
【0094】まず、スイッチS1 がONであるか否かを
判定する(#54)。スイッチS1がONならばレリー
ズボタン6の操作による起動であるので、S1 ルーチン
(SUB7)を実行した後に#60に移行する。#54
でスイッチS1 がONでなければ、以下、#55,#5
6,#57,#58で各スイッチALS,SYS,MO
S,FUSがONか否かを判別し、いずれかのスイッチ
がONされていれば、そのスイッチに対応するAEロッ
クルーチン(SUB8)、システムリセットルーチン
(SUB9)、モード変更ルーチン(SUB10)、フ
ァンクションルーチン(SUB11)の各サブルーチン
が実行され、#60に移行する。また、#54〜#58
でいずれのスイッチもONされていなければ、アップス
イッチUPS又はDOWNスイッチDOSがONされた
ものと判定され、Av,Tvのアップ/ダウンのサブル
ーチン(SUB12)が実行され、#60に移行する。
【0095】#60ではボディステイタスICPBに、
非作動、パワースイッチON、ボディデータ出力、パワ
ーズーム可、AF非作動を示すデータ01001010
を設定する。#61ではモードバッファMOBにレンズ
モードLMO1 及びレンズスイッチモードLMO2 を設
定する。#62ではポートP22を”High”レベルと
して、双方向信号ラインLBLをボディからレンズへの
信号伝送ラインとする。#63ではレンズセレクト信号
を”Low”レベルとして、ボディ内マイコンCPUB
との交信対象としてレンズを選択する。そして、#64
で一定時間待機して#65でボディステイタスICPB
の内容をレンズに出力し、#66で一定時間待機して#
67でモードバッファMOBの内容をレンズに出力す
る。#68ではレンズセレクト信号CSLを”Hig
h”レベルに戻し、#69ではポートP22を”Low”
レベルとして、双方向信号ラインLBLをレンズからボ
ディへの信号伝送ラインとする。これにより、レンズか
らの起動を受け付ける状態となる。#70でボディ内昇
圧回路DD1 による昇圧を停止させ(PWCB=”Hi
gh”)、#71で割込信号INTA による割込を可と
して処理を終了する。
【0096】次に、スイッチS1 がONされたときにコ
ールされるS1 ルーチン(SUB7)を図21、図22
に示し説明する。このサブルーチンでは、まず測光イネ
イブル信号LMENを”Low”レベルとし、測光イン
ターフェースLMIFを動作状態にする(#251)。
これによって、測光インターフェースLMIFはボディ
内マイコンCPUBからの基準クロックφに基づいて一
定周期で各測光値を順次A/D変換し、1つの測光値の
A/D変換が終了する毎に各測光部に対応するレジスタ
に測光データをラッチする動作を、測光イネイブル信号
LMENが”Low”レベルの間繰り返す。次に専用の
AFレンズが装着されているか否かをAFレンズ装着フ
ラグLLF1 により判別する(#252)。LLF1
1(AFレンズ装着)ならばAF動作が行われたことを
示すフラグAFFを1として、オフセットルーチン(S
UB13)に、LLF1 =0(AFレンズ未装着)なら
ば#297に移行する。
【0097】オフセットルーチン(SUB13)以下で
は焦点検出を行うための処理を行う。まず、オフセット
ルーチン(SUB13)によってバリフォーカルレンズ
の場合に焦点検出が可能な位置までフォーカス用レンズ
を移動させるためのオフセット処理を行う。オフセット
処理はズーミングによってピントがずれるバリフォーカ
ルレンズにおいて、ズーミングによってフォーカス用レ
ンズが合焦位置から外れても、∞位置から最近接位置の
範囲内で合焦するようにフォーカス用レンズを移動させ
て焦点検出を確実に行えるようにするものである。この
ときのレンズ移動量をオフセット量NL と呼び、その算
出方法については図84及び図85に基づいて後述す
る。
【0098】このオフセットルーチン(SUB13)を
図23、図24に示し説明する。このサブルーチンで
は、まず装着されているレンズがタイプIIIのレンズ
(バリフォーカルレンズ)か否かを判定する(#30
1)。バリフォーカルレンズでなければすぐにリターン
する。一方、バリフォカルレンズならば、撮影準備スイ
ッチS1 がONか否かを判定する(#302)。撮影準
備スイッチS1 がONのときは、ボディが演算動作中
で、パワースイッチがON、レンズデータ入力、ズーム
可、AF非作動を示すデータ01010100を、撮影
準備スイッチS1 がOFFのときは、ボディが非作動
で、以下、同様の状態を示すデータ01000100を
ボディステイタスICPBに設定する(#303,#3
04)。データポインタはDPO=81H と設定する
(#305)。これは、第8アドレス(AD8)から1
バイト分のデータ(つまり、レンズ内オフセット量
L )をレンズから入力することを意味する。#306
〜#311では、この2つのデータをレンズに送る。つ
まり、#306でポートP22を”High”レベルとし
て、双方向信号ラインLBLをボディからレンズへの信
号伝送ラインとし、#307でレンズセレクト信号CS
Lを”Low”レベルとして、ボディ内マイコンCPU
Bとの交信対象としてレンズを選択する。そして、#3
08で一定時間待機して#309でボディステイタスI
CPBとレンズステイタスICPLを送受し、#310
で一定時間待機して#311でデータポインタDPOの
内容をレンズに出力する。そしてレンズ側でオフセット
量NL を演算するのに要する時間待機して、オフセット
量NL を入力する(#312,#313)。#314で
はレンズセレクト信号CSLを”High”レベルに戻
し、#315ではポートP22を”Low”レベルとし
て、双方向信号ラインLBLをレンズからボディへの信
号伝送ラインとする。これにより、レンズからの起動を
受け付け可能な状態となる。#316ではオフセット量
がNL =0か否かを判別し、NL =0ならばオフセット
量のレンズ移動が必要ないので、そのままリターンす
る。一方、NL ≠0ならばオフセット量のレンズ移動が
必要であるので、NL ×KB =N(KB はAFカプラー
12,21の回転量NL をAFモータMO2 の回転量N
に変換するための係数)の演算を行い、オフセット量N
L のフォーカス用レンズの移動のためのAFモータMO
2 の回転量Nを演算し、フォーカス用レンズの現在位置
レジスタNCRに回転量Nを駆動方向に応じて減算又は
加算する(#317,#318)。ここで、回転量Nは
正又は負である。そして、回転量Nをカウンタ割込用の
カウンタにプリセットし、AFモータMO2 を回転量N
の正負の方向に応じた方向へ回転させ、カウンタの内容
がエンコーダENCからのパルスによって減算され、0
になるのを待つ。そしてカウンタの内容が0になると、
AFモータMO2 を停止してリターンする(#319〜
#321)。
【0099】図21のフローに戻り、S1 ルーチンにお
けるオフセットルーチン(SUB13)の処理が終了す
ると、CCDの余分な電荷を掃き出すためのCCDイニ
シャライズ動作を行う(#253)。そして、パワーズ
ームを行わせないためにズームイネイブルフラグZEN
Fを0とし、測光演算が1回も終了していないことを示
すために測光演算未完フラグLMFを1とし、CCDの
電荷蓄積(積分)を開始させ、積分完了時に割込端子I
NTB へ入力される割込信号による割込を可とし、AE
ルーチンに移行する(#254〜#257)。
【0100】AEルーチンでは、まずレンズ交信ルーチ
ン(SUB14)を実行する。これはAE及びAFのた
めに必要なデータをレンズから読み取る動作である。そ
して、装着されているレンズが新レンズか否かを判定す
る(#258)。新レンズであればAF完了フラグAF
CFが1か否かを判定する(#259)。これは、AF
が完了しているかどうかを判定するもので、AFCF=
1でAFが完了していれば、パワーズームが可となり、
ズームルーチン(SUB15)を実行する。一方、AF
CF≠1でAFが完了していなければ、焦点検出中にズ
ーミングを行うと焦点検出用受光部に入射する被写体光
が変化して(焦点検出領域に対応する被写体が変化し
て)、正確な焦点検出が行えないのでズームルーチン
(SUB15)はスキップする。さらにバリフォーカル
レンズの場合、ズーミングを行うことで撮影距離も変化
してしまうため、フォーカス用レンズの移動中にズーミ
ングを行うことも望ましくない。このような理由でAF
が完了していないときには、パワーズームのためのズー
ムルーチン(SUB15)はスキップする。AFが完了
していないか、又はズームルーチン(SUB15)が終
了すると、レンズスイッチの操作に対する処理を行うた
めにレンズスイッチルーチン(SUB16)を実行し
て、#297のステップに移行する。
【0101】#258で旧レンズであると判定された場
合には、旧レンズにはパワーズーム機構、レンズスイッ
チが共に無いので、#259、SUB15、SUB16
はスキップして、#297に移行する。また、#252
で専用のAFレンズが装着されていない場合にも、ズー
ムルーチン(SUB15)やレンズスイッチルーチン
(SUB16)はスキップして、#297に移行する。
【0102】#297ではフィルム感度を示すISOデ
ータを入力する。次に、フラッシュからのデータを入力
する(#260)。このフラッシュデータの入力に際し
ては、フラッシュセレクト信号CSFを”Low”レベ
ルとし、一定時間後に”High”レベルとする。そし
てシリアルクロックSCKを出力して、このクロックS
CKに同期してフラッシュから送られてくるシリアルデ
ータを読み取る。これによってフラッシュからボディに
は専用フラッシュ、充電完了、調光OK、発光量の各デ
ータが入力される。次に、測光インターフェースLMI
Fから測光データを入力するためのサブルーチン(SU
B17)を実行し、入力した測光データに基づいて露出
演算のサブルーチン(SUB18)を実行する。次に、
演算結果を表示回路DSP1 に送って表示を行わせ、フ
ラッシュにデータを出力する(#261,#262)。
フラッシュにデータを出力する際には、フラッシュセレ
クト信号CSFを”Low”レベルとし、データを出力
する間は前記信号CSFを”Low”レベルのままとす
ることにより、データ入力の場合と区別する。ボディか
らフラッシュへの出力データは絞り値Av、フィルム感
度Sv、撮影距離Dv及び焦点距離fである。そして、
測光演算が行われたので、測光演算未完フラグLMFを
0とする(#263)。#264ではフラグFDFが1
かどうかを判別する。このフラグFDFは一回も測光演
算が終了していない時点でCCDの積分終了による割込
があったときに、CCDからのデータを入力してからフ
ラグFDFを1とし、AEルーチンの割込のあったアド
レスに戻り、残りのAEルーチンの動作を行うことがあ
る(後述の図39における#581〜#583参照)の
で、このために設けたフラグである。#264でFDF
=1ならば、#265でFDF=0として、AFルーチ
ンに移行する。一方、#264でFDF=0ならば、#
266に移行する。
【0103】#266〜#273では露出制御動作に移
行できるかどうかの判定を行う。まず、#266では専
用のAFレンズか否かをAFレンズ装着フラグLLF1
により判定する。LLF1 ≠1で専用のAFレンズでな
ければ無条件に#273へ移行する。専用のAFレンズ
ならば、#267でレリーズ可能フラグRLEFが1か
否かを判別する。#267でRLEF=1ならばレリー
ズ優先であるので、#273へ移行する。#267でR
LEF≠1ならばAF優先であり、#268でAF完了
フラグAFCFが1か否かを判定する。#268でAF
完了ならば#273へ移行し、AF未完了ならば#27
4に移行する。#273ではレリーズスイッチS2 がO
Nか否かを判定する。#273でレリーズスイッチS2
がONならば、露出制御動作(SUB19)に移行す
る。一方、レリーズスイッチS2 がOFFならば、#2
74に移行する。
【0104】#274では、撮影準備スイッチS1 がO
Nか否かを判定する。撮影準備スイッチS1 がONなら
ば、#275でタイマー用レジスタTIRに所定値Kを
設定し、#276でタイマーをリセットし、スタートさ
せる。そして、#298で専用のAFレンズか否かをA
Fレンズ装着フラグLLF1 により判定する。LLF 1
=1(専用のAFレンズ)ならば、#299でAF動作
が行われているかどうかをAF動作フラグAFFにより
判別する。AFF≠1ならば#252へ移行し、AFF
=1ならばAEルーチンへ移行する。また、#298で
専用のAFレンズでなければ#297に移行する。
【0105】#274で撮影準備スイッチS1 がOFF
ならば、AFモータMO2 を停止させて、各フラグAF
CF,FALF,AFF,RLEF,LCF,FDF,
LCF1 を0にリセットし、AF用の表示を消去し、割
込端子INTB による割込(CCDの積分終了時の割
込)を不可とし、パワーズームを可(ZENF=1)と
する(#278〜#282)。次に、AEロックスイッ
チALSがONか否かを判定する(#283)。AEロ
ックスイッチALSがOFFならば、撮影準備スイッチ
1 もAEロックスイッチALSも共にOFFであり、
両スイッチS1 ,ALSがOFFしてから一定時間(例
えば5秒)はAEルーチンを繰り返す動作中であるた
め、#285で割込端子INTA による割込を可とし、
#286でタイマーによる割込を可として、#298に
移行する。#283でAEロックスイッチALSがON
ならば、#275に移行する。
【0106】#273でレリーズスイッチS2 がONな
らば、露出制御ルーチン(SUB19)を実行する。露
出制御動作が終了してリセットスイッチS4 がONにな
れば、フィルム巻き上げを行う(#290,#29
1)。フィルム巻き上げが終了してリセットスイッチS
4 がOFFになれば、フィルム巻き上げを停止する(#
292,#294)。そして、表示を復帰させ、撮影準
備スイッチS1 がOFFになるのを待つ(#294,#
295)。撮影準備スイッチS1 がOFFになると、設
定値だけの表示状態とし、メインルーチンに戻る(#2
96)。
【0107】次に、S1 ルーチン内の各サブルーチンに
ついて説明する。初めに、レンズ交信ルーチン(SUB
14)を図25、図26に示し説明する。このサブルー
チンがコールされると、まずポートP22を”High”
レベルとし、双方向信号ラインLBLをボディからレン
ズへの信号伝送ラインとする(#331)。そして、装
着レンズが新レンズか否かを判定する(#332)。新
レンズならばICPB設定のサブルーチン(SUB2
0)を実行し、新レンズでなければ#345に移行す
る。
【0108】ここで、ICPB設定のサブルーチン(S
UB20)を図27に示し説明する。このサブルーチン
では、まず撮影準備スイッチS1 又はAEロックスイッ
チALSがONであるか否かを判定する(#361,#
362)。いずれかのスイッチS1 又はALSがONな
らば、ボディが演算動作中で、レンズデータ入力を示す
データ010101*0を、いずれのスイッチS1 ,A
LSもOFFならば、ボディが非作動で、レンズデータ
入力を示すデータ010001*0をボディステイタス
ICPBに設定する(#363,#364)。そして、
ボディステイタスICPBの第1ビットb1 =*は、ズ
ームイネイブルフラグがZENF=1ならばパワーズー
ム可を示すべくb1 =1とし、ZENF=0ならばパワ
ーズーム不可を示すべくb1 =0とする(#365〜#
367)。
【0109】図25のフローに戻り、#333では、デ
ータポインタをDPO=16H と設定する。これはレン
ズからの読取データとして、第1アドレスAD1からの
6バイトのデータを指定したことを意味する。#334
ではモードバッファMOBの設定を行う。そして、ボデ
ィステイタスICPBとデータポインタDPOとモード
バッファMOBの各内容をレンズに送ると共に、ボディ
ステイタスICPBと引き換えにレンズステイタスIC
PLをレンズから受信し、モードバッファMOBと引き
換えに開放絞り値Avoのデータをレンズから受信する
(#335〜#341)。そして、最小絞り値Avma
x、絞り値偏差量△Av、変換係数KL及びNDC、焦
点距離fの各データをレンズから入力し、レンズセレク
ト信号CSLを”High”レベルに戻す(#351,
#352)。
【0110】一方、#332で新レンズでなければ、#
345〜#348でレンズステイタスICPLと開放絞
り値Avoを入力し、#351で残りのレンズデータ
(Avmax〜f)を同様に入力する。これは、新レン
ズでない場合にはボディステイタスICPBやデータポ
インタDPO、モードバッファMOBを受信できないか
らである。
【0111】以上のデータ交信を終了すると、撮影準備
スイッチS1 とAEロックスイッチALSが共にOFF
であるか否かを判定する(#353,#354)。スイ
ッチS1 ,ALSが共にOFFであれば、ポートP
22を”Low”レベルとして、双方向信号ラインLBL
をレンズからボディへの信号伝送ラインとし、リターン
する(#355)。撮影準備スイッチS1 とAEロック
スイッチALSのいずれかがONであれば、#355を
スキップしてリターンする。この場合、双方向信号ライ
ンLBLはボディからレンズへの信号伝送ラインとなっ
ている。
【0112】次に、ズームルーチン(SUB15)を図
28、図29に示し説明する。このサブルーチンでは、
まずテレスイッチTeS又はワイドスイッチWiSのO
N信号が入力されているか否かを判定する(#37
1)。#371でON信号が入力されていれば#372
に移行し、始めてON信号が入力されたか否かをフラグ
TWFにより判定する。このフラグTWFはテレスイッ
チTeS又はワイドスイッチWiSがONのときにTW
F=1となり、テレスイッチTeS及びワイドスイッチ
WiSが共にOFFのときにTWF=0となる。#37
2でTWF≠1であれば、OFFからONになったとい
うことであり、この場合、#373でパワーズームが可
能かどうかをズームイネイブルフラグZENFで判別す
る。パワーズームが可能ならばTWF=1とし、レンズ
用高電圧VLEH の給電(PWCL1 =”Low”)を行
い、合焦表示を消去し、フラグAFCF,FALFを0
とし、リターンする(#374〜#377)。#372
でTWF=1であれば、以前からズーム用のスイッチT
eS又はWiSがONされていたということであり、#
373〜#377をスキップしてリターンする。#37
3でズームイネイブルフラグZENFが1でなければ、
ズーム用のスイッチTeS又はWiSがOFFからON
になったとしても、パワーズーム不能であるから、#3
74〜#377をスキップしてリターンする。
【0113】#371でテレスイッチTeS及びワイド
スイッチWiSが共にOFFならば、ONからOFFに
変化したか否かをフラグTWFにより判定する(#38
0)。TWF=1でなければ、OFFのままということ
であるから、そのままリターンし、TWF=1であれば
ONからOFFに変化したということであるから、TW
F=0とし、レンズ用高電圧VLEH の給電を停止(PW
CL1 =”High”)させる(#381,#38
2)。次にオフセットルーチン(SUB13)を実行
し、ズーミングによるフォーカス用レンズのずれ(オフ
セット量NL )を補正する。そして、撮影準備スイッチ
1 がONか否かを判定する(#383)。撮影準備ス
イッチS1 がOFFならば、そのままリターンし、撮影
準備スイッチS 1 がONならばCCDの電荷蓄積(積
分)を開始し、割込端子INTB への割込(CCDの積
分終了による割込)を可として、フォーカス用レンズが
オフセット量NL の移動を行ったことによりピントが合
う状態に補正されたか否かを確認するためのAF動作を
行うようにし、ZENF=0としてリターンする(#3
84〜#386)。
【0114】次に、レンズスイッチルーチン(SUB1
6)を図30、図31に示し説明する。このサブルーチ
ンでは、まずレンズスイッチがONか否かを判定する
(#391)。レンズスイッチがONならば、WIM
(ワイドモード)か否かを判定する(#392)。WI
M(ワイドモード)であれば、タイプIのレンズ(固定
焦点レンズ又はマニュアルズームレンズ)であるか否か
を判定する(#393)。タイプIのレンズであれば、
そのままリターンする。タイプIのレンズでなければ、
撮影準備スイッチS1 がONか否かを判定する(#39
4)。撮影準備スイッチS1 がONであれば、ローコン
フラグLCFが1か否かを判定する(#395)。ロー
コンフラグLCFが1でなければ、焦点検出が可能であ
るとして、そのままリターンする。そして、#394で
撮影準備スイッチS1 がOFFであるか、又は#395
でローコンフラグがLCF=1で焦点検出不可であると
きには、レンズスイッチフラグLSFが1であるか否か
を判定する(#396)。レンズスイッチフラグLSF
が1でなければ、レンズスイッチがOFFからONに変
化したということであるから、レンズスイッチフフラグ
LSFを1とし、AFモータMO2 を停止させ、ズーム
レンズをワイド端に移動させるために、レンズ用の高電
圧VLEH の給電(PWCL1 =”Low”)を行う(#
397〜#399)。そして、割込端子INTB への割
込(CCDの積分終了による割込)を禁止し、フラグA
FCF,FALFを0としてリターンする(#400,
#407)。
【0115】#396でレンズスイッチフラグLSFが
1であれば、以前からレンズスイッチはONされていた
ということであり、既にWIM(ワイドモード)の動作
を行っているということであるから、レンズ側における
ワイド端へのズーミングが停止しているか否かを判定す
る(#401)。ズーミングが停止していなければ、そ
のままリターンする。ズーミングが停止していれば、レ
ンズ用高電圧VLEH の給電を停止(PWCL1 =”Hi
gh”)させることによりズームモータMO3を停止さ
せる(#402)。そして、ズーミングによるフォーカ
ス用レンズのピントずれ量(オフセット量)を補正する
べく、オフセットルーチン(SUB16)を実行し、撮
影準備スイッチS1 がONであるか否かを判定する(#
403)。撮影準備スイッチS1 がOFFならば、その
ままリターンし、撮影準備スイッチS1 がONならばC
CDの電荷蓄積(積分)を開始し、割込端子INTB
の割込(CCDの積分終了による割込)を可として、フ
ォーカス用レンズがオフセット量NL の移動を行ったこ
とによりピントが合う状態に補正されたか否かを確認す
るためのAF動作を行うようにし、ZENF=0として
リターンする(#404〜#406)。
【0116】#392でWIM(ワイドモード)でなけ
れば、レンズスイッチフラグLSFが1であるか否かを
判定する(#409)。#409でLSF=1でなけれ
ば、レンズスイッチがOFFからONに変化したという
ことであり、#410でLSF=1とし、#411でA
LM(AEロックモード)か否かを判定する。ALM
(AEロックモード)ならば、#412でLALM=1
とし、リターンする。このフラグLALMはレンズ側の
操作でAEロックされたことを示すフラグである。#4
11でALM(AEロックモード)でなければ、#41
3でRLPM(レリーズ優先モード)か否かを判定す
る。#413でRLPM(レリーズ優先モード)なら
ば、#414でRLEF=1としてリターンする。この
フラグRLEFはレリーズ優先モードであることを示す
フラグである。#413でRLPM(レリーズ優先モー
ド)でないときには、そのままリターンする。また、#
409でLSF=1であれば、レンズスイッチがONの
ままということであるので、そのままリターンする。
【0117】#391でレンズスイッチがOFFなら
ば、WIM(ワイドモード)か否かを判定する(#41
6)。WIM(ワイドモード)であれば、タイプIのレ
ンズ(固定焦点レンズ又はマニュアルズームレンズ)で
あるか否かを判定する(#417)。タイプIのレンズ
であれば、そのままリターンする。タイプIのレンズで
なければ、レンズスイッチフラグLSFが0であるか否
かを判定する(#418)。レンズスイッチフラグLS
Fが0でなければ、レンズスイッチがONからOFFに
変化したということであるから、LSF=0とし、ワイ
ド端から元の焦点距離に戻すためにレンズ用の高電圧V
LEH の給電(PWCL1 =”Low”)を行い、割込端
子INTB による割込を不可としてリターンする(#4
19〜#421)。また、フラグAFCF,FALFは
0とする(#407)。#418でレンズスイッチフラ
グLSFが0であれば、レンズスイッチは以前からOF
Fされていたということであるから、#401に移行
し、ズームが停止(元の焦点距離に戻る)しているか否
かを判定し、前述の動作を行ってリターンする。
【0118】#416でWIM(ワイドモード)でなけ
れば、レンズスイッチフラグLSFが0であるか否かを
判定する(#425)。レンズスイッチフラグLSFが
0であれば、レンズスイッチがOFFのままであるとい
うことであるから、そのままリターンする。#425で
レンズスイッチフラグLSFが0でなければ、レンズス
イッチがONからOFFに変化したということであるか
ら、#426でフラグLSF,LALF,RLEFを0
としてリターンする。
【0119】次に、測光データ入力ルーチン(SUB1
7)を図32に示し説明する。このサブルーチンでは、
まず、各測光データを入力し、その測光誤差、開放絞り
値の補正を行う(#431,#432)。次に、ボディ
又はレンズのスイッチ操作によりAEロックスイッチA
LSがOFFからONに変化したかどうかを判定し、O
FFからONに変化したのならば、手動AEロック完了
フラグMALFを1とし、測光データをレジスタMLR
に設定する(#433,#434,#439,#44
0)。ここで、レジスタMLRは、手動AEロック時の
測光データ入力用のレジスタである。ボディ及びレンズ
のAEロックスイッチALSがいずれもOFFならばレ
ンズによるAEロックフラグLALFが1か否かを判定
する(#435)。LALF=1であれば#434に移
行する。LALF=1でなければ、MALF=0とし、
AF完了フラグAFCFを判定する(#436,#44
2)。また、AEロックスイッチALSがONのままで
あるときにも#434から#442に移行してAF完了
フラグAFCFを判定する。AF完了フラグAFCFが
1であれば、AF・AE完了フラグFALFを判定する
(#444)。フラグFALFが1でなければAF完了
フラグAFCFは0から1に変化したということである
から、FALF=1とし、レジスタFLRに測光データ
を設定する(#445,#446)。ここで、レジスタ
FLRはAF・AEロック時の測光データ入力用のレジ
スタであり、合焦後の最初の測光データが記憶される。
#444でフラグFALFが1ならば#447で測光デ
ータをレジスタNMRに設定する。また、#442でA
FCF=0ならば、AF・AEロック完了フラグFAL
Fを0とし、測光データをレジスタNMRに設定する
(#443,#447)。ここで、レジスタNMRは通
常の測光データを入力するためのレジスタである。即
ち、AEロックスイッチALSがOFFからONに変化
したならばレジスタMLRに、AF完了フラグAFCF
が0から1に変化したならばレジスタFLRに、それ以
外の場合にはレジスタNMRに測光データを設定するも
のである。そして、AEロックスイッチによるAEロッ
ク状態ではレジスタMLR、合焦によるAEロック状態
ではレジスタFLR、その他の状態ではNMRの内容を
それぞれ演算用測光データBvci(i=1〜6)と
し、撮影倍率β、焦点距離fv、測光データBvci
(i=1〜6)から、主被写体と従被写体の輝度を演算
する(#450〜#455)。
【0120】次に、露出演算のサブルーチン(SUB1
8)を図33、図34に示し説明する。このサブルーチ
ンでは、まずフラッシュが装着されているか否かを判定
する(#461)。フラッシュが装着されていれば#4
62へ移行し、フラッシュが装着されていなければ#4
81に移行し、それぞれ専用のAFレンズが装着されて
いるかどうかをAFレンズ装着フラグLLF1 により判
別する。#462で専用のAFレンズが装着されていな
ければ#463に移行し、Mモード(マニュアルモー
ド)か否かを判定する。#463でMモードならば、#
465でマニュアル設定値を同調限界速度Tvxで制限
し、Mモードでなければ#464でシャッター速度Tv
を同調限界速度Tvxとしてリターンする。#462で
専用のAFレンズが装着されていれば、タイプIIのレ
ンズ(バリフォーカルでない通常のズームレンズ)か否
かを判定する(#469)。タイプIIのレンズならば
EXZM(露光間ズーム)か否かを判定する(#47
0)。露光間ズームEXZMならば、EXZMフラッシ
ュのサブルーチン(SUB21)を実行する。
【0121】このサブルーチンを図35に示し説明す
る。まず、従被写体の輝度に対して露出値Evを求め
て、所定のシャッター速度Tvz1 を優先させて、絞り
値Av=Ev−Tvz1 を求める(#491,#49
2)。ここで、所定のシャッター速度Tvz1 とは、シ
ャッターが全開している間にズーミングが行える露光時
間に相当する。そして、求めた絞り値がAv<Avoな
らば、絞り値Avを開放絞り値Avoに制限し、Ev−
Avo=Tvとする(#493,#494,#49
5)。また、求めた絞り値がAvo≦Av≦Avmax
ならば所定のシャッター速度Tvz1 をそのまま制御用
のシャッター速度Tvとする(#493,#496,#
499)。さらに、Av>AvmaxならばAv−Av
max=dがフィルムラチチュードlに対し、d≦lか
否かを判定する(#497,#498)。d≦lならば
#499に移行し、d>lならば適正露光の補償ができ
ないために、EXZM不可警告(例えば、EXZM表示
の点滅)を行って、Ev+l−Avmax=Tvを演算
し、求めたシャッター速度Tvを同調限界速度Tvxに
制限し、絞り値Avを最小絞り値Avmaxに制限して
リターンする(#500〜#504)。
【0122】図33のフローに戻って、#469でタイ
プIIのレンズでないか、又は#470でEXZM(露
光間ズーム)でなければ、#471以下のステップに移
行し、各露出モード、及びAEロックに応じたTv,A
vの演算を行う。まず、#471ではMモード(マニュ
アルモード)が否かを判定する。Mモードであれば、#
465と同様にシャッター速度を制限する(#47
2)。MモードでなければAモード(絞り優先AEモー
ド)か否かを判定する(#473)。Aモードであれ
ば、シャッター速度Tvとして同調速度Tvxを設定
し、絞り値Avとして設定絞り値Avsを設定する(#
474〜#475)。Aモードでなければ、手動AEロ
ックフラグMALFが1であるか否かを判定する(#4
76)。MALF=1であれば、従被写体輝度からシャ
ッター速度Tvと絞り値Avを決定する。ここでは、低
速シャッター速度も可能とする。MALF=1でなけれ
ば、従被写体輝度からシャッター速度Tvと絞り値Av
を決定するが、シャッター速度Tvは同調速度Tvxで
制限する。EXZMフラッシュのサブルーチン(SUB
21)、#475、#477又は#478から#479
へ移行し、TvとAvによる制御値(従被写体輝度に対
応)と主被写体輝度との差及び撮影倍率に応じたフラッ
シュ調光量の補正量を演算してリターンする。
【0123】自然光モードでは、#461から#481
に移行し、専用のAFレンズでなければ、Mモードでは
設定シャッター速度Tvsを制御用のシャッター速度T
vとし、Mモードでなければ、(主被写体輝度)+Sv
=Tvとしてリターンする(#482〜#484)。#
481で専用のAFレンズであれば、タイプIIのレン
ズ(バリフォーカルでない通常のズームレンズ)である
か否かを判定する(#485)。タイプIIのレンズで
あれば、EXZM(露光間ズーム)か否かを判定する
(#486)。#485でタイプIIのレンズでないと
き、又は#486でEXZMでないときは、#487で
主被写体の輝度に応じて露出制御モード(Pモード、S
モード、Aモード又はMモード)に応じた露出演算を行
ってリターンする。専用のAFレンズで、タイプIIの
レンズで、且つEXZM(露光間ズーム)ならば、#4
81,#485,#486を経て定常光による露光間ズ
ームのサブルーチン(SUB22)に移行する。
【0124】このサブルーチンを図36に示し説明す
る。まず、主被写体輝度に基づいて露出値Evを求め、
所定のシャッター速度Tvz2 (Tvz2 <Tvz1
を優先として、絞り値Avの演算を行う(#511,#
512)。そして、求めた絞り値がAv<Avoなら
ば、絞り値Avを開放絞り値Avoに制限し、Ev−A
vo=Tvとする(#514,#515)。また、求め
た絞り値がAvo≦Av≦Avmaxならば所定のシャ
ッター速度Tvz2 (Tvz2 <Tvz1 )をそのまま
制御用のシャッター速度Tvとする(#513,#51
6,#519)。さらに、Av>AvmaxならばAv
−Avmax=dがフィルムラチチュードlに対しd≦
lか否か判定する(#517,#518)。d≦lなら
ば#519に移行し、d>lならば、Ev+l−Avm
ax=Tvを演算し、絞り値Avを最小絞り値Avma
xに制限し、適正露光の補償ができないために、EXZ
M不可警告(例えば、EXZM表示の点滅)を行ってリ
ターンする(#520〜#522)。
【0125】ここで、Tvz2 <Tvz1 となっている
理由は、芯になる像を露光する場合に、フラッシュ撮影
のときにはフラッシュの発光によって瞬時に芯になる像
の露光が行われるが、自然光(定常光)では芯になる像
の露光を行う所定時間はズーミングを停止させておく必
要があるからである。尚、上述の各シャッター速度Tv
1 ,Tvz2 はレンズのズーミング範囲或いはレンズ
がどのような種類のレンズであるかを示すコード(実施
例では示されていない)に応じて変えてもよい。更に、
撮影者がズーミング範囲を設定して設定範囲に応じた値
にしてもよい。さらに、実施例では長秒時側の制限は行
っていないが、芯が2つできることを避けるために長秒
時側の制限を行ってもよい。
【0126】次に、露出制御ルーチン(SUB19)を
図37、図38に示し説明する。このサブルーチンで
は、まずファインダー内表示を消去し、AF用モータM
2 を停止させ、レンズ用の高電圧VLEH の給電を停止
(PWCL1 =”High”)させる(#531〜#5
33)。そして、タイプIIのレンズであるか否かを判
定する(#534)。タイプIIのレンズであれば、E
XZM(露光間ズーム)か否かを判定する(#53
5)。タイプIIのレンズで且つEXZM(露光間ズー
ム)ならば、ボディステイタスICPBに露出制御動作
中であることを示すデータ(ICPB54=10)を設定
してレンズに送る(#536〜#540)。また、レン
ズ用の高電圧VLEH の給電を行い(PWCL1 =”Lo
w”)、最短焦点距離に向けてズーミングを開始させる
(#541)。そして、レンズからレンズステイタスI
CPLを入力(#542〜#546)するたびにズーミ
ングが停止しているか否かを判定する(#547)。ワ
イド端に達してズーミングが終了したことが判別される
と、レンズ用高電圧VLEH の給電を停止(PWCL
1 =”High”)させてズーミングを停止させる(#
548)。なお、タイプIIのレンズでないか、又はE
XZM(露光間ズーム)でなければ、#536〜#54
8(露光間ズーム)をスキップして、#551に移行す
る。
【0127】#551〜#556では、調光量のデータ
(Sv−Kc)(Kcは補正データ≧0)を測光インタ
ーフェースLMIFに送り、絞り込み段数(Av−Av
o)をカウンタにプリセットして、カウンタ割込を可と
し、エンコーダENCから絞り込み量に応じたパルスが
出力されるようにポートP18を”High”レベルと
し、レリーズマグネット(=Mg1 )を動作させて、待
機する。予定量の絞り込みがなされると、カウンタ割込
がかかり、カウンタ割込の処理を行う。
【0128】このカウンタ割込を図44に示し説明す
る。この割込が発生すると、まずAF中か否かを判定す
る(#701)。AF中であればエンコーダENCから
はAFモータMO2 の回転量に応じたパルスが出力さ
れ、そのパルスのカウントアップで割込が発生したこと
になるので、#771以下のAFモータ停止処理を行
う。AF中でなければエンコーダENCからは絞り込み
レバー11による絞り込み量に応じたパルスが出力さ
れ、そのパルスのカウントアップで割込が発生したこと
になるので、#702以下の絞り込み停止処理を行う。
#702では、絞り込み停止マグネットApMg(Mg
2 )を動作させ、#703ではポートP18を”Low”
レベルとしてエンコーダENCからAFモータMO2
回転量に応じたパルスが出力される状態として、リター
ンする。
【0129】レリーズマグネットがONされてから一定
時間が経過し、ミラーアップが終了する時間が経過する
と、先幕走行開始用マグネット1CMg(=Mg3 )を
動作させて先幕の走行を開始させる(#556,#55
7)。そして、タイプIIのレンズであるか否かを判定
する(#558)。タイプIIのレンズであれば、EX
ZM(露光間ズーム)か否かを判定する(#559)。
タイプIIのレンズでないか、又はEXZM(露光間ズ
ーム)でなければ、露光時間をカウントし、カウント終
了で後幕走行開始用マグネット2CMg(=Mg4 )を
動作させて、後幕の走行を開始させ、LENを”Hig
h”レベルとしてリターンする(#566,#567,
#568)。この間にフラッシュ撮影であればシンクロ
スイッチSxがONされたときにフラッシュの発光が開
始され、発光による受光量が予定量に達すると、発光が
停止される。
【0130】#558でタイプIIのレンズで、且つ#
559でEXZM(露光間ズーム)ならば、フラッシュ
撮影と自然光とで異なる時間t1 ,t2 (t1 <t2
をカウントする(#560〜#562)。この時間
1 ,t2 は核になる像を露光させる時間である。t1
はシャッターが全開してフラッシュが発光する時間に相
当する。t2 は自然光で核になる像を露光させるのに要
する時間であるから、t1よりも長い。そして、t1
はt2 が経過すると、レンズ用高電圧VLEH の給電(P
WCL1 =”Low”)を行い、ズーミングを開始させ
る(#563)。そいて、#564でTv=log
2 (1/T)より、残時間(T−t1 )又は(T−
2 )をカウントし、カウントが終了すると#565で
レンズ用高電圧VLEHの給電を停止(PWCL1 =”H
igh”)してズーミングを停止させ、#567以下の
処理に移行する。ズーミングの方向はワイド側からテレ
側としているが、テレ側からワイド側に切り換えるよう
にしてもよい。
【0131】次に、AFの動作について説明する。AE
ルーチンの動作中にCCDの電荷蓄積(積分)が終了
し、割込端子INTB に割込信号が入力されると、図3
9の#581以下の割込処理を行う。まず、CCDの蓄
積電荷をA/D変換したデータを順次取り込み、測光演
算未完フラグLMFが1か否かを判定する(#581,
#582)。LMF=1ならば、測光、演算、表示動作
の1回目が完了していないので、FDF=1とし、戻り
番地にリターンする(#583)。LMF=1でなけれ
ば、デフォーカス量とデフォーカス方向を演算、信頼性
があるかどうかを判別する(#584,#585)。信
頼性があれば、それまでの検出で信頼性があった(LC
F=0)かどうか判別する(#586)。LCF=0で
あれば、最初の検出又はそれまでの検出で信頼性があっ
たということなので、#601に移行する。
【0132】#601ではDF×KL ×KB =NB の演
算を行い、デフォーカス量DFを解消するためのモータ
回転量NB (エンコーダからのパルス数)を求め、#6
02ではモータ回転量NB と現在位置レジスタNCRの
内容、並びに∞位置からの回転量Nを撮影距離Dに変換
する係数NDCに基づいて撮影距離Dを演算する。そし
て、新レンズか否かを判定する(#603)。新レンズ
であればタイプIのレンズか否かを判定する(#60
4)。タイプIのレンズでなければ、AZP(オートズ
ームプログラム)が可能なレンズであるので、AZPモ
ードか否かを判定する(#605)。新レンズでない
か、AZP(オートズームプログラム)が可能なレンズ
(タイプI)か、AZPモードでないときには、#60
3,#604又は#605から#626に移行して撮影
倍率βを演算し、#627でデフォーカス量DFを解消
するためのモータ回転量NB を回転量Nに代入して、#
628で回転量Nをその符号に応じて現在位置レジスタ
NCRの内容に加算又は減算し、駆動量決定ルーチン
(SUB23)に移行する。
【0133】一方、タイプII又はIIIの新レンズで
AZP(オートズームプログラム)を行う場合には、ボ
ディがAF動作中でボディデータ出力を示すボディステ
イタスICPBと撮影距離Dをレンズに送る(#606
〜#612)。所定時間待った後に、ボディがAF動作
中でレンズデータ入力を示すボディステイタスICPB
と、第5アドレスAD5から4バイトのレンズデータを
入力することを指定するデータポインタDPO=54H
をレンズに送り、一定時間待つ(#613〜#61
9)。レンズはこの間に、AZP1 〜AZP3 の場合に
は、撮影距離Dに応じた撮影倍率βを求め、さらに、ズ
ーミングさせる焦点距離fA を求める。MLM(撮影倍
率ロックモード)のときには設定された撮影倍率βL
撮影距離Dとからズーミングさせる焦点距離fA を求め
る。この焦点距離fA に応じた変換係数NDCをさらに
求め、バリフォーカルレンズ(タイプIII)の場合に
は、さらにその時点の焦点距離fとズーミングさせる焦
点距離fA と撮影距離Dとからオフセット量NL を求め
る。そして、#620〜#623で変換係数NDC(f
A )と、ズーミングさせる焦点距離fA 、撮影倍率β及
びオフセット量NL を入力し、#625でNB ±NL ×
B =Nを演算し、バリフォーカルレンズでAZP(オ
ートズームプログラム)によるズーミングを行った上で
合焦位置に達するために必要な回転量Nを算出する。
【0134】次に、駆動量決定ルーチン(SUB23)
を図42、図43に示し説明する。このサブルーチンで
はまず、新レンズか否かを判定する(#641)。新レ
ンズであればタイプIのレンズか否かを判定する(#6
42)。タイプIのレンズでなければ、AZP(オート
ズームプログラム)が可能なレンズであるので、AZP
モードか否かを判定する(#643)。新レンズでない
か、AZP(オートズームプログラム)が不能なレンズ
(タイプI)か、AZPモードでないときに、#64
1,#642又は#643から#671に移行して合焦
判定する。一方、タイプII又はIIIの新レンズでA
ZP(オートズームプログラム)を行う場合には、#6
44に移行して合焦を行う。
【0135】まず、#671で合焦でなければ、回転量
Nをカウンタにプリセットし、カウンタ割込を可とし、
AFモータMO2 を駆動方向に駆動し、AEルーチンに
移行する(#685〜#687)。#671で合焦なら
ばボディが演算動作中で、ボディデータ出力、パワーズ
ーム可、AF非作動を示すボディステイタスICPB=
01010010と撮影距離Dをレンズに送り、AFC
F=1、ZENF=1とし、合焦表示を行った後にAE
ルーチンに移行する(#672〜#681)。
【0136】次に、#644で合焦ならば、現在の焦点
距離f0 が演算された焦点距離fAと等しいかどうかを
判別する(#655)。f0 =fA ならばAZP(オー
トズームプログラム)の動作が完了したことになり、合
焦したとして#672以下の処理に移行する。また、#
655でf0 =fA でなければ、ズーミングを行うため
に、レンズ用高電圧VLEH の給電を行い(PWCL
1 =”Low”)、AF動作中でボディデータ出力を示
すボディステイタスICPBをレンズに送り、双方向ス
テイタス交信によりレンズステイタスICPLを同時に
入力する(#656〜#662)。
【0137】#633ではズームが停止しているか否か
を判定する。ズームが停止していなければ、#664で
一定時間待った後に#658へ戻る。一方、#633で
ズームが停止していれば、レンズ用高電圧VLEH の給電
を停止し(PWCL1 =”High”)、確認のための
焦点検出とAF動作を行うためにCCDの電荷蓄積(積
分)を開始し、割込端子INTB による割込を可とし
て、AEルーチンに移行する(#665〜#667)。
ここで、確認のためのAFが必要な理由は、レンズ内で
オフセット量NL を演算する際に現在の焦点距離f0
演算された焦点距離fA とを用いているが、これは連続
した値ではなく、コード板の分解能に対応する離散的な
値になっており、細かい精度のオフセット量NL を算出
することができないために、確認のためのAFを行って
いるものである。
【0138】#644で合焦でなければ、#645でf
0 =fA であるか否かを判別する。そして、f0 =fA
ならば#685へ移行する。一方、f0 ≠fA ならばバ
ッテリーチェックレジスタの内容がBCR=11かどう
かを判別する(#646)。BCR=11ならば、AF
モータMO2 とズームモータMO3 とを同時に駆動でき
るので、#650でレンズ用高電圧VLEH の給電を行い
(PWCL1 =”Low”)、#685へ移行する。一
方、BCR≠11ならば、AFモータMO2 とズームモ
ータMO3 とを一定時間毎に交互に駆動するために、タ
イマーレジスタTIRに所定値Mを設定し、タイマーを
リセット・スタートさせ、タイマー割込を可として、#
685へ移行し、まずAFモータMO2 を駆動する(#
647〜#649)。
【0139】図39のフローに戻って、#586で過去
の焦点検出結果に信頼性がない(LCF=1)と判断さ
れると、ローコンスキャンを行っている可能性が高いの
で、AFモータMO2 を停止させて、再測定を開始させ
るべく、CCDの電荷蓄積(積分)を開始させ、割込端
子INTB による割込を可とする(#587〜#58
9)。そして、スキャン方向の反転の有無を判定し、ス
キャン方向が反転していれば、エンコーダENCからの
パルスをモニターしている現在位置レジスタNCRから
カウンタの内容を減算し、スキャン方向が反転していな
ければカウンタの内容を加算する(#590〜#59
2)。さらに、焦点検出不可の警告表示を消去して、フ
ラグLCF,LCF1 に0を設定してAEルーチンに移
行する(#593,#594)。
【0140】一方、#585で信頼性無しと判定された
ならば、図45に示す#711以下のローコン判定を行
う。まず、ローコンフラグLCFが1か否かを判定する
(#711)。#711でLCF=1でなければ、始め
て信頼性無しと判定されたことになるので、#712〜
#714でLCF=1とし、レンズが近接に向かう方向
にAFモータMO2 を駆動し、カウンタの内容を0にリ
セットして、#725に移行する。#711でLCF=
1ならば、全域ローコンフラグLCF1 が1か否かを判
定する(#715)。LCF1 =1でなければ、ローコ
ンスキャン中であり、終端か否かを判定する(#71
6)。#715でLCF1 =1であるか、又は#716
で終端でなければ、#725へ移行する。#716で終
端ならばAFモータMO2 を停止させ、スキャン方向が
既に反転しているか否かを判定する(#717,#71
8)。スキャン方向が反転していなければ、#719〜
#721でカウンタの内容をNCRに設定し、AFモー
タMO2 を∞方向に駆動し、カウンタを0にリセットし
て、#725に移行する。#718でスキャン方向が既
に反転していれば、焦点検出不能のままフォーカス用レ
ンズが∞位置に達したことになるので、#722〜#7
24で現在位置レジスタをNCR=0とし、全域ローコ
ンフラグLCF1 を1とし、警告表示をONとして、#
725に移行する。#725では再測定のためにCCD
の電荷蓄積(積分)を開始させ、#726で積分終了に
伴う割込端子INTB への割込を許可し、AEルーチン
に戻る。
【0141】次に、タイマー割込のフローチャートを図
46、図47に示し説明する。タイマー割込がかかる
と、タイマーレジスタTIRの内容を1つ減算し、TI
R=0となったか否かを判定する(#731,#73
2)。TIR≠0ならば、予定時間が経過していないの
で、タイマーをリセットし、スタートさせる(#73
3)。撮影準備スイッチS1 がOFFしてからの一定時
間タイマーならば、INTA割込を可とする(#73
4,#735)。また、AF中のタイマーならば、カウ
ンタ割込を可とする(#736,#737)。そして、
タイマー割込を可としてリターンする(#738)。
【0142】#732でタイマーレジスタの内容がTI
R=0となったときには、撮影準備スイッチS1 がON
か否かを判定する(#741)。撮影準備スイッチS1
がOFFしてからのタイマーであれば、各フラグLAL
F,BALF,FALF,MALF,LMFをリセット
し、設定値だけの表示を行い、ボディ内昇圧回路DD 1
を停止させ(PWCB=”High”)、レンズ用高電
圧VLEH の給電を停止させ(PWCL1 =”Hig
h”)、ポートP22を”Low”レベルとし、割込端子
INTA による割込を可として動作を終了する(#74
2〜#746)。一方、#741で撮影準備スイッチS
1 がONされていれば、AF中のタイマーであり、AF
モータMO2 とズームモータMO3 の切り換えを行う。
#747でカウンタ割込を可とし、#748でAFモー
タMO2 がONか否かを判定する。AFモータMO2
ONならば、AFモータMO2 をOFFとし、レンズ用
高電圧VLEH の給電(PWCL1 =”Low”)を行う
ことでズームを開始させる(#749,#750)。そ
して#751〜#756で双方向ステイタス交信により
レンズステイタスICPLを読み取って、#757でズ
ームが終了しているかどうかを判別する。ズームが終了
していれば、#758,#759でAFモータMO2
駆動を開始し、レンズ用高電圧VLEH の給電を停止し
(PWCL1 =”High”)、#763以下の処理に
移行する。ズームが終了していなければ、#758,#
759をスキップして#763以下の処理に移行する。
一方、#748でAFモータMO2 がOFFならば、レ
ンズ用高電圧VLEH の給電を停止し(PWCL1 =”H
igh”)、AFモータMO2 の駆動を開始し、TIR
M=Mとし、タイマーをリセット・スタートさせ、タイ
マー割込を可としてリターンする(#761〜#76
5)。
【0143】次に、カウンタ割込のルーチンを図44に
示し説明する。このカウンタ割込が発生すると、まず、
AF中か否かを判定する(#701)。#701でAF
中でないときの動作(絞り込み停止動作)については、
前述した通りである。#701でAF中ならば、フォー
カス用レンズを予定駆動量だけ移動したことになるの
で、AFモータMO2 を停止させる(#771)。次
に、新レンズか否かを判定する(#772)。新レンズ
であればタイプIのレンズか否かを判定する(#77
3)。タイプIのレンズでなければ、AZP(オートズ
ームプログラム)が可能なレンズであるので、AZPモ
ードか否かを判定する(#774)。新レンズでない
か、AZP(オートズームプログラム)が不能なレンズ
(タイプI)か、AZPモードでないときには、#77
2,#773又は#774から#786に移行して、C
CDの電荷蓄積(積分)を開始させ、#787で積分終
了に伴う割込端子INTB への割込を許可し、AEルー
チンに戻る。一方、タイプII又はIIIの新レンズで
AZP(オートズームプログラム)を行う場合には、B
CR=11か否かを判定する(#775)。#775で
BCR≠11ならば、#776でレンズ用高電圧VLEH
の給電(PWCL1 =”Low”)を行ってズームを開
始させ、#777で所定時間待った後に、#778以下
の処理に移行する。一方、BCR=11ならば、AFモ
ータMO2 とズームモータMO3 が同時に駆動されてお
り、直ちに#778以下の処理へ移行する。#778〜
#782では、双方向ステイタス交信によりレンズステ
イタスICPLを入力し、#783ではズームが停止し
ているか否かを判定する。#783でズームが停止して
いなければ、#784で所定時間待って#778へ戻
る。#783でズームが停止していれば、#785でレ
ンズ用高電圧VLEH の給電を停止し(PWCL1 =”H
igh”)、確認のための焦点検出を行うべく、#78
6でCCDの電荷蓄積(積分)を開始させ、#787で
積分終了に伴う割込端子INTB への割込を許可し、A
Eルーチンに戻る。
【0144】次に、レンズルーチン(SUB6)を図4
9に示す。このサブルーチンでは、レンズデータ入力ル
ーチン(SUB30)、ズームルーチン(SUB1
5)、レンズスイッチルーチン(SUB16)をこの順
にコールするものである。レンズデータ入力(SUB3
0)のサブルーチンを図48に示し説明する。このサブ
ルーチンでは、まずポートP22を”High”レベルと
して双方向信号ラインLBLをボディからレンズへの信
号伝送ラインとする(#801)。そして、ボディが不
作動、ズーム可、ボディデータ出力を示すボディステイ
タスICPBを設定し、双方向ステイタス交信によりボ
ディステイタスICPBをレンズに送ると共に、レンズ
ステイタスICPLをレンズから入力し、ポートP
22を”Low”レベルに戻してリターンする(#802
〜#807)。
【0145】次に、AEロックスイッチALSのONに
よる起動に基づくサブルーチン(SUB8)を図50に
示す。このサブルーチンでは、まず測光イネイブル信号
LMENを”Low”レベルにして、その後、専用のA
Fレンズが装着されているか否かをAFレンズ装着フラ
グLLF1 により判定する(#811,#812)。専
用のAFレンズが装着されているときにはAEルーチン
へ、装着されていないときには#297(図21)に移
行する。
【0146】次に、システムリセットキー4が押された
場合にコールされるSYSルーチン(SUB9)を図5
1、図52に示し説明する。このサブルーチンがコール
されると、まず専用のAFレンズが装着されているか否
かをAFレンズ装着フラグLLF1 により判定する(#
345)。LLF1 =1でなければ、専用のAFレンズ
が装着されていないということであり、#856に移行
する。一方、LLF1=1であれば、専用のAFレンズ
が装着されているということであり、フォーカス用レン
ズを∞位置まで繰り込む(#816〜#819)。つま
り、AFモータMO2 を∞位置に向けて駆動開始し、所
定時間待って終端か否かを判定する動作を繰り返し、終
端と判定されれば、AFモータMO2 を停止させる。フ
ォーカス用レンズが∞位置まで絞り込まれると、#82
0で現在位置レジスタをNCR=0とし、レンズデータ
入力ルーチン(SUB30)を実行する。そして、装着
されているレンズが新レンズか否かを判定する(#83
1)。新レンズでなければ#856に移行する。新レン
ズであれば、レンズスイッチモードLMO2 をOHとし
てレンズスイッチによる機能を不作動とする(#83
2)。そして、ボディステイタスICPBにシステムリ
セット、ボディデータ出力、パワーズーム可を示すデー
タ01110010をセットする(#833)。また、
モードバッファMOBにレンズモードLMO1 及びレン
ズスイッチモードLMO2 を設定する(#834)。#
835〜#842では、設定したボディステイタスIC
PB及びモードバッファMOBの内容をレンズに送る。
#843では、レンズスイッチモードLMO2 の表示を
行う。ここでは、レンズスイッチによる機能を不作動と
しているので、レンズスイッチモードLMO2 の表示は
消去されることになる。
【0147】次に、#851ではタイプIのレンズか否
かを判定し、タイプIのレンズであれば、#855に移
行してレンズモードLMO1 の表示を消去する。#85
1でタイプIのレンズでなければ、#852でEXZM
(露光間ズーム)か否かを判定する。#852でEXZ
Mでなければ、#854に移行してレンズモードLMO
1 の表示を行う。#852でEXZMであれば、タイプ
IIのレンズであるか否かを判定する(#853)。タ
イプIIのレンズであれば、#854に移行してレンズ
モードLMO1 の表示を行う。タイプIIのレンズでな
ければ、#855に移行してレンズモードLMO1 の表
示を消去する。以上の#851〜#854ではレンズタ
イプに応じたレンズモードLMO1 の表示を行ってい
る。#854,#855でレンズモードLMO1 の表示
又は消去を行った後に、#856で露光制御モードをP
モード(プログラムモード)とし、#857で設定値を
表示して、#858でシステムリセットキー4に対応す
るスイッチSYSがOFFするのを待ってリターンす
る。
【0148】次に、モードキー3の押下によりモードス
イッチMOSがONされたときにコールされるMOSル
ーチン(SUB10)を図53に示し説明する。このサ
ブルーチンでは、まずモードレジスタがMOR=11か
否かを判定する(#861)。MOR=11であれば、
#862に移行してMOR=00とする。MOR=11
でなければ、#863に移行してMOR=MOR+1と
する。ここで、モードレジスタMORは4種類の露出制
御モードを選択するための2ビットのレジスタであり、
MOR=00のときにPモード(プログラムモード)、
MOR=01のときにSモード(シャッター速度優先A
Eモード)、MOR=10のときAモード(絞り優先A
Eモード)、MOR=11のときにMモード(マニュア
ルモード)が選択される。従って、MOSルーチンがコ
ールされる度に、露出制御モードはPモードからSモー
ドへ、SモードからAモードへ、AモードからMモード
へ、MモードからPモードへそれぞれ変更される。#8
64では設定されたモードを表示し、#865でモード
スイッチMOSがOFFになるのを待ってリターンす
る。
【0149】次に、ファンクションキー2の押下により
ファンクションスイッチFUSがONされたときにコー
ルされるFUSルーチン(SUB11)を図54に示し
説明する。このサブルーチンでは、まず専用のAFレン
ズが装着されているか否かをAFレンズ装着フラグLL
1 により判定する(#871)。LLF1 =1でなけ
れば、専用のAFレンズが未装着であり、#875へ移
行して、ファンクションレジスタをFUR=00とし、
ファンクションを不作動とする。#871でLLF1
1であれば、専用AFレンズが装着されており、レンズ
データ入力のサブルーチン(SUB30)を実行し、新
レンズか否かを判定する(#872)。新レンズでなけ
れば#875へ移行してファンクションを不作動とし、
新レンズならば#873でFUR=11か否かを判定す
る。FUR=11であれば#875へ移行し、FUR≠
11であれば#874へ移行してファンクションレジス
タFURの内容に1を加算する。ここで、ファンクショ
ンレジスタFURは4種類のファンクションを選択する
ための2ビットのレジスタであり、FUR=00のとき
にファンクションは不作動、FUR=01のときにAL
M(AEロックモード)、FUR=10のときにRLP
M(レリーズ優先モード)、FUR=11のときにAV
SM(絞り設定モード)がそれぞれ選択される。したが
って、このFUSルーチンがコールされる度に、ファン
クションは不作動→ALM、ALM→RLPM、RLP
M→AVSM、AVSM→不作動と変化する。#876
ではファンクションの設定内容を表示し、#877でフ
ァンクションスイッチFUSがOFFとなるのを待っ
て、リターンする。
【0150】次に、アップキー/ダウンレバー7の操作
によりコールされるアップ/ダウンルーチン(SUB1
2)を図55、図56に示し説明する。まず、ボディス
テイタスICPBに、ボディが不作動で、レンズデータ
入力を示すデータ01000110を設定し、データポ
インタDPOに13H を設定する(#881,#88
2)。ここで、データポインタがDPO=13H である
ということは、第1アドレスAD1から3バイト分のレ
ンズデータを入力することを意味する。#883〜#8
88では、設定したボディステイタスICPBとデータ
ポインタDPOをレンズに送り、#889〜#894で
はレンズから開放絞り値Avo、最小絞り値Avma
x、絞り値偏差量△Avzの各レンズデータを入力す
る。
【0151】次に、露出制御モードがMモード(マニュ
アルモード)か否かを判定する(#895)。Mモード
ならば、レンズスイッチがONであるか否かを判定する
(#896)。レンズスイッチがONであれば、AVS
M(絞り設定モード)か否かを判定する(#897)。
#896でレンズスイッチがONでないか、又は#89
7でAVSMでなければ、マニュアルAvスイッチMA
SがONか否かを判定する(#898)。#897でA
VSMであるか、又は#898でマニュアルAvスイッ
チMASがONであれば、絞り値Avを0.5Evアッ
プ又はダウンさせ、レンズからのデータに応じて設定絞
り値Avを制限する(#899,#900)。一方、レ
ンズスイッチがOFFでマニュアルAvスイッチMAS
もOFFであるか、又はレンズスイッチがONであって
もAVSM(絞り設定モード)ではなくてマニュアルA
vスイッチMASもOFFであるときには、シャッター
速度Tvを1Evアップ又はダウンさせる(#90
1)。このシャッター速度Tvも最短と最長のシャッタ
ー速度で制限する(#902)。
【0152】#895でMモード(マニュアルモード)
でない場合には、Aモード(絞り優先AEモード)か否
かを判定する(#903)。Aモードならば、絞り値A
vをアップ又はダウンさせる(#899,#900)。
Aモードでなければ、Sモード(シャッター速度優先A
Eモード)か否かを判定する(#904)。Sモードな
らば、シャッター速度Tvをアップ又はダウンさせる
(#901,#902)。Sモードでなければ、Pモー
ド(プログラムモード)ということであり、#905に
移行する。Mモード、Aモード、Sモードの場合にも#
900又は#902から#905に移行して設定値を表
示し、#906でアップスイッチUPS、ダウンスイッ
チDOSがともにOFFならばリターンする。
【0153】次に、バリフォーカルレンズ内のマイコン
CPULの動作について説明する。レンズがホディに装
着されて、レンズ用低電圧VLEL の給電が開始され、レ
ンズ内マイコンCPULのリセット端子RELに”Lo
w”レベルのリセット信号が入力されると、図57に示
すリセット動作がなされる。まず、#1001でフラ
グ、レジスタ、ポートをリセットし、#1002で表示
を消去し、#1003でポートP36を”High”レベ
ルとして、ボディからのレンズセレクト信号CSLを入
力できる状態とし、この信号CSLが”Low”レベル
になったときに発生するINT1 割込を受付可能とし、
動作を停止する。これによって、前述のレンズ交信動作
を待つ状態となる。
【0154】次に、レンズの各スイッチLMS,LE
S,TeS,WiSのうち、いずれかがONされたとき
には、割込端子INT0 による割込が発生する。この割
込ルーチンを図58〜図60に示し説明する。まず、レ
ンズスイッチLESがONか否かを判定する(#101
1)。レンズスイッチLESがONならばパワーズーム
か否かを判定する(#1012)。パワーズームであれ
ば、MLM(撮影倍率ロックモード)か否かを判定する
(#1013)。MLMならば、フラグLSF0が1で
あるか否かを判定する(#1014)。このフラグLS
0 はレンズスイッチLESが以前にONであったか否
かを判定するためのフラグである。LSF 0 =1であれ
ば、レンズスイッチLESがONのままということであ
るから、停止ルーチンに移行する。LSF0 =1でなけ
れば、レンズスイッチLESがOFFからONに変化し
たということであるから、LSF0 =1とする(#10
15)。そして、レンズスイッチフラグLSFが1か否
かを判定する(#1016)。このレンズスイッチフラ
グLSFは、LSF=1であればレンズスイッチがセッ
ト状態、LSF=0であればレンズスイッチがリセット
状態であることを示す。#1016でLSF=1でなけ
れば、#1017でLSF=1とし、停止ルーチンに移
行する。これでレンズスイッチはセット状態であると記
憶される。また、#1016でLSF=1ならば、その
モードに既にレンズスイッチLESがOFFからONに
変化してレンズスイッチがセット状態となっているとい
うことであるから、LSF=0、MLF=0とし、ロッ
クした撮影倍率βL の表示を消去して停止ルーチンに移
行する(#1018〜#1020)。これによりレンズ
スイッチはリセット状態であると記憶される。
【0155】#1013でMLM(撮影倍率ロックモー
ド)でなければ、WIM(ワイドモード)か否かを判定
する(#1025)。WIMでなければ、ALM(AE
ロックモード)か否かを判定する(#1026)。ま
た、#1012でPZOOM(パワーズーム)でないと
きには、マニュアルズームであるから、MLM又はWI
Mかの判定(#1013,#1025)は省略して、A
LM(AEロックモード)か否かを判定する(#102
6)。ALMでなければ、停止ルーチンに移行する。#
1025でWIMと判定され、又は#1026でALM
と判定されたときには、#1027でフラグLSF0
1か否かを判定する。LSF0 =1であればレンズスイ
ッチLESはONのままていうことであるから停止ルー
チンに移行し、LSF0 =1でなければレンズスイッチ
LESはOFFからONに変化したということであるか
ら、#1028でLSF0 =1とし、#1029でレン
ズスイッチフラグLSFを判定する。LSF=1であれ
ば#1031でLSF=0とし、LSF=1でなければ
#1030でLSF=1とする。つまり、レンズスイッ
チLESがONからOFFに変化する度に、レンズスイ
ッチをセット状態とリセット状態に交互に切り換える。
次に、#1032でボディが不作動か否かを判定する。
ボティが不作動ならば、レンズからボディに状態を知ら
せるために、ポートP36,P35を一定時間”Low”レ
ベルとして双方向信号ラインLBLを介してボディ内マ
イコンCPUBの割込端子INTA に起動信号を送り、
その後、ポートP35,P36を”High”レベルに戻し
ておく(#1033〜#1037)。#1032でボデ
ィが不作動でなければ、次の信号の交信で状態が伝達で
きるので停止ルーチンに移行する。
【0156】#1011でレンズスイッチLESがON
でなければ、テレスイッチ又はワイドスイッチがONか
どうかを判別する(#1041,#1042)。いずれ
かがONならばPZOOM(パワーズーム)か否かを判
定する(#1043)。そして、PZOOM(パワーズ
ーム)であれば、#1032に移行して、前述の動作を
行う。テレスイッチTeS及びワイドスイッチWiSの
いずれもがOFFであるか、いずれかがONであっても
PZOOM(パワーズーム)でなければ#1044に移
行して、レンズモードスイッチLMSがONであるか否
かを判定する。レンズモードスイッチLMSがOFFな
らば停止ルーチンに移行する。レンズモードスイッチL
MSがONならば、フラグLSF1 が1であるか否かを
判定する(#1045)。このフラグLSF1 はレンズ
モードスイッチLMSが以前にONであったときにLS
1 =1となり、以前にOFFであったときにLSF1
=0となる。#1045でLSF1 =1であれば、レン
ズモードスイッチLMSはONのままであるということ
であるから、停止ルーチンに移行する。#1045でL
SF1 =0であれば、レンズモードスイッチLMSはO
FFからONに変化したということであるので、#10
46でLSF1 =1とし、#1047でAZP(オート
ズームプログラム)か否かを判定する。AZPでなけれ
ば停止ルーチンへ移行し、AZPならば各フラグLSF
0 ,LSF,MLFを0にリセットし、ロックされた撮
影倍率βL を消去する(#1048〜#1051)。こ
れはMLM(撮影倍率ロックモード)で倍率ロック状態
であるときにAZP(オートズームプログラム)内でモ
ードが切り換わる場合の対策である。
【0157】次に、オートズームプログラムレジスタの
内容がAZR=100であるか否かを判定する(#10
52)。ここで、オートズームプログラムレジスタAZ
Rは、AZP(オートズームプログラム)内で4種類の
モードを切り換えるための3ビットのレジスタであり、
AZR=001のときに第1のオートズームプログラム
AZP1 、AZR=010のときに第2のオートズーム
プログラムAZP2 、AZR=011のときに第3のオ
ートズームプログラムAZP3 、AZR=100のとき
にはMLM(撮影倍率ロックモード)がそれぞれ選択さ
れる。#1052でAZR=100(MLM)ならば、
#1054でAZR=001(AZP1)とし、#10
58でレンズモードLMO1 を表示し、停止ルーチンに
移行する。#1052でAZR=100でなければ、#
1053でオートズームプログラムレジスタAZRの内
容を1つ増加させ、#1055でAZR=100となっ
たか否かを判定する。#1055でAZR=100にな
っていれば、レンズスイッチLESは撮影倍率ロック用
のスイッチになるので、レンズスイッチモードLMO2
の表示を消去し、MLM(撮影倍率ロックモード)であ
ることを表示し、停止ルーチンに移行する(#105
6,#1057)。#1055でAZR=100でなけ
れば、#1058でレンズモードLMO1 (AZP1
AZP3 )を表示して、停止ルーチンに移行する。
【0158】停止ルーチンでは割込を可とし、レンズス
イッチLESがOFFならばLSF 0 =0とし、レンズ
モードスイッチLMSがOFFならばLSF1 =0と
し、動作を停止する(#1061〜#1065)。
【0159】次に、ボディからレンズ内マイコンCPU
Lの割込端子INT1 に”Low”レベルの割込信号が
入力されたときにコールされる割込ルーチンを、図61
〜64に示し説明する。
【0160】この割込ルーチンでは、まずレンズステイ
タスICPLを設定する(#1071〜#1093)。
初めに、レンズステイタスICPLのビットb7 ,b6
には新レンズなので01を設定する(#1071)。次
に、PZOOM(パワーズーム)か否かを判定する(#
1072)。パワーズームであれば、#1073でレン
ズステイタスICPLのビットb3 ,b2 ,b1 に10
0を設定し、#1075,#1076,#1077でM
LM(撮影倍率ロックモード)又はWIM(ワイドモー
ド)又はALM(AEロックモード)かを判定する。#
1072でパワーズームでなければ、#1074でレン
ズステイタスICPLのビットb3 ,b 2 ,b1 に10
1を設定し、#1077でALM(AEロックモード)
か否かを判定する。#1075,#1076,#107
7のいずれかで、MLM、WIM又はALMであると判
定されたときには、レンズスイッチフラグLSFが1か
否かを判定する(#1078)。ALM(AEロックモ
ード)のときは、一度レンズスイッチLESがOFFか
らONに変化し、次にOFFからONに変化するまでの
間は、レンズスイッチフラグLSFが1となっている。
#1078でレンズスイッチフラグLSFが1ならば、
レンズステイタスICPLのビットb5 ,b 4 に11を
設定する(#1089)。#1078でレンズスイッチ
フラグLSFが0ならば、#1082に移行する。#1
077でALM(AEロックモード)でないときには、
#1079,#1080でRLPM(レリーズ優先モー
ド)又はAVSM(絞り設定モード)かを判定する。R
LPM又はAVSMであれば、レンズスイッチLESが
ONか否かを判定する(#1081)。レンズスイッチ
LESがONであれば、#1089に移行してレンズス
テイタスICPLのビットb5 ,b4 に11を設定す
る。#1079,#1080でRLPM及びAVSMの
いずれでもないとき、又は上記のうちいずれかであって
もレンズスイッチLESがONでないときには、#10
82に移行してPZOOM(パワーズーム)か否かを判
定する。パワーズームであれば、ボディからズーム可の
信号が入力している状態か否かを判定する(#108
3)。#1082でパワーズームでないか、又は#10
83でボディからズーム可の信号が入力していない状態
であれば、レンズステイタスICPLのビットb5 ,b
4 に00を設定する(#1087)。#1082でパワ
ーズームで、且つ#1083でボディからズーム可の信
号が入力している状態であれば、#1084,#108
6でテレスイッチ又はワイドスイッチがONされている
か否かを判定する。#1084でテレスイッチがONな
らばレンズステイタスICPLのビットb5 ,b4 に0
1を設定する(#1085)。#1086でワイドスイ
ッチがONならばレンズスタイタスICPLのビットb
5 ,b4 に10を設定する。#1084,#1086で
テレスイッチもワイドスイッチもONでなければ、#1
087に移行し、レンズステイタスICPLのビットb
5 ,b4 に00を設定する。
【0161】#1089,#1087,#1088又は
#1085でレンズステイタスICPLのビットb5
4 を設定した後、#1091でズーム中か否かを判定
する。ズーム中ならばレンズステイタスICPLの最下
位ビットb0 に1を、ズーム中でなければ同ビットb0
に0を設定する(#1092,#1093)。そして、
#1094でレンズステイタスICPLを出力し、ボデ
ィステイタスICPBを読み取る。
【0162】ボディステイタスICPBを読み取ると、
図63、図64のフローに移行し、#1101で新ボデ
ィ(ICPB76=01)か否かを判定する。新ボディで
なければ、旧ボディであるということであり、レンズデ
ータAvo〜f0 を出力し、ポートP34に入力されて来
るレンズセレクト信号CSLが”High”レベルとな
るのを待って、PZOOM(パワーズーム)か否かを判
定し、パワーズームになっていれば、旧ボディではパワ
ーズームができないので、警告表示を行う(#1102
〜#1105)。なお、旧ボディの場合には端子J
12(レンズ用低電圧VLEL ),J13(レンズセレクト信
号CSL),J15(シリアル入力SIN),J16(シリ
アルクロックSCK),J17(グランドラインG1 )の
端子だけが存在する。次にレンズモードLMO1 、レン
ズスイッチモードLMO2 、現在の焦点距離f0 、撮影
距離Dの各表示を消去し、フラグ、レジスタをリセット
し、割込端子INT1 による割込を可として動作を停止
する(#1106〜#1110)。
【0163】#1101で新ボディと判定された場合に
は、ボディデータ入力(ICPB2=0)かレンズデー
タ出力(ICPB2 =1)かを判定する(#111
5)。ボディデータ入力ならば#1116へ移行し、レ
ンズデータ出力ならば、図74、図75に示すレンズデ
ータ出力ルーチンに移行する。#1116ではボディが
非作動(ICPB54=00)か否かを判定する。ボディ
が非作動であれば、#1117で次のデータがボディか
ら入力されるのを待ちつつ、#1118でポートP
34が”High”レベルになるのを待つ。そして、ボデ
ィからのデータ入力がないまま、ポートP34が”Hig
h”レベルになれば、ボディ側のパワースイッチPWS
がON(ICPB3 =0)か否かを判定する(#111
9)。パワースイッチPWSがONならばパワーズーム
ルーチン(図65、図66)へ移行し、パワースイッチ
PWSがOFFならば#1120で表示を消去して停止
ルーチンに移行する。
【0164】図65、図66に示すパワーズームルーチ
ンでは、INT1 の割込を可とし、PZOOM(パワー
ズーム)か否かを判定する(#1151,#115
2)。パワーズームであれば、ボディからズーム可の信
号が入力している状態(ICPB 1 =1)か否かを判定
する(#1153)。#1152でパワーズームでない
か、#1153でボディからズーム可の信号が入力して
いない状態であると判定されたときには、#1178に
移行し、現在の焦点距離f0 を表示してリターンする。
#1152,#1153でパワーズームであり、ボディ
からズーム可の信号が入力している状態であると判定さ
れたときには、撮影準備スイッチS1 がONされている
か否かを判定する(#1154)。撮影準備スイッチS
1 がONであれば、AZP(オートズームプログラム)
か否かを判定する(#1155)。AZPであれば、#
1178に移行し、現在の焦点距離f0 を表示してリタ
ーンする。撮影準備スイッチS1 がOFFであれば、#
1155をスキップして#1156に移行する。また、
撮影準備スイッチS1 がONであってもAZPでなけれ
ば、#1156に移行する。#1156,#1158で
はテレスイッチ又はワイドスイッチがONであるかを判
定する。#1156,#1158でテレスイッチ及びワ
イドスイッチが共にONでない場合には、#1178に
移行する。#1156でテレスイッチがONであれば、
#1157で現在の焦点距離f0 がテレ端の焦点距離f
T に達したかを判定し、#1158でワイドスイッチが
ONであれば、#1159で現在の焦点距離f0 がワイ
ド端の焦点距離fW に達したかを判定する。#1157
又は#1159でf0 =fT 又はf0 =fW であると判
定されたときには、#1178に移行する。#1157
でf0 ≠fT と判定されるか、又は#1159でf0
W と判定されたときには、#1160でタイマーをス
タートさせる。#1161,#1162ではタイマーが
タイムアップとなるまでの間、レンズ用の高電圧VLEH
の給電開始(P39=”High”)を待つ。#1162
でタイマーがタイムアップとなれば、#1178に移行
する。タイマーがタイムアップとなる前に、#1161
でレンズ用の高電圧VLEH が給電されれば、フラグLS
F,MFL,WIFを0にリセットし、ロックされた撮
影倍率β L を消去し、ワイドモード警告をOFFとする
(#1163〜#1167)。そして、#1179で現
在の焦点距離f0 をレジスタf0 ’に退避させてから、
#1168でテレスイッチがONか否かを判定する。テ
レスイッチがONであればズームモータMO3 をテレ端
の焦点距離fT に向けて駆動し、テレスイッチがONで
なければズームモータMO3 をワイド端の焦点距離fW
に向けて駆動する(#1169,#1173)。テレ方
向のズーミング(#1169)を開始したときには、テ
レスイッチがONで、現在の焦点距離f0 がテレ端の焦
点距離fT に達せず、且つレンズ用高電圧VLEH が給電
されている(P39=”High”)という3つの条件が
満たされている限り、#1170〜#1172のループ
を巡回し、上記3つの条件のうち1つが満たされなくな
れば、#1177でズームモータMO3 を停止させ、#
1178で現在の焦点距離f0 を表示してリターンす
る。同様に、ワイド方向のズーミング(#1173)を
開始したときには、ワイドスイッチがONで、現在の焦
点距離f0 がワイド端の焦点距離fW に達せず、且つレ
ンズ用高電圧VLEH が給電されている(P39=”Hig
h”)という3つの条件が満たされている限り、#11
74〜#1176のループを巡回し、上記3つの条件の
うち1つが満たされなくなれば、#1177でズームモ
ータMO3 を停止させ、#1178で現在の焦点距離f
0 を表示してリターンする。
【0165】図63のフローに戻って、#1117でボ
ディからのデータ入力があったときには、モードバッフ
ァMOBを読み取り、ポートP34が”High”レベル
となるのを待つ(#1123,#1124)。そして、
EXZM(露光間ズーム)か否かを判定する(#112
5)。EXZMでなければ、PZOOM(パワーズー
ム)か否かを判定する(#1126)。#1125でE
XZMであると判定されたとき、又は#1126でパワ
ーズームでないと判定されたときには、#1128でレ
ンズモードLMO1 の表示を消去し、#1129に移行
する。#1125,#1126でEXZMでなくパワー
ズームであると判定されたときには、#1127でレン
ズモードLMO1 の表示を行い、#1129に移行す
る。
【0166】#1129ではPZOOM(パワーズー
ム)か否かを判定する。パワーズームでなければ、#1
130,#1131でMLM(撮影倍率ロックモード)
又はWIM(ワイドモード)かを判定する。MLM又は
WIMであれば、レンズスイッチLESが倍率ロック又
はワイドズーム及びその解除用のスイッチとなり、レン
ズスイッチモードLMO2 の表示が無意味となるので、
その表示を消去する(#1132)。#1130,#1
131でMLMでWIMでもないと判定されるか、#1
129でパワーズームであると判定されたときには、レ
ンズスイッチモードLMO2 の表示を行う(#113
3)。#1132又は#1133から#1134に移行
し、現在の焦点距離f0 を表示する。そして、システム
リセットならばレンズ位置が∞であることを表示し、停
止ルーチンに移行する(#1135,#1136)。な
お、パワースイッチPWSがOFFならば、これらの表
示も消去させることが望ましい。
【0167】一方、#1116でボディが作動中(IC
PB54≠00)ならば、システムリセット(ICPB54
=11)か否かを判定する(#1121)。ボディがシ
ステムリセットでなければ、AFルーチンに移行し、シ
ステムリセットであれば、ボディからのデータ入力があ
るか、又はポートP34が”High”レベルとなるのを
待つ(#1122,#1141)。ボディからのデータ
入力があればシステムリセットキーによる動作であり、
#1123に移行する。一方、ポートP34が”Hig
h”レベルになれば、パワースイッチPWSがOFFの
ときにレンズが装着された場合であり、INT1 の割込
を可とした後に、全長が最も短くなる焦点距離fS まで
レンズを移動させる(#1142〜#1148)。具体
的には、現在の焦点距離f0 が全長の最も短くなる焦点
距離fS となっているか否かを判定し、f0 =fS であ
れば#1134に移行し、f0 ≠fS であれば#114
4に移行して、レンズ用高電圧VLEH の給電(P39=”
High”)を待つ。そして、レンズ用高電圧VLEH
給電されれば、現在の焦点距離f0 をレジスタf0 ’に
退避させて、ズームモータMO3 を焦点距離fS に向け
て駆動させる(#1145,#1146)。そして、現
在の焦点距離f0 が全長の最も短くなる焦点距離fS
達すれば、ズームモータMO3 を停止させて、#113
4に移行する(#1147,#1148)。
【0168】#1121でボディがシステムリセット
(ICPB54=11)でなければ、図67に示すAFル
ーチンに移行し、#1181でAF中(ICPB0
1)か否かを判定する。AF中であれば、#1182,
#1183でボディからのデータ入力があるが、又はポ
ートP34が”High”レベルになるのを待つ。#11
83でポートP34が”High”レベルとなれば、PZ
OOM(パワーズーム)で且つAZP(オートズームプ
ログラム)かを判定する(#1184,#1185)。
#1184でパワーズームでないと判定されるか、#1
185でAZPでないと判定されたときには、#118
8で割り込みを可として停止ルーチンに移行する。#1
184,#1185でパワーズームで且つAZPと判定
されたときには、#1186で割込端子INT1 による
割込を可とし、AZPルーチンに移行する。
【0169】一方、#1182でボデイからのデータ入
力があれば、撮影距離Dを入力し、ポートP34が”Hi
gh”レベルとなるのを待つ(#1191,#119
2)。そして、PZOOM(パワーズーム)か否かを判
定する(#1193)。パワーズームであれば、AZP
1 〜AZP3 か否かを判定する(#1194)。AZP
1 〜AZP3 のいずれかであれば、図81に示す第1の
オートズームプログラム(AZP1 )、図82に示す第
2のオートズームプログラム(AZP2 )、又は図83
に示す第3のオートズームプログラム(AZP3 )の各
演算を行い、撮影距離Dから撮影倍率β、焦点距離
A 、オフセット量NL を演算する(#1195)。#
1194でAZP1 〜AZP3 でなければ、MLM(撮
影倍率ロックモード)か否かを判定する(#119
7)。MLMならば、レンズスイッチフラグLSFが1
か否かを判定する(#1198)。#1197でMLM
でないか、MLMであっても#1198でレンズスイッ
チフラグLSFが1でないか、又は#1193でパワー
ズームでないときには、#1194で割込を可として停
止ルーチンに移行する。#1197,#1198でML
M(撮影倍率ロックモード)で且つレンズスイッチフラ
グLSFが1であると判定されたときには、MLF=1
(ロック倍率βL の記憶完)か否かを判定する(#11
99)。MLF≠1でロック倍率βL の記憶未完なら
ば、撮影距離Dと現在の焦点距離f0 からロック倍率β
L を演算記憶し、ロック倍率βL を表示し、MLF=1
とする(#1201〜#1203)。また、#1199
でMLF=1ならば、ロック倍率βL と撮影距離Dとか
ら焦点距離fA とオフセット量NL を演算する(#12
00)。
【0170】次に、#1181でAF中でなければ、図
68に示す#1211に移行し、WIM(ワイドモー
ド)か否かを判定する。#1211でWIMならばワイ
ドルーチンに移行し、割込端子INT1 による割込を可
とし、PZOOM(パワーズーム)か否かを判定する
(#1212,#1213)。パワーズームでなければ
#1225に移行し、パワーズームであればレンズスイ
ッチフラグLSFが1であるか否かを判定する(#12
14)。LSF=1であればワイドフラグWIFが1で
あるか否かを判定する(#1215)。WIF=1でな
ければ、現在の焦点距離f0 がワイド端の焦点距離fW
であるか否かを判定する(#1216)。f 0 =fW
あれば#1225に移行し、f0 ≠fW であればワイド
端までズームさせる。まず、#1217でタイマーをス
タートさせ、#1218,#1219でタイマーがタイ
ムアップするまでの間、レンズ用高電圧VLEH の給電
(P39=”High”)を待つ。#1219でタイマー
がタイムアップとなれば、#1225に移行する。#1
218でレンズ用高電圧VLEH の給電(P39=”Hig
h”)が判定されれば、現在の焦点距離f0 をレジスタ
0 ’に退避させて、ズームモータMO3 をワイド端の
焦点距離fW に向けて駆動する(#1220,#122
1)。そして、f0 =fW となるか、又はレンズ用高電
圧VLEH の給電が停止(P39=”Low”)するまで、
#1222,#1223のループを巡回し、ワイド端へ
のズーミングを続ける。#1223でレンズ用高電圧V
LEH の給電が停止(P39=”Low”)すると、ズーム
モータMO3を停止させる(#1224)。そして、レ
ンズスイッチフラグLSFとワイドフラグWIFをリセ
ットする(#1225,#1226)。さらに、現在の
焦点距離f0 を表示し、割込を可として停止ルーチンに
移行する(#1246,#1247)。
【0171】一方、#1222でf0 =fW と判定され
れば、ワイド端に達したことになるので、ズームモータ
MO3 を停止させ、ワイドフラグWIFを1とし、ワイ
ドモード警告を行い、#1246に移行する(#122
7〜#1229)。ワイドモードの警告は、ワイド端に
なっている間は行われる。
【0172】一方、#1214でLSF=1でなけれ
ば、ワイドフラグWIFが0か否かを判定する(#12
30)。WIF=0であれば、何もせずに#1246に
移行する。#1230でワイドフラグWIF=0でなけ
れば、元の焦点距離(fM として記憶されている)に戻
す。まず、レンズ用の高電圧VLEH の給電(P39=”H
igh”)を待って、レジスタf0 ’に退避されている
焦点距離を元の焦点距離fM として記憶し、現在の焦点
距離f0 をレジスタf0 ’に退避させてズームモータM
3 を元の焦点距離fM に向けて駆動させる(#123
1〜#1233)。そして、現在の焦点距離f0 が元の
焦点距離fM に復帰するか、又はレンズ用高電圧VLEH
の給電が停止(P39=”Low”)するまで、#123
4,#1235のループを巡回する。#1235でレン
ズ用高電圧VLEH の給電停止(P39=”Low”)が判
定されると、#1236でズームモータMO3 を停止さ
せ、#1225に移行する。また、#1234でf0
M となったことが判定されると、ズームモータMO3
を停止させ、ワイドフラグWIFを0にリセットし、ワ
イドモードの警告を解除し、#1246に移行する(#
1237〜#1239)。
【0173】次に、#1211でWIMでなければ、図
71に示すD入力ルーチンに移行する。このルーチンで
は、まずEXZM(露光間ズーム)のサブルーチン(S
UB40)を実行する。そして、ボディからのデータ入
力があるか、又はポートP34が”High”レベルとな
るまで、#1241,#1242のループを巡回する。
#1241でボディからのデータ入力があれば、撮影距
離Dのデータを入力し、ポートP34が”High”レベ
ルとなるのを待って、撮影距離Dを表示して、#124
6に移行する(#1243〜#1245)。また、ボデ
ィからのデータ入力がないままた#1242でポートP
34が”High”レベルとなれば、そのまま#1246
に移行する。
【0174】次に、EXZM(露光間ズーム)のサブル
ーチンを図72、図73に示し説明する。このサブルー
チンでは、まず露出中か否かを判定する(#126
1)。露出中ならば、PZOOM(パワーズーム)か否
かを判定する(#1262)。#1261で露出中でな
いか、又は#1262でパワーズームでない場合には、
割込を可とし、現在の焦点距離f0 を表示して、停止ル
ーチンに移行する(#1263,#1264)。#12
61で露出中と判定され、且つ#1262でパワーズー
ムであると判定されれば、現在の焦点距離f0 がワイド
端の焦点距離fW であるか否かを判定する(#126
5)。f0 =fW であれば#1278に移行し、f0
W であればレンズ用高電圧VLEH の給電(P39=”H
igh”)を待って、ズームモータMO3 をワイド端の
焦点距離fW に移行させる(#1266,#126
7)。そして、現在の焦点距離f0 がワイド端の焦点距
離fW に達するか、レンズ用高電圧VLEH の給電停止
(P39=”Low”)が判定されるか、又はボディから
双方向信号ラインLBLを介してポートP34に入力され
るレンズセレクト信号CSLが”Low”レベルになる
までは、#1268,#1269,#1270のループ
を巡回する。#1268でf0 =fW となれば、ワイド
端に達したということになるので、#1277でズーム
モータMO3 を停止させて、#1278に移行する。ま
た、#1269でレンズ用高電圧VLEH の給電停止(P
39=”Low”)がなされると、ズームモータMO3
停止させ、現在の焦点距離f0 を表示し、割込を可とし
て動作を終了する(#1274〜1276)。一方、#
1270でボディからのレンズセレクト信号CSLが”
Low”レベル(P34=”Low”)となれば、ボディ
からステイタス交信を要求されているということである
から、レンズステイタスの最下位ビットをb0 =1(ズ
ーム中)とし、レンズステイタスICPLを出力する
(#1271,#1272)。そして、#1273でポ
ートP34か”High”レベルに戻るのを待って、#1
268〜#1270のループを再び巡回する。
【0175】#1265又は#1268でf0 =fW
なり、#1278に移行すると、ボディから双方向信号
ラインLBLを介してポートP34に入力されるレンズセ
レクト信号CSLが”Low”レベルとなるのを待つ。
#1278でポートP34が”Low”レベルとなれば、
ボディからステイタス交信を要求されているということ
であるから、レンズステイタスICPLの最下位ビット
をb0 =0(ズーム停止)とし、レンズステイタスIC
PLを出力する(#1279,#1280)。そして、
#1281でポートP34が”High”レベルに戻るの
を待ち、フィルムへの露光が開始されて、#1282で
レンズ用高電圧VLEH の給電が一旦停止され(P39=”
Low”)、#1283で再度給電(P39=”Hig
h”)されるのを待って、#1284でズームモータM
3 をテレ端の焦点距離fT に向けてズーミングさせ
る。現在の焦点距離f0 がテレ端の焦点距離fT に達す
るか、又はレンズ用高電圧VLEH の給電停止(P39=”
Low”)が判定されるまでは、#1285,#128
6のループを巡回する。#1285でf0 =fT となる
か、又は#1286でレンズ用高電圧VLEH の給電停止
(P39=”Low”)が判定されれば、ズームモータM
3 を停止させ、割込を可とし、現在の焦点距離f0
表示して停止ルーチンに移行する(#1287〜#12
89)。
【0176】なお、バリフォーカルズームレンズの場合
にはズーミングで撮影距離が変化するため、EXZM
(露光間ズーム)を禁止しているが、芯になる像が合焦
していればそれほど大きな問題にはならないと考えら
れ、さらにズーミングを行っていくことで、像がボケて
却って特殊効果が狙えるという利点もある。そこで、こ
の場合には、次のようにプログラムを変更する。すなわ
ち、バリフォーカルズームレンズかそうでないズームか
に拘わらず、まず、オフセットルーチン(SUB13)
を実行する前に、EXZM(露光間ズーム)であればワ
イド端までレンズをズーミングさせるようにして、その
後、AE演算とAFを行わせて、芯になる像にワイド端
で合焦させる。そして、図37、図38に示す露出制御
ルーチンでは、#534〜#548(ワイド端へのズー
ム)を省略し、#558ではタイプIのレンズか否かを
判定し、タイプIのレンズならば#566へ、そうでな
ければ#559に移行させ、以後は同様の動作とする。
レンズ側においても図72、図73に示すEXZMルー
チンにおける#1265〜#1282(ワイド端へのズ
ーム)を省略して、露出中でEXZM(露光間ズーム)
ならば#1283からの動作を行うようにする。また、
実施例ではタイプIIIのレンズでEXZM(露光間ズ
ーム)のときには、EXZMの表示を消去するようにな
っている(図64の#1125,#1128と図74の
#1312,#1315参照)が、この動作も不要とな
る。
【0177】次に、レンズからボディにデータを送るた
めのレンズデータ出力ルーチンを図74、図75に示し
説明する。このルーチンでは、データポインタDPOの
内容に応じて動作が分かれる。まず、データポインタD
POを入力し、DPO=16 H か否かを判定する(#1
301,#1302)。DPO=16H ならば、第1ア
ドレスAD1から6バイト分のレンズデータを送信する
ことをボディから指示されているということであるか
ら、開放絞り値AvoとモードバッファMOBの内容を
送受し、最小絞り値Avmax、絞り値偏差値△Av、
変換係数KL 及びNDC、現在の焦点距離f0 を出力す
る(#1303〜#1308)。そして、ポートP34
に入力されるレンズセレクト信号CSLが”High”
レベルに戻るのを待って、交信を終了する(#130
9)。次に、パワースイッチPWSがONであるか否か
を判定する(#1310)。パワースイッチPWSがO
Nでなければ、表示を消去し、現在の焦点距離f0 を表
示し、割込を可として停止ルーチンに移行する(#13
11,#1319,#1320)。#1310でパワー
スイッチPWSがONであれば、EXZM(露光間ズー
ム)か否かを判定する(#1312)。EXZMであれ
ば、レンズモードLMO1 の表示を消去する(#131
5)。EXZMでなければ、PZOOM(パワーズー
ム)か否かを判定する(#1313)。パワーズームで
なければレンズモードLMO1 の表示を消去し(#13
15)、パワーズームであればレンズモードLMO1
表示を行う(#1314)。そして、レンズスイッチモ
ードLMO2 を表示するためのサブルーチン(SUB4
1)を実行する。次に、ボディが非作動であるか否かを
判定する(#1316)。ボディが作動中であれば、撮
影距離Dを表示して#1319に移行する(#131
8)。#1316でボディが非作動であれば、#131
7でレンズが∞位置にあることを示す表示を行い、パワ
ズームのサブルーチン(SUB39)を実行した後、#
1319に移行する。
【0178】#1302でデータポインタがDPO=1
H でなければ、#1325でDPO=81H であるか
否かを判定する。DPO=81H であれば、第8アドレ
スAD8から1バイト分のレンズデータ(つまりオフセ
ット量NL )を入力すべきことをボディから指示されて
いることになるので、フォーカス用レンズの位置を補正
するためのオフセット量NL のデータを現在の焦点距離
0 と、レジスタf0’に退避させた焦点距離と、撮影
距離Dとから後述の式に基づいて演算し、このデータを
ボディに送る(#1326,#1327)。そして、ポ
ートP34に入力されているレンズセレクト信号CSL
が”High”レベルに戻るのを待って、撮影距離Dの
表示を行い、#1319に移行する(#1328,#1
329)。
【0179】#1325でデータポインタがDPO=8
H でなければ、#1331でDPO=54H であるか
否かを判定する。DPO=54H であれば、第5アドレ
スAD5から4バイト分のレンズデータを入力すべきこ
とをボディから指示されていることになるのでAZP
(オードズームプログラム)の演算に基づく変換係数N
DC(fA )、焦点距離fA 、撮影倍率β、オフセット
量NL を出力する(#1312〜#1336)。そし
て、ポートP34に入力されているレンズセレクト信号C
SLか”High”レベルに戻るのを待って、割込端子
INT1 への割込を可として、AZPルーチンに移行す
る。
【0180】AZPルーチンでは、演算された焦点距離
A にズーミングを行う。まず、現在の焦点距離f0
演算された焦点距離fA と一致するか否かを判定する
(#1339)。f0 =fA であれば、#1346で撮
影距離Dを表示して#1319に移行する。#1339
でf0 ≠fA であれば、レンズ用高電圧VLEH の給電
(P39=”High”)を待って、ズームモータMO3
を演算された焦点距離fAに向けて駆動する(#134
1)。そして、現在の焦点距離f0 が演算された焦点距
離fA に達するか、又はレンズ用高電圧VLEH の給電停
止(P39=”Low”)が判定されるまでは、#134
2,#1343のループを巡回する。#1343でレン
ズ用高電圧VLEH の給電停止が判定されると、AFモー
タMO2 の駆動のために、#1344でズームモータM
3 を停止させ、#1340に戻ってレンズ用高電圧V
LEH の再給電を待つ。#1342でf0 =fA となれ
ば、#1345でズームモータMO3 を停止させ、#1
346で撮影距離Dを表示して、#1319に移行す
る。
【0181】#1331でデータポイントがDPO=5
H でなければ、#1351でDPO=13H であるか
否かを判定する。DPO=13H であれば、第1アドレ
スAD1から3バイト分のレンズデータをボディに送信
すべきことを指示されていることになるので、開放絞り
値Avoと最小絞り値Avmax及び絞り値偏差量△A
vをボディに送る(#1352〜#1354)。そし
て、ボディからのレンズセレクト信号CSLが入力され
るポートP34が”High”レベルとなるのを待ち、割
込を可として停止ルーチンに移行する(#1355,#
1356)。なお、#1351でDPO=13H でなけ
れば、#1356で割込を可として停止ルーチンに移行
する。
【0182】以上の説明においては、レンズ側の電源
(特にズームモータMO3 の電源)はボディの電源電池
EBから供給するようになっているが、レンズ側にも電
源電池を設けることが考えられる。この場合、バッテリ
ーチェックの状態に関係なく、AFモータMO2 とズー
ムモータMO3 を同時に動かすことが可能である。従っ
て、AZPルーチンで各モータMO2 ,MO3 を交互に
動かす必要(#1340,#1341,#1343,#
1344)はなく、高速でAZP(オートズームプログ
ラム)が行える。さらに、パワーズームのときに、レン
ズからボディを起動してボディから電源供給を受けてか
らズーミングを行う必要もなくなる。なお、この場合で
もAF中(焦点検出動作中又は焦点調節動作中)である
ことを検出した場合には、AF精度を維持するためにパ
ワーズームは禁止することが望ましい。
【0183】次に、レンズスイッチモードLMO2 を表
示するためのサブルーチンを図76に示し説明する。#
1361ではWIM(ワイドモード)か否かを、#13
62ではMLM(撮影倍率ロックモード)か否かを判定
する。そして、WIM又はMLMであれば、#1364
でレンズスイッチモードLMO2 の表示を消去し、リタ
ーンする。WIMでもMLMでもなければ、#1363
でレンズスイッチモードLMO2 の表示を行い、リター
ンする。
【0184】以上で、レンズ内マイコンCPULの動作
を示すフローチャートの説明を終了し、続いてフラッシ
ュ内マイコンCPUFの動作を示すフローチャートの説
明に入る。図77、図78はフラッシュ内マイコンCP
UFの動作を示すフローチャートである。フラッシュメ
インスイッチFMSがONからOFFへ又はOFFから
ONへ変化すると、パルス発生器PG3 から割込端子I
NTαに”Low”レベルのパルスが入力され、図77
の#1501以降の割込ルーチンが実行される。この割
込ルーチンでは、まず割込可として、フラッシュメイン
スイッチFMSがONか否かを判定する(#1501,
#1502)。フラッシュメインスイッチFMSかON
ならば、発光可とするためにフラッシュイネイブル信号
FLENを”Low”レベルとし、充電完了までフラッ
シュ内の昇圧回路DDFを動作させる(#1503〜#
1506)。#1502でフラッシュメインスイッチF
MSがOFFならば、発光不可(FLEN=”Hig
h”)とし、昇圧を停止させ、表示をOFFして動作を
停止する(#1510〜#1512)。
【0185】一方、ボディから送られるフラッシュセレ
クト信号CSFが”Low”レベルになると、割込端子
INTβによる割込ルーチン(図77の#1515以
降)が実行される。この割込ルーチンでは、まずフラッ
シュメインスイッチFMSがONか否かを判定する(#
515)。フラッシュメインスイッチFMSがONでな
ければ、#1509で割込を可として#1510に移行
する。フラッシュメインスイッチFMSがONであれ
ば、ボディがフラッシュデータの入力モードか否かを判
定する(#1516)。具体的には、この時点でフラッ
シュセレクト信号CSFが”High”レベルならばボ
ディはフラッシュデータの入力モードであると判定さ
れ、#1517〜#1531でフラッシュデータFLD
をボディに送る。フラッシュデータFLDは3ビットb
2 ,b1 ,b0 のステイタスデータであり、以下、その
i番目(i=0〜2)のデータをFLDiと呼ぶ。ま
ず、#1517では、充電完了か否かを判定する。充電
完了であれば、充電完了の表示を行い、フラッシュデー
タFLDには専用フラッシュで充電完了を示すデータ0
1*を設定する(#1518,#1519)。ここで、
FLD2 =0は専用フラッシュであることを示し、FL
1 =1は充電完了を示す。また、#1517で充電完
了でなければ、充電完了の表示を消去し、フラッシュデ
ータFLDには専用フラッシュで充電未完了を示すデー
タ00*を設定する(#1520,#1521)。ここ
で、FLD1 =0は充電未完了を示す。次に、#152
5では信号FDCを設定する。信号FDCが”Low”
レベルであれば、調光OKの表示を行い、フラッシュデ
ータFLDには専用フラッシュで調光OKを示すデータ
0*0を設定する(#1526,#1527)。ここ
で、FLD0 =0は調光OKであることを示す。また、
#1525で信号FLDが”Low”レベルでなけれ
ば、調光OKの表示を消去し、フラッシュデータFLD
には専用フラッシュで調光OKでないことを示すデータ
0*1を設定する(#1528,#1529)。ここ
で、FLD0 =1は調光OKでないことを示す。以上の
ように設定されたフラッシュデータFLDは、#153
1でフラッシュのステイタスデータとしてボディに送ら
れる。また、#1532では、照射範囲に基づく発光量
データIvzがボディに送られ、#1551に移行す
る。
【0186】一方、#1516でフラッシュセレクト信
号CSFが”Low”レベルならば、ボディはフラッシ
ュデータの入力モードではなく、ボディデータの出力モ
ードであると判定され、ボディから絞り値Av、フィル
ム感度Sv、撮影距離Dv、焦点距離fの各データをフ
ラッシュに入力する(#1541〜#1544)。そし
て、フラッシュセレクト信号CSFが”High”レベ
ルとなるのを待って、フラッシュ照射範囲を焦点距離f
に応じてモータMO5 とコード板ZPCで制御する(#
1545,#1546)。さらに、照射範囲を表示し、
絞り値Avとフィルム感度Sv及び発光量データIvz
から適正露出の得られる距離範囲を演算表示し、撮影距
離Dを表示する(#1547〜#1549)。その後、
#1551に移行する。
【0187】#1551ではタイマーをリセット・スタ
ートさせる。次に、フラッシュのタイマーレジスタTI
FRに所定値Pを設定し、割込を可とする(#155
2,#1553)。そして、充電完了となるまで昇圧を
行い、充電完了後に充電完了表示を行う(#1554〜
#1562)。この間に割込端子INTβによる割込が
あれば再度前述の動作を行う。
【0188】ボディからのレンズセレクト信号CSF
が”Low”レベルになると、タイマー割込がかかる。
この割込ルーチンを図79に示し説明する。信号FDC
が”Low”レベルならば調光OKを表示し、”Hig
h”レベルなら調光OKの表示を消去する(#1570
〜#1572)。そして、フラッシュのタイマーレジス
タTIFRの内容を1つカウントダウンして、TIFR
=0か否かを判定する(#1573,#1574)。T
IFR≠0であれば、再びタイマーをリセット・スター
トし、割込可として昇圧動作(#1554〜#155
6)のルーチンにリターンする(#1578,#157
9)。ボディとの交信が終了して所定時間(例えは3
秒)が経過すると、#1574でTIFR=0となり、
昇圧を停止し、表示をOFFし、割込を可として動作を
終了する(#1575〜#1577)。
【0189】図80はレンズ内マイコンCPULとボデ
ィ内マイコンCPUBの間の信号伝達用端子の変形例を
示す。この例では、レンズセレクト信号CSLが”Lo
w”レベルになると、レンズ内マイコンCPULが起動
される。また、バッファBF 40とBF50が能動化され
て、リード/ライト信号R/Wがレンズ内マイコンCP
ULに送られる。リード/ライト信号R/Wが”Lo
w”レベルになると、バッファBF41とBF51が能動化
されて、ボディ内マイコンCPUBからレンズ内マイコ
ンCPULへデータが送られる。リード/ライト信号R
/Wが”High”レベルになると、バッファBF52
BF42が能動化されて、レンズ内マイコンCPULから
ボディ内マイコンCPUBへデータが送られる。レンズ
セレクト信号CSLが”High”レベルになると、バ
ッファBF40とBF50は高出力インピーダンス状態とな
り、バッファBF43とBF53は能動化される。したがっ
て、ポートP81が”Low”レベルになると、バッファ
BF53、端子J91,J81、バッファBF43、アンドゲー
トAN1 を介して割込端子INTA に割込信号が入力さ
れ、ボディ内マイコンCPUBが起動される。この方式
でも、レンズ−ボディ間の端子数は図4〜図8に示す方
式と同様となる。なお、図面に表された全てのバッファ
はトライステートのバッファである。
【0190】図81乃至図83は第1乃至第3のオート
ズームプログラムAZP1 〜AZP 3 のプログラムライ
ンを示している。図中、縦軸は焦点距離f(mm)、横
軸は撮影距離D(m)を示す。fT はテレ端の焦点距
離、fW はワイド端の焦点距離である。DT はテレ端の
撮影距離、DW はワイド端の撮影距離である。βT はテ
レ端の撮影倍率、βW はワイド端の撮影倍率である。以
下、各プログラムラインについて説明する。
【0191】まず、第1のオートズームプログラムAZ
1 のプログラムラインは、図81に示すように、D≦
W のときにはfA =fW 、D≧DT のときにはfA
Tとなり、DW <D<DT のときには点(DW
W )と点(DT ,fT )を通る直線となる。つまり、
このプログラムラインでは点(DW ,fW )と点
(DT ,fT )の間を一定勾配の直線で結んでおり、テ
レ端の撮影距離DT における撮影倍率βT がワイド端の
撮影距離DW における撮影倍率βW よりも小さい。そし
て、その描写上の特徴は、背景と共に人物が適度の大き
さに写る点にある。ただし、撮影距離Dが遠いときには
少し小さ目、近いときには少し大き目の適度な大きさで
写る。
【0192】次に、第2のオートズームプログラムAZ
2 のプログラムラインは、図82の太線で示すよう
に、D≦D1 のときにはfA =fW 、D≧D4 のときに
はfA=fT となり、D1 <D≦D2 のときには点(D
1 ,fW )と点(D2 ,f2 )を通る直線、D2 <D≦
3 のときにはfA =D×β23(β1 >β23>β4 )、
そしてD3 <D≦D4 のときには点(D3 ,f3 )と点
(D4 ,fT )を通る直線となる。このプログラムライ
ンでは、第1のプログラムライン(細線で示す)に比べ
ると全体に撮影倍率βが大き目であり、第1のプログラ
ムラインよりも上に凸となる。そして、その描写上の特
徴は、人物が適度の大きさに写ると共に、背景をぼかす
ことによって人物(又は主被写体)が強調されて写る点
にある。
【0193】最後に、第3のオートズームプログラムA
ZP3 のプログラムラインは、図83の太線で示すよう
に、D≦D1 のときにはfA =fW 、D≧D4 のときに
はf A =fT となり、D1 <D≦D2 のときには点(D
1 ,fW )と点(D2 ,f2)を通る直線、D2 <D≦
3 のときにはfA =D×β23(β1 >β23>β4 )、
そしてD3 <D≦D4 のときには点(D3 ,f3 )と点
(D4 ,fT )を通る直線となる。このプログラムライ
ンでは、第1のプログラムライン(細線で示す)に比べ
ると全体に撮影倍率βが小さ目であり、第1のプログラ
ムラインよりも下に凸となる。そして、その描写上の特
徴は、出来るだけ奥行き感のあるスナップが撮れる点に
ある。
【0194】図84及び図85は、バリフォーカルレン
ズの場合に、オフセットルーチン(SUB13)でフォ
ーカス用レンズを駆動するためのオフセット量NL の算
出方法を説明するための図である。図中、I〜IVは第
1群乃至第4群のレンズを示している。水平方向はレン
ズの光軸方向を示し、垂直方向はズーミングによる焦点
距離の変化を示している。上側の水平線はワイド端にお
ける各レンズの配置を示しており、下側の水平線はテレ
端における各レンズの配置を示している。ワイド端とテ
レ端の間の任意のズーム位置においては、曲線で示した
軌跡と水平線との交点上に各レンズが配置されるよう
に、各レンズが連動して移動する。フォーカス用レンズ
は第4群のレンズIVであり、これが斜線で示す範囲内
に来るようにオフセット量NL を決める。
【0195】一般に、撮影距離をDとし、∞位置から撮
影距離Dまでのレンズ繰り出し量をd、繰り出し量dの
変化を△d、デフォーカス量を△L、△d/△L=K0
とすると、 d≒f2 ・K0 /D … となる。また、∞位置から撮影距離DまでのAFカプラ
ーの回転数をNL 、回転数の変化量を△NL 、△NL
△L=KL とすると、 NL ≒f2 ・KL /D … となる。今、焦点距離がf=f1 のときに、撮影距離D
=D1 に合焦しており、KL =KL1、NL =NL1である
とする。この状態から焦点距離がf=f2 、撮影距離が
D=D2 、KL =KL2、NL =NL2となる状態までズー
ミングするときに、焦点検出が可能な範囲内にフォーカ
ス用レンズを移動させるためのオフセット量NL は、図
85に示すレンズでは、 NL =f2 2・KL2/D−f1 2・KL1/D =f2 2・KL2/D−NL1 … となる。また、図84に示すレンズでは、 NL =f2 2・KL2/D−NL1 +{Nz(f2 )−Nz(f1 )} … となる。ここでNz(f)はズーミングによって∞位置
が変わることによって必要となるレンズ移動量であり、
光学設計によって種々の関数となる。上式において、変
換係数KL は焦点距離fと一対一に対応するが、対応の
仕方はレンズ毎に違うので、レンズ内のメモリーにテー
ブルとして記憶しておくものである。なお、図85に示
すレンズのように、後群でフォーカシングするズームレ
ンズで∞位置が動かないものは、全体繰出ズームと同じ
く、変換係数KL がズーミングによって変化しないの
で、式はNL =(f2 2−f1 2)・KL /Dで良い。
【0196】以上で実施例の説明を終えるが、本発明は
その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のも
のとして具体化することができるから、上に述べた実施
例はもっぱら説明上のもので制約的のものではない。ま
た、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の要件内のあ
らゆる変更、またはその要件に対する均等物にも及ぶも
のである。
【0197】例えば、上に述べた実施例では、レンズ交
換式カメラの場合を例示したが、ズームレンズが固定的
に装着されているカメラにも露光間ズームは適用でき
る。また、露光間ズームの設定は、ICカードの装着に
よる例を示したが、カメラ側又はレンズ側のモードボタ
ンで設定できるようにしても良い。シャッターはフォー
カルプレーの例を示したが、絞りと兼用されるレンズシ
ャッターであっても良い。この場合、シャッター開放か
らフィルム全面に露光が行われているので、自然光の場
合、シャッター開放から所定時間後にズーミングを行う
ようにすることで、フォーカルプレーンシャッターに比
較して制限露光時間を短くすることができる。フラッシ
ュ撮影の際には、フラッシュマチック演算で決まる絞り
開口の時点でフラッシュを発光させてから、ズーミング
を行えば良い。
【0198】また、実施例では最初にワイド端に設定し
ておき、テレ端に向かってズーミングする例が示されて
いるが、別の効果を狙って、最初にテレ端に設定してお
いて、露光中にワイド端へ移動させても良く、両方を切
り換えるようにしても良い。最初にテレ端に設定し、最
後にワイド端に露光する時間を長くしても実施例と同様
の効果の写真が得られる。さらに、ズーミングの速度を
露光時間とズーム範囲から求めて、この速度でズーミン
グが行われるように制御しても良い。なお、ズーム範囲
はズームレンズの全ズーム領域又は撮影者が設定した範
囲として決まるものである。
【0199】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、レンズ内演算
手段を有するレンズが装着された場合、レンズ駆動量を
レンズ内演算手段とボディ内演算手段の両方で求めるよ
うにしたので、一方の負担が軽くなると共に、効率的な
演算手段の利用が可能になるという効果がある。
【0200】請求項2の発明によれば、レンズの演算手
段はボディからの焦点検出結果に基づいて駆動量を演算
し、ボディに演算結果を出力するものであるから、レン
ズ側に焦点検出手段を備える必要はなく、交換レンズの
コストを低減することができる。
【0201】請求項3の発明によれば、特にバリフォー
カルレンズのようにズームレンズの移動に伴い、フォー
カシングレンズの補正が必要なレンズが装着された場合
に、ボディ内演算手段の負担を軽減することができ、多
様な交換レンズに対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用されるカメラボディの斜視図であ
る。
【図3】本発明を適用される交換レンズの斜視図であ
る。
【図4】本発明を適用されるカメラボディの回路図であ
る。
【図5】本発明を適用されるカメラボディの回路図であ
る。
【図6】本発明を適用されるカメラボディの回路図であ
る。
【図7】本発明を適用されるカメラボディの回路図であ
る。
【図8】本発明を適用される交換レンズの回路図であ
る。
【図9】本発明を適用されるフラッシュの回路図であ
る。
【図10】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図11】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図12】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図13】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図14】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図15】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図16】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図17】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図18】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図19】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図20】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図21】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図22】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図23】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図24】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図25】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図26】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図27】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図28】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図29】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図30】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図31】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図32】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図33】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図34】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図35】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図36】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図37】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図38】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図39】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図40】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図41】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図42】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図43】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図44】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図45】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図46】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図47】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図48】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図49】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図50】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図51】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図52】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図53】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図54】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図55】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図56】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図57】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図58】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図59】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図60】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図61】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図62】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図63】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図64】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図65】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図66】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図67】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図68】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図69】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図70】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図71】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図72】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図73】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図74】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図75】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図76】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図77】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図78】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図79】本発明の動作説明のためのフローチャートで
ある。
【図80】カメラボディと交換レンズの交信回路の一変
形例の回路図である。
【図81】本発明に用いるオートズームプログラムの説
明図である。
【図82】本発明に用いるオートズームプログラムの説
明図である。
【図83】本発明に用いるオートズームプログラムの説
明図である。
【図84】本発明に用いるバリフォーカルレンズの動作
説明図である。
【図85】本発明に用いるバリフォーカルレンズの動作
説明図である。
【符号の説明】
BD カメラボディ LE 交換レンズ 101 焦点検出手段 102 演算手段(ボディ内) 103 演算手段(レンズ内) 104 判別手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 徳治 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 升本 久幸 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 得丸 祥 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 米多比常世 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−208712(JP,A) 特開 昭55−127505(JP,A) 実開 昭58−36718(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/08 G02B 7/10 G03B 5/00 G03B 7/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦点検出手段とレンズ駆動量の演算手
    段を有するカメラボディと該カメラボディに交換可能に
    装着されるレンズとからなるカメラシステムにおいて、 装着されたレンズがレンズ駆動量の演算手段を有するか
    否かを判別する判別手段をカメラボディに備え、 判別手段による判別の結果、レンズが演算手段を有しな
    い場合は、カメラボディの演算手段によってレンズ駆動
    量を決定し、レンズが演算手段を有する場合は、ボディ
    の演算手段とレンズの演算手段の両方を用いて、レンズ
    駆動量を決定することを特徴とするズームレンズを備え
    るカメラ。
  2. 【請求項2】 レンズの演算手段はボディの焦点検出
    手段による焦点検出結果に基づいてレンズ駆動量を演算
    し、ボディに演算結果を出力することを特徴とする請求
    項1記載のズームレンズを備えるカメラ。
  3. 【請求項3】 レンズはフォーカシングレンズとズー
    ムレンズを有し、ボディの焦点検出手段による焦点検出
    結果と焦点距離に基づいてフォーカシングレンズの駆動
    量を演算し、ボディに演算結果を出力することを特徴と
    する請求項1記載のズームレンズを備えるカメラ。
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